JP3196974U - 取付具 - Google Patents

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Abstract

【課題】被固定物を強固に固定面に固定することができる取付具を提供する。【解決手段】固定面Pに吸着された軟質吸盤11の引き上げ押し付けねじ13の上端から固定・解除ナット14が螺合され、硬質吸盤12が、固定・解除ナット14と軟質吸盤11との間に挟まれ固定される。さらに固定・解除ナット14が回されると、軟質吸盤11が引き上げられて軟質吸盤11内の気圧が下がる。しかし、軟質吸盤11の周縁は硬質吸盤12の周縁部で押さえ付けられて、固定面Pに強固に固定される。この硬質吸盤12上に、トグルクランプを連結し、これにより、トグルクランプをより強固に固定面Pに固定でき、トグルクランプによって被固定物W4を強固に押圧できる。【選択図】図12

Description

本考案は、板材または金属その他の素材等の被加工物(ワーク)を加工作業のために固定する場合などに使用される取付具に関する。
工場、建築現場、金属・木材などの加工、日曜大工または建築内外装工事、その他において、板材等被加工物を切断する、所定位置に穴を開ける等の加工作業のために、被固定物を作業台に固定する必要がしばしば生じるが、そのような場合には、トグルクランプ等を使用していた。
実用新案登録3180780号公報
しかし、トグルクランプを固定するには専用の作業台に連結することが必要となる場合もあり、作業を簡便に行うことができなかった。また、トグルクランプだけでは、被固定物を作業台に強固に固定することが難しい場合があった。
上記課題を解決するため、本考案の取付具は、 固定される面に対して付着する方形状の弾性のある吸着体と、この吸着体の周縁に当接する可撓性のない方形状の当接体と、上記吸着体に連結されるとともに、上記当接体にも連結され、当該当接体に対して引き上げられ、これに応じて当該吸着体のほぼ中心付近を引き上げ、これによって当該吸着体の上記固定される面への吸着を高めるとともに、この引き上げによって当該引き上げと逆方向であって上記当接体を上記吸着体の周縁及び上記固定される面に向かって押し付ける引き上げ押し付け体と、この引き上げ押し付け体を上記引き上げた状態で固定したり、この引き上げの固定を解除したりする固定・解除体と、上記当接体に固定され、上記吸着体及び当接体の外側にある被固定物を固定する固定体と、を備えた。
上記により被固定物等被固定物を強固に作業台の固定面に固定することができる。また、固定面と取付具の間に、滑らかな材質の薄い膜状のものを挟むことにより、どんな材質の作業台であっても、取付具を作業台に強固に固定することができ、加工作業がしやすくなる。
本考案の第一実施形態に係る取付部1の分解斜視図を示す。 本考案の第一実施形態に係る取付部1の斜視図を示す。 トグル機構の概略の説明図を示す。 トグル機構の概略の説明図を示す。 本考案の第一実施形態に係る取付部1をトグルクランプ20(解放時)に連結した状態の斜視図を示す。 本考案の第一実施形態に係る取付部1をトグルクランプ20(ロック時)に連結した状態の斜視図を示す。 本考案の第二実施形態に係る取付具の使用状態を示す。 本考案の第三実施形態に係る固定体46の斜視図を示す。 本考案の第三実施形態に係る固定体46を上から見た平面図を示す。 本考案の第三実施形態に係る固定体46と取付部1(連結前)の斜視図を示す。 本考案の第三実施形態に係る固定体46と取付部1(連結後)の斜視図を示す。 本考案の第四実施形態に係る固定体60と取付部1(連結後)の斜視図を示す。
1…取付部(取付具の一部) 11…軟質吸盤(吸着体)
12…硬質吸盤(当接体) 12a…中空部
12b…挿通孔 12c…周縁部
13…引き上げ押し付けねじ(引き上げ押し付け体)
13a…保持板(引き上げ押し付け体)
14…固定・解除ナット(固定・解除体)
15a…連結ねじ(連結体)
15b…連結ねじ(連結体)
15c…連結ねじ(連結体)
15d…連結ねじ(連結体)
20…トグルクランプ(固定体)
21…押圧部材 21a…金属板
22…操作レバー 23…ベース
24…横棒部 25…縦棒部
26…アタッチメント(固定体)
27…ねじ部 28…頭部 29…ナット
30…後リンク 31…操作部
33…縦板部 33a…取付穴
34…水平部材 34a…取付穴
40…半球部(固定体) 41…ねじ(固定体)
42…保護部(固定体)
43…垂直部材(固定体、連結体)
44…水平部材 45…開口部
46…固定体(固定体、連結体) 47…水平部(固定体)
48…垂直部(固定体、連結体) 49…スリット
50…後面部 51…側面部 52…前面部
53…固定・解除蝶ナット(固定・解除体)
54…固定・解除ねじ(固定・解除体)
60…固定体(固定体、連結体)
61…垂直部(固定体、連結体)
62…水平部(固定体、連結体)
63…固定ねじ(固定体)
64…固定・解除ナット(固定・解除体)
65…凸部
A…押圧部材21とベース23を軸支する軸
B…後リンク30とベース23を軸支する軸
C…後リンク30と操作レバー22を軸支する軸
D…押圧部材21と操作レバー22を軸支する軸
P…固定面 W1…被固定物
W2…被固定物 W3…被固定物
W4…被固定物 T…壁
(1)取付具の取付部構成
図1および図2は第一実施形態に係る、取付具の取付部1を示す。図1は取付部1を斜め下から見た分解斜視図を、図2は取付部1を組み立てた状態を斜め下から見た斜視図を示す。
この取付部1は、軟質吸盤11(吸着体)と、硬質吸盤12(当接体)と、引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)と、固定・解除ナット14(固定・解除体)から構成される、様々な固定体と組み合わせることにより、家具製作や内外装工事などで用いられる工具であり、板材等の被固定物を固定するために用いられる。
軟質吸盤11は、固定される面Pに対して付着する方形状の弾性のある部材である。より具体的には、樹脂製の粘着力、弾性のある素材からなり、厚みが約5mmで、略正方形の板状に形成されている。
引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)は、棒状で外側表面にねじ溝が形成され、上記固定・解除ナット14が螺合可能となっており、この固定・解除ナット14を回すと、固定・解除ナット14は引き上げ押し付けねじ13に対して長手方向に沿って移動(上下動)できる。
この引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)は、軟質吸盤11、硬質吸盤12(当接体)に連結される。つまり、この引き上げ押し付けねじ13の下端部には円板状の金属製の保持板13aが溶接または一体成型などで連結固定され、この連結固定位置は保持板13aの上面のほぼ中心であり、保持板13aに対して引き上げ押し付けねじ13は垂直に起立している。
軟質吸盤11の内部中央には、上記引き上げ押し付けねじ13の下端部と上記保持板13aが埋め込まれて成形されて内蔵されている。この引き上げ押し付けねじ13は、樹脂である軟質吸盤11の成形時よりその下端の一部と保持板13aが埋め込まれて軟質吸盤11に固定され、軟質吸盤11の上面中央より、直径約7ミリの引き上げ押し付けねじ13が起立した状態で突出している。
これにより、軟質吸盤11が保持板13aによって湾曲しないようにほぼ平坦に保持され、また引き上げ押し付けねじ13に伝わった力は、保持板13aによって軟質吸盤11全体に均等に伝わる。
硬質吸盤12(当接体)は、この軟質吸盤11の周縁に当接する可撓性のない方形状の部材であり、ステンレス製の硬質の素材からなり、外側の厚みが約15ミリメートルで、軟質吸盤11よりやや小さい略正方形の板状に形成されている。この硬質吸盤12の底面には、図1に示すように、周縁部12cを残して、刳り抜かれて凹んで中空部12aが形成されている。
この中空部12aの深さ(図1では上方への高さ)は5ミリメートルほどで、硬質吸盤12(当接体)の厚さの1/3ほどあり、この中空部12aの外縁の硬質吸盤12の下面周縁の幅は、四辺にわたってほぼ一定で5ミリメートルで凹凸がなく平坦な周縁部12cが形成されている。この周縁部12cは上記軟質吸盤11の周縁を均一に押圧することができる。
また、上記硬質吸盤12の中央中心には、挿通孔12bが形成されており、上述の引き上げ押し付けねじ13が挿通される。この挿通孔12bは、直径約8ミリメートルの円柱形の孔で、硬質吸盤12の上面から中空部12aまで、垂直に貫通されている。固定・解除ナット14(固定・解除体)は、引き上げ押し付けねじ13の上端に取り付けられるもので、断面六角形をした多角柱で、底面より上面までねじ穴が穿たれ貫通して、上述の引き上げ押し付けねじ13に螺合する。
さらに、上記硬質吸盤12の上面には、4本の連結ねじ(連結体)15a、15b、15c、15dが垂直に起立して設けられており、後述するように、トグルクランプ20のベース23に設けられた取付穴孔34a…に挿通される。
これにより、取付部1とトグルクランプ20等固定体とが連結される。連結ねじ15…は、本実施形態では、15aと15bと結ぶ線、15cと15dを結ぶ線が、硬質吸盤12の左右を結ぶ中心線に対して対称であり、かつ、この中心線に対して平行である。
また、連結ねじ15a、15b、15c、15d相互の間の間隔/距離は、トグルクランプ20の取付穴孔34a…相互の間の間隔/距離と等しい。連結ねじ15a、15b、15c、15dの配置は、トグルクランプ20など、取付部1と連結される固定体に合わせて、適宜変える必要がある。なお、ここで左右とは、図2の左右をいう。
次に、この取付部1の組み立て手順を説明する。まず、軟質吸盤11は固定される面Pに押し付けられ、付着される。次に、軟質吸盤11から起立している引き上げ押し付けねじ13が、硬質吸盤12の挿通孔12bに挿通され、硬質吸盤12が軟質吸盤11の上面に載置され、硬質吸盤1の周縁部12cが、軟質吸盤11に当接する。
この硬質吸盤12の上部の引き上げ押し付けねじ13に、固定・解除ナット14が螺合、回動されて、硬質吸盤12上面に当接する。このとき、固定・解除ナット14が回動されていくと、固定・解除ナット14は引き上げ押し付けねじ13の上端から下方へと移動し、固定・解除ナット14の下面と硬質吸盤12の上面が当接する。
さらに固定・解除ナット14を回動させると、固定・解除ナット14の下面と軟質吸盤11内の保持板13aの間隔が狭まろうとして、軟質吸盤11のほぼ中心付近が引き上げられる。これにより、軟質吸盤11(吸着体)の上記固定面Pへの吸着力を高め、軟質吸盤11(吸着体)が固定面Pの上面から上方に向かって引き上げられるように付勢される。
また同時に、固定・解除ナット14が引き上げ押し付けねじ13の下方へとさらに回動されると、上記引き上げと逆方向に、硬質吸盤12(当接体)下面の周縁部12cが軟質吸盤11(吸着体)上面の周縁に押し付けられ、さらに固定面Pに押し付けられ固定される。このとき、上記硬質吸盤12は、固定・解除ナット14の回動により軟質吸盤11と固定・解除ナット14の間に挟まれて、固定面Pに押し付けられ固定される。
上記のように固定・解除ナット14が回動していくことにより、固定・解除ナット14が徐々に引き上げ押し付けねじ13に沿って下がり、軟質吸盤11、硬質吸盤12が、固定・解除ナット14の下降によって徐々に隙間なく重ねられ、固定面Pに吸着する。さらに、固定面Pに吸着している軟質吸盤11が真上に引きあげられることにより、固定面Pと軟質吸盤11との間の内部がより真空状態へと近づき、吸着力が高められる。
このため、軟質吸盤11(吸着体)の引き上げと逆方向に上記硬質吸盤12(当接体)を上記軟質吸盤11(吸着体)の周縁及び上記固定面Pに向かって押し付け、軟質吸盤11の固定面Pへの吸着力がさらに強くなる。このため、固定面Pに取付部1が、多少の衝撃や振動などではずれることなく、しっかりと取り付けられて安定する。
固定・解除ナット14が回動しても硬質吸盤12の下面周縁12cが軟質吸盤11の上面周縁を押さえ付けることで、軟質吸盤11が一定以上引き上げられなくなる。これにより、軟質吸盤11は吸着力を増し、さらに強力に固定面Pに固定され、固定・解除ナット14は回動を止められる。また、これにより、軟質吸盤11、硬質吸盤12が固定面Pに強固に連結固定される。
さらに、軟質吸盤11が固定面Pに吸着していることにより、くぎやピン、接着剤とは異なり、固定面Pの表面に跡が残らず、容易に着け外しすることができる。このように、固定・解除ナット14(固定・解除体)は、引き上げ押し付けねじ13を、引き上げた状態で固定したり、この引き上げの固定を解除する。
ここで、固定・解除ナット14の回動によって、軟質吸盤11(吸着体)は引き上げられていくが、軟質吸盤11の周縁は硬質吸盤12の周縁部12cによって固定面Pにしっかりと押さえ付けられる。これにより、軟質吸盤11は固定面Pから容易にはがれない。
取付部1は、軟質吸盤11内部の空気圧を利用しているため、軟質吸盤11と固定面Pとの吸着面が大きくなるように軟質吸盤11を大きくすれば、重量のある板材などの被固定物を固定可能となる。
さらに、軟質吸盤11(吸着体)と固定・解除ナット14との間には硬質吸盤12(当接体)が設けられ、この硬質吸盤12(当接体)は、上記軟質吸盤11(吸着体)の周縁を固定面Pに対して押圧している。したがって、軟質吸盤11を押さえる硬質吸盤12はゆるまずしっかりと固定される。これにより、軟質吸盤11は固定面Pからさらに容易にはがれない。
(2)第一実施形態(トグルクランプとの連結)
上記の取付部1は、硬質吸盤12(当接体)に固定され、上記軟質吸盤11(吸着体)及び、硬質吸盤12(当接体)の外側にある被固定物W1を固定する固定体と連結させることにより、強固に被固定物を固定面Pに固定することができる。ここでは、固定体は下押し型のトグルクランプ20である。
ここで、トグルクランプとは、トグル機構を利用した治具であり、被固定物W1をワークベンチ等に固定のために使用される。図3、図4はトグル機構の概略の説明図を示す。まず、図3、図4に従い、トグル機構について説明する。トグル機構は、二つのリンクとスライダーから構成されるリンク機構の一種であり、トグル機構により、小さな入力で大きな出力が得られる。
図3は、B点は固定、C点は固定されず自由に動くトグル機構のメカニズムを示した図である。C点から垂直に作用する力をF0、F0を作用させるときに、D点に働く水平方向の力をF2とし、BCとCDの角度をθ、節BCとCDの長さが同じであると仮定すると、以下の数式が成立する。
(F2/F0)=(1/2)tan(θ/2)…(1)
したがって、θが180度に近づくほど、F2は急速に増大する。さらに、θが180度になると、BCとCDが一直線になり、Cで入力が除去されても、外力に対して非常に強い構造となる。
図4では、トグルクランプ20で使用されるA、B、C、Dの4点からなる4節リンクのメカニズムを示す。ここで、A点とB点は固定されており、BC・CDが、図3のBC・CDと同様のトグル機構となる。したがって、C点でL1方向に力F0を加えると、C点はD、C、Bが略直線状になるまでスライドし、この状態でロックされる。これに伴い、D点がDAとABが直角に近づく方向、つまりL2方向にスライドし、力を出力する。
ここで、C点でL1方向に加わる力F0、D点で働く直線BCD方向の力をF2、BCとCDの角度をθとすると、F0・F2間には、上述の式(1)と同様の関係が成り立つ。したがって、BCDが略直線状になると、C点で入力が除去されても、外力に対して非常に強い構造となる。
ロック時、C点はBDを結ぶ線よりわずかに内側に入り、被固定物をロックする。そのため、外力が加わったとき、C点は、L2方向に動こうとするが、開放する方向と逆方向であるため開放できなくなる。ロックを開放のためにはC点を開放側、つまりL3方向へ動かす必要がある。このためロック時に大きな押圧力を生み出し、これにより被固定物を強力に固定することができる。
トグルクランプ20は、上述のトグル機構を利用して、機械製品の製造、加工、組立過程において、部品または部材等の被固定物を作業台に固定する際に使用される治具である。図5、図6には、取付部1とトグルクランプ20を連結した状態を左斜め後ろから見た斜視図を示しており、図5ではトグルクランプ20は開放状態、図5ではトグルクランプ20はロック状態である。以下、トグルクランプ20の構造と動作について説明する。なお、ここでいう前後とは、図5、図6における左右をいい、ここでいう左右とは図5、図6における下、上をそれぞれ指す。
トグルクランプ20は、被固定物W1を押圧する押圧部材21と、搖動操作によって押圧部材21の押圧動作と押圧解除動作を行う操作レバー22とが、トグル機構で連結され、さらに、これら押圧部材21と操作レバー22とがベース23に軸支された構造となっている。
押圧部材21は、前後方向に伸びる横棒部24と、横棒部24の後部から下方に伸びる縦棒部25からなる逆L字型の2枚の金属板21a…からなる。押圧部材21の縦棒部25下端は、軸Aによりベース23に回動可能に軸支されている。また、押圧部材21の横棒部24先端には、アタッチメント26(固定体)が横棒部24に直交する方向に取り付けられている。
アタッチメント26では、ねじ部27が、横棒部24を構成する2枚の金属板21a…の間を挿通している。このねじ部27に螺合し、金属板21a…の上下で当接する二つのナット29…により、ねじ部27は横棒部24に固着される。
このとき、ねじ部27は、横棒部21に対して上下方向及び前後方向に移動可能であり、所望の上下位置、前後位置で横棒部21に対し固着することができる。ねじ部27の下端には、樹脂で覆われた円盤型の頭部28が、ねじ部に対し直交する方向に、自由に首振りできる状態で連結されている。
操作レバー22は、先端が押圧部材24の縦棒部25上端付近で軸Dにより軸支される。 操作レバー22は、これより後方の部分で軸Cにより後リンク30に軸支されて、さらに後方に伸びて操作部31を構成する。操作部31は、樹脂などの素材からなるカバーが表面に取り付けられている。
後リンク30は、2枚の略楕円形の金属板からなり、上端付近が軸Cにより操作レバー22に軸支され、下端付近は軸Bによりベース23に軸支される。
ベース23は、金属製で、略長方形の水平部材34と、この水平部材34の長手方向の端から直角に立ち上がる縦板部33とからなる断面L字形の2枚の金属板23a…からなる。金属板23a…は、縦板部33…を中央側にして、互いに間隔を置いて平行に配設される。
左右の水平部材34…には、縦板部33…について対称な位置に、二個づつ取付穴34a…が形成されている。縦板部33…の上端付近には、二つずつ取付穴33a…(図示せず)が形成され、前方の取付穴33a…には、軸Aが挿通されて、押圧部材21の縦棒部25下端付近をベース23に軸支する。後方の取付穴33a…には、軸Bが挿通されて、後リンク30をベース23に軸支する。
上述のように、押圧部材21、操作レバー22、ベース23、後リンク30により、トグル機構が構成される。 このトグルクランプ20を用いて、被固定物W1を固定するには、以下の手順による。
まず、取付部1を固定面P上の適切な位置に吸着させ、この取付部1の硬質吸盤12上にトグルクランプ20を連結する。固定面Pが、ざらついた材質であれば、軟質吸盤11と固定面Pの間に、表面の滑らかなシートを挟んでもよい。シートとしては、樹脂製であることが好ましく、とくに、ステンレスまたはプラスチックなどの網を挟み込んで形成した樹脂製シートは強度が補強されているため、更に好ましい。
取付部1の硬質吸盤12上面に設けられている連結ねじ(連結体)15a、15bを、トグルクランプ20のベース27の左側に形成される二つの取付孔34a…に挿通させ、連結ねじ15c、15dをベース27の右側に形成される二つの取付孔34a…に挿通させ、トグルクランプ20を取付部1上の適切な位置に載置する。
連結ねじ15…にベース27の上からナットを螺合し、ナットを締めて、トグルクランプ20を取付部1上の正確な位置に固定する。ナットを緩めれば、トグルクランプ20を取付部1から外すことができる。したがって、上記トグルクランプ20(固定体)と上記取付部1の硬質吸盤12(当接体)とは、連結ねじ15a、15b、15c、15d(連結体)によって着脱自在に連結される。
次に、図6に示すように、トグルクランプ20の操作レバー22を上方に押し上げ、トグルクランプ20のロックが開放された状態にして、固定面P上の適切な位置に、被固定物W1を載置する。この状態で、操作レバー22を下方に押し下げれば、トグル機構により、押圧部材21は下方に向かって回動され、先端に取り付けられたアタッチメント26が固定面Pに接近する。これにより、被固定物W1は、アタッチメント26の頭部28と固定面Pに挟持され、固定面P上に押圧固定される。
操作レバー22を下方に押し下げたとき、トグル機構により、図6に示すように、押圧部材21の縦棒部25上端付近と操作レバー22とを軸支する軸D、操作レバー22と後リンク30を軸支する軸C、後リンク30とベース23とを軸支する軸Bとが略直線状となり、かつ、操作レバー22の下面がベース23の縦板部33に当接する。
この状態で、押圧部材1の押圧状態が完了し、トグルクランプ20にロックがかかる。また、押圧部材21には下向きに大きな力が加えられ、アタッチメント26の頭部28が被固定物W1を押圧固定する。こうして、トグルクランプ20(固定体)は、上記固定される面Pに対して上記被固定物W1をほぼ上方から固定する。
このとき、トグルクランプ20は、取付部1と連結されており、より強固に固定面Pに固定される。このため、トグルクランプ20の位置がずれることがなく、被固定物W1を正確な位置で強固に固定することができる。したがって、被固定物W1に、精密な加工が必要な場合にも、対応することができる。また、被固定物W1に直接当接するアタッチメント26の頭部28は、柔らかい樹脂で覆われているため、強い力で押圧しても、被固定物W1表面を傷つけることがない。
ここで、上記軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤(当接体)12、引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)、固定・解除ナット14(固定解除体)による吸着力は、上記トグルクランプ20(固定体)のほぼ上方から固定する力より大きく、このように本取付具は設計される。これにより、被固定物W1が容易に動かず固定面Pにしっかりと固定される。
操作レバー22を上方に引き上げるように搖動操作すれば、押圧部材21が上方に向かって回動され、先端に設けられたアタッチメント26が固定面Pから引き離される。こうして、押圧状態は解除され、被固定物W1を取り外すことができる。
上記トグルクランプ(固定体)20の中の押圧部材21とベース23を軸支する軸A、後リンク30とベース23を軸支する軸B、後リンク30と操作レバー22を軸支する軸C、押圧部材21と操作レバー22を軸支する軸Dなどが支点、 取付部1、取付具1、軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤12(当接体)、引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)、固定・解除ナット14(固定・解除体)などが力点、 アタッチメント26の下端の接触箇所が作用点という、「テコの原理」で、被固定物W1をしっかり固定できる。
このように、上記トグルクランプ(固定体)20は、テコの支点となる軸A、B、C、Dを備え、この支点は上記硬質吸盤12(当接体)の外側に位置する。これにより、被固定物W1を強固に固定できるし、テコの支点と力点を当接体に設けることができ、取付具1をコンパクトにでき、狭い箇所でも被固定物W1を固定できる。上記テコの原理の力点、支点、作用訂正は一直線になくてもよい。
なお、上記トグルクランプ(固定体)20は同等の機能を発揮するものなら、図5〜図6に示されたものに限られない。上記軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤12(当接体)は水平のほか、斜めに傾斜してもよい。軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤12(当接体)は、板状に限らず、棒状、パイプ状、直方体等の立体、その他の複雑な形状でもよい。連結ねじ15a、15b、15c、15dと上記引き上げ押し付けねじ13とは一体とされて兼用されてもよい。
(3)第二実施形態(図7)
図7は第二実施形態に係る取付具を前方斜め右から見た斜視図を表す。この取付具は、取付部1の上面に固定体46(固定体)が連結されている。そして、壁Tと上記固定体46との間に被固定物W2を挟むことにより、この被固定物W2を、固定面Pに対してほぼ側方から固定する。なお、ここでいう左右とは、図7の左(壁T側)、右をいう。
図7の被固定物W2は、取付部1とほぼ同じ大きさであるが、本箱、たんすなどの家具、冷蔵庫などの家電製品などの取付部1より大きなものでもよいし、取付部1より小さくてもよい。このことは上記の第一実施形態でも同じである。
取付具の取付部1は、第一実施形態における取付部1と同様に、軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤12、引き上げ押し付けねじ13、固定・解除ナット14から構成される。本実施形態で使用される硬質吸盤12は木材製であり、上面には、固定体と連結するための連結ねじ15…は設けられていない。
しかし、それ以外は、これら軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤12、引き上げ押し付けねじ13、固定・解除ナット14は、第一実施形態で詳述したものと同一の形状、材質からなる。軟質吸盤11の内部には保持板13a及び固定・解除ナット14の下端が埋め込まれており、軟質吸盤11の上面から引き上げ押し付けねじ13がほぼ直立して起立している。この引き上げ押し付けねじ13には、固定・解除ナット14が上下移動可能に螺合している。
固定体46(固定体、連結体)は木材製であり、水平部材44と、この水平部材44に直角に起立する垂直部材43から構成される。水平部材44は、上下の面が、取付部1を構成する軟質吸盤11、硬質吸盤12とほぼ同じ大きさの略正方形の面を持つ直方体である。
水平部材44の上下面の中央付近には、この上下面に対し直角方向に、略正方形の小さな開口部45が貫通しており、軟質吸盤11に起立する引き上げ押し付けねじ13がこの開口部45を挿通し、水平部材44上面で固定・解除ナット14を引き上げ押し付けねじ13に螺合し、下方に向かって締めることにより、固定体46が取付部1に連結される。
水平部材44の上面左端には、この水平部材44とほぼ同じ大きさの略直方体からなる垂直部材43の側面が連結され、水平部材44に対し直角に起立し、固定体46全体は断面L字型となっている。水平部材44と垂直部材43とは、接着剤により接着される。
垂直部材43の中央付近には、水平方向に、つまり、垂直部材43(固定体、連結体)に対し直交する方向に貫通する穴が形成されており、ねじ41(固定体)がこの穴に挿通される。このねじ41の、垂直部材43に対し右側にはナットが螺合されており、ねじ41の右端には円盤状のねじ頭が形成される。
また、ねじ41左端には、表面がゴム等柔らかい樹脂で覆われた半球形の押圧部40(固定体)が設けられており、さらに、その先端は、小さな正方形状で樹脂製の保護部42(固定体)で覆われている。ねじ41は、左右に移動可能であり、上記ナットにより所望の位置で固定することができる。
この取付部1と固定体46を使用して、壁に立てかけられた被固定物W2を固定するには、以下のような手順に従う。まず、直方体の被固定物W2を壁Tの角付近など、適切な位置に立てかけ、固定面Pに載置する。この被固定物W2に隣接する適切な位置に、軟質吸盤11を載置し、引き上げ押し付けねじ13を硬質吸盤12に挿通させて、硬質吸盤12を軟質吸盤11上に載置する。
さらに、固定体46の垂直部材43を壁T側に向け、水平部材44の下面をこの硬質吸盤12上に重ねる。水平部材44の開口部45に引き上げ押し付けねじ13を挿通させ、この水平部材44の上から固定・解除ナット14を締めて、固定体46を取付部1上に連結固定する。
固定・解除ナット14を締めることにより、引き上げ押し付けねじ13が軟質吸盤11を上方に押し上げ、軟質吸盤11内部に空間ができる。しかし、硬質吸盤12の周縁部12cにより、周辺を押圧されているため、軟質吸盤11が固定面Pからはずれることはない。また、軟質吸盤11内部の気圧は大気圧より低いため、軟質吸盤11を固定面Pに向かって強く吸着させる力が働く。これにより、取付部1及び固定体46、つまり取付具全体が固定面Pに強く吸着される。
垂直部材43に貫通されているねじ41は、左右に移動可能であるため、押圧部40・保護部42と被固定物W2の間を、適度な距離に調節し、ナットを締めることによりねじ41を固定する。これにより、押圧部40が被固定物W2を適度な圧で押圧し、被固定物W2は、壁Tと押圧部40に挟まれてしっかりと固定される。
こうして、固定体46は、上記固定面Pに対して上記被固定物W2をほぼ側方から固定することができる。押圧部40は、柔らかい樹脂製であり、さらに、柔らかい樹脂でできている保護部42がクッションとして機能するため、被固定物W2の表面が傷むことはない。また、ねじ41を左右に移動させることにより厚さの異なる被固定物の固定に使用することができる。
こうして、被固定物W2を壁Tに立てかけた状態で強固に固定すれば、被固定物W2に対して様々な加工がしやすくなる。また、本実施形態で用いた固定具46は、地震対策として、家具転倒防止のために使用することもできる。
また、本実施形態では、固定体46の二つの部材が互いに直交するように連結されているが、被固定物の形状、大きさ等に合わせて、様々の形状の固定体を使用することができる。たとえば、厚さの異なる二つの部材を水平方向に連結し、厚い方の部材を取付部1に連結し、薄い方の部材にこの部材に直交する方向にねじ41を貫通させれば、固定面Pに載置した被固定物W2を上方から下方に押圧することができる。
本実施形態では、取付部1の硬質吸盤12と固定体46の水平部分44は、別体であったが、これら一体となって水平部分44が硬質吸盤12を兼ねていてもよい。この場合、水平部分44の下面に中空部12a、周縁部12cを設けてもよい。
垂直部材43は垂直から傾斜していてもよく、これに応じて、壁Tが傾斜したり、被固定物W2の当接面が傾斜していてもよいし、固定面Pが水平から傾斜していてもよい。図7の取付部1と固定体46は複数設けられ、1つまたは複数の被固定物W2の周囲から被固定物W2を固定してもよい。
上記押圧部40、ねじ41、護部42、垂直部材43は、上記の機構のほか、スライド機構、ねじとナットの機構、ジャッキ機構、リンク機構、クランク機構、スプライン伸縮機構、テコの原理による機構など、高さ/長さを調整できるものなら何でもよい。垂直部材43、水平部材44の断面形状は、長方形のほか、円形(円柱)、正方形、多角形(角柱)、その他の形状でもよい。
(4)第三実施形態(図8、図9、図10、図11)
図8、図9、図10、図11は第三実施形態を示す。図8は、固定体46の斜視図を示す。図9は水平部47(固定体)を下にして固定体46を上から見た平面図を示す。図10は、第三実施形態に係る固定体46と取付部1の連結前状態の斜視図を示す。図11は、本実施形態に係る固定体46と取付部1を連結した状態の斜視図を示す。なお、図8と図10、図11では、固定体46の上下が逆となっている。
図10に示すように、本実施形態の取付部1は、軟質吸盤11(吸着体)上に、硬質吸盤(当接体)12が重ねられ、この軟質吸盤11及び硬質吸盤12に、この軟質吸盤11及び硬質吸盤12の略正方形の上下面のほぼ中央で連結された引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)とからなる。
硬質吸盤12(当接体)は、木材製で、略正方形の上下面を持つ略直方体、つまり正方形板状のである水平部とこの水平部の端縁から垂直/直角に接着またはねじ留めされて立ち上がる同じく略正方形板状の垂直部とからなる。
そして、垂直部の略正方形の面のほぼ中央には、固定・解除ねじ54(連結体)が貫通しており、先端に固定・解除蝶ナット53(連結体)が螺合している。本実施形態での取付部1のこれ以外の材質、構造、作用は、第二実施形態で使用された取付具1と同じである。
本実施形態では、この取付部1に固定体46が連結される。固定体46は、木材製であり、略正方形の上下面を持つ略直方体、つまり正方形板状の水平部47と、この水平部47の端縁に接着され、この水平部47から垂直/直角に下方へ折れ曲がる/立ち上がる垂直部48(固定体、連結体)とからなる。
垂直部48の前面部52は、水平部47の上下面と同形同大の略正方形の薄い板の面を持っている。前面部52の中央付近には、上下に延びる細いスリット49が形成され。このスリット49は後面部52の上端から下端まで延び、水平部47に対し直角な方向に延びる。
このスリット49の幅は、固定・解除ねじ54の直径よりも太く、固定・解除ねじ54の頭部及び固定・解除蝶ナット53の径よりも細くなっている。なお、ここでいう前後左右上下は、図8、図9、図10、図11の右下に示す方向をいう。
この前面部52の左右の端縁には、縦に長い板状の側面部51、51が接着されている。この側面部51、51は、前面部52と同じ高さを持ち、水平部47に対し垂直/直角に立ち上がっている。2つの側面部51、51は互いに同形同大である。
さらに、側面部51、51の後端は、縦に細長い板状の後面部50、50が接着されている。この後面部50、50は、上記前面部52に平行で、上記水平部47に垂直/直交する方向に、内側かつ中央側に向かって延びる。2つの後面部50、50は互いに同形同大であり、この後面部50、50は、高さが前面部52よりも低い。
また、後面部50、50の間隔は、上記スリット49の幅より大きい。したがって、この固定体46を、水平部47を下にして、上方から見ると、図9に示すように、右側の前面部52、側面部51、後面部50で、「コの字」を形成し、左側はこれと対称となっていて、全体として筒状/箱型となっている。
なお、後述するように、この左右対称の「コの字」の筒状/箱型の内側に取付具1の上記垂直部を嵌めこみ、取付部1と固定体46を連結する。したがって、側面部51、51の内側面間の寸法が取付具1の垂直部の横幅より大きく、前面部52と後面部50の内側の面の間の寸法が、取付具1の垂直部の厚さより大きい。
この取付部1と固定体46を使用して、被固定物W3を固定するには、以下の手順による。まず取付部1の水平部を固定面Pに吸着させる。この手順は、第一実施形態及び第二実施形態と同様である。次に、固定体46の垂直部48を下向きにし、水平部47を取付部1の垂直部に対し取付部1の水平部とは異なる反対の方向に向けて、固定体46を取付具1に連結する。
このとき、取付部1の垂直部を、固定体46の筒状/箱状の垂直部48の内側に挿入する。同時に固定・解除ねじ54及び固定・解除蝶ナット53を固定体46の垂直部48のスリット49内に収納/挿入させる。そして、固定体46の水平部47の高さを、被固定物W3とほぼ等しい高さにして、固定・解除蝶ナット53を固定・解除ねじ54に対して締める。
これにより、図11に示すように、固定体46が取付部1に固着され、固定体46の水平部47が被固定物W3をほぼ上方から押圧して固定する。つまり、硬質吸盤12(当接体)に固定される固定体46により、上記軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤12(当接体)の外側にある被固定物W3を、ほぼ上方から固定することができる。
固定体46の水平部47の高さは、固定体46の垂直部48を取付部1の垂直部に対して上下移動させることにより、被固定物W3の高さに合わせて、調節することができる。また、上記実施形態では、固定体46の水平部47を、取付部1の水平部とは、反対方向に取り付けたが、同じ方向に取り付けてもよい。
これにより、取付部1の水平部と固定体46の水平部47との間に被固定物W3を挟んで固定できる。以上のように、取付具1と固定体46を組み合わせれば、被固定物W3の大きさ、形状に合わせて適宜固定することができる。
固定体46の水平部47の突出方向は、図10、図11において、後方、前方のほか、右方向、左方向、これらの間の斜め方向、斜め上方向、斜め下方向などでもよい。固定体46の水平部47の先に、同じ固定体46、垂直部48及び取付部1が1つまたは複数連結され、被固定物W3を、両側からまたは3方向以上から押し付けてもよい。
垂直部48は、上記スライド機構のほか、ねじとナットの機構、ジャッキ機構、リンク機構、クランク機構、スプライン伸縮機構、テコの原理による機構など、高さ/長さを調整できるものなら何でもよい。垂直部48の断面形状は、長方形のほか、円形(円柱)、正方形、多角形(角柱)、その他の形状でもよい。水平部47の形状は板状のほか、円柱形、角柱形、半円柱形、蒲鉾形、半角柱形、多面体形、半多面体形、旧形、半球形、ドーム形など、なんでもよい。
(5)第四実施形態(図12)
図12は第四実施形態に係る取付部1と固定体60の斜視図を示す。本実施形態では、取付具1は、軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤12(当接体)、引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)、固定・解除ナット14(固定・解除体)からなる。
軟質吸盤11は樹脂製で、中央部分、つまり、硬質吸盤12に重ねられる部分は、それ以外の部分より、厚く盛り上がっており、凸部65を形成している。これにより軟質吸盤11の中の保持板13a付近に強度を与え、保持板13aの引き上げに対して軟質吸盤11が破損しない。しかし、それ以外は、本実施形態における取付具1は、第二実施形態で使用される取付具1と、材質、構造、機能は同じであり、同様の方法で固定面Pに吸着される。
この取付具1に、固定体60(固定体、連結体)を連結して使用される。固定体60は金属製で、長方形板状の垂直部61(固定体、連結体)と、この垂直部61の上端縁から直角に折れ曲がって接合される長方形板状の水平部62(固定体、連結体)からなる。水平部62は、垂直部61と幅が等しく、水平部の長さは垂直部の長さに比べ長い。したがって、固定体20全体は、略L字型の断面を持つ。
この水平部62の幅方向の中央付近で、長手方向の中央からやや垂直部61よりには貫通孔が穿たれており、この貫通孔に取付具1の引き上げ押し付けねじ13が挿入/挿通される。水平部62は、引き上げ押し付けねじ13に対し上下方向に移動させることができる。
水平部62の上から引き上げ押し付けねじ13に沿って固定・解除ナット64を締め、固定・解除ナット64と固定・解除ナット14との間に水平部62を挟み込み、取付具1に対し固定体60を固定できる。このとき、垂直部61の下端が固定面Pに当接し、水平部62がほぼ水平状態に、つまり固定面Pに対しほぼ平行となる。
この水平部分62の端縁付近の幅方向の中央付近に貫通孔が穿たれ、この貫通孔に固定ねじ63が螺合される。この固定ねじ63は、回転されて、水平部62に対し上下方向に移動される。この固定ねじ63の下端付近の固定面P上に被固定物W4を載置し、固定ねじ63を上下に移動させ、固定ねじ63の下端が被固定物W4に当接する位置に調節する。これにより、固定ねじ63により被固定物W4をほぼ上方から固定することができる。
上述のように、固定ねじ63は、上下方向に移動させることができるので、被固定物W4の高さに合わせて、上下位置を調節して被固定物W4を固定できる。また、上記実施形態では、固定ねじ63で直接被固定物W4を固定したが、固定ねじ63の先端に樹脂製または木材製の板を取り付けて、この板と固定面Pで被固定物W4を挟んで固定することもできる。これにより、被固定物W4の表面を保護することができる。
上記垂直部61の下端などが支点、取付部1、取付具1、軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤12(当接体)、引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)、固定・解除ナット64(固定・解除体)などが力点、固定ねじ63の下端の接触箇所が作用点という、「テコの原理」で、被固定物W4をしっかり固定できる。このように、力点の取付部1、固定・解除ナット64を挟んで、支点の垂直部61と、力点の固定ねじ63とが互いに反対側にあるので、支点の垂直部61が被固定物W4の固定に邪魔にならない。
なお、作用点の固定ねじ63は、支点の垂直部61と力点の取付部1、固定・解除ナット64との間に設けてもよい。また、力点の取付部1、固定・解除ナット64を複数設け、これらの力点の間に水平部62を掛け渡して、この架け渡された水平部62の中央付近に固定ねじ63を取り付けて、複数の力点の取付部1、固定・解除ナット64の間で被固定物W4を固定してもよい。
この場合、力点の取付部1、固定・解除ナット64が3つ以上であれば、3つの被固定物W4を同時に、または1つの被固定物W4を三か所で同時に固定できる。むろん、2つの被固定物W4を同時に固定してもよいし、4つ以上の被固定物W4を同時に固定してもよい。
このような複数の力点の取付部1、固定・解除ナット64は、力点の機能のほか、支点の機能も兼用し、複数の取付部1、固定・解除ナット64が互いに力点と支点とを兼ねて、「テコの原理」の機能を発揮する。
上記固定体60はテコの支点となる垂直部61を備え、この支点は上記硬質吸盤12(当接体)の外側に位置する。これにより、被固定物W4を強固に固定できるし、テコの支点に係る力が硬質吸盤12(当接体)にかからず、被固定物W4への力が安定する。
なお、上記テコの原理の力点、支点、作用訂正は一直線になくてもよい。上記水平部62は水平のほか、斜めに傾斜してもよく、垂直部61は垂直のほか、斜めに傾斜してもよい。水平部62、垂直部61は、板状に限らず、棒状、パイプ状、直方体等の立体、その他の複雑な形状でもよい。
固定ねじ63は、ねじ以外に、第三実施形態の垂直部48のスライド機構のように高さを調整できるもの、ジャッキ機構、リンク機構、クランク機構、スプライン伸縮機構など、高さ/長さを調整できて、被固定物W4を押さえつけられるものなら何でもよい。同様に、垂直部61は、このような固定ねじ63または上記この変形例のように固定面Pに対して高さを調整できるものなど、高さを調整できるものでもよい。
上記軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤(当接体)12、引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)、固定・解除ナット64(固定解除体)による吸着力は、上記固定ねじ63(固定体)のほぼ上方から固定する力より大きく、このように本取付具は設計される。これにより、被固定物W4が容易に動かず固定面Pにしっかりと固定される。
(6)その他の実施の形態
上述の各実施形態において、当該実施形態で記載されていないことは、他の実施形態の記載されている内容が参照及び引用される。本願明細書及び請求の範囲においては、上記複数の実施形態にわたって、各部または一部を入れ替えた実施形態も、上記各実施形態として記載されているものである。
上記被固定物W1、W2、W3、W4は、木製でも、金属製でも、樹脂製でもなんでもよい。また、被固定物W1、W2、W3、W4の形状は、直方体、立方体、円柱、楕円柱、角柱、半円柱、半楕円柱、半角柱、円錐台、角錐台、球、卵形、半球、半卵形、多面体、ひょうたん形、その他の立体形状、これらの組み合わせ立体形状、板状、直方体、その他の多角柱、多面体、多角錐などどんな形状でもよい。被固定物W1、W2、W3、W4の形状に合わせて、適した種類の固定体を使用してもよい。
また、取付具1は一つのみ使用したが、二つ以上で使用してもよいし、必要な数だけ、いくつ使用してもよい。形状の異なる、取付具1を複数使用してもよい。この場合、上記複数の異なる実施形態の取付具を組み合わせて被固定物W1、W2、W3、W4を固定してもよい。
トグルクランプ20は下押し型を使用したが、横押し、内押し、外押し型でもよいし、ハンドル縦型、ハンドル横型、フック型等用途に合わせてどんな種類のものを使用してもよい。横押し型のトグルクランプを使用する場合には、被固定物を壁に立てかけ、この被固定物を壁に向かって側方からトグルクランプで押圧してもよい。
トグルクランプ20以外に取付部1に連結して使用される固定体46は、第二実施形態、第三実施形態、第四実施形態で使用したような形状以外にも、目的、用途、被固定物の形状等に応じて様々な形状、材質のものが使用可能である。
たとえば、第二実施形態で使用した上下に正方形面を持つ直方体状の木材製部材二つを水平方向にずらして上下に連結させ、下になった方の部材に固定体との連結機構を設け、他方の上になった部材にこの部材に直交する方向に押圧部材を設けることより、被固定物を上方から押圧固定することができる。その他、被固定物の形状に合わせて、適切な形状、材質の固定体を取付部1に連結して使用することができる。
第三実施形態の固定体46は、木材製であったが、ある程度の固さがあれば、金属製でも樹脂製でもその他の材質でもよい。取付具1と固定体46との連結機構は、着脱可能に固着できるものならば何でもよい。たとえば、固定体46の垂直部分48は水平部47と同形同大の板状とし、この垂直部48の中心部分に貫通穴をあけ、固定・解除ねじ54を、取付具1の垂直部分及び固定体46の垂直部48に貫通させ固定・解除蝶ナット53で固着させてもよい。
固定体46の垂直部48は、水平部47の辺縁に接着されていたが、水平部47の中央付近でも、その他どこに接着されていてもよい。固定体46の水平部47は、垂直部48に対して前後でのみ被固定物W3を固定可能であったが、水平部47を垂直部48に対して側方にせり出す構造とし、取付具1の側方で非固定物W3を固定する構造としてもよい。また、固定体46の水平部47、垂直部48は、正方形板状であったが、これ以外にも、三角形板状、円形板状、楕円形板状、多角形板状等どんな形状の面を持っていてもよい。
第四実施形態の固定体60は、金属製であったが、ある程度強度があれば、木材製でも樹脂製でもその他の素材でもよい。また、垂直部61、水平部62とも長方形板状であったが、被固定物W4を固定できる構造であればどんな形状でもよい。水平部61と垂直部62との接合角度は90度よりおおきくても小さくてもよい。
軟質吸盤11の形状や材質などはその機能を達成するものであればどのようなものでもよい。軟質吸盤11の材質は、吸着面が平滑で可撓性または弾性のある材質であればよく、ゴム、エラストマー、軟質プラスチック、アクリル樹脂などどのような材質でもよい。平滑面のない材質あっても、シートを固定面Pと軟質吸盤11の間に挟むことによって使用することができる。
軟質吸盤11の形状は略正方形の板状に限られず、円形や三角形、矩形、多角形、楕円形、長方形、角が丸くなった方形状などでもよい。長方形、正方形のように角のある形状の方が、角部分がより強固に固定面に吸着され、軟質吸盤11の吸着力が増すため、より好ましい。軟質吸盤11は、ひとつの取付部1に対して単数でも複数でもよく、複数の場合上下に重ねても水平に並べてもよい。また、軟質吸盤11はなくてもよい。
硬質吸盤12の材質および形状などはその機能を達成するものであればどのようなものでもよい。材質は、硬質プラスチック、アクリル樹脂、木材、ガラス、石材、ステンレス、アルミなど剛性がある材質でもよいし、軟質プラスチック、ゴム、エラストマーなど剛性がなく、弾性や可撓性をもつ材質でもよい。
硬質吸盤12の形状は、略正方形のほか、円形、楕円、三角形、多角形、楕円形、長方形、角が丸くなった方形状、球体、半球体、円柱、多角柱、円環、方形環、多角形環などどのような形状でもよいし、断面は「W字状」「L字状」「I字状」「O字状」「V字状」「コ字状」のほか、厚みのある断面方形状などでもよい。
硬質吸盤12上面に設けられた連結ねじ15…は4本であったが、トグルクランプ20を硬質吸盤12上の正確な位置に適切に連結できるのであれば、これより多くても少なくてもよい。連結ねじ15…の配置位置は、連結するトグルクランプ等固定体の構造に合わせて、適宜変える必要がある。また、硬質吸盤12とトグルクランプ20の連結機構は、ねじとナット以外にも、磁石、ホックとフック他、両者を強固に連結できるものであれば何でもよい。
連結ねじ15は、その機能を達成するものであればどのようなものでもよく、材質は金属のほか、ステンレス、硬質プラスチック、木材、ガラスなど、硬質で剛性のある材質でもよいし、ゴム、ウレタン、エラストマー、軟質プラスチック、カーボンなど可撓性または弾性のある材質でもよい。形状は棒状のほか、固定体と連結可能であれば、どのような形状でもよい。
上記硬質吸盤12の内部に形成された中空部12aはその機能を達成するものであればどのようなものでもよい。中空部12aの深さは、5ミリメートルに限られず深くても浅くてもよいし、深さが一定でなくてもよい。また、中空部12aは単数ではなく複数設けられてもよいし、なくてもよい。
硬質吸盤12の周縁部12cの幅は四辺にわたって一定でなくてもよい。また、周縁部12cは一列ではなく、二列、三列以上でもよく、複数列の場合、内側に向かって下方突出量が徐々に小さくなってもよい。
挿通孔12bは、その機能を達成するものであればどのようなものでもよい。形状は円柱形に限られず、多角柱、球体、半球体、楕円球体などどのような形状でもよい。また、挿通孔12bは単数でも複数でもよいし、なくてもよい。
上記引き上げ押し付けねじ13、固定・解除ナット14、固定・解除蝶ナット53(固定・解除体)、固定・解除ねじ54(固定・解除体)、固定・解除ナット64(固定・解除体)、固定ねじ63(固定体)は、ねじとナット機構のほか、スライド機構、ジャッキ機構、リンク機構、クランク機構、スプライン伸縮機構、テコの原理による機構など、固定と解除をできれば何でもよい。
引き上げ押し付けねじ13、固定・解除ナット14、固定・解除蝶ナット53(固定・解除体)、固定・解除ねじ54(固定・解除体)、固定・解除ナット64(固定・解除体)、固定ねじ63(固定体)の材質や形状はその機能を達成するものであれば、どのようなものでもよい。
引き上げ押し付けねじ13、固定・解除ナット14、固定・解除蝶ナット53(固定・解除体)、固定・解除ねじ54(固定・解除体)、固定・解除ナット64(固定・解除体)、固定ねじ63(固定体)の材質は、金属のほか、硬質プラスチック、アクリル樹脂、木材、ガラス、石材、ステンレス、アルミなど剛性のある材質でもよいし、軟質プラスチック、ゴム、エラストマーなど弾性や可撓性をもつ材質でもよい。
また、引き上げ押し付けねじ13の外側の表面にはねじ溝があってもなくてもよいし、直径は7ミリメートルに限られずどのような大きさでもよいし、固定・解除ナット14、固定・解除蝶ナット53、固定・解除ねじ54、固定・解除ナット64が螺合しなくてもよい。引き上げ押し付けねじ13および固定・解除ナット14の断面は、円形、楕円形、円環、三角形、矩形、多角形、多角形環、「W字状」「L字状」「I字状」「O字状」「V字状」「コ字状」などどのような形状でもよい。
保持板13aと引き上げ押し付けねじ13は溶接のほか、接着、蝶着、嵌着、カシメなどどのような方法で連結固定されていてもよく、脱着可能でもよいし、連結固定されていなくてもよい。保持板13aの形状は円板状のほか、三角形板、方形板、矩形板、多角形板、楕円板、角が丸くなった方形板…などどのような形状でもよいし、板状ではなく、網状、枠状、厚みのある円錐、角錐、円錐台、角錐台、円柱、角柱、直方体、立方体、半球形などの形状でもよい。
保持板13aは、溶接された板状ではなく、球関節や蝶番関節などによって軟質吸盤11と連結してもよいし、軟質吸盤11と一体形成されてもよい。材質は金属に限られず、ガラス、石材、木材、プラスチック、樹脂、ゴム、ウレタンなど剛性をもつ材質でも弾性をもつ材質でもよい。保持板13aは軟質吸盤11の内部に埋め込まれるほか、軟質吸盤11の底面または表面に固定されてもよい。また、保持板13aは単数または複数でもよいし、なくてもよい。
被固定物W1、W2、W3、W4は、工作機械などによって加工されるもの(ワーク)でもよく、この加工物は金属製、木製、竹製、樹脂製、ガラス製、綿製、布製、糸製、繊維製、ゴム製、紙製、セラミック製、カーボン製、ウレタン製、発泡ウレタン製、スポンジ製、これらの合成物製/混合物製/多層積層物製でもよい。
被固定物W1、W2、W3、W4は、加工されない物で、固定されるだけのものでもよく、例えば本箱、たんす、ロッカーなどの家具・事務用品、冷蔵庫、パソコンなどの家電製品、電気製品、書籍、CD、DVD等の板状のもの、建築物、建材など、なんでもよい。
本取付部1を取り付ける位置は、被固定物W1、W2、W3、W4の上方から、側方から、後方から、前方から、右方から、左方から、下方から、これらの間の斜めからのいずれでもよい。図6の第二実施形態の取付部1を被固定物W1、W2の上方から、または下方から、斜めから取り付けてもよいし、図1〜図5の第一実施形態の取付部1を被固定物W1、W2の後方から、前方から、右方から、左方から、下方から、斜めからでもよい。
取付部1(取付具の一部)、軟質吸盤11(吸着体)、硬質吸盤12(当接体)、中空部12a、挿通孔12b、周縁部12c、引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)、保持板13a、固定・解除ナット14(固定・解除体)、連結体15a、連結体15b、連結体15c、連結体15d、トグルクランプ20(固定体)、押圧部材21、金属板21a、操作レバー22、ベース23、横棒部24、縦棒部25、アタッチメント26、ねじ部27、頭部28、ナット29、後リンク30、操作部31、水平部32、縦板部33、水平部材34、取付穴34a、半球部40、ねじ41、保護部42、垂直部材43、水平部材44、開口部45、固定体46(固定体)、水平部47、垂直部48、スリット49、後面部50、側面部51、前面部52、固定・解除蝶ナット53固定・解除、固定・解除ねじ54固定・解除、固定体60(固定体)、垂直部61、水平部62、固定ねじ63(固定体)、押圧部材21とベース23の軸支点A、後リンク30とベース23の軸支点B、後リンク30と操作レバー22の軸支点C、押圧部材21と操作レバー22の軸支点D、固定面P、被固定物W1、W2、W3、W4、壁Tの全部または一部はなくてもよいし、その数は増えても減ってもよいし、その形状は任意に変更可能であり、均等の他のものに置き換えられてもよいし、これらの2つまたは3つ以上が合体
または一体化されて兼用されてもよい。
(7)他の考案の効果
[1]固定される面に対して付着する方形状の弾性のある吸着体と、この吸着体の周縁に当接する可撓性のない方形状の当接体と、上記吸着体に連結されるとともに、上記当接体にも連結され、当該当接体に対して引き上げられ、これに応じて当該吸着体のほぼ中心付近を引き上げ、これによって当該吸着体の上記固定される面への吸着を高めるとともに、この引き上げによって当該引き上げと逆方向であって上記当接体を上記吸着体の周縁及び上記固定される面に向かって押し付ける引き上げ押し付け体と、この引き上げ押し付け体を上記引き上げた状態で固定したり、この引き上げの固定を解除したりする固定・解除体と、上記当接体に固定され、上記吸着体及び当接体の外側にある被固定物を固定する固定体と、を備えることを特徴とする取付具。これにより、吸着体がその吸着力により固定される面に対して強固に付着するため、取付部と固定体とを連結することにより、被固定物を強固に固定できる。
[2]上記固定体はテコの原理で上記被固定物を固定し、当該被固定物への接触箇所がテコの作用点、上記吸着体、当接体、引き上げ押し付け体、固定・解除体がテコの力点であり、上記固定体はテコの支点を備え、この支点は上記当接体の外側に位置することを特徴とする請求項1記載の取付具。これにより、被固定物を強固に固定できるし、テコの支点に係る力が当接体にかからず、被固定物への力が安定する。(第四実施形態、図12)
[3]上記固定体はテコの原理で上記被固定物を固定し、当該被固定物への接触箇所がテコの作用点、上記吸着体、当接体、引き上げ押し付け体、固定・解除体がテコの力点であり、上記固定体はテコの支点を備え、この支点は上記当接体の内側に位置することを特徴とする請求項1記載の取付具。これにより、テコの支点と力点を当接体に設けることができ、取付具をコンパクトにでき、狭い箇所でも被固定物を固定できる。(第一実施形態、図1〜図6)
[4]上記固定体は、上記固定される面に対して上記被固定物をほぼ上方から固定することを特徴とする請求項1、2または3記載の取付具。これにより、被固定物を平らな固定される面に載置して、上方から固定体により押圧することにより、被固定物を強固に固定することができる。
[5]上記吸着体、当接体、引き上げ押し付け体、固定・解除体による吸着力は、上記固定体のほぼ上方から固定する力より大きいことを特徴とする請求項4記載の取付具。これにより、被固定物が容易に動かず固定される面にしっかりと固定される。
[6]上記固定体は、上記固定される面に対して上記被固定物をほぼ側方から固定することを特徴とする請求項1、2または3記載の取付具。これにより、被固定物の形状によっては、被固定物を壁等垂直面に立てかけ、被固定物を側方から壁の方向に向かって押圧することにより、被固定物をより強固に固定することができる。
[7]壁と上記固定体との間に被固定物を挟むことにより、この被固定物を固定する固定具であることを特徴とする請求項6記載の取付具。これにより、被固定物の形状によっては、被固定物を壁等垂直面に立てかけ、被固定物を側方から壁の方向に向かって押圧することにより、被固定物をより強固に固定することができる。
[8]上記固定体と上記当接体とは連結体によって着脱自在に連結されることを特徴とする請求項5または7記載の取付具。これにより、被固定物の形状、材質に合わせて、適した固定体を選択し、取付部分に、この固定体を連結することにより、被固定物を簡便、適切に、固定面に固定することができる。
[9]上記吸着体と上記固定される面の間に、表面の滑らかなシートが挟まれることを特徴とする請求項8記載の取付具。これにより、作業面が滑らかな材質でなかったとしても、シートを固定面と取付具の間に挟むことにより、作業面に強固に固定することができ、固定面を選ばず、被固定物を固定することができる。
[10]上記固定体は、トグルクランプであることを特徴とする請求項9記載の取付具。これにより、トグルクランプをよりいっそう、固定面に強固に固定することができ、これにより、被固定物も固定面に強固に固定することができる。
取付部1とトグルクランプ20との連結からなる取付具を使用することにより、より強固に被固定物W1を固定面Pに固定できる。固定面Pに付着された方形状の軟質吸盤11の上に可撓性のない硬質吸盤12を重ねる。軟質吸盤11に直角に起立する引き上げ押し付けねじ13の上端から固定・解除ナット14が螺合され、硬質吸盤12の周縁部12cが軟質吸盤11を固定面Pに吸着させる。硬質吸盤12は、固定・解除ナット14と軟質吸盤11との間に挟まれ固定される。さらに固定・解除ナット14が回されると、軟質吸盤11の中央付近が引き上げられて軟質吸盤11内の気圧が下がり、軟質吸盤11の吸着力が増す。
上記状態で、固定面Pの適切な位置に、略直方体の被固定物W1を載置する。硬質吸盤12上に設けられた連結ねじ15…を、トグルクランプ20のベース23に形成された取付穴34a…に挿通させ、ナットで締めて、硬質吸盤12上にトグルクランプ20を連結し、操作レバー22を押し下げる。これに伴い、押圧部材21が下方に向かって回動され、トグルクランプ20先端に取り付けたアタッチメント26が被固定物W1を上方から押圧する。これにより、被固定物W1が固定面Pに強固に固定される。
また、トグルクランプ20以外にも、たとえば、二つの、略正方形の上下面を持つ直方体状の木材製部材が互いに直交する方向に連結され、断面がL字型をなす部材において、一方の部材に取付部1に連結する機構を設け、他方の部材に被固定物W2を押圧する機構を設けたものを使用して、壁Tに立てかけた被固定物W2を、壁Tとアタッチメント26の頭部28で挟持することにより、被固定物W2を固定することができる。
本取付具を使用すれば、簡便な方法で、様々な被固定物を固定面Pに強固に固定することができる。さらに、取付部1と固定面Pの間にシートを挟めば、固定面Pの材質に関係なく、取付具を強固に固定することができる。
被固定物W1を強固に固定面Pに固定する。固定面Pに吸着された軟質吸盤11(吸着体)の引き上げ押し付けねじ13(引き上げ押し付け体)の上端から固定・解除ナット14が螺合され、硬質吸盤12(当接体)が、固定・解除ナット14(固定・解除体)と軟質吸盤11との間に挟まれ固定される。さらに固定・解除ナット14が回されると、軟質吸盤11が引き上げられて軟質吸盤11内の気圧が下がる。しかし、軟質吸盤11の周縁は硬質吸盤12の周縁部で押さえ付けられて、固定面Pに強固に固定される。この硬質吸盤12上に、トグルクランプ20(固定体)を連結し、これにより、トグルクランプ20をより強固に固定面Pに固定でき、トグルクランプ20によって被固定物W1を強固に押圧できる。

Claims (8)

  1. 固定される面に対して付着する方形状の弾性のある吸着体と、
    この吸着体の周縁に当接する可撓性のない方形状の当接体と、
    上記吸着体に連結されるとともに、上記当接体にも連結され、当該当接体に対して引き上げられ、これに応じて当該吸着体のほぼ中心付近を引き上げ、これによって当該吸着体の上記固定される面への吸着を高めるとともに、この引き上げによって当該引き上げと逆方向であって上記当接体を上記吸着体の周縁及び上記固定される面に向かって押し付ける引き上げ押し付け体と、
    この引き上げ押し付け体を上記引き上げた状態で固定したり、この引き上げの固定を解除したりする固定・解除体と、
    上記当接体に固定され、上記吸着体及び当接体の外側にある被固定物を固定する固定体と、を備えることを特徴とする取付具。
  2. 上記固定体はテコの原理で上記被固定物を固定し、当該被固定物への接触箇所がテコの作用点、上記吸着体、当接体、引き上げ押し付け体、固定・解除体がテコの力点であり、上記固定体はテコの支点を備え、この支点は上記当接体の外側に位置することを特徴とする請求項1記載の取付具。
  3. 上記固定体はテコの原理で上記被固定物を固定し、当該被固定物への接触箇所がテコの作用点、上記吸着体、当接体、引き上げ押し付け体、固定・解除体がテコの力点であり、上記固定体はテコの支点を備え、この支点は上記当接体の内側に位置することを特徴とする請求項1記載の取付具。
  4. 上記固定体は、上記固定される面に対して上記被固定物をほぼ上方から固定することを特徴とする請求項1、2または3記載の取付具。
  5. 上記吸着体、当接体、引き上げ押し付け体、固定・解除体による吸着力は、上記固定体のほぼ上方から固定する力より大きいことを特徴とする請求項4記載の取付具。
  6. 上記固定体は、上記固定される面に対して上記被固定物をほぼ側方から固定することを特徴とする請求項1、2または3記載の取付具。
  7. 壁と上記固定体との間に被固定物を挟むことにより、この被固定物を固定する固定具であることを特徴とする請求項6記載の取付具。
  8. 上記固定体と上記当接体とは連結体によって着脱自在に連結されることを特徴とする請求項5または7記載の取付具。
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