JP3194816B2 - ラクトン類の製造方法 - Google Patents

ラクトン類の製造方法

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラクトン類の製造法に関
するものであり、特にγ−ブチロラクトンの製造法に関
する。γ−ブチロラクトンは、有機電気伝導溶液の溶媒
やピロリドン類等の合成原料として有用な化合物であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、飽和及び/又は不飽和ジカルボン
酸誘導体を液相で水素化してラクトン類を製造する方法
に関しては、多くの提案がなされている。
【0003】例えば触媒として、シリカに担持したコバ
ルト−パラジウム系触媒を用いる方法(例えば特公昭5
8−29142号公報)が知られている。コバルト−パ
ラジウム系触媒を使用する方法は、触媒の費用が比較的
安価という利点はあるものの、反応条件が250℃、1
50kg/cm2Gと苛酷であるため、設備費が高くな
り工業的な操業を考慮すると好ましくない。
【0004】特公昭45−32061号公報には、ケイ
ソウ土に担持したニッケル−レニウム系触媒を用いた例
が報告されている。しかし、本公報においても反応条件
が250℃、120kg/cm2Gと苛酷であるという
問題があり、さらに環状エーテルの生成や脱炭酸等の副
反応が進行し、ラクトン類の選択性は満足のいくもので
はない。
【0005】また、特開平2−9873号公報において
は、ニッケルおよびパラジウムを50m2/g以上の高
い比表面積を有するシリカに担持させることにより、高
選択的にラクトン類を合成している。本公報は反応条件
が235℃、95kg/cm2Gと苛酷であることから
好ましい方法とは言えないが、担体の種類と比表面積が
非常に重要であることが示されている。即ち、本公報の
少なくとも50m2/gの比表面積を有するシリカ担体
は、従来より知られているシリカ、シリカアルミナ、ア
ルミナ、ケイソウ土等の担体に比較して、高い活性と選
択性を与える好ましい担体であることが示されている。
特にニッケルとパラジウムという同じ触媒成分からなる
ケイソウ土に担持した触媒(特公昭46−33030号
公報)と比較しても、本公報の反応結果は著しく改善さ
れており、担体の選択が非常に重要であることが解る。
【0006】更に、ジルコニアに担持したパラジウムと
レニウムから成る触媒を用いる方法(特開昭63−21
8636号公報)が知られている。しかし本公報では、
原料の転化率を高くすると、ブタンジオールやテトラヒ
ドロフラン等の副生成物が多くなり、一方、目的とする
γ−ブチロラクトンの選択率を高くするためには、転化
率を低くしなければならないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、原料
として飽和或いは不飽和どちらのジカルボン酸誘導体を
用いた場合においても、従来知られている触媒よりも温
和な条件下、高収率でラクトン類、特にγ−ブチロラク
トンを製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意研究を行った結果、比表面積が
50m2/g以上のジルコニアに担持されたニッケルと
VIII族の貴金属からなるニッケル系触媒に、レニウ
ムを組み合わせた触媒を用いて水素化反応を行うと、原
料の飽和及び/又は不飽和ジカルボン酸誘導体を、温和
な条件下で高収率でラクトン類に変換できることを見い
だし本発明を完成するに至った。
【0009】即ち本発明は、飽和及び/又は不飽和ジカ
ルボン酸誘導体を水素化するにあたり、比表面積が50
2/g以上のジルコニアに担持されたニッケルとVI
II族貴金属からなるニッケル系触媒に、レニウムを組
み合わせた触媒を用いることを特徴とするラクトン類の
製造方法に関するものである。以下本発明について詳細
に説明する。
【0010】本発明で用いられる原料は、飽和及び/又
は不飽和ジカルボン酸誘導体である。具体的には、無水
マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水シト
ラコン酸、無水メチルコハク酸、無水グルタル酸等の飽
和及び/又は不飽和ジカルボン酸の無水物、マレイン
酸、コハク酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、
メサコン酸、メチルコハク酸、グルタル酸等の飽和及び
/又は不飽和ジカルボン酸が挙げられる。特にγ−ブチ
ロラクトンを目的とする場合は無水マレイン酸、マレイ
ン酸、無水コハク酸、コハク酸、フマル酸が挙げられ
る。
【0011】また、これら原料である飽和または不飽和
のジカルボン酸誘導体は、水素化生成物が同じであるな
らばどの様な比率で混合されていても良い。
【0012】本発明の方法においては、飽和及び/又は
不飽和ジカルボン酸誘導体は、好ましくは溶媒に溶解さ
せた後、反応に供する。この溶媒としては、水素化反応
に不活性で、また、生成物であるラクトン類と反応しな
いものであれば特に制限はなく、例えばジエチルエーテ
ル、ジメトキシエタン、ジグライム、トリグライム、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸メ
チル、酢酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル等
のエステル類、メタノール、エタノール、n−ブタノー
ル、iso−ブタノール、tert−ブタノール、1,
4−ブタンジオール等のアルコール類、n−ヘキサン、
シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、酢酸等の酸性溶
媒、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、2−ピロリド
ン、N−メチルピロリドン等の酸アミド類等が挙げられ
る。
【0013】溶媒の使用量は、反応温度において原料が
溶解する程度であれば、全く限定されない。
【0014】本発明では担体としてジルコニアを用いる
が、ジルコニアの比表面積は、少なくとも50m2
g、好ましくは少なくとも70m2/gのものである。
50m2/gより比表面積の小さいジルコニアを用いる
と、触媒の活性が充分でなく、好ましくない。ジルコニ
アは、調製の際の原料や調製時の熱処理条件により、種
々の結晶構造のものが得られるが、本発明においては、
結晶構造は、準安定正方晶、単斜晶、正方晶、立方晶の
いずれでも良く、さらに無定型でも良い。
【0015】ジルコニアを調製する方法に特に制限はな
く、ジルコニウム化合物の加水分解等で調製したものを
用いればよい。ジルコニウム原料にも特に制限はなく、
各種の無機、有機のジルコニウム化合物を用いることが
できる。無機のジルコニウム化合物としては、硝酸ジル
コニウム、酸化塩化ジルコニウム、酸化硝酸ジルコニウ
ム、酸化過塩素酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム等を
例として挙げることができる。又、有機のジルコニウム
化合物としては、ジルコニウムテトラプロポキシド、ジ
ルコニウム−2,4−ペンタジオネート等が例として挙
げられる。
【0016】ジルコニアの比表面積は、ジルコニア調製
時の熱処理方法、なかでも熱処理温度に大きく影響され
る。しかしながら、ジルコニアの原料や調製方法によっ
て、得られるジルコニアの結晶形態が異なるため、熱処
理方法は一概にその範囲を決めるのは難しい。従って、
最終的に得られるジルコニアの比表面積が、少なくとも
50m2/gとなる温度で熱処理温度を調節することが
重要である。あえて温度範囲を決めるならば、1000
℃までの熱処理がよい。
【0017】ジルコニアの形状には特に制限はなく、反
応形式に応じて粉末のまま、若しくは成形して用いるこ
とができる。懸濁床では粉末或いは顆粒を、固定床では
タブレットの打錠成形品、球状或いは棒柱状の押し出し
成形品等が用いられる。
【0018】本発明においては、比表面積が50m2
g以上のジルコニアに担持されたニッケルとVIII族
貴金属からなるニッケル系触媒に、レニウムを組み合わ
せた触媒を用いる。ニッケル系触媒を調製するにあたり
使用できるニッケル化合物としては、水素化反応中ある
いは反応に用いる前に金属状のニッケルに変化できるも
のであれば特に制限はない。具体的には、炭酸ニッケ
ル、塩化ニッケル、水酸化ニッケル、硝酸ニッケル、酸
化ニッケル、硫酸ニッケル、酢酸ニッケル、シュウ酸ニ
ッケル等の各種の無機、有機のニッケル化合物を用いる
ことができる。
【0019】また、ニッケルとVIII族貴金属からな
るニッケル系触媒に組み合わせるレニウムの原料として
は、水素化反応中あるいは反応に用いる前に、少なくと
も一部が金属状のレニウムに変化できるものであれば特
に制限はなく、塩化レニウム、酸化レニウム、過レニウ
ム酸、過レニウム酸アンモニウム等を例示できる。
【0020】本発明で使用するニッケル系触媒は、ニッ
ケルにルテニウム、ロジウム、パラジウム、イリジウ
ム、プラチナなどのVIII族貴金属を組み合わせた触
媒である。中でも、ニッケルにパラジウムを組み合わせ
た触媒が好ましい。この時、ニッケルに組み合わせるパ
ラジウムの原料としては、その原料が水素化反応中ある
いは反応に用いる前に、0価の金属に変化できるもので
あれば特に制限はないが、具体的に例示すると、ヘキサ
クロロパラジウム酸アンモニウム、テトラクロロパラジ
ウム酸アンモニウム、ジニトロジアミンパラジウム、ク
ロロカルボニルパラジウム、塩化パラジウム、硝酸パラ
ジウム、酸化パラジウム、硫酸パラジウム、酢酸パラジ
ウム、パラジウムアセチルアセトナ−ト、ジニトロサル
ファイトパラジウム酸カリウム、ヘキサクロロパラジウ
ム酸カリウム、テトラクロロパラジウム酸ナトリウム、
テトラアンミンパラジウム塩化物、テトラアンミンパラ
ジウム硝酸塩、ジクロロジアミンパラジウム、ジクロロ
(エチレンジアミン)パラジウム、テトラシアノパラジ
ウム酸カリウム等が挙げられる。
【0021】本発明で使用される、ニッケルとVIII
族貴金属からなるニッケル系触媒のニッケル担持量は、
担体を含む触媒総重量に対してニッケル金属として1〜
60重量%、好ましくは2〜50重量%である。また、
ニッケルに組み合わせるVIII族貴金属の担持量は、
原子比(例えばPd/Ni原子比)として、0.3以下
とすることが好ましい。原子比が0.3を越えると、V
III族貴金属の性質が強くなり、脱カルボニル反応等
の副反応が生じるおそれがある。更に、上記ニッケル系
触媒に組み合わせるレニウムの担持量は、原子比(Re
/Ni原子比)として、0.1以下とすることが好まし
く、この原子比が0.1を越えると、レニウムの性質が
強くなり、ラクトン類のエ−テル類或いはジオ−ル類へ
の水素化等が進行するおそれがある。
【0022】本発明に使用される、ジルコニアに担持さ
れたニッケルとVIII族貴金属からなるニッケル系触
媒にレニウムを組み合わせた触媒の調製法は特に制限は
なく、公知の方法で調製したものを使用できる。例えば
沈澱法、混練法、含浸法、沈着法などで調製することが
でき、この時、全ての元素を同時に担持しても良いし、
逐次的に担持しても良い。例えば、含浸法で調製する場
合には、ニッケル化合物、パラジウム化合物及びレニウ
ム化合物を適当な溶媒に溶解し、ここに担体を加え、必
要ならば所定の時間静置した後、乾燥する。そして乾燥
後直接還元し調製して良いし、場合によっては焼成した
後に還元して調製しても差し支えない。もちろん反応系
中で還元しても構わない。
【0023】このとき金属状のニッケル、パラジウム及
び少なくとも一部が金属状のレニウムとして得られれ
ば、還元方法に特に制限はなく、例えば水素などを用い
て気相で還元しても、あるいはヒドラジン等を用いて液
相で還元しても構わない。還元温度については、原料と
して用いたニッケル化合物、パラジウム化合物及び少な
くとも一部のレニウム化合物が金属にまで還元されれば
特に制限はないが、通常600℃までの温度で良い。
【0024】さらに沈着法で調製する場合には、ニッケ
ル化合物、パラジウム化合物及びレニウム化合物を適当
な溶媒、例えば水などに溶解し、担体を加え、攪拌しな
がら沈澱剤を徐々にあるいはいっきに加え、ニッケル、
パラジウム及びレニウム成分を沈着させ、得られた混合
物を乾燥し、以後は含浸法と同様の方法で触媒とするこ
とができる。
【0025】さらに、本発明に使用される触媒は、塩素
含有量が0.9重量%以下であることが好ましい。この
様な触媒は、塩素を含まない原料を使用するか、あるい
は調製のいずれかの段階で、例えば、アンモニア水等に
より洗浄することで調製することができる。塩素含有量
が0.9重量%より多いと、充分な触媒活性が得られな
いことがある。
【0026】本発明においては、反応は懸濁床による回
分、半回分、連続式でも、又固定床流通式でも実施でき
る。
【0027】本発明の方法による反応は、加温、水素加
圧下で実施される。反応温度は、100〜240℃、好
ましくは120〜240℃、更に好ましくは120〜2
30℃が選ばれる。これより高くしても副反応の進行が
増すだけであり、低くすると反応速度の点で不利にな
る。また、水素の圧力は、10〜140kg/cm
2G、好ましくは15〜120kg/cm2Gが選ばれ
る。本発明の方法では、この範囲内で望むべき反応が十
分進行するので、これを越える高圧は不必要であり、こ
れより低圧では反応速度の点で不利になる。
【0028】反応時間は、温度、圧力、触媒量等の設定
の仕方あるいは反応方法によって変わるため一概にその
範囲を決めることは困難であるが、懸濁床での回分式、
半回分式においては0.5時間以上が必要で、好ましく
は1〜20時間が良い。また、懸濁床による連続式反応
あるいは固定床流通式反応においては、滞留時間は0.
1〜10時間で良い。これより長くても構わないが、こ
の範囲内で反応は終了するので無意味である。これより
短いと高い転化率が得られないことがある。
【0029】使用する触媒量は特に限定されないが、好
ましくは原料に対し0.5〜200重量%、更に好まし
くは1〜150重量%が良い。
【0030】
【実施例】以下、本反応を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本反応がこれら実施例のみに限定されるもの
ではないことは言うまでもない。
【0031】触媒調製例1 10%Ni−0.9%Pd−0.6%Re/ZrO
2(98m2/g) 硝酸ニッケル(Ni(NO32・6H2O)7.43
g、硝酸パラジウム水溶液(Pd;4.4wt%)3.
07g及び過レニウム酸アンモニウム(NH4ReO4
0.13gを50mlの水に加えた。この溶液に200
メッシュ以下に粉砕した比表面積98m2/gのジルコ
ニア(ノートン社製;SampleNumber 91
16293)13.28gを加えた。所定時間静置した
後、水分をロータリーエバポレーターで減圧下に除去
し、得られたペーストを減圧下に40℃で1時間乾燥
し、さらに120℃で2時間乾燥させ粉体を得た。
【0032】上述の粉体をガス流通式還元装置に入れ、
窒素135ml/minと水素15ml/minで混合
したガスを用いて、400℃で15時間還元し、10%
Ni−0.9%Pd−0.6%Re/ZrO2(98m2
/g)触媒を得た。PdとNiの原子比は0.05、R
eとNiの原子比は0.019であった。また、蛍光X
線分析装置で測定した結果、塩素含有量は0.05重量
%以下であった。
【0033】触媒調製例2 10%Ni−0.6%Pd−0.3%Re/ZrO
2(98m2/g) 硝酸パラジウム水溶液(Pd;4.4wt%)を2.0
5g、過レニウム酸アンモニウム(NH4ReO4)を
0.065g及びジルコニアを13.37gとした以外
は、触媒調製例1と同様の方法で触媒を調製した。得ら
れた触媒のPdとNiの原子比は0.03、ReとNi
の原子比は0.009であった。また蛍光X線分析装置
で測定した結果、塩素含有量は0.05重量%以下であ
った。
【0034】触媒調製例3 10%Ni−3.6%Pd−0.6%Re/ZrO
2(98m2/g) 硝酸パラジウム水溶液(Pd;4.4wt%)を12.
28g、ジルコニアを12.87gとした以外は、触媒
調製例1と同様の方法で触媒を調製した。得られた触媒
のPdとNiの原子比は0.2、ReとNiの原子比は
0.019であった。また、蛍光X線分析装置で測定し
た結果、塩素含有量は0.05重量%以下であった。
【0035】触媒調製例4 10%Ni−0.9%Pd−3.0%Re/ZrO
2(98m2/g) 過レニウム酸アンモニウム(NH4ReO4)を0.65
g、ジルコニアを12.92gとした以外は、触媒調製
例1と同様の方法で触媒を調製した。得られた触媒のP
dとNiの原子比は0.05、ReとNiの原子比は
0.095であった。また、蛍光X線分析装置で測定し
た結果、塩素含有量は0.05重量%以下であった。
【0036】触媒調製例5 10%Ni−0.9%Pd−0.6%Re/ZrO
2(12m2/g) 担体としてノートン社製ジルコニア(Sample N
umber 9016433;12m2/g)を用いた
以外は、触媒調製例1と同様の方法で触媒を調製した。
蛍光X線分析装置で測定した結果、塩素含有量は0.0
5重量%以下であった。
【0037】触媒調製例6 10%Ni−0.9%Pd−0.6%Re/SiO
2(180m2/g) 担体として富士デヴィソン社製シリカ(CARiACT
−15;180m2/g)を用いた以外は、触媒調製例
1と同様の方法で触媒を調製した。蛍光X線分析装置で
測定した結果、塩素含有量は0.05重量%以下であっ
た。
【0038】触媒調製例7 10%Ni−0.9%Pd−0.6%Re/ケイソウ土
(35m2/g) 担体としてJohns−Manville社製ケイソウ
土(HSC;35m2/g)を用いた以外は、触媒調製
例1と同様の方法で触媒を調製した。蛍光X線分析装置
で測定した結果、塩素含有量は0.05重量%以下であ
った。
【0039】触媒調製例8 10%Ni−0.9%Pd/ZrO2(98m2/g) ジルコニアを13.37gとしたこと及び過レニウム酸
アンモニウム(NH4ReO4)を加えなかったこと以外
は、触媒調製例1と同様の方法で触媒を調製した。得ら
れた触媒のPdとNiの原子比は、0.05であった。
また、蛍光X線分析装置で測定した結果、塩素含有量は
0.05重量%以下であった。
【0040】触媒調製例9 0.9%Pd−0.6%Re/ZrO2(98m2/g) ジルコニアを14.78gとしたこと及び硝酸ニッケル
(Ni(NO32・6H2O)を加えなかったこと以外
は、触媒調製例1と同様の方法で触媒を調製した。ま
た、蛍光X線分析装置で測定した結果、塩素含有量は
0.05重量%以下であった。
【0041】実施例1 200mlのステンレス製オートクレーブに、コハク酸
35.43g(300mmol)、触媒調製例1で調製
した10%Ni−0.9%Pd−0.6%Re/ZrO
2(98m2/g)3.0g及びTHF45mlを仕込
み、系内を水素で十分置換した後、50kg/cm2
になるように水素を圧入した。加熱撹拌しながら200
℃に昇温し、水素圧を一定に保ちながら3時間水素化反
応を行った。反応終了後、オートクレーブを室温まで冷
却し、続いて水素をパージし反応液を取り出した。触媒
等をろ別してから、ろ液をガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、γ−ブチロラクトンの収率は原料のコ
ハク酸に対して、51.3mol%であった。
【0042】実施例2 200mlのステンレス製オートクレーブに、無水コハ
ク酸24.0g(240mmol)、コハク酸7.1g
(60mmol)、触媒調製例1で調製した10%Ni
−0.9%Pd−0.6%Re/ZrO2(98m2
g)3.0g及びTHF45mlを仕込み、系内を水素
で十分置換した後、50kg/cm2Gになるように水
素を圧入した。加熱撹拌しながら200℃に昇温し、水
素圧を一定に保ちながら3時間水素化反応を行った。反
応終了後、オートクレーブを室温まで冷却し、続いて水
素をパージし反応液を取り出した。触媒等をろ別してか
ら、ろ液をガスクロマトグラフィーにより分析した結
果、γ−ブチロラクトンの収率は原料の無水コハク酸及
びコハク酸の合計量に対して、80.4mol%であっ
た。
【0043】実施例3 200mlのステンレス製オートクレーブに、無水コハ
ク酸30.0g(300mmol)、触媒調製例1で調
製した10%Ni−0.9%Pd−0.6%Re/Zr
2(98m2/g)3.0g及びTHF45mlを仕込
み、系内を水素で十分置換した後、50kg/cm2
になるように水素を圧入した。加熱撹拌しながら200
℃に昇温し、水素圧を一定に保ちながら3時間水素化反
応を行った。反応終了後、オートクレーブを室温まで冷
却し、続いて水素をパージし反応液を取り出した。触媒
等をろ別してから、ろ液をガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、γ−ブチロラクトンの収率は原料の無
水コハク酸に対して、84.9mol%であった。
【0044】実施例4 触媒を触媒調製例2で調製した10%Ni−0.6%P
d−0.3%Re/ZrO2(98m2/g)にした以外
は、実施例3と同様にして反応を行った。結果を表1に
示す。
【0045】実施例5 触媒を触媒調製例3で調製した10%Ni−3.6%P
d−0.6%Re/ZrO2(98m2/g)にした以外
は、実施例3と同様にして反応を行った。結果を表1に
示す。
【0046】実施例6 触媒を触媒調製例4で調製した10%Ni−0.9%P
d−3.0%Re/ZrO2(98m2/g)にした以外
は、実施例3と同様にして反応を行った。結果を表1に
示す。
【0047】実施例7 反応温度を180℃にしたこと以外は、実施例3と同様
にして反応を行った。結果を表1に示す。
【0048】比較例1 触媒を触媒調製例8で調製した10%Ni−0.9%P
d/ZrO2(98m2/g)にした以外は、実施例1と
同様にして反応を行った。結果を表1に示す。
【0049】比較例2 触媒を触媒調製例8で調製した10%Ni−0.9%P
d/ZrO2(98m2/g)にした以外は、実施例2と
同様にして反応を行った。結果を表1に示す。
【0050】比較例3 触媒を触媒調製例8で調製した10%Ni−0.9%P
d/ZrO2(98m2/g)にした以外は、実施例3と
同様にして反応を行った。結果を表1に示す。
【0051】比較例4 触媒を触媒調製例8で調製した10%Ni−0.9%P
d/ZrO2(98m2/g)にした以外は、実施例7と
同様にして反応を行った。結果を表1に示す。
【0052】比較例5 触媒を触媒調製例7で調製した10%Ni−0.9%P
d−0.6%Re/ケイソウ土(35m2/g)にした
以外は、実施例3と同様にして反応を行った。結果を表
1に示す。
【0053】比較例6 触媒を触媒調製例5で調製した10%Ni−0.9%P
d−0.6%Re/ZrO2(12m2/g)にした以外
は、実施例3と同様にして反応を行った。結果を表1に
示す。
【0054】比較例7 触媒を触媒調製例6で調製した10%Ni−0.9%P
d−0.6%Re/SiO2(180m2/g)にした以
外は、実施例7と同様にして反応を行った。結果を表1
に示す。
【0055】比較例8 触媒を触媒調製例9で調製した0.9%Pd−0.6%
Re/ZrO2(98m2/g)にした以外は、実施例3
と同様にして反応を行った。結果を表1に示す。
【0056】比較例9 触媒を触媒調製例9で調製した0.9%Pd−0.6%
Re/ZrO2(98m2/g)にした以外は、実施例1
と同様にして反応を行った。結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
【0058】なお表中の略語は、以下のものを示す。
【0059】THF:テトラヒドロフラン SAN:無水コハク酸 SAC:コハク酸
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、飽和及び/又は不飽和
ジカルボン酸誘導体を水素化するにあたり、ジルコニア
に担持されたニッケルとVIII族貴金属からなるニッ
ケル系触媒にレニウムを組み合わせた触媒を用いて水素
化反応を行うことにより、従来公知の担体に担持した不
均一系触媒と比較し、温和な条件下で高収率でラクトン
類を製造することができる。
【0061】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−143865(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 307/33 B01J 23/656 B01J 23/89 C07B 61/00 300 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】飽和及び/又は不飽和ジカルボン酸誘導体
    を水素化するにあたり、比表面積が50m2/g以上の
    ジルコニアに担持されたニッケルとVIII族貴金属か
    らなるニッケル系触媒に、レニウムを組み合わせた触媒
    を用いることを特徴とするラクトン類の製造方法。
  2. 【請求項2】VIII族の貴金属がパラジウムである請
    求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】触媒の塩素含有量が0.9重量%以下であ
    る請求項1または2に記載の製造方法。
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