JP3198549B2 - 送風機構を備えたメタルハライドランプ装置 - Google Patents
送風機構を備えたメタルハライドランプ装置Info
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- metal halide
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- halide lamp
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、メタルハライドラン
プ装置、特に外管を設けずに発光管のみで用いられ、比
較的小形の映像用光源等として利用される送風機構を備
えたメタルハライドランプ装置に関する。
プ装置、特に外管を設けずに発光管のみで用いられ、比
較的小形の映像用光源等として利用される送風機構を備
えたメタルハライドランプ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、外管を設けずに発光管のみで用い
られるショートアークメタルハライドランプは、その演
色性の良さと発光効率が大きいことなどの特徴により、
光学系を利用した映像機器、例えばオーバーヘッドプロ
ジェクタ，オーバーヘッドタイプの液晶プロジェクタあ
るいは液晶プロジェクションテレビ、更には映写機等の
光源として使用され普及しつつある。
られるショートアークメタルハライドランプは、その演
色性の良さと発光効率が大きいことなどの特徴により、
光学系を利用した映像機器、例えばオーバーヘッドプロ
ジェクタ，オーバーヘッドタイプの液晶プロジェクタあ
るいは液晶プロジェクションテレビ、更には映写機等の
光源として使用され普及しつつある。
【０００３】このように外管を設けずに発光管のみで用
いる映像用の小形のメタルハライドランプは、希土類金
属ハロゲン化物を用い、発光管内容積に対して大容量の
ランプ電力にし、発光管内の封入添加物蒸気圧を、外管
を設けたメタルハライドランプとほぼ同様の値になるよ
うにして、良好な色特性を得るようにしている。
いる映像用の小形のメタルハライドランプは、希土類金
属ハロゲン化物を用い、発光管内容積に対して大容量の
ランプ電力にし、発光管内の封入添加物蒸気圧を、外管
を設けたメタルハライドランプとほぼ同様の値になるよ
うにして、良好な色特性を得るようにしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発光管
内容積当たりのランプ電力が大きいため、封入された希
土類金属ハロゲン化物が発光管容器を構成している石英
材と反応し、高温部で特に失透現象が早期に発生する。
発光管を水平に配置して点灯する場合には、発光管の上
部が最高温部となるので、この部分における失透が顕著
になり、映像用光源としてスクリーンに照射したとき、
スクリーン上の照度の劣化が著しく、早期に商品的価値
を失うという問題がある。
内容積当たりのランプ電力が大きいため、封入された希
土類金属ハロゲン化物が発光管容器を構成している石英
材と反応し、高温部で特に失透現象が早期に発生する。
発光管を水平に配置して点灯する場合には、発光管の上
部が最高温部となるので、この部分における失透が顕著
になり、映像用光源としてスクリーンに照射したとき、
スクリーン上の照度の劣化が著しく、早期に商品的価値
を失うという問題がある。
【０００５】本発明は、従来の少なくとも希土類金属を
含むハロゲン化物を封入した外管を設けない発光管を水
平に配置して点灯するようにしたメタルハライドランプ
における上記問題点を解消するためになされたもので、
発光管最高温部での希土類金属ハロゲン化物との反応に
よる失透速度を抑制し、スクリーン照度低下を遅らせ寿
命特性を向上させるようにした送風機構を備えたメタル
ハライドランプ装置を提供することを目的とする。
含むハロゲン化物を封入した外管を設けない発光管を水
平に配置して点灯するようにしたメタルハライドランプ
における上記問題点を解消するためになされたもので、
発光管最高温部での希土類金属ハロゲン化物との反応に
よる失透速度を抑制し、スクリーン照度低下を遅らせ寿
命特性を向上させるようにした送風機構を備えたメタル
ハライドランプ装置を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段及び作用】上記問題点を解
決するため、本発明は、少なくとも希土類金属を含むハ
ロゲン化物を封入した外管を設けない端部にシール部を
有する発光管を、水平に配置して点灯するようにしたメ
タルハライドランプ装置において、ノズル軸を前記発光
管のシール部の一側方において管軸に平行に、且つ前記
発光管の最大径横断面の上方から10％以上にノズル断面
が重なるように冷却用送風ノズルを配置するものであ
る。
決するため、本発明は、少なくとも希土類金属を含むハ
ロゲン化物を封入した外管を設けない端部にシール部を
有する発光管を、水平に配置して点灯するようにしたメ
タルハライドランプ装置において、ノズル軸を前記発光
管のシール部の一側方において管軸に平行に、且つ前記
発光管の最大径横断面の上方から10％以上にノズル断面
が重なるように冷却用送風ノズルを配置するものであ
る。
【０００７】このように構成したメタルハライドランプ
装置においては、送風ノズルにより発光管最高温部とな
る発光管上部が効率的に冷却され、希土類金属ハロゲン
化物との反応による発光管容器の失透速度が抑制され、
寿命特性を向上させることができる。
装置においては、送風ノズルにより発光管最高温部とな
る発光管上部が効率的に冷却され、希土類金属ハロゲン
化物との反応による発光管容器の失透速度が抑制され、
寿命特性を向上させることができる。
【０００８】
【実施例】次に実施例について説明する。図１は、本発
明に係るメタルハライドランプ装置の一実施例を一部破
断して示す斜視図であり、図２の（Ａ）はその要部の斜
視図で、（Ｂ）は発光管最大径横断面とノズル断面との
重なり態様を示す説明図である。図において、１は両端
シール部に支持された主電極２，２を備えた石英製の発
光管で、その内容積は約0.４cc、最大外径はφ11mm、最
大内径はφ8.８mm、アーク長は5.０mmに設定されてお
り、沃化ディスプロシウム，沃化ネオジム，沃化セシウ
ムを重量比で４：２：３としたものを約１mg、始動補助
ガスとしてのアルゴンを常温で約150 トール及び水銀を
10mg封入している。
明に係るメタルハライドランプ装置の一実施例を一部破
断して示す斜視図であり、図２の（Ａ）はその要部の斜
視図で、（Ｂ）は発光管最大径横断面とノズル断面との
重なり態様を示す説明図である。図において、１は両端
シール部に支持された主電極２，２を備えた石英製の発
光管で、その内容積は約0.４cc、最大外径はφ11mm、最
大内径はφ8.８mm、アーク長は5.０mmに設定されてお
り、沃化ディスプロシウム，沃化ネオジム，沃化セシウ
ムを重量比で４：２：３としたものを約１mg、始動補助
ガスとしてのアルゴンを常温で約150 トール及び水銀を
10mg封入している。
【０００９】そして一方のシール部には、その側に設け
られた主電極２を取り囲むように白色酸化物の反射兼保
温膜３を塗布している。また対向するシール部には、一
側部に送風ノズル５を一体的に設けた口金４が、送風ノ
ズル５のノズル軸が発光管１の管軸と平行になるように
取り付けられている。なおこの送風ノズル５の断面５ａ
は、図２の（Ｂ）に示すように、発光管１の最大径横断
面１ａの上方から10％以上に重なるように構成されてい
る。そしてこのように構成した発光管１を、その口金４
をセラミックを用いて接着することにより、誘電体膜を
内側に施した反射鏡６に取り付け、口金４の一端には電
力供給用リード線７を接続し、送風ノズル５の基部には
冷却空気を送給するためのダクト８が設けられている。
られた主電極２を取り囲むように白色酸化物の反射兼保
温膜３を塗布している。また対向するシール部には、一
側部に送風ノズル５を一体的に設けた口金４が、送風ノ
ズル５のノズル軸が発光管１の管軸と平行になるように
取り付けられている。なおこの送風ノズル５の断面５ａ
は、図２の（Ｂ）に示すように、発光管１の最大径横断
面１ａの上方から10％以上に重なるように構成されてい
る。そしてこのように構成した発光管１を、その口金４
をセラミックを用いて接着することにより、誘電体膜を
内側に施した反射鏡６に取り付け、口金４の一端には電
力供給用リード線７を接続し、送風ノズル５の基部には
冷却空気を送給するためのダクト８が設けられている。
【００１０】このように構成したメタルハライドランプ
装置は、矩形波電子安定器により150 Ｗランプ電力を定
格として、水平に配置して点灯される。送風ノズル５に
接続された送風ダクト８からは毎分２リットルの冷却空
気が供給され、送風ノズル５から発光管上部に向けて発
光管管軸と平行に送風される。これにより最高温部とな
る発光管上部が効果的に冷却され、失透速度が抑制さ
れ、スクリーン照度の劣化が低減される。
装置は、矩形波電子安定器により150 Ｗランプ電力を定
格として、水平に配置して点灯される。送風ノズル５に
接続された送風ダクト８からは毎分２リットルの冷却空
気が供給され、送風ノズル５から発光管上部に向けて発
光管管軸と平行に送風される。これにより最高温部とな
る発光管上部が効果的に冷却され、失透速度が抑制さ
れ、スクリーン照度の劣化が低減される。
【００１１】次に本発明の作用効果を確認するために行
った実験について説明する。メタルハライドランプを水
平に配置して点灯する場合、発光管の下部外表面温度は
ほぼ最冷部温度に相当し、ランプ電圧や色特性を決定す
る。上記実施例のように構成したメタルハライドランプ
装置において、無送風状態とした場合には、発光管の上
下部の表面温度は、それぞれ945 ℃及び835 ℃であり、
最冷部温度に依存した特性を示し、Ｒa は85、ｘ，ｙ色
度座標は（0.295, 0.330）であり、良好な色特性を示し
ている。しかしながら発光管上部外表面の温度は高く、
これにより先に述べたように、希土類金属との反応が大
きく、したがって失透速度が大きくなり、スクリーン照
度維持率の低下が著しいという問題が生ずる。
った実験について説明する。メタルハライドランプを水
平に配置して点灯する場合、発光管の下部外表面温度は
ほぼ最冷部温度に相当し、ランプ電圧や色特性を決定す
る。上記実施例のように構成したメタルハライドランプ
装置において、無送風状態とした場合には、発光管の上
下部の表面温度は、それぞれ945 ℃及び835 ℃であり、
最冷部温度に依存した特性を示し、Ｒa は85、ｘ，ｙ色
度座標は（0.295, 0.330）であり、良好な色特性を示し
ている。しかしながら発光管上部外表面の温度は高く、
これにより先に述べたように、希土類金属との反応が大
きく、したがって失透速度が大きくなり、スクリーン照
度維持率の低下が著しいという問題が生ずる。
【００１２】次に、ノズルより発光管に向けて毎分２リ
ットルの送風を行う場合において、ノズル軸を発光管管
軸と平行にせず、ノズルからの送風が発光管のシール部
の下側まで当たるようにすると、Ｒa は67、ｘ，ｙ色度
座標は（0.260, 0.295）程度となり、映像用光源として
全く使用できない特性となる。これによりノズル軸を発
光管管軸と平行にしてノズルを設けないと、送風により
シール部の根元を冷却してしまい、ノズルに近い側の電
極周辺部に最冷部を形成してしまうことが確かめられ
た。したがって発光管管軸に平行にノズルを配置させる
ことが、最冷部に悪影響を与えないための要件であるこ
とが判明した。
ットルの送風を行う場合において、ノズル軸を発光管管
軸と平行にせず、ノズルからの送風が発光管のシール部
の下側まで当たるようにすると、Ｒa は67、ｘ，ｙ色度
座標は（0.260, 0.295）程度となり、映像用光源として
全く使用できない特性となる。これによりノズル軸を発
光管管軸と平行にしてノズルを設けないと、送風により
シール部の根元を冷却してしまい、ノズルに近い側の電
極周辺部に最冷部を形成してしまうことが確かめられ
た。したがって発光管管軸に平行にノズルを配置させる
ことが、最冷部に悪影響を与えないための要件であるこ
とが判明した。
【００１３】次に、ノズルを発光管管軸に平行に配置し
た場合において、発光管最大径横断面に対するノズル断
面の重なり割合に関して行った実験について説明する。
図３は、寿命試験中のスクリーン照度維持率の変化を示
す図で、ａは無送風時の特性、ｂは発光管最大径横断面
の上方から５％にノズル断面が重なるようにノズルを配
置して送風を行った場合の特性、ｃは同じく10％の重な
り、ｄは同じく30％の重なりの場合の特性を示してい
る。これらの特性曲線からわかるように、発光管最大径
横断面の上方から10％以上に、ノズル断面が重なるよう
にノズルを配置した場合には、照度維持率が良好であ
り、失透速度を低減できることが判明した。よって本発
明においては、発光管最大径横断面の上方から10％以上
にノズル断面が重なるように冷却用送風ノズルを配置す
るものである。
た場合において、発光管最大径横断面に対するノズル断
面の重なり割合に関して行った実験について説明する。
図３は、寿命試験中のスクリーン照度維持率の変化を示
す図で、ａは無送風時の特性、ｂは発光管最大径横断面
の上方から５％にノズル断面が重なるようにノズルを配
置して送風を行った場合の特性、ｃは同じく10％の重な
り、ｄは同じく30％の重なりの場合の特性を示してい
る。これらの特性曲線からわかるように、発光管最大径
横断面の上方から10％以上に、ノズル断面が重なるよう
にノズルを配置した場合には、照度維持率が良好であ
り、失透速度を低減できることが判明した。よって本発
明においては、発光管最大径横断面の上方から10％以上
にノズル断面が重なるように冷却用送風ノズルを配置す
るものである。
【００１４】なお上記実施例では、希土類金属ハロゲン
化物として沃化ディスプロシウム及び沃化ネオジムを用
いたものを示したが、ルテチウム，ホルミウム，ツリウ
ム等の希土類金属ハロゲン化物を用いたものにおいて
も、寿命試験を行ったところ、同様な照度維持率特性が
得られることが確かめられた。
化物として沃化ディスプロシウム及び沃化ネオジムを用
いたものを示したが、ルテチウム，ホルミウム，ツリウ
ム等の希土類金属ハロゲン化物を用いたものにおいて
も、寿命試験を行ったところ、同様な照度維持率特性が
得られることが確かめられた。
【００１５】
【発明の効果】以上実施例に基づいて説明したように、
本発明によれば、発光管最高温部となる発光管上部は効
率的に冷却され、発光管の失透速度が抑制され、照度維
持率を向上させることができる。
本発明によれば、発光管最高温部となる発光管上部は効
率的に冷却され、発光管の失透速度が抑制され、照度維
持率を向上させることができる。
【図１】本発明に係るメタルハライドランプ装置の一実
施例を一部破断して示す斜視図である。
施例を一部破断して示す斜視図である。
【図２】図１に示したメタルハライドランプ装置の要部
斜視図及び発光管最大径横断面とノズル断面との重なり
態様を示す図である。
斜視図及び発光管最大径横断面とノズル断面との重なり
態様を示す図である。
【図３】寿命試験中のスクリーン照度維持率の変化を示
す図である。
す図である。
１ 発光管 ２ 主電極 ３ 反射兼保温膜 ４ 口金 ５ 送風ノズル ６ 反射鏡 ８ ダクト
Claims (1)
- 【請求項１】 少なくとも希土類金属を含むハロゲン化
物を封入した外管を設けない端部にシール部を有する発
光管を、水平に配置して点灯するようにしたメタルハラ
イドランプ装置において、ノズル軸を前記発光管のシー
ル部の一側方において管軸に平行に、且つ前記発光管の
最大径横断面の上方から10％以上にノズル断面が重なる
ように冷却用送風ノズルを配置したことを特徴とする送
風機構を備えたメタルハライドランプ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23562891A JP3198549B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 送風機構を備えたメタルハライドランプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23562891A JP3198549B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 送風機構を備えたメタルハライドランプ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0554861A JPH0554861A (ja) | 1993-03-05 |
| JP3198549B2 true JP3198549B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=16988833
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23562891A Expired - Fee Related JP3198549B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 送風機構を備えたメタルハライドランプ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3198549B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3470337B2 (ja) | 1995-11-24 | 2003-11-25 | チッソ株式会社 | プロピレン系組成物およびその製造方法ならびにポリプロピレン系組成物および成型品 |
| TW400341B (en) | 1997-05-22 | 2000-08-01 | Chisso Corp | Propyene polymer blends, processes of producing the same, and polypropylene resin compositions |
| US6016031A (en) * | 1997-08-11 | 2000-01-18 | Osram Sylvania Inc. | High luminance electrodeless projection lamp |
-
1991
- 1991-08-23 JP JP23562891A patent/JP3198549B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0554861A (ja) | 1993-03-05 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |