JP3196667U - 調理具 - Google Patents

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Abstract

【課題】高齢者などの力の弱い者が用いた場合にも疲労を軽減し、かつ簡単に裏ごしなどの作業を行うことが可能な調理具を提供する。【解決手段】ヘラ状部10と、ヘラ状部10の少なくとも一面側に設けられた凸部又は凹部からなる指押し部12とを備える調理具である。この調理具は、ヘラ状部10に接続された把手部11を更に備え、指押し部12は、ヘラ状部10の把手部11に近い側に設けられていることも好ましい。【選択図】図1

Description

本考案は、ヘラ状部を備えた調理具に関する。
調理具の1つとしてヘラ状部を備える調理具がある。このような調理具は、例えば食材(例えば茹でた芋等)の裏ごしや生クリームの塗布などに用いられる。
ところで、上記のようなヘラ状部を備える調理具を用いて食材の裏ごしなどの作業を行う場合、高齢者などの力の弱い者が当該作業を行い続けると、指や腕に多大な疲労感が残るという不都合がある。この原因は、食材を潰す部分であるヘラ状部と、指で押して力を加える部分とが離れていることにあると考えられる。
上記のような課題に関連する先行技術として、例えば実用新案登録第3140107号公報(特許文献1)には、食物を掬うための掬い部と把持するための把持部とが接続された調理用ヘラにおいて、長杆状の把持部の幅方向の親指と人差し指の当接部に膨出し又は陥没する指当て部を設けた調理用具が開示されている。しかしながら、このような指当て部を設けた調理器具を用いたとしても、ヘラ状部と指で押す部分とが依然として離れているため上記した不都合は解消しない。
実用新案登録第3140107号公報
本考案は、高齢者などの力の弱い者が用いた場合にも疲労を軽減し、かつ簡単に裏ごしなどの作業を行うことが可能な調理具を提供することを目的とする。
本考案に係る一態様の調理具は、(a)ヘラ状部と、(b)前記ヘラ状部の少なくとも一面側に設けられた凸部又は凹部からなる指押し部とを備える調理具である。
上記調理具は、前記ヘラ状部に接続された把手部を更に備え、前記指押し部は、前記ヘラ状部の前記把手部に近い側に設けられている、ことも好ましい。
上記調理具は、前記指押し部が前記凸部からなり、かつ当該凸部の上面が窪んでいる、ことも好ましい。
上記調理具は、前記指押し部の表面に指の模様が設けられている、ことも好ましい。
本考案によれば、ヘラ状部と指で押す部分とが近づくことによりヘラ状部に対して力を加えやすくなるので、高齢者などの力の弱い者が用いた場合にも疲労を軽減し、かつ簡単に裏ごしなどの作業を行うことが可能な調理具が得られる。
図1は、一実施形態の調理具の構成を示す平面図である。 図2は、一実施形態の調理具の構成を示す側面図である。 図3は、凸部からなる指押し部の構造例を示す部分拡大側面図である。 図4は、凹部からなる指押し部の構造例を示す部分拡大側面図である。 図5は、指押し部の表面に指の模様を設けた構造例を示す部分拡大平面図である。 図6は、調理具を台上などに寝かせて置いた際の状態を示す側面図である。 図7は、凸部からなる指押し部の変形例を示す平面図である。
以下に、本考案の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の調理具の構成を示す平面図である。また、図2は、一実施形態の調理具の構成を示す側面図である。各図に示すように本実施形態の調理具は、ヘラ状部10と、把手部11と、指押し部12と、貫通孔13を備える。
ヘラ状部10は、比較的幅広であり、側面からみて緩やかな曲がりがつけられた板状の部位である。このヘラ状部10は、上記のように各種の食材の裏ごしをする際にその食材を裏ごし器へ押し当てるなどの作業をするために用いられる。なお、ヘラ状部10によって行われる作業は裏ごしに限られず、食材をこねること、塗り広げること、形付けすることなど種々の作業を行うことができる。
把手部11は、ヘラ状部10よりも幅の狭い、細長い形状に形成された柄状の部位であり、ヘラ状部10の一端側と接続されている。例えば、食材をこねたり塗り広げたりする際には、この把手部11を持って作業が行われる。なお、本実施形態ではヘラ状部10と把手部11とが一体に形成されているが、両者が別々に形成されたうえで接合されていてもよい。
指押し部12は、ヘラ状部10の一面側において、把手部11に近い側に設けられている。特に本実施形態では、指押し部12は、把手部11の延在する方向、すなわちヘラ状部10の幅方向の略中央に配置されている。この指押し部12は、例えば図2に示すようにヘラ状部10の表面に形成された凸部からなる。指押し部12は、例えば食材の裏ごしなど比較的に強い力を必要とする作業をする際に、把手部11を握る作業者が自分の親指を押し当てることでヘラ状部10へ力を伝えやすくするためのものである。なお、指押し部12は、凹部からなっていてもよい。
貫通孔13は、把手部11のヘラ状部10と接続している側と反対側の一端に設けられている。この貫通孔13は、例えば調理具を収納する際に図示しないフックなどに調理具を掛けるために用いられるものである。
図3は、凸部からなる指押し部の構造例を示す部分拡大側面図である。図3(A)に示すように、指押し部12は、平坦な上面12aを有するように形成することができる。また、図3(B)に示すように、指押し部12は、窪んだ上面12bを有するように形成することもできる。このような窪んだ上面12bを有することで、指の力を伝える際の指の滑りがより軽減される効果を期待できる。また、図3(C)に示すように、指押し部12は、把手部11側が低くなった斜面12cを有するように形成することもできる。このような斜面12cを有することで、指の力をより伝えやすくなる効果を期待できる。また、図3(D)に示すように、指押し部12は、把手部11側が高くなった斜面12dを有するように形成することもできる。作業内容によっては、このような斜面12dを有することにより、指の力をより伝えやすくなる効果を期待できる。
図4は、凹部からなる指押し部の構造例を示す部分拡大側面図であり、一部が断面により示されている。図4(A)に示すように、指押し部12は、平坦な底面12eを有するように形成することができる。また、図4(B)に示すように、指押し部12は、把手部11側が高くなった斜面12fを有するように形成することもできる。このような斜面12fを有することで、指の力がより伝えやすくなる効果を期待できる。また、図4(C)に示すように、指押し部12は、把手部11側が低くなった斜面12gを有するように形成することもできる。作業内容によっては、このような斜面12gを有することにより、指の力がより伝えやすくなる効果を期待できる。
図5は、指押し部の表面に指の模様を設けた構造例を示す部分拡大平面図である。図5(A)に示すのは、指の模様の一例として指紋を模した模様14aを指押し部12の表面に設けた例である。また、図5(B)は、指の模様の一例として親指の表側(爪のある側)を模した模様14bを指押し部12の表面に設けた例である。これらのような指の模様を設けることで、作業者に対して指押し部12の使用方法を視覚的かつ直感的に伝えることができる。なお、このような指の模様14a、14bは、上記したいずれの構造の指押し部12に対しても設けることができる。
図6は、調理具を台上などに寝かせて置いた際の状態を示す側面図である。図6に示すように、ヘラ状部10の指押し部12が形成されている側が台上に向かい合うようにして調理具を台上に寝かせて置いた場合には、指押し部12が存在することで、この指押し部12と把手部11の端部とが台の表面に当接して調理具の台上での姿勢が定まることになる。このため、図示のようにヘラ状部10と台の表面との間にできる隙間15をより大きく確保することができるようになり、ヘラ状部10の略先端部が衛生的に保たれるという効果が得られる。
以上のような実施形態によれば、ヘラ状部と指押し部がより近づくことにより使用者がヘラ状部に対して力を加えやすくなるので、高齢者などの力の弱い者が用いた場合にも疲労を軽減し、かつ簡単に裏ごしなどの作業を行うことが可能な調理具が得られる。また、調理具を台上などに寝かせて置いた場合にもヘラ状部を衛生的に保つことができる。
なお、本考案は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本考案の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。
例えば、上記した実施形態では指押し部12がヘラ状部10の一面側において把手部11に近い側(近傍)に設けられているが、指押し部12の位置はこれに限定されず、ヘラ状部10の一面側であればよい。また、上記した実施形態では、ヘラ状部10の一面側にのみ指押し部12が設けられていたが、ヘラ状部10の両面にそれぞれ指押し部12が設けられていてもよい。
また、ヘラ状部10や把手部11、指押し部12の形状やこれらの長さ比率等は一例であり、上記内容にのみ限定されない。例えば、上記した実施形態では平面視形状を楕円状の凸部とした指押し部12を例示していたが、指押し部の平面視形状はなんら限定されない。具体的には、例えば図7(A)に示すような三日月状の凸部からなる指押し部16aとしてもよいし、図7(B)に示すように半環状の凸部からなる指押し部16bとしてもよい。これらの場合、指押し部16a、16bはそれぞれ平面視における窪みが把手側11に配置されることが好ましい。また、図7(C)に示すような矩形状の凸部からなる指押し部16cとしてもよく、この場合には指押し部16cの延在方向が把手部11の延在方向と交差(例えば直交)するように配置されることが好ましい。これらの形状によれば、指押し部16a等の把手部11に近い側へ使用者の指をかけるように導くことができるので、使用者の指がヘラ状部10の先端側へ接触しにくくなり、その結果、作業中のヘラ状部10をより衛生的に保つことが可能となる。また、図示を省略するが平面視形状をコの字とした指押し部として、その窪みを把手部11の側に配置してもよい。
10:ヘラ状部
11:把手部
12:指押し部
12a:平坦な上面
12b:窪んだ上面
12c、12d、12f、12g:斜面
12e:平坦な底面
13:貫通孔
14a、14b:指の模様
15:隙間
16a:三日月状の凸部からなる指押し部
16b:半環状の凸部からなる指押し部
16c:矩形状の凸部からなる指押し部

Claims (4)

  1. ヘラ状部と、
    前記ヘラ状部の少なくとも一面側に設けられた凸部又は凹部からなる指押し部と、
    を備える、調理具。
  2. 前記ヘラ状部に接続された把手部、を更に備え、
    前記指押し部は、前記ヘラ状部の前記把手部に近い側に設けられている、
    請求項1に記載の調理具。
  3. 前記指押し部が前記凸部からなり、かつ当該凸部の上面が窪んでいる、
    請求項1又は2に記載の調理具。
  4. 前記指押し部の表面に指の模様が設けられている、
    請求項1〜3の何れか1項に記載の調理具。
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