JP3192024B2 - テレビジョン方式 - Google Patents

テレビジョン方式

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JP3192024B2
JP3192024B2 JP09106693A JP9106693A JP3192024B2 JP 3192024 B2 JP3192024 B2 JP 3192024B2 JP 09106693 A JP09106693 A JP 09106693A JP 9106693 A JP9106693 A JP 9106693A JP 3192024 B2 JP3192024 B2 JP 3192024B2
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宏 吉木
敬彦 吹抜
省英 木俣
吉雄 安本
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Hitachi Ltd
Panasonic Corp
Nippon Television Network Corp
Panasonic Holdings Corp
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Panasonic Corp
Nippon Television Network Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テレビジョン方式に関
わり、特に、現行テレビジョン方式と両立性を有するワ
イドアスペクトEDTV(EnhanceD TV)に関わる。
【0002】
【従来の技術】第2世代EDTVでは、ワイド化、高画
質化、高音質化が検討されている。ワイド化のためにレ
ターボックス方式が使われる。この方式では、現行受像
機においてもワイド映像の全画面を見ることができるよ
うに、ワイド原信号を垂直に圧縮して伝送する。この
時、上下に信号のない無画部(マスク部)が生じる。E
DTV受像機では、伝送された信号を垂直に伸張してワ
イド・ディスプレイに信号を再生する。
【0003】上記のように、レターボックス方式では上
下に無画部が生じるため、ここに高画質化の補強信号を
多重することができる。補強信号としては、水平高域信
号(HH)、垂直高域信号(VH)、[垂直―時間]高
域信号(VT)がある。ここでは、VT信号をマスク部
に多重する場合を考える。
【0004】VT信号について簡単な説明を加える。ク
リアビジョン受像機(第1世代EDTV)では、飛越走
査信号を動き適応処理により順次走査信号に変換してい
る。VT信号はこの走査変換特性を改善するための信号
である。図2に示すように、ワイド順次走査信号(480本
/1:1;以下“本”を省略)を垂直圧縮した後、[順次→
飛越]走査変換することにより、レターボックス信号の
メイン部の信号(360/2:1)が得られる。走査変換の際に
VT成分(360/2:1)が失われる。このVT信号はマスク
部(120/2:1)に多重される。
【0005】VT信号の作成例を図3に示す。ここで
は、LD(Line Difference)信号、FD(Frame Differen
ce)信号、LD/FD混合信号の3つについて説明する。
【0006】縦軸が垂直方向を示し、横軸が時間方向を
示す。また、丸印は走査線を表す。メイン部の信号は、
順次走査信号(360/1:1)から白丸の信号のみを間引いて
得られる。各VT信号は、下記により得られる。
【0007】LD:現走査線信号(x)と上下ライン平均
((a+b)/2)との差分。
【0008】FD:現走査線信号(x)と前フレーム信号
(c)との差分。
【0009】LD/FD:LDとFD信号の混合(kLD+
(1-k)FD)。k=1/2の時は、x-((a+b)/2+c)/2)となる。
【0010】受像機側では、メイン部の白丸の走査線信
号との逆演算により元の順次走査信号(360/1:1)が再生
される。
【0011】各VT信号の[垂直―時間]周波数特性を
図4に示す。LD信号は、静動に関わらず、垂直高域に
スペクトルが存在し、FD信号は、動画時にスペクトル
を持つ。LD/FD信号は、[垂直―時間]高域にスペ
クトルを持つことがわかる。
【0012】このVT信号(360/2:1)はマスク部(120/2:
1)に多重されるので、1/3に圧縮する必要があり、4.
2MHz(テレビジョン伝送帯域)/3=1.4MHzまで伝送でき
る。よって、VT信号は1.4MHzに帯域制限された後、マ
スク部に1/3に時分割多重される(周波数分割多重も
可能)。以下では、時分割多重を前提に述べるが、周波
数分割多重を行った場合にもそのまま適用できる。受像
機側では、マスク部多重信号を3倍に時間伸張すること
により、元のVT信号を再生する。なお、VT信号が伝
送されない1.4MHz以上の帯域では、従来の動き適応走査
変換が行われる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】マスク部に多重される
VT信号の満たすべき条件は、以下の2つである。
【0014】(i) 現行受像機においてマスク部の妨害感
が少ないこと。
【0015】(ii)EDTV受像機においてVT信号処理
に伴うS/N劣化が少ないこと。
【0016】(ii)について簡単に説明を加える。EDT
V受像機では、伝送路ノイズが加わると、マスク部のノ
イズは、時間伸張処理により3倍伸張される。この時、
ノイズのエネルギーはそのままであるが、ノイズが視覚
感度の良い水平低域(0-1.4MHz)に集中する。このため、
伝送路S/N劣化時には、VT信号を使った再生画像は
視覚的に大きな画質劣化となる。
【0017】(ii)の条件を満たすために、送信側で増幅
伝送すると現行受像機では妨害が目立つため、(i)と(i
i)の条件はトレード・オフの関係にある。
【0018】本発明では、上記条件のうち(i)の無画部
妨害を低減することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】VT信号処理を行う前
に、順次走査原信号に[垂直―時間]方向の帯域制限を
行う。この時の構成を図4に示す。[垂直―時間]帯域
制限は前処理となる。また、[垂直―時間]帯域制限
は、視覚的に最も感度の低い[垂直―時間]高域成分を
除去する。
【0020】
【作用】図4のVT信号スペクトルと、図1の[垂直―
時間]帯域制限特性より、VT信号そのもののエネルギ
ーを減らせることがわかる。これにより、無画部妨害を
低減することができる。特に、LD/FD信号に有効で
ある。
【0021】帯域制限は前処理であるため、自由に特性
を選ぶことができる。よって、現行受像機がほとんどで
ある導入当初は、無画部妨害低減のために帯域制限を厳
しくし、EDTV受像機が普及するに従い、帯域制限を
緩めていき、最終的には止めることが可能である。
【0022】導入当初、帯域制限により動画の解像度は
ぼけるが、図1の特性からわかるように、現行の飛越走
査信号よりは改善されており、問題ない。また、最終的
には、ぼけのない順次走査本来の動解像度が得られる。
【0023】図1では、帯域制限を360/1:1に対
して行っているが、原信号である480/1:1信号に
対して行ってもよい。また、垂直圧縮時に行うことも可
能である。
【0024】受像機側については、[垂直―時間]帯域
制限に関わらず、同一の処理を行う。
【0025】
【実施例】本発明は、図1の構成により実施できる。V
T信号処理は、従来通りであるので、[垂直―時間]フ
ィルタの実施例のみを示す。
【0026】フィルタのインパルス応答例を図5に示
す。縦軸が垂直方向を表し、横軸が時間方向を表す。こ
れは、垂直と時間方向に、各々、(-1/4,1/2,-1/4)のH
PF(High Pass Filter)により[垂直―時間]高域を抽
出し(図1フィルタ特性の白部分)、原信号より差し引
くことにより、図5の係数が得られる。
【0027】このフィルタの一実施例を図6に示す。
【0028】既述のように、時間方向のHPFと垂直方
向のHPFを縦続接続し、遅延調整した原信号から引く
構成となっている。まず、時間方向のHPFをかける。
入力、フレームメモリ101、102出力に、各々、1
03、104、105にて係数を掛け、106にて加え
ることにより、時間HPF出力を得る。この時のタップ
係数は、(-1/4,1/2,-1/4)である。これに、垂直方向の
HPFを縦続接続する。時間HPF出力、ラインメモリ
107、108出力に、各々、109、110、111
にて係数を掛け、112にて加えることにより、垂直H
PF出力を得る。タップ係数は、時間HPFと同じであ
る。この出力と、ラインメモリ113にて遅延調整され
た原信号を114にて引き算することにより、所望のフ
ィルタ出力が得られる。
【0029】
【発明の効果】[垂直―時間]帯域制限を行うことによ
り、VT信号のエネルギーが減少し、無画部妨害を低減
させることができる。
【0030】また、現行受像機から第2世代EDTV受
像機に移行するに伴い、徐々に帯域制限をはずすことが
できる。これにより、最終的には順次走査本来の映像が
再生される。
【0031】以上のように、本発明では、[垂直―時
間]帯域制限を前処理にて実現するため、柔軟で、将来
への拡張性を可能としている。
【0032】ここでは、VT信号の代表例として、L
D、FD、LD/FD信号について述べたが、その他の
VT信号についても適用可能なことは言うまでもない。
動きに応じてLDとFD信号を荷重加算する方式(動き
適応LD/FD)と組み合わせることにより、さらに妨
害を低減できる可能性がある。
【0033】また、図1の[垂直―時間]フィルタを動
き適応型にすることもできる。図7に一例を示す。例え
ば、静止領域では帯域制限を行わず、動領域では垂直帯
域制限を行う。これにより、主画面のフリッカを軽減で
きると同時に、無画部妨害を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例である。
【図2】VT信号の説明図である。
【図3】VT信号の作成手法の説明図である。
【図4】各VT信号の[垂直―時間]周波数スペクトル
である。
【図5】[垂直―時間]フィルタのインパルス応答例で
ある。
【図6】[垂直―時間]フィルタの一実施例である。
【図7】[垂直―時間]動き適応フィルタの一例であ
る。
【符号の説明】
101・・・フレームメモリ、102・・・フレームメ
モリ、103・・・掛け算器、104・・・掛け算器、
105・・・掛け算器、106・・・加算器、107・
・・ラインメモリ、108・・・ラインメモリ、109
・・・掛け算器、110・・・掛け算器、111・・・
掛け算器、112・・・加算器、113・・・ラインメ
モリ、114・・・減算器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉木 宏 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 吹抜 敬彦 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 木俣 省英 東京都千代田区二番町14番地 日本テレ ビ放送網株式会社内 (72)発明者 安本 吉雄 大阪府大阪市中央区城見2−1−61 松 下電器産業株式会社映像研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/015

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レターボックス式ワイド化手法を用いたテ
    レビジョン方式において、入力信号に[垂直−時間]帯域
    制限を行う[垂直−時間]フィルタと、該[垂直−時間]フ
    ィルタの出力信号より主信号及び補強信号を生成する手
    段と、該主信号をメインパネル部に配置し、該補強信号
    を上下無画部に配置して伝送する手段とを有することを
    特徴とするテレビジョン方式。
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