JP3191235B2 - 自動変速機の変速動作期間検出装置 - Google Patents

自動変速機の変速動作期間検出装置

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JP3191235B2
JP3191235B2 JP08259995A JP8259995A JP3191235B2 JP 3191235 B2 JP3191235 B2 JP 3191235B2 JP 08259995 A JP08259995 A JP 08259995A JP 8259995 A JP8259995 A JP 8259995A JP 3191235 B2 JP3191235 B2 JP 3191235B2
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ratio
speed
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要 末広
芳和 田中
秀樹 関口
修 中島
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動変速機の変速時に
おいてライン油圧やトルクダウン制御等を行うため変速
動作期間(以下、イナーシャフェーズとも言う。)を検
出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用自動変速機の変速時
に、燃料供給量の低減又は停止,点火時期を遅角制御,
吸入空気流量の減少若しくはそれらの組み合わせ等によ
って機関トルクをダウンさせることにより、変速時にお
ける変速機出力軸トルクの急変を抑制して変速ショック
を緩和するようにしたものがあるが、かかるトルクダウ
ン制御を行う期間は本来変速操作の開始後、トルクの変
化が伝達された後 (トルクフェーズ経過後) 、実際に変
速動作が行われている期間になされるべきものである。
ここで、変速動作が行われているときとは、変速によっ
て変速要素が断続されることにより、自動変速機の出力
軸と入力軸であるトルクコンバータのタービン軸との速
度比が変速前のギア比から変化しはじめて変速終了後の
新たなギア比に落ちつくまでの期間として考えればよ
い。この変速動作期間はイナーシャフェーズと呼ばれて
おり、該変速動作期間の検出は従来種々の方法で行われ
ている。
【0003】例えば、従来技術としては、変速歯車機構
への入力回転速度(具体的には、タービン回転速度)
と、変速歯車機構からの出力回転速度と、の比で表され
るギア比の変化に基づいて、イナーシャフェーズを検出
するものが知られている(第1の従来例)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記第1の従
来例のようにタービン回転速度を検出するものでは、タ
ービン回転速度は、トルクコンバータの出力回転軸(タ
ービン軸)の回転速度であり、回転センサを用いて直接
検出することは、周りに位置するトルクコンバータのポ
ンプハウジング等が邪魔をするため、取付スペース等の
問題があり、例えば回転センサを前記出力回転軸に近づ
けるための特別な取付アダプタ等が必要となり、コスト
アップを避けることができなかった。また、タービン軸
等に対して、回転検出のための歯切加工や溝切加工等が
別途必要となり、かかる面からもコスト低減を図ること
ができなかった。
【0005】そこで、変速歯車機構の構造上、直接回転
速度を容易に検出可能な位置にある遊星歯車機構の太陽
歯車の回転速度変化を測定し、この測定値によりクラッ
チ点(変速動作開始点)または切換期間(イナーシャフ
ェーズ)を検出し、エンジンマネージメント(トルクダ
ウン制御等)を行なうようにしたものも提案されている
(特開平5−196122号公報参照。第2の従来技
術)。
【0006】しかし、この第2の従来技術にあっては、
アクセル操作量が比較的小さい場合には、回転速度の変
化自体が小さいため精度よく回転速度変化を測定でき
ず、一方精度よく検出するためには、検出用歯車の歯数
を多くしたり制御装置の検出精度を向上させる必要があ
り、高機能で高価な電子回路等を必要とすることにな
る。
【0007】そこで、第1の従来技術を基調とし、第1
の従来技術における比較的検出困難なタービン回転速度
を、第2の従来技術における比較的検出容易な太陽歯車
等のギアトレーン系の回転速度に置き換えてイナーシャ
フェーズを検出するようにすれば、コスト低減を図りつ
つ、その検出精度を向上させることができると考えられ
るが、かかる方法では、以下のような別の新たな問題が
生じる。なお、ギアトレーン系とは、自動変速機の入力
回転軸(タービン軸)と出力軸との間で、変速作用・動
力伝達を行なうために回転される変速用歯車列に関連し
て回転する回転体を意味する。
【0008】即ち、図6〜図9に示すように、自動変速
装置は、ギアトレーン系に対する各クラッチやブレーキ
バンド等のその作用の仕方(組合せ)を変えることで、
変速するものであるため、図5に示ように、ギアトレー
ン系(例えば、図6に示すフォワードクラッチドラム1
2)の回転速度NP に対する出力軸回転速度Noの比G
P ratio (=No/NP )は、通常の変速比G ratio
(=No/Nt;Ntはタービン軸回転速度)のよう
に、アップシフト(或いはダウンシフト)すればするほ
ど大きく(或いは小さく)なるという比例関係にあるも
のではなく、変速位置によっては逆方向に変化したりす
るものであり、従来の技術をそのまま利用することがで
きないという問題があった。
【0009】本発明は、このような従来の問題に鑑みな
されたもので、簡単かつ安価な構成で、高精度に変速動
作期間を検出して、以って変速動作期間中にトルクダウ
ン制御やライン油圧制御等を高精度に行なえるようにし
た自動変速機の変速動作期間検出装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の発
明に係る自動変速機の変速動作期間検出装置は、図1に
示すように、動力源からの動力を入力し変速して出力す
る自動変速機の出力軸の回転速度を検出する出力軸回転
速度検出手段と、自動変速機のフォワードクラッチドラ
ム又は太陽歯車の回転速度を検出するギアトレーン回転
速度検出手段と、前記出力軸回転速度と前記フォワード
クラッチドラム又は太陽歯車の回転速度との比を算出す
る速度比算出手段と、前記算出された速度比が、変速動
作開始前の基準速度比±第1の所定値を超えて変化した
ときを、変速動作の開始時期として検出する変速動作開
始時期検出手段と、を含んで構成した。
【0011】請求項2に記載の発明では、図2に示すよ
うに、動力源からの動力を入力し変速して出力する自動
変速機の出力軸の回転速度を検出する出力軸回転速度検
出手段と、自動変速機のフォワードクラッチドラム又は
太陽歯車の回転速度を検出するギアトレーン回転速度検
出手段と、前記出力軸回転速度と前記フォワードクラッ
チドラム又は太陽歯車の回転速度との比を算出する速度
比算出手段と、前記算出された速度比が、変速動作終了
時の基準速度比±第2の所定値内になったときを、変速
動作の終了時期として検出する変速動作終了時期検出手
段と、を含んで構成した。
【0012】請求項3に記載の発明では、動力源からの
動力を入力し変速して出力する自動変速機の出力軸の回
転速度を検出する出力軸回転速度検出手段と、自動変速
機のフォワードクラッチドラム又は太陽歯車の回転速度
を検出するギアトレーン回転速度検出手段と、前記出力
軸回転速度と前記フォワードクラッチドラム又は太陽歯
車の回転速度との比を算出する速度比算出手段と、前記
算出された速度比が、変速動作開始前の基準速度比±第
1の所定値を超えて変化したときを、変速動作の開始時
期として検出する変速動作開始時期検出手段と、前記算
出された速度比が、予め設定された変速動作終了時の
準速度比±第2の所定値内になったときを、変速動作の
終了時期として検出する変速動作終了時期検出手段と、
を含んで構成した。
【0013】請求項4に記載の発明では、前記第1の所
定値を、変速の種類,動力源の負荷,シフトパターンの
うち少なくとも1つに基づいて設定するように構成し
た。請求項5に記載の発明では、前記第2の所定値を、
変速の種類,動力源の負荷,シフトパターンのうち少な
くとも1つに基づいて設定するように構成した。
【0014】
【作用】上記構成を備えた請求項1に記載の発明では、
前記速度比算出手段を介して、前記出力軸回転速度と前
フォワードクラッチドラム又は太陽歯車の回転速度
の比を算出し、前記変速動作開始時期検出手段により、
前記算出した速度比が、予め設定しておくか或いは前記
算出した速度比を用いるか等して設定される変速動作開
始前の基準速度比±第1の所定値を超えて変化したとき
を、変速動作の開始時期として検出するようにする。こ
れにより、例え、フォワードクラッチドラム又は太陽歯
車の回転速度と、自動変速機の出力軸回転速度と、の比
が、自動変速機の入力軸回転速度と出力軸回転速度との
比のように、アップシフト(或いはダウンシフト)すれ
ばするほど大きく(或いは小さく)なるという比例関係
になく変速位置によっては逆方向に変化したりする特性
を有しても、この特性に高精度に対応し、変速動作の開
始時期を高精度に検出できるようになる。従って、前記
出力軸回転速度と前記フォワードクラッチドラム又は太
陽歯車の回転速度との比を用いて変速動作の開始時期を
検出するという簡単かつ安価な構成を採用しても、高精
度に変速動作の開始時期を検出することができるように
なる。
【0015】請求項2に記載の発明では、前記速度比算
出手段を介して、前記出力軸回転速度と前記フォワード
クラッチドラム又は太陽歯車の回転速度との比を算出
し、前記変速動作終了時期検出手段により、前記算出し
た速度比が、予め設定してある変速動作終了時の基準速
度比±第2の所定値内になったときを、変速動作の終了
時期として検出するようにする。これにより、例え、
ォワードクラッチドラム又は太陽歯車の回転速度と、自
動変速機の出力軸回転速度と、の比が、自動変速機の入
力軸回転速度と出力軸回転速度との比のように、アップ
シフト(或いはダウンシフト)すればするほど大きく
(或いは小さく)なるという比例関係になく変速位置に
よっては逆方向に変化したりする特性を有しても、この
特性に高精度に対応し、変速動作の終了時期を高精度に
検出できるようになる。従って、前記出力軸回転速度と
前記フォワードクラッチドラム又は太陽歯車の回転速度
との比を用いて変速動作の終了時期を検出するという簡
単かつ安価な構成を採用しても、高精度に変速動作の終
了時期を検出することができるようになる。
【0016】請求項3に記載の発明では、前記変速動作
開始時期検出手段と、前記変速動作終了時期検出手段
と、を備えるようにする。これにより、高精度に変速動
作期間を検出することができるようになる。請求項4,
5に記載の発明では、前記第1の所定値、前記第2の所
定値を、変速の種類,動力源の負荷,シフトパターンの
うち少なくとも1つに基づいて設定するようにする。こ
れにより、変速状態、動力源の運転状態、走行状態等に
見合った最適な第1の所定値、第2の所定値を設定する
ことができるので、より高精度に変速動作期間を検出す
ることが可能となる。
【0017】
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。本実施例の構成を示す図3において、機関1の
出力側に自動変速機2が接続されている。自動変速機2
は、機関1の出力側に介在するトルクコンバータ3と、
このトルクコンバータ3を介して連結された歯車式変速
機4と、この歯車式変速機4中の各種変速要素の結合・
解放操作を行う油圧アクチュエータ5とを備える。油圧
アクチュエータ5に対する作動油圧は、図示しない各種
の電磁バルブを介してON・OFF制御される。
【0019】コントロールユニット6には、各種のセン
サからの信号が入力される。前記各種のセンサとして
は、機関1の吸気系のスロットル弁7の開度TVOを検
出するスロットルセンサ8が設けられている。また、機
関1のクランク軸又はこれに同期して回転する軸にクラ
ンク角センサ9が設けられている。このクランク角セン
サ9からの信号は、クランク軸回転と連動する所定クラ
ンク角度毎に設けられた外周溝(或いは孔)を有する円
板を介して発生する所定クランク角度毎のパルス信号
で、その発生周期より機関回転速度Neが算出される。
【0020】そして、本実施例におけるイナーシャフェ
ーズ検出のためのセンサとしても活用される自動変速機
2の出力軸10の回転速度NO を検出する出力軸回転速度
センサ11が設けられている。この出力軸回転速度センサ
11からの信号は、例えば出力軸10と連動する回転体に刻
まれた歯形や溝等を利用して発生する所定回転角毎のパ
ルス信号で、その発生周期より出力軸回転速度NO が算
出される。なお、該出力軸回転速度センサ11は、車速V
SPの検出を兼ねるものである。
【0021】また、本実施例におけるイナーシャフェー
ズ検出のためのセンサとして活用されるフォワードクラ
ッチドラム(以下、FWC/Dと言う。図6〜図9等参
照)12の回転速度NP を検出するFWC/D回転センサ
13が設けられている。なお、フォワードクラッチドラム
12に代えて、太陽歯車14の回転速度を検出しても良い。
【0022】ところで、本実施例では、通常外周部に溝
12Aを有するFWC/D12を利用するようにしている
が、これは、取付スペース(被検出体たる溝12Aまでト
ランスミッションハウジング外面からの距離が短いため
取付アダプタ等が不用でコスト等も安い)の自由度を向
上できること、また、外周部溝12AはFWC/D12の構
造上初めから設けられており、その数も検出精度を十分
達成できる溝であること等、種々の面で、当該FWC/
D12を利用するのが最良であると思われるためである。
なお、FWC/D12は通常板金製等であり、FWC/D
12が内装するフォワードクラッチやオーバーランクラッ
チ等のドライブプレートやドリブンプレートがFWC/
D12から独立して回転するのを防止すべく設けられる内
周溝(凹凸溝,スプライン,セレーション)が、そのま
ま外周溝12Aとして外周部に現れるものとなっている。
【0023】前記コントロールユニット6は、運転者が
操作するセレクトレバーの操作位置信号に基づきセレク
トレバーがDレンジの状態では、スロットル弁開度TV
Oと車速VSPとに従って1速〜4速の変速位置を自動
設定し、油圧アクチュエータ5を介して歯車式変速機4
をその変速位置に制御する変速制御を行うと同時に、変
速動作期間 (イナーシャフェイズ) を検出し、変速動作
に起因する変速ショックを緩和するため機関トルクを燃
料供給量,点火時期,吸入空気流量等によって補正する
ことができるようになっている。同じく変速動作期間中
のライン油圧を切換制御し、変速動作検出時はトルクコ
ンバータ3のロックアップクラッチを解除することがで
きるようになっている。
【0024】ここで、本発明の速度比算出手段,変速動
作開始時期検出手段,変速動作終了時期検出手段等とし
ての機能をソフトウェア的に備えたコントロールユニッ
ト6が行なう変速動作期間(イナーシャフェーズ)検出
ルーチンについて、図4のフローチャートに従って説明
する。ステップ(図ではSと記す。以下同様) 1では、
スロットルセンサ8,クランク角センサ9,出力軸回転
速度センサ11,FWC/D回転センサ13等の各種センサ
からの信号を読み込む。
【0025】ステップ2では、スロットルセンサ8から
のスロットル弁開度TVOや、出力軸回転速度センサ11
の検出信号から車速VSPを求め、開度TVOや車速V
SPに基づき予め設定されている変速比設定マップ等を
参照して、要求変速段を求め、現在の変速段と比較し
て、変速要求があるか否かを判断する。変速要求がある
場合には、変速要求フラグを1にセットし、変速要求が
ない場合には、変速要求フラグを0にセットする。ま
た、出力軸回転速度センサ11からの信号に基づいて出力
軸回転速度NO を求め、またFWC/D回転センサ13か
らの信号に基づいてギアトレーン系の回転速度NP を求
め、これらの比GP ratio (=No/NP )を求める。
【0026】ステップ3では、変速判断を行なう。即
ち、変速要求フラグが1にセットされており、かつ、後
述する検出フラグFが2にセットされていなければ、変
速要求中(YES)であると判断して、ステップ4へ進
む。一方、変速要求フラグが0にセットされている場
合、或いは変速要求フラグが1にセットされていても検
出フラグFが2にセットされている場合には、変速要求
に対する変速動作は終了したと判断して、ステップ20
へ進み、後述する判定回数ns ,ne や基準値NS,N
e 、各フラグ及び判定基準値Gs,Ge,更にはKs,
Ke等をリセットした後、リターンする。
【0027】ステップ4では、変速動作開始前の変速比
等に応じて予め設定されている変速動作開始点検出のた
めの判定基準値Gsを設定すると共に(ステップ2で算
出された比GP ratio の値をそのまま用いてもよい)、
何速から何速へのアップシフト或いはダウンシフトであ
るか等に基づいて、予めコントロールユニット6内に記
憶してあるマップ等を参照し、変速動作終了点検出のた
めの判定基準値Geを設定する。前記判定基準値Gs
が、本発明の変速動作開始前の基準速度比に相当する。
また、前記判定基準値Geが、本発明の変速動作終了時
の基準速度比に相当する。
【0028】ステップ5では、何速から何速への(所謂
シフトパターン)アップシフト或いはダウンシフト(変
速の種類)であるか、或いは機関1の運転状態(負荷や
回転速度等)、更には車速等に基づいて、予めコントロ
ールユニット6内に記憶してあるマップ等を参照し、ス
テップ4で設定された変速前判定基準値Gsに対応する
不感帯を設定するための値Ks、及び変速後判定基準値
Geに対応する不感帯を設定するための値Keを設定す
る。なお、Ksが、本発明の第1の所定値に相当し、K
eが、本発明の第2の所定値に相当する。
【0029】ステップ6では、後述するステップ8,ス
テップ9,ステップ14,ステップ15において、何回
YESと判定されたかをチェックするために用いられる
基準値NS ,Ne を、予めコントロールユニット6内に
記憶してあるマップ等を参照して設定する。即ち、変速
動作の開始判定或いは終了判定が何回行なわれたら、最
終的な変速動作の開始判定或いは終了判定を下すかを決
める基準値NS ,Neを設定する。
【0030】従って、基準値NS ,Ne を大きく設定す
れば、それだけイナーシャフェーズの誤判定を少なくで
きる一方、あまり大きく設定しすぎると、判定,検出の
迅速さに欠けることになる。かかる基準値NS ,N
e は、実験等により、何速から何速へのアップシフト或
いはダウンシフトであるか等、シフトパターンや変速の
種類、或いは機関1の運転状態、車速等に基づいて、所
望の値に設定しておくことができるものである。
【0031】ステップ7では、検出フラグFが0である
か否を判断する。当該検出フラグFは、変速動作開始点
が検出された場合に1に設定され、変速動作終了点が検
出された場合に2に設定され、これらが検出されていな
い状態で0に設定されるようになっている。YES(F
=0)であれば、変速動作が開始されていないと判断し
て、ステップ8へ進む。一方、NO(F≠0)であれ
ば、変速動作は開始されているとして、ステップ14へ
進む。
【0032】ステップ8では、ステップ2で求めた比G
P ratio (=No/NP )と、前記変速動作開始点検出
のための判定基準値Gsと不感帯を設定するための値K
sとの合計値(Gs+Ks)と、を比較する。GP rati
o >Gs+Ksであれば、前記比GP ratio に変化があ
り、変速動作が開始された可能性が高いと判断し、ステ
ップ11へ進む。一方、GP ratio ≦Gs+Ksであれ
ば、ステップ9へ進む。
【0033】ステップ11では、現在の判定回数nS
1を加える(nS =nS +1)。ステップ12では、判
定回数nS と、基準値NS と、を比較し、nS ≧NS
あれば、確実に変速動作が開始したと判断して、ステッ
プ13へ進む。一方、n S <NS であれば、まだ確実に
変速動作が開始したか否か判断できないとして、そのま
まリターンする。
【0034】ステップ13では、検出フラグFを1にセ
ット(即ち、変速動作開始と判断)して、次に変速動作
の終了点を検出すべくリターンする。ところで、ステッ
プ8で、GP ratio ≦Gs+Ksであれば、ステップ9
へ進むが、当該ステップ9では、前記GP ratio と、前
記判定基準値Gsと不感帯を設定するための値Ksとの
差値(Gs−Ks)と、を比較する。
【0035】GP ratio <Gs−Ksであれば、前記比
P ratio に変化があり、変速動作が開始された可能性
が高いと判断し、ステップ11へ進み、上記同様に、ス
テップ12,ステップ13を実行する。一方、GP rati
o ≧Gs−Ksであれば、GP ratio は不感帯領域にあ
り、変速動作は開始されていないと判断し、ステップ1
0へ進む。
【0036】ステップ10では、現在の判定回数ns
0にセットして、リターンする。なお、このように、ス
テップ8と、ステップ9と、を設け、GP ratio >Gs
+Ksの場合に変速動作開始の判定を行い、また、GP
ratio <Gs−Ksの場合にも変速動作の開始判定を行
なうようにしたのは、既述したように、FWC/D12の
回転速度NP に対する出力軸回転速度Noの比GP rati
o (=No/NP)は、通常の変速比G ratio(=No
/Nt;Ntはタービン軸回転速度)のように、アップ
シフト(或いはダウンシフト)すればするほど大きく
(或いは小さく)なるという比例関係にあるものではな
く、変速位置によっては逆方向に変化したりする特性を
有するため(図5参照)、これに高精度に対応し、変速
動作の開始点を高精度に検出できるようにするためであ
る。次に、ステップ7で、変速要求中であるが、検出フ
ラグFが0でないと判断された場合、即ち、既に変速動
作が開始され検出フラグFが1にセットされており、今
度は変速動作の終了点を検出する場合について説明す
る。かかる場合には、ステップ14へ進む。
【0037】ステップ14では、ステップ2で求めた比
P ratio (=No/NP )と、前記変速動作終了点検
出のための判定基準値Geと不感帯を設定するための値
Keとの合計値(Ge+Ke)と、を比較する。GP ra
tio <Ge+Keであれば、前記比GP ratio が判定基
準値Geの所定範囲内に近づいてきており、変速動作が
終了した可能性が高いと判断し、ステップ15へ進む。
一方、GP ratio ≧Ge+Keであれば、ステップ19
へ進む。
【0038】ステップ15では、前記GP ratio と、前
記判定基準値Geと不感帯を設定するための値Keとの
差値(Ge−Ke)と、を比較する。GP ratio >Ge
−Keであれば、前記比GP ratio が判定基準値Geの
所定範囲内に近づいてきており、変速動作が終了した可
能性が高いと判断し、ステップ16へ進む。
【0039】一方、GP ratio ≧Ge−Keであれば、
P ratio は判定基準値Geの所定範囲外(不感帯領域
外)にあり、変速動作は未だ終了されていないと判断
し、ステップ19へ進む。ステップ16では、現在の判
定回数ne に1を加える(ne =ne +1)。ステップ
17では、判定回数ne と、基準値Ne と、を比較し、
e ≧Ne であれば、確実に変速動作が終了したと判断
して、ステップ18へ進む。一方、n e <Ne であれ
ば、まだ確実に変速動作が終了したか否か判断できない
として、そのままリターンする。
【0040】ステップ18では、検出フラグFを2にセ
ット(即ち、変速動作終了と判断)して、リターンす
る。ところで、ステップ19では、現在の判定回数ne
を0にセットして、リターンする。なお、このように、
ステップ14と、ステップ15と、を設け、Ge−Ke
<GP ratio <Ge+Keの場合に変速動作終了の判定
を行なうようにしたのは、既述したように、FWC/D
12の回転速度NP に対する出力軸回転速度Noの比GP
ratio (=No/NP )は、通常の変速比G ratio(=
No/Nt;Ntはタービン軸回転速度)のように、ア
ップシフト(或いはダウンシフト)すればするほど大き
く(或いは小さく)なるという比例関係にあるものでは
なく、変速位置によっては逆方向に変化したりする特性
を有するため(図5参照)、これに高精度に対応し、変
速動作の終了点を高精度に検出できるようにするためで
ある。
【0041】このように、本実施例によれば、FWC/
D12(ギアトレーン系)の回転速度NP に対する出力軸
回転速度Noの比GP ratio (=No/NP )を用いる
という簡単かつ安価な構成を採用しても、高精度に変速
動作期間(イナーシャフェーズ)を検出することができ
るようになるため、以って、ロックアップ解除,機関ト
ルク補正,ライン油圧切換制御等を適切なタイミングで
実行することができ、変速ショック緩和性能や各変速要
素の耐久性を改善することができる。即ち、簡単かつ安
価な構成で、高精度に変速動作期間を検出することがで
きるものである。
【0042】なお、本実施例では、FWC/D12の回転
速度NP を検出するFWC/D回転センサ13を設けるよ
うにして説明したが、太陽歯車14の回転速度を検出して
もよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記
載の発明によれば、例え、フォワードクラッチドラム又
は太陽歯車の回転速度と、自動変速機の出力軸回転速度
と、の比が、自動変速機の入力軸回転速度と出力軸回転
速度との比のように、アップシフト(或いはダウンシフ
ト)すればするほど大きく(或いは小さく)なるという
比例関係になく変速位置によっては逆方向に変化したり
する特性を有しても、この特性に高精度に対応し、変速
動作の開始時期を高精度に検出することができる。従っ
て、簡単かつ安価な構成で高精度に変速動作期間を検出
でき、以って変速動作期間中のロックアップ解除,機関
トルク補正,ライン油圧切換制御等を最適化することが
できる。
【0044】請求項2に記載の発明によれば、例え、
ォワードクラッチドラム又は太陽歯車の回転速度と、自
動変速機の出力軸回転速度と、の比が、自動変速機の入
力軸回転速度と出力軸回転速度との比のように、アップ
シフト(或いはダウンシフト)すればするほど大きく
(或いは小さく)なるという比例関係になく変速位置に
よっては逆方向に変化したりする特性を有しても、この
特性に高精度に対応し、変速動作の終了時期を高精度に
検出することができる。従って、簡単かつ安価な構成で
高精度に変速動作期間を検出でき、以って変速動作期間
中のロックアップ解除,機関トルク補正,ライン油圧切
換制御等を最適化することができる。
【0045】請求項3に記載の発明によれば、前記変速
動作開始時期検出手段と、前記変速動作終了時期検出手
段と、を備えるようにしたので、より一層高精度に、変
速動作期間を検出することができるようになる。請求項
4,5に記載の発明によれば、前記第1の所定値,前記
第2の所定値を、変速の種類,動力源の負荷,シフトパ
ターンのうち少なくとも1つに基づいて設定するように
したので、変速状態、動力源の運転状態、走行状態等に
見合った最適な第1の所定値,第2の所定値を設定する
ことができ、最大限変速動作期間の検出精度を高めるこ
とができる。
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に記載の発明の構成を説明するブロッ
ク図。
【図2】請求項2に記載の発明の構成を説明するブロッ
ク図。
【図3】本発明の一実施例の全体システム構成図。
【図4】同上実施例の変速動作期間検出ルーチンを説明
するフローチャート。
【図5】GP ratio (=No/NP )と、変速比G rat
io(=No/Nt)と、の変速に対する変化特性を説明
するタイムチャート。
【図6】一般的な自動変速機の1速時の変速メカニズム
を説明する図。
【図7】一般的な自動変速機の2速時の変速メカニズム
を説明する図。
【図8】一般的な自動変速機の3速時の変速メカニズム
を説明する図。
【図9】一般的な自動変速機の4速時の変速メカニズム
を説明する図。
【符号の説明】
1 機関 2 自動変速機 3 トルクコンバータ 6 コントロールユニット 8 スロットルセンサ 9 クランク角センサ 10 変速機出力軸 11 出力軸回転速度センサ 12 FWC/D(フォワードクラッチドラム) 13 FWC/D回転センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16H 59:70 (72)発明者 中島 修 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社 ユニシアジェックス内 (56)参考文献 特開 平5−196122(JP,A) 特開 昭61−48663(JP,A) 特開 平6−74327(JP,A) 特開 平4−60262(JP,A) 特開 平2−229959(JP,A) 特開 平5−18461(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動力源からの動力を入力し変速して出力す
    る自動変速機の出力軸の回転速度を検出する出力軸回転
    速度検出手段と、自動変速機のフォワードクラッチドラ
    ム又は太陽歯車の回転速度を検出するギアトレーン回転
    速度検出手段と、前記出力軸回転速度と前記フォワード
    クラッチドラム又は太陽歯車の回転速度との比を算出す
    る速度比算出手段と、前記算出された速度比が、変速動
    作開始前の基準速度比±第1の所定値を超えて変化した
    ときを、変速動作の開始時期として検出する変速動作開
    始時期検出手段と、を含んで構成したことを特徴とする
    自動変速機の変速動作期間検出装置。
  2. 【請求項2】動力源からの動力を入力し変速して出力す
    自動変速機の出力軸の回転速度を検出する出力軸回転
    速度検出手段と、自動変速機のフォワードクラッチドラ
    ム又は太陽歯車の回転速度を検出するギアトレーン回転
    速度検出手段と、前記出力軸回転速度と前記フォワード
    クラッチドラム又は太陽歯車の回転速度との比を算出す
    る速度比算出手段と、前記算出された速度比が、変速動
    作終了時の基準速度比±第2の所定値内になったとき
    を、変速動作の終了時期として検出する変速動作終了時
    期検出手段と、を含んで構成したことを特徴とする自動
    変速機の変速動作期間検出装置。
  3. 【請求項3】動力源からの動力を入力し変速して出力す
    自動変速機の出力軸の回転速度を検出する出力軸回転
    速度検出手段と、自動変速機のフォワードクラッチドラ
    ム又は太陽歯車の回転速度を検出するギアトレーン回転
    速度検出手段と、前記出力軸回転速度と前記フォワード
    クラッチドラム又は太陽歯車の回転速度との比を算出す
    る速度比算出手段と、前記算出された速度比が、変速動
    作開始前の基準速度比±第1の所定値を超えて変化した
    ときを、変速動作の開始時期として検出する変速動作開
    始時期検出手段と、前記算出された速度比が、予め設定
    された変速動作終了時の基準速度比±第2の所定値内に
    なったときを、変速動作の終了時期として検出する変速
    動作終了時期検出手段と、を含んで構成したことを特徴
    とする自動変速機の変速動作期間検出装置。
  4. 【請求項4】前記第1の所定値を、変速の種類,動力源
    の負荷,シフトパターンのうち少なくとも1つに基づい
    て設定することを特徴とする請求項1または請求項3に
    記載の自動変速機の変速動作期間検出装置。
  5. 【請求項5】前記第2の所定値を、変速の種類,動力源
    の負荷,シフトパターンのうち少なくとも1つに基づい
    て設定することを特徴とする請求項2または請求項3に
    記載の自動変速機の変速動作期間検出装置。
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