JP3197872B2 - ケース外装型電子部品及びその製造方法 - Google Patents

ケース外装型電子部品及びその製造方法

Info

Publication number
JP3197872B2
JP3197872B2 JP26900098A JP26900098A JP3197872B2 JP 3197872 B2 JP3197872 B2 JP 3197872B2 JP 26900098 A JP26900098 A JP 26900098A JP 26900098 A JP26900098 A JP 26900098A JP 3197872 B2 JP3197872 B2 JP 3197872B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
electronic component
parts
weight
urethane resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP26900098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000091150A (ja
Inventor
智士 矢口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okaya Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Okaya Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okaya Electric Industry Co Ltd filed Critical Okaya Electric Industry Co Ltd
Priority to JP26900098A priority Critical patent/JP3197872B2/ja
Publication of JP2000091150A publication Critical patent/JP2000091150A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3197872B2 publication Critical patent/JP3197872B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ケース外装型電子部
品及びその製造方法に係り、特に、コンデンサ等の電子
部品素子を収納したケース内に、樹脂材料を充填してケ
ース開口部を封止して成るケース外装型電子部品及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンデンサ等の電子部品素子の耐
熱性や機械的強度を向上させるため、コンデンサ等の電
子部品素子をケース内に収納した上で、樹脂材料を充填
し、これを硬化させてケース開口部を封止した構造のケ
ース外装型電子部品が広く用いられている。
【0003】上記ケース内に充填する樹脂材料として
は、低コストで作業性が良い等の理由からウレタン樹脂
が広く使用されている。これは、ウレタン樹脂の原料と
なるイソシアネートを主成分とする主剤と、ポリオール
を主成分とする硬化剤とを所定の配合比で混合したもの
を、電子部品素子を収納したケース内に充填した後、攪
拌させることにより、上記イソシアネートとポリオール
とを反応・硬化せしめて、ケース内にウレタン樹脂を充
填するのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記イソシ
アネートは水分との反応性に富むため、ポリオールとの
反応・硬化時や、湿気の多い環境下にケース外装型電子
部品が置かれた場合に、上記イソシアネートが水分と反
応して炭酸ガスを発生することがある。その結果、発生
した炭酸ガスのガス圧によって、ケース内に収納した電
子部品素子の破損や、ケースの変形を来していた。ま
た、上記ケース内に収納する電子部品素子が、誘電体フ
ィルムの表面に電極金属層を蒸着して成る金属化フィル
ムを複数枚積層・巻回すると共に、金属化フィルム間に
シリコン油等の油を含浸させて構成したコンデンサ素子
の場合には、イソシアネートが水分と反応して発生する
炭酸ガスのガス圧によって、金属化フィルム間の油が押
し出されてケース外に漏出するいった事態が生じてい
た。
【0005】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、ウレタ
ン樹脂の原料となるイソシアネートが水分と反応して炭
酸ガスを発生することがなく、従って、ケース内に収納
した電子部品素子の破損や、ケースの変形を生じること
のないケース外装型電子部品を実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るケース外装型電子部品は、ケース内
に電子部品素子を収納すると共に、イソシアネートを主
成分とする主剤とポリオールを主成分とする硬化剤とを
硬化させて形成されるウレタン樹脂を充填してケース開
口部を封止して成るケース外装型電子部品であって、上
記ウレタン樹脂中に、上記硬化剤100重量部に対して
2重量部以上10重量部以下の配合割合でシリカゲルを
封入したことを特徴とする。
【0007】また、本発明に係るケース外装型電子部品
の製造方法は、ケース内に電子部品素子を収納した後、
イソシアネートを主成分とする主剤と、ポリオールを主
成分とする硬化剤と、該硬化剤100重量部に対して2
重量部以上10重量部以下の配合割合のシリカゲルとを
混合してケース内に充填し、上記イソシアネートと上記
ポリオールとを反応・硬化せしめることによりウレタン
樹脂を形成し、以て、ウレタン樹脂中にシリカゲルを封
入すると共に、ケース開口部を封止することを特徴とす
る。
【0008】上記本発明のケース外装型電子部品は、ウ
レタン樹脂中にシリカゲルが封入されているため、水分
シリカゲルによって吸収される。このため、イソシア
ネートとポリオールとの反応・硬化時にイソシアネート
がポリオール以外の水分とも反応して炭酸ガスを発生す
ることが防止される。また、湿気の多い環境下に置かれ
た場合にも、水分はシリカゲルによって吸収されるの
で、イソシアネートが水分と反応して炭酸ガスを発生す
ることが防止される。
【0009】上記シリカゲルの配合割合を、硬化剤10
0重量部に対して2重量部以上とすることにより、油漏
れやケースの変形等を生じるケース外装型電子部品の不
良品発生率を著しく減少させることができ、また、10
重量部以下とすることにより、ウレタン樹脂の品質劣化
やコスト高の招来を防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明を、図1乃至図4に
基づいて説明する。図1は、本発明に係るケース外装型
電子部品10の部分断面図である。このケース外装型電子
部品10は、プラスチックやセラミック等の絶縁材より成
る略直方体形状のケース12内に、金属化フィルムを積層
・巻回して形成したコンデンサ素子14を収納し、該コン
デンサ素子14のメタリコン電極16,16にハンダ18を介し
てリード端子20,20を接続し、該リード端子20,20をケ
ース12外に導出すると共に、ケース12内にウレタン樹脂
22を充填してケース開口部を封止したことをその基本構
成としている。
【0011】上記ケース外装型電子部品10は以下の方法
により製造される。先ず、図2に示すように、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリプロピレン或いはポリアミド
等の合成樹脂より成るテープ状の誘電体フィルム24の表
面に、一端側にマージン部26を残してアルミニウムや亜
鉛等の金属を蒸着させて、厚さ300〜500オングス
トローム程度の電極金属層28を形成した一対の金属化フ
ィルム30を、各金属化フィルム30のマージン部26が反対
側に配されるように積層し、図示しない巻取機によって
巻回し、巻回終端部を溶着等によって止着させる。
【0012】つぎに、所定の圧力でプレスを施して偏平
化させた後、両端面に、鉛、スズ、亜鉛等の電極材料を
溶射することにより、取り出し用のメタリコン電極16を
形成する。その後、真空含浸法により、両端面(メタリ
コン電極16形成面)から、シリコン油をメタリコン電極
16の金属粒子間を透して含浸させることにより、コンデ
ンサ素子14を形成する。尚、このように、シリコン油を
含浸させるのは、一対の金属化フィルム30,30を積層・
巻回する際に、金属化フィルム30,30間に空気が存在し
ていると、空気は誘電体フィルム24よりも誘電率が低い
ため、当該空隙箇所が高電界となって部分放電が発生
し、遂にはコンデンサ素子14が破壊されてしまう虞れが
あるので、金属化フィルム30,30を積層・巻回した後に
油を含浸させることで、金属化フィルム30,30間に存在
する空気を外部に排斥するためである。
【0013】そして、上記コンデンサ素子14の各メタリ
コン電極16,16に、ハンダ18,18を介してリード端子2
0,20を接続する(図3)。その後、上記リード端子2
0,20の一端側がケース12外に導出されるようにして、
コンデンサ素子14をケース12内に収容する。次に、ウレ
タン樹脂の原料となるイソシアネートを主成分とする主
剤(液体)を42重量部、ポリオールを主成分とする硬
化剤(液体)を100重量部、吸水剤としてのシリカゲ
ルを2重量部の配合割合で混合してケース12内に充填
し、攪拌させると、上記主剤中のイソシアネートと硬化
剤中のポリオールとが反応・硬化してウレタン樹脂が形
成され、その結果、ウレタン樹脂中にシリカゲルが封入
されると共に、ケース12開口部が封止されて本発明のケ
ース外装型電子部品10が完成するのである。
【0014】而して、本発明のケース外装型電子部品10
にあっては、上記の通り、ウレタン樹脂中に吸水剤とし
てのシリカゲルが封入されている結果、水分は当該シリ
カゲルによって吸収されるため、イソシアネートとポリ
オールとの反応・硬化時にイソシアネートがポリオール
以外の水分とも反応して炭酸ガスを発生することが防止
される。また、本発明のケース外装型電子部品10が、湿
気の多い環境下に置かれた場合にも、水分はシリカゲル
によって吸収されるので、イソシアネートが水分と反応
して炭酸ガスを発生することが防止される。この結果、
イソシアネートが水分と反応して発生する炭酸ガスによ
って、ケース12が変形したり、或いは、コンデンサ素子
14の金属化フィルム30,30間に含浸したシリコン油が押
し出されてケース12外に漏出するいった事態を防止する
ことができる。
【0015】図4は、100℃の温度条件で16時間経
過後における、油漏れやケース12の変形を生じたケース
外装型電子部品10の不良品発生率と、硬化剤100重量
部に対するシリカゲルの配合割合との関係を示すグラフ
である。当該グラフに示された通り、シリカゲルを2重
量部以上配合した場合に、不良品発生率が著しく減少す
ることが、発明者の行った実験の結果判明した。しかし
一方で、シリカゲルの配合量が多くなりすぎると、ウレ
タン樹脂の品質劣化やコスト高を招来することとなる。
従って、シリカゲルの配合割合は、2重量部以上10重
量部以下とするのが好適である。
【0016】本発明は、上記実施の形態に限定されるも
のではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能
である。例えば、上記においては金属化フィルムを積層
・巻回して製造されるコンデンサ素子を例示したが、巻
回工程を経ず、金属化フィルムを複数枚積層して製造さ
れるコンデンサ素子であっても適用可能である。また、
誘電体フィルムと金属電極箔とを交互に積層し、或いは
積層・巻回して製造されるコンデンサ素子にも適用可能
である。
【0017】さらに、ケース内に収納される電子部品素
子は、コンデンサ素子に限られるものではなく、例えば
サージ吸収素子や抵抗器など全ての電子部品素子が該当
するものである。
【0018】
【発明の効果】本発明に係るケース外装型電子部品にあ
っては、ウレタン樹脂中にシリカゲルが封入されている
ので、イソシアネートとポリオールとの反応・硬化時に
イソシアネートがポリオール以外の水分とも反応して炭
酸ガスを発生することが防止されると共に、湿気の多い
環境下に置かれた場合にも、イソシアネートが水分と反
応して炭酸ガスを発生することが防止される。
【0019】この結果、イソシアネートが水分と反応し
て発生する炭酸ガスによって、ケースが変形したり、或
いは、ケース内に収納する電子部品素子が、金属化フィ
ルム間にシリコン油等の油を含浸させて構成したコンデ
ンサ素子の場合にあっても、油が押し出されてケース外
に漏出するいった事態を防止することができる。上記シ
リカゲルの配合割合を、硬化剤100重量部に対して2
重量部以上とすることにより、油漏れやケースの変形等
を生じるケース外装型電子部品の不良品発生率を著しく
減少させることができ、また、10重量部以下とするこ
とにより、ウレタン樹脂の品質劣化やコスト高の招来を
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るケース外装型電子部品の部分断面
図である。
【図2】一対の金属化フィルムを積層・巻回してコンデ
ンサ素子を形成する過程を示す斜視図である。
【図3】コンデンサ素子の斜視図である。
【図4】ケース外装型電子部品の不良品発生率とシリカ
ゲルの配合割合との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ケース外装型電子部品 12 ケース 14 コンデンサ素子 16 メタリコン電極 20 リード端子 22 ウレタン樹脂

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に電子部品素子を収納すると共
    に、イソシアネートを主成分とする主剤とポリオールを
    主成分とする硬化剤とを硬化させて形成されるウレタン
    樹脂を充填してケース開口部を封止して成るケース外装
    型電子部品であって、上記ウレタン樹脂中に、上記硬化
    剤100重量部に対して2重量部以上10重量部以下の
    配合割合でシリカゲルを封入したことを特徴とするケー
    ス外装型電子部品。
  2. 【請求項2】 ケース内に電子部品素子を収納した後、
    イソシアネートを主成分とする主剤と、ポリオールを主
    成分とする硬化剤と、該硬化剤100重量部に対して2
    重量部以上10重量部以下の配合割合のシリカゲルとを
    混合してケース内に充填し、上記イソシアネートと上記
    ポリオールとを反応・硬化せしめることによりウレタン
    樹脂を形成し、以て、ウレタン樹脂中にシリカゲルを封
    入すると共に、ケース開口部を封止することを特徴とす
    るケース外装型電子部品の製造方法。
JP26900098A 1998-09-07 1998-09-07 ケース外装型電子部品及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3197872B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26900098A JP3197872B2 (ja) 1998-09-07 1998-09-07 ケース外装型電子部品及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26900098A JP3197872B2 (ja) 1998-09-07 1998-09-07 ケース外装型電子部品及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000091150A JP2000091150A (ja) 2000-03-31
JP3197872B2 true JP3197872B2 (ja) 2001-08-13

Family

ID=17466288

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26900098A Expired - Fee Related JP3197872B2 (ja) 1998-09-07 1998-09-07 ケース外装型電子部品及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3197872B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100537099B1 (ko) * 2000-10-24 2005-12-16 주식회사 코오롱 콘덴서 피복용 폴리에스테르계 열수축성 튜브
CN101821823B (zh) * 2007-10-12 2013-03-06 松下电器产业株式会社 壳体模制型电容器及其制造方法
KR101307863B1 (ko) * 2011-06-14 2013-09-12 인덕대학교 산학협력단 서지 보호 장치
JPWO2013094028A1 (ja) * 2011-12-20 2015-04-27 トヨタ自動車株式会社 半導体モジュール

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000091150A (ja) 2000-03-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6882519B2 (en) Flat aluminum electrolytic capacitor and method of manufacturing the same
US5707407A (en) Method of forming chip-formed solid electrolytic capacitor without an anode lead projecting from anode member
JP5031606B2 (ja) 電池パック及びその製造方法
US20200294717A1 (en) Film capacitor, and outer case for film capacitor
EP2495744A1 (en) Capacitor
CN101030656A (zh) 二次电池及其制造方法
WO2020044778A1 (ja) コンデンサ及びその製造方法
JP3197872B2 (ja) ケース外装型電子部品及びその製造方法
EP0309101B1 (en) Cylindrical alkaline batteries
JP2009026485A (ja) 非水電解質電池、並びにそれに用いる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋
US3491269A (en) Construction for non-hermetic sealed solid electrolyte capacitor
JP2011192788A (ja) 金属化フィルムコンデンサ、金属化フィルムコンデンサ装置及びこれらの製造方法
JPH07105317B2 (ja) 積層型固体電解コンデンサとその製造方法
US4558399A (en) Electrolytic capacitor and a process for producing the same
JP4511079B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
EP0714109A1 (en) Solid electrolyte capacitor and process for producing same
CN100499086C (zh) 高度湿敏电子器件元件及其制造方法
JPH07201679A (ja) アルミ電解コンデンサ
JPS6189618A (ja) 樹脂充填型乾式金属化フイルムコンデンサ
JP4466836B2 (ja) フィルムコンデンサの製造方法
CN113488338B (zh) 卷绕型电容器封装结构及其制作方法
CN216957759U (zh) 薄膜电容器、以及薄膜电容器用的外装壳体
JPH0125219B2 (ja)
JPS6359528B2 (ja)
EP4293797A1 (en) Pouch-type secondary battery having excellent insulation and heat dissipation properties

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees