JP3195400B2 - 超音波モータの駆動回路 - Google Patents

超音波モータの駆動回路

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JP3195400B2
JP3195400B2 JP06392392A JP6392392A JP3195400B2 JP 3195400 B2 JP3195400 B2 JP 3195400B2 JP 06392392 A JP06392392 A JP 06392392A JP 6392392 A JP6392392 A JP 6392392A JP 3195400 B2 JP3195400 B2 JP 3195400B2
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伸一 林崎
政雄 春日
隆 佐藤
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セイコーインスツルメンツ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超音波モータの駆動
回路、特にステータの共振周波数で駆動、制御する回路
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図5(a)に示すように超音波モ
ータの検出用圧電振動子1からの信号を、移相回路8で
発振条件になる位相に調整し、超音波モータの駆動用圧
電振動子1に、増幅器3で増幅した高周波信号を加え自
励振回路として、ステータの共振周波数で駆動制御する
駆動回路がある。また、図5(b)に示すように、増幅
器3と移相回路8の間にローパスフィルタ(L.P.
F.)2を入れる回路も知られていた。図5に示す従来
の自励振回路において、増幅器3の出力であるA点で回
路を切り放して見た場合、自励振回路は、ループ利得
が、発振の立ち上がり、持続を維持するのに十分であれ
ば、位相差が0になる周波数で発振する。さらに、上記
のループとは別個の発振回路により駆動されるもの、モ
ータの運転状態をモニタして発振回路の周波数を制御す
るように構成されるものがある。
【0003】自励振回路としては、例えば、実開昭59
ー56990号公報にこのような構成が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の別個の
発振回路により駆動されるものは、温度、負荷等の条件
により超音波モータの共振周波数は変化し、一定の周波
数で超音波モータを駆動すると効率が低下するという課
題があった。また、ステータの共振周波数で制御される
ものは、図5(a)に示すように超音波モータの検出用
圧電素子からの信号を、移相回路で発振条件になる位相
に調整し、増幅器で増幅して、超音波モータの駆動用圧
電素子に加え自励振回路として、ステータの共振周波数
で駆動、制御されるが、この場合、超音波モータのステ
ータは機械振動子の一種で有り、発振条件が整えば高次
モードを含めて種々のスプリアス振動の周波数で発振
し、所望の周波数で発振しないなどの課題があった。こ
の対策として、不要の周波数成分を除くために、図5
(b)に示すように、L.P.F.(低域ろ波器)2を
自励振回路に追加、挿入して改善した例がある。
【0005】また、振動子、移相回路、フィルタは、す
べて信号の位相を変化させる素子であり、振動子の周波
数及び安定性は位相により大きな影響を受け、位相条件
が適していない場合は、発振しないという課題もあっ
た。このとき、自励振回路の位相は、振動子、移相回
路、フィルタ、増幅器により全体として調整されなけれ
ばならない。
【0006】図5(b)に示すフィルタを挿入した回路
では、全体の位相回転角が大きいため調整が困難であ
り、環境変化の影響を受け、振動子、移相回路、フィル
タ、増幅器の位相が変化し、発振が不安定になるなどの
課題があった。そこで、この発明の目的は、従来のこの
ような課題を解決するため、振動子のスプリアス振動で
の発振を抑制し、位相の周波数に対する傾きを振動子の
共振周波数近傍でできるだけ小さくして、動作環境の変
化の影響を受けにくく、安定な自励振回路を有する超音
波モータの駆動回路を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、超音波モータの駆動回路において、検
出用電極を有する圧電振動子を接合したフィルタと、圧
電振動子より検出された信号の必要周波数をろ波する
ィルタを有する構成において、このフィルタでフィルタ
の次数を変化させるか、フィルタの遮断周波数を変化さ
せることで、圧電振動子より検出された信号を増幅器に
フィードバックして自励振させて、発振条件を調整する
移相回路を除き、フィルタの次数及びカットオフ周波数
の調整のみで、スプリアスの除去と位相の調整が図れる
ようにした。
【0008】
【作用】上記のように構成された超音波モータの駆動回
路においては、ステータの高次モードを含む種々の共振
周波数のうち、所望の振動モードの周波数のみで駆動で
き、フィルタの次数、カットオフ周波数の調整により位
相の調整も行うことにより移相回路が不要となり、調整
が容易になり、全体としての位相回転量を小さくできる
ので、調整感度も低く安定となるため、温度変化等の環
境変化の影響を受けにくくなる。
【0009】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図面に基づいて
説明する。図2は、本発明の自励振回路の基本構成を示
す説明図である。本発明の基本構成としては、圧電振動
子1の一種である超音波モータのステータ、フィルタ
2、増幅器3だけで構成され、移相回路は除かれてい
る。
【0010】この基本構成を適用した本発明による超音
波モータの駆動回路を図1に示す。図1において、超音
波モータのステータ1は振動子1aに駆動電極1c1、
1c2、検出電極1c3 を有する圧電素子1bが接合さ
れている。ステータ1aは、駆動電極1c1、1c2に
よって駆動され振動する。ステータ1aの振動が、検出
電極1c3 より検出されて、フィルタ2によって不要な
周波数成分が除去されるとともに、発振条件に合う位相
回転を与えられている。
【0011】また、フィルタ2の出力は2分岐される。
分岐された一方は増幅器3により増幅され、駆動電極1
c2 にフィードバックされる。他方はスイッチ7により
信号の位相差を180゜反転させるインバータ6を、挿
入するか、否かの選択を行う。そして、モータの正逆転
を切り換え、ステータに進行波を発生させるために、9
0゜位相を回転させる移相器5、増幅器4により、電極
1c1 にフィードバックされる。ステータは共振周波数
近傍で自励振を安定に持続する。
【0012】図3は、本発明の超音波モータの駆動回路
に対応した圧電素子の実施例を示す平面図である。圧電
素子1bの表面には、図3(a)に示すように、表面電
極1c4がある。圧電素子1bの表裏には、図3(b)
に示すように、駆動電極1c1及び1c2、検出電極1
c3がある。図4は本発明の駆動回路を適用した検出電
極1を有する圧電素子をステータに接合された超音波モ
ータの構造図である。 図4において、中心軸15に振
動子1を固定する。中心軸1は、支持板14に固定され
ている。圧電素子1bは、振動子1に接合されている。
ロータ体12は、摺動板11を介して、振動子1のくし
歯部先端に接触する。加圧機構13は、ロータ体12と
振動子1を加圧する。圧電素子1bに検出電極がある。
【0013】次に動作について説明する。図6は、圧電
素子によって駆動される超音波モータのステータも含む
一般的な振動子を示した説明図である。駆動用圧電素子
1b1、検出用圧電素子1b2は共振子1aに接続され
ている。また、図7は、自励振回路の出力、移相の測定
回路をブロック的に示した説明図である。すなわち、従
来の図5(a)の回路をA点より切り放し、一端は可変
発振器9を接続し、他端にゲインフェーズメータ10を
接続した測定回路である。 この回路による自励振回路
の出力、位相特性の測定例を図8に示す。図8(b)
は、振動子の共振周波数近傍の出力、位相特性であ
り、振動子単体の位相特性を図6のB点での測定した
例を示す図である。図8(a)は、基本モードや2次モ
ード、その他のスプリアスを含む広い周波数範囲の出力
を測定した例を示した図である。
【0014】振動子単体の位相は図8(b)に示すよ
うに利得の大きい共振周波数近傍では0近辺にはなって
おらずこのままでは発振が困難である。振動子、移相回
路、フィルタ、増幅器により全体として、利得の大きい
共振周波数近傍で位相が、0になるように調整しなけれ
ばならない。スプリアスでの発振防止を考慮すれば、従
来例の図5(b)のようにL.P.F.を挿入すること
になるが、位相回転がさらに増加するため、位相回路の
設計、調整が困難になるので、フィルタの位相回転を位
相調整に積極的に活用し、位相回路を削除すれば調整も
容易になり、全体の位相回転角も減少し、環境変化の影
響を受けにくくなる。
【0015】次に、フィルタによる位相調整法について
説明する。使用可能なフィルタとして図10(a)、
(b)、(c)にそれぞれローパスフィルタ(L.P.
F.)、バンドパスフィルタ(B.P.F.)、ハイパ
スフィルタ(H.P.F.)の出力、位相特性を示す
が、ここではL.P.Fについて説明する。
【0016】図9にL.P.F.の次数とカットオフ周
波数を変えたときの出力、位相特性を示す。基準になる
出力特性a、位相特性aとすれば、次数を増加した
ときには出力b,位相bとなり、カットオフ周波数
を変えたときには、c,位相 cとなる。このように
して、超音波モータの自励振回路に挿入したフィルタの
次数を変えれば、出力信号の移相を変えられ、カットオ
フ周波数を変えることにより位相を調整でき、また他の
フィルタについても同様に調整可能である。
【0017】また図10に示す各種フィルタの使用例に
ついて説明する。図10においては、出力特性および
移相特性が示されている。L.P.F.は図8(b)
に示す基本モードを通過させれば良いので、基本振動モ
ードで駆動する場合に有効である。B.P.F.は図8
(b)に示す2次モードのみ通過させれば良いので、2
次モード以上の高次モードで駆動する場合有効である。
H.P.F.は超音波モータの立ち上がり特性を改善す
るために、起動時に高次モードで起動し、起動開始した
ら所望の振動モードで駆動するような自励振回路に有効
である。
【0018】また図2では、同一の圧電素子に検出用、
駆動用電極を構成したが、検出用電極を別個の圧電素子
とし、超音波モータのステータの振動を検出するのが容
易な部分、例えば、図11のように振動子の櫛歯状の突
起物が設けられている面に別個の検出用圧電素子1b2
を接合して、自励振回路を構成することもできる。
【0019】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、自励
振回路の基本構成を、検出電極を有する圧電振動子を接
合された超音波モータのステータ、フィルタの次数を変
化させるか、フィルタの遮断周波数を変化させる機能を
有するフィルタ、増幅器だけで構成され、移相回路は除
かれているという構成としたので、調整が容易になり、
全体としての位相回転量を小さくできるので、調整感度
も低く安定となるため、温度変化等の環境変化の影響を
受けにくくなる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波モータの駆動回路をブロック的
に示した説明図である。
【図2】本発明の超音波モータの駆動回路の基本構成を
示した説明図である。
【図3】本発明の超音波モータの駆動回路に対応した、
圧電素子の実施例を示す平面図である。
【図4】本発明の駆動回路を適用した超音波モータの構
造の実施例を示した縦断面図である。
【図5】自励振回路をブロック的に示した従来の方法の
説明図である。
【図6】検出用と駆動用の圧電素子によって駆動される
一般的な振動子を示した説明図である。
【図7】自励振回路の出力、位相の測定回路をブロック
的に示した説明図である。
【図8】自励振回路の出力、位相の測定例をを示した説
明図である。
【図9】L.P.F.の次数トカットオフ周波数を変え
たときのL.P.F.の出力、位相特性例をを示した説
明図である。
【図10】フィルタの出力、位相の測定例をを示した説
明図である。
【図11】本発明の駆動回路を適用した超音波モータの
第二実施例を示した縦断面図である。
【符号の説明】
1 圧電振動子 2 フィルタ 3、4 増幅器 5 90゜移相器 6 インバータ 7 切り換えスイッチ 8 移相回路 9 可変発信器 10 Gain Phase Meter 11 摺動板 12 ロータ体 13 加圧機構 14 支持板 15 中心軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−124275(JP,A) 特開 平1−185174(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波モータのステータの振動を検出す
    る圧電振動子が接合されたステータと、前記圧電振動子
    より検出された信号の必要周波数をろ波するフィルタ
    と、前記フィルタにてろ波された信号が入力され、高周
    波の交流信号を出力する増幅器とを備え、前記増幅器か
    ら出力された交流信号を前記圧電振動子にフィードバッ
    クすることで自励発振させる超音波モータの駆動回路に
    おいて、前記フィルタにてろ波された信号は2分岐されて、一方
    は前記増幅器に入力され、 他方が入力され、この信号の位相を回転させる移相器
    と、前記移相器にて位相が回転された信号が入力され、
    高周波の交流を出力する第2の増幅器と、前記第2の増
    幅器から出力された交流信号を前記圧電振動子にフィー
    ドバックする ことを特徴とする超音波モータの駆動回
    路。
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