JP3196622B2 - H型鋼の冷却方法 - Google Patents

H型鋼の冷却方法

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JP3196622B2 JP33304495A JP33304495A JP3196622B2 JP 3196622 B2 JP3196622 B2 JP 3196622B2 JP 33304495 A JP33304495 A JP 33304495A JP 33304495 A JP33304495 A JP 33304495A JP 3196622 B2 JP3196622 B2 JP 3196622B2
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晃夫 藤林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は形鋼の、特にH形
鋼の製造時における冷却方法に関する。
【0002】
【従来の技術】H形鋼の製造ラインにおいては、一般的
に、例えば図4に示すような圧延中や圧延後に通過型の
冷却装置によってフランジを冷却し、冷却後のウェブ波
の発生を防止する手段が講じられている。特開平3−7
9724号公報や特開平4−103720号公報に開示
されている技術がこれに当たる。
【0003】また、最終的に自然放冷される前に、ウェ
ブを加熱してフランジの温度に近づける技術も多数開示
されている。特開昭48−14510号公報、特開昭6
3−216923号公報、特開平4−141520号公
報、特公平5−449号公報に記載の技術がこれにあた
る。
【0004】上記の技術は、H形鋼を圧延中または、圧
延後の自然放冷開始前にウェブとフランジの温度差を小
さくするためのものである。しかしながら、自然放冷の
ためのク−リングベッドへの搬入時に、フランジとウェ
ブの温度を同程度とした場合も、H形鋼のフランジの厚
さはウエブの厚さより一般的には厚いために、自然放冷
中におけるウェブの温度低下はフランジのそれよりも大
きくなる。
【0005】特にフランジ幅が小さくフランジ厚さの薄
いH形鋼では、図5に示す様な捩れとよばれる変形が起
こることが問題となっている。この捩れ変形は熱容量の
小さいウェブの方が先に冷えて収縮するために、自然放
冷中にフランジが座屈して生じるものである。
【0006】特公昭54−20442号公報には、ウェ
ブの上に保温のための保温粒を載せて、ウェブからの放
熱を減少させる技術が開示されている。しかし、この方
法ではウェブ下面からの放熱は遮断されないため、断熱
効果としては不十分であり、ウェブとフランジの温度を
同一にすることはできない。また、拘束を行っていない
ため捩れ変形を防止することは困難である。
【0007】一方、特開平1−205033号公報、お
よび特開平4−138801号公報には、そり変形を防
止するために提案されている技術ではあるが、拘束しな
がらフランジ外面を冷却する方法が開示されている。こ
れらの方法も捩れ変形の防止に対して適用が可能とは考
えられるが、通常は3組以上の拘束ロ−ルを必要とする
拘束装置を、ク−リングベッドの全体あるいは搬送装置
全体に設置することは設備上極めて困難である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した様に、いかに
変形の少ないH型鋼を得るかについての開示されている
技術の多くは、圧延終了時あるいは自然放冷開始前にウ
ェブとフランジの温度差を、いかに小さくするかと言う
観点からのものである。ここにおいては、自然放冷時の
変形はあまり考慮されていない。
【0009】自然放冷時のウェブとフランジの冷却速度
の差に起因する変形に対応する技術もいくつかは示され
てはいるが、コスト上、設備上の問題の大きいものであ
る。したがって、実用性が高く経済的、かつ簡便な捩れ
変形の少ないH型鋼の冷却方法が求められている状態で
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するためになされたもので、捩れ変形を防止する冷却
方法を提供するものであり、H形鋼をク−リングベッド
で搬送しながら放冷するに際して、片面に断熱材を備え
た拘束装置をI姿勢に置かれた一本以上のH形鋼のウェ
ブに断熱材が対向する状態で配置し、放冷を行なうH形
鋼の冷却方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においては、図1に示す様
に、クーリングベッド2の上に高温のH形鋼1をI姿勢
の状態で互いに平行に、かつフランジ同志が接触した状
態で、長さ方向の両端を揃えてならべて置き、H形鋼群
をH形鋼の幅方向に両側より拘束装置3により、ブック
エッドが本を立てる状態で拘束する。
【0012】拘束装置は図2に示した様に、断熱材3
1、断熱材を支持する鋼板32、断熱材がH形鋼のフラ
ンジに接触して損傷を受けることを防止する枠材33、
重い鋼のブロックの錘34を備えている。
【0013】拘束装置の、I姿勢のH形鋼のウェブに対
向する面(以後、断熱面と記す。)には断熱材を配置し
ており、高温のウェブからの放熱を減少させ、両端のH
形鋼のウェブの冷却速度を遅くし、フランジとウェブの
冷却速度の差に起因する変形力を小さくしている。この
小さくなった変形力を、大重量の拘束装置で挟んでH形
鋼が変形することを防止する。
【0014】なお、図2に示す様に、断熱材の支持鋼板
には断熱材がフランジと接触して破損することを防止す
るための、形鋼の枠材33を縦横に配置している。図に
は、拘束装置の使用時にH形鋼の長手方向と平行になる
枠材の断面のみを表しているが、この枠材に直交する枠
材も配置しており、この直交する枠材がH形鋼のフラン
ジに接触して変形を拘束する。これらの枠材は支持鋼板
に固定されており、高さ(枠材の支持鋼板側の端から反
支持鋼板側の端までの距離)は、当然、断熱材の厚さ以
下である。
【0015】なお、冷却するH形鋼が1本の場合は、両
側を拘束装置に挟まれることになる。また、H形鋼が2
本の場合はおのおののH形鋼のウェブ面の1面は他のH
形鋼のウェブ面に、他の面は拘束装置の断熱面に対向す
る。(なお、このク−リングベッド上で生じる変形は、
弾性変形であるので、フランジとウェブが常温まで冷却
されると両者間の歪は開放され、歪および残留応力は残
らない。)
【0016】
【実施例】実施例1では、熱間圧延された高さ700m
m、幅200mm、フランジ厚さ16mm、ウェブ厚さ
9mm、長さ15mのH形鋼1を7本、図1に示す様
に、トランスファ−を備えたクーリングベッド2に搬入
した。この状態でのフランジとウェブの温度はそれぞれ
545±5℃、および550±5℃であった。
【0017】ク−リングベッド上では、7本をI姿勢で
フランジ同志が接触した状態で、かつ互いに平行に、ま
た長さ方向の両端を揃えてならべた。この様に多数のH
形鋼を集団の状態で冷却する場合は、両端部以外に置か
れたH形鋼(この場合はNo.2〜No.6)のウェブ
は、対向する他のH形鋼のウェブが高温のため放熱が少
なく、その冷却速度は結果的に厚さの厚いフランジの冷
却速度と大差のないものとなる。
【0018】H形鋼群の両端に置いたH形鋼(No.1
とNo.7)に対しては、ウェブからの放熱を減少させ
るために、拘束装置を断熱面がH形鋼のウェブに対向す
る状態で配置した。
【0019】拘束装置の断熱材は厚さ10mmのセラミ
ックである。また、支持鋼板は厚さ20mmである。錘
は厚さ80mmの鋼板であり、拘束装置1個(1対の片
方)の重量は約10トンである。
【0020】H形鋼はこの拘束装置にはさまれてク−リ
ングベッドを移送される内に常温近くまで冷却される。
拘束装置を外した状態でのフランジとウェブの温度はそ
れぞれ、100℃±3℃および105℃±5℃の範囲に
あった。この状態ではフランジとウェブの間には応力が
少ない状態であるため、拘束装置を外しても捩れ変形は
生じなかった。
【0021】図3には、図2に示した拘束装置のセラミ
ックス製断熱材の表面に、熱線の反射能が高い塗料面3
5(以後、反射面と記す。)を設けることにより、変形
の防止作用をより大きくした拘束装置を示した。この装
置は高温域(600℃〜500℃)での保温性の向上を
ねらったものである。塗料には反射率0.96の銀色ア
ルミ粉末含有塗料を用いた。なお、この拘束装置におい
ても繰り返し使用するために、断熱面には実施例1の場
合と同様に枠材を縦横に配置している。(図示せず)
【0022】実施例2は実施例1と同一寸法のH形鋼を
7本用いた。圧延後搬送された状態でのフランジとウェ
ブの温度は、それぞれ555±5℃および550±5℃
であった。クーリングベッド上で、上記した断熱材およ
び反射面を有する拘束装置をH形鋼群の両端に配置し
た。冷却後の拘束装置を外した状態でのフランジとウェ
ブの温度は、それぞれ102℃±2℃および105℃±
2℃の範囲にあり、捩れ変形はまったく認められなかっ
た。
【0023】比較例として上記実施例と同一サイズのH
形鋼を同一本数、同様の温度状態でクーリングベッドに
搬入し、I姿勢でそれぞれのフランジの端の間隔を約1
00mmとして、互いに平行に並べて常温まで冷却し
た。両端に置いたH形鋼には1mあたり約10°の捩れ
変形が、中間に置いたH形鋼には1mあたり約8°の捩
れ変形が観察された。
【0024】また、断熱材を配置していない拘束装置に
より、互いのフランジを接触状態とし冷却を行った場合
は、両端に置いたH形鋼には1mあたり約7°の捩れ変
形が、中間のH形鋼では1mあたり約5°の捩れ変形が
観察された。
【0025】これに対して、H形鋼を互いにフランジが
接触状態でならべ、拘束を行わず単に断熱のみを行った
場合(上記の拘束装置に錘を載せず、簡単にずれる状態
にした。)には、常温に冷却後にいずれのH形鋼にも1
mあたり約7°の捩れ変形が認められた。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば次のような効果を得ることができる。 (1)冷却中にフランジの温度をウェブの温度よりも低
くする必要がないため、フランジを冷却中にウェブが座
屈してウェブ波が生じるおそれがない。
【0027】(2)ウェブが早く冷えない様にウェブを
加熱してフランジと同じ温度になる様に熱補償する方法
や、機械的に捩れ変形を拘束する方法に比較して、設備
費が少なく燃料費や電気費がかからず低コストである。
【0028】(3)断熱による効果で捩れ変形を起こす
力が小さくなるため、小さい拘束力(拘束装置の自重に
よるクーリングベッドとの接触摩擦力)で捩れ変形の発
生を完全に防止することが可能であり、設備が簡単でハ
ンドリングが容易である。
【0029】(4)枠材と断熱材を組み合わせた断熱構
造を採用することにより、断熱材には荷重が直接作用す
ることがないため、拘束装置の繰り返し使用が可能であ
り経済性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を説明する図である。
【図2】本発明の実施例1に用いる拘束装置の側面図で
ある。
【図3】本発明の実施例2に用いる拘束装置の側面図で
ある。
【図4】H形鋼の圧延ラインにおける冷却方法を示す図
である。
【図5】捩れ変形を表す模式図である。
【符号の説明】
1−H形鋼 11−フランジ 12−ウェブ 2−クーリングベッド 3−拘束装置 31−断熱材 32−支持鋼板 33−枠材 34−錘 35−反射面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−62609(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/00 - 45/02 C21D 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H形鋼をク−リングベッドで搬送しなが
    ら放冷するに際して、片面に断熱材を備えた拘束装置を
    I姿勢に置かれた一本以上のH形鋼のウェブに断熱材が
    対向する状態で配置し、放冷を行なうことを特徴とする
    H形鋼の冷却方法。
JP33304495A 1995-12-21 1995-12-21 H型鋼の冷却方法 Expired - Fee Related JP3196622B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6596551B1 (en) 1998-12-01 2003-07-22 Hitachi, Ltd. Etching end point judging method, etching end point judging device, and insulating film etching method using these methods

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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