JP3191303B2 - 出力信号の遅延時間制御回路 - Google Patents

出力信号の遅延時間制御回路

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JP3191303B2
JP3191303B2 JP00744391A JP744391A JP3191303B2 JP 3191303 B2 JP3191303 B2 JP 3191303B2 JP 00744391 A JP00744391 A JP 00744391A JP 744391 A JP744391 A JP 744391A JP 3191303 B2 JP3191303 B2 JP 3191303B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はドライバを用いて出力信
号を送出する回路に係り、特に該回路の出力信号の遅延
時間のバラツキを、自動的に標準値に近づけることを可
能とする出力信号の遅延時間制御回路に関する。
【0002】近年、大規模集積回路(LSi)の大規模
化、高速化に伴い、多くの装置で使用されるようになっ
て来たが、これらの装置の更なる高速化により、LSi
のより上限に近い動作速度での利用が求められている。
【0003】ところで、LSiの動作特性上で出力信号
の遅延時間を考慮した場合、最小動作時間は、標準動作
時間の約1/2であり、最大動作時間は、標準動作時間
の約1.5倍である。
【0004】従って、複数のLSiが1枚のプリント板
ユニットに搭載され、その出力側が共通バスに接続され
ているような場合に、一つのLSiが最小動作時間で動
作し、他のLSiが最大動作時間で動作することを考慮
すると、バスファイト(バス上における複数信号の衝
突)を避けることやメモリに対するライトパルスの如
く、確実にデータを書込めるようにするためには、クロ
ックサイクルを長めにしなければならない。
【0005】これは、LSiを使用する装置の性能を低
下させることを意味するため、LSiの出力信号の遅延
時間のバラツキを小さくする必要がある。
【0006】
【従来の技術】従来は、種々のネックからクロックサイ
クルがそれ程高くないため、LSiの出力信号の遅延時
間のバラツキは問題にならない場合が多く、このバラツ
キが問題となる場合は、LSiを選別して、最大動作時
間と最小動作時間の比が1.5対0.5ではなく、例えば
1.3対0.7となるようにして、時間保証をしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来はL
Siを選別しているが、この場合最大動作時間と最小動
作時間の比が1.5〜1.3対0.5〜0.7のLSiは不良品
となり、LSiの不良率が上がり、不経済となるという
問題がある。
【0008】本発明はこのような問題点に鑑み、LSi
として許容される動作時間を満足するものに対し、最大
動作時間と最小動作時間の比のバラツキを自動的に標準
値に近づけることを可能として、上記バスファイトやメ
モリに対するライトパルス等から要求されるクロックサ
イクルの最小値を、より短くすることにより、装置の性
能を向上させることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理を説
明するブロック図である。回路の遅延手段2は、設定手
段3が設定した遅延時間により、ドライバ1をイネーブ
ルとするイネーブル信号を遅延させてドライバ1に送出
する。従って、ドライバ1は回路内で作成された出力信
号を、遅延手段2に設定された遅延時間だけ遅延させて
共通バス5に送出する。
【0010】この時、設定手段3は、予め指定された遅
延時間に基づき、前記出力信号の送出タイミングが所定
のタイミングに対し、許容された誤差時間より小さくな
るように、遅延手段2の遅延時間を設定し、出力信号の
送出タイミングが所定のタイミングに近づくようにす
る。
【0011】又、測定手段4はリセット解除後に、遅延
手段2の設定値を変えて遅延時間を測定し、この測定結
果に基づき、前記所定のタイミングと、イネーブル信号
をドライバ1に供給するタイミングとの差が、最小とな
る遅延時間を、設定手段3に予め指定する。
【0012】
【作用】上記の如く構成することにより、回路が共通バ
ス5に送出する出力信号の送出タイミングは、所定のタ
イミングに対して、誤差が少なくなるため、最大動作時
間と最小動作時間の比のバラツキが自動的に標準値に近
づき、バスファイトを避けるためや、メモリに対して確
実にデータが書込めるようなライトパルスを送出するた
め等に要求されるクロックサイクルの最小値を、より短
くすることが可能で、装置の性能を向上させることが出
来る。
【0013】
【実施例】図2は本発明の一実施例を示す回路のブロッ
ク図で、図3は図2の動作を説明するタイムチャートで
ある。
【0014】電源投入後、リセット解除信号として、論
理 "1”がJKフリップフロップ41のJ端子に入り、
図3に示すクロック−CLOCK が、JKフリップフロッ
プ41に供給されているため、図3に示す如く、診断
信号として、論理 "1”がJKフリップフロップ40と
28及びNOT回路29とAND回路30に送出され
る。
【0015】そして、AND回路31には、診断信号
の極性がNOT回路29により反転した論理 "0”が供
給される。従って、AND回路31は診断信号が送出
されている間、イネーブル端子から入るイネーブル信号
が送出されることを阻止する。
【0016】JKフリップフロップ28はJ端子とK端
子に論理 "1”が入るため、図3に示す如く、診断信
号が供給されている間、クロック毎に極性の反転する
テストアウト信号を、NOT回路6とAND回路30と
排他的OR回路37に送出する。
【0017】JKフリップフロップ40は、診断信号
により、図3に示すチェックタイミング信号として、
論理 "1”をNAND回路7とAND回路39に送出す
る。NAND回路7には、図3に示すクロック−CLOC
K とは極性が逆のクロック+CLOCK が入っているため、
図3に示すテストアウト信号がNOT回路6で極性が
反転した信号と、図3に示すチェックタイミング信号
から、図3に示す如き、カウントイネーブル信号をカ
ウンタ10に送出する。
【0018】従って、カウンタ10は図3に示す如
く、カウントイネーブル信号が入る度に、初期値の0か
ら1,2,3,4と順次カウントアップして、デコーダ
11に計数値を送出する。
【0019】デコーダ11はカウンタ10が計数値0を
送出している場合、+S0端子のみに論理 "1”を送出
し、残りの+S1〜+Sn端子には論理"0”を送出し
ている。
【0020】従って、−S0端子にはNOT回路12に
より論理 "0”が送出され、残りの−S1〜−Sn端子
には、NOT回路13〜15によって、論理 "1”が送
出されている。
【0021】そして、カウンタ10が計数値1を送出す
ると、デコーダ11は+S0端子を論理 "0”とすると
共に+S1端子のみを論理 "1”とし、カウンタ10が
計数値2を送出すると、+S1端子を論理 "0”とする
と共に+S2端子のみを論理"1”とし、カウンタ10
が計数値3を送出すると、+S2端子を論理 "0”とす
ると共に+S3端子のみを論理 "1”とする動作を繰り
返し、カウンタ10か計数値nを送出すると、+Sn−
1端子を論理 "0”とすると共に+Sn端子のみ論理 "
1”とする。
【0022】AND回路16,17とOR回路18及び
AND回路19,20とOR回路21、─、AND回路
22,23とOR回路24及びAND回路25,26と
OR回路27は、夫々一組の遅延回路を構成している。
【0023】カウンタ10が計数値0を送出している
時、デコーダ11は+S0端子のみに論理 "1”を送出
しているため、AND回路26はゲートを開くが、AN
D回路17,20,─,23はゲートを閉じている。
【0024】又、AND回路16,19,─,22は夫
々−Sn,−Sn−1,─,−S1端子に論理 "1”が
入るためゲートを開いている。そして、AND回路16
の一つの端子には、固定的に論理 "1”が供給されてい
る。従って、AND回路16,19,─,22は夫々O
R回路18,21,─,24を経てAND回路25に論
理 "1”を送出する。
【0025】しかし、AND回路25は−S0端子に論
理 "0”が送出されているため、ゲートを閉じており、
OR回路27はAND回路26に入る信号のみを遅延回
路33に送出する。
【0026】カウンタ10が計数値1を送出すると、前
記の如く、+S1端子に論理 "1”が入り、−S0端子
にも論理 "1”が入るため、AND回路23と25がゲ
ートを開き、−S1端子に論理 "0”が入り、+S0端
子にも論理 "0”が入るため、AND回路22と26が
ゲートを閉じる。
【0027】従って、AND回路23に入る信号のみ
が、OR回路24とAND回路25とOR回路27を経
て遅延回路33に送出される。JKフリップフロップ2
8から送出される図3に示すテストアウト信号は、A
ND回路30を経て、診断信号が継続する間、OR回
路32を経てAND回路17,20,─,23及び26
に送出される。
【0028】従って、カウンタ10がカウントアップす
る度に、順次遅延時間が長くなったテストアウト信号
が、遅延回路33と36を経てDフリップフロップ35
に供給され、Dフリップフロップ35からは、図3に
示す如きテストイン信号が排他的OR回路37に送出さ
れる。
【0029】Dフリップフロップ35は、テストアウト
信号が前記の如く、カウンタ10のカウントアップに
よって、順次遅延して入力するため、図3に示すクロ
ック−CLOCK とのずれが大きくなって、例えば図3に
示すクロックサイクルでは、論理 "1”を送出すること
が出来ず、1クロックサイクル遅れて論理1を送出す
る。
【0030】排他的OR回路37には、前記の如く、テ
ストアウト信号が入っており、図3のクロックサイ
クルで論理 "0”をAND回路39に送出するため、J
Kフリップフロップ38は図3に示す如く、デレィチ
ェック信号を送出し、JKフリップフロップ40,41
をリセットする。
【0031】従って、図3に示す如く、診断信号
とチェックタイミング信号が停止する。このため、例
えば、カウンタ10は計数値4を送出したままとなり、
デコーダ11は、図示省略した+S4端子のみに論理 "
1”を送出し、−S4端子には論理 "0”が送出され
る。
【0032】又、AND回路31にはNOT回路29か
ら論理 "1”が供給されるため、ゲートを開き、イネー
ブル端子から入力する論理 "1”をOR回路32を経て
AND回路17,20,─,23及び26に送出する。
【0033】従って、イネーブル信号は5個のAND回
路と5個のOR回路によって遅延した後、遅延回路33
に入り、固定的遅延時間を与えられてドライバ34に供
給され、ドライバ34は、この遅延したイネーブル信号
によって、LSi内部で作成された出力信号を送出す
る。
【0034】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明はLSiを搭
載したプリント板ユニットを使用する装置が、電源投入
後に送出するリセット解除信号に基づき、夫々のLSi
内部に設けられた図2に示す回路によって、ドライバ3
4がイネーブルとなるタイミングを自動的に設定するた
め、各LSiの動作タイミングのバラツキを少なくする
ことが出来る。
【0035】従って、装置のクロックサイクルをLSi
の速度性能上限まで高めることが可能となり、装置性能
を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理を説明するブロック図
【図2】 本発明の一実施例を示す回路のブロック図
【図3】 図2の動作を説明するタイムチャート
【符号の説明】
1、34 ドライバ 2 遅延手段 3 設定手段 4 測定手段 5 共通バス 6、12〜15、29 NOT回路 7 NAND回路 10 カウンタ 11 デコーダ 16、17、19、20、22、23、25、26、30、31、39 AND
回路 18、21、24、27、32 OR回路 28、38、40、41 JKフリップフロップ 33、36 遅延回路 35 Dフリップフロップ 37 排他的OR回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通バスに送出するドライバを備え、該
    ドライバにイネーブル信号を供給することにより、出力
    信号を該共通バスに所定のタイミングで送出する集積回
    路において、 遅延素子数が設定可能で遅延時間が可変の遅延手段と、 遅延素子が固定の遅延回路と前記遅延手段との遅延時間
    が所定の値となるよう前記遅延手段の遅延素子数を設定
    する設定手段とを有し、該イネーブル信号を前記設定された遅延手段で
    遅延させてドライバに供給するように構成した ことを特
    徴とする出力信号の遅延時間制御回路。
  2. 【請求項2】 リセット解除後に時間信号と測定信号と
    を送出し、前記遅延時間が所定の値となるよう、該遅延
    手段の遅延素子数を設定させる測定手段を設けたことを
    特徴とする請求項1記載の出力信号の遅延時間制御回
    路。
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