JP3199150B2 - 脱汚性の化粧用塗布具及びその製造方法 - Google Patents

脱汚性の化粧用塗布具及びその製造方法

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JP3199150B2 JP27610194A JP27610194A JP3199150B2 JP 3199150 B2 JP3199150 B2 JP 3199150B2 JP 27610194 A JP27610194 A JP 27610194A JP 27610194 A JP27610194 A JP 27610194A JP 3199150 B2 JP3199150 B2 JP 3199150B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化粧用塗布具製造方
法に関し、特に油性クリ−ムファンデ−ションやリキッ
ド化粧品またはエマルジョン化粧品のような油性成分が
多く含まれている化粧品が、付着汚染した場合の洗濯に
よる脱汚性の良好な化粧用塗布具製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】NBRラテックスを主体とするラテック
ス発泡体からなる化粧用塗布具が知られているが、これ
らNBR系発泡体の化粧用塗布具は、通気性を有し、か
つ乾燥・湿潤いずれの状態でも柔軟性を有しているため
に多用されている。代表的なものは、棒状に成形した発
泡体を適当な厚さに裁断し、研削して化粧用塗布具とす
るか、シート上に成形した発泡体をスライスし、適当な
大きさに打抜きし、さらに研削して化粧用塗布具を製造
していた。しかしながら、このようにして製造された化
粧用塗布具は発泡体を裁断あるいはスライスするので、
発泡体骨格の切断断面の角が露出することとなり、肌に
対する触感に問題があった。
【0003】そこで、本発明者らは、この問題を改良す
るために種々検討を加えた結果、ラテックス発泡体など
の通気性を有する多孔質素材の骨格部の表面に上記多孔
質素材よりもさらに柔軟な合成樹脂層を形成させること
によって、発泡体の本来有している風合いを損なわずに
肌に対する感触が大幅に改善された化粧用塗布具を得る
ことができた(実公昭57−29687 号)。しかし、上記ラ
テックス発泡体からなる化粧用塗布具も、塗布化粧品の
洗い流しをくり返しているうちに、使用中に黒ずんでく
る問題点があった。この着色汚染物は洗濯その他の手段
によって脱落し難いものである。この欠点について本発
明者らは、金属、特にイオン化傾向が比較的小さく、か
つ着色性のある金属たとえば銅のイオンが化粧用塗布具
にしみ込んで、ラテックス発泡体に残存、包含されてい
る加硫剤および加硫促進剤と容易に反応して着色汚染す
ることを究明し、ラテックス発泡体に残存含有されてい
る加硫促進剤などを過酸化物処理あるいは酸処理などの
手段を施して酸化、分解または除去するなど加硫促進剤
と銅とが作用し難いようにすることが有効であることを
見いだし、金属に対する防汚性にすぐれた化粧用塗布具
を提供することができた(特公昭63−33847 号)。
【0004】しかし最近の化粧品は、S.P.F.(sun
protection factor) の大きいかつ油性成分の高い化粧
品、例えばワセリン、バルミチン酸イソプロピル、マイ
クロクリスタリンワックス、固形パラフィンなどの油性
成分を40〜65%含有する油性化粧品やシロキサン類、流
動パラフィンなどの油性成分を30〜70%含有するW/O
乳化型化粧品が多用されている。また、使用される色素
粉末もきわめて微細になり、それだけ肌に対する密着性
は非常に強力となったが、逆に化粧用塗布具に付着汚染
した化粧品は発泡体骨格に対する密着性が良好となった
ために従来のように簡単な洗濯では除去し難くなった。
このため上記実公昭57−29687 号に記載した軟質ポリウ
レタン樹脂コーティング層による防汚性では不十分なも
のとなり、短期間の使用で化粧品や体脂で汚れてしま
い、これは化粧するために使用する化粧用塗布具の美感
を損なうのみならず非衛生的であった。
【0005】また、化粧用塗布具にシリコーン系あるい
はフッ素系の防汚加工剤をコーティングする防汚加工を
施したが、油性成分の高い化粧品に対しては防汚効果が
殆どなく、むしろ親和性が強く、付着汚染した化粧品は
洗濯では除去し難くなっていた。さらにまた、2ウェイ
方式のパフとして使用でき、清涼感、耐久性、等に優れ
た効果を有する親水性パフを提供する目的で、親水性の
反応型ウレタンプレポリマーを適宜の溶剤(例えばメチ
ルエチルケトン、酢酸エチルなど)に溶解させた溶液に
スポンジ体を浸漬して、余剰の溶液を絞ってから乾燥し
て溶剤を除去し、次いで50℃の水中に浸漬し、ウレタ
ンプレポリマーのイソシアネート基と水とを反応させる
提案がなされている(実開昭60-64715号) 。この方法で
は、溶剤溶液に浸漬した際にスポンジ体が著しく膨潤変
形し、外力を加えると亀裂を生じたり破壊したりするの
で、均一な表面加工が困難で被覆層が不均一になり易い
欠点がある。また、水と反応させてポリウレタンの網目
構造を完成させつつポリウレタン層を形成させているの
で、その反応はイソシアネート基と水によってウレア結
合が生成し、さらにウレア結合はイソシアネート基と反
応してビュレット結合を形成して網目構造となるため
に、風合いは粗硬となる欠点がある。これについて追試
した結果は比較例1のとおり油性成分の高い化粧品に対
する脱汚作用が不充分であった。この原因は詳かでない
が、被覆層が不均一でスポンジ体の骨格表面部を完全に
被覆できなかったものと考える。あるいはイソシアネー
ト基と大量の水との反応で生成した多数のウレア結合な
いしビューレット結合が影響しているものと推測され
た。
【0006】さらに、上記考案と同じ目的で水溶性イソ
シアネート化合物を含浸処理することも試みられた(特
開昭61-73607号) 。この発明は高分子化された親水性の
きわめて大きいポリオールと多価イソシアネート化合物
との反応によって生成した水溶性イソシアネート化合物
を含浸処理し、プレスして圧搾脱液したのち、60℃で
24時間加熱するものであるが、比較的低分子量のポリ
オールとポリイソシアネート化合物との反応によって生
成する通常のポリウレタンに比較すると皮膜形成性が悪
く、かつスポンジ体を構成するNBRなどとの親和性に
乏しい。したがってすぐれた清涼感や保水性は付与でき
るが、油性成分の高い化粧品に対する脱汚性は不充分で
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、ゴムラテ
ックス発泡体の発泡体骨格の表面部にポリマー生成物で
ある親水性ポリウレタンを含浸し、固着させることによ
って上記問題点を解決した。即ち、反応性を有する親水
性ポリウレタンの水分散液を作る第一工程、上記第一工
程で得られた水分散液をゴムラテックス発泡体の発泡体
表面部に含浸、被覆させる第二工程、上記第二工程で得
られた発泡体より分散液を絞液し、乾燥させる第三工
程、上記第三工程で得られた発泡体を加熱、反応させて
親水性ポリウレタンを高分子化するとともに発泡体骨格
に固着させる第四工程とからなる方法によってこれを達
成した。
【0008】本発明で製造された化粧用塗布具は、通気
性で、乾燥状態でも柔軟性を有するゴムラテックス発泡
体の発泡体骨格の表面部に親水性かつ水不溶性のポリウ
レタンを固着せしめたものであって、該塗布具を用いて
化粧品を使用した後の洗濯による化粧品の汚れ残度が、
使用前の化粧用塗布具と比較して JIS L 0804(1983)の
汚染用グレ−スケ−ルの色票3以上ものであることを
特徴とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、ラテックス
発泡体よりなる化粧用塗布具を親水性ポリウレタンを主
体とする水分散液で処理しているので、有機溶剤溶液で
処理する場合に比較して発泡体の膨潤が殆どなく容易に
かつ安定して生産できる。本発明にあっては、親水性ポ
リウレタンとして、親水性の大きいポリオキシエチレン
鎖を多量に含有する親水性かつ水不溶性のポリウレタン
を使用することによって色素吸着性の良いNBR主体の
発泡体表面を被覆しているために、油性クリームファン
デーションやリキッド化粧品又はエマルジョン化粧品の
ような油性成分が多く含まれている化粧品に対しても発
泡体に浸透し、該塗布具に直接吸着し、汚染されるのを
防止できた。しかも、上記親水性ポリウレタンは油性成
分に対して親和性に乏しいために、化粧品が仮に発泡体
内部に浸透しても、該油性成分は単に付着汚染されてい
るに過ぎず、上記親水性ポリウレタンは、水不溶性であ
るから発泡体の手揉み洗濯によって、汚染した化粧品を
容易に洗い落とすことができた。
【0010】また、本発明において、親水性ポリウレタ
ンは、ポリウレタンの本来有する反応性のイソシアネー
ト基や架橋剤のエポキシ基、メチロール基あるいはエチ
レンイミノ基などとの反応によって高分子化され、ゴム
ラテックス発泡体を構成する発泡体骨格の表面部に強固
に結合されることとなるので、油性成分の脱汚が容易で
あり、結合部分が耐久性であるので、洗濯による汚れ落
としを繰り返してもすぐれた脱汚作用を持続する。
【0011】上記水親和性、且つ、水不溶性のポリウレ
タンに対して、水に濡れやすく、きわめて低い界面張力
を示すシリコ−ンやフッ素などの界面活性剤又は第4級
アンモニウム塩からなるカチオン系界面活性剤を共存さ
せると、両者の相互作用により、油性化粧品の油性成分
の脱汚作用をより改善することができる。本発明の化粧
用塗布具は、化粧品の使用後の付着した余剰の化粧品を
固形洗濯石鹸の 0.2%水溶液に40℃中に10分間浸漬した
後、100 回手揉み洗いしたとき、化粧品の汚れ残度が、
使用前の化粧用塗布具と比較して JIS L 0804(1983)
汚染用グレ−スケ−ルの色票3以上であるような洗濯に
よる脱汚性にすぐれた性質を有している。
【0012】本発明の化粧用塗布具の製造方法について
詳述する。第一工程では、親水性ポリウレタンを主体と
する水分散液を調製する。ここに使用する反応性の親水
性ポリウレタンの水分散液には、例えばポリウレタンを
構成するソフトセグメントの内、少なくとも30重量%以
上のポリエチレングリコールから誘導された親水性を含
み、分子末端のイソシアネート基を重亜硫酸ソーダでブ
ロックした水分散液が挙げられる。分子量 400〜5000の
ポリエチレングリコールと分子量 800〜5000ポリプロピ
レングリコールとを混合し、この混合液と過剰モル量
の、トルイレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの有機
ジイソシアネートとを反応させて分子末端イソシアネー
ト基のポリウレタンプレポリマーを調製する。この際、
ポリプロピレングリコールの一部または全部として分子
量 800〜5000のポリエステルジオール、ポリエーテルジ
オールなどの高分子ジオールを使用してもよい。
【0013】生成した上記ポリウレタンプレポリマーを
重亜硫酸ソーダを含む水溶液中に滴下し、撹拌するとイ
ソシアネート基は重亜硫酸ソーダでブロックされて安定
化するとともに水溶性が増して水分散液が得られる。上
記重亜硫酸ソーダの代わりにマロン酸ジエチル、アセト
酢酸エチル、フェノール、カプロラクタム、アセトオキ
シムなどの活性水素化合物を使用してもイソシアネート
基をブロックすることができる。しかし、重亜硫酸ソー
ダでブロックした場合には、分子末端にカルバモイルス
ルホネート基(アニオン基)が生成するために水分散液
が容易に得られるのに対し、マロン酸ジエチルなどの活
性水素化合物でブロックしたときには疎水性となるの
で、さらに水分散液とするために、強制乳化などの方法
によって製造する必要がある。また、重亜硫酸ソーダで
ブロックした場合は、 100℃以下の低温度でブロックが
解離して反応性のイソシアネート基を再生するが、他の
化合物でブロックした場合、例えばマロン酸ジエチルで
は 130〜140 ℃、その他の化合物ではさらに高温度にし
ないと解離が起こらず、イソシアネート基を再生でき
ず、反応性は殆どなく、効果的なブロックとは言えな
い。したがって、重亜硫酸ソーダでブロックするのが最
も好ましい。
【0014】上記反応で、ポリエチレングリコールの使
用量は30重量%以上あればよいが、使用量が多ければ多
いほど生成したポリウレタンの親水性は増大し、本発明
の洗濯による脱汚効果が顕著となる。しかし、混合量が
90重量%をこえると、脱化粧品効果は逆に低下し、耐久
性も低下するので50〜90重量%が好ましい範囲である。
上記第一工程において、反応性の親水性ポリウレタンの
水分散液の代わりに反応性を有しない親水性ポリウレタ
ンの水分散液にエポキシ系架橋剤、メチロール系架橋
剤、エチレンイミン系架橋剤などの架橋剤を配合した水
分散液も使用できるが、親水性ポリウレタンがこれらの
架橋剤との反応によって発泡体骨格と強固に固着される
ことが必要である。反応性を有しない親水性ポリウレタ
ンの水分散液としては、高分子量の親水性ポリウレタン
の水分散液が使用できる。この分散液は、例えば上記と
同様にして得られた末端イソシアネート基のポリウレタ
ンプレポリマーを乳化剤を含む水溶液中に滴下し、強制
撹拌を行うと、イソシアネート基は水と反応して高分子
化されるとともに反応性を消失し、高分子量の親水性ポ
リウレタンの水分散液を作ることができる。
【0015】本発明に使用する界面活性剤は、例えば分
子中にシロキサン基を持ち、水に親和性の高いカルビノ
ール基、スルフォン酸基などを含むシリコーン含有界面
活性剤が使用できる。その他、分子中にフッ素を含み末
端基がカルボン酸塩、スルフォン酸塩、エチレンオキサ
イドのアダクトである界面活性剤、例えばパーフルオロ
アルキルカルボン酸塩やパーフルオロアルキルエチレン
オキシド付加物などのフッ素含有界面活性剤が使用でき
る。なお、セタコニウムクロライド(Hexadecyldimetylb
enzylammoniumchloride)やベンゼトニウムクロライド
(Diisobutylphenoxyethoxyethyl-dimethylbenzyl ammon
ium chloride)やジクロロベンザルコニウムクロライド
( Dichloro benzalkonium chloride) などの第4級アン
モニウム塩からなるカチオン系界面活性剤も使用でき
る。これらの界面活性剤の配合量は、調液した水分散液
中に1重量%以上であるが、好ましくは2〜5重量%の
範囲である。上記第二工程では、第一工程で得られた調
液をゴムラテックス発泡体の発泡体骨格の表面部に含
浸、被覆させるが、含浸法、スプレー法、ロール塗布法
等の種々の方法によって含浸、被覆させることができ
る。上記第三工程は、マングルなどを用いて余剰液を脱
液し、風乾ないし80〜100℃の熱風乾燥する。
【0016】さらに上記第四工程では、親水性ポリウレ
タンを反応させて高分子化するとともに、化粧用塗布具
に強固に固着させる工程であり、反応性基の種類によっ
て異なるが、通常は、100 ℃以上、好ましくは 130〜14
0 ℃で20〜30分間加熱する。この際、反応を促進する触
媒や架橋促進剤を添加しておくのが有効である。この工
程で反応が不十分の場合は処理後の脱汚性が低下し、か
つ耐久性も低下する。なお、親水性ポリウレタンの化粧
用塗布具に対する固着量は、親水性ポリウレタンの種類
によって異なるが、化粧用塗布具素材 100g当り2g以
上であれば十分であり、固着量が多いほど有効である
が、逆に風合いが損なわれるので、本発明の作用効果及
び耐久性を付与するためには塗布具素材 100g当り 2〜
8g固着するのが好ましい。
【0017】以上の工程によって製造された本発明の化
粧用塗布具は、化粧品を使用した後の洗濯による化粧品
の汚れ残度が使用前の化粧用塗布具と比較して JIS L 0
804(1983) の汚染用グレ−スケ−ルの色票3以上なる
ものである。すなわち、本発明の化粧用塗布具の汚れ残
度は、次のようにして確認する。化粧用塗布具に、油性
クリ−ムファンデ−ションやリキッド化粧品又はエマル
ジョン化粧品などの油性成分が多く含まれている化粧品
を塗布した後、 0.2%固形洗濯石鹸の水溶液に40℃にて
10分間浸漬し、次いで100 回の手揉み洗いを行う。手揉
み洗い後の化粧品の汚れ残度と、使用前の化粧用塗布具
とを JIS L 0804(1983) 汚染用グレ−スケ−ルを用いて
比較する。従来の化粧用塗布具は、上記汚染用グレ−ス
ケ−ルの色票1を示すが、本発明の化粧用塗布具は汚染
用グレ−スケ−ルの色票3以上となる。以下に本発明の
実施例を説明するが、本発明の範囲は実施例に制限され
るものではない。
【0018】
【実施例1】 〈反応性を有する親水性ポリウレタンの水分散液の合
成〉ポリエチレングリコール(分子量 1000)〔三洋化成
工業(株)〕とポリプロピレングリコール(分子量 100
0)〔三洋化成工業(株)〕とを重量比で75:25に混合
し、これと過剰モル量の 1,6 −ヘキサメレンジイソシ
アネート〔日本ポリウレタン工業(株)〕と反応させ
て、末端にイソシアネート基を有する親水性のウレタン
プレポリマーを得る。このプレポリマーを重亜硫酸ソー
ダを含む水溶液中に滴下し、撹拌すると、水分散液が容
易に得られる。この水溶液の有効成分は25%であった。
この液を『PU−A液』とする。一方、NBRラテック
ス発泡体から形成された8mm厚さのシートを打抜き、研
磨成型してなる化粧用塗布具を得た。この化粧用塗布具
を、下記処方の樹脂液に浸漬し、マングルでの絞り率を
種々変更して脱液し、乾燥した後、135 ℃で30分間加
熱、固着せしめた。 PU−A液 25.0部 ウェットシリコンEP-68 〔日華化学(株)〕 2.5部 シブチル錫ジラウレート 1.0部 水 71.5部 計 100.0部
【0019】これらの処理済み化粧用塗布具と未処理の
化粧用塗布具に対して市販の油性化粧品〔商品名 UVWフ
ァンデーション (株) 資生堂〕を塗布した後、0.2 %の
固形洗濯石鹸の水溶液に40℃で10分間浸漬し、次いで手
揉み100 回の洗いを行った。上記処理塗布具及びブラン
クにおける汚れ残度を汚染用グレースケールを用いて調
べた結果は、表1のように本発明の化粧用塗布具は優れ
た性質を示した。
【0020】
【表1】 特に、サンプルNo.3, No.4については上記の油性化粧品
を塗布し、手揉み洗いを行う操作を10回繰り返した後
も、ほぼ同様の結果を得た。
【0021】
【実施例2】ポリウレタン湿式微細多孔質シートをNB
Rラテックス発泡体シートの一面にラミネートし、楕円
形に打ち抜く。さらに表面研磨して得た8mm厚さの化粧
用塗布具を表2の3種の樹脂液に浸漬し、マングルで80
%絞りとなるよう脱液し、乾燥した後、135 ℃30分間加
熱し、固着せしめた。
【0022】
【表2】 得られた化粧用塗布具は、アネッササンスクリーンリキ
ッドファンデーション[(株) 資生堂] でメイクアップ
し、付着した化粧品を0.2 %固形洗濯石鹸水溶液によっ
て40℃で10分間浸漬し、100 回手揉み洗いした。その結
果、各サンプル共に、次に示すように殆ど化粧品の痕跡
を残さない程度にまで、完全に洗い落とすことができ
た。
【0023】
【表3】 特に、サンプルNo.103について上記の油性化粧品を塗布
し、手揉み洗いを行う操作を10回繰り返した後も、ほ
ぼ同様の結果を得た。
【0024】
【実施例3】 PU−A液 35.0部 ポリビニルアルコール 〔クラレ(株)〕 10.0部 ハイハアミン#1622 [Rohm & Haas INC.] 2.5部 トリエチレンテトラミン 2.5部 水 150.0部 計 200.0部 上記処方からなる水分散液にNBRラテックススポンジ
の研磨品であるスポンジ(角)を浸漬し、絞り率を種々
変更して絞った後、80℃20分間乾燥し、135℃で
30分間加熱、固着せしめた。
【0025】これらの処理済み化粧用塗布具と未処理の
化粧用塗布具にアネッササンスクリーンリキッドファン
デーション〔(株)資生堂〕によりメイクアップした
後、付着した化粧品をそれぞれ0.2 %固形洗濯石鹸の水
溶液によって40℃で10分間浸漬し、100 回手揉み洗いを
して残留した化粧品を洗い落とした結果を表4に示す。
表4に見られるように本発明の化粧用塗布具は、殆ど化
粧品の痕跡を残さない程度にまで、完全に洗い落とすこ
とができた。
【0026】
【表4】 特に、サンプルNo.203, No.204について上記の油性化粧
品を塗布し、手揉み洗いを10回繰り返した後も、ほぼ
同様の結果を得た。
【0027】
【実施例4】 PU−A液 20.0部 トリエチレンテトラミン 2.0部 水 78.0部 計 100.0部 からなる水分散液に実施例1で使用した化粧用塗布具を
浸漬し、絞り率を80%に絞った後、80℃で20分間乾燥
し、135 ℃で30分間加熱、固着せしめた。この化粧用塗
布具と未処理の化粧用塗布具を用いてD+Dプラッサモ
イスチャーFD[(株)ポーラ化粧品本舗]によりメイク
アップしたのち、付着した化粧品を0.2 %固形洗濯石鹸
の水溶液によって40℃で10分間浸漬し、100 回手揉み洗
いをして残留した化粧品を洗い落とした結果は未処理の
化粧用塗布具はJISグレースケール判定で1級である
が、本発明の化粧用塗布具はJISグレースケール判定
3〜4級で、未処理の物に比較してすぐれた脱汚性を示
した。
【0028】
【比較例1】実開昭60-64715号(考案の名称:親水性化
粧パフ)公開公報の考案の詳細な説明に記載された方法
に基づき化粧パフを作成した。分子量1000のポリプロピ
レンオキサイド(PPG)とトリレンジイソシアネート
とを反応させてイソシアネート残基の含有量が11%の
イソシアネート基を少なくとも2個以上有する親水性ウ
レタンプレポリマーを得た。このウレタンプレポリマー
をメチルエチルケトンに溶解し、固形分10%の溶液を調
製した。この溶液に実施例1で使用した化粧用塗布具を
浸漬する。この際、化粧用塗布具を構成する発泡体は著
しく膨潤軟化し、引張りやもみなどの外力を加えると亀
裂を生じたり、破損するので取り扱いに細心の注意を要
する。(実用上、生産は不可能である) 次いで余剰液を絞りだし、(絞り率約 200%) 80〜90℃
に加熱して溶剤を蒸発させた。次いで、40〜50℃の温湯
中に浸漬して、ウレタンプレポリマーのイソシアネート
基と水とを反応させ、水洗い、乾燥する。この処理済み
化粧用パフを用いてD+DプラッサモイスチャーFD
[(株)ポーラ化粧品本舗]によりメイクアップしたの
ち、付着した化粧品を0.2 %固形洗濯石鹸の水溶液によ
って40℃で10分間浸漬し、100 回手揉み洗いをして残留
した化粧品を洗い落とした結果はJIS グレースケール判
定1〜2級であった。
【0029】
【比較例2】特開昭61-73607号(発明の名称:化粧用パ
フ)公開公報の実施例1に基づき化粧用パフを作成し
た。ニューポール PE−68[三洋化成工業(株)製
品 POとEOとのブロック共重合体(PO:EO=2
0:80)]1モルと2,4−トリレンジイソシアネート
2モルとを反応させて
【0030】
【化1】
【0031】で表わされる水溶液イソシアネート化合物
を得た。該化合物100g、トリエタノールアミン1gを水
で希釈して10%溶液とした。この溶液中に実施例1で使
用した化粧用塗布具を浸漬した後、マングルで絞り率10
0 %に絞り、次いで60℃の乾燥機中で24時間加熱した。
この処理済み化粧用パフを用いてD+Dプラッサモイス
チャーFP[(株)ポーラ化粧品本舗]によりメイクアッ
プしたのち、付着した化粧品を0.2 %固形洗濯石鹸の水
溶液によって40℃で10分間浸漬し、100 回手揉み洗いを
して残留した化粧品を洗い落とした結果JIS グレースケ
ール判定1級であった。
【0032】
【実施例5】 反応性を有しない親水性ポリウレタンの水分散液の合
成;ポリエチレングリコール(分子量1000)[三洋化成工
業(株)]とポリプロピレングリコール(分子量 1000)
[三洋化成工業(株)]とポリテトラメチレンエーテルグ
リコール(分子量 1000) [三洋化成工業(株)]とを重量
比で77:20:3の割合で混合し、これと過剰モル量の
2,4−トルイレンジイソシアネート [日本ポリウレタ
ン工業(株)]と反応させ、これを、界面活性剤(ニュー
ポールPE−68〔三洋化成工業 (株)]) を含む水溶液
中に滴下し、強制的に乳化することによって得られる。
有効成分25%。これを『PU−B液』とする。 PU−B液 35.0部 ポリエチレンオキサイド〔明成化学工業(株)〕 1.5部 べッカミンNF-5〔大日本インキ化学工業(株)〕 5.0部 キャタリストG〔大日本インキ化学工業(株)〕 1.0部 ユニダインDS-401 〔ダイキン工業(株)〕 1.5部 水 156.0部 計 200.0部 からなる水溶液にNBRラテックススポンジの研磨品を
浸漬し、マングルで絞り率を80%で絞った後、80℃20分
間乾燥し、 135℃で30分間加熱、固着せしめた。
【0033】この化粧用塗布具と未処理の化粧用塗布具
をエマルジョン化粧品であるポーラサザンコールスムー
スフィットケーキ [ポーラ化成工業 (株)]を用いてメイ
クアップした後、付着した化粧品をそれぞれ 0.2%固形
洗濯石鹸の水溶液によって40℃で10分間浸漬し、100 回
の手揉み洗いをして残留した化粧品を洗い落とした結果
は、未処理の化粧用塗布具の汚れ残度は、JISグレー
スケール判定1級であるが、本発明の化粧用塗布具のそ
れは、JISグレースケール判定4〜5級で、殆ど化粧
品の痕跡を残さない程度にまで、完全に洗い落とすこと
ができた。
【0034】
【実施例6】 PU−B液 25.0部 ウェットシリコンEP-68 〔日華化学(株)〕 5.0部 スミテックスレジンM−3 〔住友化学(株)〕 5.0部 スミテックスアクセテレーター〔住友化学(株)〕 1.0部 水 64.0部 計 100.0部 からなる上記処方の水分散液にラテックススポンジの研
磨品を浸漬し、マングルで80%絞りとなるよう脱液し、
80℃20分間乾燥し、135 ℃で30分間加熱、固着せしめ
た。
【0035】この化粧用塗布具と未処理の化粧用塗布具
を用いてアネッササンスクリーンリキッドファンデーシ
ョン〔(株)資生堂〕によりメイクアップした。次にそ
れぞれ0.2 %固形洗濯石鹸の水溶液に40℃で10分間浸漬
し、100 回の手揉み洗いをして残留した化粧品を洗い落
とした。未処理の化粧用塗布具の汚れ残度はJISグレ
ースケール判定1級であるが、本発明の化粧用塗布具の
それは、JISグレースケール判定5級で、殆ど化粧品
の痕跡を残さない程度にまで、完全に洗い落とすことが
できた。
【0036】
【発明の効果】従来の化粧用塗布具は、油性クリームフ
ァンデーションやリキッド化粧品又はエマルジョン化粧
品のような油性成分が多く含まれている化粧品を使用し
た後の洗濯による脱汚性が極めて悪く、化粧品の汚れや
体脂が残った状態のまま使用しなければならなかった
が、本発明の化粧用塗布具によれば、洗濯による脱汚性
が非常に良好なために、化粧品の汚れや体脂や皮膚の汚
れが殆ど残っていない清潔な状態で使用できる。しか
も、本発明の化粧用塗布具は、洗濯による脱汚性に持続
性があるので、長期間に亙って清潔であり、きわめて衛
生的である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程i)〜)からなる、化粧用塗
    布具を用いて化粧品を使用した後の洗濯による化粧品の
    汚れ残度が、使用前の該化粧用塗布具と比較して JIS L
    0804(1983)の汚染用グレ−スケ−ルの色票3以上である
    ことを特徴とする化粧用塗布具の製造方法。末端イソシアネ−ト基を含むポリウレタンプレポリ
    マ−を、イソシアネ−ト 基をブロックする化合物を含む
    水溶液に滴下して水分散液を調製する、 ii) 水分散液に界面活性剤を添加する、 iii)得られた分散液をゴムラテックスより形成した発泡
    体の発泡体骨格の表面に含漬被覆する、 iv) 上記発泡体より上記水分散液を絞液し、乾燥させ
    る、 v)上記発泡体を加熱して反応させて親水性ポリウレタ
    ンを高分子化するとともに発泡体骨格に固着させる。
  2. 【請求項2】 イソシアネ−ト基をブロックする化合物
    が、重亜硫酸ソ−ダであることを特徴とする請求項1の
    化粧用塗布具の製造方法。
  3. 【請求項3】 界面活性剤が、シリコ−ン系界面活性
    剤、分子内にフッ素を含む界面活性剤及び第4級アンモ
    ニウム塩からなるカチオン界面活性剤から選択されたも
    のであることを特徴とする請求項1又は2の化粧用塗布
    具の製造方法。
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