JP3194808B2 - ラクトン類の製造方法 - Google Patents

ラクトン類の製造方法

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JP3194808B2 JP09585193A JP9585193A JP3194808B2 JP 3194808 B2 JP3194808 B2 JP 3194808B2 JP 09585193 A JP09585193 A JP 09585193A JP 9585193 A JP9585193 A JP 9585193A JP 3194808 B2 JP3194808 B2 JP 3194808B2
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隆志 岡田
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラクトン類の製造法に関
するものであり、特にγ−ブチロラクトンの製造法に関
する。γ−ブチロラクトンは、有機電気伝導溶液の溶媒
やピロリドン類等の合成原料として有用な化合物であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、飽和及び/又は不飽和ジカルボン
酸誘導体を液相で水素化してラクトン類を製造するため
の方法に関して、多くの提案がなされている。
【0003】例えば触媒として、シリカに担持したコバ
ルト−パラジウム系触媒を用いる方法(例えば特公昭5
8−29142号公報)が知られているが、この方法は
触媒の費用が比較的安価という利点はあるものの、反応
条件が250℃、150kg/cm2Gと苛酷であるた
め、設備費が高くなり工業的な操業を考慮すると好まし
いものではない。
【0004】特公昭45−32061号公報には、ケイ
ソウ土に担持したニッケル−レニウム系触媒を用いた例
が報告されている。しかし、本引例においても反応条件
が250℃、120kg/cm2Gと苛酷であるという
問題があり、さらに環状エーテルの生成や脱炭酸等の副
反応が進行し、ラクトン類の選択性は満足のいくもので
はない。
【0005】また、特開平2−9873号公報において
は、ニッケルおよびパラジウムを50m2/g以上の高
い比表面積を有するシリカに担持させることにより、高
選択的にラクトン類を合成している。本引例は反応条件
が235℃、95kg/cm2Gと苛酷であることから
好ましい方法とは言えないが、本引例には、担体の種類
と比表面積が非常に重要であることが示されている。即
ち、本引例の少なくとも50m2/gの比表面積を有す
るシリカ担体は、従来より知られているシリカ、シリカ
アルミナ、アルミナ、ケイソウ土等の担体に比較して、
高い活性と選択性を与える好ましい担体であることが示
されている。特にニッケルとパラジウムという同じ触媒
成分からなるケイソウ土に担持した触媒(特公昭46−
33030号公報)と比較しても、本引例の反応結果は
著しく改善されており、担体の選択が非常に重要である
ことが解る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、原料
として飽和或いは不飽和どちらのジカルボン酸誘導体を
用いた場合においても、従来知られている触媒よりも温
和な条件下、高収率でラクトン類、特にγ−ブチロラク
トンを製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意研究を行った結果、担体として
ジルコニアを用い、これにニッケルを担持した触媒を用
いて水素化反応を行うと、原料の飽和及び/又は不飽和
ジカルボン酸誘導体を、温和な条件下で高収率でラクト
ン類に変換できることを見いだし本発明を完成するに至
った。即ち本発明は、飽和及び/又は不飽和ジカルボン
酸誘導体を水素化してラクトン類を製造するにあたり、
比表面積が50m2/g以上のジルコニアに担持したニ
ッケルを触媒として用いることを特徴とするラクトン類
の製造方法である。以下本発明について詳細に説明す
る。
【0008】本発明で用いられる原料は、飽和及び/又
は不飽和ジカルボン酸誘導体である。具体的には、無水
マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水シト
ラコン酸、無水メチルコハク酸、無水グルタル酸等の飽
和及び/又は不飽和ジカルボン酸の無水物、マレイン
酸、コハク酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、
メサコン酸、メチルコハク酸、グルタル酸等の飽和及び
/又は不飽和ジカルボン酸が挙げられる。特にγ−ブチ
ロラクトンを目的とする場合は原料として無水マレイン
酸、マレイン酸、無水コハク酸、コハク酸、フマル酸が
挙げられる。
【0009】また、これら原料である飽和または不飽和
のジカルボン酸誘導体は、水素化生成物が同じであるな
らば、どの様な比率で混合されていても良い。
【0010】本発明の方法においては、飽和及び/又は
不飽和ジカルボン酸誘導体は、好ましくは溶媒に溶解さ
せた後、反応に供する。溶媒としては、水素化反応に不
活性で、また、生成物であるラクトン類と反応しないも
のであれば特に制限はなく、例えば、ジエチルエーテ
ル、ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、テ
トラヒドロフラン(以下、THFとする)、ジオキサン
等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、安息香酸メ
チル、安息香酸エチル等のエステル類、メタノール、エ
タノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、te
rt−ブタノール、1,4−ブタンジオール等のアルコ
ール類、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化
水素、酢酸等の酸性溶媒、γ−ブチロラクトン等のラク
トン類、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン等の酸
アミド類等が挙げられる。
【0011】溶媒の使用量は、反応温度において原料が
溶解する程度であれば、全く限定されない。これらの溶
媒は、使用前に特に乾燥させる必要はなく、逆に原料に
対して1モル当量程度であれば水が共存していても構わ
ない。
【0012】本発明では、担体としてジルコニアを用い
るが、ジルコニアの比表面積は50m2/g以上、好ま
しくは少なくとも70m2/g以上のものである。50
2/gより比表面積の小さいジルコニアを用いると、
触媒の活性が充分でなくなり好ましくない。また、ジル
コニアは、調製の際の原料や調製時の熱処理条件によ
り、種々の結晶構造のものが得られるが、本発明におい
て用いられるものの結晶構造は、準安定正方晶、単斜
晶、正方晶、立方晶のいずれでも良く、さらに無定型で
も良い。
【0013】ジルコニアを調製する方法に特に制限はな
く、ジルコニウム化合物の加水分解等で調製したものを
用いればよい。このとき原料となるジルコニウム化合物
にも特に制限はなく、各種の無機、有機のジルコニウム
化合物を用いることができる。無機のジルコニウム化合
物としては、硝酸ジルコニウム、酸化塩化ジルコニウ
ム、酸化硝酸ジルコニウム、酸化過塩素酸ジルコニウ
ム、硫酸ジルコニウム等を例として挙げることができ
る。又、有機のジルコニウム化合物としては、ジルコニ
ウムテトラプロポキシド、ジルコニウム−2,4−ペン
タジオネート等が例として挙げられる。
【0014】ジルコニアの比表面積は、ジルコニア調製
時の熱処理方法、なかでも、熱処理温度に大きく影響さ
れる。しかしながら、ジルコニアの原料や調製方法によ
って、得られるジルコニアの結晶形態が異なるため、熱
処理方法は一概にその範囲を決めるのは難しい。従っ
て、最終的に得られるジルコニアの比表面積が少なくと
も50m2/gとなるように、熱処理温度を適宜調節す
ることが重要である。あえて温度範囲を決めるならば、
1000℃までの熱処理がよい。
【0015】ジルコニアの形状には特に制限はなく、反
応形式に応じて粉末のまま、若しくは成形して用いるこ
とができる。懸濁床では粉末或いは顆粒を、固定床では
タブレットの打錠成形品、球状或いは棒柱状の押し出し
成形品等が用いられる。
【0016】本発明においては、ジルコニアに担持した
ニッケルを触媒として用いる。本発明において使用され
るジルコニア担持ニッケル触媒は、ニッケルのみがジル
コニアに担持されていても良いし、またニッケル及びV
III族以外の元素から選ばれる少なくとも1種以上の
元素が担持されていても良い。このように、ジルコニア
にVIII族以外の元素から選ばれる少なくとも1種以
上の元素を担持することにより、触媒の安定性、活性が
向上するので好ましい。
【0017】ニッケル触媒を調製するにあたり使用でき
る化合物としては、水素化反応中あるいは反応に用いる
前に金属状のニッケルに変化できるものであれば特に制
限はない。具体的には、炭酸ニッケル、塩化ニッケル、
水酸化ニッケル、硝酸ニッケル、酸化ニッケル、硫酸ニ
ッケル、酢酸ニッケル、シュウ酸ニッケル等の各種の無
機、有機のニッケル化合物を用いることができる。
【0018】また、ニッケルとVIII族以外の元素か
ら選ばれる少なくとも1種以上の元素を担持する触媒に
おいては、VIII族以外の元素として、例えば、IV
a族、VIa族、VIIa族、IIb族、IIIb族、
IVb族の元素が挙げられる。具体的には、IVa族元
素としてチタン、VIa族元素としてモリブデン、VI
Ia族元素としてレニウム、IIb族元素として亜鉛、
IIIb族元素としてガリウム、IVb族元素として鉛
を例として挙げることができる。
【0019】触媒を調製するにあたり、使用できる原料
を具体的に例示すると、チタンの場合には、チタニウム
テトラエトキシド、チタニウムテトラブトキシド、チタ
ニウムテトライソプロポキシド、三塩化チタン、四塩化
チタン等を、モリブデンの場合には、モリブデン酸アン
モニウム、酢酸モリブデン、モリブデンへキサカルボニ
ル等を、レニウムの場合には、塩化レニウム、酸化レニ
ウム、過レニウム酸、過レニウム酸アンモニウム等を、
亜鉛の場合には、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、リン酸亜鉛、酸
化亜鉛、酢酸亜鉛等を、ガリウムの場合には、塩化ガリ
ウム、硝酸ガリウム、酸化ガリウム、過塩素酸ガリウム
等を、また、鉛の場合には、酢酸鉛、塩化鉛、硝酸鉛、
酸化鉛、過塩素酸鉛等を例示できる。
【0020】本発明で使用される触媒のニッケル担持量
は、担体を含む触媒総重量に対してニッケル金属として
0.1〜60重量%、好ましくは1〜50重量%であ
る。
【0021】また、ニッケルとVIII族以外の元素を
から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を担持する場合
のニッケルとニッケル以外の元素の比(例えば、Moま
たはRe/Ni原子比)は0.01〜5とすることがで
きる。
【0022】本発明に使用される触媒の調製法は特に制
限はなく、公知の方法で調製したものを使用できる。例
えば沈澱法、混練法、含浸法、沈着法などで調製するこ
とができる。ニッケルとVIII族以外の元素から選ば
れる少なくとも1種以上の元素から成る触媒を調製する
場合は、全ての元素を同時に担持しても良いし、逐次的
に担持しても良い。
【0023】含浸法で調製する場合には、例えば、ニッ
ケル化合物を、またニッケルとVIII族以外の元素か
ら選ばれる少なくとも1種以上の元素からなる場合には
さらに、VIII族以外の元素の例えば、モリブデン、
レニウム等の化合物を適当な溶媒に溶解し、ここに担体
を加え、必要ならば所定の時間静置した後、乾燥し、乾
燥後直接還元しても良いし、場合によっては焼成した後
に還元しても差し支えない。もちろん反応系中で還元し
ても構わない。この還元については金属状のニッケルが
得られれば、還元方法に特に制限はなく、例えば水素な
どを用いて気相で還元しても、あるいはヒドラジン等を
用いて液相で還元しても構わない。還元温度についはニ
ッケルが金属にまで還元されれば特に制限はないが、6
00℃までの温度で良い。
【0024】さらに沈着法で調製する場合には、例えば
ニッケル化合物、場合によってはさらに、VIII族以
外の元素の例えば、モリブデン、レニウム等の化合物
を、適当な溶媒、例えば水などに溶解し、担体を加え、
攪拌しながら沈澱剤を徐々に、あるいはいっきに加え、
ニッケル、モリブデンあるいはレニウム成分を沈着さ
せ、得られた混合物を乾燥し、以後は含浸法と同様の方
法で触媒とすることができる。
【0025】本発明においては、反応は懸濁床による回
分、半回分、連続式でも、又固定床流通式でも実施でき
る。
【0026】本発明の方法による反応は、加温、水素加
圧下で実施される。反応温度は、100〜240℃、好
ましくは120〜240℃が選ばれる。これより高くし
ても副反応の進行が増すだけであり、低くすると反応速
度の点で不利になるおそれがある。また、水素の圧力
は、10〜140kg/cm2G、好ましくは15〜1
20kg/cm2G、さらに好ましくは20〜80kg
/cm2Gが選ばれる。本発明の方法では、この範囲内
で望むべき反応が十分進行するので、これを越える高圧
は不必要であり、これより低圧では反応速度の点で不利
になる。
【0027】反応時間は、温度、圧力、触媒量等の設定
の仕方あるいは反応方法によって変わるため一概にその
範囲を決めることは困難であるが、懸濁床での回分式、
半回分式においては0.5時間以上が必要で、好ましく
は1〜20時間が良い。また、懸濁床による連続式反応
あるいは固定床流通式反応においては、滞留時間は0.
1〜10時間で良い。これより長くても構わないが、こ
の範囲内で反応は終了するので無意味である。これより
短いと高い転化率が得られないことがある。使用する触
媒量は特に限定されないが、好ましくは原料に対し0.
5〜200重量%、更に好ましくは1〜150重量%が
良い。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではないことは言うまでもない。
【0029】ジルコニアの調製 酸化硝酸ジルコニウム・2水塩13.4g(0.05m
ol)を1リットルの脱塩水に溶解させ、攪拌下100
℃に24時間保ち加水分解した。生成した白色のジルコ
ニア前駆体をろ過した後、脱塩水で洗浄液が中性になる
まで水洗した。得られた白色物質を真空下100℃で乾
燥した後、空気流通下400℃で3時間熱処理してジル
コニアを得た。このジルコニアは比表面積127m2
gの単斜晶であった。
【0030】 触媒調製例1 10%Ni/ZrO2(127m2/g) 硝酸ニッケル(Ni(NO32・6H2O)7.43g
を50mlの水に溶解させた。この溶液に上記の方法で
調製した比表面積127m2/gのジルコニア13.5
0gを200メッシュ以下に粉砕して加えた。
【0031】所定時間静置した後、水分をロータリーエ
バポレーターで減圧下に除去し、得られたペーストを減
圧下に40℃で1時間乾燥し、さらに120℃で2時間
乾燥させ粉体を得た。
【0032】上述の粉体をガス流通式還元装置に入れ、
窒素135ml/minと水素15ml/minで混合
したガスを用いて、400℃で1時間還元し、10%N
i/ZrO2(127m2/g)触媒を得た。
【0033】 触媒調製例2 10%Ni/ZrO2(90m2/g) 担体としてジルコニア(Sample Number
9216337;ノートン社製、比表面積90m2
g)を用いた以外は、触媒調製例1と同様の方法で触媒
を調製した。
【0034】 触媒調製例3 10%Ni/ZrO2(12m2/g) 担体としてジルコニア(Sample Number
9016433;ノートン社製、比表面積12m2
g)を用いた以外は、触媒調製例1と同様の方法で触媒
を調製した。
【0035】 触媒調製例4 10%Ni/SiO2(180m2/g) 担体としてシリカ(CARiACT−15;富士デヴィ
ソン社製、比表面積180m2/g)を用いた以外は、
触媒調製例1と同様の方法で触媒を調製した。 触媒調製例5 10%Ni/C(1000m2/g) 担体として活性炭(粒状白鷺;武田薬品製1000m2
/g)を用いた以外は、触媒調製例1と同様の方法で触
媒を調製した。
【0036】 触媒調製例6 10%Ni/ケイソウ土(35m2
g) 担体としてケイソウ土(HSC;Manville社
製、比表面積35m2/g)を用いた以外は、触媒調製
例1と同様の方法で触媒を調製した。
【0037】 触媒調製例7 10%Ni/Al23(340m2
g) 担体としてアルミナ(NK−324;住友化学工業社
製、比表面積340m2/g)を用いた以外は、触媒調
製例1と同様の方法で触媒を調製した。
【0038】 触媒調製例8 1%Ni/ZrO2(98m2/g) 硝酸ニッケル(Ni(NO32・6H2O)0.74g
を50mlの水に溶解させた。この溶液にジルコニア
(Sample Number 9116293;ノー
トン社製、比表面積98m2/g)14.85gを20
0メッシュ以下に粉砕して加えた。
【0039】所定時間静置した後、水分をロータリーエ
バポレーターで減圧下に除去し、得られたペーストを減
圧下に40℃で1時間乾燥し、さらに120℃で2時間
乾燥させ粉体を得た。
【0040】上述の粉体をガス流通式還元装置に入れ、
窒素135ml/minと水素15ml/minで混合
したガスを用いて、400℃で1時間還元し、1%Ni
/ZrO2(98m2/g)触媒を得た。
【0041】 触媒調製例9 2.5%Ni/ZrO2(98m2/g) 硝酸ニッケル(Ni(NO32・6H2O)を1.85
g、ジルコニアを14.63gとした以外は、触媒調製
例8と同様の方法で触媒を調製した。
【0042】 触媒調製例10 5%Ni/ZrO2(98m2/g) 硝酸ニッケル(Ni(NO32・6H2O)を3.71
g、ジルコニアを14.25gとした以外は、触媒調製
例8と同様の方法で触媒を調製した。
【0043】 触媒調製例11 10%Ni/ZrO2(98m2/g) 硝酸ニッケル(Ni(NO32・6H2O)を7.43
g、ジルコニアを13.50gとした以外は、触媒調製
例8と同様の方法で触媒を調製した。
【0044】触媒調製例12 10%Ni−3%Re/
ZrO2(90m2/g) 硝酸ニッケル(Ni(NO32・6H2O)7.43g
と過レニウム酸アンモニウム(NH4ReO4)0.67
gを50mlの水に溶解させた。この溶液に200メッ
シュ以下に粉砕した比表面積90m2/gのジルコニア
(ノートン社製)13.03gを加えた。
【0045】所定時間静置した後、水分をロータリーエ
バポレーターで減圧下に除去し、得られたペーストを減
圧下に40℃で1時間乾燥し、さらに120℃で2時間
乾燥させ粉体を得た。
【0046】上述の粉体をガス流通式還元装置に入れ、
窒素135ml/minと水素15ml/minで混合
したガスを用いて、400℃で15時間還元し、10%
Ni−3%Re/ZrO2(90m2/g)触媒を得た。
【0047】実施例1 200mlのステンレス製オートクレーブに、無水マレ
イン酸1.96g(20mmol)、触媒調製例1で調
製した10%Ni/ZrO2(127m2/g)420m
g、THF20mlを仕込み、系内を水素で十分置換し
た後、50kg/cm2Gになるように水素を圧入し
た。加熱撹拌しながら180℃に昇温し、2時間水素化
反応を行った。
【0048】反応終了後、オートクレーブを室温まで冷
却し、続いて水素をパージし反応液を取り出した。触媒
等をろ別してから、ろ液をガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、γ−ブチロラクトンの収率は原料の無
水マレイン酸に対して、73.7mol%であった。
【0049】実施例2 触媒を触媒調製例2で調製した10%Ni/ZrO
2(90m2/g)にした以外は、実施例1と同様にして
反応を行った。結果を表1に示す。
【0050】実施例3 200mlのステンレス製オートクレーブに、無水コハ
ク酸30.0g(300mmol)、触媒調製例8で調
製した1%Ni/ZrO2(98m2/g)3.0g、T
HF45mlを仕込み、系内を水素で十分置換した後、
50kg/cm2Gになるように水素を圧入した。加熱
撹拌しながら200℃に昇温し、水素圧を一定に保ちな
がら3時間水素化反応を行った。
【0051】反応終了後、オートクレーブを室温まで冷
却し、続いて水素をパージし反応液を取り出した。触媒
等をろ別してから、ろ液をガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、γ−ブチロラクトンの収率は原料の無
水コハク酸に対して、26.1mol%であった。
【0052】実施例4 触媒を触媒調製例9で調製した2.5%Ni/ZrO2
(98m2/g)にした以外は、実施例3と同様にして
反応を行った。結果を表1に示す。
【0053】実施例5 触媒を触媒調製例10で調製した5%Ni/ZrO
2(98m2/g)にした以外は、実施例3と同様にして
反応を行った。結果を表1に示す。
【0054】実施例6 触媒を触媒調製例11で調製した10%Ni/ZrO2
(98m2/g)にした以外は、実施例3と同様にして
反応を行った。結果を表1に示す。
【0055】実施例7 触媒を触媒調製例12で調製した10%Ni−3%Re
/ZrO2(90m2/g)にした以外は、実施例1と同
様にして反応を行った。結果を表1に示す。 実施例8 反応温度を150℃とした以外は、実施例7と同様にし
て反応を行った。結果を表1に示す。
【0056】実施例9 原料をコハク酸2.25g(19mmol)とし、触媒
を触媒調製例12で調製した10%Ni−3%Re/Z
rO2(90m2/g)にした以外は、実施例7と同様に
して反応を行った。結果を表1に示す。
【0057】比較例1 触媒を触媒調製例3で調製した10%Ni/ZrO
2(12m2/g)にした以外は、実施例1と同様にして
反応を行った。結果を表1に示す。
【0058】比較例2 触媒を触媒調製例4で調製した10%Ni/SiO
2(180m2/g)にした以外は、実施例1と同様にし
て反応を行った。結果を表1に示す。
【0059】比較例3 触媒を触媒調製例5で調製した10%Ni/C(100
0m2/g)にした以外は、実施例1と同様にして反応
を行った。結果を表1に示す。
【0060】比較例4 触媒を触媒調製例6で調製した10%Ni/ケイソウ土
(35m2/g)にした以外は、実施例1と同様にして
反応を行った。結果を表1に示す。
【0061】比較例5 触媒を触媒調製例7で調製した10%Ni/Al2
3(340m2/g)にした以外は、実施例1と同様にし
て反応を行った。結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、飽和及び/又は不飽和
ジカルボン酸誘導体を水素化するにあたり、ジルコニア
に担持したニッケルを触媒とし、水素化反応を行うこと
により、従来公知の担体に担持した不均一系触媒と比較
し、温和な条件下で高収率でラクトン類を製造すること
ができる。
【0064】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−143865(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/33 B01J 23/755 B01J 23/889 C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】飽和及び/又は不飽和ジカルボン酸誘導体
    を水素化してラクトン類を製造するにあたり、比表面積
    が50m2/g以上のジルコニアに担持したニッケルを
    触媒として用いることを特徴とするラクトン類の製造方
    法。
  2. 【請求項2】ジルコニアに、ニッケル及びVIII族以
    外の元素から選ばれる少なくとも1種以上の元素を担持
    した触媒を用いることを特徴とする、請求項1に記載の
    ラクトン類の製造方法。
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