JP3196694B2 - 内燃機関用バルブタイミング調整装置 - Google Patents

内燃機関用バルブタイミング調整装置

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JP3196694B2
JP3196694B2 JP21220097A JP21220097A JP3196694B2 JP 3196694 B2 JP3196694 B2 JP 3196694B2 JP 21220097 A JP21220097 A JP 21220097A JP 21220097 A JP21220097 A JP 21220097A JP 3196694 B2 JP3196694 B2 JP 3196694B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L2303/00Manufacturing of components used in valve arrangements

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関(以下、
「内燃機関」をエンジンという)の吸気バルブおよび排
気バルブの少なくともいずれか一方の開閉時期(以下、
「開閉時期」をバルブタイミングという)を運転条件に
応じて変更するためのバルブタイミング調整装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、エンジンの吸気バルブおよび
排気バルブの少なくともいずれか一方のバルブタイミン
グを調整するバルブタイミング調整装置において、エン
ジンの駆動軸としてのクランクシャフトから従動軸とし
てのカムシャフトに駆動力を伝達する駆動力伝達手段に
ベーンを用いるものが知られている。ベーンはハウジン
グ内に相対回動自在に収容され、ハウジングに対するベ
ーンの位相差を作動油等の液圧により制御している。
【0003】ハウジングの構成は、油圧室からの作動油
の漏れ箇所を低減するとともに組付けを容易にするため
に、周壁と一方の側壁とを一体に形成することが考えら
れる。このような周壁と一方の側壁とを一体に形成した
ハウジングでは、内側面、内周面、ならびに一体に形成
された側壁の反対側の開口端面の加工精度が次の、
、の点で特に重要である。
【0004】内側面、内周面・・・油圧室間のシール
性 開口端面 ・・・ハウジング外部への作動油の漏
れ 開口端面から内側面に至る深さ・・・ベーンとのクリ
アランスによるシール性、ならびにベーンとの摺動によ
るかじり及び偏摩耗 したがってハウジングは、例えば、面粗度3.2〜6.
3z、深さ精度20μm、内周面と内側面との直角度1
0μm、開口端面および内側面の平面度20μmのよう
に高精度に切削加工される必要がある。このような高精
度加工を実現するためには、被加工物であるハウジング
の内側面、内周面、ならびに一体に形成された側壁の反
対側の開口端面の加工を一度のクランプで行うととも
に、クランプによる変形を極力抑える必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ハウジ
ングの外周壁を径方向内側に向けて押し付ける一般的な
クランプ方法は、一度のクランプで前述したすべての被
加工面の切削が可能であるが、ベーン式のハウジングの
ように薄肉部を有する中空の部材を径方向内側に押しつ
けるとハウジングの変形量が大きくなりすぎるという問
題がある。
【0006】そこで、図14および図15に示すよう
に、ハウジング部材120、130にクランプ座12
2、132を設け、クランプ座122、132に当接し
た引き爪125によりハウジング部材120、130を
軸方向に押しつけることが考えられる。このクランプ方
法では、開口端面121a、131a、内周面121
b、131b、内側面123、133の切削加工を一度
のクランプで行うことができる。しかしながら肉厚の薄
い周壁121、131の外周側にクランプ座122、1
32を設け、このクランプ座122、132を押圧する
と、図14および図15の二点鎖線に示すように押圧に
よるハウジング120、130の弾性変形量が大きくな
るので、切削加工後にクランプ125を取外すと変形が
元に戻り、開口端面121a、131aの平面度、なら
びに内周面121a、131aと内側面123、133
との直角度が悪化する。
【0007】また特開平6−712号公報に開示される
旋回スクロールの加工法のように、鏡板の外周壁に周溝
と放射溝を形成することによりクランプ時の変形量を低
減することも考えられるが、ベーン式のハウジングの場
合、外周壁の一部が鏡板のように径方向外側に突出して
いないため、周溝を形成するとハウジングの剛性が低下
してしまう。壁厚を厚くしたり周溝を形成するための環
状の鍔部を設けることも考えられるが、装置が大型化す
るという問題がある。さらに、周溝および放射溝の加工
が煩雑であるという問題がある。
【0008】本発明はこのような問題を解決するために
なされたものであり、簡単な構造で高精度に加工可能な
バルブタイミング調整装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
エンジン用バルブタイミング調整装置によると、収容室
を仕切って形成する仕切部の外周側に、ハウジング部材
の切削加工時にハウジング部材を軸方向に押さえる押圧
部材が当接する座部を設けることにより、押圧部材の押
圧による座部および仕切部の外周側の変形が径方向に肉
厚の仕切部の内周側では小さくなる。したがって、シー
ル性や部材間の摺動摩耗に影響するハウジング部材の被
加工面の加工精度が向上する。
【0010】さらに、部材の接合箇所が減少するので、
シール性が向上するとともに組付けが容易になる。本発
明の請求項2記載のエンジン用バルブタイミング調整装
置によると、座部の厚みが薄いことにより、座部におけ
る変形量が小さくなる。したがって、ハウジング部材全
体の変形量が小さくなる。
【0011】本発明の請求項3記載のエンジン用バルブ
タイミング調整装置によると、切削加工するハウジング
部材の内周面と座部との間に変形吸収穴を設けることに
より、変形吸収穴よりも外周側の仕切部の変形量よりも
変形吸収穴よりも内周側の仕切部の変形量がさらに小さ
くなる。したがって、シール性や部材間の摺動摩耗に影
響するハウジング部材の被加工面の加工精度が向上す
る。
【0012】
【0013】なお、仕切部にはボルトを装着する装着穴
が形成され、座部を前記装着穴の径方向外側に位置させ
ることが望ましい。かかる構成によると、装着穴によっ
てハウジングに与えられる歪みを低減することができ
る。また、座部をハウジング部材の軸方向の一端側に形
成する一方で、反対向きの軸方向の他端側に面している
構成とすることで、ハウジング部材を軸方向からクラン
プする際に生じるハウジング部材の周壁の倒れを低減す
ることができる。
【0014】なお、ハウジング部材に周壁とともに側壁
を一体に備える場合には、ハウジング内の内面加工のた
めに、座部は一体側壁が形成された端部側に形成され
る。また、座部は、ハウジング部材の軸方向の一端側に
形成し、同じく軸方向の一端側に面するように形成して
もよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図面に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の第1実施例によるエンジン用バ
ルブタイミング調整装置を図1〜図6に示す。
【0016】図1に示すタイミングギア1は、図示しな
いギア列により図示しないエンジンの駆動軸としてのク
ランクシャフトから駆動力を伝達され、クランクシャフ
トと同期して回転する。従動軸としてのカムシャフト2
は、タイミングギア1から駆動力を伝達され、図示しな
い吸気バルブおよび排気バルブの少なくともいずれか一
方を開閉駆動する。カムシャフト2は、タイミングギア
1に対し所定の位相差をおいて回動可能である。タイミ
ングギア1およびカムシャフト2は図1に示す矢印X方
向からみて時計方向に回転する。以下この回転方向を進
角方向とする。
【0017】タイミングギア1およびシューハウジング
3は駆動側回転体としてハウジング部材を構成し、ボル
ト20により同軸上に固定されている。ハウジン部材と
してのシューハウジング3は周壁4と一方の側壁として
のフロントプレート5とが一体に形成されている。図2
に示すように、シューハウジング3は周方向にほぼ等間
隔に台形状に形成された仕切部としてのシュー3a、3
b、3cを有している。シュー3a、3b、3cの周方
向の三箇所の間隙にはそれぞれベーン部材としてのベー
ン9a、9b、9cを収容する収容室としての扇状空間
部40が形成されており、シュー3a、3b、3cの内
周面は、断面円弧状に形成されている。
【0018】仕切部としての各シュー3a、3b、3c
の外周壁には断面弓状の凹部50が軸方向に形成されて
おり、フロントプレート側に図1に示す座部としてのク
ランプ座51が形成されている。図2に示すように、ベ
ーン部材としてのベーンロータ9は周方向にほぼ等間隔
にベーン9a、9b、9cを有し、このベーン9a、9
b、9cがシュー3a、3b、3cの周方向の間隙に形
成されている扇状空間部内に回動可能に収容されてい
る。図1に示すように、ベーンロータ9およびブッシュ
6は、ボルト21によりカムシャフト2に一体に固定さ
れており、従動側回転体を構成している。ベーンロータ
9と一体に固定されるブッシュ6は、フロントプレート
5の内周壁に相対回動可能に嵌合している。図2に示す
ように、ベーンロータ9の外周壁とシューハウジング3
の内周壁との間には微小クリアランスが設けられてお
り、ベーンロータ9はシューハウジング3と相対回動可
能である。ベーン9a、9b、9cの外周壁、およびベ
ーンロータ9のボス部9dの外周壁にはそれぞればね1
7で付勢されたシール部材16が嵌合しており、各油圧
室間の作動油の漏れを防止している。
【0019】シュー3aとベーン9aとの間に遅角油圧
室10が形成され、シュー3bとベーン9bとの間に遅
角油圧室11が形成され、シュー3cとベーン9cとの
間に遅角油圧室12が形成されている。また、シュー3
aとベーン9bとの間に進角油圧室13が形成され、シ
ュー3bとベーン9cとの間に進角油圧室14が形成さ
れ、シュー3cとベーン9aとの間に進角油圧室15が
形成されている。
【0020】以上の構成により、カムシャフト2および
ベーンロータ9はタイミングギア1およびシューハウジ
ング3に対して同軸に相対回動可能である。図1に示す
ように、ガイドリング19は、収容孔23を形成するベ
ーン9aの内壁に圧入保持され、このガイドリング19
にストッパピストン7が挿入されている。従って、スト
ッパピストン7はカムシャフト2の軸方向に摺動可能に
ベーン9aに収容され、かつスプリング8によりフロン
トプレート5側に付勢されている。ストッパピストン7
はスプリング8の付勢力によりフロントプレート5に形
成されたストッパ穴22に嵌合可能である。タイミング
ギア1に形成された連通路24はフランジ部7aよりも
右側の収容孔23に連通するとともに大気解放されてい
るので、ストッパピストン7の移動が妨げられない。
【0021】フランジ部7aの左側の油圧室37は、図
示しない油路を介して遅角油圧室10と連通している。
遅角油圧室10に作動油が供給されると、スプリング8
の付勢力に抗してストッパピストン7はストッパ穴22
から抜け出す。また、ストッパピストン7の先端部に形
成された油圧室38は、図2に示す油路39を介して進
角油圧室15と連通している。進角油圧室15に作動油
が供給されると、スプリング8の付勢力に抗してストッ
パピストン7はストッパ穴22から抜け出す。
【0022】ストッパピストン7の位置とストッパ穴2
2の位置とは、クランクシャフトに対してカムシャフト
2が最遅角位置にあるとき、つまりシューハウジング3
に対してベーンロータ9が最遅角位置にあるときにスト
ッパピストン7がストッパ穴22に嵌合するように設定
されている。ストッパピストン7とストッパ穴22とは
ロック機構を構成している。
【0023】図1および図2に示すようにベーンロータ
9のボス部9dには、ブッシュ6との当接部において油
路29が設けられており、カムシャフト2との当接部に
おいて油路33が設けられている。油路29および33
はそれぞれ円弧状に形成されている。油路29は、油路
25、27を介して図示しない駆動手段としての油圧源
またはドレインと連通している。さらに油路29は、油
路30、31、32により遅角油圧室10、11、12
と連通しており、図示しない油路を介して油圧室37と
連通している。
【0024】油路33は、油路26、油路28を介して
図示しない駆動手段としての油圧源またはドレインと連
通している。さらに油路33は、油路34、35、36
により進角油圧室13、14、15と連通しており、進
角油圧室15、油路39を介して油圧室38と連通して
いる。次に、バルブタイミング調整装置の切削加工につ
いて説明する。
【0025】シューハウジング3はアルミダイカストに
より図3に示す形状に成形されている。変形吸収穴とし
ての歪み吸収穴42はシューハウジング3とともにアル
ミダイカストにより形成される。各シューの内周面とク
ランプ座51との間に形成され、図4および図3の
(B)に示す歪み吸収穴42の径L3、歪み吸収穴42の
深さL6はそれぞれL3:5mm、L6:22mmである。
【0026】次に、シューハウジング3を台座60に載
置し、ブッシュ孔5aに固定座61を嵌合させる。シュ
ーハウジング3のクランプ座51に押圧部材としての引
き爪52の一方の端部に設けられた爪部52aを係止さ
せる。引き爪52の他方の端部には凸部52bが設けら
れており、この凸部52bを支点としてボルト53を締
めつけることにより、クランプ座51が爪部52aによ
り台座60に押圧される。
【0027】台座60にシューハウジング3を固定した
のち、図3の(B)に示すシューハウジング3の点線部
分、つまり周壁4の開口端面4a、周壁4の内周面4
b、フロントプレート5の内側面5bをエンドミル65
により切削加工する。図3の(B)、図4および図5に
示すエンドミル65による切削加工後の各部の寸法は、
シューハウジング3の深さL1:22mm、各シューの径方
向の厚さL2:20mm、クランプ座51の長さL4:3mm、
クランプ座51の厚みL5:5mmである。
【0028】引き爪52によりクランプ座51を押圧す
ると、図6に示すように各シューの歪み吸収穴42より
も外周側43は二点鎖線に示すように弾性変形するが、
各シューの歪み吸収穴42よりも内周側44は殆ど変形
しない。エンドミル65による切削加工後に引き爪52
を取外すと、外周側43の開口端面4aの平面度、外周
側43の内側面5bとの直角度に精度低下はあるもの
の、各シューの外側43を除くシューハウジング3の開
口端面4a、各シューの内周面を含むシューハウジング
3の内周面4b、シューハウジング3の内側面5bの加
工精度は各シューの外側43の変形に殆ど影響されずに
高いので、シューハウジング3とタイミングギア1、シ
ューハウジング3とベーンロータ9とのシール性が向上
し、シューハウジング3と他部材との摺動部におけるか
しり及び偏摩耗が低減する。
【0029】エンドミル65による切削加工後に歪み吸
収穴42にタップ加工を施して、ボルト20の雄ねじ部
とねじ結合する雌ねじ部を形成する。次に、バルブタイ
ミング装置の作動について説明する。エンジン通常運転
時、遅角油圧室10、11、12、進角油圧室13、1
4、15に供給する作動油の油圧によりストッパピスト
ン7はストッパ穴22から抜け出しているので、シュー
ハウジング3に対しベーンロータ9は相対回動自在であ
る。そして、各油圧室に加わる油圧を制御することによ
り、クランクシャフトに対するカムシャフト2の位相差
を調整する。
【0030】エンジンが停止すると、遅角油圧室10、
11、12、進角油圧室13、14、15に作動油が供
給されなくなるので、ベーンロータ9はシューハウジン
グ3に対し図2に示す最遅角位置で停止する。油圧室3
7、38にも作動油が供給されないので、ストッパピス
トン7はスプリング8の付勢力によりストッパ穴22に
嵌合する。
【0031】エンジンが再始動しても、遅角油圧室1
0、11、12、進角油圧室13、14、15に作動油
が供給されるまではストッパピストン7はストッパ穴2
2に嵌合したままであり、クランクシャフトに対しカム
シャフト2は最遅角位置に保持されている。これによ
り、作動油が各油圧室に供給されるまでの間、フロント
プレート5にベーンロータ9がロックされるので、シュ
ーハウジング3とベーンロータ9とがカムの変動トルク
により衝突することを防止する。
【0032】各遅角油圧室または各進角油圧室に作動油
が供給され、油圧室37または38に作動油が供給され
ると、ストッパピストン7は図1の右側に力を受けるの
で、スプリング8の付勢力に抗してストッパ穴22から
ストッパピストン7が抜け出す。これにより、ロック機
構によるフロントプレート5とベーンロータ9との結合
が解除されるので、遅角油圧室10、11、12、進角
油圧室13、14、15に加わる作動油圧によりシュー
ハウジング3に対してベーンロータ9が相対回動し、ク
ランクシャフトに対するカムシャフト2の相対位相差が
調整される。
【0033】以上説明した第1実施例では、クランプ座
を設けるためにシューハウジング3を厚肉化したり、シ
ューハウジング3の径を大きくしたりせず、各シューの
外周側に凹部50を設けることによりクランプ座51を
形成したので、シューハウジング3が大型化することを
防止できる。また第1実施例では、タイミングギア1に
よりクランクシャフトの回転駆動力をカムシャフト2に
伝達する構成を採用したが、タイミングプーリまたはチ
ェーンスプロケット等を用いる構成にすることも可能で
ある。
【0034】また第1実施例では、歪み吸収穴42を設
けて引き爪52でクランプ座51を押圧したときのシュ
ーハウジング3の変形量を低減したが、図7に示す変形
例1のように、歪み吸収穴を設けなくとも仕切部として
の各シューの外周側にクランプ座51を設けることによ
り、シューハウジング3の変形量を低減することができ
る。
【0035】また、図8に示す変形例2のようにカム9
0により押圧部材としての引き爪93を付勢してクラン
プ座51を台座60に押圧してもよい。支軸91を中心
に把手92を矢印方向に動かすことによりクランプ座5
1がカム90により台座60に押圧される。また、図9
に示す変形例3のように、電磁駆動装置100を用いて
クランプ座51を押圧してもよい。押圧部材としての引
き爪110には電磁駆動装置100の可動ロッド101
が嵌合可能な嵌合孔110aが形成されており、電磁駆
動装置100のコイル102に通電することにより可動
ロッド101が図9の下方に吸引され、可動ロッド10
1の頭部101aが引き爪110を引っ張る。これによ
り、クランプ座51が台座60に押圧される。
【0036】変形例2、変形例3以外にも、空気圧や油
圧により引き爪52でシューハウジング3を押圧しても
よい。 (第2実施例)本発明の第2実施例を図10および図1
1に示す。シューハウジング70はアルミダイカストに
より成形される。
【0037】各シューの外周側に設けた凹部71はシュ
ーハウジング70の開口側に開口しないように形成され
ている。そして、凹部71により各シューの外周側に形
成した座部としてのクランプ座72を引き爪52で押圧
しても、歪み吸収穴42よりも内周側のシューが殆ど変
形しないので、第1実施例と同様にシューハウジング7
0を高精度に加工できる。
【0038】(第3実施例)本発明の第3実施例を図1
2および図13に示す。シューハウジング75はアルミ
ダイカストにより成形される。各シューの外周に設けた
座部としてのクランプ座76はシューハウジング75の
外周壁から突出している。このクランプ座76を引き爪
52で押圧しても、歪み吸収穴42よりも内周側のシュ
ーが殆ど変形しないので、第1実施例と同様にシューハ
ウジング75を高精度に加工できる。
【0039】以上説明した本発明の複数の実施例では、
厚肉の各シューの外周側にクランプ座を設け、さらに厚
肉の各シューに歪み吸収穴を設けたことにより、歪み吸
収穴よりも外側の各シューが主にクランプにより変形
し、歪み吸収穴よりも内側の各シューの変形は微小にす
ることができた。これにより、弾性変形し易いアルミで
も剛性を低下させることなくシューハウジングを形成可
能になったので、シューハウジングの切削加工が容易に
なるとともに、軽量化を図ることができる。
【0040】また、厚肉の各シューに変形吸収穴を形成
したことにより各シューの厚みが減少し、シューハウジ
ングに極端な厚肉部がなくなった。これにより、アルミ
ダイカストによる成形時に、ひけ巣(shrinkage hole)が
発生しにくく、シューハウジングの肉質が向上する。ま
た本発明の複数の実施例によると、切削加工後の引き爪
のクランプ座を利用して、クランプ座に貫通孔またはね
じ穴をあけることによりシューハウジングに他部品や他
装置、例えば、クランク角センサ用ロータ、ジャーナル
からの漏れ防止プレートを取付けることができる。ま
た、第1実施例および第2実施例においては、各シュー
の外周に設けた凹部にギア締結用のナットを収容するこ
とができるので、エンジンの省スペース化を図ることが
できる。
【0041】また本発明の複数の実施例では、歪み吸収
穴42を止め穴にしたが、貫通穴として形成することも
可能である。 (第4実施例)本発明の第4実施例を図16、図17に
示す。この第4実施例では、ハウジング300は、周壁
310とシュー312と側壁314とを備えて構成され
ている。周壁310は、シュー312の部分において径
方向内側に向けて凹状に形成されており、凹状壁面31
6を有している。ハウジング300には、凹状壁面31
6で形成された凹部に庇状に突き出して座部としてのフ
ランジ部510が形成されている。このフランジ部51
0は、ハウジング300の一端側の開口端に対応して位
置している。このフランジ部510には、図示しないも
う一つの側壁を固定するためのボルトが装着される装着
穴420が形成されている。この装着穴420は吸収穴
としての機能を有する。また、ハウジング300には、
ハウジング300の一端側に面して、ハウジングの一端
側端面318よりも僅かに凹んだ座面512が形成され
ている。ハウジング300の切削加工時には、座面51
2上に引き爪52を当接させて、ハウジング300が軸
方向に押さえられて固定される。この実施例によると、
座部510がシュー312の径方向外側に位置して形成
されているので、固定時の歪みがハウジング300の内
面に及ぶことを防止できる。しかも座部としてのフラン
ジ部510が板状とされているので、一層歪みが伝達さ
れにくい。さらには、座面512が装着穴420の径方
向外側に位置しているから、装着穴420によっても歪
みの伝達が抑制される。
【0042】なお、座部510の形状は、図16に図示
されるようにハウジング300の円形外縁に沿った形状
に限らず、シュー部分においてのみ径方向外側に向けて
延び出した形状としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のバルブタイミング調整装
置を示す縦断面図である。
【図2】第1実施例のバルブタイミング調整装置を示す
横断面図である。
【図3】(A)は本発明の第1実施例によるバルブタイ
ミング調整装置のシューハウジングをクランプした状態
を示す模式的平面図であり、(B)は(A)のB−B線
断面図である。
【図4】第1実施例のシューの形状を示す模式図であ
る。
【図5】第1実施例のクランプ座をクランプした状態を
示す模式的断面図である。
【図6】第1実施例のクランプ座をクランプしたときの
変形を示す模式的説明図である。
【図7】第1実施例の変形例1を示す模式的断面図であ
る。
【図8】第1実施例の変形例2を示す模式的断面図であ
る。
【図9】第1実施例の変形例3を示す模式的断面図であ
る。
【図10】第2実施例のシューの形状を示す模式図であ
る。
【図11】第2実施例のクランプ座をクランプした状態
を示す模式的断面図である。
【図12】第3実施例のシューの形状を示す模式図であ
る。
【図13】第3実施例のクランプ座をクランプした状態
を示す模式的断面図である。
【図14】従来のクランプ座の構造を示す模式的断面図
である。
【図15】従来のクランプ座の構造を示す模式的断面図
である。
【図16】第4実施例のシューの形状を示す平面図であ
る。
【図17】第4実施例のクランプ座をクランプした状態
を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1 タイミングギア(ハウジング部材) 2 カムシャフト(従動軸) 3 シューハウジング(ハウジング部材) 3a、3b、3c シュー(仕切部) 4 周壁 5 フロントプレート(一方の側壁) 7 ストッパピストン 9 ベーンロータ(ベーン部材) 9a、9b、9c ベーン(ベーン部材) 42 歪み吸収穴(変形吸収穴) 50 凹部 51 クランプ座(座部) 52 引き爪(押圧部材) 70 シューハウジング(ハウジング部材) 72 クランプ座(座部) 75 シューハウジング(ハウジング部材) 76 クランプ座(座部) 93、110 (押圧部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−121122(JP,A) 特開 平6−712(JP,A) 特開 平10−212910(JP,A) 実開 平2−50105(JP,U) 発明協会公開技報公技番号87−8631号 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 1/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の駆動軸から内燃機関の吸気バ
    ルブまたは排気バルブの少なくともいずれか一方を開閉
    する従動軸に駆動力を伝達する駆動力伝達系に設けら
    れ、前記駆動軸または前記従動軸のいずれか一方ととも
    に回転し、内側に仕切部で仕切って形成した収容室を有
    するハウジング部材と、 前記駆動軸または前記従動軸の他方とともに回転し、前
    記ハウジング部材に対して所定角度範囲に限り前記収容
    室に相対回動可能に収容されるベーン部材と、 液体圧力によって前記ハウジング部材と前記ベーン部材
    とを相対回動させる液圧駆動式の駆動手段とを備え、 前記ハウジング部材は、前記駆動軸または前記従動軸の
    一方とともに回転するタイミングギアおよび前記仕切部
    を有するシューハウジングからなり、 前記シューハウジングは、周壁と一方の側壁とがアルミ
    ダイカストにより一体に形成され、前記周壁の内周面お
    よび前記側壁の内側面が切削加工されてなるものであ
    り、 前記シューハウジングの外側には、前記仕切部の径方向
    外側に位置させて、前記シューハウジング の切削加工時
    前記シューハウジングを軸方向に押さえて固定する押
    圧部材が当接する座部を設けることを特徴とする内燃機
    関用バルブタイミング調整装置。
  2. 【請求項2】 前記座部の軸方向厚みは、前記一方の側
    壁の軸方向厚みとほぼ同じか薄いことを特徴とする請求
    項1記載の内燃機関用バルブタイミング調整装置。
  3. 【請求項3】 前記仕切部の切削加工される内周面と前
    記座部との間に変形吸収穴を設けることを特徴とする請
    求項1または2記載の内燃機関用バルブタイミング調整
    装置。
  4. 【請求項4】 前記仕切部には、ボルトを装着する装着
    穴が形成されており、前記座部は前記装着穴の径方向外
    側に位置していることを特徴とする請求項1記載の内燃
    機関用バルブタイミング調整装置。
  5. 【請求項5】 前記座部は、前記シューハウジングの軸
    方向の一端側に形成されており、軸方向の他端側に面し
    ていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関用バル
    ブタイミング調整装置。
  6. 【請求項6】 前記座部は、前記シューハウジングの軸
    方向の一端側に形成されており、軸方向の一端側に面し
    ていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関用バル
    ブタイミング調整装置。
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