JP3196543B2 - 表面波フィルタ - Google Patents

表面波フィルタ

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JP3196543B2
JP3196543B2 JP31691294A JP31691294A JP3196543B2 JP 3196543 B2 JP3196543 B2 JP 3196543B2 JP 31691294 A JP31691294 A JP 31691294A JP 31691294 A JP31691294 A JP 31691294A JP 3196543 B2 JP3196543 B2 JP 3196543B2
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  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面波フィルタに関
し、特に、表面波基板上に複数のインターデジタルトラ
ンスデューサ(IDT)が形成されたトランスバーサル
型の表面波フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】トランスバーサル型の弾性表面波(以
下、SAW)フィルタは、表面波基板に複数のIDTを
形成した構造を有する。このようなSAWフィルタの一
例を図1を参照して説明する。
【0003】SAWフィルタ1は、表面波基板2上にI
DT3,4を所定距離を隔てて形成した構造を有する。
表面波基板2は、圧電基板あるいは絶縁性基板上に圧電
薄膜を形成することにより構成されている。IDT3,
4は、一方が入力側IDTとして、他方が出力側IDT
として用いられる。各IDT3,4は、互いに間挿し合
う複数本の電極指を有する一対のくし歯電極により構成
されている。
【0004】ところで、SAWフィルタ1では、所望の
伝送特性を得るために、図1に示されているように、一
方のIDT3が電極指間の交叉幅が一定とされている正
規型のIDTで構成され、他方のIDT4として、交叉
幅重み付けが施されたIDTが用いられていることが多
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のSAWフィルタ
1では、所望の伝送特性を得るために一方のIDT4に
おいて交叉幅重み付けが施されている。しかしながら、
IDT4では、交叉幅の小さな部分も含まれているた
め、全体として充分な交叉幅を有しない場合には、回折
損により、所望の伝送特性が得られ難く、フィルタ特性
が悪化するという問題があった。
【0006】もっとも、IDT4の交叉幅の小さな部分
においても、充分な大きさの交叉幅を有するように構成
すれば、所望の伝送特性に応じたインパルス列を充分に
再現することは可能である。しかしながら、そのような
構成では、表面波基板2のサイズ、特に幅方向寸法が大
きくなり、素子が大型化し、コストが高くなるという問
題が生じる。加えて、インピーダンスが低くなりすぎ、
トリプル・トランジット・エコー(T.T.E.)によ
る特性の悪化などを招くおそれもある。従って、単に表
面波基板2を大型化するだけでは、充分な特性を得るこ
とはできない。
【0007】本発明の目的は、交叉幅重み付けが施され
たIDTを有するSAWフィルタにおいて、回折損の影
響を低減することができ、従って表面波基板を大型化す
ることなく所望の伝送特性を確実に得ることを可能とす
るSAWフィルタを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のSAWフィルタ
は、表面波基板に第1,第2のIDTが形成されてお
り、かつ第1のIDTが、サイドローブを有しないメイ
ンローブのみを有するインパルス列を表すように交叉幅
重み付けが施されている構成において、下記の構成を備
えることを特徴とする。
【0009】すなわち、本発明のSAWフィルタでは、
上記第1のIDTのインパルス列のうち、最大のインパ
ルスを0番目としたときに、該最大のインパルスから第
2のIDT側及び第2のIDT側とは反対側の少なくと
も一方に向かって数えた2n番目(nは自然数)のイン
パルスが、2n−1番目のインパルスに−1.0を乗じ
た大きさのインパルスで構成されている
【0010】また、上記第2のIDTに近い側の第1の
IDTの最端部の2n番目のインパルスが、2n−1番
目のインパルスよりもその絶対値が小さくされる。
【0011】なお、本発明が適用されるSAWフィルタ
は、表面波基板に上記第1,第2のIDTが形成されて
いる構造であれば、特に限定されるものではない。例え
ば表面波基板としては、圧電セラミックス、圧電単結晶
などの圧電基板からなるもの、あるいは絶縁性基板上に
ZnO薄膜などの圧電薄膜を形成したものを用いること
ができる。
【0012】また、表面波基板として、絶縁性基板上に
圧電薄膜を形成した構造を用いた場合には、第1,第2
のIDTは圧電薄膜と絶縁性基板との間に形成されてい
てもよい。
【0013】さらに、本発明が適用されるSAWフィル
タでは、上記関係にある第1,第2のIDTが形成され
ておりさえすればよく、さらに他のIDTが表面波基板
に構成されていてもよい。すなわち、3以上のIDTが
表面波基板に構成されていてもよく、その場合、2個の
IDTが、上記第1,第2のIDTとして構成されてお
りさえすれば、本発明の目的を果たし得る。
【0014】また、本発明のSAWフィルタでは、第
1,第2のIDTの表面波伝搬方向の外側の領域に、グ
レーティング反射器などの反射器が形成されていてもよ
い。さらに、本発明のSAWフィルタは、上記第1のI
DTの構成に特徴を有するものであり、第2のIDTの
構成については特に限定されない。すなわち、第2のI
DTは、正規型のIDTで構成されていてもよく、ある
いは交叉幅重み付けが施されたIDTで構成されていて
もよい。
【0015】
【作用】本発明のSAWフィルタでは、第1のIDTに
おいて、上記2n番目のインパルスが2n−1番目のイ
ンパルスに−1.0を乗じた大きさとされているため、
IDTの交叉部分の分布がインパルスの延びる方向の片
側端に寄せられることになる。すなわち、後述の実施例
から明らかなように、2n番目のインパルスが2n−1
番目のインパルスに−1.0を乗じた大きさとするよう
に構成されている部分では、各インパルスの一方端が、
最大交叉幅のインパルスの一方端と表面波基板の一方側
縁側において揃えられることになるため、表面波伝搬に
伴う回折損の影響が低減される。
【0016】しかも、回折損を低減し得るだけでなく、
重み付け自体は概ね変更されていないため、基本的な伝
送特性についてはさほど変化しない。すなわち、本発明
は、所望の伝送特性に応じたインパルス列を構成するに
あたり、上記2n番目のインパルスを2n−1番目のイ
ンパルスの−1.0倍とすることにより、伝送特性をさ
ほど変化させることなく、回折損を低減し、それによっ
て所望のフィルタ特性を実現したことに特徴を有する。
【0017】また、第2のIDTに近い第1のIDTの
最端部の2n番目のインパルス、2n−1番目のイン
パルスよりもその絶対値を小さくされているので、最端
部の2n番目のインパルスの一方端が2n−1番目のイ
ンパルスの一方端よりも表面波基板の側縁から離される
ことになる。すなわち、最大交叉幅のインパルスから最
端部の2n番目のインパルスの直前の2n−1番目のイ
ンパルスまでは、各インパルスの一端が表面波基板の一
方側縁側において揃えられているが、最端部の2n番目
のインパルスについては一端が他のインパルスの一端と
揃えられず、表面波基板の内側に位置することになる。
第1のIDTの第2のIDT側端部では、電界分布の不
連続性により不要波が励振され易いが、この構成では、
2n番目の最端部のインパルスが上記のように構成され
ているため、不要波の励振が抑制され、より一層伝送特
性が高められる。
【0018】
【実施例の説明】図2は、SAWフィルタの所望とする
伝送特性の一例を示す図である。なお、図2において、
実線Aは、図2に示した座標に応じた減衰量−周波数特
性を示し、破線Bは、図2の縦軸の減衰量を5倍に拡大
して示した要部の減衰量−周波数特性を示す。
【0019】図2に示す伝送特性を逆フーリェ変換して
得られたインパルス列を図3に示す。この図3に示すイ
ンパルス列に基づいて構成されたIDTを図4に示す。
図4に示すIDTは、前述した図1に示したIDT4に
相当するものであり、ここでは、図3に示したインパル
ス列を表現するように、交叉幅重み付けが施されてい
る。なお、図4に示すIDT14における白抜きの部分
を結ぶことにより構成される線が包絡線となる。
【0020】上記のように構成されたIDT14を用い
たトランスバーサル型SAWフィルタを略図的に示すと
図5に示す通りとなる。すなわち、略図的にインパルス
列で表した第1のIDT14と、所定距離を隔てて、第
2のIDT15が配置されている。なお、第2のIDT
15は、図1に示したIDT3と同様に正規型のIDT
で構成されている。
【0021】図5に示したSAWフィルタの電極構成で
は、例えばIDT15を入力側IDTとし、表面波を励
振した場合、励振された表面波がIDT14側に伝搬す
る。この場合に、回折損により、図3に略図的に示され
ているインパルス列に応じた特性が充分に再現されない
という問題があった。本発明は、上記のような問題点に
鑑み成されたものであり、図6にその概略構成を示す。
【0022】第1の参考例 図6は、本発明の前提となる参考例のSAWフィルタに
おける電極構成を略図的に示す平面図であり、従来例に
ついて示した図5に相当する図である。
【0023】本参考例のSAWフィルタでは、第1のI
DT24と、第2のIDT25とが、表面波基板におい
て所定距離を隔てて配置されている。IDT24は、図
6では図5と同様にインパルス列で表されている。ま
た、IDT25については、従来のIDT15と同様
に、正規型のIDTで構成されている。また、表面波基
板については特に図示はしないが、図1に示した従来の
SAWフィルタ1と同様に構成される。
【0024】第1のIDT24のインパルス列を、図5
に示した従来のIDT14におけるインパルス列と比較
すれば明らかなように、本参考例のIDT24における
インパルス列では、最大交叉幅に対応したインパルス2
6を0番目としたときに、該インパルス26から第2の
IDT25側に向かって配置されているインパルス27
〜34においては、2n番目のインパルスが、2n−1
番目のインパルスに−1.0を乗じた大きさとされてい
る。そのため、インパルス27〜34の一端、すなわち
図面上における上端が、インパルス26の上端と揃えら
れている。
【0025】従って、IDT25側を例えば入力側ID
Tとした場合、IDT25で励振された表面波がIDT
24に伝搬した際の回折損を低減することが可能とされ
ている。しかも、IDT24におけるインパルス列は、
図2に示した伝送特性を実現し得るように構成されてい
るものである。従って、伝送特性自体はさほど低下しな
い。
【0026】上記図6に示したIDT24を用いた場合
の効果を、図5に示した従来例と比較して具体的な実験
結果に基づき説明する。まず、図5に示した従来のSA
Wフィルタとして、第1のIDT14の電極指の対数が
36対で、最大交叉幅が15λであり、第2のIDT1
5が電極指の対数が20である正規型のIDTのものを
用意し、中心周波数36MHzのSAWフィルタを作製
した。なお、表面波基板としては、ガラス基板上にZn
O薄膜を積層したものを用いた。上記従来のSAWフィ
ルタの減衰量−周波数特性を図7に示す。
【0027】次に、第1のIDTとして、図6に示すI
DT24を、同じく電極指の対数が36対、最大交叉幅
は15λとなるようにして構成し、その他については、
上記従来のSAWフィルタと同様にして参考例のSAW
フィルタを作製した。この参考例のSAWフィルタの減
衰量−周波数特性を測定したところ、図8に示す結果が
得られた。
【0028】図7及び図8に示す減衰量−周波数特性曲
線を比較すれば明らかなように、参考例のSAWフィル
タでは、矢印Pで示す部分における減衰量が従来例に比
べて大きくされ得ることがわかる。これは、上述したよ
うに、回折損による影響が低減されたためと考えられ
る。
【0029】第2の参考例 図6に示した参考例のIDT24では、最大交叉幅のイ
ンパルス26から第2のIDT25側に向けて各インパ
ルスを、上記のように傾斜、すなわち、一端を最大イン
パルス26の一端に寄せていたが、本発明では、最大イ
ンパルスの両側において、各インパルスの一端もしくは
他端を上記のように、最大インパルス26の一端もしく
は他端に寄せてもよい。このような例を、図9〜図11
を参照して説明する。図9は、図2の所望の伝送特性に
対応しており、かつ最大交叉幅のインパルスの両側にお
いて、各インパルスを傾斜させた場合のインパルス列を
示す図である。このインパルス列に応じて、第1のID
Tを構成した場合のSAWフィルタの概略構成図を図1
0に示す。
【0030】図10から明らかなように、本参考例のS
AWフィルタでは、第1のIDT44と第2のIDT4
5とが所定距離を隔てて配置されている。第2のIDT
45は、従来のIDT15と同様に構成されている。
【0031】第1のIDT44は、最大交叉幅のインパ
ルス46を0番目としたときに、その両側の複数のイン
パルスは、2n番目のインパルスが2n−1番目のイン
パルスに−1.0を乗じた大きさとされている。すなわ
ち、インパルス47〜54及びインパルス55〜62の
いずれもが、図示のように傾斜されている。この場合、
インパルス47〜54は、図面上上端が、インパルス4
6の上端と揃えられており、インパルス55〜62は、
その下端が、インパルス46の下端と揃えられている。
このようにインパルス列が構成された第2のIDT44
の具体的な例を、図11に示す。すなわち、図11に示
すIDT44は、図9に示したインパルス列を表現する
ように構成された交叉幅重み付けIDTとして構成され
ている。
【0032】実施例 また、上述した第1,第2の参考例では、2n番目のイ
ンパルスが2n−1番目のインパルスの−1.0を乗じ
た大きさとなるように上記傾斜構造が構成されていた
が、本実施例では、第1のIDTの第2のIDT側端部
の2n番目のインパルスについては、2n−1番目のイ
ンパルスに−1.0を乗じた大きさよりもその絶対値が
小さくされる。このような例を、図12〜図15を参照
して説明する。
【0033】図12は、本発明の実施例における第2の
IDTの所望の伝送特性に応じたインパルス列を示す図
である。ここでは、インパルス列の両端のインパルス
が、図12の寸法Qで示す分だけ、隣接するインパルス
に比べて端部の位置が表面波基板の内側にずらされてい
る。このようなインパルス列を有する第1のIDTを用
いた実施例のSAWフィルタの概略構成図を図13
(a)に示す。
【0034】実施例のSAWフィルタでは、第1,第
2のIDT64,65が表面波基板(図示せず)におい
て所定距離を隔てて構成されている。第2のIDT65
は、従来のSAWフィルタの第2のIDT15(図5)
と同様に構成され得る。
【0035】第1のIDT64では、最大交叉幅のイン
パルス66を0番目としたときに、これらのインパルス
は、2n番目のインパルスが、2n−1番目のインパル
スに−1.0を乗じた大きさとされているが、第2のI
DT65に最も近い端部のインパルス74については、
インパルス73に−1.0を乗じた大きさよりも小さく
されている。そのため、インパルス74の上端は、イン
パルス67〜73の上端よりも表面波基板の内側方向に
距離Qだけ内側に位置されることになる(図13(b)
参照)。
【0036】なお、他方側のインパルス75〜82にお
いても、同様に構成されている。すなわち、最も外側端
に位置するインパルス82については、他のインパルス
75〜81の下端よりも、その下端が距離Qだけ上方に
位置されている。
【0037】このようなIDT64の具体的な例を、図
14に示す。実施例では、上記のように第1のIDT
64の第2のIDT65側の端部に位置するインパルス
74の上端がインパルス66〜73の上端から距離Qだ
け表面波基板の内側方向に後退されているため、不要波
の励振を効果的に抑制することができる。
【0038】実施例のSAWフィルタを作製し、減衰
量−周波数特性を測定したところ、図15に示す結果が
得られた。なお、作製したSAWフィルタでは、第1の
IDT64においては、電極指の対数を36対、最大交
叉幅を15λとし、第2のIDT65については、正規
型の電極構造を有し、電極指の対数は20対とした。ま
た、中心周波数36MHzのSAWフィルタとして形成
し、かつ表面波基板はガラス基板上にZnO薄膜を積層
したものを用いた。
【0039】図15から明らかなように、実施例で
は、第2のIDT65側端部の第1のIDT64のイン
パルス74が上記のように構成されているため、不要波
が抑制され、図15の矢印Yで示す部分における周波数
位置における減衰量が充分な大きさとされていることが
わかる。
【0040】なお、実施例では、IDT64のインパ
ルス74とは反対側の端部のインパルス82について
も、2n−1番目のインパルスに−1.0を乗じた大き
さよりも小さくしていたが、このインパルス82につい
ては、第1,第2の参考例と同様に構成してもよい。
【0041】他の参考例 図16は、他の参考例のSAWフィルタにおける電極構
造を説明するための概略構成図である。
【0042】本参考例では、第1のIDT84の最大交
叉幅のインパルス86の両側において上記第2の参考
と同様に傾斜構造が与えられている。もっとも、本参考
例では、最大インパルス86から第2のIDT85とは
反対側に向かって配置された複数のインパルス95〜1
02は、その上端が、最大インパルス86の上端と揃う
ように傾斜されている。その他の点については、第2の
参考例と同様である。すなわち、最大インパルス86か
ら第1のIDT85側に向かって配置された複数のイン
パルス87〜94については、第2の参考例と同様に構
成されている。
【0043】このように、本発明では、最大インパルス
86から第2のIDTとは反対側に向かって配置された
複数のインパルスについては、本発明の上記傾斜構造が
与えられていなくともよく、あるいは各インパルスの上
端及び下端のいずれが最大インパルスの上端もしくは下
端と揃えられていてもよい。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、第1の
IDTのインパルス列のうち、最大のインパルスを0番
目としたときに、該最大のインパルスから第2のIDT
側及び1または第2のIDT側とは反対側に向かって数
えた2n番目のインパルスが2n−1番目のインパルス
に−1.0を乗じた大きさとされているため、表面波伝
搬に伴う回折損の影響を低減することができ、従って、
基板サイズを大きくすることなく良好な減衰量−周波数
特性を得ることができる。特に、通過帯域近傍における
減衰極の減衰量を充分に大きくすることができる。
【0045】従って、表面波基板を大きくすることな
く、かつコストを高めることなく、所望通りの減衰量−
周波数特性を実現し得るSAWフィルタを提供すること
が可能となる。
【0046】また、第2のIDTに近い端部の2n番目
のインパルス2n−1番目のインパルスに−1.0を
乗じた大きさよりも小さくされているので、該端部のイ
ンパルスの一端が最大インパルスの一端よりも表面波基
板内側に後退されるため、第1のIDTの端部における
不要波の励振を効果的に抑制することができ、より一層
良好な減衰量−周波数特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のSAWフィルタを説明するための平面
図。
【図2】目的とする減衰量−周波数特性を示す図。
【図3】図2に示した特性を実現するためのインパルス
列の一例を示す図。
【図4】図3に示したインパルス列に応じて構成された
IDTの平面図。
【図5】従来のSAWフィルタの概略構成図。
【図6】1の参考例のSAWフィルタの電極構造を説
明するための概略構成図。
【図7】従来のSAWフィルタの減衰量−周波数特性を
示す図。
【図8】第1の参考例のSAWフィルタの減衰量−周波
数特性を示す図。
【図9】第2の参考例のSAWフィルタにおける第1の
IDTのインパルス列を示す図。
【図10】第2の参考例のSAWフィルタの電極構造を
説明するための概略構成図。
【図11】第2の参考例のSAWフィルタの第1のID
Tの平面図。
【図12】施例のSAWフィルタの第1のIDTのイ
ンパルス列を示す図。
【図13】(a)及び(b)は、それぞれ、実施例のS
AWフィルタの電極構造を説明するための概略構成図及
び第1のIDTの端部の部分拡大図。
【図14】施例のSAWフィルタの第1のIDTの平
面図。
【図15】施例のSAWフィルタの減衰量−周波数特
性を示す図。
【図16】他の参考例に係るSAWフィルタの電極構造
を説明するための概略構成図
【符号の説明】
24…第1のIDT 25…第2のIDT 26…最大交叉幅のインパルス 27〜34…インパルス 44…第1のIDT 45…第2のIDT 46…最大交叉幅のインパルス 47〜54,55〜62…インパルス 64…第1のIDT 65…第2のIDT 66…最大交叉幅のインパルス 67〜74,75〜82…インパルス 84…第1のIDT 85…第2のIDT 86…最大交叉幅のインパルス 87〜94,95〜102…インパルス

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面波基板に第1,第2のインターデジ
    タルトランスデューサが形成されており、かつ第1のイ
    ンターデジタルトランスデューサが、サイドローブを有
    しないメインローブのみのインパルス列を表すように構
    成されている表面波フィルタにおいて、 前記第1のインターデジタルトランスデューサで構成さ
    れるインパルス列のうち最大のインパルスを0番目とし
    たときに、該最大のインパルスから第2のインターデジ
    タルトランスデューサ側及び該第2のインターデジタル
    トランスデューサ側とは反対側の少なくとも一方側に向
    かって数えた2n番目(但し、nは自然数)のインパル
    スが、2n−1番目のインパルスに−1.0を乗じた大
    きさのインパルスで構成されており、 前記第2のインターデジタルトランスデューサに近い最
    端部の2n番目のインパルスが、2n−1番目のインパ
    ルスよりもその絶対値が小さくされている ことを特徴と
    する、表面波フィルタ。
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