JP3194408B2 - 転写シート - Google Patents

転写シート

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部にアルカリ分を含
む基材の表面に所望絵柄を有する化粧板、建装材等の絵
付け製造において使用する転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅外装用の化粧板として、窯業
系基材に塗装を施した所謂サイディングボード(sid
ing board)が市販されているが、これらはエ
ンボスを意匠表現として重要視しており、その塗装は単
色、あるいは2色程度である。さらにダイレクトプリン
ト方式を用いて、塗装による意匠表現に比べ、より高級
感を出した製品もあるが、その製造上の制約から、エン
ボスの深いものに対応できず、絵柄としての表現も貧弱
なものである。また、使用する顔料は、酸化鉄系のた
め、鮮明な色調が表現できなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな問題を解決する手段として、ロール転写法によるエ
ンボス化粧板の製造方法について研究を行ない、様々な
エンボス形状に対応すべく種々の提案を行ってきた。
【0004】しかしながら、転写を行なう基材が、窯業
系サイディングボード、GRC、押し出しセメントブロ
ック、金属ボード、各種プラスチックボード等のように
多様化し、それぞれの基材の特徴により、同一の転写紙
構成を用いても、諸物性に著しい差が出ることが問題と
なってきた。一例を挙げると、例えばセメントブロック
のように内部にアルカリ分を含む基材では、アルカリに
よりインキに使用している顔料が分解したり変性して、
変色を起こす場合がある。
【0005】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、絵柄層に使用するインキの樹脂系と顔料
系を高耐久性のものに限定することで、より汎用性に富
む化粧板の製造に使用する転写シート、特に外装用の化
粧板の絵付け用に適した転写シートを得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、ア
クリル系樹脂あるいはフッ素系樹脂を主体とするビヒク
ルと着色顔料とを含むイエローインキ、マゼンタインキ
及びシアンインキによる印刷絵柄を有する転写シートで
あって、前記マゼンタインキに含有されるマゼンタ着色
顔料がブロムアンザンスロンスカーレットであることを
特徴とする、内部にアルカリ分を含む基材への転写用の
転写シートである。
【0007】また、本発明の第2発明は、上記第1発明
におけるイエローインキに含有されるイエロー着色顔料
がイソインドリノンイエローであることを特徴とする
写シートである。
【0008】
【0009】
【0010】
【実施例】第1発明の転写シートを、図1の構成図に示
す一実施例に従って詳細に説明すれば、基体シート11
と、剥離層12と、アクリル系あるいはフッ素系樹脂を
主体とするビヒクルと着色顔料とを含むイエローイン
キ、マゼンタインキ及びシアンインキを用いて印刷形成
された絵柄層13からなり、前記マゼンタインキにはマ
ゼンタ着色顔料としてブロムアンザンスロンスカーレッ
トが含有されているものである。
【0011】また、第2発明の転写シートを、同図1の
構成図に示す一実施例に従って詳細に説明すれば、基体
シート11と、剥離層12と、アクリル系樹脂あるいは
フッ素系樹脂を主体とするビヒクルと着色顔料とを含む
イエローインキ、マゼンタインキ及びシアンインキを用
いて印刷形成された絵柄層13からなり、前記マゼンタ
インキにはマゼンタ着色顔料としてブロムアンザンスロ
ンスカーレットが含有されていると共に、前記イエロー
インキにはイエロー着色顔料としてイソインドリノンイ
エローが含有されているものである。
【0012】上記第1発明、又は第2発明における基体
シート11、剥離層12、絵柄層13は、下記の構成か
らなる。まず、基体シート11は、ポリ塩化ビニル樹脂
フィルムあるいはポリエステル樹脂フィルム等の熱可塑
性樹脂フィルムである。また、基体シート11は、紙や
合成樹脂等の基材シートに、ポリ塩化ビニル樹脂、アク
リル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ
プロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂若しくは熱可塑性樹脂
フィルムをコーティング若しくはラミネートしたコーテ
ィングシート若しくはラミネートシートであってもよ
い。あるいは、上記基体シート11は、紙や合成樹脂等
の基材シートに、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂等の熱硬化性樹脂をコーティングしたコ
ーティングシートであってもよい。
【0013】剥離層12(又は剥離ニス層)は、基体シ
ート11表面に設けられ、絵柄層13に対する剥離機能
を有し、絵柄層13は(絵柄印刷)は、アクリル系樹脂
あるいはフッ素系樹脂を主体とするビヒクルと、イエロ
ー着色顔料とからなるイエローインキ、前記ビヒクル
と、マゼンタ着色顔料としてのブロムアンザンスロンス
カーレットとからなるマゼンタインキ、及び、前記ビヒ
クルと、シアン着色顔料とからなるシアンインキを用い
て印刷形成されている。
【0014】上記転写シートは、これを用いて転写すべ
き所望の内部にアルカリ分を含む被転写基材(コンクリ
ート板、コンクリートブロック等)の表面が、エンボス
形状を持つものであれば、エンボスに追随することが可
能な熱可塑性樹脂フィルムを基体シート11として用い
ることが適当である。具体的には、ポリ塩化ビニル、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、飽和ポリエス
テル等の樹脂フィルムが使用可能である。
【0015】上記被転写基材表面のエンボスの程度(エ
ンボス深度)、転写温度等との兼ね合いから、基体シー
ト11としての樹脂の種類や厚みなどを適宜選択すれば
よいが、本発明者らの実験によれば、150℃〜180
℃の転写温度、6〜50kg/cmの転写圧力(線圧;
加圧転写用押圧ロール軸方向の単位長さ(cm若しくは
m)当たりの圧力、圧縮(接触)幅;0.3cm〜1.
5cm)で、厚み100μm以下の塩化ビニル樹脂フィ
ルム、飽和ポリエステル樹脂フィルム(ポリエチレンテ
レフタレートフィルム)、アクリル樹脂フィルム等を用
いて良好な結果が得られている。
【0016】転写すべき被転写基材表面がフラットな形
状であれば、上記熱可塑性樹脂フィルム以外に、紙や熱
硬化性樹脂フィルムの基材シート表面に、熱可塑性樹脂
や、熱硬化性樹脂を適用した基体シート11を使用する
ことは可能である。
【0017】上記剥離層12は、基体シート11と、絵
柄層13の形成に用いるインキとの組み合わせにより、
適宜に選択するものである。
【0018】例えば、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムと、
アクリル系樹脂を主体とするビヒクルによるインキとの
組み合わせでは、剥離層12としてポリビニルブチラー
ル樹脂が良好な結果が得られている。
【0019】剥離層12の形成方法は、グラビア印刷方
式、グラビアコーティング方式、スクリーン印刷方式、
オフセット印刷方式などを採用すればよい。
【0020】また、飽和ポリエステル樹脂フィルム(ポ
リエチレンテレフタレート樹脂フィルム)と、アクリル
系樹脂を主体とするビヒクルによるインキとの組み合わ
せでは、剥離層12を必要に応じて設けることができ、
特に設けなくても、基体シート11からの良好な絵柄層
13の剥離機能がある。
【0021】絵柄層13の形成に用いる印刷インキとし
ては、耐候性を考慮して、フッ素系樹脂、又はアクリル
系樹脂を主体とするビヒクルが用いられる。
【0022】転写すべき被転写基材表面の形状がフラッ
トな場合は問題ないが、基材表面がエンボス形状を持つ
場合は、絵柄層13のインキの伸びを考慮する必要があ
る。
【0023】例えば、印刷インキのビヒクルとしてアク
リル樹脂単独を用いる場合、その伸びはほとんど無く、
転写シートは、フラット形状の基材にしか適応できない
ことになる。しかし、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
系の樹脂を、例えば10〜30%ブレンドすることによ
り、転写時のインキの伸びが改善することが、発明者ら
の研究で明らかになっている。
【0024】印刷により絵柄層13を形成する際、イエ
ロー(黄色)、マゼンタ(紅色)、シアン(藍色)の3
原色のインキを用いるが、特に、イエローインキに使用
されるイエロー着色顔料と、マゼンタインキに使用され
マゼンタ着色顔料は、耐候性が弱いことが知られてい
る。また、各色インキに使用するそれぞれの着色顔料
耐候性だけでなく、耐水性、耐熱性、耐アルカリ性等の
性能が優れ、しかも各色調の顔料の性能が揃っているこ
とが必要である。
【0025】本発明の転写シートは、イエロー、マゼン
タ、シアンのそれぞれの印刷インキの内、少なくともマ
ゼンタインキに使用されるマゼンタ着色顔料、及び好ま
しくはそれに加えてイエローインキに使用されるイエロ
ー着色顔料として、高い耐候性能(自然光の紫外線、雨
水、湿度等の気候条件や、基材に含まれるアルカリ分等
に対する耐褪色性・耐変色性)を有する特定の縮合型多
環有機顔料を使用することにより、絵柄層13の耐候性
能を得るようにしたものである。
【0026】印刷インキとして使用されるイエロー、マ
ゼンタ、シアンの3原色の各色インキ間の印刷画像再現
における色バランスを考慮して、特に、マゼンタインキ
マゼンタ着色顔料として、図3(a)に示すブロムア
ンザンスロンスカーレット顔料(C228Br22)又
は該顔料を主体とするマゼンタ着色顔料を使用し、イエ
ローインキのイエロー着色顔料として、図3(b)に示
すイソインドリノンイエロー顔料(C225Cl82
又は該顔料を主体とするイエロー着色顔料を使用し、シ
アンインキのシアン着色顔料として、図3(c)に示す
フタロシアニンブルー顔料(C3216Cu18)又は該
顔料を主体とするシアン着色顔料を使用した場合に最も
色バランスの良好な結果が得られている。
【0027】前記構成の印刷インキを使用した絵柄層1
3を形成する方法は、グラビア印刷方式、スクリーン印
刷方式、オフセット印刷方式等を使用すればよい。
【0028】図2は、本発明による転写シートを用いた
転写方法の模式図である。転写により絵付けを行なう化
粧板用基材等の被転写基材21の表面に、必要に応じて
エアースプレーで接着剤を塗工した後、まず、図1に示
した本発明の転写シート22を、所望の絵柄の形成され
た絵柄層13面を、被転写基材21表面に重ね合わせ、
転写シート22裏面側から、弾力性のあるゴムロール等
の加圧手段23で押圧して、所望の絵柄の転写を行なう
ものである。
【0029】被転写基材21表面に、必要に応じて塗工
する接着剤としては、基材21の材質と、インキの材質
により、適宜選定される。具体的には、ウレタン、ポリ
ビニルアルコール、酢酸ビニルエマルジョン、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体樹脂エマルジョン等が用いられ
る。
【0030】塗工方法は、エアースプレー、各種コータ
ー等を用いて、行えばよい。
【0031】転写温度については、表面がエンボス形成
されている被転写基材21表面への転写であれば、転写
シートを、エンボスされた基材21表面の凹凸形状に沿
うように変形させる目的から、少なくとも該転写シート
の樹脂(基体シート11、又は基体シート11とそれに
積層されているインキ等の樹脂)のガラス転移点以上の
温度であればよい。
【0032】表面がフラット(平坦)面を有する化粧板
用基材21表面への転写であれば、基体シート11の樹
脂のガラス転移点以下であっても以上であってもよく、
少なくとも使用する転写シートに使用される絵柄層13
の印刷インキビヒクル樹脂分のガラス転移点以上の温度
であればよい。
【0033】また基材21表面がエンボスされている表
面であれ、フラットな表面であれ、転写温度の上限は、
本発明者らの行っている実験から200℃以下が望まし
い。なお、転写に使用する加圧手段23がゴムロールで
あれば、その耐熱性を考慮して転写温度を設定すること
が望ましい。
【0034】転写圧力は、化粧板用基材21の形状によ
り適宜に決定される。例えば、基材21の表面がエンボ
スされているものであれば、本発明の転写シートを、そ
のエンボス形状に追随させる意味から、転写圧を高く設
定すればよいが、基材21や、ゴムロール等の加圧手段
23の強度、加圧手段23を駆動させるためのモーター
等の駆動源の出力・容量を考慮すると、転写圧力(線
圧)は、50kg/cm以下が望ましい。
【0035】また、例えば、基材21がフラットであれ
ば、転写圧力(線圧)6kg/cm以上であればよい。
これ以下であると、基材21に転写は行えるものの、基
材21表面(若しくは該表面に適宜に施した接着剤など
のベースコート)と転写層(絵柄層13)との間の密着
力が弱く、基材21に転写後の絵柄層13表面に、例え
は有機溶剤を含む透明樹脂液を用いてトップコート(透
明な保護用のコート層)を施した際に、該樹脂液によっ
て、転写された絵柄層13が溶解するなどの不具合を生
じることが、発明者らの実験によって明らかになってい
る。
【0036】転写に使用する加圧手段23の弾性体とし
ては、ロール形状のものが、連続的に転写を行なうこと
ができることから適当であり、転写能率の面からも有利
である。上記弾性体の材料としては、ゴムやスポンジが
適当であるが、耐熱性や耐久性を考慮すると、具体的に
はシリコーン系ゴム、シリコーン系スポンジ、ニトリル
系ゴム、エチレンプロピレン系ゴム、フッ素系ゴム等が
使用できる。
【0037】
【作用】本発明の転写シートは、耐候性のある印刷イン
キにより形成された絵柄層13を備えているため、外装
用途に耐え得る所望の絵柄を、転写方式によって、各種
化粧板用基材21表面に付与することができ、化粧板用
基材21表面に絵柄層13を転写して製造された化粧板
は、耐候性のある絵柄を備えた外装用途に耐え得る化粧
板、建装材とすることができる。
【0038】以下に具体的実施例を示す。 <実施例1>厚さ25μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルム上に、下記アクリル系樹脂ビヒクルによる印
刷インキを使用してグラビア印刷方式にて、御影石の印
刷柄による絵柄層を印刷形成した。 上記グラビア印刷に使用した印刷インキの種類 マゼンタインキ…マゼンタ着色顔料;ブロムアンザンス
ロンスカーレット ビヒクル;アクリル系樹脂 イエローインキ…イエロー着色顔料;イソインドリノン
イエロー ビヒクル;アクリル系樹脂 シアンインキ …シアン着色顔料;フタロシアニンブル
ー ビヒクル;アクリル系樹脂
【0039】一方、被転写基材としてコンクリートブロ
ックに、シーラーとして透明な湿気硬化型エポキシ樹脂
(一液硬化型エポキシ樹脂)を、エアースプレーを用い
て、塗布量100g/m2 にて塗布した。これを、80
℃のオーブンで10分間乾燥させ、室温にて一日間養生
した。次に、顔料として酸化チタン(チタン白)を用い
て白色に着色した2液硬化型ウレタン樹脂を、エアース
プレーを用いて塗布量50g/m2 にて塗布した。これ
を80℃のオーブンで9分間乾燥させた。
【0040】次に転写シートをコンクリートブロック
(被転写基材)の上に絵柄層と対向するようにして載置
し、絵柄層と反対側の転写シートの基体シート上より、
弾力性のあるシリコーン製の押圧ゴムロール(表面温度
150℃、硬度30°(ショア硬度)、シリコーン肉厚
20mm、ロール径200mm)で押圧した。なお、転
写速度(被転写基材面に沿って移動するゴムロールの移
動速度)は10m/分、転写圧力(線圧)は20kg/
cmとした。
【0041】続いて、基体シートを剥離して、コンクリ
ートブロック表面に絵柄層を転写した。続いて、絵柄層
の転写されたコンクリートブロック表面に、アクリルシ
リコーン系のグロスクリアートップコートを、エアース
プレーによって塗布量80g/m2 にて塗工し、これを
120℃のオーブンで15分乾燥し、さらに室温で1日
放置して十分に乾燥させることにより、御影石調の意匠
効果の高い絵柄を備えたコンクリートブロックが得られ
た。
【0042】<実施例2>厚さ25μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム上に、グラビア印刷方式により
下記フッ素系樹脂ビヒクルによる印刷インキを使用して
御影石調の絵柄層を形成した以外は、上記実施例1と同
様にして、コンクリートブロックに絵柄層を転写して、
御影石調の意匠効果の高い絵柄を備えたコンクリートブ
ロックを得た。 上記グラビア印刷に使用した印刷インキの種類 マゼンタインキ…マゼンタ着色顔料;ブロムアンザンス
ロンスカーレット ビヒクル;フッ素系樹脂 イエローインキ…イエロー着色顔料;イソインドリノン
イエロー ビヒクル;フッ素系樹脂 シアンインキ …シアン着色顔料;フタロシアニンブル
ー ビヒクル;フッ素系樹脂
【0043】<比較例>厚さ25μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム上に、グラビア印刷方式により下
記印刷インキを使用して御影石調の絵柄層を形成した以
外は、上記実施例1と同様にして、コンクリートブロッ
クに絵柄層を転写して、御影石調の意匠効果の高い絵柄
を備えたコンクリートブロックを得た。 上記グラビア印刷に使用した印刷インキの種類 マゼンタインキ…マゼンタ着色顔料;キナクリドンレッ
ド ビヒクル;フッ素系樹脂 イエローインキ…イエロー着色顔料;縮合アゾイエロー ビヒクル;フッ素系樹脂 シアンインキ …シアン着色顔料;フタロシアニンブル
ー ビヒクル;フッ素系樹脂
【0044】<比較結果>上記実施例1及び実施例2
と、比較例とにより得られた3種類のサンプルについ
て、サンシャインウェザーメーター(スガ試験機(株)
製)による促進耐候性試験を行った。試験条件は、一定
加熱温度63℃(ブラックパネル温度制御)、シャワー
量(水噴射繰り返しサイクル)12回/1時間として、
このウェザーメーター環境内に、上記3種類のサンプル
を放置して行った。
【0045】放置時間500時間を経過したところで観
察したところ、比較例のサンプルの御影石調の絵柄は、
印刷インキの3原色による色バランスが崩れて変色を生
じていた。変色を生じた比較例のサンプルと、ウェザー
メーターによる試験を行わない実施例1,2の初期サン
プルとの色差を測定したところ、ΔEab=8〜9とな
って、比較例のサンプルの色相は明らかに変化してい
た。特に、赤みを示すaはa=−6〜−7となり、比較
例のサンプルの変色は、赤みが退色したことによる色バ
ランスの崩れによる変色であることがわかった。
【0046】一方、実施例1,2のサンプルは、照射時
間2000時間を越えても、印刷インキの3原色による
色バランスの崩れや変色は発生せず、実施例1,2の初
期サンプルとの色差はΔEab≒2であった。また、赤
みを示すaは、a≒−1であり、ほとんど赤みの退色は
みられなかった。
【0047】上記試験により、比較例のサンプルは、絵
柄層における赤み成分を構成するマゼンタインキの着色
顔料であるキナクリドンレッドが、他のイエローイン
キ、シアンインキと比較して、特に顕著な退色を呈する
ことが判明した。
【0048】上記キナクリドンレッド顔料は、それ自体
は各種顔料のうちでも耐候性のある変色し難い顔料とし
て知られているが、印刷インキとして一緒に用いられる
他の色(イエロー、シアン)の印刷インキの顔料との組
み合わせによって、また被転写基材であるコンクリート
ブロックのような強アルカリ性を呈する基材への転写に
用いた場合には、著しく耐候性が低下し、他のイエロー
インキやシアンインキとの間に顕著な退色程度の相違が
発生して、絵柄の色バランスを崩して変色することが上
記試験によって判明した。
【0049】
【発明の効果】本発明の転写シートは、内部にアルカリ
分を含む基材への転写絵付けのための転写シートの絵柄
層の印刷に用いる印刷インキに使用される顔料の組み合
わせとして、褪色程度に印刷3原色間における顕著な相
違が発生しない高温、多湿等の気候条件や基材に含まれ
るアルカリ分の作用による褪色バランスの良好な顔料を
選択使用した印刷インキによる絵柄層が形成されてお
り、このような絵柄層は、高温、多湿等の気候条件や基
材に含まれるアルカリ分の作用による顕著に目立った色
バランスの崩れを生じない特徴があり、内部にアルカリ
分を含む所望基材に転写絵付けした際に、長期間に亘っ
て美麗な意匠性を保持できる効果があり、各種化粧板、
建装材、家具用化粧材への転写絵付けをはじめとして、
特に内部にアルカリ分を含む窯業系基材を使用した屋外
用の外装用化粧板等への転写絵付け製造用の転写シート
として顕著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1発明、又は第2発明の転写シート
の一実施例を示す側断面図である。
【図2】本発明の第1発明、又は第2発明の転写シート
を用いて基材に転写する転写方法を説明する模式的側面
図である。
【図3】(a)〜(c)は、本発明の第1発明、又は第
2発明の転写シートの絵柄層に使用する印刷インキの顔
料分子構造図である。
【符合の説明】
11…基体シート 12…剥離層 13…絵柄層 21…被転写基材 22…転写シート 23…加圧手段

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル系樹脂あるいはフッ素系樹脂を主
    体とするビヒクルと着色顔料とを含むイエローインキ、
    マゼンタインキ及びシアンインキによる印刷絵柄を有す
    る転写シートであって、前記マゼンタインキに含有され
    るマゼンタ着色顔料がブロムアンザンスロンスカーレッ
    トであることを特徴とする、内部にアルカリ分を含む基
    材への転写用の転写シート。
  2. 【請求項2】前記イエローインキに含有されるイエロー
    着色顔料がイソインドリノンイエローであることを特徴
    とする請求項1に記載の転写シート。
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