JP3542617B2 - テレビジョン信号受信システム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、受信機側でテレビジョン信号を一つの画像走査フォーマットから別のフォーマットに、例えば、飛越し走査から順次走査に変換する操作を助けるための所謂「ヘルパ」信号を供給するシステムに、特に、動き(モーション)適応形ヘルパ信号処理システムに関するものである。
【0002】
【発明の背景】
従来のテレビジョン受像機、例えば、米国その他で採用されているNTSC放送方式に従う受像機は線飛越し画像を4×3のアスペクト比(表示画像の幅対高さの比)で表示する。最近では、より広い画像アスペクト比、例えば、16×9あるいは5×3、及び順次走査画像等を含む増強(改善された)画像表示フォーマットを用いることに関心が高まってきている。
【0003】
コンパティブル・ワイドアスペクト比(ワイドスクリーン)テレビジョン信号処理システムの中の2つの優れたタイプのものとして、「サイドパネル」方式と「郵便受け(レターボックス;letterbox)」方式がある。サイドパネル方式では、画像の左右の側のパネル(サイドパネル)が主画像パネルに継合わされて、16×9のアスペクト比を持つワイドスクリーン画像が作られる。NTSC方式とコンパティブルな増強精細度(エンハンスト・ディフィニション)ワイドスクリーンシステムの1つの形式が米国特許第4,979,020号に記載されている。郵便受け方式は、ヨーロッパにおいて、ワイドアスペクト比の映画をテレビジョン放送するために普通に用いられている。そのような場合、標準の4×3のアスペクト比のテレビジョン受像機で、ワイドアスペクト比(例えば16×9)の画像を表示すると、表示画像の上下の辺に沿って黒いバーが現れる。サイドパネル・ワイドスクリーンフォーマットではこのような郵便受けフォーマットにおける黒いバーは現れないが、このサイドパネルフォーマットに伴う信号処理はより複雑である。
【0004】
サイドパネル方式も郵便受け方式も、解像度がより高い表示として感じられる表示を行うために、飛越し走査フォーマットではなく、1:1の順次走査(線順次)フォーマットで画像を表示することがある。この方法では、しばしば、受信した飛越し走査画像信号を、所謂「ヘルパ」信号を利用して順次走査画像信号に変換するという操作が含まれる。
【0005】
例えば、コンパティブル郵便受け方式を例にとって説明すると、元の(源の)画像情報が順次走査フォーマットの時は、郵便受けエンコーダが順次走査画像信号をサブサンプルして、標準の受像機へ送るためのNTSCコンパティブル線飛越し走査信号を作る。このエンコーダはさらに、ワイドスクリーン順次走査受像機において、コンパティブルな郵便受けコード化飛越し走査信号を元の順次線走査フォーマットに再変換する助けとするために、サブサンプリングに先立って垂直ヘルパ信号を発生する。ヘルパ信号はコンパティブル郵便受けコード化信号のバー領域で送られる。ワイドスクリーン受像機において、バー領域から再生されたヘルパ信号は、順次走査から飛越し走査へそして再び順次走査へという変換サイクル中に失われた垂直解像度を再生することを可能とする。ヘルパ信号の生成及び使用技術は公知である。
【0006】
標準のアスペクト比の受像機で表示されるワイドアスペクト比の郵便受け画像のバー領域が、見る人にとって不快なものとならないようにするために、即ち、ヘルパ信号の可視性を減じるために、エンコーダにおいて、ヘルパ信号の振幅を小さくし、かつ、黒画像方向にシフトさせることにより、バー領域が表示された時に、全てとは言わないまでも、殆どの画像について、バー領域が確実に黒に見えるようにすることができる。ワイドスクリーン受像機においては、このヘルパ信号は、送信機/エンコーダにおいて行った減衰及びシフト操作と逆の操作を施すことにより回復することができる。
【0007】
ヘルパ信号は、例えば伝送チャンネルのノイズ等のノイズによって相当品質が低下してしまい、受像機で表示される再生画像の画質に悪影響を生じさせる可能性がある。このようなことが起きる可能性は、例えば、ヘルパ信号と画像信号が互いに異なる形式の信号処理を受ける場合などに特に大きい。郵便受け方式の場合は、チャンネルノイズが、コンパティブルな郵便受けテレビジョン信号のバー領域中へ圧縮されたヘルパ信号に対し悪影響を与えやすい。さらに、動きのある画像領域に隣接する動きのない画像領域に望ましくないノイズが現れる可能性があることが認識される。この発明によるシステムは、ヘルパ信号の動き適応形処理によってこの問題に対処しようとするものである。
【0008】
【発明の概要】
この発明の原理によれば、動き検出器がテレビジョン信号受信機側のヘルパ信号プロセッサに付属させて設けられる。この動き検出器からの制御信号を用いることにより、ヘルパ信号を用いても表示画像の画質を低下させることはないということが予想される時にのみ、ヘルパ信号を用いるようにすることができる。
【0009】
例示した実施例においては、受信テレビジョン信号は、画像領域と圧縮された形のヘルパ情報を含んでいる上下バー領域とを有する郵便受けフォーマットの信号である。画像信号処理路中に、その時のフィールドからの画像情報がビデオプロセッサに送られるか(動きがある時)、フィールド繰り返し情報がビデオプロセッサに送られるか(動きがない時)を決定するための第1の動き検出器が含まれている。また、ヘルパ信号処理路中には、第1の動き検出器に対し異なる動き拡張(spreading)特性を有する第2の動き検出器が設けられている。この第2の動き検出器はヘルパ信号を画像情報と組み合わせるか否かを決定する。(なお、「動き拡張(motion spreading)」については、例えば、米国特許第4,868,650号、「ビデオ制御信号の効果を多次元において拡張するための回路(Circuitry for ExpandingThe Effect of A Video Control Signalin Multiple Dimensions)」に記載があり、公知である。)
【0010】
【実施例の説明】
受信されたNTSCコンパティブル郵便受け形テレビジョン信号は、480本の画像線(イメージライン)と4×3のアスペクト比とを有する線(ライン)数525本の2:1飛越し線走査フォーマットを呈する。即ち、この受信テレビジョン信号は、360本の画像線を有する中央画像領域を表す中央画像成分と、上下バー領域の各々を表し、各々60本の非画像線からなる上下バー成分とを含み、合計480本の線を含んでいる。このテレビジョン信号は画像成分とバー成分を分離するデマルチプレクサ(DE−MUX)16に加えられる。
【0011】
デマルチプレクサ16からのバー成分は、このバー成分から垂直ヘルパ信号を再生する装置を含んでいるヘルパ信号処理路中のレベルシフタ20に供給される。この垂直ヘルパ信号は、伝送されてきた飛越し走査画像情報を元の順次走査形に変換する助けをし、送信機/エンコーダでのサブサンプリング処理により棄てられたデータと送信データから得られる予測値(算定値)との差を含んでいる。殆どの場合、この差は小さいので、ヘルパ信号は低エネルギ信号である。単純なヘルパ信号(H)は〔(a+c)/2〕−bで表すことができる。ここで、a、b及びcは元の順次走査信号の3本の隣接する線上で垂直に整列して位置する3個のピクセルである。受像機側で、ピクセルaとcはヘルパ信号Hと共に再生される。ピクセルbは、ピクセルaとcの平均からヘルパ信号を減算することにより、即ち、〔(a+c)/2〕−Hによって再生することができる。
【0012】
この例においては、ヘルパ信号は郵便受け信号の上下のバー領域中にマッピングされている。たとえば、3本のヘルパ信号の線(ライン)が1本のバー線(バーライン)中にマッピングされる。これは送信機/エンコーダ側で、信号を係数3:1で水平サブサンプル(データ圧縮)し、その後、水平方向に圧縮されたヘルパ信号情報をバー領域に移動させる「カット・アンド・ペースト(切って貼る)」マッピング処理して行われる。送信機側における元のヘルパ信号情報は正規のグレーレベルを呈するので、郵便受け信号情報が標準アスペクト比のNTSC受像機で表示される場合に、バー領域中のヘルパ信号情報を見えにくくするために、ヘルパ信号は非直線的に振幅圧縮され黒画像方向にレベルシフトされている。
【0013】
デマルチプレクサ16からのバー成分はヘルパ信号路中のレベルシフタ20に加えられて、その平均レベルが元のグレーレベルにシフトされる。振幅コンパンダ(圧伸器)22がバー信号の振幅を、エンコーダで圧縮された分だけ伸張し、それによってヘルパ信号情報の元のダイナミックレンジが回復される。ユニット24はバー信号の逆ラスタマッピングを行う。即ち、ユニット24は、3:1データ圧縮されたヘルパ信号情報をバー領域から画像中の元の垂直位置に移動させるために「カット・アンド・ペースト」処理を用いて、エンコーダ側で施されたラスタマッピング操作の逆を行う。ユニット24は、線の長さを全スクリーン幅にするために、例えば、ヘルパ信号情報を水平方向に3倍に伸張するための8点補間器を含んでいる。この時点で、再構成された線数360本の全スクリーン幅ヘルパ信号が生成される。
【0014】
この例において用いられているような低エネルギ差形式の垂直ヘルパ信号は、通常、ゼロ近傍の大きさを有し、また、典型的には、多量の垂直細部を含んでいる特殊な画像の場合においても、全NTSCルミナンス範囲(−40〜120IRE)の10%を占める。エンコーダ側の振幅コンパンダ(図示せず)とデコーダ側の振幅コンパンダ(ユニット22)は、相補的な非線形μ法則圧伸特性を呈する。エンコーダ側のコンパンダはヘルパ信号を、ヘルパ信号情報の大部分が存在していると考えられるゼロ振幅の近傍で、比較的線形の低圧縮係数(例えば、4以下、典型的には1)で振幅圧縮する。この領域での低振幅圧縮を行うことにより、ノイズを大きく増大させることなく、信号値を正確に再構成できる。この領域からはみ出る少量のヘルパ信号は、より強い、非線形の圧縮を受ける。
【0015】
ヘルパ信号のダイナミックレンジの大部分はエンコーダ側で僅かしかあるいは全く圧縮を受けないので、ヘルパ信号のこの領域中の関連するノイズは、ヘルパ信号振幅がユニット22によって伸張される時、僅かしかあるいは全く増強されない。しかし、エンコーダ側では、ヘルパ信号に大きな振幅の振れがあると、このような振れは相当な、例えば、4より大きな係数で、非線形の圧縮を受ける。従って、ヘルパ信号の大きな振幅の振れに伴うノイズ、あるいは、それ自身が小さいヘルパ信号の大きさを相当増大させてしまうような大きなノイズは、そのような振幅の振れがデコーダ側のユニット22で伸張される時に、大きく増幅されることになる。このような増幅を受けたノイズは、ユニット24における1:3の水平伸張の結果、ピクセル約3個分の幅を持った感知されうる明るいスポットまた暗いスポットとして、復号画像中に現れるという不都合が生じる。このように、非線形の圧伸(コンパンディング)動作により、ヘルパ信号の大部分はノイズに対する感度が低下するが、上述したように、ある条件下ではノイズ感度が上昇することがある。
【0016】
ノイズ依存型可変減衰器26が、上述の望ましくないノイズの効果を減じる助けをする。減衰器26の利得は受信信号のノイズ含有量の関数であり、減衰器26は実質的にノイズのない入力信号に応答して実質的に1の利得を呈し、入力信号のノイズが増加するに伴って利得は次第に減少する。従って、ノイズが存在する状況では、ヘルパ信号の一部のみが通過し、最終的に画像信号に加えられる。この付加されるヘルパ信号の量は、表示画像中に存在するノイズが不快とならないであろうと考えられる量に予め定められる。どの様な量であれヘルパ信号があれば、順次走査画像信号を種々の精度で再構成することを助けることができ、かつ、全体として、ヘルパ信号を用いない場合よりも良好な結果が得られるので、ヘルパ信号がこのような方法で減衰することは許容できる。このように、ヘルパ信号がノイズによって崩れ、そのために、前述したように、再構成された画像に不快な明るい、あるいは暗いスポットが含まれる可能性がある場合、画像信号に加えられるヘルパ信号の量は存在するノイズの量によって決まる量だけ少なくされる。
【0017】
可変減衰器26は、公知の技術を用いてノイズのレベルの関数として動作するようにすることができる。例えば、減衰器26は、垂直ブランキング期間の「静かな」部分でルミナンス信号の高周波数成分をサンプリングして、ノイズの存在を検出するためのキード回路と、ノイズを表すサンプル出力の大きさの関数としての制御電圧を発生するフィルタと、この制御電圧に応答して減衰の量を制御電圧の大きさの関数として調整するための利得制御入力を設けることができる。ノイズに対するヘルパ信号の感度は、ノイズ対応形振幅クリッパ(図示せず)をユニット20とコンパンダ22の間に置くことによって更に低下させることができる。このようなクリッパは、中程度にノイズが存在する画像に関して有効であり、このような画像では、コンパンダ22の非線形の大増幅領域内の振幅の振れに付随するノイズのみが、非常に不愉快な効果を生じる。このクリッピング作用は、小さなヘルパ信号振幅領域はそのままコンパンダ22に通過させ、閾値を超える振幅の振れに対してはクリッピングを行うように設定できる。
【0018】
デマルチプレクサ16からの、中央の360本の画像線を含んでいる画像成分は、ルミナンス−クロミナンス分離器32、例えば、線櫛形フィルタ型の適応形ルミナンス−クロミナンス分離器によってクロミナンス成分(C)とルミナンス成分(Y)に分離される。簡単に説明すると、ユニット32は3本の隣接水平線のそれぞれからの垂直に整列した3個のピクセルをサンプルする。クロミナンス情報は、プログラムされたアルゴリスムに従って櫛形濾波されて各水平線についての櫛形濾波されたクロミナンス出力信号が生成される。櫛形濾波されたクロミナンス信号は、櫛形濾波される前の信号から内部で減算され、実質的にクロミナンス情報を含まない櫛形濾波されたルミナンス出力信号が生成される。分離されたルミナンス成分はユニット36によって垂直方向に補間される。即ち、ユニット36は、その時のフィールド中の再構成されている線の上下に隣接する線を垂直に平均する。ユニット26からのヘルパ信号がユニット40で、ユニット36からの垂直に平均された線と組合わされて、再構成されたルミナンス画像信号が生成される。ヘルパ信号はエンコーダ側で棄てられたデータと送信されたデータとの差を含んでおり、平均された画像線に加えられて元のルミナンス情報が生成される。
【0019】
「ソフト」スイッチ42は、その一方の入力にユニット40からのルミナンス画像情報を受け、別の入力にユニット38からのフィールド繰り返しルミナンス情報を受け取る。ユニット38は、フィールド記憶メモリ装置を含むものを用いることができる。ユニット38は、失われた線の情報を前のフィールドから、そのフィールド内の線の繰り返し(再現)の形で得られるルミナンス情報を含む出力信号を生成する。従って、ユニット38からの出力信号は、順に、その時のフィールドからの線情報、それに続いてその前のフィールドからの線情報、等々と続く線情報を含んでいる。スイッチ42の動作は通常の構成の動き検出器45によって生成される制御信号によって制御される。
【0020】
動き検出器45は、ルミナンス画像情報を感知する。この動き検出器45は、遅い動きと早い動きの両方が所定のHVT画像範囲にわたって確実に検出できるように、1つのフィールドで検出された動きが水平、垂直及び時間方向に拡げられるような動き拡張特性を呈する。この例においては、動き検出器45は、垂直方向に約5ピクセル(即ち、そのピクセルから線2本分上下)、水平方向に7ピクセル(即ち、そのピクセルから左右にそれぞれ3ピクセル)、時間方向に3乃至4フィールドという動き拡張特性を呈する。ユニット40とユニット38からの組合わされる信号の相対的な量は動き検出器45からの制御信号の大きさの関数である。制御信号の一方の極限の大きさは動きのある画像を表し、その場合は、その時の画像フィールドからの合成信号がスイッチ42の出力に現れる。制御信号の他方の極限の大きさは動きのない画像を表し、その場合は、ユニット38からの出力信号がスイッチ42の出力に現れる。これらの両極限値の間の中間の値の場合には、合成されたルミナンス信号とフィールド繰り返しされたルミナンス信号とが所定の割合でスイッチ42の出力に現れるようにされる。
【0021】
その時のフィールド中のある画像領域(実際はHVT範囲)において動きが検出された場合は、スイッチ42からの出力ルミナンス信号は、そのフィールド中の隣接画像線からのピクセルを動きの領域にわたって垂直に平均したものを含んでいる。動きが感知され、またユニット36からの垂直方向に平均されたピクセルが現れる画像領域は、動き検出器の予め定められた動き拡張特性によって決まり、この特性は、代表的には、水平及び垂直方向に数ピクセルにわたるものである。この動き拡張作用のために、動きがない場合でも動きを表示することがある(従って、ある程度の、但し、許容できる程度のぼやけを生じる)が、動きの検出がなされない(従って、もっと望ましくない凹凸をともなうアーティファクトを生じる)ことよりも好ましい。
【0022】
スイッチ41、例えば、電子的ゲート、がヘルパ信号処理用の動き検出器39により生成される制御信号に応答し、動きが検出された時にのみヘルパ信号を通過させ、それ以外の場合には0値を供給するようにされている。動き検出器39の動き拡張特性は比較的狭く、水平垂直両方向の各々で約3ピクセル(即ち、そのピクセルの左右にそれぞれ1ピクセル、上下にそれぞれ1本の線)、時間方向に1フィールドにわたるもので、結果的には、動き検出器45よりも遙かに小さい動き拡張をもたらす。動き検出器45による動きの拡張が広くなればそれだけ、画像信号の動きが適切に検出され、また、後述するように、動き検出器39による動きの拡張を狭くすれば、垂直細部の回復によって動きがある画像部分の改善を助けることができる時のみに、ヘルパ信号を用いるようにすることができる。ある与えられたピクセルを取り囲む領域への検出器39の拡張の程度はほんの僅かなので、ノイズのために崩れたヘルパ信号が、スイッチ41と合成器40を介して、動きのない画像領域に加えられるという可能性が減少する。
【0023】
さらに、動き検出器39は、広帯域ルミナンス情報ではなく、0〜1.4MHz低域通過フィルタ34によって引き出された低周波数ルミナンス成分YLに付随する画像情報に応答する。この動き検出器39の周波数選択性応答を用いるのは、いまここで例示している郵便受けシステムにおいては、ヘルパ信号は送信機/エンコーダにおいて1.4MHzに低域通過濾波されているためである。送信機/エンコーダにおいて、エーリアシングを防止するために、3本の全スクリーン幅垂直ヘルパ信号線が水平方向にサブサンプルされ、1本のバーの線中にマッピングされるので、エンコーダにおけるサブサンプリングとマッピングに先立ってヘルパ信号は1.4MHzに低域通過濾波されている。ヘルパ信号は、受信される前に、標準の4.2MHzのNTSCチャンネルを通されるので、1.4MHzのフィルタが選ばれている(4.2MHz/3=1.4MHz)。
【0024】
動き検出器39とスイッチ41は、ヘルパ信号が画像信号を、特に、動きのある領域に隣接する静止領域における不所望なノイズを減少させることにより、改善できるという時にのみ、ユニット26からのヘルパ信号が合成器40においてルミナンス画像信号に適応的に加えられるように構成されている。前述したように、ヘルパ信号はこの例では郵便受けフォーマット形信号のバー領域に圧縮されているので、ヘルパ信号はノイズに対して主画像信号よりも敏感である。従って、ノイズのある条件下では、一般的には、垂直に平均された情報にヘルパ信号が加わったものによって規定される画像領域は、ヘルパ信号の存在のために、ヘルパ信号情報を含まないフィールド繰り返し画像領域に比較して、より多くのノイズアーティファクトを呈することになる。画像動き検出器45の動き拡張作用のために、動きのある領域に近い動きのない領域は動きを持った領域として検出され、このような領域にヘルパ信号が加えられると、この領域にノイズが加えられることになってしまう。この動きのある領域の近くの静止領域における付加されたノイズは、動きのある画像領域を取り囲む可視ノイズ領域を生じさせてしまう。動きがあるとして検出された静止領域に導入されるノイズの量は、動き検出器45の動き拡張特性を制限することにより減少させることができる。しかし、このようにすると、早い動きを検出する能力が制限されてしまい、順次走査への変換があまり許容できないものになる可能性がある。
【0025】
ヘルパ信号の帯域幅は、この例では、1.4MHzに制限されているので、1.4MHz以上の垂直細部の回復にはヘルパ信号は助けにならない。従って、画像が高周波数の、即ち1.4MHzより高い動きのみしか含んでいない場合には、動き検出器39はスイッチ41を動作不能にして、ユニット26からのヘルパ信号が合成器40に通らないようにする。ノイズがない場合には、ヘルパ信号はその帯域幅が制限されているために何らの効果も及ぼさないし、ノイズがある場合には、高周波数の動きの存在下でヘルパ信号は画像を、増強されたノイズアーティファクトで崩してしまうであろう。さらに、低周波数の画像情報のみを検出するようにすることにより、動き検出器39は、広帯域ルミナンス信号を感知する動き検出器45より、ノイズに対する感度が低くなる。
【0026】
検出器45は高周波数のノイズを動きとして検出するかもしれないが、検出器39は低周波数の情報を感知するものなのでそのようなことはない。スイッチ41がヘルパ信号を禁止すると、表示画像は感知画像領域にノイズを含まないが、幾らかシャープ(鮮鋭)さの落ちる画像となる。これは、失われた線が、ヘルパ信号の助けなしに垂直平均化機能を用いて再構成されるためである。検出器39の狭い拡張作用のために、ヘルパ信号を受ける画像領域が制限されるので、ヘルパ信号を受け入れるべき高速の動きを伴う領域からヘルパ信号が取り去られることが考えられる。しかし、このようなことが起きても、ヘルパ信号がない領域の質の低下は、ヘルパ信号を用いない場合よりも低下するということはない。このように、ここに開示した構成は、ヘルパ信号を用いない飛越し走査−順次走査変換よりも質の悪い結果を生じることはない。ヘルパ信号が不要な時にこれを付加しないことにより、ノイズにより崩されたヘルパ信号によって表示画像中に生じるノイズの量は大幅に減少する。
【0027】
ユニット32からの分離されたクロミナンス成分(C)は、I及びQ色差成分を回復するための従来設計のクロミナンス復調器50に供給される。I−P走査変換器ユニット52と54がこれらの成分を、隣接する水平線を垂直に平均することにより順次走査形に変換する。ユニット56、例えば、マトリクス回路網がユニット52と54からのI、Q信号と、スイッチ42からのルミナンス出力信号とに応答して、画像を表示する赤、緑及び青信号R、G、Bを生成する。ユニット56へのルミナンス(Y)入力は、時間マルチプレクサ(MUX)53によって供給される順次走査ルミナンス信号である。マルチプレクサ53の一方の入力には、分離器32の出力と線ダブラ(2倍器)33とを介して線周波数を2倍した(「現実の(real)」)ルミナンス信号が供給される。またマルチプレクサ53の別の入力には線ダブラ43とスイッチ42の出力を介して線周波数の2倍の間挿線ルミナンス信号が供給される。垂直ラスタマッパ60、62、64は再構成された360本線のR、G、B画像信号を垂直に伸張して、480本の画像線からなる全表示スクリーン高さにする。ユニット60、62、64からのR、G、B信号の各々は、525本の線から成る順次走査形で画像線数が480本の信号であり、表示器ドライバ66を介して画像表示装置68(例えば、カラー映像管)に供給される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による装置により郵便受け型テレビジョン信号を処理するためのワイドアスペクト比テレビジョン受像機の一部を示す図である。
【符号の説明】
32 第1の処理路を構成するルミナンス−クロミナンス分離器
36 第1の処理路を構成する垂直補間器
20 第2の処理路を構成するレベルシフタ
22 第2の処理路を構成するコンパンダ
24 第2の処理路を構成する逆ラスタマッパ
26 第2の処理路を構成する可変減衰器
40 合成手段
52 画像信号処理手段を構成する飛越し走査−順次走査変換器
54 画像信号処理手段を構成する飛越し走査−順次走査変換器
56 画像信号処理手段を構成するYIQ−RGB変換器
41 補助情報を合成手段に対し選択的に結合し、あるいは切り離す手段
Claims (2)
- 表示されるべき画像情報と、画像を所要の表示走査フォーマットで構成するのを助けるための補助情報とを含むテレビジョン信号を受信するテレビジョン信号受信システムであって、
上記画像情報を処理するための第1の処理路と、
上記補助情報を処理するための第2の処理路と、
上記第1の処理路と第2の処理路からの出力信号を合成して、出力画像信号を生成する合成手段と、
低周波画像情報に応答して、画像の動きの存在、不存在を表わす制御信号を選択的結合手段に供給する動き検出器と、
を含み、
上記第2の処理路は上記選択的結合手段を含み、該選択的結合手段は上記制御信号に応答して、画像に動きがある時は上記補助情報を上記合成手段に選択的に結合し、画像に動きがない時は上記補助情報を上記合成手段から切り離すように動作する、
上記テレビジョン信号受信システム。 - 表示されるべき画像情報と、画像を所要の表示走査フォーマットで構成するのを助けるための補助情報とを含むテレビジョン信号を受信するテレビジョン信号受信システムであって、
上記画像情報を処理するための第1の処理路と、
上記補助情報を処理するための第2の処理路と、
上記第1の処理路と第2の処理路からの出力信号を合成して、出力画像信号を供給する合成手段と、
低周波画像情報に応答して、画像の動きの存在、不存在を表わす第1の制御信号を選択的結合手段に供給する第1の動き検出器と、
上記画像情報に応答して画像の動きの存在、不存在を表わす第2の制御信号を供給する第2の動き検出器と、
上記合成手段からの出力画像信号を受信する入力と、繰り返し画像情報を受信する入力と、上記第2の動き検出器からの上記第2の制御信号を受信する制御入 力と、(a)画像に動きがある時は上記合成手段からの上記出力画像信号を供給し、(b)画像に動きがない時は上記繰り返し画像情報を供給する出力と、を有するスイッチ手段と、
を含み、
上記第2の処理路は上記選択的結合手段を含み、該選択的結合手段は上記第1の制御信号に応答して、画像に動きがある時は上記補助情報を上記合成手段に選択的に結合し、画像に動きがない時は上記補助情報を上記合成手段から切り離すように動作する、
上記テレビジョン信号受信システム。
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