JP3193693B2 - 傾斜スイッチ - Google Patents

傾斜スイッチ

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JP3193693B2
JP3193693B2 JP03814799A JP3814799A JP3193693B2 JP 3193693 B2 JP3193693 B2 JP 3193693B2 JP 03814799 A JP03814799 A JP 03814799A JP 3814799 A JP3814799 A JP 3814799A JP 3193693 B2 JP3193693 B2 JP 3193693B2
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亀久善 西川
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株式会社サガミ電子工業
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えばガスストー
ブ、石油ファンヒータ等の傾き検知、或いは物品の盗難
予防のための傾き検知等に利用することができる傾斜ス
イッチに関する。
【0002】
【従来の技術】図11に従来の傾斜スイッチの構造を示
す。従来の傾斜スイッチは一端が閉塞された筒状ケース
1と、この筒状ケース1の閉塞端面に設けられた支持部
10と、この支持部10によって360°何れの方向に
も傾動可能な状態に吊り下げられて支持された錘り2
と、錘り2の下端に装着した可動接点3と、この可動接
点3と対向して配置された筒状の固定接点4と、この固
定接点4を支持し、かつ筒状ケース1の開口端面を閉塞
する底蓋5と、可動接点3を錘り2と支持部10を通じ
て電気的に導出するコモン端子6と、固定接点4を電気
的に導出する端子7とによって構成される。
【0003】支持部10は細条導電部材11と、この細
条導電部材11を貫通させる孔12Aを具備した導電部
材12とによって構成することができ、この支持部10
の構造により錘り2が360°何れの方向にも傾動でき
るように支持される。この傾斜スイッチの構造によれ
ば、錘り2の下端側に可動接点3が装着され、筒状ケー
ス1が傾くと可動接点3が固定接点4に接触し、この接
触によりコモン端子6と端子7との間が電気的に導通
し、接点信号を発信する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図11に示した従来の
傾斜スイッチでは錘り2の下端側に可動接点3を装着し
たから、可動接点3が固定接点4に接触する場合に、そ
の接触圧が小さく接点信号の発信が不安定になる不都合
がある。つまり、可動接点3が固定接点4に接触する場
合に錘り2は支持部10と可動接点3との2点で支持さ
れるから、可動接点3が固定接点4に与える接触圧は最
大でも錘り2の重量の1/2になる。このように従来の
傾斜スイッチでは接触圧が充分得られないから、接触が
不安定となり、検出信号の信頼性が低下する不都合があ
る。
【0005】この発明の目的は可動接点と固定接点との
間の接触圧が充分得られる構造とし、この構造により検
出信号の信頼性を向上することができる傾斜スイッチの
構造を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明では一端が閉塞
された筒状ケースと、この筒状ケースの閉塞端に設けら
れ、錘りを360°の何れの方向にも傾動可能な状態に
吊り下げて支持する支持部と、錘りの重心位置より支持
部側に配置され、錘りの軸芯から放射方向に突き出した
複数の接点を具備した可動接点と、可動接点と対向して
筒状ケースの閉塞端の内壁に装着された固定接点と、支
持部から電気的に導出され、筒状ケースの開口端側に突
出されたコモン端子と、固定接点から導出され、筒状ケ
ースの開口端側に突出された端子と、によって構成した
傾斜スイッチを提案するものである。
【0007】この発明による傾斜スイッチの構造によれ
ば、可動接点を錘りの重心位置より支持部側に装着した
から、固定接点には可動接点からテコの原理により錘り
の重量より大きい量の接触圧を印加することができる。
この結果、接触時に発生する信号の信頼性を向上するこ
とができる利点が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1乃至図7にこの発明による傾
斜スイッチの一実施例を示す。図11と対応する部分に
は同一符号を付して示す。図中1は絶縁材で形成した例
えば円筒状の筒状ケース、2は錘り、3は可動接点、4
は固定接点、5は絶縁材によって形成した底蓋、6はコ
モン端子、7は固定接点4から導出した端子、10は錘
り2を360°の何れの方向にも傾動可能な状態に支持
する支持部を示す。コモン端子6と端子7は筒状ケース
1の底面に2本ずつ合計で4本突出され、これらのコモ
ン端子6と端子7はプリント配線基板(特に図示しな
い)の端子挿入孔に挿入されて配線導体に半田付けさ
れ、電気的、機械的にプリント基板に実装されて実用さ
れる。
【0009】図1及び図3に示す8は固定接点4と細条
導電部材11とを絶縁するために設けた絶縁スペーサを
示す。この絶縁スペーサ8は筒状ケース1の中空部の断
面形状と同じ平面形状とされる。図1乃至図7に示す実
施例では筒状ケース1を円筒形状とした場合を示す。従
って、絶縁スペーサ8と底蓋5は円盤形状とされる。絶
縁スペーサ8には中心部分に孔8Aを有し、この孔8A
の部分に支持部10を構成する細条導電部材11を折曲
げて貫通させ、細条導電部材11を絶縁スペーサ8の下
面側に突出させる。この突出された部分に錘り2から突
出させた導電部材12に形成した孔12Aを貫通させ、
導電部材12と細条導電部材11とによって錘り2を3
60°の方向にわたって傾動できるように支持する。な
お、この実施例では図4に示すようにスリットSを互い
に180°対向して形成したストッパ9を設け、180
°対向して配置したスリットSに細条導電部材11を挿
通し、細条導電部材11にストッパ9を保持させる構造
とした場合を示す。ストッパ9と筒状ケース1の閉塞端
面との間にスプリング13を介挿し、このスプリング1
3によってストッパ9を下向きに抑え付け、ストッパ9
と導電部材12が浮き上がることを阻止する構造として
いる。
【0010】図5は可動接点3の平面形状を示す。図5
に示すように、可動接点は周縁に複数の突起3Aを具備
し、この突起3Aの部分で固定接点4と接触するように
構成する。このように複数の突起3Aを固定接点4に接
触させることにより接触状態を安定化することができ
る。図6に支持部10を構成する細条導電部材11とコ
モン端子6の構造を、図7に固定接点4と端子7の構造
を示す。
【0011】この発明の特徴とする構造は可動接点3と
固定接点4の装着位置に存在する。つまり、可動接点3
を錘り2の重心位置G(図2参照)より支持部10側に
装着した点と、これに伴って固定接点4を筒状ケース1
の閉塞端面に装着した点である。図1乃至図3に示す実
施例では、50°〜70°程度の大きな傾斜角度を検出
するに適した傾斜スイッチの実施例を示す。このために
可動接点3と固定接点4との間の間隙D(図1参照)を
大きく採っている。
【0012】可動接点3を錘り2の重心位置Gより支持
部10側に装着したことにより、可動接点3と支点Pま
での距離L1が小さくなる。これに対し、支点Pから錘
り2の重心位置Gまでの距離L2は図11に示した場合
とほぼ同じであるから、図3に示すように傾斜して可動
接点3が固定接点4に接触する接触圧JはJ=(L2/
L1)Wとなる。なお、Wは錘り2の重量を示す。L1
<L2であるから、接触圧Jは錘り2の重量WのL2/
L1倍された値となる。
【0013】従って、この発明によれば接触圧が可動接
点3と固定接点4との間に充分与えられるから接触時の
接点信号が安定し、信頼性の高い傾斜スイッチを提供す
ることができる。図8乃至図10にこの発明の他の実施
例を示す。この実施例では可動接点3と固定接点4との
間の距離Dを小さく採り、小さい傾斜角度の検出を行う
傾斜スイッチを提供するものである。
【0014】このためには細条導電部材11の折曲部分
を短くし、錘り2の吊り下げ量を短く採ることにより実
現している。その他の構成及び作用効果は図1乃至図7
に示した実施例とほぼ同様であるから、これ以上の詳細
説明は省略する
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
可動接点3を錘り2の上端側に、つまり錘り2の支持部
10の近くに配置したから錘り2の重量がテコの原理に
よって倍増されて可動接点3と固定接点4との間の接触
圧として与えられる。従って、接触時に発信される接点
信号は安定に発信され、信頼性の高い接点信号を発信さ
せることができる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す拡大断面図。
【図2】図1の直角方向から見た拡大断面図。
【図3】図1と図2に示した傾斜スイッチの動作状態を
説明するための断面図。
【図4】図1乃至図3に示した実施例に用いたストッパ
の構造を説明するための平面図。
【図5】図1乃至図3に示した実施例に用いた可動接点
の構造を説明するための平面図。
【図6】図1乃至図3に示した実施例に用いた細条導電
部材とコモン端子の構造を説明するための側面図。
【図7】図1乃至図3に示した実施例に用いた固定接点
と端子の構造を説明するための斜視図。
【図8】この発明の変形実施例を説明するための拡大断
面図。
【図9】図8を直角方向から見た拡大断面図。
【図10】図8と図9に示した傾斜スイッチの動作状態
を説明するための拡大断面図。
【図11】従来の技術を説明するための拡大断面図。
【図12】図11に示した傾斜スイッチに用いられる支
持部の構造を説明するための拡大側面図。
【符号の説明】
1 筒状ケース 2 錘り 3 可動接点 4 固定接点 5 底蓋 6 コモン端子 7 端子 8 絶縁スペーサ 9 ストッパ 10 支持部 11 細条導電部材 12 導電部材 12A 孔 13 スプリング

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.一端が閉塞された筒状ケースと、 B.この筒状ケースの閉塞端に設けられた錘りを360
    °の何れの方向にも傾動可能な状態に吊り下げて支持す
    る支持部と、 C.錘りの重心位置より上記支持部側に配置され、錘り
    の軸芯から放射方向に突き出した複数の接点を具備し、
    上記支持部に電気的に接続された可動接点と、 D.この可動接点と対向して上記筒状ケースの閉塞端の
    内壁に装着された固定接点と、 E.上記支持部から電気的に導出され上記ケースの開口
    端側に突出されたコモン端子と、 F.上記固定接点から導出され、上記ケースの開口端側
    に突出された端子と、によって構成された傾斜スイッ
    チ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の傾斜スイッチにおいて、
    上記筒状ケースの開口端には絶縁材で形成された底蓋が
    嵌合され、この底蓋によって上記コモン端子と上記端子
    とが上記筒状ケースの内壁面の間で挟持されて固定する
    構造としたことを特徴とする傾斜スイッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の傾斜スイッチにおいて、
    上記錘りを支持する支持部は細条導電材と、この細条導
    電材の幅より大きい直径の孔を持つ導電部材とによって
    構成し、上記導電部材に形成した孔に上記細条導電材を
    貫通させて上記錘りを360°何れの方向にも傾動可能
    としたことを特徴とする傾斜スイッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106643657A (zh) * 2016-10-10 2017-05-10 河海大学 一种基于光敏电阻的建构筑物测斜装置和方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106643657A (zh) * 2016-10-10 2017-05-10 河海大学 一种基于光敏电阻的建构筑物测斜装置和方法
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