JP3191804B2 - 音響画像処理装置 - Google Patents

音響画像処理装置

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JP3191804B2
JP3191804B2 JP19396499A JP19396499A JP3191804B2 JP 3191804 B2 JP3191804 B2 JP 3191804B2 JP 19396499 A JP19396499 A JP 19396499A JP 19396499 A JP19396499 A JP 19396499A JP 3191804 B2 JP3191804 B2 JP 3191804B2
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S15/00Systems using the reflection or reradiation of acoustic waves, e.g. sonar systems
    • G01S15/88Sonar systems specially adapted for specific applications
    • G01S15/89Sonar systems specially adapted for specific applications for mapping or imaging

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  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は音響画像処理装置に関
し、特に水中で音波を放射し、高速で移動する目標物体
からの反射信号を受信して目標物体の正面画像を取得す
る水中音響画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、目標物体の正面画像を取得する水
中音響画像処理装置としては、縦に配列した送信用素子
と、横に配列した受信用素子とを有するものがある。こ
の装置では、水平方向に扇状に広がる送波ビームを垂直
方向にビームシストし、そのシフト方位毎に送信周波数
を変更してN回のパルス送信を行っている。こうするこ
とで、垂直方位情報は周波数で判定し、水平方位情報は
受信信号を周波数解析した後各周波数毎に水平マルチビ
ームを構成することで取得して、垂直×水平の正面画像
を構成するのである。
【0003】次に、図面を参照して説明する。図12及
び図13に、従来の正面画像を取得する水中音響画像処
理装置の構成を示す。従来の方式では、図12(a)に
示すように、縦方向(Y軸方向)に配列された送波アレ
イ301と、横方向(X軸方向)に配列された受波アレ
イ302とを有している。そして、同図(b)に示すよ
うに、縦に配列された送波アレイ301で、垂直方向に
は狭く水平方向には扇状に広がるとビーム303を構成
し、垂直方向にV回ビームシフトして、夫々のシフト角
で同図(c)に示す送信パルス304のように周波数を
f1からfvまで変えて送信を行う。一方、同図(d)
に示すように、横に配列された受波アレイで、水平方向
には狭く垂直方向には扇状に広がるビーム305を構成
し、受波を行う。
【0004】次に、図13に示すように、受波アレイを
構成するM個の各受波素子306−1〜306−Mで受
信した信号を増幅器307−1〜307−Mで各々増幅
した後、直交変調回路308−1〜308−Mにて複素
信号に分解する。そして、その信号をA/D変換器30
9−1〜309−Mでディジタル信号に変換した後FF
T処理部310−1〜310−Mにより各々周波数分解
する。FFT処理部310−1〜310−Mにて周波数
分解された信号は、各周波数毎に水平ビーム合成処理部
311に入力される。水平ビーム合成処理部311の出
力320は各周波数毎にH本の水平ビームを構成する。
これにより、水平方向はH本のビーム、垂直方向はV個
の周波数F1〜FVで構成される正面画像(水平×垂直
=H×V)が得られる。
【0005】また、ドップラ検出を行う画像処理装置と
しては、特開平8−107897号公報に開示されてい
るように、医療超音波スキャナにおいてドップラ周波数
変調のかかった目標物体の上面画像すなわちBモード画
像を取得する装置もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の正面画
像を取得する水中音響画像処理装置では、垂直方向に複
数の周波数で送信している。しかし、目標物体までの距
離とその大きさの関係から、送信した全ての周波数が反
射されてくるとは限らない。したがって、目標物体が移
動し受信信号にドップラ周波数変調がかかった場合、そ
の受信周波数がドップラにより変調されたものなのか、
もともとその周波数で送信したものであるのかを判断す
ることができない。このため、移動する標的を正確な画
像として捕捉することは困難であった。
【0007】さらにこの従来の方式では、送信周波数が
受信時にドップラ変調されないでそのままの周波数で受
信される必要がある。このため、送受地点から目標物体
までの距離に相当する往復音波伝搬時間以上送信間隔を
離す必要があり、1画面を取得するために要する周期が
長くなるという欠点がある。また、垂直方向にビームシ
フトしながら複数のパルスを送信するため、送信時間が
長く、その分近距離の標的を捕らえることができないと
いう欠点もある。
【0008】一方、特開平8−107897号公報では
対象とする画像が上面画像(Bモード画像)であり、正
面画像(Cモード画像)を得ることはできない。
【0009】さらに、同公報では目標物体が静止してい
ることを前提としており、移動目標物体の画像を得るこ
とはできない。
【0010】本発明は上述した従来技術の欠点を解決す
るためになされたものであり、その目的は高速で水中を
移動する目標物体の正面画像を連続して得ることのでき
る音響画像処理装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による音響画像処
理装置は、単一周波数の音波パルスを移動目標物体に対
して出力する送信手段と、この送信手段によって送信さ
れ前記目標物体から反射された音波パルスを受信する平
面アレイ受信手段と、前記平面アレイ受信手段による受
信結果を周波数解析し周波数軸上での信号レベルを検出
する信号レベル検出手段と、前記信号レベル検出手段に
より検出された信号のうちドップラ変調された周波数を
有する信号部分を検出するドップラゲート手段と、前記
ドップラゲート手段の出力を受け前記移動目標物体の正
面画像を出力する画像合成手段とを具備し、前記ドップ
ラゲート手段の出力を受けて、前記送信手段による次の
音波パルスの送信がなされるとともに、前記画面合成手
段による画面合成が行われることを基本構成とする。
【0012】本発明による音響画像処理装置は、先の基
本構成において、前記画像合成手段の出力を受け、この
出力を前記目標物体の長さに対応する時間ΔT{=ΔL
/(C/2);ただし、ΔLは目標物体の長さ、Cは音
速}の間蓄積処理をして投影画像を形成する投影処理部
を含むことを特徴とする。
【0013】更に、本発明の音響画像処理装置において
は、前記送信手段の送信間隔ΔPingは、 ΔPing=〔ΔL+{ΔL/(C/2)}*V〕/
(C/2)+α (ただし、ΔLは目標物体の長さ、Vは目標物体の速
度、Cは音速、αは送信タイミングマージン)で決めら
れる。
【0014】単パルスの単周波送信とすることで、水中
を移動する目標物体からのドップラ周波数変調のかかっ
た反射波を受信することで、水平方向及び垂直方向のビ
ーム合成を行い目標物体の正面画像を取得することがで
きる。また、送信周波数と、目標物体からの反射波とを
ドップラ変調で区別できるため、送信と受信とを同時に
行うことができる。そして、ドップラ検出により目標物
体の速度を検出できるため、2ピング分の反射波が一つ
の画像に重畳されない最短の送信間隔を算出すること
で、短時間間隔で目標物体の正面画像を取得することが
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0016】図2は本発明による音響画像処理装置の実
施の一形態を示すブロック図の一部分である。同図に示
されているように、本装置は、PCW(Palse C
ontinuance Wave)源信号を出力する発
振器102と、この出力信号を増幅する増幅器103
と、この増幅された信号を水中に送波する送波アレイ1
04とを含んで構成されている。送波アレイ104から
放射される音波は、水平ビーム幅θH,垂直ビーム幅θ
Vである。
【0017】また本装置は、N個×M個の受波素子から
なる平面受波アレイ110と、この出力111を増幅す
る増幅器112と、この出力について直交変調処理を行
う直交変調処理部113と、この出力をディジタル信号
に変換するA/D変換器114と、この変換後のディジ
タル信号についてFFT(Fast FourierT
ransform)処理を行うFFT処理部115と、
このFFT処理後の信号中の目標物体からの反射波を検
出するドップラゲート処理部116とを含んで構成され
ている。ドップラゲート処理部116の出力は、後述す
るように、水平及び垂直のマルチビーム合成処理後、時
間方向に画素値を投影し、さらに輝度階調値に変換され
る。こうすることにより、目標物体の正面画像が得られ
るのである。
【0018】さらにまた本装置は、ドップラゲート処理
部116の出力を基に目標物体の移動速度を算出する的
速検出処理部130と、ドップラゲート処理部116の
出力及び的速検出処理部130の出力に基づいて送波ア
レイ104から放射される音波の送信間隔を制御する送
信間隔制御処理部101とを含んで構成されている。
【0019】かかる構成において、発振器102でPC
W源信号を発生し、増幅器103にて所望レベルに増幅
後、送波アレイ104にて水平ビーム幅θH、垂直ビー
ム幅θVで水中に音波を放射する。送波された音波は、
図示せぬ目標物体から反射され、平面受波アレイ110
において、N個×M個(垂直×水平)の受波素子で受信
される。そして、それぞれ増幅器112をとおり、直交
変調処理部113にて複素分解され、その後A/D変換
器114でディジタルデータに変換される。ディジタル
データに変換されたN×M個の受信信号はそれぞれFE
T処理部115で周波数分析された後、ドップラゲート
処理部116で目標物体からの反射波が検出される。ド
ップラゲート部116の出力は、N×M個の目標物体か
らの反射信号data[i][j](i=1〜N,j=
1〜M)であり、水平マルチビーム合成処理部117に
渡される。水平マルチビーム合成処理部117では、図
3に示すように水平方向のデータ(例えばdata
[1][1]〜data[1][M])をビーム合成
し、水平方向にH本のマルチビームを得る。この時点で
のデータは、垂直方向にはN素子分、水平方向にはそれ
ぞれH本のマルチビームで構成されており、Beam
[I][j](I=1〜H,j=1〜N)となる。
【0020】次に、垂直マルチビーム合成処理部118
では垂直方向のデータ(例えばBeam[1][1]〜
Beam[1][N])をビーム合成し、垂直方向にV
本のマルチビームを得る。こうすることで、最終的に水
平方向にH本のマルチビーム、垂直方向にV本のマルチ
ビームで構成される正面画像画素値119を取得する。
これは、同図に示されているように、Beam´[I]
[J](I=1〜H,J=1〜V)となる。
【0021】次に、時間方向画素値投影処理部120に
て、予め設定された目標物体の長さ分だけ、時間方向に
画素値を投影する。このようにして取得した正面画像の
画素値は輝度変換処理121にて輝度階調値に変換さ
れ、濃淡表示を行って水中を移動する目標物体の正面画
像が表示部122に表示される。
【0022】また、図2において、ドップラゲート処理
部116の出力は、的速検出処理部130にも入力され
る。ここでは、送信周波数と検出されたドップラ周波数
との変位量から、目標物体の速度が算出される。次に、
送信間隔制御処理部101において、予め設定された目
標物体の長さと的速検出処理部130で取得した速度と
から、複数のピング(Ping)の反射波が1つの投影
正面画像内に重畳されない最短の送信周期の値が算出さ
れる。これにより、2ピング目以降の送信タイミングを
決定する。
【0023】なお、ここで「ピング」とはアクティブソ
ーナの送信のことを意味する。
【0024】次に図1及び図4〜図11を参照し、本装
置のより具体的に動作を説明する。図1において、図2
及び図3と同等部分は同一符号により示されている。
【0025】図1に示されているように、長さLの目標
物体201が速度Vで近付いてくる場合、まず発振器2
04において周波数f0のPCW源信号を発生させ、増
幅器203にて増幅後、送波アレイから1ピング目が水
中に送波される。水中に送波された音波は、目標物体2
01に当たり反射されて平面受波アレイ110にてドッ
プラ変調のかかった信号(周波数fV)としてN×M個
の受波素子夫々で受信される。
【0026】受信された信号111は、まず増幅器11
2において所望の信号処理レベルに増幅された後、直交
変調部113にて局発周波数fLで帯域変換されると共
に、複素数に分解される。その後、A/D変換器114
においてディジタル信号に変換され、FFT処理部11
5に入力されて周波数分析される。
【0027】このFFT処理部115では、時間軸上の
波形を周波数軸上の波形に変換する処理が行われる。つ
まり、図4(a)に示されている横軸が入力信号の波形
を有するdata[N](周波数f0)を、同図(b)
に示されているように横軸が周波数[BIN]である波
形に変換するのである。この波形が図5に示されてい
る。
【0028】次に、ドップラゲート処理部116では、
FFT処理部115による周波数分析結果から送信信号
の漏れ込みであるf0−fL以外の周波数における最大
レベルとなる周波数fV−fLを検出する。すなわち図
5において、周波数f0−fLの部分は送信信号の漏れ
込みであるので、この部分を除いた他の部分において、
そのレベルが一定の閾値DTを越えている信号(周波数
fV−fL)を検出するのである。また、閾値DTを越
えている部分が複数箇所存在する場合には、そのうちの
最大レベルとになっている信号を検出する。このように
検出された信号は、目標物体201からの反射信号と判
断され、ドップラゲート処理部116から出力される。
要するに、ドップラゲート処理部116は、周波数f0
−fLを除いたものを処理対象とするため、ノッチフィ
ルタとしての機能を有する。
【0029】ところで、目標物体201からの入力信号
は、ドップラ変調がかかっており、その周波数は直交変
調処理部113による直交変調前においてfVである。
そして、直交変更処理部113による周波数解析時は帯
域変換される結果、周波数はfV−fLとなっている。
したがって、信号対雑音比S/N(Signal to
Noise ratio)及び信号対残響比S/R
(Signal toReverberation r
atio)が十分確保されているものとすれば、ドップ
ラゲート処理部116では、fV−fLの周波数ビンが
出力される。なお周波数ビンとは、FFT処理によって
出力される周波数スペクトル番号のことである。FFT
処理のポイント数をK、サンプリング周波数をfsとす
ると、周波数=ビン番号×(fs/K)となる。
【0030】ここで、送信開始後1ピング目の場合は、
ゲートが立った時点(ある閾値を越える信号が検出され
ることによって、目標物体からの反射波を検出したと判
断された時点)で、直ちに送信間隔制御処理部101に
対して割込みを発生し、2ピング目の送信を開始する。
それと並行して、ドップラゲート処理部116の出力に
ついて、垂直素子方向にN回、水平マルチビーム合成処
理を行う。これにより、水平方向にH本ずつのマルチビ
ームが構成される。
【0031】このマルチビームを概念図で示すと図6
(a)のようになる。すなわち、同図を参照すると、合
成後のビームは水平方向にH本存在し、かつ、そのH本
のビームがN個存在する。この時点で目標物体201の
水平方向の広がりが捕らえられる。
【0032】さらに図7をも参照し、水平マルチビーム
合成処理について説明する。図7(a)に示されている
ように水平方向に配列されたM個の受波素子が設けられ
ている場合、水平マルチビーム合成処理は、これらM個
の受波素子で受信した受信データの位相を所望方位にそ
ろえることで、ビーム(指向性)を構成するのである。
この場合、同図(b)に示されているように、受波信号
Yの到来方向をθとすると、整相面80に対して各受波
素子で受信したデータには位相遅延量81が生じる。こ
のため、各受波素子で受信したデータの位相を整相面8
0にそろえることによってθ方向からの受信信号を捕ら
えることができるのである。
【0033】ここで、各受波素子による受信データをd
ata[i](i=1〜M)とし、各受波素子の配列位
置と周波数及び整相面の角度とから決定される位相遅延
量をphase[i](i=1〜M)とすると、1つの
ビームは次の式(1)によって得られる。 Beam(θ)=Σdata[i]*Phase[i]…(1) なお、式(1)において、Σはi=1〜Mまでの合計を
示すものとする。
【0034】この式(1)を用い、整相面を変えて様々
な方位のビームを得ることによって、マルチビームが得
られる。ここでは、同図(c)に示されているように、
H本のビームからなるマルチビームを得ている。
【0035】次に、垂直方向の広がりを捕らえるため
に、水平方位ビーム方向にH回、垂直マルチビーム合成
処理を行う。これにより、垂直方向にV本ずつのマルチ
ビームが構成される。
【0036】このマルチビームを概念図で示すと図6
(b)のようになる。すなわち、同図を参照すると、合
成後のビームは垂直方向にV本存在する。この垂直マル
チビーム合成処理は、上述した水平マルチビーム合成処
理と同様に、整相面を変えて様々な方位のビームを得る
ものである。
【0037】ここで、水平素子数と水平ビーム数との関
係について説明する。1本のビームを合成する受波素子
データ数がMであるので、ビーム合成は次の式(2)の
ように行われる。 Beam[H]=Σdata[i]*Phase[i][H]…(2) つまり、位相遅延係数Phase[H]でビーム方位が
決定され、H本の所望方位に向けたビームが構成される
のである。なお、式(2)において、Σはi=1〜Mま
での合計を示すものとする。
【0038】同様に、垂直素子数と垂直ビーム数との関
係は以下のようになる。すなわち、1本のビームを合成
する受波素子データ数がNであるので、ビーム合成は次
の式(3)のように行われる。 Beam´[V]=Σdata[j]*Phase[J][V]…(3) つまり、位相遅延係数Phase[V]でビーム方位が
決定され、V本の所望方位に向けたビームが構成される
のである。なお、式(2)において、ΣはJ=1〜Hま
での合計を示すものとする。
【0039】要するに、受波素子データ数はもともと受
波素子数分存在し、data[i][j](i=1〜
M,j=1〜N)である。このデータdata[i]
[j]について水平マルチビーム合成処理をN回行うと
「M」が「H」になり、Beam[I][j](I=1
〜H,j=1〜N)となる。このデータBeam[I]
[j]について垂直マルチビーム合成処理をH回行うと
「N」が「V」になり、Beam´[I][J](I=
1〜H,J=1〜V)となる。これにより、あるサンプ
ル時間における一枚の正面画像(H×V)を取得できる
のである。
【0040】さらに、目標物体の長さ方向の情報を正面
画像に反映するために、距離方向に少なくとも目標物体
201の長さLに相当する音波伝搬時間ΔT相当分の正
面画像を時間方向投影処理部120において蓄積する。
この蓄積した画像を、輝度変換処理部121で輝度変換
して表示部122に表示する。
【0041】以上の時間方向投影処理部120及び輝度
変換処理部121における動作が図8に示されている。
同図(a)に示されているように、目標物体201の長
さLに相当する音波伝搬時間ΔT相当分の正面画像が時
間方向投影処理部120に蓄積される。
【0042】ここで、正面画像(Cモード画像)の奥行
き方向は経過時間に相当する。したがって、上面図が図
9(a)、側面図が同図(b)のようになり、奥行き方
向に長さのある物体をCモード画像で見る場合、奥行き
方向に画像を投影して1枚のCモード画像を取得する。
つまり、同図(c)のように、送受地点9からCモード
の視線Sの方向に見ると、斜線で示されている目標物体
に対して時間t方向に画像を投影することになる。この
時間方向投影処理によれば、同図(d)に示されている
ようなCモード画像が得られ、目標物体の突起部分をも
捕らえることができるのである。
【0043】図8に戻り、輝度変換処理部121は、画
像を構成する各画素の画素値レベル(音圧レベル)を画
像としてディスプレイ上に表示する場合に、複数階調の
濃淡表示を行う。例えば、128階調の場合には、各画
素の画素値レベルを「0」〜「127」の整数値に変換
する。このとき「0」〜「127」は、夫々がカラーマ
ップのテーブルと対応し、例えば「0」が一番暗く、数
字が高くなる程明るくなるような輝度を示す。このよう
に画像を構成する各画素(H×V)の画素値レベルを整
数値に変換した状態が同図(b)に示されている。この
整数値に変換した画素値レベルを表示すると、同図
(c)に示されているようになる。
【0044】なお、時間方向投影処理部120と輝度変
換処理部121との位置を入れ替えて、両処理部による
処理の順序を逆にしても良い。
【0045】3ピング目以降の送信は以下のようにして
行われる。すなわち、ドップラゲート処理によって得た
周波数と送信周波数との差異から的速検出処理部130
において目標速度を算出する。
【0046】この目標速度の算出方法について説明す
る。通常、水中を移動する目標物体からの反射波はドッ
プラ効果によって周波数変調されている。アクティブソ
ーナにおいては、送信信号の周波数が既知であるため、
受信信号(反射波)を周波数解析すれば、ドップラ効果
による周波数変調量を検出することができる。
【0047】ここで、ドップラ効果による周波数変調量
をΔf、送信信号の周波数をf0、目標物体の移動速度
をV0、音速をC(1500[m/s])とすると、 f0+Δf={(C+V0)/(C−V0)}×f0…(4) という関係がある。したがって、式(4)を変形するこ
とにより、目標物体の移動速度V0は、次の式(5)に
よって得られる。
【0048】 V0=ΔfC/(2f0+Δf)…(5) 以上のよう
に、的速検出処理部130は、目標物体の移動速度を検
出するのである。
【0049】さらに送信間隔制御処理部101において
は、的速検出処理部130で検出した速度と目標物体2
01の長さとから送信間隔を決定する。そして、この決
定した送信間隔にしたがって3ピング目以降の送信が行
われる。
【0050】送信間隔は、送信間隔制御処理部101に
おいて、次の式(6)によって算出される。
【0051】 ΔPing=〔ΔL+{ΔL/(C/2)}*V〕/(C/2)+α…(6) なお、式(6)において、ΔLは目標物体の長さ、Vは
目標物体の速度、Cは音速、αは送信タイミングマージ
ンである。全ての処理を完全にリアルタイムを行えるプ
ロセッサを有するシステムがあれば、マージンαは零で
も良いことになる。しかし、実際には処理による遅延が
必ず生じるので、その遅延を吸収するためにマージンα
を加えている。したがって、処理を行うプロセッサの能
力や処理量によってαの値を決定することになる。
【0052】次に、図10を参照して送信タイミングと
処理のタイミングとの関係を説明する。同図には、送信
タイミング250,ドップラゲート処理タイミング25
1,時間方向投影処理タイミング252及び画像表示タ
イミング253の各波形が示されている。なお、同図中
の各波形において、同一の丸数字〜が付されている
部分は同一のピングによる部分であるものとする。
【0053】同図に示されているように、1ピング目
()が送信された後、目標物体からの反射波が受信さ
れ、時間L経過してドップラゲート処理部116でゲ
ートが立った時点(ドップラゲート処理タイミング25
1の波形がローレベルからハイレベルに遷移したタイミ
ング)で直ちに2ピング目()が送信される。それと
同時に、時間方向投影処理部120においては、画素値
の時間方向の投影処理が開始される。この場合、物体長
に相当する時間ΔT(ΔTはΔL/(C/2))の間、
時間方向に正面画像が投影され、投影終了後、1ピング
目の正面画像として画像表示される。これが画像表示タ
イミング253の波形中の時刻である。
【0054】また、1ピング目のドップラゲート情報を
用いて的速検出処理部130では、その時点での目標速
度を算出し、さらに送信間隔制御処理部101で2ピン
グ目()と3ピング目()との送信間隔を上記の式
(6)によって算出する。
【0055】以降の3ピング目(),4ピング目
()及び5ピング目()の各送信間隔は、前述の処
理を繰返して行われ、各ピング毎に決定されることにな
る。したがって、2ピング目()が送信されて時間L
経過するとドップラゲート処理タイミング251の波
形がローレベルからハイレベルに遷移し、時間投影処理
の後、画像表示される。同様に、3ピング目()が
送信されて時間L経過するとドップラゲート処理タイ
ミング251の波形がローレベルからハイレベルに遷移
し、時間投影処理の後、画像表示される。4ピング目
()及び5ピング目()についても同様である。
【0056】ここで、式(6)より、送信間隔は(画像
投影処理に要する時間に相当する距離+投影時間内に目
標物体が移動する距離)を音速で除算した値に余裕時間
αを加算した値になる。
【0057】以上のように送信間隔を設定することによ
って、1つの投影正面画像内に2つ以上のピングにまた
がる反射波が重畳されることはなく、目標物体の正確な
正面画像を取得できる。
【0058】ここで、目標物体が高速で近付いてくる場
合、送信間隔が短いと、反射波同士が重なりあうことが
ある。例えば、送信してから反射波が戻ってくるまでの
時間が、1ピング目の場合よりも2ピング目の場合のほ
うが短いと、1ピング目の送信によるエコーと2ピング
目の送信によるエコーとが重なる危険がある。
【0059】すなわち、図11に示されているように送
信してから反射波が戻ってくるまでの時間が、1ピング
目()の場合にΔTで、2ピング目()の場合にΔ
T´であるとき、1ピング目の送信によるエコー´と
2ピング目の送信によるエコー´とが重なってしま
う。
【0060】これに対し、上述したように各ピングの送
信間隔を調整すれば、重なる危険がなくなるのである。
このように本装置によれば、送信時間間隔を制御できる
ので、高速で近付いてくる目標物体についても、正面画
像を得ることができるのである。
【0061】以上のように本発明では、単パルスの単周
波送信とすることで、水中を移動する目標物体からのド
ップラ周波数変調のかかった反射波を検出することがで
き、さらに平面アレイで反射波を受信して水平方向及び
垂直方向のビーム合成を行うことにより、目標物体の正
面画像を取得することができるのである。
【0062】また、互いに独立した送波系と受波系とを
設け、目標物体に音波が到達するまでの往復音波伝搬時
間よりも短い周期で送信を行い、送波中でも絶えず受信
を行って受信信号に重畳される送信周波数とドップラ変
調のかかった反射波を分離することで、水中を移動する
目標物体の正面画像を短い周期で連続的に取得できるの
である。
【0063】さらに、目標物体の移動速度に応じて送信
周期を設定することにより、1つの出力画像内に2ピン
グにわたって情報が重なることはなく、正確な目標物体
の正面画像を取得できるのである。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、単一周波
数の音波パルスを所定周期で出力し、目標物体から反射
された音波パルスを平面アレイで受信した結果を合成す
ることにより、目標物体が高速で移動する場合でもその
正面画像を得ることができるいう効果がある。また、音
波パルスの出力周期を、自装置から目標物体までの距離
を測定した結果に応じて設定することにより、反射波同
士が重なることがなく、移動する目標物体の正面画像を
短い周期で連続して取得できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による音響画像処理装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の音響画像処理装置による処理の一部分を
示す図である。
【図3】図1の音響画像処理装置による処理の他の部分
を示す図である。
【図4】(a)はFFT処理前の波形を示す図、(b)
はFFT処理後の波形を示す図である。
【図5】ドップラゲート処理を示す図である。
【図6】(a)は水平マルチビームを示す図、(b)は
垂直マルチビームを示す図である。
【図7】(a)は受波素子の配列を示す図、(b)は受
波信号の到来方向と整相面との関係を示す図、(c)は
水平マルチビームを示す図である。
【図8】(a)は時間方向投影処理を示す図、(b)は
輝度変換処理を示す図、(c)は表示画面の表示内容を
示す図である。
【図9】(a)は目標物体の上面図、(b)は目標物体
の側面図、(c)は目標物体に対する時間方向投影処理
を示す図、(d)は表示画面の表示内容を示す図であ
る。
【図10】図1の装置における送信タイミングと処理タ
イミングとの関係を示す図である。
【図11】送信タイミングと反射波との関係を示す図で
ある。
【図12】従来の音響画像処理装置における送受信処理
を示す図である。
【図13】従来の音響画像処理装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
101 送信間隔制御処理部 102 発振器 103,112 増幅器 104 送波アレイ 110 平面受波アレイ 113 直交変調処理部 114 A/D変換処理部 115 FFT処理部 116 ドップラゲート処理都 117 水平マルチビーム合成処理部 118 垂直マルチビーム合成処理部 120 時間方向投影処理部 121 輝度変換処理部 122 表示部 130 的速検出処理部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 3/80 - 3/86 G01S 5/18 - 5/30 G01S 7/52 - 7/64 G01S 15/00 - 15/96

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一周波数の音波パルスを移動目標物体
    に対して出力する送信手段と、この送信手段によって送
    信され前記目標物体から反射された音波パルスを受信す
    る平面アレイ受信手段と、前記平面アレイ受信手段によ
    る受信結果を周波数解析し周波数軸上での信号レベルを
    検出する信号レベル検出手段と、前記信号レベル検出手
    段により検出された信号のうちドップラ変調された周波
    数を有する信号部分を検出するドップラゲート手段と、
    前記ドップラゲート手段の出力を受け前記移動目標物体
    の正面画像を出力する画像合成手段とを具備し、前記ド
    ップラゲート手段の出力を受けて、前記送信手段による
    次の音波パルスの送信がなされるとともに、前記画面合
    成手段による画面合成が行われる音響画像処理装置にお
    いて、 前記画像合成手段の出力を受け、この出力を前記目標物
    体の長さに対応する時間だけ蓄積処理をして投影画像を
    形成する投影処理部を具備することを特徴とする音響画
    像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記目標物体の長さに対応する時間ΔT
    は、 ΔT=ΔL/(C/2) ただし、ΔLは目標物体の長さ、Cは音速、であること
    を特徴とする請求項記載の音響画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記画面合成手段による画面合成が行わ
    れた後、前記送信手段の送信を目標物体からの反射波が
    戻る前に行うことを特徴とする請求項1又は2記載の記
    載の音響画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記画面合成手段による画面合成が行わ
    れた後の前記送信手段の送信間隔ΔPingは、 ΔPing=〔ΔL+{ΔL/(C/2)}*V〕/(C/2)+α ただし、ΔLは目標物体の長さ、Vは目標物体の速度、
    Cは音速、αは送信タイミングマージンで決められるこ
    とを特徴とする請求項の記載の音響画像処理装置。
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