JP3197356B2 - 艶消し塗被紙の製造方法 - Google Patents

艶消し塗被紙の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、嵩高で、剛性に優れ、
且つ製本工程等で発生する印刷インキが白紙部に転移す
る問題を起こさず、しかも印刷インキの受理性が良く、
白紙光沢度が低いにも拘わらず印刷後の光沢が高くコン
トスラストに富んだ優れた印刷面を有する艶消し塗被紙
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、艶は無いが表面が平滑でインキ受
理性の優れた艷消し塗被紙のニーズが多くなって来てお
り、主に高級な美術印刷、カタログ、パンフレット、カ
レンダーや商業出版用本文用紙に使用されている。艷消
し塗被紙のうち、マット調と呼ばれる印刷物は白色面、
単色印刷面、多色印刷面の何れも光沢が低く、全面がフ
ラットでしっとりとした視感、触感を与える。これに対
し、白紙面の光沢は欲しないが、印刷面だけは或る程度
の光沢が望まれる場合がある。つまり、文字の部分は低
クロスにして読み易くし、画線部は光沢によって惹き立
たせることによってコントラストに富んだ印刷物にさせ
たいというニーズである。これにマッチするのが所謂ダ
ル調と呼ばれているものである。ダル調のものはマット
調とグロス調の中間にあり、一般に白紙光沢はマット調
よりも若干高く、印刷後光沢はグロス調のものよりも若
干低い。我が国市場では、マット、ダルの特性差は各銘
柄の特性として認識されているため両者は異なる品種と
して明瞭に識別されていない。また、最近ではダル調と
グロス調の中間としてセミダル調と呼ばれるものも多く
製品化されている。
【0003】一般にマット調の艶消し塗被紙は、白紙光
沢を低く抑えるために通常のグロス調の塗被紙に比較し
て、より粗い顔料である炭酸カルシウムを多量に含有し
た塗被組成物を各種コータで塗被し、そのまま製品化さ
れるか、或いは軽度のカレンダー処理のみで製品化され
る。これ等の艶消し塗被紙は、通常平滑性に劣り、印刷
インキ受理性、印刷後光沢の点でグロス調塗被紙に比較
して劣っている。またダル調塗被紙と比較するとコント
ラストに劣る印刷仕上がりとなる。
【0004】印刷工程で印刷された紙は、製本工程での
折り機や丁合機で印刷部と白紙部が接触することによ
り、印刷インキが白紙部に転移したり、製本後の積み重
ねで表紙と裏表紙が接触することにより、印刷インキが
白紙面に転移して、印刷物の品質を大きく損ねるという
問題点を抱えているのが現状である。印刷インキが白紙
の部分に転移する主な原因としては、次の様なことが考
えられる。艶消し塗被紙は白紙光沢を抑えるために、不
定形で比較的粗い炭酸カルシウムを多く配合しているた
め、印刷部と白紙部が接触した際に、白紙が印刷インキ
を掻き取って了うことが考えられる。
【0005】また近年印刷の高速化が図られているた
め、印刷用紙に対して高いインキ乾燥性が要求されてお
り、塗被紙がインキビヒクルを吸収し易い設計、即ち炭
酸カルシウムを高配合した設計になっている。このため
印刷したインキの被膜強度が弱くなり、印刷部と白紙部
とが接触した際にインキが落ち易いことが考えられる。
艶消し塗被紙は、特に高級な印刷物に多く用いられてい
ることから、上記の艶消し塗被紙に特有の、印刷したイ
ンキが白紙面に転移する問題を抱えていると、艶消し塗
被紙が高級印刷用紙としての機能を果たさなくなるのが
現状である。
【0006】この様な問題点の解決策として、本発明者
等は先きに炭酸カルシウムを50〜80重量%及びカオリン
を20〜50重量%含有する塗被組成物を原紙に塗被した
後、更に100℃以上の高温でソフトカレンダー処理する
ことにより、印刷インキの白紙面への転移を抑制し、且
つ平滑性、印刷後光沢に優れることを認めた(特願平3-
279908)。
【0007】塗被紙を特定の表面粗さを有する金属ロー
ルで処理する方法に就いては特公昭59-53956を既に示し
ているが、これは顔料としてサチンホワイトを使用する
ことを規定している。また特開平1-260094、特開平2-23
4993、特開平3-241094、特開平3-260198等に就いても本
発明の如く印刷インキの白紙面への転移の問題を抑制し
たものではなく、特定条件の粗面化ロールと合成樹脂製
の弾性ロールを使用することにより塗被紙のインキ平滑
性及びインキ受理性を改善するものであり、これに対し
て、本発明は特定の重質炭酸カルシウムを高配合した塗
被紙を表面粗さが0.4〜6μmである金属ロール及びそれ
と特定の関係にある合成樹脂製の弾性ロールを有するカ
レンダーを用い、且つ100℃以上の高温で処理して初め
て本発明に記載の品質上の効果が得られることを認めた
ものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記の
如き艶消し塗被紙の有する難点を解決すべく鋭意検討を
重ねた結果、原紙に塗被する塗被液の顔料成分として、
特定条件の重質炭酸カルシウムを70〜95重量%及びカオ
リン5〜30重量%を含有する塗被組成物を原紙に塗被し
た後、金属ロールの表面粗さと合成樹脂製の弾性ロール
の硬度とが特定の関係にあるカレンダーを用い、100℃
以上の高温で、光沢度(JIS P-8142 75度白紙光沢度)
が35%以下である様に調整してカレンダー仕上げするこ
とにより、嵩高で、剛性に優れ、且つ製本工程等で発生
する印刷インキが白紙部に転移する問題を起こさず、し
かも印刷インキの受理性が良く、白紙光沢度が低いにも
拘わらず印刷後の光沢が高くコントラストに富んだ優れ
た印刷面を有する艶消し塗被紙を得ることを図るもので
ある。また原紙中に特定条件の古紙再生パルプを10〜50
重量%含有せしめることにより、更に嵩高な艶消し塗被
紙を得るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、原紙に塗被す
る塗被液の顔料成分として、平均粒子径が0.5〜1.5μm
の重質炭酸カルシウムを70〜95重量%及びカオリンを5
〜30重量%含有する塗被組成物を原紙に塗被した後、前
記の条件を満足する金属ロールと合成樹脂製の弾性ロー
ルとより成るカレンダーを用い、100℃以上の高温で、
光沢度(JIS P-8142 75度白紙光沢度)が35%以下とな
る様にカレンダー仕上げすることを特徴とする艶消し塗
被紙の製造方法である。また原紙中にカナダ標準型濾水
度(JIS P8121)が250〜350mlの範囲内に在る古紙再生
パルプを10〜50重量%含有せしめることを特徴とする艶
消し塗被紙の製造方法である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明者
等は先きに炭酸カルシウムを50〜80重量%及びカオ
リン20〜50重量%を含有する塗被組成物を原紙に塗
被した後、更に100℃以上の高温でソフトカレンダー
処理することにより、印刷インキの白紙面への転移を抑
制し、且つ平滑性、印刷後光沢に優れることを認めた
(特願平3−279908)。しかし、高温でソフトカ
レンダー処理した場合には使用する金属ロールの表面粗
さが通常1μm以下であるため、処理後の塗被紙の白紙
光沢度が高くなって了い、結果としてコントラスト性に
不充分な印刷物となる問題があった。従って本発明者等
はこの問題を解決するため更に検討を重ねた結果、重質
炭酸カルシウムの配合量を70〜95重量%に増加させ
ることによって、より白紙光沢度を低くした塗被紙を、
表面粗さRmaxが0.4〜6μmの金属ロール及び下
記条件式を満足する硬度範囲を有する合成樹脂製の弾性
ロールから成るカレンダーにより処理して初めてコント
ラストに富み、更に新たに嵩高で剛性の高い紙が得られ
ることを認めた。
【0011】D≦87−0.4Rmax D:合成樹脂製の弾性ロールのショア硬度D(°) Rmax:JIS B0651で定義される金属ロールの表面粗さ
(μm) (0.4≦Rmax≦6)
【0012】金属ロールの表面粗さが6μmを超える場
合には、印刷後光沢の向上が不充分となり、且つ嵩高さ
も満足できない。0.4μm未満では艶消しとはならない。
また合成樹脂製の弾性ロールの硬度範囲が上記条件式の
範囲を外れると、嵩高さに劣る。この理由は定かではな
いが、硬度が低いもの程ニップ幅が広く、それだけロー
ルの表面を写し取り易い、即ち表面平滑性が向上するた
めと考えられる。また製本工程等で発生する印刷インキ
が白紙部に転移する問題は、印刷部と白紙部が接触した
際の白紙が印刷インキを掻き取る性質を改善し、また印
刷時のインキビヒクルの吸収を抑制して印刷インキの被
膜強度の低下を防止すること等で解決可能と考えられ
る。
【0013】粒子径の大きい炭酸カルシウムを高配合し
た塗被組成物を塗被した紙は白紙光沢が低い良好な艶消
し面が得られるが、一方で塗被紙表面での顔料配向性に
劣るため、白紙がインキを掻き取り易く、平滑性に劣る
ため印刷後光沢も劣る。しかし、本発明の如く高温でカ
レンダー仕上げすることにより、塗被面の極く表層部を
可塑化させた上で金属ロールの面を塗被紙の塗被面に転
写し、表層部に存在する炭酸カルシウムをより効率的に
配向(圧入)させる結果、白紙のインキの掻き取り易さ
を改善することで、この問題を解決し得る。しかし予想
に反し金属ロールの表面粗さが6μmを超える場合には
その効果が認められなかった。この理由は定かではない
が、恐らくロールの表面粗さが大き過ぎると塗被面の顔
料配向を阻害するものと考えられる。
【0014】また本発明の艶消し塗被組成物は平均粒子
径が0.5〜1.5μmの重質炭酸カルシウムを70〜95重量%
含有していることが必要である。平均粒子径が0.5μmに
満たない場合には、カレンダー処理後の白紙光沢度の上
昇が大きく好ましくない。また平均粒子径が1.5μmを超
えるとカレンダー処理後の平滑度が不充分となり、印刷
後光沢に劣ることを認めた。次ぎに重質炭酸カルシウム
の含有率が70重量%以下になると、やはりカレンダー処
理後の白紙光沢度の上昇が大きい。
【0015】更に本発明者等は原紙に就いても鋭意検討
し、原紙中にカナダ標準型濾水度(JIS P8121)が250〜
350mlの範囲内に在る古紙再生パルプを10〜50重量%含
有せしめることにより、前記塗被液を塗被後、更に嵩高
な品質を与えることを認めた。この理由としては一般に
使用されるバージンパルプ単独の場合と比較し、古紙再
生パルプは角質化が進んだ膨潤性の低い剛直な繊維によ
ると考えられる。但し濾水度が350mlを超える場合、或
いは配合量が50重量%を超える場合には、何れも塗被紙
の強度特性が低下して了う。また濾水度が250mlより小
さい場合には嵩高特性が失われて了う。また配合量が10
%未満では充分な改善効果が得られない。
【0016】本発明に使用される再生パルプの原料とし
ては、一般家庭やオフィスなどから排出される古新聞、
古雑誌、チラシ等やコンピュータでプリントアウトされ
た古紙等、上質系、中質系を問わず、各種の古紙を脱墨
処理して得られたDIPが使用できる。
【0017】本発明に用いられる接着剤としては、スチ
レン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン
・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート
系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合
及びポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、
アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成
系接着剤、酸化デンプン、エステル化デンプン、酵素変
性デンプンやそれ等をフラッシュドライして得られる冷
水可溶性デンプン、カゼイン、大豆たんぱく等の天然系
接着剤等の一般に知られた接着剤が挙げられる。これ等
の接着剤は顔料100重量部当り5〜50重量部、より好ま
しくは10〜30重量部程度の範囲で使用される。また必要
に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤
等通常の塗被紙用顔料に配合される各種助剤が適宜使用
される。
【0018】斯くして調製された塗被組成物は一般の塗
被紙製造に使用される塗被装置、例えばブレードコー
タ、エアナイフコータ、ロールコータ、リバースロール
コータ、バーコータ、カーテンコータ、ダイスロットコ
ータ、グラビアコータ等を用いオンマシン或いはオフマ
シンによって原紙上に1層或いは多層に分けて塗被され
るものである。また原紙としては、一般の印刷用塗被紙
に用いられる坪量30〜400g/m2のペーパーベース或い
はボードベースの原紙が用いられる。斯かる原紙への塗
被組成物の塗被量は乾燥重量で10〜50g/m2程度塗被さ
れるが、得られる白紙品質の面から15〜25g/m2の範囲
で調節されるのが最も好ましい。
【0019】以上、本発明者等は原紙に塗被する塗被液
の顔料成分として、平均粒子径が0.5〜1.5μmの重質炭
酸カルシウムを70〜95重量%及びカオリンを5〜30重量
%含有する塗被組成物を原紙に塗被した後、表面粗さが
0.4〜6μmの範囲の金属ロールと特定の関係にある合成
樹脂製の弾性ロールとより成るカレンダーを用い、100
℃以上の高温で、光沢度(JIS P-8142 75度白紙光沢
度)が35%以下となる様にカレンダー仕上げすること、
更に原紙中にカナダ標準型濾水度(JIS P8121)で250〜
350mlの範囲内の古紙再生パルプを10〜50重量%含有せ
しめることにより、嵩高で剛性に優れ且つ製本工程等で
発生する印刷インキが白紙部に転移する問題を起こさ
ず、しかも印刷インキの受理性が良く、白紙光沢度が低
いにも拘わらず印刷後光沢が高くコントラストに富んだ
優れた印刷面を有する艶消し塗被紙が得られることを認
めた。
【0020】
【実施例】本発明の実施例を示す。原紙に塗被する塗被
組成物の顔料成分100重量部に対し、平均粒径が0.5〜1.
5μmの重質炭酸カルシウムを70〜95重量%及びカオリン
(エンゲルハード(株)製、商品名ウルトラホワイト90)
を5〜30重量%、接着剤として酸化デンプン(王子コー
ンスターチ(株)製、商品名王子エースB)6重量部と合
成接着剤(旭化成(株)製、商品名L-1762)9重量部、及
び分散剤(東亜合成(株)製、商品名アロンT−40)0.3
重量部とを含有する塗被組成物(固形分濃度63%)をブ
レードコータにより原紙に塗被した後、カレンダー処理
として金属ロールと合成樹脂ロールとの組み合わせから
成る2段のカレンダー(相模エンジニアリング社製)を
用いて下記の実験を行った。
【0021】実施例1 濾水度300mlの広葉樹晒クラフトパルプ単独の坪量90g
/m2の原紙に、平均粒子径が0.9μmの重質炭酸カルシウ
ム(三共製粉(株)製、商品名エスカロン#2200)を80重
量部、カオリンを20重量部を配合した上記塗被組成物
を、片面13g/m2の割合で両面塗工した塗被紙を、JIS
B 0651で定義される表面粗さ(Rmax)が5μmである金
属ロール及びショアD硬度84の合成樹脂製の弾性ロール
を用い、120℃でカレンダー処理した。尚カレンダー処
理時の線圧は40kg/cm、スピードは600m/minとした。
【0022】実施例2 濾水度300mlの広葉樹晒クラフトパルプを70%及び濾水
度300mlの上質系古紙(コンピュータプリントアウト再
生古紙)を30%配合した坪量90g/m2の原紙を用いるこ
と以外は総べて上記実施例1と同一条件で塗被液を塗被
し、カレンダー処理した。
【0023】比較例1 表面粗さが8μmの金属ロールを使用すること以外は総
べて上記実施例1と同条件でカレンダー処理した。
【0024】比較例2 表面粗さが5μmの金属ロールであるが、合成樹脂製の
弾性ロールのショアD硬度が86のものを使用すること以
外は総べて上記実施例1と同じ条件でカレンダー処理し
た。
【0025】比較例3 平均粒子径が0.9μmの重質炭酸カルシウムを60重量部、
カオリンを40重量部配合した塗被組成物を用いる以外は
総べて上記実施例1と同じ条件でカレンダー処理した。
【0026】比較例4 平均粒子径が0.4μmの重質炭酸カルシウムを用いること
以外は総べて上記実施例1と同じ条件でカレンダー処理
した。
【0027】比較例5 温度70℃カレンダー処理すること以外は総べて、上記実
施例1と同じ条件でカレンダー処理した。
【0028】〈品質評価方法〉 ・平均粒径:セイシン企業光透過式粒度分布測定装置S
HC5000を用いて、重量累積分布の50%点を平均粒径と
して測定した。 ・白紙光沢度:JIS P-8142に従い角度75度で測定した。 ・平滑度:JAPPN Tappi No5 王研式平滑度試験器で
測定した。 ・印刷後光沢:RI−II型印刷試験機を用い、サカタイ
ンクスオフセット印刷用インキ(商品名:ダイヤトーンG
SL紅)を0.35cc使用して印刷し、1昼夜放置後、75度光
沢度を測定した。
【0029】・耐摩擦性:RI−II型印刷試験機を用
い、東洋インキオフセット印刷用インキ(商品名:TK
マークファイブニュー墨M型)を0.35cc使用して印刷
し、1昼夜放置後、東洋精機製作所製サウザランド・ラ
ブテスターを用い、印刷した試験紙と白紙を接触させ荷
重1lbで、43回/分の速度で20回往復摩擦を行い、印刷
した紙から白紙に転移したインキの濃度を目視で4段階
評価した。なお、目視の評価基準は以下の4段階とし
た。 ◎:インキ転移が殆んど無いもの ○:僅かにインキ転移するもの △:インキ転移が多いもの ×:インキ転移が非常に多いもの
【0030】・印刷仕上がり:2色オフセット枚葉印刷
機(リョービ社製:3302M)を用い、1色目藍、2色目
紅インキを用いて印刷し、白紙と印刷面のコントラスト
性を目視評価した。目視の評価基準は以下の3段階とし
た。 ◎:コントラストに非常に富むもの △:コントラストは普通のもの ×:コントラストが不充分なもの ・剛性:JIS P-8142に従いクラークこわさ試験器で測定
した。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】表から明らかな様に、実施例1、2は嵩
高で(密度が低い)、低白紙光沢の割りに高平滑、高印
刷後光沢で、コントラストに非常に富んだ印刷仕上がり
となり、且つ耐摩擦性、剛性に優れている。これに対
し、比較例1は平滑度が低く、耐摩擦性に劣る。比較例
2は、嵩が低く、(高密度)、平滑度及び剛性に劣る。
比較例3、4は、白紙光沢度が高くなり過ぎるためコン
トラスト性に劣る。比較例5は、嵩、平滑度、印刷後光
沢、耐摩擦性、コントラスト性、剛性の総べての点で劣
る。従って、本発明の艶消し塗被紙の製造方法により製
造された艶消し塗被紙は、従来に無い優れた品質を与
え、その製品価値は極めて大なるものがある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−44192(JP,A) 特開 平4−108199(JP,A) 特開 平2−221499(JP,A) 特開 昭62−149995(JP,A) 特開 平6−73697(JP,A) 特許2532782(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21G 1/00 - 1/02 D21F 1/00 - 13/12 D21H 11/00 - 27/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原紙に塗被する塗被液の顔料成分とし
    て、平均粒子径が0.5〜1.5μmの重質炭酸カルシウムを7
    0〜95重量%及びカオリンを5〜30重量%含有する塗被
    組成物を原紙に塗被した後、下記の条件を満足する金属
    ロールと合成樹脂製の弾性ロールとより成るカレンダー
    により100℃以上の高温で処理し、光沢度(JIS P-8142
    75度白紙光沢度)を35%以下に調整してカレンダー仕上
    げすることを特徴とする艶消し塗被紙の製造方法。 D≦87−0.4Rmax D:合成樹脂製の弾性ロールのショア硬度D(°) Rmax:JIS B0651で定義される金属ロールの表面粗さ
    (μm) (0.4≦Rmax≦6)
  2. 【請求項2】 原紙がカナダ標準型濾水度(JIS P812
    1)で250〜350mlの範囲内に在る古紙再生パルプを10〜5
    0重量%含有することを特徴とする請求項1記載の艶消
    し塗被紙の製造方法。
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