JP3195077B2 - マスタシリンダのピストンロッド用軸受の成形方法 - Google Patents
マスタシリンダのピストンロッド用軸受の成形方法Info
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Description
ラッチ等を作動するマスタシリンダにおいて、ピストン
の後端面から突出するピストンロッドを支承すべくシリ
ンダ本体に装着される軸受、特に、内、外周面に環状の
内、外側シール溝を有する軸受の成形方法に関する。
され、その内、外周面には、切削加工によりシール溝を
形成していた。
の軽量化の一環として上記軸受の樹脂化の要求がある。
しかしながら、この軸受全体を合成樹脂の一回の射出成
形により得ようとすると、内側シール溝の存在のため
に、中子型を複雑な分割型で構成しなければならず、設
備費が高くつき、延いては軸受のコスト高を招くことに
なる。
で、内側シール溝を有する合成樹脂製のインサート環を
用いることにより、中子型を分割せずとも前記軸受を合
成樹脂で成形し得る簡単有効な方法を提供することを目
的とする。
に、本発明は、内側を内側シール溝とする断面コ字形の
合成樹脂製インサート環を一体の中子型に装着して、内
側シール溝の開放面を中子型外周面により閉塞する工程
と、中子型の半径方向に開閉する一対の側壁型及び中子
型の軸方向に開閉する端壁型を閉じてインサート環周り
にキャビティを画成する工程と、上記キャビティに合成
樹脂を充填して、外側シール溝を外周に有すると共にイ
ンサート環を包み込む軸受本体を成形する工程とを備え
たことを第1の特徴とする。
の一端に環状の端壁部を一体に連設してなるL字状環を
成形し、これとは別個に成形した環状の端板を前記円胴
部の他端に係合してインサート環を構成したことを第2
の特徴とする。
説明する。
スタシリンダMは、シリンダ本体1のシリンダ孔1aに
前後一対のピストン2f,2rを摺動自在に嵌装してタ
ンデム型に構成される。シリンダ孔1aの内部は両ピス
トン2f,2rにより各独立した油圧室3f,3rに区
画され、後部ピストン2rを前進させると、これら油圧
室3f,3rに発生した油圧が自動車の各車輪ブレーキ
(図示せず)に供給されるようになっている。
本体1よりも後方へ延出するピストンロッド4が一体に
突設されており、このピストンロッド4を摺動自在に支
承する軸受5がシリンダ本体1に装着される。
体1の後端部には、シリンダ孔1aの後端から底面6a
を直角に広げる有底孔状の軸受ハウジング6が形成さ
れ、この軸受ハウジング6からシリンダ孔1aの後端部
にかけて、外周面を段付にした合成樹脂製の軸受5が嵌
装される。そして、その抜止めのために、止環としての
サークリップ7が軸受ハウジング6内周面の環状係止溝
8に係止される。
シール溝10,11が設けられており、内側シール溝1
0には、ピストンロッド4の外周面にリップ部を密接さ
せる内側シール部材としてのカップシール12が装着さ
れ、外側シール溝11には、軸受ハウジング6の内周面
に密接する外側シール部材としてのOリング13が装着
される。
を係止溝8から離脱させるべく縮径させたとき、その縮
径限界を規制する環状のストッパ壁14が一体に突設さ
れる。
する断面コ字状のインサート環15と、このインサート
環15を包み込むように成形される軸受本体16から構
成され、この軸受本体16が外周に外側シール溝11を
有する。
の後部に備えるフランジ31において負圧ブースタBの
シェル32にボルト33で結合され、このシェル32内
で出力杆34が前記ピストンロッド4に連接され、この
出力杆34の推力により後部ピストン2rが前進駆動さ
れる。
ついて説明する。
インサート環15は、円胴部17aの一端に半径方向内
方に向かう環状の端壁部17bを一体に連設してなるL
字状環17と、前記円胴部17aの他端に外周部側面を
係合させる環状の端板18の二部材から構成され、これ
らの外周面及び外側面には環状の突条19,20が形成
される。この二部材は、それぞれ従来普通の射出成形法
により個別に成形される。このような個別成形によれ
ば、内側シール溝10の底面にバリができず、しかも寸
法精度の高いインサート環15が容易に得られる。
より一体成形したものを用意してもよい。
体の中子型21に装着して、内側シール溝10の開放面
を中子型21外周面で閉塞する。それから中子型21の
半径方向に開閉する一対の側壁型22,23を閉じ、次
いで中子型21の軸方向に開閉する端壁型24を閉じる
ことにより、インサート環15の周りに軸受本体16に
対応したキャビティ25を画成する。一対の側壁型2
2,23は、外側シール溝11の半周部分に対応した半
環状の突起22a,23aをそれぞれ内面に備えてい
る。
融した合成樹脂をキャビティ25に射出充填して軸受本
体16を成形すると共に、この軸受本体16にインサー
ト環15を融合させる。その際、特にインサート環15
の環状突起19,20は熱容量が小さいため、容易に溶
けて軸受本体16に確実に融合する。
2,23及び端壁型24を開いた後、中子型21から取
出される。
ば、内側を内側シール溝とする断面コ字形の合成樹脂製
インサート環を一体の中子型に装着して、内側シール溝
の開放面を中子型外周面により閉塞する工程と、中子型
の半径方向に開閉する一対の側壁型及び中子型の軸方向
に開閉する端壁型を閉じてインサート環周りにキャビテ
ィを画成する工程と、上記キャビティに合成樹脂を充填
して、外側シール溝を外周に有すると共にインサート環
を包み込む軸受本体を成形する工程とを備えたので、一
体の中子型、一対の側壁及び端壁型からなる簡単な成形
型装置により、内、外側シール溝を有する合成樹脂製の
軸受を容易に成形することができ、軸受の軽量化及びコ
スト低減に寄与し得る。
の一端に環状の端壁部を一体に連設してなるL字状環を
成形し、これとは別個に成形した環状の端板を前記円胴
部の他端に係合してインサート環を構成したので、イン
サート環の構成要素を単純な成形型により容易、且つ高
精度に成形することができ、特に内側シール溝の底面を
バリのない滑らかなものに形成でき、それに装着される
内側シール部材のシール機能を損じることがない。
シリンダの縦断側面図。
Claims (2)
- 【請求項1】 マスタシリンダ(M)のピストンロッド
(4)を摺動自在に支承すべくシリンダ本体(1)に装
着され、内、外周面に環状の内、外側シール溝(10,
11)を有する、マスタシリンダのピストンロッド用軸
受の成形方法であって、 内側を内側シール溝(10)とする断面コ字形の合成樹
脂製インサート環(15)を一体の中子型(21)に装
着して、内側シール溝(10)の開放面を中子型(2
1)外周面により閉塞する工程と、 中子型(21)の半径方向に開閉する一対の側壁型(2
2,22)及び中子型(21)の軸方向に開閉する端壁
型(24)を閉じてインサート環(15)周りにキャビ
ティ(25)を画成する工程と、 上記キャビティ(25)に合成樹脂を充填して、外側シ
ール溝(11)を外周に有すると共にインサート環(1
5)を包み込む軸受本体(16)を成形する工程とを備
えたことを特徴とする、マスタシリンダのピストンロッ
ド用軸受の成形方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、 円胴部(17a)の一端に環状の端壁部(17b)を一
体に連設してなるL字状環(17)を成形し、これとは
別個に成形した環状の端板(18)を前記円胴部(17
a)の他端に係合してインサート環(15)を構成した
ことを特徴とする、マスタシリンダのピストンロッド用
軸受の成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31319492A JP3195077B2 (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | マスタシリンダのピストンロッド用軸受の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31319492A JP3195077B2 (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | マスタシリンダのピストンロッド用軸受の成形方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06156253A JPH06156253A (ja) | 1994-06-03 |
JP3195077B2 true JP3195077B2 (ja) | 2001-08-06 |
Family
ID=18038240
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31319492A Expired - Fee Related JP3195077B2 (ja) | 1992-11-24 | 1992-11-24 | マスタシリンダのピストンロッド用軸受の成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3195077B2 (ja) |
-
1992
- 1992-11-24 JP JP31319492A patent/JP3195077B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH06156253A (ja) | 1994-06-03 |
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