JPH08316773A - 表面弾性波装置 - Google Patents

表面弾性波装置

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JPH08316773A
JPH08316773A JP12248495A JP12248495A JPH08316773A JP H08316773 A JPH08316773 A JP H08316773A JP 12248495 A JP12248495 A JP 12248495A JP 12248495 A JP12248495 A JP 12248495A JP H08316773 A JPH08316773 A JP H08316773A
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acoustic wave
surface acoustic
electrode
shield
idt
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JP12248495A
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Jun Tsutsumi
潤 堤
Yoshio Sato
良夫 佐藤
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、表面弾性波装置に関し、入力用
IDTと出力用IDT間の電気的結合を抑制して通過帯
域内の特性劣化を防ぐことのできる表面弾性波装置を提
供することを目的とする。 【構成】 表面弾性波を伝搬させる基板と、基板表面上
に表面弾性波を励振する入力用すだれ状電極と、基板表
面上を伝搬してきた表面弾性波を受信する出力用すだれ
状電極と、前記入力用すだれ状電極と出力用すだれ状電
極との間にあって入力用すだれ状電極と出力用すだれ状
電極との電気的結合を抑制する一対のシールド電極を備
え、前記シールド電極が、互いに平行であり、表面弾性
波の伝搬経路に対して垂直に配置され、互いに独立して
接地され、さらに、各シールド電極の端面で発生する反
射波が互いに打ち消し合うように各シールド電極が対向
して配置されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面弾性波装置に関
し、特に入力電極と出力電極との電気的結合を抑制する
ために表面弾性波の伝搬経路上にシールド電極を配置し
た表面弾性波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表面弾性波装置は、携帯電話等の
無線通信機器に組込まれて利用されている。特に数十〜
百数十MHz帯の比較的低周波の信号を扱う表面弾性波
装置では、機器全体に占める表面弾性波装置の割合が大
きくなり、機器の小型化のために表面弾性波装置も小型
化の要求が強い。
【0003】一般に表面弾性波装置は、入力用のすだれ
状電極(Inter Digital Transdu
cer:以下、入力用IDTという)と出力用のすだれ
状電極(出力用IDT)からなるが、小型化の要求か
ら、1つの入力用IDTと1つの出力用IDTとを備
え、かつ入力用IDTと出力用IDTとの間隔が非常に
接近した構造を持つトランスバーサル型フィルタが広く
利用されている。
【0004】しかし、このような表面弾性波装置では、
入力用IDTと出力用IDTとの間に浮遊容量が存在す
るため、入力用IDTと出力用IDTが電気的に結合
し、フィルタ特性のうち通過帯域外抑圧度が悪化してし
まい実用上問題がある。そこで、この不要な電気的結合
を抑制するため、図6に示すように、入力用IDTと出
力用IDTとの間の表面弾性波伝搬経路上に接地された
1つのシールド電極が配置された表面弾性波装置が提案
されている。図6において、10は圧電基板、11は入
力用IDT、12はシールド電極、13は出力用IDT
であり、14はシールド電極12の左側の端面であり、
15はシールド電極12の右側の端面、16は全IDT
幅を示している。
【0005】この他に、特開昭52−137953号公
報には、入力用IDTと出力用IDT間の電磁結合の抑
圧を損なうことのない程度の空隙部を形成したシールド
電極を備えた弾性表面波フィルタが記載されている。こ
こでは、具体例として様々な形状のシールド電極が示さ
れているが、いずれも1本につながった形状で1つのア
ースに接地されている。
【0006】また、特開昭64−84904号公報に
は、入力用IDTと出力用IDTとの間ではなく、一対
の入力用電極と一対の出力用電極との間の基板上に一対
のシールド電極を設けた弾性表面波装置が記載されてい
る。
【0007】しかしながら、扱っている周波数が数十M
Hz以上であること、また、電磁波を伴った表面弾性波
がシールド電極下を伝搬していることを考えると、入力
用IDTと出力用IDTとの間に、入力用IDTと出力
用IDTとに共通な1つのシールド電極を配置した場
合、このシールド電極を通じて電流が流れてしまうの
で、完全な入出力電極間の電気的分離は望めない。
【0008】また、図6のように、表面弾性波の伝搬経
路上にシールド電極を配置した場合、電極が存在しない
自由表面の領域と電極を層荷した領域との境界面、すな
わちシールド電極の端面14,15で表面弾性波の反射
が生ずる。このような反射波が再び入力用IDTで反射
され、出力用IDTに到達すると、通過帯域内のフィル
タ特性が劣化する。そのため、この反射波が出力用ID
Tに到達するのを防ぐために、従来図7に示すように、
シールド電極を伝搬経路に対して傾斜させて配置した表
面弾性波装置が提案されている。傾斜させることで、反
射波の大部分は入力用IDTに戻らずに、基板の上下端
面から外部へ逃げていく。
【0009】しかしながら、表面弾性波の伝搬経路に対
して傾斜させてシールド電極を配置した場合、自由表面
下と電極面下での表面弾性波の伝搬速度が異なるため、
表面弾性波がシールド電極に入射、およびシールド電極
から出射する際に屈折現象が生ずる。
【0010】図7におけるシールド電極付近の拡大図を
図8に示す。図8において、10は圧電基板、17はシ
ールド電極、18,19はシールド電極の端面である。
また、20はシールド電極がないときの本来の表面弾
性波の伝搬経路であり、21はシールド電極の端面18
及び19により屈折させられた表面弾性波の伝搬経路を
示している。
【0011】図8において、左側から入力された表面弾
性波は、シールド電極の端面18および19で屈折させ
られる。その結果、表面弾性波の伝搬経路が本来の経路
からずれ、フィルタ特性における挿入損失の増加を引き
起こすことになる。また、シールド電極を表面弾性波の
伝搬経路に対して傾けて配置する場合、反射によるID
Tの戻り波を完全になくすには、シールド電極を表面弾
性波の伝搬経路に対して45°傾ける必要がある。この
場合、入力用IDTと出力用IDTとの間隔を、IDT
の開口長(交叉幅)以上に広げることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、反射波による
影響を少なくしてフィルタ特性を良くしようとすると、
表面弾性波装置の小型化を妨げることになり、逆に表面
弾性波装置の小型化の要求を満たそうとすると、入力用
IDTと出力用IDTとの距離が接近するため、入力用
IDTと出力用IDTとを十分に電気的に分離させるこ
とが困難であるという問題を生じていた。
【0013】そこで、この発明は、以上のような事情を
考慮してなされたものであり、入力用IDTと出力用I
DTとの距離が接近した場合にも、入力用IDTと出力
用IDT間の電気的結合を抑制して、通過帯域外の抑圧
度を高めるとともに、さらに、「表面弾性波の伝搬経路
に対して傾斜させてシールド電極を配置する」というチ
ップサイズを増大させる手段を用いることなく、シール
ド電極からの不要な表面弾性波の反射をなくし、通過帯
域内の特性劣化を防ぐことのできる表面弾性波装置を提
供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、表面弾性波
を伝搬させる基板と、基板表面上に表面弾性波を励振す
る入力用すだれ状電極と、基板表面上を伝搬してきた表
面弾性波を受信する出力用すだれ状電極と、前記入力用
すだれ状電極と出力用すだれ状電極との間にあって入力
用すだれ状電極と出力用すだれ状電極との電気的結合を
抑制する一対のシールド電極を備え、前記各シールド電
極が、互いに平行であり、表面弾性波の伝搬経路に対し
て垂直に配置され、互いに独立して接地され、さらに、
各シールド電極の端面で発生する反射波が互いに打ち消
し合うように各シールド電極が対向して配置されること
を特徴とする表面弾性波装置を提供するものである。
【0015】また、前記シールド電極が、表面弾性波の
伝搬経路に対して垂直な方向が長い長方形状であるよう
にしてもよい。
【0016】また、前記各シールド電極の幅とシールド
電極間の間隔とが、各シールド電極の端面で発生する反
射波が互いに打ち消し合える長さであるようにすること
が好ましい。さらに、前記各シールド電極の端面で発生
する反射波の位相が、互いにπだけずれるように、シー
ルド電極の幅とシールド電極間の間隔を設定することが
好ましい。
【0017】ここで、前記一対のシールド電極それぞれ
の左側の端面間の距離と、右側の端面間の距離が、すだ
れ状電極の電極周期λ(フィルタ中心周波数での表面弾
性波の波長にほぼ等しい)の1/4の奇数倍となるよう
に、各シールド電極の幅及びシールド電極間の間隔を設
定してもよい。また、前記一対のシールド電極のうち一
方のシールド電極の左側の端面と他方のシールド電極の
右側の端面との距離が、すだれ状電極の電極周期λの1
/2の整数倍、一方のシールド電極の右側の端面と他方
のシールド電極の左側の端面との距離が、λ/2の整数
倍となるように、各シールド電極の幅及びシールド電極
間の間隔を設定してもよい。また、前記一対のシールド
電極の幅が、それぞれすだれ状電極の電極周期λの1/
2の整数倍となるように、各シールド電極の幅を設定し
てもよい。
【0018】この発明において、基板は、その表面上に
表面弾性波を伝搬することのできる基板であればよい
が、たとえば圧電基板を用いることができる。圧電基板
の材料としては、水晶、LiNbO3,LiTaO3など
を用いることができる。入力用すだれ状電極(入力用I
DT)、出力用すだれ状電極(出力用IDT)及びシー
ルド電極の材料としては、Al,Cu,Ti,又はAl
−Cu合金(Al−1%Cu,Al−2%Cu)などを
用いることができる。
【0019】入力用IDTと出力用IDTとしては、通
常のλ/4幅すだれ状電極の他に、いわゆる正負励振電
極が2本一組となった形状であるダブル電極型のIDT
や、一方向性IDTを用いることができる。ここで、す
だれ状電極とは、1対の対向する電極から複数本の細長
い枝部が互いにつき出し、それぞれの電極の枝部が平行
でかつ交互に配置されて、すだれ状に形成された電極で
ある。
【0020】入力用IDTと出力用IDTは、圧電基板
の同一表面上に所定間隔だけ離れて配置され、入力用I
DTと出力用IDTの間に形成される空間に1対のシー
ルド電極が配置される。また、この入力用IDTと出力
用IDTの間に形成される空間は表面弾性波の伝搬経路
となる。すなわち、表面弾性波は、入力用IDTの枝部
から出力され、圧電基板の表面上を伝搬して出力用ID
Tの枝部へ入力されるが、シールド電極は伝搬される表
面弾性波の伝搬経路上に配置される。また、1対のシー
ルド電極は、互いに独立して接地されるが、入力用ID
Tに近い方のシールド電極が入力用IDT側を遮蔽し、
出力用IDTに近い方のシールド電極が出力用IDT側
を遮蔽するように独立に接地した構成とすることが好ま
しい。
【0021】
【作用】この発明によれば、シールド電極が、互いに平
行であり、表面弾性波の伝搬経路に対して垂直に配置さ
れ、互いに独立して接地され、さらに各シールド電極の
端面で発生する反射波が互いに打ち消し合うように各シ
ールド電極が対向して配置されるので、入出力間の電気
的な結合を抑制することができる。
【0022】さらに実装サイズを増大させることなく、
通過帯域での特性劣化を防ぎ、帯域外の抑圧度も向上さ
せることができる。また、各シールド電極の端面で発生
する反射波が互いに打ち消し合えるようにシールド電極
の幅とシールド電極間の間隔を設定しているので、不要
な反射波による通過帯域での特性劣化を防ぐことができ
る。
【0023】
【実施例】以下、図に示す実施例に基づいてこの発明を
詳述する。なお、これによって限定されるものではな
い。図1に、この表面弾性波装置の構造の実施例を示
す。1は圧電基板であり、その表面上に表面弾性波を励
振するための入力用IDT2、および受信するための出
力用IDT5があり、入力用IDTと出力用IDTの間
の表面弾性波の伝搬経路上に、入力用IDTと出力用I
DTとの電気的結合を抑制し、分離するための1対のシ
ールド電極(3,4)が配置されている。このシールド
電極3、4は、その端面6、7、8、9から反射された
表面弾性波が打ち消しあうように、それぞれ幅W、間隔
dが設定され、それぞれ独立に接地される。
【0024】入力用IDT2は、図に示すように、端子
部a,bと、この端子から互いにつき出たすだれ状の枝
部c1,c2とから形成される。この枝部を励振電極と
もいう。端子部a,bの一方、たとえばbが接地されて
おり、このa,b間に入力信号が入力され、枝部c1及
びc2から右側の出力用IDT5に向かって表面弾性波
が圧電基板1の表面上を伝搬する。
【0025】出力用IDT5も、入力用IDT2と同様
に端子部と枝部からなり、表面弾性波を枝部によって受
信し、端子部から出力信号が取り出される。シールド電
極3,4は、表面弾性波の伝搬方向に対して垂直な方向
に長い長方形状であり、互いに平行である。また、入力
用IDTと出力用IDTとの間の空間に位置し、表面弾
性波の伝搬経路をさえぎるように配置される。
【0026】次に、このような構成を持つ表面弾性波装
置の一般的特性について述べる。この種の表面弾性波装
置では、数十MHz以上の周波数の信号を扱うため、入
力用IDTと出力用IDTとの間に浮遊容量が存在し、
このため電気的結合が生じる。
【0027】図1に示す実施例においても、入力用ID
T2とシールド電極3との間、及び出力用IDT5とシ
ールド電極4との間には、浮遊容量が存在し、電気的に
結合している。しかし、シールド電極3と4とは、独立
に接地されているので、シールド電極3と4との間には
電位差はほとんどない。したがってシールド電極3と4
とは電気的な結合はなく、入力用IDT2側と出力用I
DT5側がそれぞれ独立した接地線によって遮蔽された
構成となっているため、入出力間に共通な1本のシール
ド電極を配置したものに比べて、図1の表面弾性波装置
の方が、入力用IDT側と出力用IDT側との電気的な
分離度が向上する。
【0028】また、一般に、入力用IDTと出力用ID
Tとの間にシールド電極を備えると、このシールド電極
の端面で反射波が生じるが、図1に示したこの発明の実
施例でも、シールド電極の端面6、7、8及び9におい
て反射波が生じる。この反射波は、前記したように表面
弾性波装置の特性劣化要因となるため、できるだけ反射
波を生じにくくすることが好ましい。
【0029】ここで、シールド電極の端面で生じる反射
波の位相シフト量について考えると、シールド電極3の
端面6とシールド電極4の端面8での反射においては、
位相シフト量は等しい。またシールド電極3の端面7と
シールド電極4の端面9での反射の位相シフト量は等し
い。さらに、端面6及び8での位相シフト量と、端面7
及び9での位相シフト量は、互いにπだけ異なることが
知られている。
【0030】したがって、たとえば、端面6での反射波
1と端面8での反射波w2の伝搬距離の差を電極周期λ
の1/4の奇数倍とすれば、反射波w1とw2とが互いに
逆位相で重ね合わされるため、打ち消し合って特性劣化
要因を取り除くことができる。端面7での反射波w3
端面9での反射波w4についても同様である。実際に
は、シールド電極の端面6と端面8との距離w+d、及
び端面7と端面9との距離w+dを、それぞれ電極周期
λの1/4の奇数倍とすればよい。
【0031】また、この他に任意の2つの端面からの反
射波が打ち消し合う構成としても、同様に特性劣化要因
を取り除くことができる。たとえば、シールド電極3の
端面6とシールド電極4の端面9とで生じる反射波の位
相シフト量はπだけ異なるため、端面6と端面9との距
離2w+dをλ/2の整数倍とすればよい。シールド電
極3の端面7とシールド電極の端面8についても同様
に、端面7と端面8との間隔dをλ/2の整数倍とすれ
ばよい。また、シールド電極3の端面6と端面7とで生
じる反射波、およびシールド電極4の端面8と端面9と
で生じる反射波についても、それぞれの端面間の距離w
がλ/2の整数倍となるようにすれば、それぞれの反射
波は打ち消し合う。
【0032】以上のように、この発明の表面弾性波装置
では、図1に示すように入力用IDTと出力用IDTと
の間に、互いに平行で、表面弾性波の伝搬経路に垂直な
方向に長方形状の2本のシールド電極を備えている。さ
らに、2本のシールド電極は互いに独立して接地され、
シールド電極の端面で発生する表面弾性波の反射波が互
いに打ち消し合うように構成している。したがって、実
装サイズを増大させることなく入出力IDT間の電気的
分離を向上させ、不要な反射波による通過帯域での特性
劣化を防ぐことができる。
【0033】次に、この発明の表面弾性波装置の具体的
な例について説明する。圧電基板1は、前記したよう
に、その材料としてLiTaO3やLiNbO3が用いら
れるが、ここでは表面弾性波装置の小型化に有利なよう
に、表面弾性波の伝搬速度が遅く、また、安定した温度
特性を示すことから、X−112° Y:LiTaO3
を用いることが好ましい。
【0034】入力用IDT及び出力用IDTとしては、
浮き電極を有する内部反射型のものや、励振電極が2本
一組となったダブル電極型のものなど、従来から利用さ
れている種々の構造を持つIDTを用いることができ
る。
【0035】ここでは、一実施例として、入力用IDT
2は、図2に示すような浮き電極を有する内部反射型一
方向性IDTを用いることにする。また、出力用IDT
5としては、出力IDTでの表面弾性波の反射を抑制す
るため、図3に示すようなダブル電極タイプのIDTを
用いることにする。また、帯域外抑制度を向上するた
め、間引き重みづけを施している。
【0036】また、図5に示した実施例として用いる表
面弾性波装置のIDTに関し、表面弾性波の中心周波数
が40MHz、電極周期λは82μm、電極材料はAl
−1%Cu、電極膜厚は0.1μm、各IDTの交叉幅
eは33λ、全IDT幅fは約3.1nmとし、入力用
IDTの電極対数は20対、出力用IDTの電極対数は
28対とする。また、シールド電極3及び4の幅w、す
なわち端面6と7との距離、端面8と9との距離をλ/
8とし、端面6と8との距離及び端面7と9との距離w
+dを3λ/4とした。さらに、入力用IDTと出力用
IDTとの間隔kを3.25λとした。
【0037】ここで、シールド電極の端面で発生する反
射波を回路外部へ逃がしてやるために、シールド電極を
表面弾性波の伝搬経路に対して45°だけ傾けた場合と
比較すると、シールド電極を45°だけ傾けた場合の方
が、この発明の実施例よりもIDTの交叉幅、すなわち
33λ=2.7mmだけ入出力IDT間に余分な幅が必
要となり、非常に広い面積が無駄となる。なお、実用上
交叉幅はλの数十倍は必要である。
【0038】したがって、この発明における入出力ID
T間の間隔は3.25λであってシールド電極を45°
だけ傾けた場合の1/10以下ですむため、表面弾性波
装置を小型化するのに有利である。
【0039】次に、図4に、表面弾性波装置のフィルタ
特性を示す。図4(a)は、シールド電極が1つの場合
の特性であり、シールド電極は表面弾性波の伝搬経路に
対して垂直であり、シールド電極幅は4/3λ、IDT
の交叉幅は2.7mm、入出力IDT間の距離は3.2
5λとした。
【0040】図4(b)は、この発明の実施例のフィル
タ特性である。図4(b)を図4(a)と比較すると、
通過帯域での特性劣化はなく、通過帯域外である42M
Hzと30MHzから38MHz付近で、5dB程度通
過帯域外での抑圧度が向上していることがわかる。
【0041】したがって、この発明のように、2本のシ
ールド電極を配置し、シールド電極を互いに独立して接
地して入出力IDT間の電気的な結合を抑え、さらに不
要な反射波を打ち消すようにしているので、通過帯域内
の特性劣化を防ぎ、通過帯域外での抑圧度を向上させる
ことができる。
【0042】
【発明の効果】この発明によれば、シールド電極が、互
いに平行であり、表面弾性波の伝搬経路に対して垂直に
配置され、互いに独立して接地され、さらに各シールド
電極の端面で発生する反射波が互いに打ち消し合うよう
に各シールド電極が対向して配置されるので、入出力間
の電気的な結合を抑制することができる。
【0043】さらに実装サイズを増大させることなく、
通過帯域での特性劣化を防ぎ、帯域外の抑圧度も向上さ
せることができる。また、各シールド電極の端面で発生
する反射波が互いに打ち消し合えるようにシールド電極
の幅とシールド電極間の間隔を設定しているので、不要
な反射波による通過帯域での特性劣化を防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の表面弾性波装置の一実施例の構成図
である。
【図2】浮き電極を有する内部反射型一方向性IDTの
一実施例の構成図である。
【図3】間引き重みづけを施したダブル電極タイプのI
DTの一実施例の構成図である。
【図4】表面弾性波装置のフィルタ特性の比較図であ
る。
【図5】この発明の一実施例における構成要素を示した
図である。
【図6】従来における表面弾性波装置の構成図を示す。
【図7】従来における表面弾性波装置の構成図を示す。
【図8】従来における表面弾性波装置のシールド電極付
近の拡大図である。
【符号の説明】 1 圧電基板 2 入力用IDT 3 シールド電極 4 シールド電極 5 出力用IDT 6 シールド電極の端面 7 シールド電極の端面 8 シールド電極の端面 9 シールド電極の端面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面弾性波を伝搬させる基板と、 基板表面上に表面弾性波を励振する入力用すだれ状電極
    と、 基板表面上を伝搬してきた表面弾性波を受信する出力用
    すだれ状電極と、 前記入力用すだれ状電極と出力用すだれ状電極との間に
    あって入力用すだれ状電極と出力用すだれ状電極との電
    気的結合を抑制する一対のシールド電極を備え、 前記各シールド電極が、互いに平行であり、表面弾性波
    の伝搬経路に対して垂直に配置され、互いに独立して接
    地され、さらに、各シールド電極の端面で発生する反射
    波が互いに打ち消し合うように各シールド電極が対向し
    て配置されることを特徴とする表面弾性波装置。
  2. 【請求項2】 前記シールド電極が、表面弾性波の伝搬
    経路に対して垂直な方向が長い長方形状であることを特
    徴とする請求項1記載の表面弾性波装置。
  3. 【請求項3】 前記各シールド電極の幅とシールド電極
    間の間隔とが、各シールド電極の端面で発生する反射波
    が互いに打ち消し合える長さであることを特徴とする請
    求項2記載の表面弾性波装置。
  4. 【請求項4】 前記各シールド電極の端面で発生する反
    射波の位相が、互いにπだけずれるように、シールド電
    極の幅とシールド電極間の間隔を設定したことを特徴と
    する請求項1又は2記載の表面弾性波装置。
  5. 【請求項5】 前記一対のシールド電極それぞれの左側
    の端面間の距離と、右側の端面間の距離が、すだれ状電
    極の電極周期λの1/4の奇数倍となるように、各シー
    ルド電極の幅及びシールド電極間の間隔を設定したこと
    を特徴とする請求項4記載の表面弾性波装置。
  6. 【請求項6】 前記一対のシールド電極のうち一方のシ
    ールド電極の左側の端面と他方のシールド電極の右側の
    端面との距離が、すだれ状電極の電極周期λの1/2の
    整数倍、一方のシールド電極の右側の端面と他方のシー
    ルド電極の左側の端面との距離がλ/2の整数倍となる
    ように、各シールド電極の幅及びシールド電極間の間隔
    を設定したことを特徴とする請求項4記載の表面弾性波
    装置。
  7. 【請求項7】 前記一対のシールド電極の幅が、それぞ
    れすだれ状電極の電極周期λの1/2の整数倍となるよ
    うに、各シールド電極の幅を設定したことを特徴とする
    請求項4記載の表面弾性波装置。
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