JP3197740B2 - 燃料噴射ポンプおよびその洗浄方法 - Google Patents
燃料噴射ポンプおよびその洗浄方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料噴射型内燃機関の
燃料噴射装置において、その燃料圧送機構部の洗浄が効
率的に行えるように構成された燃料噴射ポンプと、その
燃料噴射ポンプにおける洗浄方法に関する。
燃料噴射装置において、その燃料圧送機構部の洗浄が効
率的に行えるように構成された燃料噴射ポンプと、その
燃料噴射ポンプにおける洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】舶用機関において用いられる燃料油の中
には、C重油と称され、流動性が小さく、機関の各種動
作機構において、金属同士が摺動する摺動面等にこのも
のが存在した場合、常温においてこの摺動面に膠着し、
機構の動作不良を惹起する低質油がある。
には、C重油と称され、流動性が小さく、機関の各種動
作機構において、金属同士が摺動する摺動面等にこのも
のが存在した場合、常温においてこの摺動面に膠着し、
機構の動作不良を惹起する低質油がある。
【0003】このような低質油を燃料として利用し、上
記のような現象が問題とされているものに燃料噴射型内
燃機関の燃料噴射ポンプがある。燃料噴射ポンプにおけ
るこの現象を今少し説明する。
記のような現象が問題とされているものに燃料噴射型内
燃機関の燃料噴射ポンプがある。燃料噴射ポンプにおけ
るこの現象を今少し説明する。
【0004】燃料噴射ポンプの燃料圧送機構の構成要素
として、プランジャバレルとこのプランジャバレルの内
面を摺動するプランジャがあるが、前記したC重油の膠
着による動作不良は主としてこのプランジャバレルとプ
ランジャの部分において発生する。すなわち、プランジ
ャ頂上部の圧送室側からC重油燃料がプランジャバレル
とプランジャとの摺動面に漏れ出ると、その部分に滞留
して膠着し、プランジャのピストン運動がスムーズにい
かなくなり、燃料の加圧不良を起こす。さらに、プラン
ジャスプリングの伸縮動作により散逸したC重油が、コ
ントロールスリーブ、ピニオン、コントロールラックお
よびプランジャスプリング自身に付着したりすると、離
脱することなく次第に肥大化し、コントロールスリーブ
の回動不良を引き起こす。この場合には噴射量の調整機
能が良好に働かなくなるという事態を招来する。
として、プランジャバレルとこのプランジャバレルの内
面を摺動するプランジャがあるが、前記したC重油の膠
着による動作不良は主としてこのプランジャバレルとプ
ランジャの部分において発生する。すなわち、プランジ
ャ頂上部の圧送室側からC重油燃料がプランジャバレル
とプランジャとの摺動面に漏れ出ると、その部分に滞留
して膠着し、プランジャのピストン運動がスムーズにい
かなくなり、燃料の加圧不良を起こす。さらに、プラン
ジャスプリングの伸縮動作により散逸したC重油が、コ
ントロールスリーブ、ピニオン、コントロールラックお
よびプランジャスプリング自身に付着したりすると、離
脱することなく次第に肥大化し、コントロールスリーブ
の回動不良を引き起こす。この場合には噴射量の調整機
能が良好に働かなくなるという事態を招来する。
【0005】このような問題に対処する手段として、例
えば、特公平4―47173号公報には、プランジャの
下部の摺動面に対応する領域のプランジャバレル内周面
の周方向に溝を形成し、この溝に外部から低粘性で且つ
流動性に富む洗浄油を供給循環させ、プランジャ摺動面
に浸潤するこの洗浄油によってプランジャ周りにおける
C重油の膠着現象を解消ないしは低減しょうとしたもの
が開示されている。
えば、特公平4―47173号公報には、プランジャの
下部の摺動面に対応する領域のプランジャバレル内周面
の周方向に溝を形成し、この溝に外部から低粘性で且つ
流動性に富む洗浄油を供給循環させ、プランジャ摺動面
に浸潤するこの洗浄油によってプランジャ周りにおける
C重油の膠着現象を解消ないしは低減しょうとしたもの
が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の手
段には以下に示すような欠点がある。プランジャ上部か
ら下部の方へ漏れ出た燃料(C重油)は、外部からの洗
浄油とともに洗浄油タンクへ洗い流されるので、洗浄油
タンクが短時間で満杯になり、それ故洗浄油そのものの
洗浄が効率的に行われず早期に劣化する。従って、短時
間で洗浄油を交換しなければならず、非常に効率が悪
い。また、軽質油を連続して注油すると軽質油の火災事
故等の危険性もある。
段には以下に示すような欠点がある。プランジャ上部か
ら下部の方へ漏れ出た燃料(C重油)は、外部からの洗
浄油とともに洗浄油タンクへ洗い流されるので、洗浄油
タンクが短時間で満杯になり、それ故洗浄油そのものの
洗浄が効率的に行われず早期に劣化する。従って、短時
間で洗浄油を交換しなければならず、非常に効率が悪
い。また、軽質油を連続して注油すると軽質油の火災事
故等の危険性もある。
【0007】舶用機関に求められる長時間の機関の運転
においては、特にこの燃料噴射ポンプにおける漏れ燃料
の洗浄を効率良く行う必要がある。
においては、特にこの燃料噴射ポンプにおける漏れ燃料
の洗浄を効率良く行う必要がある。
【0008】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、燃料噴射型内燃機関の燃料噴射ポ
ンプにおいて、特に、低質油燃料を用いる際の、プラン
ジャ摺動面およびその近辺の他の燃料圧送機構要素に付
着する漏れ燃料の効率的な洗浄方法を提供することを目
的とする。
なされたものであり、燃料噴射型内燃機関の燃料噴射ポ
ンプにおいて、特に、低質油燃料を用いる際の、プラン
ジャ摺動面およびその近辺の他の燃料圧送機構要素に付
着する漏れ燃料の効率的な洗浄方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、プランジャを
摺動自在に挿嵌したプランジャバレルの下部にプランジ
ャ回動手段を備え、その回動手段でプランジャを回動さ
せることによって、プランジャ頂部と燃料ポートとがプ
ランジャリードを介して連通する時期を変更調整して燃
料噴射量を調量する構成を有しているとともに、そのプ
ランジャリードから下方に漏出する燃料を洗浄するため
の洗浄油の通路が、プランジャバレル内周面に設けられ
ている燃料噴射ポンプにおいて、前記洗浄油の通路に、
洗浄油を断続的に供給する洗浄油供給制御手段を備え、
前記洗浄油供給制御手段は、洗浄油供給源と前記洗浄油
の通路との間に設けた第1の開閉弁と、前記プランジャ
バ レル内周の洗浄油の通路の下流側に設けた第2の開閉
弁からなることを特徴とする。
摺動自在に挿嵌したプランジャバレルの下部にプランジ
ャ回動手段を備え、その回動手段でプランジャを回動さ
せることによって、プランジャ頂部と燃料ポートとがプ
ランジャリードを介して連通する時期を変更調整して燃
料噴射量を調量する構成を有しているとともに、そのプ
ランジャリードから下方に漏出する燃料を洗浄するため
の洗浄油の通路が、プランジャバレル内周面に設けられ
ている燃料噴射ポンプにおいて、前記洗浄油の通路に、
洗浄油を断続的に供給する洗浄油供給制御手段を備え、
前記洗浄油供給制御手段は、洗浄油供給源と前記洗浄油
の通路との間に設けた第1の開閉弁と、前記プランジャ
バ レル内周の洗浄油の通路の下流側に設けた第2の開閉
弁からなることを特徴とする。
【0010】 さらに、本発明の燃料噴射ポンプの洗浄方
法は、プランジャを摺動自在に挿嵌したプランジャバレ
ルの下部にプランジャ回動手段を備え、その回動手段で
プランジャを回動させることによって、プランジャ頂部
と燃料ポートとがプランジャリードを介して連通する時
期を変更調整して燃料噴射量を調量する構成を有してい
るとともに、そのプランジャリードから下方に漏出する
燃料を洗浄するための洗浄油の通路が、プランジャバレ
ル内周面に設けられている燃料噴射ポンプの洗浄方法で
あって、その洗浄油の通路を、その上流側において、第
1のバルブを介して洗浄油供給源に連通させ、かつ、そ
の下流側において、第2のバルブを介してドレンタンク
に連通させるとともに、所定の第1の期間、第1のバル
ブと第2のバルブをともに開いて洗浄油供給源から洗浄
油を供給する行程と、前記第1の期間に続く所定の第2
の期間、第1のバルブを開いたまま、第2のバルブを閉
じて洗浄油供給源から洗浄油を供給する行程とを包含す
ることを特徴としており、そのことにより上記目的が達
成される。
法は、プランジャを摺動自在に挿嵌したプランジャバレ
ルの下部にプランジャ回動手段を備え、その回動手段で
プランジャを回動させることによって、プランジャ頂部
と燃料ポートとがプランジャリードを介して連通する時
期を変更調整して燃料噴射量を調量する構成を有してい
るとともに、そのプランジャリードから下方に漏出する
燃料を洗浄するための洗浄油の通路が、プランジャバレ
ル内周面に設けられている燃料噴射ポンプの洗浄方法で
あって、その洗浄油の通路を、その上流側において、第
1のバルブを介して洗浄油供給源に連通させ、かつ、そ
の下流側において、第2のバルブを介してドレンタンク
に連通させるとともに、所定の第1の期間、第1のバル
ブと第2のバルブをともに開いて洗浄油供給源から洗浄
油を供給する行程と、前記第1の期間に続く所定の第2
の期間、第1のバルブを開いたまま、第2のバルブを閉
じて洗浄油供給源から洗浄油を供給する行程とを包含す
ることを特徴としており、そのことにより上記目的が達
成される。
【0011】
【作用】本発明によれば、燃料噴射ポンプの洗浄が、上
記のようなシステム構成の下で行われ、洗浄油を供給す
る工程が所定の時間間隔をもって断続的に行われる。
記のようなシステム構成の下で行われ、洗浄油を供給す
る工程が所定の時間間隔をもって断続的に行われる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。本実施例
によって本発明が限定されるものではない。本発明の実
施例を示す図1において、(1)は、筒状のポンプハウ
ジングであり、このポンプハウジング(1)内に、同じ
く筒状のプランジャバレル(2)が挿入されている。こ
のプランジャバレル(2)のプランジャ挿入穴(3)内
に、プランジャ(4)が上下方向に摺動自在に挿入され
ている。ポンプハウジング(1)の内周面には、前記プ
ランジャバレル(2)上端の外周面に沿って環状の燃料
室(5)が形成され、この燃料室(5)に、燃料供給通路
(7)から常時燃料が供給されるようになっている。更
に、この燃料室(5)と前記プランジャ挿入穴(3)内に
おけるプランジャ(4)頂部の加圧室(8)に向けて、燃
料供給口(9)が形成されている。プランジャ(4)の頂
部近傍における上端部外周には、前記加圧室(8)と図
示しない縦溝を介して常時連通し、かつ上縁に燃料噴射
量調整用のリード(10)を備えた環状溝(11)が形成さ
れている。更に、プランジャバレル(2)のプランジャ
摺動面すなわちプランジャ挿入穴(3)内周面には、円
周方向に沿って燃料逃がし溝(12)が形成され、この燃
料逃がし溝(12)は、前記燃料室(5)と斜めの逃がし
路(14)を介して連通している。
によって本発明が限定されるものではない。本発明の実
施例を示す図1において、(1)は、筒状のポンプハウ
ジングであり、このポンプハウジング(1)内に、同じ
く筒状のプランジャバレル(2)が挿入されている。こ
のプランジャバレル(2)のプランジャ挿入穴(3)内
に、プランジャ(4)が上下方向に摺動自在に挿入され
ている。ポンプハウジング(1)の内周面には、前記プ
ランジャバレル(2)上端の外周面に沿って環状の燃料
室(5)が形成され、この燃料室(5)に、燃料供給通路
(7)から常時燃料が供給されるようになっている。更
に、この燃料室(5)と前記プランジャ挿入穴(3)内に
おけるプランジャ(4)頂部の加圧室(8)に向けて、燃
料供給口(9)が形成されている。プランジャ(4)の頂
部近傍における上端部外周には、前記加圧室(8)と図
示しない縦溝を介して常時連通し、かつ上縁に燃料噴射
量調整用のリード(10)を備えた環状溝(11)が形成さ
れている。更に、プランジャバレル(2)のプランジャ
摺動面すなわちプランジャ挿入穴(3)内周面には、円
周方向に沿って燃料逃がし溝(12)が形成され、この燃
料逃がし溝(12)は、前記燃料室(5)と斜めの逃がし
路(14)を介して連通している。
【0013】 すなわち、プランジャ(4)が上方に摺動
すると、まず、その頂部が前記燃料供給口(9)を塞い
で、加圧室(8)内の燃料を加圧して、その上方のデリ
ベリバルブ(15)を押し開いて燃料が吐出される。更に
この状態で上方へ摺動すると、前記リード(10)部分
が、燃料逃がし溝(12)に連通するので、燃料噴射が終
了するとともに、このリード(10)と逃がし溝(12)と
の連通時期を、プランジャ(4)の回動操作によって変
更することによって、燃料噴射量を調整することができ
る。
すると、まず、その頂部が前記燃料供給口(9)を塞い
で、加圧室(8)内の燃料を加圧して、その上方のデリ
ベリバルブ(15)を押し開いて燃料が吐出される。更に
この状態で上方へ摺動すると、前記リード(10)部分
が、燃料逃がし溝(12)に連通するので、燃料噴射が終
了するとともに、このリード(10)と逃がし溝(12)と
の連通時期を、プランジャ(4)の回動操作によって変
更することによって、燃料噴射量を調整することができ
る。
【0014】 プランジャバレル(2)の下端の小径部分
には、ピニオン(17)を備えたスリーブ(18)が、円周
方向に回転自在に外嵌されるとともに、前記ピニオン
(17)が、ポンプハウジング(1)へ横方向に差し込ん
だ燃料コントロールラック(19)へ咬合している。この
ピニオンスリーブ(18)の下端が、前記プランジャバレ
ル(2)よりも下方に突出するとともに、この突出部分
において縦方向の溝(20)が形成され、この溝(20)
に、同じくプランジャバレル(2)より下方に突出する
プランジャ(4)外周の突起(21)が係合して、そのピ
ニオン(20)を介して、プランジャ(4)が回転される
ようになっている。
には、ピニオン(17)を備えたスリーブ(18)が、円周
方向に回転自在に外嵌されるとともに、前記ピニオン
(17)が、ポンプハウジング(1)へ横方向に差し込ん
だ燃料コントロールラック(19)へ咬合している。この
ピニオンスリーブ(18)の下端が、前記プランジャバレ
ル(2)よりも下方に突出するとともに、この突出部分
において縦方向の溝(20)が形成され、この溝(20)
に、同じくプランジャバレル(2)より下方に突出する
プランジャ(4)外周の突起(21)が係合して、そのピ
ニオン(20)を介して、プランジャ(4)が回転される
ようになっている。
【0015】 更に、その突起(21)よりも下方のプラン
ジャ(4)下端部分には、カップ状のプランジャガイド
(23)が、ポンプハウジング(1)内を上下方向に摺動
自在に挿入されるとともに、前記ピニオンスリーブ(1
8)外周に外嵌した上部バネ受け(24)とこのプランジ
ャガイド(23)底部との間に、プランジャ(4)を下方
に押し下げるプランジャバネ(25)が取付けられてい
る。上部バネ受け(24)の上端面は、ピニオンスリーブ
(18)の外周に形成した下向きの段部と同じくポンプハ
ウジング(1)内周に形成した下向きの段部(26)(2
7)に当接して、上方に対して支持されており、この上
記バネ受け(24)の下側は、その下方のプランジャガイ
ド(23)とによって囲まれたバネ室(28)を形成してい
る。
ジャ(4)下端部分には、カップ状のプランジャガイド
(23)が、ポンプハウジング(1)内を上下方向に摺動
自在に挿入されるとともに、前記ピニオンスリーブ(1
8)外周に外嵌した上部バネ受け(24)とこのプランジ
ャガイド(23)底部との間に、プランジャ(4)を下方
に押し下げるプランジャバネ(25)が取付けられてい
る。上部バネ受け(24)の上端面は、ピニオンスリーブ
(18)の外周に形成した下向きの段部と同じくポンプハ
ウジング(1)内周に形成した下向きの段部(26)(2
7)に当接して、上方に対して支持されており、この上
記バネ受け(24)の下側は、その下方のプランジャガイ
ド(23)とによって囲まれたバネ室(28)を形成してい
る。
【0016】 さて、上記のような構成において、前記プ
ランジャ挿入穴(3)のプランジャ摺動面には、前記燃
料逃がし溝(12)よりも下方において、洗浄油供給溝
(30)が形成されるとともに、更にこの洗浄油供給溝
(30)よりも下方には同じく洗浄油の排出溝(31)が、
ともに円周方向に形成されている。洗浄油供給溝(30)
には、プランジャバレル(2)に形成され洗浄油供給口
(32)とポンプハウジング(1)に形成された直径方向
の洗浄油供給口(33)を介して、外部の洗浄油供給通路
(34)に連通され、これらを介して、この洗浄油供給溝
(30)内に洗浄油を供給するようにしている。また、同
じくプランジャバレル(2)には洗浄油排出路(37)が
形成されており、ポンプハウジング(1)に形成された
洗浄油排出口(38)を介して、外部の洗浄油排出通路
(39)に連通している。洗浄油供給溝(30)内に供給さ
れた洗浄油は、プランジャ摺動面内に流出して、その摺
動面を洗浄した後、下方の洗浄油排出溝(31)側から、
外部に排出される。
ランジャ挿入穴(3)のプランジャ摺動面には、前記燃
料逃がし溝(12)よりも下方において、洗浄油供給溝
(30)が形成されるとともに、更にこの洗浄油供給溝
(30)よりも下方には同じく洗浄油の排出溝(31)が、
ともに円周方向に形成されている。洗浄油供給溝(30)
には、プランジャバレル(2)に形成され洗浄油供給口
(32)とポンプハウジング(1)に形成された直径方向
の洗浄油供給口(33)を介して、外部の洗浄油供給通路
(34)に連通され、これらを介して、この洗浄油供給溝
(30)内に洗浄油を供給するようにしている。また、同
じくプランジャバレル(2)には洗浄油排出路(37)が
形成されており、ポンプハウジング(1)に形成された
洗浄油排出口(38)を介して、外部の洗浄油排出通路
(39)に連通している。洗浄油供給溝(30)内に供給さ
れた洗浄油は、プランジャ摺動面内に流出して、その摺
動面を洗浄した後、下方の洗浄油排出溝(31)側から、
外部に排出される。
【0017】 次に図2を用い、上記のような燃料噴射ポ
ンプを対象として本発明に係る燃料噴射ポンプの洗浄方
法の一実施例を説明する。本実施例の洗浄方法は、図2
に示すような洗浄システムにおいて実現される。
ンプを対象として本発明に係る燃料噴射ポンプの洗浄方
法の一実施例を説明する。本実施例の洗浄方法は、図2
に示すような洗浄システムにおいて実現される。
【0018】 図2において(51)(51)・・・は上記燃
料噴射ポンプである。燃料は燃料タンク(60)から各燃
料噴射ポンプ(51)に共通な一つの調圧弁(61)と各燃
料噴射ポンプに専用に設けられた流量調整弁(62)を経
て燃料供給通路(7)から供給される。
料噴射ポンプである。燃料は燃料タンク(60)から各燃
料噴射ポンプ(51)に共通な一つの調圧弁(61)と各燃
料噴射ポンプに専用に設けられた流量調整弁(62)を経
て燃料供給通路(7)から供給される。
【0019】 各燃料噴射ポンプ(51)の洗浄油供給溝
(30)は共通の洗浄油供給路(52)に接続されている。
この洗浄油供給路(52)の一端は第1のバルブ(53)と
ポンプ(54)をこの順に介して洗浄油(A重油)タンク
(55)に接続されている。また、この洗浄油供給路(5
2)の他端は第2のバルブ(56)を介して一つの燃料噴
射ポンプ(51)のドレン(57)に接続されている。
(30)は共通の洗浄油供給路(52)に接続されている。
この洗浄油供給路(52)の一端は第1のバルブ(53)と
ポンプ(54)をこの順に介して洗浄油(A重油)タンク
(55)に接続されている。また、この洗浄油供給路(5
2)の他端は第2のバルブ(56)を介して一つの燃料噴
射ポンプ(51)のドレン(57)に接続されている。
【0020】 そして、各燃料噴射ポンプ(51)の洗浄油
排出溝(31)はそれぞれのドレン(57)に接続されてい
る。各ドレン(57)は共通のドレンライン(58)に接続
され、このドレンライン(58)の末端がドレンタンク
(59)に接続されている。
排出溝(31)はそれぞれのドレン(57)に接続されてい
る。各ドレン(57)は共通のドレンライン(58)に接続
され、このドレンライン(58)の末端がドレンタンク
(59)に接続されている。
【0021】 このような洗浄システム構成において、燃
料噴射ポンプ(51)の洗浄は以下のようにして行われ
る。
料噴射ポンプ(51)の洗浄は以下のようにして行われ
る。
【0022】 まず、燃料(C重油)の供給時には上記第
1のバルブ(53)は閉じ、第2のバルブ(56)は開いて
おく。この操作によって各燃料噴射ポンプ(51)には燃
料だけが供給される。
1のバルブ(53)は閉じ、第2のバルブ(56)は開いて
おく。この操作によって各燃料噴射ポンプ(51)には燃
料だけが供給される。
【0023】 次に、洗浄油(A重油)を供給して洗浄を
始める際には、第1のバルブ(53)と第2のバルブ(5
6)の両方を開く。この操作によって洗浄油が各燃料噴
射ポンプ(51)に供給されるとともに、余剰の洗浄油は
第2のバルブ(56)を通過して一つの燃料噴射ポンプ
(51)のドレン(57)に流入し、余剰の燃料(C重
油)、およびこのドレン(57)に流入してきた洗浄不純
物とともにドレンタンク(59)に運ばれる。
始める際には、第1のバルブ(53)と第2のバルブ(5
6)の両方を開く。この操作によって洗浄油が各燃料噴
射ポンプ(51)に供給されるとともに、余剰の洗浄油は
第2のバルブ(56)を通過して一つの燃料噴射ポンプ
(51)のドレン(57)に流入し、余剰の燃料(C重
油)、およびこのドレン(57)に流入してきた洗浄不純
物とともにドレンタンク(59)に運ばれる。
【0024】 洗浄油によってパイプ内の燃料(C重油)
を流し終えたら、第1のバルブ(53)は開いたまま第2
のバルブ(56)を閉じ、続けて所定の時間(例えば、本
実施例では30分から1時間)、所定の圧力(例えば、
本実施例では2〜3kg/cm2)で洗浄油(A重油)を圧
送し続けながら機関の運転を行う。
を流し終えたら、第1のバルブ(53)は開いたまま第2
のバルブ(56)を閉じ、続けて所定の時間(例えば、本
実施例では30分から1時間)、所定の圧力(例えば、
本実施例では2〜3kg/cm2)で洗浄油(A重油)を圧
送し続けながら機関の運転を行う。
【0025】 本実施例ではこのような洗浄工程を、上記
のような第1のバルブ(53)および第2のバルブ(56)
の切り替えによって約500時間毎に行った。
のような第1のバルブ(53)および第2のバルブ(56)
の切り替えによって約500時間毎に行った。
【0026】 このような本発明に係る洗浄方法によれ
ば、従来例のように洗浄油を常時循環供給して行うので
はないので、洗浄油供給タンクが短時間で満杯になると
いうこともなく、入れ替えの手間が大幅に省ける。
ば、従来例のように洗浄油を常時循環供給して行うので
はないので、洗浄油供給タンクが短時間で満杯になると
いうこともなく、入れ替えの手間が大幅に省ける。
【0027】 また、図3に本発明に係る燃料噴射ポンプ
の洗浄方法を実現するための他のシステムを示す。図3
のシステムにおいては、前記図2のシステムの各燃料噴
射ポンプの共通洗浄ライン(52)と各燃料噴射ポンプの
洗浄油供給溝(30)との間に逆止弁(63)を設けたこと
を特徴としている。図4にこの逆止弁(63)を備えた燃
料噴射ポンプの縦断面図を示す。他の構成および稼働方
法は、先の従来例のものと同様である。本実施例におい
ては、逆止弁(63)を設けることによって、燃料の洗浄
油供給源側への逆流を防ぎ、洗浄油の早期の劣化を防止
している。
の洗浄方法を実現するための他のシステムを示す。図3
のシステムにおいては、前記図2のシステムの各燃料噴
射ポンプの共通洗浄ライン(52)と各燃料噴射ポンプの
洗浄油供給溝(30)との間に逆止弁(63)を設けたこと
を特徴としている。図4にこの逆止弁(63)を備えた燃
料噴射ポンプの縦断面図を示す。他の構成および稼働方
法は、先の従来例のものと同様である。本実施例におい
ては、逆止弁(63)を設けることによって、燃料の洗浄
油供給源側への逆流を防ぎ、洗浄油の早期の劣化を防止
している。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
噴射型内燃機関の燃料噴射ポンプの洗浄において、洗浄
油を常時循環供給して行うのではなく、供給路の途中に
設けた弁の開閉操作によって間欠的に行うので、洗浄油
供給タンクが短時間で満杯になるということもなく、入
れ替えの手間が大幅に省ける。
噴射型内燃機関の燃料噴射ポンプの洗浄において、洗浄
油を常時循環供給して行うのではなく、供給路の途中に
設けた弁の開閉操作によって間欠的に行うので、洗浄油
供給タンクが短時間で満杯になるということもなく、入
れ替えの手間が大幅に省ける。
【図1】本発明に係る洗浄方法の対象とする燃料噴射ポ
ンプの縦断面図である。
ンプの縦断面図である。
【図2】本発明に係る洗浄方法を実施するシステムを示
す図である。
す図である。
【図3】本発明に係る洗浄方法を実施する他のシステム
を示す図である。
を示す図である。
【図4】本発明に係る洗浄方法の対象とする燃料噴射ポ
ンプの逆止弁を備えた場合の縦断面図である。
ンプの逆止弁を備えた場合の縦断面図である。
(1) ポンプハウジング (2) プランジャバレル (3) プランジャ挿入穴 (4) プランジャ (5) 燃料室 (8) 加圧室 (9) 燃料供給口 (12) 燃料逃がし溝 (14) 燃料逃がし路 (28) バネ室 (30) 燃料供給溝 (31) 燃料排出溝 (34) 燃料供給通路 (51) 燃料噴射ポンプ (52) 洗浄油供給路 (53) 第1バルブ (54) ポンプ (55) 燃料タンク (56) 第2バルブ (57) ドレン (58) ドレンライン (59) ドレンタンク (60) 燃料タンク (61) 調圧弁 (62) 流量調整弁 (63) 逆止弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅原 裕明 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマーデ ィーゼル株式会社内 (72)発明者 奥野 好雄 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマーデ ィーゼル株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−221459(JP,A) 特開 昭60−67765(JP,A) 特開 平5−195741(JP,A) 特開 平5−231198(JP,A) 実開 昭51−80518(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 63/00 F02M 59/44
Claims (2)
- 【請求項1】 プランジャを摺動自在に挿嵌したプラン
ジャバレルの下部にプランジャ回動手段を備え、その回
動手段でプランジャを回動させることによって、プラン
ジャ頂部と燃料ポートとがプランジャリードを介して連
通する時期を変更調整して燃料噴射量を調量する構成を
有しているとともに、そのプランジャリードから下方に
漏出する燃料を洗浄するための洗浄油の通路が、プラン
ジャバレル内周面に設けられている燃料噴射ポンプにお
いて、 前記洗浄油の通路に、洗浄油を断続的に供給する洗浄油
供給制御手段を備え、前記洗浄油供給制御手段は、洗浄
油供給源と前記洗浄油の通路との間に設けた第1の開閉
弁と、前記プランジャバレル内周の洗浄油の通路の下流
側に設けた第2の開閉弁からなることを特徴とする燃料
噴射ポンプ。 - 【請求項2】 プランジャを摺動自在に挿嵌したプラン
ジャバレルの下部にプランジャ回動手段を備え、その回
動手段でプランジャを回動させることによって、プラン
ジャ頂部と燃料ポートとがプランジャリードを介して連
通する時期を変更調整して燃料噴射量を調量する構成を
有しているとともに、そのプランジャリードから下方に
漏出する燃料を洗浄するための洗浄油の通路が、プラン
ジャバレル内周面に設けられている燃料噴射ポンプの洗
浄方法であって、 その洗浄油の通路を、その上流側において、第1のバル
ブを介して洗浄油供給源に連通させ、かつ、その下流側
において、第2のバルブを介してドレンタンクに連通さ
せるとともに、 所定の第1の期間、第1のバルブと第2のバルブをとも
に開いて洗浄油供給源から洗浄油を供給する行程と、 前記第1の期間に続く所定の第2の期間、第1のバルブ
を開いたまま、第2のバルブを閉じて洗浄油供給源から
洗浄油を供給する行程とを包含することを特徴とする。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06029394A JP3197740B2 (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 燃料噴射ポンプおよびその洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06029394A JP3197740B2 (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 燃料噴射ポンプおよびその洗浄方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07247938A JPH07247938A (ja) | 1995-09-26 |
JP3197740B2 true JP3197740B2 (ja) | 2001-08-13 |
Family
ID=13137975
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06029394A Expired - Fee Related JP3197740B2 (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 燃料噴射ポンプおよびその洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3197740B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102006059333B4 (de) * | 2006-12-15 | 2018-07-12 | Man Diesel & Turbo Se | Kraftstoffpumpe |
FI124005B (fi) * | 2011-04-12 | 2014-01-31 | Waertsilae Finland Oy | Polttoaineen ruiskutuspumppu ja pesumenetelmä sekä -järjestelmä |
KR20140100409A (ko) * | 2013-02-06 | 2014-08-14 | 베르트질레 슈바이츠 악티엔게젤샤프트 | 장치, 특히 대형 디젤 엔진용 펌프 장치, 및 장치를 세정하는 방법 |
-
1994
- 1994-03-04 JP JP06029394A patent/JP3197740B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07247938A (ja) | 1995-09-26 |
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