JPH0457154B2 - - Google Patents

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JPH0457154B2
JPH0457154B2 JP58158728A JP15872883A JPH0457154B2 JP H0457154 B2 JPH0457154 B2 JP H0457154B2 JP 58158728 A JP58158728 A JP 58158728A JP 15872883 A JP15872883 A JP 15872883A JP H0457154 B2 JPH0457154 B2 JP H0457154B2
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image signal
wideband
signal
signal component
transmission
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JP58158728A
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Daiji Nishizawa
Yutaka Tanaka
Keiichi Kubota
Junichi Ishida
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Japan Broadcasting Corp
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Japan Broadcasting Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、広帯域画像信号の信号帯域を圧縮し
て狭帯域伝送路により伝送する広帯域画像信号帯
域圧縮伝送方式に関し、特に、画像の動き量に応
じて信号帯域の圧縮率を変化させて高効率の帯域
圧縮伝送を行ない得るようにしたものである。
従来技術 この種広帯域画像信号帯域圧縮伝送方式として
は、信号帯域の圧縮に伴つて生じ易いクロスカラ
ー妨害や伝送系の微分利得特性や微分位相特性の
影響を受け難い伝送方式として、輝度信号と色信
号とを時分割多重する伝送方式、例えば、時間軸
圧縮多重(TCI)方式が知られている。このTCI
方式等の従来の時分割多重帯域圧縮伝送方式にお
いては、信号帯域の圧縮率を大きくするために、
第1図aに示すように、輝度信号の伝送帯域幅
を、ある走査線については所要の全信号帯域と
し、その次の走査線については低減通過波器に
より信号帯域を制限した狭帯域として、広帯域伝
送と狭帯域伝送とを走査線交互に行なうようにし
ていた。かかる第1図aに示す従来の伝送方式に
おいては、画像信号の水平および垂直の2次元空
間周波数領域における伝送可能帯域は、第1図b
に示す領域Aとなり、高域Bの信号成分は伝送し
得ないことになる。しかして、この高域Bは水平
および垂直の両空間周波数領域に共通の高い周波
数領域であつて、画像における斜め方向の精細度
に拘わる信号領域であり、視覚特性からすればか
かる領域の信号成分は伝送せずとも、画質を著し
く劣化させることはない、とされている。しかし
ながら、帯域圧縮率を上げるために伝送しない高
い周波数領域Bを余り大きく設定し、帯域制限の
ための低域通過波器の通過帯域を余り狭くする
と、視覚上影響の少ない斜め方向の信号成分であ
つても、その欠除の程度が甚しければ画質に大き
い劣化を生ずるので、実用上は、帯域制限用低域
通過波器の通過帯域幅は所要信号帯域の1/2乃
至3/4以下にはなし得ず、第1図bにおいては領
域Bを全領域の1/2以下に設定した例を示してい
る。
また、前述したTCI伝送方式においては、低域
通過波器によつて帯域制限を施した画像信号
は、例えば第1図cに示すように、通常の時間軸
にて広帯域信号を伝送する走査線期間と時間軸圧
縮して狭帯域信号を伝送する走査線期間とを交互
に設けて時分割伝送を行なうが、伝送系にてノイ
ズが混入した場合には、受信側にて時間軸を伸長
して復元した狭帯域信号の信号対ノイズ比が、全
信号帯域の画像信号をそのまま伝送した後に、狭
帯域信号の形成に用いたのと同じ低域通過波器
により同様に帯域制限を行なつた際に得られる信
号対ノイズ比より低下し、その低下の度合は、帯
域制限率を大きくして時間軸圧縮・伸長比を大き
くする程大きくなる。特に、かかるTCI信号を
FM伝送する場合には、FM伝送の特質に従つて、
上述した信号対ノイズ比の低下が顕著となる。し
たがつて、かかる信号対ノイズ比低下の面におい
ても、低域通過波器による信号帯域の制限には
限度があり、帯域圧縮率は余り大きくなし得な
い。
さらに、画像の動きのある部分については、視
覚的に画質劣化が目立たないとされており、動き
のある部分の画像信号については、帯域圧縮を大
幅に行なつても画質劣化が目立たないが、全画面
に亘つて一様に帯域圧縮を施すと、静止した画像
部分については画質劣化が顕著となるので、全画
面に亘つて一様な帯域圧縮を行なう限りにおいて
は、動き画像にては画質劣化が目立たない範囲で
はあつても、帯域圧縮率を充分に大きくなし得な
い、などの種々の欠点が生ずるのを従来のこの種
帯域圧縮伝送方式は免がれ得なかつた。
発明の要点 本発明の目的は、上述した従来の欠点を除去
し、静止画像部分に画質劣化を生ずることなく、
動き画像部分については充分に大きい率の帯域圧
縮を施して効率よく帯域圧縮伝送を行ない得るよ
うにした広帯域画像信号帯域圧縮伝送方式を提供
することにある。
すなわち、本発明帯域圧縮伝送方式は、画像の
動き量に応じて信号帯域の圧縮率を変化させれ
ば、静止画像部分については画質劣化が全く生ぜ
ず、動き画像部分については画質劣化を最小限度
に抑えて高効率の帯域圧縮を行ない得る点に着目
してなしたものであり、水平走査期間毎に伝送用
広帯域画像信号成分と伝送用狭帯域画像信号成分
とを交互に伝送して広帯域画像信号を帯域圧縮伝
送するにあたり、送信側において、垂直空間周波
数領域および水平空間周波数領域に帯域制限を施
さない入力広帯域画像信号よりなる第1の広帯域
画像信号成分と水平空間周波数領域の高域におけ
る垂直空間周波数領域の高域のみに帯域制限を施
した前記入力広帯域画像信号よりなる第2の広帯
域画像信号成分とを形成し、相隣るフレーム間に
て検出した画像の動き量が第1の所定レベルを超
えないときには前記第1の広帯域画像信号成分を
前記伝送用広帯域画像信号成分とするとともに、
前記画像の動き量が前記第1の所定レベルを超え
たときには、前記画像の動き量に応じて定まる第
1の比率にて前記第1の広帯域画像信号成分と前
記第2の広帯域画像信号成分とを加重加算して形
成した画像信号成分を前記伝送用広帯域画像信号
成分として、相隣るフレーム間にて互いに対応す
る水平走査期間のいずれか一方のみに前記伝送用
広帯域画像信号成分を伝送するようにした伝送用
画像信号を送信し、受信側において、受信した前
記伝送用画像信号にて相隣る2フレームの画像信
号から、垂直空間周波数領域および水平空間周波
数領域に帯域制限を施さない第3の広帯域画像信
号成分と水平空間周波数領域の高域における垂直
空間周波数領域の高域のみに帯域制限を施した第
4の広帯域画像信号成分とを形成し、前記相隣る
2フレームの画像信号間にて検出した画像の動き
量が第2の所定レベルを超えないときには前記第
3の広帯域画像信号成分を前記伝送用画像信号中
の狭帯域画像信号成分と置換するとともに、前記
画像の動き量が前記第2の所定レベルを超えたと
きには、前記画像の動き量に応じて定まる前記第
1の比率にて前記第3の広帯域画像信号成分と前
記第4の広帯域画像信号成分とを加重加算して形
成した画像信号成分を前記伝送用画像信号中の狭
帯域画像信号成分と置換して広帯域画像信号を復
元することを特徴とするものである。
実施例 以下に図面を参照して実施例につき本発明を詳
細に説明する。
しかして、本発明の詳細説明に先立ち、前述し
た従来のTCI伝送方式について簡単に説明してお
く。
すなわち、従来のTCI伝送方式においては、狭
帯域伝送した画像信号成分を何らかの方法によつ
て広帯域画像信号成分に復元する必要があり、例
えば、同一フイールド内にて狭帯域伝送した走査
線期間に前後に隣接する走査線期間の広帯域伝送
信号成分を用いて内挿補間を行なう必要がある。
かかる内挿補間が完全に行なわれるものならば、
種々の形態にて帯域圧縮伝送した画像信号成分を
容易に復元して再生し得る筈であるが、一般に
は、かかる内挿補間を完全に行なうことは困難で
あり、不完全な再生画像においては、視覚的に走
査線が上下に流れているように見える。かかる走
査線の視覚的流れが生ずるのを避けるために、従
来のTCI伝送方式においては、第1図dに示すよ
うに、例えば、第kフレームにおいて広帯域信号
YL+Hを伝送した走査線期間i、i+2、…には、
次の第k+1フレームにおいても広帯域信号を伝
送し、また、第kフレームにおいて狭帯域信号
YLを伝送した走査線期間i+1、i+3、…に
は、次の第k+1フレームにおいても狭帯域信号
を伝送するようにしている。すなわち、NTSC方
式やいわゆる高品位テレビジヨン方式などの画像
信号においては、1フレームを構成する走査線数
が、525本や1125本などの奇数本になつているの
で、特段の処置を講じない限り、相隣るフレーム
間にて相対応する走査線期間においては、一方の
フレームにて広帯域信号を伝送したときには、他
方のフレームにては、その広帯域信号と走査線交
互に伝送すべき狭帯域信号を伝送することにな
る。したがつて、上述したように、いずれのフレ
ームにおいても相対応する走査線期間において
は、つねに、広帯域信号もしくは狭帯域信号の一
方のみを伝送するように、いわゆるフレームリセ
ツトの処理を講じていた。すなわち、従来のTCI
伝送方式においては、前述した視覚上の走査線の
流れによる画質劣化を避けるために、フレームリ
セツトなどの処置により、隣接する2フレーム間
にて相対応する走査線期間に伝送する信号を広帯
域信号か狭帯域信号かに一致させる必要があつ
た。
これに対し、本発明伝送方式においては、フレ
ームリセツトなど特段の処置を講ずることなく、
例えば第2図に示す態様にて広・狭両帯域信号の
伝送を行なう。すなわち、第2図示の伝送態様に
おいては、第kフレームにおける走査線期間i、
i+2、…には広帯域信号を伝送し、走査線期間
i+1、i+3、…には狭帯域信号を伝送した場
合に、この第kフレームに引続く第k+1フレー
ムにおいては、広帯域信号と狭帯域信号とをそれ
ぞれ伝送する走査線期間が、第kフレームにおけ
る走査線期間とは全く逆になつている。すなわ
ち、第k+1フレームにおける走査線期間i、i
+2、…には狭帯域信号を伝送し、また走査線期
間i+1、i+3、…には広帯域信号を伝送す
る。
さらに、本発明伝送方式においては、広帯域信
号を形成するにあたり、相隣るフレーム間にて検
出した画像の動きの大きさに応じた比率にて現フ
レームの画像信号と前フレームの画像信号との和
信号および現フレームの画像信号における垂直空
間周波数領域の低域信号成分を互いに加重加算し
て形成した画像信号の高域成分を現フレームに伝
送する画像信号中の狭帯域画像信号に加算して広
帯域画像信号に復元するようにしている。したが
つて、動きのない静止画像においては、上述した
動きの大きさに応じて形成する画像信号成分は零
となり、画像信号伝送には全く寄与しないことに
なる。
一方、本発明伝送方式の受信側においては、第
2図示の伝送態様において、第k+1フレームに
おける走査線期間i+2に伝送された狭帯域信号
YLを広帯域信号に復元するために、例えばフレ
ームメモリ等の記憶装置に記録した1フレーム期
間前のフレーム、すなわち、第kフレームにおけ
る走査線期間i+2に伝送された広帯域信号
YL+Hに含まれる高域信号成分YHを取出して、上
述した第k+1フレームにおける走査線期間i+
2に伝送した狭帯域信号YLに加算する。
しかして、画像に動きがある場合には、画像の
動きを検出した動きの画像の部分については、従
来のTCI伝送方式におけるとほぼ同様の態様にて
狭帯域信号を広帯域信号に復元する。すなわち、
第2図示の伝送態様において、第kフレームの走
査線期間i+1に伝送した狭帯域信号YLを広帯
域信号に復元するにあたつては、相隣る走査線期
間i、i+2などに伝送した広帯域信号YL+H
の高域信号成分YHを取出して狭帯域信号YLに加
算し、広帯域信号YL+Hの形態に復元する。
以上に述べたように、本発明伝送方式において
は、静止画像信号については、第1図bに示した
信号伝送帯域における領域AとBとの双方をとも
に伝送することになり、画質劣化は全く生じな
い。
さらに、本発明伝送方式においては、第1図b
に示した帯域制限領域Aのみを伝送して帯域制限
を受けるのは動き画像の部分のみに限られるの
で、前述したとおりに、帯域制限による視覚的画
質劣化もほとんど生じないことになる。すなわ
ち、動き画像信号については、伝送領域Aのみに
より伝送して帯域制限を受けても視覚的には画質
劣化が目立たない。したがつて、本発明方式によ
り帯域圧縮伝送を行なつても、広帯域画像信号に
は実質的な画質劣化が生じないことになり、従来
方式に比して大幅な画質改善が達成される。
つぎに、本発明伝送方式において送信側および
受信側に設ける伝送装置の具体的構成について説
明する。
まず、本発明伝送方式における送信側装置の構
成例を第3図に示し、まず、カラー画像信号の輝
度信号成分に相当する白黒画像信号を帯域圧縮伝
送する場合について説明する。図示の構成におい
て、入力端子1に供給した画像信号2は、低域通
過波器6により信号帯域を制限して狭帯域画像
信号YLとしたうえで、切換えスイツチ7の一方
の端子bに導き、同時に、垂直方向低域通過波
器8を介して信号混合器9に導く。その信号混合
器9には、この垂直方向低域通過波器8の波
出力信号とともに、入力画像信号2とフレームメ
モリ3を介した1フレーム遅延画像信号4とを加
算器5により加算した和出力画像信号10を6dB
減衰器10−aを介して導いてある。なお、上述し
た入力画像信号2と1フレーム遅延画像信号4と
は動き検出回路11にも導かれて、1フレーム差
の両画像信号相互間における画像信号成分の差に
よつて画像の動きの大小を表わす動領域信号12
を形成する。
しかして、この動領域信号12は画像の動きの
ある部分を示す信号であり、上述したように相隣
る2フレーム間の差分画像信号に基づいて形成す
る。なお、単にフレーム間差信号のみを用いた場
合には、撮像時や伝送時に混入するノイズや標本
化時に用いるクロツク信号のジツタによつて、静
止画像であつてもフレーム間にて画像信号に差分
が生じたときには、その差分に基づいて動き画像
であると誤判定することがある。したがつて、動
領域信号に関する判定を誤りなく行なうには、フ
レーム間差信号をそのまま用いることなく、フレ
ーム間差信号をコアリング回路や孤立点除去回路
等に導いて成形処理した後に動領域信号を形成す
る。なお、その際、コアリング回路において用い
るコアリングレベルは、画像信号に含まれるノイ
ズの大きさおよび画像信号の水平方向における立
上りの急峻度に基づいて制御するなど、適切に設
定する。また、かかる動領域信号の形成に関して
は、本発明者らの提案に係る特願昭57−88018号
および57−155788号明細書に詳述してあるので、
詳細な説明は省略する。
しかして、前述した動き検出回路11において
は、動き検出の対象とする画像信号の信号帯域を
狭帯域伝送帯域幅とほぼ等しくし、狭帯域画像信
号のフレーム間差分に基づいて画像の動きを検出
するのであるが、かかる動き検出による検出出力
信号12を信号混合器9に印加して、検出出力信
号12中の動領域信号の大きさに応じて、6dB減
衰和出力画像信号10aと垂直方向低域波出力
画像信号8aとの混合比率をつぎのように変化さ
せる。
すなわち、動領域信号12の大きさをkとした
とき、その大きさkは、静止画像については
“1”となり、動きが極めて大きい動き画像につ
いてはほぼ“0”となり、その中間においては、
画像の動き量の大小に応じて“0”から“1”ま
での間の値に設定する。すなわち、第3図示の構
成における信号混合器9においては、6dBの減衰
和出力画像信号10aの大きさをe5とし、垂直方
向低域波出力画像信号8aの大きさをe3とした
ときに、混合出力画像信号13の大きさe6が次式
の関係となるようにして両入力画像信号10aと
8aとを混合する。
e6=k・e5+(1−k)e3 かかる画像の動き量に応じた画像信号混合の動
作は、画像中、静止画像部分においては6dB減衰
和出力画像信号10aのみを混合出力画像信号1
3とし、また、画像の動き量が増大するに従つ
て、垂直方向低域波出力画像信号8aが混合出
力画像信号13中に混合される比率が漸次増大す
るような混合動作である。
かかる混合出力画像信号13を引算器14と低
域通過波器15とに供給するとともに、低域通
過波器15の波出力画像信号をも引算器14
に供給して混合出力画像信号13から引算する。
したがつて、低域通過波器15と引算器14と
の組合わせは、混合出力画像信号13に対して高
域通過波器として作用しており、引算器14の
出力画像信号は、混合出力画像信号13中の高域
信号成分YHとなる。なお、かかる構成による等
価的な高域通過波器によれば、高域通過波出
力と低域通過波出力とを加算したときの通過特
性を厳密に“1”とすることができるので、総合
の伝送特性には全く劣化が生じないという利点が
得られる。
しかして、引算器14からの波出力高域信号
成分(YH)16を加算器14に導いて低域通過
波器6からの狭帯域画像信号(YL)19と加
算し、その加算出力信号として広帯域画像信号
(YL+H)18を取出し、切換えスイツチ7の他方
の端子aに導く。この切換えスイツチ7の一方の
端子bには、低域通過波器6からの狭帯域画像
信号(YL)19が導かれており、走査線周期に
て切換わる。したがつて、スイツチ7の切換え出
力端子には、第4図に示すように、ある走査線期
間に狭帯域画像信号YLが取出されると、次の走
査線期間には広帯域画像信号YL+Hが取出される。
スイツチ7のかかる切換え出力信号を時間軸圧
縮回路20に導き、第5図aに示すように時間軸
圧縮前には各信号YL+H,YLにて等しかつた時間
軸を、第5図bに示すように、狭帯域画像信号
YLについてのみ圧縮する。その際の時間軸圧縮
率は、狭・広両帯域画像信号YLとYL+Hとの信号
帯域比をα:1とすれば、αとなり、例えば、信
号帯域比が1:4であれば、時間軸圧縮率は1/4
となり、時間軸圧縮後は両信号帯域が等しくな
る。かかる時間軸圧縮の結果として、第5図bに
示したように、原時間軸にて広・狭両帯域画像信
号YL+H,YLを伝送した2走査線(2H)期間のう
ち、3/4H期間は空白期間となり、他の情報信号
を時分割多重し、あるいは、第5図cに示すよう
に、時間軸圧縮後に1 1/4H期間に収容した広・
狭両帯域画像信号YL+H,YLの全体を2H期間一杯
に時間軸伸長して、その所要伝送帯域幅を(1
1/4)/2すなわち5/8に圧縮することができる。
ここで、広帯域画像信号YL+H中に含まれる高
域信号成分YHについて補足的に説明すると、第
3図示の構成における波出力高域信号成分
(YH)16は、静止画像信号の場合には、入力広
帯域画像信号2とその1フレーム遅延信号4との
加算出力和信号、すなわち、時間軸方向の低域
波を施した画像信号となるので、この状態におい
ては、画像に動きがあると、高域信号成分YH
大幅に減衰し、画像の細部の情報は伝送し得ない
ことになる。したがつて、動き画像部分について
は、高域画像信号成分YHを入力広帯域画像信号
2のみから形成して以後の信号処理に用いるよう
にする。しかしながら、高域画像信号成分YHは、
前述したように、1本おきの走査線期間のみに伝
送するのであるから、伝送用広帯域画像信号2か
ら高域通過波器を用いてその水平方向の高域信
号成分を単純に取出しただけでは、垂直空間周波
数領域における高域成分が折り返し歪みとなつて
所要信号帯域内に落込み、妨害を生ずる。したが
つて、垂直方向の低域通過波器を用いて、かか
る折返し歪みによる妨害の発生を防止することに
なる。
つぎに、本発明伝送方式における受信側装置の
構成例を第6図に示す。図示の構成においては、
第5図cに示した形態の時分割多重画像信号を、
復調後、入力端子22に供給する。この第5図c
示の信号形態を有する入力画像信号は、まず、時
間軸変換器23に導いて、第5図aに示した原信
号形態、すなわち、広帯域画像信号YL+H、狭帯
域画像信号YLともにもとの走査線期間長の時間
軸を有する信号形態に変換して、時間軸を復元す
る。ついで、この時間軸変換回路23の変換出力
画像信号24を、フレームメモリ25、動き検出
回路27および垂直方向低域通過波器30に供
給するとともに、切換えスイツチ38の一方の端
子bおよび加算器37の一方の端子にも供給す
る。
一方、フレームメモリ25からの1フレーム遅
延画像信号26と垂直方向低域波器30からの
波出力画像信号31とを信号混合器29に供給
して、送信側におけると同様にしてフレーム間差
分から画像の動き量を検出する動き検出回路27
からの動領域信号28の制御のもとに、送信側と
同様に、画像の動き量に応じた比率にて、1フレ
ーム遅延画像信号26と垂直方向低域波出力画
像信号31とを混合する。
ついで、信号混合器29の混合出力画像信号3
2を、送信側におけると同様に低域通過波器3
3および減算器35よりなる高域通過波回路に
導き、その混合出力画像信号32中の高域画像信
号成分(YH)36を抽出して加算器37の他方
の端子に供給し、時間軸変換出力時分割多重画像
信号24における狭帯域画像信号YLの走査線期
間に加算する。その加算器37の加算出力広帯域
画像信号(YL+H)を切換えスイツチ38の他方
の端子aに導く。
この切換えスイツチ38は、一方の端子bに供
給した時間軸変換出力時分割多重画像信号24に
おける広帯域画像信号YL+Hの走査線期間にはそ
の信号をそのまま出力端子に導き、狭帯域画像信
号YLの走査線期間には、他方の端子aに供給し
た加算出力広帯域画像信号YL+Hを出力端子に導
くように、走査線周期にて切換わる。その結果、
切換スイツチ38の切換え出力信号39として、
順次の各走査線期間すべてに広帯域画像信号成分
YL+Hを配列して復元した広帯域画像信号が出力
端子40から取出される。
本発明広帯域画像信号帯域圧縮伝送方式の動作
原理および送受信装置の基本構成は以上に述べた
とおりであるが、かかる動作原理および基本構成
を発展させ、一層良好な信号対ノイズ比にて帯域
圧縮伝送を行ない得るようにした場合の例につい
て、本発明をさらに詳述する。
まず、第3図示の構成による送信側装置を上述
のように改良した他の構成例を第7図に示し。し
かして、第7図示の構成例の第3図示の構成との
相違点のみについて説明すると、第3図示の構成
においては、送信出力とする広帯域画像信号
YL+Hは、低域波出力狭帯域画像信号(YL)1
9に混合出力広帯域画像信号13中の高域信号成
分YHを加算して形成したが、第7図示の構成例
においては、入力画像信号が静止画像信号である
場合の6dB減衰フレーム間和出力画像信号10
と、入力画像信号が動き画像信号である場合の垂
直方向の広帯域画像信号(YL+H)41とを信号
混合器9に供給し、動き検出回路11からの動領
域信号12の制御のもとに、画像の動き量に応じ
た比率にて加重加算して両信号を適切に混合し、
その混合出力信号42としての広帯域画像信号成
分YL+Hと低域通過波器6により帯域制限を施
した狭帯域画像信号成分(YL)19とを切換え
スイツチ7の走査線周期の反転動作により交互に
切換えて時間軸圧縮回路20に供給することによ
り、第3図示の構成におけると同様の帯域圧縮伝
送用時分割多重画像信号を得ている。
第7図につき上述した画像信号処理を行なうこ
とによつて、静止画像の場合には、広帯域画像信
号成分YL+Hとしてフレーム間和出力画像信号を
用いるので、通常のカメラ撮像出力画像信号に比
して、信号対ノイズ比が3dB改善されることにな
る。なお、第7図示の構成による送信側装置の伝
送用出力画像信号は、第3図示の構成によつた場
合と同一信号形態のものであるから、第7図示の
構成による伝送用時分割多重画像信号を、前述し
た第6図示の構成による受信側装置により受信し
て原広帯域画像信号に復元し得ること勿論であ
る。
しかしながら、第7図示の構成による送信側装
置と同様に、一層良好な信号対ノイズ比が得られ
るように第6図示の構成を改良した場合における
受信側装値の他の構成例を第8図に示す。すなわ
ち、第5図cに示した信号形態に時間軸圧縮を施
した伝送用時分割多重画像信号においては、狭帯
域画像信号YLと広帯域画像信号YL+Hとの帯域幅
が等しくなつているのであるから、伝送系にて混
入するノイズ電力は、狭帯域画像信号YLと広帯
域画像信号YL+Hとに対して等しい大きさとなる。
しかるに、受信装置においては、狭帯域画像信号
YLの時間軸を、広帯域画像信号YL+Hに対して、
送信装置におけるとは逆の比率、すなわち、1/
αの比率にて伸長して復元するので、かかる時間
軸伸長を施した後の狭帯域画像信号YLに含まれ
ている単位周波数当りのノイズ電力は、ノイズ・
スペクトル特性が平坦であるとすれば、伝送系に
おける混入時の1/α倍となる。したがつて、上
述した時間軸伸長後の狭帯域画像信号YLの信号
帯域内の周波数領域における狭帯域画像信号YL
と広帯域画像信号YL+Hとの信号対ノイズ比は、
狭帯域画像信号YLの方がαだけ小さくなり、そ
の結果、この周波数領域における総合の信号対ノ
イズ比は(1+1/α)/2だけ低下することに
なる。特に、かかる時分割多重帯域圧縮画像信号
をFM伝送する場合には、伝送信号に混入するノ
イズがいわゆる三角ノイズとなるので、上述した
受信側における総合の信号対ノイズ比の劣化度は
さらに増大する。
本発明伝送方式における第8図示の構成による
受信側装置は、上述したような従来の信号対ノイ
ズ比劣化の欠点を除去するようにしたものであ
る。かかる第8図示の受信側装置の構成および動
作を、第6図示の受信側装置と比較した相違点の
みについて説明する。すなわち、第6図示の従来
装置においては、静止画像と動き画像とのいずれ
についても、狭帯域画像信号YLに高域信号成分
YHを加算して広帯域画像信号YL+Hを復元してい
るのに対し、第8図示の本発明による受信装置に
おいては、静止画像については、狭帯域画像信号
YLの伝送期間に対して復元すべき広帯域画像信
号YL+Hとして、1フレーム期間前の当該走査線
期間に全信号帯域伝送を行なつた広帯域画像信号
(YL+H)26をフレームメモリ25から取出して
使用しており、第6図示の従来装置におけると同
様に、低域通過波器33と減算器35とよりな
る高域通過波回路により抽出した高域信号成分
YHを加算器37により加算して形成した広帯域
画像信号(YL+H)43は、静止画像再生の際に
は使用せず、1フレーム期間前の広帯域画像信号
YL+Hを代替使用し得ない動き画像再生の際にの
み使用する。その結果として、時間軸圧縮・伸長
を行なう時分割多重伝送時に、従来、再生画像信
号に生じていた信号対ノイズ比の劣化を、かかる
信号対ノイズ比劣化が目立たない動き画像のみに
局限し、信号対ノイズ比劣化が目立ち易い静止画
像については、かかる信号対ノイズ比劣化の発生
原因を完全に除去することができる。
以上においては、輝度信号成分に相当する白黒
画像信号について本発明方式による帯域圧縮伝送
の動作原理および送受信装置を説明したが、つぎ
に、カラー画像信号の帯域圧縮伝送を行なう場合
について説明する。
しかして、本発明方式によるカラー画像信号伝
送の動作原理は、白黒画像信号につき前述した動
作原理に基づく信号処理と同様の信号処理をカラ
ー画像信号を構成する輝度信号Yおよび二つの色
信号C1,C2について行なうことにある。しかし
ながら、色信号C1,C2については、その垂直解
像度を輝度信号Yの垂直解像度の半分にしても画
質劣化は生じないのであるから、色信号伝送帯域
を削減するために、色信号は走査線1本おきに間
引いて伝送する。
すなわち、カラー画像信号中、輝度信号Yにつ
いては、第9図aに示すように、奇・偶のフイー
ルドからなる順次のフレーム毎に、広帯域信号成
分YL+Hと狭帯域信号成分YLとを走査線交互に伝
送することは、第2図につき前述した白黒画像信
号伝送の動作原理と同様であるのに対し、色信号
C1,C2については、第9図bに示すように、
奇・偶のフイールドからなる順次のフレーム毎
に、二つの色信号C1とC2とが走査線交互に伝送
され、しかも、広帯域信号成分L+Hと狭帯域信
号成分Lとも走査線交互に伝送されるように双方
の各色信号成分C1L+HとC1LおよびC2L+HとC2Lを組
合わせて伝送する。
上述のようにカラー画像信号中の輝度信号と色
信号とについてほぼ同様の動作原理に基づく信号
処理を施すための送受信装置としては、双方の信
号に対する同様の信号処理は、同一回路によつて
行なうように構成するのが好適であり、上述のよ
うな信号形態の時分割多重カラー画像信号を帯域
圧縮伝送するようにした場合における本発明伝送
方式の送信側装置の構成例を第10図に示す。
図示の構成による送信側装置においては、輝度
信号Yと二つの色信号C1,C2とを入力端子45
と46,47とにそれぞれ供給する。なお、色信
号C1,C2の信号帯域は、一般に、輝度信号Yの
信号帯域の1/3程度あれば、画質上からは充分で
ある。かかる信号帯域の色信号C1,C2を垂直方
向の低域通過波器49,50に導いて、それぞ
れの垂直空間周波数領域に帯域制限を施し、線順
次伝送を行なつた場合にいわゆる折返し歪み成分
が発生しないようにする。かかる垂直方向低域通
過波器49,50の波出力信号を切換えてス
イツチ51により走査線交互に切換えて線順次色
信号52を形成し、この線順次色信号52と入力
輝度信号(Y)48とを時分割多重回路53に供
給して、第11図aに示すような信号形態の時分
割多重画像信号54を形成する。かかる時分割多
重画像信号54に、第3図示の構成におけると同
様の信号処理を施すのであるが、輝度信号Yと色
信号C1,C2とのそれぞれの伝送期間について、
それぞれの信号処理の態様に若干の相違があるの
で、それぞれの伝送期間毎に回路構成乃至回路動
作を切換えるために、切換えスイツチ64,72
および開閉スイツチ73を、第12図にそれぞれ
示すタイミングにてそれぞれ動作させる。
第12図は各スイツチ46,72および73の
各動作過程を互いに対比して示すタイムチヤート
であり、図中最上段に示す上述した信号形態の時
分割多重カラー画像信号のうち、輝度信号伝送期
間については、図示の各スイツチの切換え動作モ
ードから明らかなように、第3図示の構成につき
前述したと全く同様の信号処理を行なつて、狭帯
域輝度信号YLと広帯域輝度信号YL+Hとを形成す
る。
一方色信号伝送期間についても、図示の各スイ
ツチの切換え動作モードにてほぼ同様の信号処理
を行なうのであるが、2つの色信号C1,C2が線
順次に伝送されているので、図示の切換え動作モ
ードは、その点を考慮して設定してある。かかる
スイツチ切換え動作に関連して、垂直方向の低域
通過波器61の構成につき、第13図を参照し
て説明する。
第13図に示す構成の垂直方向低域通過波器
においては、伝送すべき時分割多重カラー画像信
号が、第9図a,bにつき前述したように、広帯
域信号成分L+Hと狭帯域信号成分Lとを走査線
交互に伝送するのであるから、図示のように縦続
接続した1Hメモリ列の中点aに狭帯域輝度信号
YLが現われた時点においては、その縦続接続中
の他の点b、b′、d、d′には広帯域輝度信号YL+H
が現われることになる。したがつて、点b、
b′を、加算器78bを介し、係数器80に接続す
るとともに、点d、d′を、加算器78dを介し、
係数器79に接続して、適切な係数を乗じて重み
付けを行なえば、高域輝度信号成分YH用の垂直
方向低域通過波器を構成することができる。
一方、色信号については、1Hメモリ列の中点
aに一方の狭帯域色信号C1Lが現われた時点にお
いては、その1Hメモリ列の他の点C、C′には、
同じ方の広帯域色信号C1L+Hが現われ、点b、
b′には他方の広帯域色信号C2L+Hが現われ、点d、
d′には他方の狭帯域色信号C2Lが現われることに
なり、また、中点aに他方の狭帯域色信号C2L
現われた時点においては、点c、c′には他方の広
帯域色信号C2L+Hが現われることになる。したが
つて、点c、c′を、加算器78cを介し、係数器
81に接続して、適切な係数を乗じて重み付けを
行なえば、高域色信号成分CH用の垂直方向低域
通過波器を構成することができる。
しかして、前述したような各スイツチ64,7
2,73の切換え動作により、第10図示の構成
における開閉スイツチ73の出力側には、第11
図bに示すように空白期間を含んだ信号形態の時
分割多重カラー画像信号が得られ、この信号を時
間軸変換回路74に供給して信号全体の時間軸を
適切に伸長すれば、第11図cに示すように空白
期間を塞いだ信号形態の時分割多重カラー画像信
号が得られる。
つぎに、第11図cに示した信号形態の時分割
多重カラー画像信号を受信して広帯域カラー画像
信号を復元するようにした本発明伝送方式におけ
る受信側装置の構成例を第14図に示す。図示の
構成においては、第11図cに示した信号形態の
時分割多重カラー画像信号を時間軸変換器87に
供給して、第11図bに示した信号形態に変換し
た後に、第8図示の構成例におけると同様に、輝
度信号と線順次伝送の色信号との処理を行なう。
この場合の輝度信号および色信号の各伝送期間に
対応するスイツチ92,98,101の切換え動
作モードのタイムチヤートを第15図に示す。ま
た、垂直方向の低域通過波器91,99は、第
13図に示したとほぼ同様に構成することができ
る。
上述のようにして、切換えスイツチ98の切換
え出力側には広帯域輝度信号YL+Hおよび2種類
の広帯域色信号C1L+H,C2L+Hよりなる時分割多重
カラー画像信号が得られるが、2種類の色信号は
線順次交互伝送されているので、通常の各走査線
同時伝送の形態に復元する必要がある。その信号
形態復元の作用を垂直方向低域通過波器99が
果しており、その構成は、第16図に示すよう
に、2個の1Hメモリ170a,170bを縦続
接続して、その入出力端の2H期間距つた色信号
を加算器108により加算して取出すとともに、
縦続接続の中点からも取出すようになつている。
したがつて、最終的には、第14図示の構成にお
ける切換えスイツチ101の出力側に、第11図
aに示した信号形態の時分割多重カラー画像信号
が得られ、さらに、YC分離回路102に導いて、
輝度103および2種類の色信号104,105
をそれぞれ取出す。
つぎに、第14図示の構成にインターレース走
査を順次走査に変換する走査変換回路を付加し
て、画質を一層改善し得るようにした場合におけ
る受信側装置の構成例を第17図に示す。図示の
構成は、点線に仕切つて示す第14図示の構成の
一部における切換えスイツチ101の切換え出力
信号110と動き検出回路90の検出出力信号1
11とを取出し、時分割多重カラー画像信号11
0とフイールドメモリ112による1フイールド
遅延信号121とを動き検出出力信号111によ
り制御する垂直方向低域通過波器113と11
4とをそれぞれ介して加算器115により加算合
成した合成出力信号116とをYC分離時間軸変
換回路117により処理して、インターレース走
査を順次走査に変換するものであり、その詳細に
ついては、本発明者らの提案に係る特願昭57−
88018および57−155788「適応型時空間補間フイル
タ」明細書の記載に準ずることができる。しかし
て、上述の加算合成により得た補間信号116と
原信号110とをYC分離・時間軸変換回路11
7に導き、第18図に示すような1Hメモリと切
換えスイツチとの組合わせにより、第19図に示
すタイムチヤートに従つて1H遅延信号を適切に
組合わせれば、時分割多重した輝度信号Yと色信
号Cとを分離すると同時に、水平走査周期をもと
の周期の1/2にした順次走査の色信号が得られる。
上述したように、時分割多重カラー画像信号の
YC分離と順次走査変換のための時間軸圧縮とは、
第18図示の構成により第19図示のタイミング
にて各信号成分を切換えることによつて行なわれ
るが、第19図示のタイムチヤートにおける各
1Hメモリ読出し信号のうち、色信号については、
(1H)と付記した各信号を基準信号として用い、
また、輝度信号Wについては、OH遅延および
2H遅延の各信号、すなわち、第18図示の構成
における出力輝度信号139aおよび139cも
読出されるが、これらの各輝度信号は垂直方向の
輪郭補正に用いる。
上述のように、0H遅延、1H遅延および2H遅
延の各輝度信号を用いて垂直方向の輪郭補正を行
なう場合の回路構成の例を第20図に示す。図示
の構成においては、0H、2Hおよび1Hの各遅延
信号160,161および162を加算器16
3、−6dB減衰器164、減算器166、減衰器
167および加算器168により適切に組合わせ
て垂直方向輪郭補正信号169を得るが、かかる
回路構成は、カメラ等に広く用いられているもの
であるから、その詳細な説明は省略する。
しかして、第18図示の構成によるYC分離・
時間軸変換回路117においては、輝度信号Yと
2種類の色信号C1,C2との信号帯域幅の比を
3:1:1に設定しているので、時分割多重カラ
ー画像信号に対するYC分離、順次走査変換のた
めの時間軸圧縮、および、垂直方向輪郭補正のた
めの0H、1H、2H各遅延信号139a,118,
139cの同時形成がその大きい利点となつてい
る。
しかして、第17図示の構成による受信側装置
においては、順次走査変換に必要な1フイールド
遅延信号を得るために、フイールドメモリ112
を用いているので、受信側装置に用いるメモリ装
置としては、第14図示の構成におけるフレーム
メモリ89と合わせて、1.5フレーム分のメモリ
装置を用いることになる。これに対して、第17
図示の構成のようにフイールドメモリを追加する
ことなく、1フイールド遅延信号を得るようにし
た場合における受信側装置の構成例を第21図に
示す。図示の構成においては、第14図示の構成
におけるフレームメモリ89の替わりに、2個縦
続接続したフイールドメモリ89a,89bを用
い、その縦続接続の中点から1フイールド遅延信
号を取出している。しかしながら、単に、フレー
ムメモリを2個縦続接続したフイールドメモリに
置換しただけでは、1フイールド遅延信号中の輝
度信号については、広帯域輝度信号成分YL+H
狭帯域輝度信号成分YLとが走査線周期毎に順次
交互に現われて来るうえに、色信号についても、
2種類の色信号よりなる線順次信号の広帯域色信
号成分CL+Hと狭帯域色信号成分CLとが交互に現わ
れて来るので、かかる信号形態の1フイールド遅
延信号をそのまま用いることはできない。したが
つて、フイールドメモリ89aの入力信号として
は、時間軸変換器87の変換出力時分割多重カラ
ー画像信号88は用いず、切換えスイツチ98の
切換え出力画像信号を、垂直方向低域通過波器
99および切換えスイツチ101よりなる線順次
色信号補間回路を介してフイールドメモリ89a
に供給する。かかるメモリ入力画像信号は、輝度
信号Yおよび2種類の色信号C1,C2ともに広帯
域信号成分L+Hよりなつているので、フイール
ドメモリ89aの出力側に得られる1フイールド
遅延信号は、つねに、広帯域信号成分L+Hから
なることになり、充分に順次走査変換に用いるこ
とができる。
しかして、本発明伝送方式においては、以上に
説明したように、送信側装置、受信側装置ともに
フレームメモリを有しているので、これらのフレ
ームメモリを用いてノイズリデユーサの機能を付
加することができる。かかるノイズリデユーサ機
能を付加した送信側装置の構成例を第22図に示
す。図示の構成においては、第10図示の構成に
おけると同様にして形成した時分割多重カラー画
像信号54を動き検出回路57に導いてフレーム
メモリ55からの1フレーム遅延信号55aと比
較し、動領域信号70および70aを発生させ
て、信号混合器69および69aにそれぞれ供給
する。しかして、信号混合器69aは、動き検出
回路57に供給した時分割多重カラー画像信号5
4と1フレーム遅延信号55aとを、動きの大き
さを表わす動領域信号70aに応じて加重混合す
るものであり、その混合出力信号69bの出力電
圧eputは、フレームメモリ55からの1フレーム
遅延信号55aの電圧をe1とし、入力時分割多重
カラー画像信号の電圧をe2とし、さらに、動領域
信号70aの大きさをk1とすると、 eput=k1・e1+(1−k1)e2 となる。しかして、動領域信号70aの大きさk1
を、画像の動きが大きいときに“0”とし、ま
た、静止画像のときに0<k1<1なる範囲の値と
すれば、動領域信号70aの値k1と信号対ノイズ
(SN)比改善度との間には、 SN比改善度=20log(1+k1)/(1−k1) の関係があるので、所要のSN比改善度が得られ
るように動領域信号70aの大きさk1を設定する
が、その大きさk1は、画像の動き量の大きさによ
り連続的に変化させて、動きによる画像のぼけが
生じないようにする。
以上の信号処理により、信号混合器69aの混
合出力信号69bには、静止画像や動きの小さい
画像の場合には、SN比が改善されたカラー画像
信号が得られる。なお、かかる作用をなすノイズ
リデユーサ回路以降の第22図示の構成による回
路動作は、第10図示の構成におけると同様であ
り、動き検出回路57の他方の検出出力信号70
の大きさと画像の動きの大きさとの関係も、第1
0図示の構成におけると同様である。
つぎに、受信側装置において、フレームメモリ
を用いてSN比を改善する回路動作について説明
すると、その回路構成は第23図に示すとおりで
あり、つぎのように動作する。
すなわち、図示の構成においては、第21図示
の構成におけると同様に、入力時分割多重カラー
画像信号は、時間軸変換器87により第11図b
に示した信号形態の時分割多重カラー画像信号に
変換した後に、各狭帯域信号成分YL、C1L、C2L
の伝送期間については、垂直方向低域通過波器
91、切換えスイツチ92、水平方向低域通過
波器93、減算器94および加算器95からなる
回路により、各高域信号成分YH、C1H、C2Hがそ
れぞれ付加される。かかる回路の出力端に設けた
切換えスイツチ98は、入力時分割多重カラー画
像信号中の各広帯域信号成分YL+H、C1L+H、C2L+H
の伝送期間には端子a側に倒れ、また、各狭帯域
信号成分YL、C1L、C2Lの伝送期間には端子b側
に倒れて、上述したように高域信号成分YH
C1H、C2Hを付加して広帯域化した各信号成分を取
出す。スイツチ98のかかる切換え出力信号を垂
直方向低域通過波器99および切換えスイツチ
100よりなる色信号補間回路に導いて、線順次
交互に伝送されて来た2種類の色信号C1,C2
毎走査線同時伝送信号の形態に補間する。かかる
色信号補間出力信号150を動き検出回路90に
供給して、フイールドメモリ89a,89bの継
続接続よりなるフレームメモリ装置からの1フレ
ーム遅延信号154との比較の結果により画像の
動きを検出する。動き検出回路90の入力信号1
50および154は信号混合器97aにも供給
し、色信号補間出力信号150における広帯域信
号成分YH+L、C1L+H、C2L+Hの伝送期間について
は、切換えスイツチ153を端子a側に倒して、
動き検出回路90からの動領域信号152の大き
さk2に応じた比率の信号混合を行ない、信号混合
器97aの出力電圧eput2 eput2=k2・e3+(1−k2)e4 を得る。ここに、e3は1フレーム遅延信号154
の大きさであり、また、e4は色信号補間出力信号
150の大きさである。なお、動領域信号152
の大きさk2の値は、送信側装置におけるノイズリ
デユーサの場合と同様に、所要のSN比改善度が
得られるように適切に設定し、画像の動きが大き
くなるに従い、大きさk2が“0”に向つて小さく
なるようにする。一方、色信号補間出力信号15
0における狭帯域信号成分YL、C1L、C2Lの伝送
期間についても、信号混合器97aは上述したと
同様の動作をするが、それらの伝送期間において
は、切換えスイツチ153を端子b側に倒して、
動き検出回路90からの動領域信号151の大き
さk1に応じた比率の信号混合を行なう。この場合
における動領域信号151の大きさk1は、画像の
動きが大きくなるに従い、“0”に向つて小さく
なるように設定する。かかる信号処理により、信
号混合器97aの混合出力信号155は、静止画
像についてSN比が改善された時分割多重カラー
画像信号となる。
つぎに、受信側装置において再生した狭帯域画
像信号に付加して広帯域化すべき水平空間周波数
領域の高域信号成分の形成について説明するに、
以上に述べた受信側装置の各構成例においては、
動き画像に関しては、狭帯域画像信号と同一のフ
イールド内における他の画像情報から所要の高域
信号成分を形成していた。すなわち、第23図示
の構成において、垂直方向の低域通過波器9
1、切換えスイツチ92、水平方向低域通過波
器93および引算器94により高域信号成分を形
成したが、第24図に示す構成の受信側装置にお
いては、上述と同様にして高域信号成分を形成す
る他に、高域信号成分を付加すべき狭帯域画像信
号より1フイールド期間先行した画像信号161
をフレームメモリ89aから読出して、1/2Hメ
モリ156を介し、1Hメモリ157、加算器1
58および6dB減衰器159よりなる垂直方向低
域通過波回路に導いて垂直方向の帯域制限を施
し、その波出力信号162を信号加算器160
の一方の入力端子に供給するとともに、他方の入
力端子には、切換えスイツチ92の切換え出力画
像信号を供給する。この信号加算器160におい
ては、動き検出回路90の検出出力信号、すなわ
ち、動領域信号の大きさに応じて、画像の動きが
ないか、もしくは、小さい場合には、上述した
波出力画像信号162の方を主として出力し、ま
た、画像の動きが大きい場合にはスイツチ92の
切換え出力画像信号の方を主として出力するよう
な態様の加重混合を行なうものとする。なお、第
24図示の構成における他の回路部分の動作は第
23図示の構成におけると同様であるが、動き検
出回路90の入力信号については、その出力信号
によつて信号混合器160をも制御するのである
から、時間軸変換回路87の変換出力画像信号8
8を動き検出回路90の一方の入力信号として用
い、他方の入力信号としても、その変換出力画像
信号88に対して時間的に1フレーム期間先行す
るように、フレームメモリを構成するフイールド
メモリ89a,89bの遅延量を1フイールド期
間より若干短かくする。また、遅延回路163
は、信号混合回路97aの2入力信号が正確に1
フレーム分の時間差を相互間に有するように、そ
の一方の入力信号の遅延量を調節するためのもの
である。
なお、第22図、第23図に示した送受信装置
の構成例では、本発明伝送方式の送受信各装置に
用いているフレームメモリを用いてノイズリデユ
ーサの作用を行なわせているので、送信側および
受信側ともに信号対ノイズ比を改善することがで
き、また、第24図示の構成による受信側装置に
おいては、画像に動きがある場合にも、単に前フ
レーム期間の画像信号を用いて信号処理を行なつ
たときに比して解像度の高い再生画像信号が得ら
れる。
なお、この種画像信号帯域圧縮伝送方式には、
フレームメモリと高次のドツトインターレース走
査方式との組合せにより画像信号帯域の圧縮率を
高めるようにした伝送方式もあるが、ドツトイン
タレース走査を行なつた画像信号をアナログ伝送
した場合には、受信側装置における再標本化の位
相を正確に送信側標本化の位相と一致させる必要
があるとともに、伝送系の波形伝送特性を良好に
保持し、微分利得特性や微分位相特性などに対し
て十分に配慮する必要がある。これに対して、本
発明伝送方式においては、ドツトインターレース
走査は用いていないので、標本点を再生するため
の再標本化が不要であるのみならず、伝送系の特
性に対しても、通常の白黒画像信号伝送に必要な
程度の伝送特性をもつて広帯域カラー画像信号を
十分に伝送し得る利点がある。
効 果 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、従来、広帯域信号成分と狭帯域信号成分とを
時分割多重伝送した伝送方式にて生じていた静止
画像伝送時の画質劣化をフレームメモリの使用に
よつて完全に除去し、広帯域の高品位画像信号の
帯域圧縮伝送が可能となるうえに、帯域圧縮伝送
によつて生ずる画質劣化を動き画像の部分のみに
局限して、元来、カメラの蓄積効果により画像の
ぼけが生じている動き画像の部分のみにその解像
度低下が生ずるようにして、視覚的に低下した画
質劣化の検知限乃至許容限に適合させ、実質的な
画質劣化は全く生じないようにすることができ
る。
さらに、本発明によれば、動き画像伝送時の画
質をも改善するために、動き画像領域の水平方向
解像度を単純に低下させることはせず、水平・垂
直両方向の解像度に関する高域信号成分、すなわ
ち、斜め方向の高解像度成分として視覚的に画質
劣化に対する影響が最も少ない信号成分のみの伝
送を抑制して帯域圧縮伝送を達成し得るようにす
ることができる。
また、本発明によれば、静止画像部分について
は、フレーム間和信号成分を伝送することによつ
て、カメラ撮像出力画像信号のSN比を3dB改善
して伝送することができ、さらに、受信側におい
て静止画像領域の狭帯域伝送画像信号を広帯域化
して再生する際に、時間軸変換によりSN比が低
下した狭帯域伝送画像信号に高域信号成分を付加
することを避け、1フレーム期間前のSN比の良
好な広帯域伝送信号をもつて代替することによ
り、総合のSN比を向上させることができる。
さらに、本発明によれば、カラー画像信号の伝
送に際しても、色信号を線順次交互に伝送すると
ともに、輝度信号にも同様の信号処理を施すこと
によつて色信号帯域の大幅な圧縮を実現し、ま
た、輝度・色両信号の信号処理を同一回路の時分
割使用によつて効率よく行なうことができ、さら
に、インターレース走査を順次走査に変換する信
号処理を、輝度信号と色信号との時分割多重信号
をYC分離する際の時間軸変換のための信号処理
と同一の回路を兼用して効率よく行なうとともに
回路構成を簡単化することができる。なお、かか
る時分割多重カラー画像信号のYC分離と順次走
査変換のための時間軸変換、並びに、垂直方向輪
郭補正のための信号遅延と同一回路の兼用により
効率よく行なつて、回路規模を大幅に削減し得る
とともに、フレームメモリとフイールドメモリと
の兼用により受信側装置の経済化をも図り得ると
いう種々の顕著な効果を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,b,c,dは従来の時間軸圧縮伝送
方式における広狭両帯域信号伝送の態様をそれぞ
れ示す線図および信号波形図、第2図は本発明伝
送方式における広狭両帯域信号伝送の態様の例を
示す線図、第3図は本発明伝送方式における送信
側装置の構成例を示すブロツク線図、第4図は同
じくその伝送方式における広狭両帯域信号時分割
多重伝送の態様の例を示す信号波形図、第5図a
〜cは同じくその広狭両帯域信号時分割多重伝送
における時間軸変換の態様を順次に示す信号波形
図、第6図は本発明伝送方式における受信側装置
の構成例を示すブロツク線図、第7図は本発明伝
送方式における送信側装置の他の構成例を示すブ
ロツク線図、第8図は本発明伝送方式における受
信側装置の他の構成例を示すブロツク線図、第9
図aおよびbは本発明伝送方式におけるカラー画
像伝送時の輝度信号および色信号の広狭両帯域信
号成分時分割多重伝送の態様をそれぞれ示す線
図、第10図は本発明伝送方式における送信側装
置のさらに他の構成例を示すブロツク線図、第1
1図a〜cは同じくその送信側装置の構成におけ
る輝度・色両信号の時分割多重伝送用信号変換の
態様の例を順次に示す信号波形図、第12図は同
じくその送信側装置の構成における各部信号切換
えのタイミングを示すタイムチヤート、第13図
は同じくその送信側装置の構成における垂直方向
低域通過波器の構成例を示すブロツク線図、第
14図は本発明伝送方式における受信側装置のさ
らに他の構成例を示すブロツク線図、第15図は
同じくその受信側装置の構成における各部信号切
換えのタイミングを示すタイムチヤート、第16
図は同じくその受信側装置の構成におけるフレー
ムメモリの構成例を示すブロツク線図、第17図
は同じくその受信側装置の構成に付加する回路部
分の構成例を示すブロツク線図、第18図は同じ
くその受信側装置の構成におけるYC分離・時間
軸変換回路の構成例を示すブロツク線図、第19
図は同じくその受信側装置の構成における各メモ
リ装置の動作タイミングを示すタイムチヤート、
第20図は同じくその受信側装置の構成における
垂直方向輪郭補正回路の構成例を示すブロツク線
図、第21図は本発明伝送方式における受信側装
置のさらに他の構成例を示すブロツク線図、第2
2図は本発明伝送方式における送信側装置のさら
に他の構成例を示すブロツク線図、第23図は本
発明伝送方式における受信側装置のさらに他の構
成例を示すブロツク線図、第24図は本発明伝送
方式における受信側装置のさらに他の構成例を示
すブロツク線図である。 1,22,45,46,47,76,86,1
06,122,123……入力端子、3,25,
55,89……フレームメモリ、5,17,3
7,56,66,78,95,108,115,
158,160,163,168……加算器、
6,15,33,58,93……低域通過波
器、7,38,51,64,92,98,100
a,101,136a,136b,136c,1
37,138,153……スイツチ、8,30,
49,50,61,91,99,113,114
……垂直方向低域通過波器、9,29,69,
97……信号混合器、10a,68,159,1
64,167……減衰器、11,27,57,9
0……動き検出回路、14,35,60,94,
166……引算器、20……時間軸圧縮回路、2
1,40,82,83,103,104,10
5,109a,109b……出力端子、23,8
7……時間軸変換器、53……時分割多重回路、
77,107,124,125,126,12
8,130,131,132,134,157…
…1Hメモリ、79,80,81……係数器、8
9a,89b,112……フイールドメモリ、1
02……YC分離回路、117……YC分離・時間
軸変換回路、156……1/2Hメモリ、163…
…遅延回路。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水平走査期間毎に伝送用広帯域画像信号成分
    と伝送用狭帯域画像信号成分とを交互に伝送して
    広帯域画像信号を帯域圧縮伝送するにあたり、送
    信側において、垂直空間周波数領域および水平空
    間周波数領域に帯域制限を施さない入力広帯域画
    像信号よりなる第1の広帯域画像信号成分と水平
    空間周波数領域の高域における垂直空間周波数領
    域の高域のみに帯域制限を施した前記入力広帯域
    画像信号よりなる第2の広帯域画像信号成分とを
    形成し、相隣るフレーム間にて検出した画像の動
    き量が第1の所定レベルを超えないときには前記
    第1の広帯域画像信号成分を前記伝送用広帯域画
    像信号成分とするとともに、前記画像の動き量が
    前記第1の所定レベルを超えたときには前記画像
    の動き量に応じて定まる第1の比率にて前記第1
    の広帯域画像信号成分と前記第2の広帯域画像信
    号成分とを加重加算して形成した画像信号成分を
    前記伝送用広帯域画像信号成分として、相隣るフ
    レーム間にて互いに対応する水平走査期間のいず
    れか一方のみに前記伝送用広帯域画像信号成分を
    伝送するようにした伝送用画像信号を送信し、受
    信側において、受信した前記伝送用画像信号にて
    相隣る2フレームの画像信号から、垂直空間周波
    数領域および水平空間周波数領域に帯域制限を施
    さない第3の広帯域画像信号成分と水平空間周波
    数領域の高域における垂直空間周波数領域の高域
    のみに帯域制限を施した第4の広帯域画像信号成
    分とを形成し、前記相隣る2フレームの画像信号
    間にて検出した画像の動き量が第2の所定レベル
    を超えないときには前記第3の広帯域画像信号成
    分を前記伝送用画像信号中の狭帯域画像信号成分
    と置換するとともに、前記画像の動き量が前記第
    2の所定レベルを超えたときには、前記画像の動
    き量に応じて定まる前記第1の比率にて前記第3
    の広帯域画像信号成分と前記第4の広帯域画像信
    号成分とを加重加算して形成した画像信号成分を
    前記伝送用画像信号中の狭帯域画像信号成分と置
    換して広帯域画像信号を復元することを特徴とす
    る広帯域画像信号帯域圧縮伝送方式。 2 特許請求の範囲第1項記載の伝送方式におい
    て、前記入力広帯域画像信号にて相隣る2フレー
    ム間の和信号を前記第1の広帯域画像信号成分と
    したことを特徴とする広帯域画像信号帯域圧縮伝
    送方式。 3 特許請求の範囲第1項記載の伝送方式におい
    て、ノイズリデユーサにより信号対ノイズ比を改
    善した前記入力広帯域画像信号を前記第1の広帯
    域画像信号成分としたことを特徴とする広帯域画
    像信号帯域圧縮伝送方式。 4 特許請求の範囲第1項記載の伝送方式におい
    て、所定の通貨帯域を有する低域通過波器を介
    して前記入力広帯域画像信号から形成した所定の
    帯域を有する狭帯域画像信号成分に前記入力広帯
    域画像信号にて相隣る2フレームの画像信号間の
    和信号の高域成分を加算して形成した画像信号成
    分を前記第1の広帯域画像信号成分としたことを
    特徴とする広帯域画像信号帯域圧縮伝送方式。 5 特許請求の範囲第1項記載の伝送方式におい
    て、前記入力広帯域画像信号、もしくは、ノイズ
    リデユーサにより信号対ノイズ比を改善した前記
    入力広帯域画像信号から所定の通過帯域を有する
    低域通過波器を介して形成した所定の帯域を有
    する狭帯域画像信号成分に、前記入力広帯域画像
    信号もしくはノイズリデユーサにより信号対ノイ
    ズ比を改善した前記入力広帯域画像信号の水平空
    間周波数領域の高域における垂直空間周波数領域
    の低域成分を加算して形成した画像信号成分を前
    記第2の広帯域画像信号成分としたことを特徴と
    する広帯域画像信号帯域圧縮伝送方式。 6 特許請求の範囲第1項記載の伝送方式におい
    て、前記受信した伝送用画像信号にて相隣る2フ
    レームのうち先行するフレームにおける広帯域画
    像信号成分を前記第3の広帯域画像信号成分とし
    たことを特徴とする広帯域画像信号帯域圧縮伝送
    方式。 7 特許請求の範囲第1項記載の伝送方式におい
    て、前記受信した伝送用画像信号中の広帯域画像
    信号成分と前記狭帯域画像信号成分と置換した画
    像信号成分とを前記画像の動き量に応じて定まる
    前記第1の比率にて加重加算して前記画像信号成
    分を形成したことを特徴とする広帯域画像信号帯
    域圧縮伝送方式。 8 特許請求の範囲第1項記載の伝送方式におい
    て、前記伝送用画像信号にて相隣る2フレームの
    うち先行するフレームにおける広帯域画像信号成
    分の高域成分を後続のフレームにおける狭帯域画
    像信号成分に加算して形成した画像信号成分を前
    記第3の広帯域画像信号成分としたことを特徴と
    する広帯域画像信号帯域圧縮伝送方式。 9 特許請求の範囲第1項記載の伝送方式におい
    て、前記伝送用画像信号中の狭帯域画像信号成分
    に対して同一フイールド内にて近傍にある広帯域
    画像信号成分中の高域成分と前記狭帯域画像信号
    成分に対し1フイールド前のフイールド内にて置
    換した前記画像信号成分中にて前記狭帯域画像信
    号成分の近傍にある広帯域画像信号成分中の高域
    成分とを前記画像の動き量に応じて定まる第2の
    比率にて加重加算して形成した画像信号成分を前
    記狭帯域画像信号成分に加算して形成した画像信
    号成分を前記第4の広帯域画像信号成分としたこ
    とを特徴とする広帯域画像信号帯域圧縮伝送方
    式。 10 特許請求の範囲第1項乃至第9項のいずれ
    かに記載の伝送方式において、前記入力広帯域画
    像信号中の二つの色信号を、垂直方向の低域通過
    波器をそれぞれ介し、線順次交互に輝度信号と
    時分割多重して形成した時分割多重画像信号を前
    記入力広帯域画像信号と置換するようにしたこと
    を特徴とする広帯域画像信号帯域圧縮伝送方式。 11 特許請求の範囲第10項記載の伝送方式に
    おいて、前記時分割多重画像信号をフイールドメ
    モリを介して1フイールド期間遅延させ、時分割
    多重した前記輝度信号と前記色信号との分離およ
    び順次走査変換のための時間軸圧縮を同時に行な
    うことにより、インターレース走査を順次走査に
    変換し得るようにしたことを特徴とする広帯域画
    像信号帯域圧縮伝送方式。 12 特許請求の範囲第11項記載の伝送方式に
    おいて、2個のフイールドメモリを縦続接続して
    なるフレームメモリにより、走査変換に必要な1
    フイールド遅延信号を、他の信号処理に用いるフ
    レームメモリから形成し得るようにしたことを特
    徴とする広帯域画像信号帯域圧縮伝送方式。 13 特許請求の範囲第12項記載の伝送方式に
    おいて、縦続接続した前記2個のフイールドメモ
    リに、輝度信号および色信号ともに帯域幅を復元
    した広帯域画像信号を供給し、各ライン毎の広帯
    域輝度信号および線順次交互の二つの広帯域色信
    号を得るようにしたことを特徴とする広帯域画像
    信号帯域圧縮伝送方式。 14 特許請求の範囲第10項乃至第13項のい
    ずれかに記載の伝送方式において、前記時分割多
    重画像信号のYC分離および順次走査変換のため
    の時間軸圧縮とともに垂直輪郭補正用の遅延信
    号、1水平走査期間遅延信号および2水平走査期
    間遅延信号を同時に取出すようにしたことを特徴
    とする広帯域画像信号帯域圧縮伝送方式。
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