JP3200067B2 - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物

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JP3200067B2
JP3200067B2 JP51731193A JP51731193A JP3200067B2 JP 3200067 B2 JP3200067 B2 JP 3200067B2 JP 51731193 A JP51731193 A JP 51731193A JP 51731193 A JP51731193 A JP 51731193A JP 3200067 B2 JP3200067 B2 JP 3200067B2
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慎介 中根
和彦 狩野
隆次 橋本
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
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    • C08K3/04Carbon
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • B60C1/0016Compositions of the tread
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物、特に、耐摩
耗性に優れた重荷重用空気入りタイヤに好適なタイヤト
レッド用ゴム組成物に関する。
背景技術 従来、補強性の高いゴム用充填剤としては、ISAF級の
カーボンブラックが良く知られていた。しかし、近年の
重荷重用空気入りタイヤにおいては、ケース耐久性の向
上、省資源、低燃費の要請から、より耐摩耗性を向上し
得るカーボンブラックが求められるようになってきた。
そこで、重荷重用タイヤのトレッド用ゴム組成物への
充填剤おして使用するカーボンブラックも、ISAF級から
SAF級へと移り変わって来た。
ところで、タイヤ等のゴム製品の耐摩耗性を向上させ
るには、一般的に微粒径かつハイストラクチャーカーボ
ンブラックが適していることは既に知られている。
カーボンブラックの粒子径を直接求めるには、電子顕
微鏡写真中の粒子を計測する手段によるが、これで得ら
れる粒子径はあくまでも平均値であり実際にはある分布
をもっている。
カーボンブラックの表面積を求めて、これにより粒子
径を算出することもできるが、これには窒素ガス吸着量
から求めるN2SA法、ヨウ素吸着法(IA法)が簡便で、製
造者の品質管理及び使用者側の受入検査等にルーチン的
に使用されている。
表面積を測定する場合に注意しなければならない点
は、その測定原理によって得られた値が全表面積、外部
表面積のいずれを示すものであるかという点である。
カーボンブラックの表面には、一般に小さな細孔(po
re)があると考えられており、全表面積は細孔中の表面
積も含むものであり、外部表面積とは細孔中の表面積を
除外したものである。カーボンブラックを補強剤として
ゴムに混練する場合は、ゴムのような巨大分子は細孔中
に入り込むことができないので、細孔中の表面は実際問
題として有効に利用できない。
従って、カーボンブラックの外部表面積のことをゴム
有効表面積と呼ぶこともある。このゴム有効表面積を知
るために分子の大きいセチルトリアンモニウムブロマイ
ド(CTAB)の吸着量から求めた表面積を用いる。これを
CTAB法表面積と呼んでいる。このCTAB法表面積は、m2/g
で表され、ASTMD3765−89に準拠して測定される。
一方、カーボンブラックの粒子は単独に存在するので
はなく、ぶどう状に連なっていることは電子顕微鏡によ
り知られている。これをストラクチャーと呼んでいる。
このストラクチャーにも、粒子相互の融着即ち化学的な
結合によるものと、単なるファンデルワールス力などの
物理的結合によるものとの2種があり、前者の非破壊性
の構造形態を1次ストラクチャー、後者の変形、破壊性
の構造形態を2次ストラクチャーという。ストラクチャ
ーは、一般的にはジブチルフタレート(DBP)の吸油量
で測定される。この原理は、粒子相互の絡み合いの大き
いカーボンブラックはより多量の油を吸収する能力が大
きいという現象を基礎としている。
24M4DBP吸油量は、24,000psiの圧力で4回繰り返し圧
縮を加えた後、DBP吸油量を求めたもので所謂ファンデ
ルワースル力により生じている変形・破壊性の構造形態
(2次ストラクチャー)によるDBP吸油量を排除して、
非破壊性の真のストラクチャーの構造形態(1次ストラ
クチャー)に基づく、DBP吸油量を求める時に用いる、
1時ストラクチャーを主体とするカーボンブラックの骨
格的構造特性を評価する指標であり、ASTMD3493に従っ
て測定した値である。
カーボンブラックをゴムに配合して、耐摩耗性を向上
させるためには、カーボンブラックを微粒化することが
求められるが、カーボンブラックをSAFより更に微粒
化、ハイストラクチャー化していくと、配合ゴム中での
カーボンブラックの分散性が著しく低下するので期待す
るほどの耐摩耗性の向上が見られず、現状では耐摩耗性
の向上はほぼ限界にきていた。また、カーボンブラック
をSAFより更に微粒化、ハイストラクチャー化していく
と未加硫状態でのゴムの粘度が非常に高くなり、作業性
が著しく悪くなるという問題点もある。
一方、カーボンブラック以外で耐摩耗性を改良する方
法としてシス−1,4−ポリブタジエンゴム(以下、単
に、「ハイシスBR」という)を用いる手段がある。ま
た、用いられるハイシスBRは、耐摩耗性を改良するため
に分子量アップ、ポリマーのリニアリティー性のアップ
及び分子量分布を狭くする等の方法が従来から行なわれ
きている。しかし、これらの方法もカーボンブラックの
微粒化と同じく、配合ゴム中でのカーボンブラックの分
散性が著しく低下するので期待するほどの耐摩耗性の向
上が見られず、現状では耐摩耗性の向上はほぼ限界にき
ており、未加硫状態でのゴムの粘度が非常に高くなり、
作業性が著しく悪くなるという問題点もある。
上記したカーボンブラックの分散性の悪化及び未加硫
時でのゴムの粘度上昇を改良するために、従来、種々の
軟化剤、可塑剤、例えば、綿実油、大豆油、パインオイ
ル、アロマ油、ナフテン油、ジオクチルフタレート等を
添加することが行なわれてきた。しかし、軟化剤、可塑
剤を添加することによって分散性の向上及び粘度の低下
を改善することができたが、耐摩耗性はむしろ低下させ
ていた。
また、反射性の軟化剤、可塑剤を利用して粘度低下、
若しくは分散改良を図る検討もなされてきたが、上記軟
化剤、可塑剤に比較して耐摩耗性は改良されるものの十
分といえるレベルではなく現状を維持するのが精一杯で
あった。
本発明者等も、本観点より鋭意検討しており特定の不
飽和脂肪酸、すなわち、共役関係にある2個の炭素間二
重結合の少なくとも一組を分子内に含む共役ジエン酸を
5重量%以上含有する分子内に炭素間二重結合を2個以
上含む有機不飽和脂肪酸を加硫促進助剤として配合する
ことにより、静的な機械強度を向上させたゴム組成物を
提案している。(日本特許出願、特開平4−189850号公
報)。
しかしながら、上記に特定した不飽和脂肪酸を単に加
えるだけでは静的な機械強度は向上するものの、動的な
機械強度、特に耐摩耗性については、効果が乏しく更な
る提案が望まれていた。
発明の開示 (発明の概要) 本発明の目的は、上記従来の問題点を解決するもので
あり、タイヤトレッド用ゴム組成物、特に、重荷重用空
気入りタイヤにおいて、耐摩耗性を著しく改良したタイ
ヤトレッド用ゴム組成物を提供することにある。
本発明者は、自動車タイヤ自体のゴム組成物の加硫促
進助剤として静的破壊特性の向上に効果があった共役ジ
エン酸を含有する有機不飽和脂肪酸が耐摩耗性を向上さ
せるために問題となるカーボンブラックの分散性の悪化
及に粘度上昇に効果があるのではないかと着目し鋭意検
討した結果、天然ゴムとジエン系合成ゴムの組合わせ
に、特定のカーボンブラックを限定使用し、上記共役ジ
エン酸を含有する有機不飽和脂肪酸を配合した結果、従
来よりも耐摩耗性に優れたタイヤトレッド用ゴム組成物
が得られることを見い出し、更に研究を続けた結果、本
発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、 天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム100重量部に対
し、 セチルトリアンモニウムブロマイド吸着比表面積(CT
AB)が90〜220m2/gであり、かつ、24M4DBP吸油量が90〜
140ml/100gの特性値を有するカーボンブラック40〜100
重量部と、 共役関係にある2個の炭素間二重結合の少なくとも1
組を分子に含む共役ジエン酸を10重量%以上含有する分
子内に炭素間二重結合を2個以上を含む有機不飽和脂肪
酸0.1〜20重量部とを配合してなるものである。
カーボンブラックとしては、セチルトリアンモニウム
ブロマイド吸着,比表面積(CTAB)が120〜220m2/gであ
り、かつ、24M4DBPP吸油量が100〜140ml/100gであるカ
ーボンブラックを用いることが好ましい。
ジエン系合成ゴムとしては、ポリブタジエンゴム、ス
チレン・ブタジエン共重合ゴム、合成ポリイソプレンゴ
ム、クロロブレンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピ
レンターポリマーゴムから選ばれる少なくとも一種であ
ることが好ましい。
有機不飽和脂肪酸における共役ジエン酸の含有量は25
重量%以上であることが好ましい。
全ゴム成分100重量部中に、天然ゴム及び/又はハイ
シスBRを70重量%以上含有することが好ましい。
ハイシスBRは、下記(a)の特性値を有することが好
ましい。
(a) 重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとした
場合、Mwが40万以上であり、かつ、Mw/Mnが4.0未満であ
ること。
天然ゴムとハイシスBRとの混合比は、天然ゴムが70重
量%以上であることが好ましい。
(発明の詳細な説明) 本発明に用いられるゴムは、基本的には、天然ゴム及
び/又はジエン系合成ゴムである。ジエン系合成ゴムと
しては、例えば、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン
・ブタジエン共重合ゴム(SBR)、合成ポリイソプレン
ゴム、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、
エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(EPD
M)等から選ばれる少なくとも1種のゴムを使用するこ
とができる。
ジエン系合成ゴムの内、特にハイシスBRを用いること
が好ましく、天然ゴム(NR)とハイシスBRとの組み合わ
せの場合、その比率は80/20〜30/70、好ましくは70/30
〜40/60であり、かつ天然ゴムとハイシスBRの混合物が7
0重量%以上、好ましくは80重量%以上、更に好ましく
は85重量%以上であることが必要である。ハイシスBRを
用いた場合のゴムの組成は、上記の範囲にないと耐摩耗
性に対する効果が十分でない。
天然ゴムとハイシスBRに用いられるゴム成分には、30
重量%、好ましくは20重量%、更に好ましくは15重量%
を越えない範囲で上記のSBR、BR、CR、IIR、EPDM等のジ
エン系合成ゴム等から選ばれる少なくとも1種のゴムを
使用することができる。
ハイシスBRは、重量平均分子量をMw、数平均分子量を
Mnとした場合、Mwが40万以上であること、かつ、Mw/Mn
が4.0未満であることが必要である。Mwが40万未満であ
り、かつ、Mw/Mnが4.0を越えると、耐摩耗性が低下し好
ましくない。
Mwは、40万〜200万、好ましくは50万〜150万、さらに
好ましくは50万〜100万であることが望ましく、かつ、M
w/Mnが4.0未満、好ましくは3.5未満であることが望まし
い。
また、上記Mw及びMw/Mnを満足するハイシスBRは、さ
らにML1+4(100℃)で38以上、好ましくは40〜120であ
ることが望ましい。ML1+4(100℃)が38未満であると、
耐摩耗性が低下し好ましくない。
また、ハイシスBRの結合シス含有率は、好ましくは、
90%以上、更に好ましくは93%以上であることが望まし
い。
本発明に用いられるカーボンブラックとしては、CTAB
法表面積が90〜220m2/g、好ましくは、120〜220m2/gの
範囲であり、かつ24M4DBPが90〜140ml/100g、好ましく
は、100〜135ml/100gの特性値を有することが必要であ
る。
カーボンブラックのCTABが90〜220m2/gの範囲で、か
つ24M4DBPが90〜140ml/100gの範囲にないと本発明の効
果である耐摩耗性の効果が十分に発揮されない。
本発明のゴム組成物は、上記特性値を有するカーボン
ブラックが40〜100重量部の範囲、好ましくは45〜80重
量部、更に好ましくは48〜70重量部の範囲で含有される
ことが必要である。カーボンブラックが40重量部未満の
場合又は100重量部を越える場合は、本発明の効果であ
る耐摩耗性の効果が十分に発揮されない。
本発明で使用される有機不飽和脂肪酸において、「共
役ジエン酸」とは、その分子内に共役関係にある二個の
炭素間二重結合の少なくとも一組含む有機不飽和モノカ
ルボン酸を示し、共役関係にある炭素間二重結合が一組
のものが好ましいが二組以上あってもよい。
前記共役ジエン酸を10重量%以上含有する分子内に炭
素間二重結合を二個以上含む有機不飽和脂肪酸(以下、
単に有機不飽和脂肪酸という)は、勿論共役ジエン酸を
含むが、それ以外の有機不飽和脂肪酸は炭素間二重結合
を二個以上含むが、それらが互いに共役の関係にないと
いう点が異なる。
共役ジエン酸の有機不飽和脂肪酸中の含有量は、10重
量%以上が必要であり、25重量%以上が好ましく、更に
好ましくは35重量%以上含有していることが望ましい。
共役ジエン酸の含有量が、10重量%未満では、本発明
の効果である耐摩耗性の効果が十分に発揮されない。ま
た、共役ジエン酸の含有量が25重量%以上とした場合に
は更に耐摩耗性に対する効果を発揮することができる。
共役ジエン酸としては、例えば、2,4−ペンタジエン
酸、2,4−ヘキサジエン酸、2,4−デカジエン酸、2,4−
ドデカジエン酸、9,11−オクタデカジエン酸、α−エリ
オステアリン酸、9,11,13,15−オクタデカテトラエン
酸,9,11,13−オクタデカトリエン酸等が挙げられる。
共役ジエン酸を含有する有機不飽和脂肪酸の好ましい
例としては、ひまし油を脱水反応して得られる脱水ひま
し油脂肪酸が挙げられる。また、脱水の仕方により共役
ジエン酸の含量を変えることができ、例えば、35重量
%、60重量%のものが得られる。
この脱水ひまし油脂肪酸の場合、共役ジエン酸として
は、9,11−オクタデカジエン酸が主であり、その他の有
機不飽和脂肪酸には非共役のオクタデカジエン酸が主と
して含まれ、その他リノール酸、リノレイン酸なども挙
げられる。また、本発明では脱水ひまし油脂肪酸に加え
て、ステアリン酸に代表される従来より使用されている
脂肪酸類を併用してもよい。
本発明に用いられる有機不飽和脂肪酸は、全不飽和脂
肪酸中、炭素数が10〜22、好ましくは、炭素数12〜20の
長鎖アルキル基を有する不飽和脂肪酸が75重量%以上含
まれることが好ましい。炭素数が10〜22の不飽和脂肪酸
とした場合には、更に弾性率に対する効果を発揮するこ
とができる。
また、全不飽和脂肪酸の不飽和度がヨウ素価で130〜1
80であることが好ましい。ヨウ素価が130〜180とした場
合には、更に弾性率に対する効果を発揮することができ
る。
本発明のゴム組成物は、上記有機不飽和脂肪酸が0.1
重量部〜20重量部の範囲、好ましくは0.3重量部〜10重
量部、更に好ましくは0.5重量部〜4重量部の範囲で含
有されることが必要である。有機不飽和脂肪酸が0.1重
量部未満でも20重量部超過でも本発明の効果である耐摩
耗性の効果が十分に発揮されない。
本発明にタイヤトレッド用ゴム組成物には、上記有機
不飽和脂肪酸の他に、軟化剤を配合でき、その配合量と
して10重量部以下、好ましくは6重量部以下の軟化剤を
用いることができる。
本発明においては、前記の配合剤の他に、通常ゴム配
合剤として使用される配合剤、例えば、加硫剤、加硫促
進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、発泡剤等を適宜配合
することができる。
発明を実施するための最良の形態 (実施例) 以下に、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例に何等限定される
ものではない。
(1)タイヤトレッド用ゴム組成物の調製 〔実施例1〜3及び比較例1〜14〕 下記表1〜3の配合処方(配合単位:重量部)に従
い、硫黄及び加硫促進剤以外の配合剤と原料ゴム(天然
ゴム)とをバンバリー型インターナルミキサーで混合
し、得られたマスターバッチに硫黄と加硫促進剤をオー
プンロール上で添加しゴム組成物を調製した。各ゴム組
成物についての試験、すなわち、耐摩耗性、加工性、カ
ーボン分散性について測定した結果を下記表1〜3に示
す。
〔実施例4〜10及び比較例15〜36〕 下記表4〜8の配合処方(配合単位:重量部)に従
い、硫黄及び加硫促進剤以外の配合剤と原料ゴム(天然
ゴムとハイシスBR)とをバンバリー型インターナルミキ
サーで混合し、得られたマスターバッチに硫黄と加硫促
進剤をオープンロール上で添加しゴム組成物を調製し
た。各ゴム組成物等についての試験、すなわち、耐摩耗
性、加工性、カーボン分散性について測定した結果を下
記表4〜8に示す。
なお、表1〜8において用いられるカーボンブラック
A〜EのCTAB法表面積及び24M4DBP吸油量の特性値は、
表9に示す。また、表4〜8において用いられるハイシ
スBR−A〜CのML1+4(100℃)〔ムーニー粘度〕の特性
値は、表10に示す。
(2)試験法 耐摩耗性 操縦性、安定性を評価したタイヤとは別途にトレッド
をタイヤ周上で二分割して、一方は比較例1のトレッド
ゴム組成物によってトレッドを形成したタイヤを試作
し、舗装路面を5万km走行した後の摩耗量を測定し1mm
摩耗するのに要する走行距離を相対比較し、比較例1を
100として指数表示した。指数が大きい程、耐摩耗性が
良好なことを示す。
加工性 ムーニー粘度により加工性を評価した。ムーニー粘度
は、島津製作所製ムーニー粘度計を使用して、100℃で
測定した。
試験法は、JIS K6300に準拠して行い、ML1+4(1分
予熱後、4分稼動後のムーニー粘度値)を求めた。指数
が小さい程、加工性が良好なことを示す。
カーボン分散性 ASTMD2663B法に準拠して顕微鏡で分散度を測定した。
指数が大きい程、分散性が良好なことを示す。
〔上記表1〜3の考察〕 実施例1〜3は、天然ゴム100重量部に対し、本発明
範囲の特性値及び配合量を有するカーボンブラック及び
有機不飽和脂肪酸を配合したタイヤトレッド用ゴム組成
物であり、耐摩耗性に優れ、ムーニー粘度値が低いので
加工性が良好となり、カーボンブラックの分散性も良好
となることが判明した。
これに対して、比較例1〜14は、天然ゴム100重量部
に対し、特性値及び配合量を変えたカーボンブラック
と、各種の有機不飽和脂肪酸とを配合したタイヤトレッ
ド用ゴム組成物である。
すなわち、比較例1は、本発明の有機不飽和脂肪酸の
配合量が本発明の範囲外となる場合であり、比較例2〜
4は、本発明の有機不飽和脂肪酸を使用しない場合であ
り、比較例5〜12は、本発明のカーボンブラックのCTAB
法表面積及び24M4DBP吸油量の特性値が本発明の範囲外
となる場合であり、比較例13、14は、本発明のカーボン
ブラックの配合量が本発明の範囲外となる場合である。
これら比較例1〜14は、耐摩耗性が劣り、ムーニー粘
度値が高いので加工性が不良となり、カーボンブラック
の分散性も不良となることが判明した。
〔上記表4〜8の考察〕 実施例4〜10は、各種混合比率からなる天然ゴムとハ
イシスBRからなる混合ゴム100重量部に対し、本発明範
囲の特性値及び配合量を有するカーボンブラック及び有
機不飽和脂肪酸を配合したタイヤトレッド用ゴム組成物
であり、耐摩耗性に優れ、ムーニー粘度値が低いので加
工性が良好となり、カーボンブラックの分散性も良好と
なることが判明した。
これに対して、比較例15〜36は、各種混合比率からな
る天然ゴムとハイシスBRからなる混合ゴム100重量部に
対し、特性値及び配合量を変えたカーボンブラックと、
各種の有機不飽和脂肪酸とを配合したタイヤトレッド用
ゴム組成物である。
すなわち、比較例15〜18は、天然ゴムとハイシスBRか
らなる混合ゴムの混合比率及び本発明の有機不飽和脂肪
酸の配合量が本発明の範囲外となる場合であり、比較例
19は、天然ゴムとハイシスBRからなり混合ゴムの混合量
が本発明の範囲外となる場合であり、比較例20〜22は、
本発明のハイシスBRのの特性値が本発明の範囲外となる
場合であり、比較例23〜26は、本発明のカーボンブラッ
クのCTAB法表面積及び24M4DBP吸油量の特性値が本発明
の範囲外となる場合であり、比較例27、28は、本発明の
カーボンブラックの配合量が本発明の範囲外となる場合
であり、比較例29〜32は本発明の有機不飽和脂肪酸が本
発明の範囲外となる場合であり、比較例33、34は本発明
の有機不飽和脂肪酸の配合量が本発明の範囲外となる場
合であり、比較例35、36は本発明の有機不飽和脂肪酸と
本発明の範囲外の有機不飽和脂肪酸を混合した場合であ
る。
これら比較例15〜36は、耐摩耗性が劣り、ムーニー粘
度値が高いので加工性が不良となり、カーボンブラック
の分散性も不良となることが判明した。
産業上の利用可能性 以上のように、本発明にかかるタイヤトレッド用ゴム
組成物は、ムーニー粘度が低いので加工性が良好とな
り、カーボンブラックの分散性も良好となる。そして、
このタイヤトレッド用ゴム組成物は、特に、耐摩耗性に
優れた重荷重用空気入りタイヤに好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 7/00 C08K 3/04 C08L 9/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴム100
    重量部に対し、 セチルトリアンモニウムブロマイド吸着比表面積(CTA
    B)が90〜220m2/gであり、かつ、24M4DBP吸油量が90〜1
    40ml/100gの特性値を有するカーボンブラック40〜100重
    量部と、 共役関係にある2個の炭素間二重結合の少なくとも1組
    を分子に含む共役ジエン酸を10重量%以上含有する分子
    内に炭素間二重結合を2個以上を含む有機不飽和脂肪酸
    0.1〜20重量部とを配合してなるタイヤトレッド用ゴム
    組成物。
  2. 【請求項2】カーボンブラックは、セチルトリアンモニ
    ウムブロマイド吸着比表面積(CTAB)が120〜220m2/gで
    あり、かつ、24M4DBPP吸油量が100〜140ml/100gである
    請求の範囲第1項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成
    物。
  3. 【請求項3】ジエン系合成ゴムは、ポリブタジエンゴ
    ム、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、合成ポリイソプ
    レンゴム、クロロブレンゴム、ブチルゴム、エチレン・
    プロピレンターポリマーゴムから選ばれる少なくとも一
    種である請求の範囲第1項に記載のタイヤトレッド用ゴ
    ム組成物。
  4. 【請求項4】有機不飽和脂肪酸における共役ジエン酸の
    含有量が25重量%以上である請求の範囲第1項に記載の
    タイヤトレッド用ゴム組成物。
  5. 【請求項5】全ゴム成分100重量部中に、天然ゴム及び
    /又はシス1,4ポリブタジエンゴムを70重量%以上含有
    してなる請求の範囲第1項に記載のタイヤトレッド用ゴ
    ム組成物。
  6. 【請求項6】シス1,4ポリブタジエンゴムが下記(a)
    の特性値を有する請求の範囲第5項に記載のタイヤトレ
    ッド用ゴム組成物。 (a) 重量平均分子量をMw、数平均分子量をMnとした
    場合、Mwが40万以上であり、かつ、Mw/Mnが4.0未満であ
    ること。
  7. 【請求項7】天然ゴムとシス1,4ポリブタジエンゴムと
    の混合比は、天然ゴムが70重量%以上である請求の範囲
    第5項又は第6項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成
    物。
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