JP3192501B2 - 刈払い機 - Google Patents

刈払い機

Info

Publication number
JP3192501B2
JP3192501B2 JP30941792A JP30941792A JP3192501B2 JP 3192501 B2 JP3192501 B2 JP 3192501B2 JP 30941792 A JP30941792 A JP 30941792A JP 30941792 A JP30941792 A JP 30941792A JP 3192501 B2 JP3192501 B2 JP 3192501B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission
drive
branch
drive wheels
brush cutter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30941792A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06133620A (ja
Inventor
上 義 次 井
Original Assignee
セイレイ工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by セイレイ工業株式会社 filed Critical セイレイ工業株式会社
Priority to JP30941792A priority Critical patent/JP3192501B2/ja
Publication of JPH06133620A publication Critical patent/JPH06133620A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3192501B2 publication Critical patent/JP3192501B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Harvester Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機体を駆動車輪で支え
て自走しながら刈取作業できるように構成された刈払い
機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に刈払い機と呼ばれている刈取機
は、套管状本体の先端部に軸支装備する刈刃を、套管状
本体の後部に連設されるエンジンから套管状本体内の伝
動機構を介して伝達される動力でもって回転駆動するよ
うに構成され、作業者が肩掛けバンドで吊持し、吊持し
た本体を左右に振ることによって刈刃の位置を変えなが
ら作業するのであるが、このような作業形態であると、
作業者の労力負担が大きくて長時間作業に難渋する。そ
こで、刈払い機に駆動車輪を設け、駆動車輪で機体重量
を支えながらその接地転動で自走しつつ刈取作業できる
ようにして、作業者負担を軽減したものが提案されてい
る(例えば、特公平4−58927号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の従来のもの
は、上記刊行物にも見られるように、刈刃を駆動するエ
ンジンとは別の駆動源(電動モ−タ)に連動する走行伝
動軸を、前記刈刃とエンジン間を連動すべく套管状本体
内に収容されている刈刃駆動系の伝動軸に内外二重軸構
造で設け、該走行伝動軸を介して伝達される動力でもっ
て、刈刃デイスクの椀状凹部内に配設されている車輪を
駆動するように構成されていたから、次のような問題が
あった。刈刃を駆動するエンジンとは別の駆動源を必要
とするうえ、套管状本体からその先端部の伝動ケ−ス内
にかけて収容される伝動系に多重軸構造を必要とするの
で、構造が著しく複雑になり、また、重量も大幅に増大
し、高価にもなって刈払い機の本来の狙いである軽量性
や価格の低廉性が失われることになっていた。本発明
は、このような問題点に着目し、その問題点を解消する
ことを目的として実施したもので、駆動車輪で支えられ
て自走する作業者負担の少ない状態のもとで刈取作業で
きるものでありながら、従来の同種のものに対比して構
造簡潔且つ軽量で、価格も低廉な刈払い機を提供するも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明における刈払い機は、刈刃(6)を駆動する刈
取駆動系(D)から分岐された分岐伝動部(18)によって
回転駆動される駆動車輪(45)(45)を、機体(1)に対
して縦軸心(Y)廻りに回転可能に設けられたファイナル
ケ−ス(38)(39)に支承し、分岐伝動部(18)の伝動
系を経て駆動車輪に伝達される動力によりファイナルケ
−ス(38)(39)を前記縦軸心(Y)廻りに回転させて駆
動車輪(45)(45)を転向動作させるように構成してあ
る。そして、分岐伝動部(18)の伝動系に正逆転・中立
切換伝動機構を介装し、正逆転・中立切換伝動機構を切
換え操作することによって、正逆転動力を利用して駆動
車輪(45)(45)を転向動作させるように構成するのが
好ましい。また、分岐伝動部(18)の伝動系に介装する
正逆転・中立切換伝動機構は、駆動側(19)に設けられ
る摩擦伝動面(21)と、摩擦伝動面(21)に対して正転
状態と逆転状態に択一に圧接される摩擦受動面(22a)
(22b)を具備して被動側(23)に装設される受動体
(22)とによって構成すると、分岐伝動部のコンパクト
化が図れて有利である。
【0005】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。図1は刈払い機の一部破断側面図、図2は刈払い
機の平面図、図3は分岐伝動部の断面図、図4は分岐伝
動部のA−A断面図、図5は駆動車輪の転向態様を示す
説明図、図6は位置決め機構を示す平面部分図、図7は
その断面部分図、図8は本発明による刈払い機の作業状
態を示す説明図である。
【0006】図において、(1)は機体であり、基筒部
(1a)とその先端側に挿し込み装備される長尺筒部(1
b)からなる套管状本体を主部材として構成されてい
る。そして、長尺筒部(1b)は、基筒部(1a)にメタル
軸受して内嵌され、適宜部位の外周部を凹陥して形設し
た溝(2)に、基筒部(1a)がわに螺着される螺子体(3)
の先端部を嵌入させて抜け止めされながら、基筒部(1
a)に対しては自由に回転できるように設けられてい
る。
【0007】長尺筒部(1b)の先端に受動ケ−ス(4)が
連設され、その内方に軸受されて下方に突出する縦軸
(5)に刈刃(6)が嵌着されて、該刈刃(6)が機体(1)の
基筒部(1a)および長尺筒部(1b)に収容される刈取駆
動系(D)を経て縦軸(5)に伝動される動力でもって回転
駆動されるようになっている。なお、刈取駆動系の詳細
構造については後述する。
【0008】一方、基筒(1a)の後端部はクラッチハウ
ジング(7)に形成され、該クラッチハウジング(7)にエ
ンジン(8)を結合装備し、そのエンジンの出力部をクラ
ッチハウジング(7)内に収容する遠心クラッチ(9)を介
して出力軸(10)に連動結合している。(11)はエンジ
ンの下側から後延されるハンドルである。
【0009】出力軸(10)は、図3にみられるように、
軸受(12)(13)で基筒(1a)の内部に同心状に支承さ
れており、前方端に刈取伝動軸(14)を連動結合し、そ
の刈取駆動軸(14)を長尺筒部(1b)内を経て受動ケ−
ス(4)内に突入させて、受動ケ−ス内に設けられた伝動
部に動力伝達し、縦軸(5)を回転駆動する刈取駆動系
(D)が構成されている。
【0010】また、出力軸(10)の長手方向の中間部に
は分岐出力ギア(15)が一体に形設されている。そし
て、分岐出力ギア(15)の下側部位に対応する基筒(1
a)の壁部が一部切除されて開口部(16)が形設され、
この開口部(16)に連通窓を対応させた状態で、分岐伝
動ケ−ス(17)が取り付けられ、分岐伝動ケ−ス(17)
と基筒(1a)とが一体化されて分岐伝動部(18)が構成
されている。
【0011】分岐伝動部(18)は、図3と図4に示すよ
うに構成されている。すなわち、開口部(16)から基筒
(1a)内に進入して分岐出力ギア(15)に常時噛合され
るギア(19)を、出力軸(10)に平行して分岐伝動ケ−
ス(17)がわに設けられる枢軸(20)に回転自在に支承
し、そのギア(19)のボス部を前方に延出させて、その
前端部に駆動側の摩擦伝動面(21)を形成している。
【0012】そして、前記ギア(18)の摩擦伝動面(2
1)に摩擦接触することができる左右一対の摩擦受動面
(22a)(22b)を備えた受動体(22)を、前記枢軸
(20)に直交して分岐伝動ケ−ス(17)に支承される回
転軸(23)に嵌着固定し、被動側である受動体(22)を
それに係合するシフタ−(24)でもって回転軸(23)の
軸心方向に移動させることにより、摩擦受動面(22a)
(22b)が択一に摩擦伝動面(21)に圧接されて回転軸
(23)が正転あるいは逆転され、また、摩擦受動面(2
2a)(22b)のいずれもが摩擦伝動面(20)に圧接し
ない中立位置に保たれることで回転軸(23)に動力が伝
達されない状態となるように構成されている。
【0013】なお、シフタ−(24)は、ボ−デンワイヤ
等の連繋具(57)を介して前記ハンドル(11)の手元部
に設けられている操作レバ−(56)に接続され、ハンド
ル手元部において操作レバ−(56)を操作することによ
り軽微な力で切り替え作動できるようになっている。
【0014】回転軸23の別個所には小径ギア(25)が
設けられ、該小径ギア(25)が、回転軸(23)に平行し
て設けられる被動軸(26)の大径ギア(27)に常時噛合
されている。そして、被動軸(26)の左右端部は、分岐
伝動ケ−ス(17)の左右外側方に突出され、各々の突出
部に駆動ベベルギア(28)(29)が嵌着固定されてい
る。
【0015】駆動ベベルギア(28)(29)は、分岐伝動
ケ−ス(17)に上端部を固定して斜め外下向きに設けら
れる支持ケ−ス(30)(31)にそれぞれ収容され、支持
ケ−ス(30)(31)内において、それぞれに被動ベベル
ギア(32)(33)が常時噛合されており、被動ベベルギ
ア(32)(33)は、キングピン(34)(35)の上端に嵌
着固定されている。なお、キングピン(34)(35)は、
図4にみられるように、各々の軸心(Y)を下方に延長す
る仮想線が、後述する駆動車輪(45)の接地中心又はそ
の近傍において、駆動車輪の中心を通る垂線(Y1)と交
叉するような傾斜度合いで設けられている。
【0016】各々のキングピン(34)(35)は、支持ケ
−ス(30)(31)に下方から嵌挿されて回転自在に支持
される筒部(36)(37)の中心孔に回転自在に支承さ
れ、筒部(36)(37)はファイナルケ−ス(38)(39)
と一体的に設けられている。そして、ファイナルケ−ス
(38)(39)内において、キングピン(34)(35)の下
端にベベルギア(40)(41)が嵌着固定され、各ベベル
ギア(40)(41)が水平軸心の左右車軸(42)に嵌着さ
れているファイナルベベルギア(43)(44)に常時噛合
されている。(45)は、前記左右車軸(42)にそれぞれ
嵌着される駆動車輪であり、これらの駆動車輪は、ファ
イナルケ−ス(38)(39)の筒部(36)(37)が、支持
ケ−ス(30)(31)に対して回転することでキングピン
(34)(35)の軸心(Y)廻りに転向できるようになって
いる。
【0017】しかして、左右の駆動車輪(45)(45)の
転向を同様に行なわせる為に、両ファイナルケ−ス(3
8)(39)に揺動腕(46)(47)を設け、両者(42)(4
3)の間を連結体(48)で連絡してあり、連結体(48)
と分岐伝動ケ−ス(17)との間には位置決め機構(49)
が設けられている(図5〜図7参照)。
【0018】図5〜図7に図示する位置決め機構(49)
は、連結体(48)に対して上下方向に進退自在に取付け
てバネ(50)によって上方に進出する体勢に付勢された
ピン(51)を、分岐伝動ケ−ス(17)がわに設けられた
規制体(52)の円弧状ガイド孔(53)に係わり合わせ、
上方進出体勢のピン(51)が円弧状ガイド孔(53)の所
定部位に設けられている規制部(53a)(53b)(53
c)の何れかに係合するときには、支持ケ−ス(30)(3
1)に対する筒部(36)(37)の回動が阻止されて、駆
動車輪(45)(45)の転向が行なわれないように構成さ
れている。
【0019】そして、ピン(51)は、ボ−デンワイヤ等
の連繋具(54)を介して前記ハンドル(11)の手元部に
設けられている転向操作レバ−(55)に接続され、ハン
ドル手元部において転向操作レバ−(55)を操作するこ
とにより、バネ(50)に抗してピン(51)を下方に退動
させて、規制部(53a)(53b)(53c)との係合を解
くことができるようになっており、規制部(53a)(5
3b)(53c)との係合が解かれるとピン(51)は円弧
状ガイド孔(53)に沿って自由に動き得るようになって
おり、この自由動状態では、支持ケ−ス(30)(31)に
対する筒部(36)(37)の回動が許容されるものとなっ
ている。
【0020】なお、位置決め機構(49)のピン(51)を
下方に退動させるための転向操作レバ−(55)を設置せ
ず、ピン(51)に連なる連繋具(54)を前述したシフタ
−作動用の操作レバ−(56)に直接又は間接に接続し
て、シフタ−作動用の操作レバ−(56)を操作すると、
ピン(51)の下方退動と、シフタ−(24)の切り替えと
が適期のタイミングで行なわれるようにすることがで
き、そのように構成すれば操作がより容易になる。ま
た、位置決め機構(49)は図示に限定されるものではな
く、必要な時期および位置において、筒部(36)(37)
の回動を許容する状態と、その回動を制限する状態とに
切り替えできるものであれば、他の如何なる構成のもの
でもよい。
【0021】
【作用】このように構成された刈払い機において、エン
ジン(8)から出力軸(10)に動力が伝達されると、その
動力が刈取駆動系を経て縦軸(5)に伝動されて刈刃(6)
が回転駆動される一方で、その一部が出力軸(10)の分
岐出力ギア(15)から受動体(22)、小径ギア(25)、
大径ギア(27)、被動軸(26)、駆動ベベルギア(28)
(29)、キングピン(34)(35)、ベベルギア(40)
(41)、ファイナルベベルギア(43)(44)を介して車
軸(42)(42)に伝達され、駆動車輪(45)(45)が回
転駆動される。
【0022】そして、刈払い機を直進状に前進或いは後
進させる場合、位置決め機構(49)のガイドピン(51)
は、図7に実線で示しているように、円弧状ガイド孔
(52)の規制部(53a)に係合していて、ファイナルケ
−ス(38)(39)は支持ケ−ス(30)(31)に対して回
転不能に固定され、駆動車輪(45)(45)は、図5に実
線で図示し、且つ、図8の最下段の図において仮想線で
示しているように前後向きの体勢に保たれる。この体勢
のもとで、操作レバ−(56)によりシフタ−(24)を作
動させて受動体(22)の摩擦受動面を正転伝動状態に摩
擦伝動面(21)に圧接させれば、駆動ベベルギア(28)
(29)からキングピン(34)(35)、ベベルギア(40)
(41)、ファイナルベベルギア(43)(44)を介して伝
達される動力で車軸(42)(42)が正転方向に回転され
て駆動車輪(45)(45)が正転駆動され、刈払い機は直
線状に前進走行する。
【0023】また、受動体(22)の摩擦受動面を逆転伝
動状態に摩擦伝動面(21)に圧接させるべく、操作レバ
−(56)を操作すれば、駆動車輪(45)(45)が逆転駆
動されることとなって刈払い機は直線状に後進走行す
る。さらに、シフタ−(24)を中立位置に保つベく操作
レバ−(56)が操作された場合には、受動体(22)の摩
擦受動面はそのいずれもが摩擦伝動面(21)に圧接され
ない中立状態となって駆動車輪(45)(45)は遊転状態
となる。
【0024】ついで、刈取作業を行なう場合について説
明する。刈払い機が直線状に進行するように駆動車輪
(45)(45)が前後向きになった体勢(図8の最下段の
図において仮想線で示している体勢)のもとで、転向操
作レバ−(55)を握持操作すれば、位置決め機構(49)
のピン(51)が円弧状ガイド孔(53)の規制部(53a)
から抜け外れ、円弧状ガイド孔(53)に沿って移行可能
な状態となり、ファイナルケ−ス(38)(39)は支持ケ
−ス(30)(31)に対して回転可能な状態となる。
【0025】この状態で、操作レバ−(56)を操作する
ことにより、受動体(22)摩擦受動面が摩擦伝動面(2
1)に正転圧接されると、出力軸(10)の分岐出力ギア
(15)から受動体(22)などを経て車軸(42)(42)に
伝達される正転方向の回転力で、ファイナルケ−ス(3
8)(39)側がキングピン(34)(35)の軸心廻りで反
時計方向に転向され、駆動車輪(45)(45)が、図8の
最下段の図に実線で示しているように斜め左前向きの体
勢となる。
【0026】しかして、駆動車輪(45)(45)が所定の
転向状態になった時には、円弧状ガイド孔(52)に沿っ
て移行してきたピン(51)が、規制部(53b)に合致位
置しバネ(50)の付勢力でもって規制部(53b)に係合
するように進出され、ファイナルケ−ス(38)(39)側
が支持ケ−ス(30)(31)に固定される。このようにフ
ァイナルケ−ス(38)(39)が固定されれば、前記分岐
出力ギア(15)から受動体(22)などを経て伝達される
動力で、車軸(42)(42)が回転駆動開始されることに
なり、駆動車輪(45)(45)は、図8に矢印Fで示して
いるように斜め左前方に前進走行することとなって、そ
の時に回転作動している刈刃(6)によって刈取が行なわ
れる。
【0027】このようにして刈取行程の終端に至ったと
き、或いは任意のときに、転向操作レバ−(55)を握持
操作して位置決め機構(49)のピン(51)を円弧状ガイ
ド孔(53)の規制部(53b)から抜き外すと、ファイナ
ルケ−ス(38)(39)が支持ケ−ス(30)(31)に対し
て回転可能な状態となって車軸(42)(42)への伝達動
力によりファイナルケ−ス(38)(39)側がキングピン
(34)(35)の軸心廻りで更に反時計方向に転向され、
図8の中段の図に実線で示しているように、駆動車輪
(45)(45)は、今まで進行方向の後部に位置していた
部分が斜め右前方に向く体勢となり、その時にピン(5
1)が規制部(53c)に合致してファイナルケ−ス(3
8)(39)が支持ケ−ス(30)(31)に固定されるので
あり、この体勢で受動体(22)が逆転状態に切り替えら
れることにより、駆動車輪(45)(45)は、図8に矢印
Rで示しているように、後進回転状態で斜め右前方に進
行しつつ刈取作業することとなる。
【0028】斜め右前方向きに走行する行程の終端に至
ったとき或いは任意のときには、位置決め機構(49)の
ピン(51)を円弧状ガイド孔(53)の規制部(53c)か
ら抜き外すとともに、操作レバ−(56)の操作で受動体
(22)を逆転伝動状態から正転伝動状態に戻せば、図8
の最上段の図において実線で示しているように、駆動車
輪(45)(45)は、再び斜め左前方に向く体勢に変わ
り、ピン(51)が円弧状ガイド孔(53)の規制部(53
b)に係合されることでその体勢が維持されて、矢印F
で示すように斜め左前方に前進走行しながらの刈取が行
なわれることとなるのである。
【0029】つまり、駆動車輪がそれへの伝達動力でも
って転向され、斜め左前方向きの走行と後進回転状態で
の斜め右前方向きの走行とが繰り返される、いわゆるジ
グザグ状の走行によって刈取作業が行なわれるのであ
る。なお、ジグザグ走行における転向角は、位置決め機
構(49)の規制部(53a)(53b)(53c)の位置を所
望のように設定することでどのような角度にもすること
ができるものであり、駆動車輪(45)(45)を真横に近
い状態に向けて刈払い機を進行させながら刈取作業でき
る転向角に設定するが好ましい。また、ジグザグ走行に
おける転向角を必要に応じて調節できるように構成すれ
ば益々好都合になるものである。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明による刈払い機
は、刈刃(6)を駆動する刈取駆動系(D)から分岐された
分岐伝動部(18)によって回転駆動される駆動車輪(4
5)(45)を、機体(1)に対して縦軸心(Y)の廻りに回
転可能に設けられたファイナルケ−ス(38)(39)に支
承し、分岐伝動部(18)の伝動系を経て駆動車輪に伝達
される動力でもってファイナルケ−ス(38)(39)を
縦軸心(Y)廻りに回転させて駆動車輪(45)(45)を
転向動作させるように構成したから、刈払い機全体を駆
動車輪で支えて自走しながら作業者負担の少ない状態で
刈取作業できるものでありながら、従来の同種のもので
必要としていた別の駆動源が不要になり、機体の套管状
本体から先端部の伝動ケ−ス内にかけて収容される伝動
系を多重軸構造にする必要もないので、構造簡潔且つ軽
量コンパクトで、価格も比較的低廉なものとなった。そ
して、刈取作業時の刈払い機の進行方向変更は駆動車輪
(45)(45)に伝達される動力を利用して行なわれるの
で、刈払い機の進行方向変更に要する作業者負担が少な
くて済み、長時間作業をも疲労のきわめて少ない状態で
行なうことができる。
【0031】さらに、前記分岐伝動部(18)の伝動系に
正逆転・中立切換伝動機構を介装し、該正逆転・中立切
換伝動機構を切換え操作することにより、正逆転動力を
利用して駆動車輪(45)(45)を転向動作させるように
構成する場合は、動力利用による駆動車輪の転向動作が
無駄な動きの少ない状態で行なわれて刈取作業能率が向
上される。また、前記正逆転・中立切換伝動機構を駆動
側(19)に設けられる摩擦伝動面(21)と、摩擦伝動面
(21)に対して正転状態と逆転状態に択一に圧接される
摩擦受動面(22a)(22b)を具備して被動側(23)に
装設される受動体(22)とによって構成すれば、分岐伝
動部ひいては刈払い機全体がコンパクトに保たれて有利
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る刈払い機の一部破断側面図
である。
【図2】本発明に係る刈払い機の平面図である。
【図3】本発明に係る刈払い機の分岐伝動部の断面図で
ある。
【図4】分岐伝動部のA−A断面図である。
【図5】駆動車輪の転向態様を示す説明図である。
【図6】位置決め機構の一例を示す平面部分図である。
【図7】位置決め機構の一例を示す断面部分図である。
【図8】本発明による刈払い機の作業状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
D 刈取駆動系 Y 縦軸心(キングピンの軸心) 1 機体 6 刈刃 18 分岐伝動部 19 駆動側(ギア) 21 摩擦伝動面 22 受動体 22a 摩擦受動面 22b 摩擦受動面 23 被動側(回転軸) 38 ファイナルケ−ス 39 ファイナルケ−ス 45 駆動車輪

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】刈刃(6)を駆動する刈取駆動系(D)から分
    岐された分岐伝動部(18)によって回転駆動される駆動
    車輪(45)(45)を、機体(1)に対して縦軸心(Y)廻り
    に回転可能に設けられたファイナルケ−ス(38)(39)
    に支承し、分岐伝動部(18)の伝動系を経て駆動車輪に
    伝達される動力によりファイナルケ−ス(38)(39)を
    前記縦軸心(Y)廻りに回転させて駆動車輪(45)(45)
    を転向動作させるように構成してある刈払い機。
  2. 【請求項2】刈刃(6)を駆動する刈取駆動系(D)から分
    岐された分岐伝動部(18)によって回転駆動される駆動
    車輪(45)(45)を、機体(1)に対して縦軸心(Y)廻り
    に回転可能に設けられたファイナルケ−ス(38)(39)
    に支承し、分岐伝動部(18)の伝動系を経て駆動車輪に
    伝達される動力によりファイナルケ−ス(38)(39)を
    前記縦軸心(Y)廻りに回転させて駆動車輪(45)(45)
    を転向動作させるように構成してある刈払い機におい
    て、前記分岐伝動部(18)の伝動系に正逆転・中立切換
    伝動機構を介装し、この正逆転・中立切換伝動機構を切
    換え操作し正逆転動力を利用して駆動車輪(45)(45)
    を転向動作させるように構成してある刈払い機。
  3. 【請求項3】分岐伝動部(18)の伝動系に介装する正逆
    転・中立切換伝動機構が、駆動側(19)に設けられる摩
    擦伝動面(21)と、摩擦伝動面(21)に対して正転状態
    と逆転状態に択一に圧接される摩擦受動面(22a)(2
    2b)を備えて被動側(23)に装設される受動体(22)
    とによって構成されている請求項2記載の刈払い機。
JP30941792A 1992-10-22 1992-10-22 刈払い機 Expired - Fee Related JP3192501B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30941792A JP3192501B2 (ja) 1992-10-22 1992-10-22 刈払い機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30941792A JP3192501B2 (ja) 1992-10-22 1992-10-22 刈払い機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06133620A JPH06133620A (ja) 1994-05-17
JP3192501B2 true JP3192501B2 (ja) 2001-07-30

Family

ID=17992754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30941792A Expired - Fee Related JP3192501B2 (ja) 1992-10-22 1992-10-22 刈払い機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3192501B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4433491B2 (ja) * 2000-03-27 2010-03-17 株式会社アテックス 草刈機の伝動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06133620A (ja) 1994-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2731853B1 (en) Lawn care vehicle with rear wheel steering assembly
JPH0671373B2 (ja) 草刈機
JP3192501B2 (ja) 刈払い機
US9167741B2 (en) Lawn care vehicle with rear wheel axle assembly
JP3897333B2 (ja) 草刈機
JP3234068B2 (ja) 自走刈払い機
JP3022214B2 (ja) 動力伝達機構
JPS623561Y2 (ja)
JP3200553B2 (ja) 芝刈機
JPH05203002A (ja) ベルト巻掛伝動装置
JPH11266647A (ja) 草刈機の走行装置
JP2976918B2 (ja) 自走式畦草刈機
JP3125315B2 (ja) 草刈機
JPS6041075Y2 (ja) 草刈り機
JP3218273B2 (ja) 畦用草刈機
JPH08256558A (ja) 自走草刈機
JPS5936544Y2 (ja) 簡易乗用装置付動力作業車
JP3988891B2 (ja) 走行車両
JPH0618825Y2 (ja) 自走式作業車の走行装置
JPH0525443B2 (ja)
JPH0235011A (ja) 草刈機
JPH0226271Y2 (ja)
JPH08256559A (ja) 草刈機
JPH0451125B2 (ja)
JPH05284834A (ja) 芝刈機

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees