JP2009026485A - 非水電解質電池、並びにそれに用いる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋 - Google Patents

非水電解質電池、並びにそれに用いる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋 Download PDF

Info

Publication number
JP2009026485A
JP2009026485A JP2007185611A JP2007185611A JP2009026485A JP 2009026485 A JP2009026485 A JP 2009026485A JP 2007185611 A JP2007185611 A JP 2007185611A JP 2007185611 A JP2007185611 A JP 2007185611A JP 2009026485 A JP2009026485 A JP 2009026485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead wire
layer
electrolyte battery
bag
nonaqueous electrolyte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007185611A
Other languages
English (en)
Inventor
Kensuke Nakamura
謙介 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2007185611A priority Critical patent/JP2009026485A/ja
Publication of JP2009026485A publication Critical patent/JP2009026485A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)

Abstract

【課題】そのシール部において、封入袋とリード線間の優れた接着力及びシール性を達成できるとともに、封入袋の金属膜とリード線の導体間の短絡が抑制されている非水電解質電池、並びに、その非水電解質電池に用いられる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋を提供する。
【解決手段】金属膜を含むシートからなる電池用封入袋、及び前記電池用封入袋の内部から外部に延びる導体線を含むリード線、を有する非水電解質電池であって、前記電池用封入袋及びリード線の少なくとも一方が、前記電池用封入袋のシール部において、前記金属膜と前記導体線間を絶縁する絶縁体層を有し、前記絶縁体層が、変性ポリオレフィン樹脂とその硬化剤を含む樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とする非水電解質電池、並びに、その非水電解質電池に用いられる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋。
【選択図】なし

Description

本発明は、小型電子機器の電源等として用いられる非水電解質電池、並びにこの非水電解質電池を構成する部材である非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋に関するものである。
電子機器の小型軽量化のため、そこで使用される電源についても小型軽量化が求められている。このため、例えば、袋体を封入容器として用い、その内部に非水電解質、正極及び負極を封入してなる非水電解質電池が採用されつつある。この袋体(封入袋)には、電解液やガスの透過、外部からの水分の浸入を防止する性質が求められる。そこで、封入袋を構成する袋材(シート)としては、金属膜をその一層として有し、さらにこの金属膜を被覆する絶縁性の樹脂からなる絶縁体層を有する多層構造のラミネートフィルムが用いられている。
非水電解質電池は、このラミネートフィルムを用い、少なくとも内側に絶縁体層が来るようにして、開口部を有する封入袋を形成し、この封入袋内に、非水電解質、正極板、負極板及び正負の極板間のセパレータ等を封入し、さらに正極板、負極板にその一端が接続された導体線(リード線)を封入袋の開口部から電池外部へ延びるように配設して、最後に開口部を融着することにより製作することができる。(以後、この熱融着される開口部をシール部と言う。)
シール部の融着の際には、ラミネートフィルムの絶縁体層間が熱融着されるとともに、導体線とラミネートフィルム間も、ラミネートフィルムの絶縁体層や、導体線を被覆するように設けられている絶縁体層(リード線の絶縁体層)等を介して熱融着される。シール部には、優れた接着性、シール性が求められるが、さらに熱融着の際に、ラミネートフィルムの金属膜と導体線間の短絡が生じない性質も求められる。
このため、シール部における、ラミネートフィルムやリード線の絶縁体層には様々の工夫がなされている。例えば、特許文献1には、リード線の絶縁体層(絶縁被覆層)として、導体との接着性が良好なマレイン酸変性ポリオレフィンの層を設け、その外側にゲル分率が20〜90%である架橋ポリオレフィンポリエチレンの層を設ける発明が開示されている。しかし、接着性は架橋ポリエチレンの架橋の程度により変化するので接着力の制御が困難である。
リード線と封入袋(ラミネートフィルム)間に酸変性直鎖状低密度ポリエチレンを介在させて、低温での熱融着を可能にし、併せてシール性を良好にする発明も開示されている(特許文献2)。しかし、この発明では、熱融着の際、介在フィルムの軟化、流動による短絡が発生しやすいとの問題がある。
熱と加圧で変形し易い高流動性ポリプロピレンの層と、変形しにくい低流動性ポリプロピレンの層を積層したフィルムを、リード線と封入袋間に介在させ、導体と金属膜間の短絡を防止する発明も開示されている(特許文献3)。しかし、この発明では、低流動性の樹脂の融点を超える温度条件での熱融着では短絡が発生しやすく、それを避けた条件では優れた接着を達成することは困難である。
さらに、短絡の防止のために、導体線に熱硬化性樹脂を焼付けた樹脂皮膜を設けてなるリード線(特許文献4)や、金属膜を被覆する熱硬化性樹脂層を設けた封入袋(特許文献5)も開示されている。しかし、特許文献4の発明では、リード線の樹脂被膜に、アクリル樹脂、フェノール樹脂を用いているため、オレフィン樹脂からなる封入袋との接着力が小さいとの問題があり、又、特許文献5の発明では、金属膜を被覆する熱硬化性樹脂層がポリオレフィンからなるリード線の樹脂被覆と接着しないため、その外側に熱融着層(シーラント層)を設ける必要があり、厚さが大きくなる問題がある。
特許3114174号公報 特開2001−297736号公報 特開2003−7269号公報 特開2003−36824号公報 特開2002−298801号公報
本発明は、従来技術の前記の問題を解決することを目的とし、具体的には、そのシール部において、封入袋とリード線間の優れた接着力及びシール性を達成できるとともに、封入袋の金属膜とリード線の導体間の短絡が抑制されている非水電解質電池、並びに、その非水電解質電池に用いられる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋を提供することを課題とする。
本発明者は、検討の結果、少なくとも電池用封入袋のシール部において、封入袋とリード線間に、変性ポリオレフィン樹脂とその硬化剤からなる樹脂組成物の硬化物により形成される層を含む絶縁体層を設けることにより、優れたシール性が得られるとともに、短絡の問題も防ぐことができることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、請求項1として、
金属膜を含むシートからなる電池用封入袋、及び前記電池用封入袋の内部から外部に延びる導体線を含むリード線、を有する非水電解質電池であって、
前記電池用封入袋及びリード線の少なくとも一方が、前記電池用封入袋のシール部において、前記金属膜と前記導体線間を絶縁する絶縁体層を有し、前記絶縁体層が、変性ポリオレフィン樹脂とその硬化剤を含む樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とする非水電解質電池を提供する。
本発明の非水電解質電池は、非水電解質、正極板、負極板及び正負の極板間のセパレータ等を封入した封入袋と、前記正極板、負極板にその一端が接続され封入袋の開口部から電池外部へ延びるように配設されたリード線からなり、前記開口部が熱融着され密封(シール)されたものであり、又リード線は、金属等の導体から形成されその一端が正極板、負極板に接続され、電池外部へ延びるように配設されている導体線をその必須の要素としている点では、公知の非水電解質電池と同様である。
本発明の非水電解質電池は、
前記電池用封入袋及びリード線の少なくとも一方が、前記電池用封入袋のシール部において、前記金属膜と前記導体線間を絶縁する絶縁体層を有すること、及び
この絶縁体層が、変性ポリオレフィン樹脂とその硬化剤を含む樹脂組成物を硬化させてなる硬化層を有することを特徴とする。
前記絶縁体層は、電池用封入袋及びリード線のいずれか一方に設けられていてもよいし、両方に設けられていてもよい。いずれの場合でも、少なくとも、電池用封入袋のシール部において、即ち、リード線と封入袋が接触する部分に設けられる。又、前記絶縁体層は、封入袋の金属膜と前記導体線間を絶縁するように設けられる。従って、電池用封入袋が前記絶縁体層を有する場合は、前記シール部における電池用封入袋の内側(電解質等が封入される側)に設けられる。製造を容易にするために、電池用封入袋の内側の全面及び/又はリード線の全範囲を絶縁体層で覆ってもよい。
前記絶縁体層が有する硬化層とは、変性ポリオレフィン樹脂とその硬化剤を含む樹脂組成物を硬化させてなるものである。ここで用いられる変性ポリオレフィン樹脂とは、ポリオレフィン近似骨格の高分子に、一部極性基を導入したものであり、具体的には、無水マレイン酸やアクリル酸をグラフト重合した酸変性ポリオレフィンや、主鎖の末端にヒドロキシル基を有するポリオレフィンポリオールなどが例示される。極性基としては、酸無水物、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基等を挙げることができる。
又、前記硬化層の形成に用いられる硬化剤は、前記変性ポリオレフィン樹脂の極性基に作用して前記変性ポリオレフィン樹脂を架橋させるものであり、イソシネート硬化剤、等を挙げることができる。中でもポリイソシネート系硬化剤が、金属(リード線の導体や封入袋の金属膜)との接着性の面より好ましい(請求項2)。
ここでポリイソシアネート系硬化剤としては、ジイソシアネート化合物、ジイソシアネートとトリメチロールプロパン、グリセリンなど多価アルコールとの反応物等を挙げることができる。
より具体的には、トリレンジイソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルとの反応生成物、キシリレンジイソシアネートもしくはヘキサメチレンジイソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルとの反応生成物、ヘキサメチレンジイソシアネート3モルとのビューレット付加化合物、さらにトリレンジイソシアネートやヘキサメチレンジイソシアネート等の3、5、7量体、MDI(4,4−ジフェニルメタンジジイソシアネート)の多量体であるポリメリックMDI等を挙げることができる。
これらのイソシアネート類は、日本ポリウレタン社製のコロネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートMTL、武田薬品社製のタケネートD−102、タケネートD−110N、タケネートD−200、タケネートD−202、住友バイエル社製のデスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL、大日本インキ社製のバーノックD502、東洋インキ社製のCAT−10L等の商品名で市販されている。これらは単独又は二つ以上の組み合わせで用いることができる。
なお、リード線及び電池用封入袋のいずれが絶縁体層を有する場合でも、絶縁体層を構成する硬化層は、前記の変性ポリオレフィン樹脂と硬化剤を混合して得られた樹脂組成物を、導体線(リード線が有する場合)、金属膜(封入袋が有する場合)、又はこれらの上に形成された他の層、例えば熱可塑性樹脂層の上に塗布し、この樹脂組成物の硬化処理を行うことにより得られる。
変性ポリオレフィン樹脂と硬化剤の混合割合は、NCO/OHモル比で、0.5〜3.0である。0.5以下の場合は、硬化不足となり短絡の原因になる可能性があり、一方3.0以上の場合は、未反応のイソシアネートが空気中の水分と反応して、接着性が低下する可能性がある。樹脂組成物の塗布は、変性ポリオレフィン樹脂と硬化剤を溶媒に溶解して得た溶液を塗布後、その溶媒を乾燥、除去する方法により行うこともできる。
硬化処理は、塗布された樹脂組成物の加熱処理や、電子線等の放射線の照射等により行うことができる。又、ヒートシールの際にも、その層の硬化が行われる。その結果、ヒートシールの際の短絡が防止される。
このようにして得られた硬化物からなる層(硬化層)の厚さは、5〜100μmの範囲が好ましい。リード線及び封入袋の両方に硬化層が形成される場合は、その合計の厚さが、5〜100μmの範囲であることが好ましい。厚さが5μm未満の場合は、短絡を防止する効果が不十分になる場合があり、厚さが100μmを越える場合は、シール部が厚くなる問題がある。
前記絶縁体層は、前記硬化層以外の層を有していてもよい。例えば、硬化層と、リード線が絶縁体層を有する場合は、導体線と硬化層間、封入袋が絶縁体層を有する場合は、金属膜と硬化層間に、導体や金属膜と硬化層間の接着性をさらに向上させるために、熱可塑性樹脂の層を設けてもよい。
この熱可塑性樹脂としては、例えばポリオレフィン樹脂が好ましい。請求項3は、この好ましい態様に該当し、前記絶縁体層が、さらに、前記硬化層と接着するポリオレフィン樹脂層を有する請求項1又は請求項2に記載の非水電解質電池を提供するものである。
この構成において、ポリオレフィン樹脂層は熱可塑性樹脂層であり、変性ポリオレフィン樹脂と硬化剤により形成される層は熱硬化性樹脂層であるが、同系統の樹脂であるため互いによく接着する。又、ポリオレフィン樹脂は、ヒートシール時に、加熱により溶融して、導体線や封入袋の金属膜と優れた接着力で熱融着する。その結果、シール部の優れた接着性、シール性が得られるので好ましい。
前記ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、酸変性ポリオレフィンが例示される。中でも酸変性ポリオレフィンが、極性基を有し、このため接着性、シール性に優れているので好ましい。ここで、酸変性ポリオレフィンとは、無水マレイン酸等の酸をグラフトして変性したポリオレフィンである。酸変性ポリオレフィン樹脂に係るポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンが挙げられる。
請求項4に記載の発明は、前記の非水電解質電池に用いられるリード線であって、少なくとも前記導体線と前記シール部が接する部分に、前記絶縁体層を有することを特徴とする非水電解質電池用リード線を提供するものである。
本発明のリード線を構成する導体線の断面形状としては、丸状の電線や平角状の平角電線等が例示されるが、特に限定されない。導体線を構成する金属としては、アルミニウム、ニッケル、銅、ニッケルめっきされた銅などが例示される。
請求項5に記載の発明は、前記の非水電解質電池に用いられる電池用封入袋であって、少なくとも前記シール部に、前記絶縁体層を有することを特徴とする非水電解質電池用封入袋を提供するものである。
本発明の封入袋は、金属膜及び前記絶縁体層を有するシートからなるが、このシートとしては、金属膜を含むラミネートフィルムが挙げられる。本発明の封入袋を構成する金属膜としては、アルミニウムあるいはアルミニウム合金製の箔が好ましく例示される。
前記のラミネートフィルムは、金属膜上の前記絶縁体層が設けられている面とは反対側の面に、さらに樹脂フィルムを設けたラミネートフィルムでもよい。即ち、樹脂フィルム/金属膜/絶縁体層の多層構造を持つラミネートフィルムを用いることができる。この樹脂フィルムは、非水電解質電池の外層を構成し、金属膜を外部から保護する機能を有する。このような樹脂フィルムとしては、例えば、ナイロンフィルムを挙げることができる。
封入袋は、例えば、前記のようなラミネートフィルムを、矩形状(例えば長方形状)として、絶縁体層間が互いに接触するように2枚重ねあわせ、開口部を残して、その辺部をシールすることにより製作することができる。このようにして製作された封入袋の開口部から、非水電解質、正極板、負極板及び正負の極板間のセパレータ等を袋内に投入し、さらに正極板、負極板にその一端が接続されたリード線を封入袋の開口部から電池外部へ延びるように配設して、最後に開口部をヒートシールにより融着することにより、本発明の非水電解質電池を製造することができる。
本発明の非水電解質電池においては、前記シール部において、絶縁体層を構成する層中の少なくとも1層が、変性ポリオレフィン樹脂とその硬化剤からなる硬化物により形成されているので、ヒートシールによる短絡を防止することができる。
本発明の非水電解質電池は、そのシール部において、封入袋とリード線間の優れた接着力及びシール性を有するものであり、かつ封入袋の金属膜とリード線の導体間の短絡が抑制されている。この非水電解質電池は、本発明の非水電解質電池用リード線及び/又は非水電解質電池用封入袋を用いて製造することができる。
以下、本発明の最良の実施の形態を実施例に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明と同一及び均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
以下の実施例、比較例においては、評価用の導体線として、正極は、厚さが0.1mm、幅が5mm、長さが100mmのアルミニウム板を、又、負極は、厚さが0.1mm、幅が5mm、長さが100mmの銅板を使用する。又、評価用の封入袋として、厚さ9μmのアルミニウム箔の一面に、厚さ20μmのナイロンをラミネートしたアルミニウムシートを用いる。
また、変性ポリオレフィン樹脂(主剤)としては、三井化学株式会社製の液状変性ポリオレフィン(商品名:ユニストールP901、OH価:50mgKOH/g、比重:0.88)を使用する。硬化剤としては、(A)住化バイエルウレタン(株)製のイソシアネート硬化剤(トリレンジイソシアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルとの反応生成物、商品名:デスモジュールL75)、(B)東洋インキ株式会社製のイソシアネート硬化剤(商品名:CAT−10L)、(C)日本ポリウレタン株式会社製のイソシアネート硬化剤(商品名:コロネートHX)を使用する。前記の主剤100重量部に対し、前記の硬化剤のそれぞれを5重量部混合し、3種類の樹脂組成物を作製する。
[リード線の絶縁体層、封入袋の絶縁体層が1層(単層構造)の場合]
実施例1〜3
前記導体線に、前記3種類の樹脂組成物のそれぞれを、厚さ50μmで塗布後、100℃で1分間乾燥し、さらに50℃で3日間エイジングを行い(硬化処理)、導体線が樹脂組成物の硬化層で被覆されたリード線を作製する。得られたリード線の硬化層と導体線との接着力を、T字剥離で、引張圧縮試験機(今田製作所(株)製、商品名SV50型)を使用して測定する。このリード線の断面図を図1(a)に示す。
又、前記アルミニウムシートのアルミニウム箔側に、変性ポリオレフィン樹脂ユニストールP901を厚さ50μmで塗布し、ラミネートフィルムを得る。このようにして得られたラミネートフィルムの変性ポリオレフィン樹脂層側と前記で得られたリード線を接触させ、熱プレス(200℃、10秒)して、評価用の試料を作製する。導体線とのアルミニウム箔間の絶縁性を、試料10個に対する短絡の発生数で評価する。接着力の測定結果、短絡の発生数を表1に示す。
実施例4〜6
前記アルミニウムシートに、前記3種類の樹脂組成物のそれぞれを厚さ50μmで塗布後、100℃で1分間乾燥し、さらに50℃で3日間エイジングを行い(硬化処理)、アルミニウムシートのアルミニウム箔側が樹脂組成物の硬化層で被覆された封入袋用ラミネートフィルムを作製する。得られたラミネートフィルムの硬化層とアルミニウム箔との接着力を、前記と同様にして測定する。このラミネートフィルムの一部の断面図を図1(b)に示す。
又、前記導体線に、変性ポリオレフィン樹脂ユニストールP901を厚さ50μmで塗布し、リード線を作製する。このようにして得られたリード線と前記のラミネートフィルムの硬化層側を接触させ、熱プレス(200℃、10秒)して、評価用の試料を作製する
。導体線とのアルミニウム箔間の絶縁性を、試料10個に対する短絡の発生数で評価する。接着力の測定結果、短絡の発生数を表1に示す。
比較例1
前記導体線に、変性ポリオレフィン樹脂ユニストールP901を厚さ50μmで塗布し、変性ポリオレフィン樹脂層と導体線との接着力を前記と同様にして測定する。又、前記のアルミニウムシートのアルミニウム箔側に、変性ポリオレフィン樹脂ユニストールP901を厚さ50μmで塗布し、アルミニウム箔と変性ポリオレフィン樹脂層との接着力を前記と同様にして測定する。このようにして得られた封入用のアルミニウムシートとリード線を用い、実施例1〜3と同様にして試料を作製し、短絡の発生数を測定する。これらの結果を表1に示す。
Figure 2009026485
表1の結果は、リード線の絶縁体層が変性ポリオレフィン樹脂とその硬化剤を含む樹脂組成物を硬化させてなる硬化層である場合(実施例1〜3)、及び封入袋の絶縁体層が変性ポリオレフィン樹脂とその硬化剤を含む樹脂組成物を硬化させてなる硬化層である場合(実施例4〜6)は、導体線と硬化層(絶縁体層)、金属膜(アルミニウム箔)と硬化層(絶縁体層)の接着力が向上し、ヒートシールによる短絡の発生も防止できることを示している。
[リード線の絶縁体層、封入袋の絶縁体層が多層(多層構造)の場合]
実施例7〜9
無水マレイン酸変性ポリオレフィンシート(アドマーフィルムQE060、東セロ株式会社製)の上に、前記3種類の樹脂組成物のそれぞれを、厚さ50μmで塗布後、100℃で1分間乾燥し、さらに50℃で3日間エイジングを行い(硬化処理)、樹脂組成物の硬化層で被覆されたシートを作製する。その後、無水マレイン酸変性ポリオレフィンシートと硬化層との接着力を実施例1〜3と同様にして測定する。さらに、得られたシートを、150℃の加熱ローラーで導体線の周囲に熱ラミネートして、実施例7〜9のリード線を作製する。このリード線の断面図を図2(a)に示す。
又、前記アルミニウムシートのアルミニウム箔側に、無水マレイン酸変性ポリオレフィンシート(アドマーフィルムQE060、東セロ株式会社製)を厚さ30μmでラミネートし、さらにその上に、変性ポリオレフィン樹脂ユニストールP901を厚さ50μmで塗布してラミネートフィルムを得る。このようにして得られたラミネートフィルムのユニストールP901側と前記で得られたリード線を接触させ、熱プレス(200℃、10秒)して、評価用の試料を作製する。導体線とのアルミニウム箔間の絶縁性を、試料10個に対する短絡の発生数で評価する。接着力の測定結果、短絡の発生数を表2に示す。
実施例10〜12
前記アルミニウムシートのアルミニウム箔側に、無水マレイン酸変性ポリオレフィンシート(アドマーフィルムQE060、東セロ株式会社製)を厚さ30μmでラミネートし、さらにその上に、前記3種類の樹脂組成物のそれぞれを厚さ50μmで塗布後、100℃で1分間乾燥し、さらに50℃で3日間エイジングを行い(硬化処理)、アルミニウムシートのアルミニウム箔側が無水マレイン酸変性ポリオレフィンシートと樹脂組成物の硬化層で被覆された封入袋用ラミネートフィルムを作製する。得られたラミネートフィルムの硬化層と酸変性ポリオレフィンシートとの接着力を、実施例1〜3と同様にして測定する。このラミネートフィルムの一部の断面図を図2(b)に示す。
又、前記と同じ無水マレイン酸変性ポリオレフィンシートの上に、変性ポリオレフィン樹脂ユニストールP901を厚さ50μmで塗布し、得られたシートを、150℃の加熱ローラーで導体線の周囲に熱ラミネートして、実施例7〜9のリード線を作製する。このようにして得られたリード線と前記のラミネートフィルムの硬化層側を接触させ、熱プレス(200℃、10秒)して、評価用の試料を作製する。導体線とのアルミニウム箔間の絶縁性を、試料10個に対する短絡の発生数で評価する。接着力の測定結果、短絡の発生数を表2に示す。
比較例2
前記アルミニウムシートのアルミニウム箔側に、無水マレイン酸変性ポリオレフィンシート(アドマーフィルムQE060、東セロ株式会社製)を厚さ30μmでラミネートし、さらにその上に、変性ポリオレフィン樹脂ユニストールP901を厚さ50μmで塗布して封入袋用ラミネートフィルムを作製する。得られたラミネートフィルムの変性ポリオレフィン樹脂層と酸変性ポリオレフィンシートとの接着力を、実施例1〜3と同様に測定する。
又、前記と同じ無水マレイン酸変性ポリエチレンシートの上に、変性ポリオレフィン樹脂ユニストールP901を厚さ50μmで塗布し、得られたシートを、150℃の加熱ローラーで導体線の周囲に熱ラミネートして、リード線を作製する。このようにして得られたリード線と前記のラミネートフィルムの変性ポリオレフィン樹脂層側を接触させ、熱プレス(200℃、10秒)して、評価用の試料を作製する。導体線とのアルミニウム箔間の絶縁性を、試料10個に対する短絡の発生数で評価する。接着力の測定結果、短絡の発生数を表2に示す。
Figure 2009026485
表2に示されるように、硬化剤により変性ポリオレフィン樹脂が硬化処理された実施例7〜12では、硬化層と酸変性ポリオレフィンシートとの接着力が向上し、かつ短絡の発生が防止される。即ち、本発明により、優れた接着力が得られ、かつヒートシールの際の短絡の発生が防止できることが示されている。
実施例により得られた単層構造のリード線、及び封入袋用ラミネートフィルムの一部の断面図である。 実施例により得られた多層構造のリード線、及び封入袋用ラミネートフィルムの一部の断面図である

Claims (5)

  1. 金属膜を含むシートからなる電池用封入袋、及び前記電池用封入袋の内部から外部に延びる導体線を含むリード線、を有する非水電解質電池であって、
    前記電池用封入袋及びリード線の少なくとも一方が、前記電池用封入袋のシール部において、前記金属膜と前記導体線間を絶縁する絶縁体層を有し、前記絶縁体層が、変性ポリオレフィン樹脂とその硬化剤を含む樹脂組成物の硬化層を有することを特徴とする非水電解質電池。
  2. 前記硬化剤が、イソシアネート硬化剤であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質電池。
  3. 前記絶縁体層が、さらに、前記硬化層と接着するポリオレフィン樹脂層を有する請求項1又は請求項2に記載の非水電解質電池。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の非水電解質電池に用いられるリード線であって、少なくとも前記導体線と前記シール部が接する部分に、前記絶縁体層を有することを特徴とする非水電解質電池用リード線。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の非水電解質電池に用いられる電池用封入袋であって、少なくとも前記シール部に、前記絶縁体層を有することを特徴とする非水電解質電池用封入袋。
JP2007185611A 2007-07-17 2007-07-17 非水電解質電池、並びにそれに用いる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋 Pending JP2009026485A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007185611A JP2009026485A (ja) 2007-07-17 2007-07-17 非水電解質電池、並びにそれに用いる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007185611A JP2009026485A (ja) 2007-07-17 2007-07-17 非水電解質電池、並びにそれに用いる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009026485A true JP2009026485A (ja) 2009-02-05

Family

ID=40398137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007185611A Pending JP2009026485A (ja) 2007-07-17 2007-07-17 非水電解質電池、並びにそれに用いる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009026485A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102252176A (zh) * 2010-03-25 2011-11-23 东芝照明技术株式会社 发光装置以及照明装置
KR101213352B1 (ko) 2009-11-11 2012-12-18 스미토모 덴키 고교 가부시키가이샤 리드 부재, 리드 부재 부착 축전 디바이스 및 리드 부재의 제조 방법
KR101327868B1 (ko) 2012-11-21 2013-11-11 율촌화학 주식회사 이차 전지의 리드 탭용 실링 필름
JP2015059198A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 Dic株式会社 ラミネート積層体用接着剤組成物、これを使用した積層体、および二次電池
JP2015170462A (ja) * 2014-03-06 2015-09-28 凸版印刷株式会社 リチウム電池用外装材
JP2015170461A (ja) * 2014-03-06 2015-09-28 凸版印刷株式会社 リチウム電池用外装材
CN106104843A (zh) * 2014-03-06 2016-11-09 凸版印刷株式会社 锂电池用封装材料
JP2017069107A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 大日本印刷株式会社 接着性保護フィルム
JP2018049849A (ja) * 2017-12-27 2018-03-29 凸版印刷株式会社 リチウム電池用外装材

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101213352B1 (ko) 2009-11-11 2012-12-18 스미토모 덴키 고교 가부시키가이샤 리드 부재, 리드 부재 부착 축전 디바이스 및 리드 부재의 제조 방법
CN102252176A (zh) * 2010-03-25 2011-11-23 东芝照明技术株式会社 发光装置以及照明装置
KR101327868B1 (ko) 2012-11-21 2013-11-11 율촌화학 주식회사 이차 전지의 리드 탭용 실링 필름
JP2015059198A (ja) * 2013-09-20 2015-03-30 Dic株式会社 ラミネート積層体用接着剤組成物、これを使用した積層体、および二次電池
JP2015170462A (ja) * 2014-03-06 2015-09-28 凸版印刷株式会社 リチウム電池用外装材
JP2015170461A (ja) * 2014-03-06 2015-09-28 凸版印刷株式会社 リチウム電池用外装材
CN106104843A (zh) * 2014-03-06 2016-11-09 凸版印刷株式会社 锂电池用封装材料
EP3116044A4 (en) * 2014-03-06 2017-10-25 Toppan Printing Co., Ltd. Sheathing material for lithium batteries
US10581032B2 (en) 2014-03-06 2020-03-03 Toppan Printing Co., Ltd. Lithium battery packaging material
JP2017069107A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 大日本印刷株式会社 接着性保護フィルム
JP2018049849A (ja) * 2017-12-27 2018-03-29 凸版印刷株式会社 リチウム電池用外装材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009026485A (ja) 非水電解質電池、並びにそれに用いる非水電解質電池用リード線及び非水電解質電池用封入袋
JP5277702B2 (ja) 電気部品、非水電解質電池、並びに、それらに用いられるリード線及び封入容器
KR100879893B1 (ko) 실링부의 안전성이 향상된 이차전지
TW396651B (en) Non-aqueous thin battery
WO2011089965A1 (ja) シート状二次電池及びその製造方法
KR101280798B1 (ko) 전기 화학 디바이스 및 그 제조 방법
KR101396635B1 (ko) 전기 부품, 비수 전해질 전지, 및 그것에 이용하는 리드선 및 봉입 용기
JP6648863B2 (ja) 電池用包装材料、その製造方法、及び電池
JP6121710B2 (ja) 電池用外装材及びリチウム二次電池
WO2020004412A1 (ja) 端子用樹脂フィルム及びこれを用いた蓄電装置
CN104040752A (zh) 二次电池的铝软包膜、包含其的包装材料、包含其的二次电池,以及制造二次电池的铝软包膜的方法
KR102076372B1 (ko) 전기 화학 소자용 외장체
TWI389373B (zh) 引線構件及其製法、與非水電解質蓄電裝置
US20130196182A1 (en) PTC Device and Secondary Battery Having the Same
TW201806100A (zh) 密封用薄膜、電子零件搭載基板之密封方法及包覆有密封用薄膜之電子零件搭載基板
EP3660941B1 (en) Adhesive film for metal terminals, metal terminal with adhesive film for metal terminals attached thereto, battery comprising adhesive film for metal terminals, and method for producing battery
EP3817081A1 (en) Outer packaging material for electricity storage devices and electricity storage device using same
KR101306190B1 (ko) 절연성이 향상된 이차전지
KR20180092814A (ko) 리드 실런트 필름 및 이를 이용한 이차 전지
JP6055302B2 (ja) 収縮が防止された電池リード端子接着用ヒートシールテープ
JP3494607B2 (ja) リチウム二次電池
JP3781510B2 (ja) 電池及びその製造方法
JP2009093799A (ja) ガスケットとそれを用いた密閉構造体
CN111758172B (zh) 制造袋型二次电池的方法
JP2009164134A (ja) リードの製造方法