JP3190792U - 畳縁を使用したバッグ - Google Patents
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Abstract
【課題】デザイン性が高く、軽くて耐衝撃性を有するバッグを提供する。【解決手段】複数本の畳縁を縫合することによって形成される、バッグ1の表面になる畳縁シート2と、畳縁シートの一方の面に縫い目が波状になるように縫合され、熱により収縮する収縮シートであって、畳縁シートと縫合された後に、熱によって収縮された収縮シートとを備える。また、使用する畳縁の素材は、綿を含有する。【選択図】図1
Description
本発明はバッグ、特に畳縁を使用したデザイン性及び機能性に優れたバッグに関する。
畳縁は、日本の伝統的なデザインを有し、落ち着きがある中で斬新な雰囲気を演出することができる軽くて丈夫な素材である。また、種類が豊富であり、様々な模様もある。
このような畳縁の特性を生かした婦人用バッグが、近年注目を集めている(例えば特許文献1)。従来ある畳縁を使用したバッグとして、ゴム紐を装着してシャーリング加工をした婦人用バッグがあるが(特許文献2)、ゴム紐の装着に時間がかかり、耐衝撃性に優れた細かい模様を形成することができない。
本考案は、製作が比較的容易で、デザイン性・耐衝撃性に優れた畳縁を使用したバッグを提供することを目的とする。
本考案者は、上記課題を解決すべく、本考案に到達した。すなわち本考案は、複数本の畳縁を縫合することによって形成される、バッグの表面になる畳縁シートと、前記畳縁シートの一方の面に縫い目が波状になるように縫合されている、熱により収縮する収縮シートであって、前記畳縁シートと縫合された後に、熱によって収縮された収縮シートとを備えるバッグ、に関する。
本考案のバッグは、製作が比較的容易で、デザイン性・耐衝撃性に優れている。複数本の畳縁から構成される畳縁シートを熱により収縮するシートと縫合し、その後熱により収縮させると、従来にない斬新なデザインになるだけでなく、バッグ表面に凹凸を形成し、耐衝撃性を向上させ、バッグの中の荷物を保護することができる。
以下、本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。
(構成)
本発明である図1のバッグ1は、複数本の畳縁3を縫合することによって形成される、バッグの表面になる畳縁シート2と、前記畳縁シート2の一方の面に縫い目が波状になるように縫合されている、熱により収縮する収縮シート5であって、前記畳縁シート2と縫合された後に、熱によって収縮された収縮シート5とを備えるバッグ1である。
本発明である図1のバッグ1は、複数本の畳縁3を縫合することによって形成される、バッグの表面になる畳縁シート2と、前記畳縁シート2の一方の面に縫い目が波状になるように縫合されている、熱により収縮する収縮シート5であって、前記畳縁シート2と縫合された後に、熱によって収縮された収縮シート5とを備えるバッグ1である。
畳縁3を用いた畳縁シート2ついて
畳縁3の特性及び畳縁3を用いた畳縁シート2の製作の工程について説明する。バッグ1の本体の表の面は、主として畳縁シート2により構成されている。畳縁シート2は、畳縁3を縫合することで製作することができる。畳縁は、約60mm〜120mm程度(通常80mm程度)の幅を有し、所定の長さに切断して使用するものである。バッグ1の畳縁シート2を形成するためには、約70cmの長さに切断した2本の畳縁3、3を、略平行で、かつ少し重なるように配置し、重なった部分をミシンで縫合し、次に、この縫合した畳縁にさらに別の畳縁3を同様の方法で縫合する。これを繰り返すことで、バッグ1に適切な大きさを有する畳縁シート2を製作することができる。ここで、畳縁3、3同士を縫合する略直線の縫い目を、第1縫い目4と称する。なお、畳縁シート2は、バッグ1を構成する程度の広い面積にする必要があるため、一つのバッグ1を製作するために、5本〜20本程度の畳縁3を使用することになる。畳縁3、3同士は、バッグ1のデザイン応じて、略平行で縫合してもよいし、平行から1°〜5°程度角度をずらして縫合してもよい。畳縁2の素材は特に限定されるものではなく、例えば、綿、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、及びこれらの混合物を使用することができるが、綿を含有することが好ましい。なお、実施例1では、綿100%の素材を使用している。
畳縁3の特性及び畳縁3を用いた畳縁シート2の製作の工程について説明する。バッグ1の本体の表の面は、主として畳縁シート2により構成されている。畳縁シート2は、畳縁3を縫合することで製作することができる。畳縁は、約60mm〜120mm程度(通常80mm程度)の幅を有し、所定の長さに切断して使用するものである。バッグ1の畳縁シート2を形成するためには、約70cmの長さに切断した2本の畳縁3、3を、略平行で、かつ少し重なるように配置し、重なった部分をミシンで縫合し、次に、この縫合した畳縁にさらに別の畳縁3を同様の方法で縫合する。これを繰り返すことで、バッグ1に適切な大きさを有する畳縁シート2を製作することができる。ここで、畳縁3、3同士を縫合する略直線の縫い目を、第1縫い目4と称する。なお、畳縁シート2は、バッグ1を構成する程度の広い面積にする必要があるため、一つのバッグ1を製作するために、5本〜20本程度の畳縁3を使用することになる。畳縁3、3同士は、バッグ1のデザイン応じて、略平行で縫合してもよいし、平行から1°〜5°程度角度をずらして縫合してもよい。畳縁2の素材は特に限定されるものではなく、例えば、綿、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、及びこれらの混合物を使用することができるが、綿を含有することが好ましい。なお、実施例1では、綿100%の素材を使用している。
収縮シート5について
収縮シート5の特性、素材について説明する。本考案のバッグには、熱で収縮する収縮シート5を用いる。当該収縮シート5は、ポリエステルからなり、アイロン等の加熱器によって熱を加えると、収縮する特性を有するシートである。収縮率は、通常10%〜50%の収縮シート5を使用できるが、収縮率30%程度の収縮シート5を使用することが好ましい。実施例1で用いる収縮シート5は、株式会社ナカジマから販売されている商品名「ちぢむシート」であり、ポリエステル100%素材であるが、本考案を実施することができるような熱によって収縮するシートであれば、素材は特に限定されない。
収縮シート5の特性、素材について説明する。本考案のバッグには、熱で収縮する収縮シート5を用いる。当該収縮シート5は、ポリエステルからなり、アイロン等の加熱器によって熱を加えると、収縮する特性を有するシートである。収縮率は、通常10%〜50%の収縮シート5を使用できるが、収縮率30%程度の収縮シート5を使用することが好ましい。実施例1で用いる収縮シート5は、株式会社ナカジマから販売されている商品名「ちぢむシート」であり、ポリエステル100%素材であるが、本考案を実施することができるような熱によって収縮するシートであれば、素材は特に限定されない。
畳縁シート2と収縮シート5との縫合について
畳縁シート2と収縮シート5とを縫合する工程について説明する。本考案のバッグ1の本体には、畳縁シート2と収縮シート5とを縫合し、その後、熱により収縮させた加熱済縫合シートを使用する。畳縁シート2と収縮シート5とを縫合をする前に、収縮シート5に0.8cm〜1.0cmの間隔を有する複数本の略平行の直線を書く。直線の方向は、バッグ完成時の本体上縁部に対して、略60°の角度になるように直線を引く。なお、直線の方向は特に限定されるものではないが、バッグ1の上縁部に対して、垂直にならない方向に直線を設けると、完成したバッグ1のデザインが斬新になる。次に、畳縁シート2と収縮シート5とを重ね合わせ、収縮シート5に書いた直線が波状の縫い目(畳縁シートと収縮シートとの縫い目を、第2の縫い目7と称する)の中心になるように、畳縁シート2と収縮シート5とをミシンで縫合する。波の周期は実施例1では1.5cm程度、波の振幅は0.3cm程度(すなわち、波の幅が0.6cm程度)であるが、特に限定されない。なお、隣接する第2の縫い目7、7は、波の周期が1/8から1/2程度ずらすことができる。なお、不規則に周期ずれると、後述するバッグ1の表面の凹凸が斬新な模様になり、凸凹が明確になる。
畳縁シート2と収縮シート5とを縫合する工程について説明する。本考案のバッグ1の本体には、畳縁シート2と収縮シート5とを縫合し、その後、熱により収縮させた加熱済縫合シートを使用する。畳縁シート2と収縮シート5とを縫合をする前に、収縮シート5に0.8cm〜1.0cmの間隔を有する複数本の略平行の直線を書く。直線の方向は、バッグ完成時の本体上縁部に対して、略60°の角度になるように直線を引く。なお、直線の方向は特に限定されるものではないが、バッグ1の上縁部に対して、垂直にならない方向に直線を設けると、完成したバッグ1のデザインが斬新になる。次に、畳縁シート2と収縮シート5とを重ね合わせ、収縮シート5に書いた直線が波状の縫い目(畳縁シートと収縮シートとの縫い目を、第2の縫い目7と称する)の中心になるように、畳縁シート2と収縮シート5とをミシンで縫合する。波の周期は実施例1では1.5cm程度、波の振幅は0.3cm程度(すなわち、波の幅が0.6cm程度)であるが、特に限定されない。なお、隣接する第2の縫い目7、7は、波の周期が1/8から1/2程度ずらすことができる。なお、不規則に周期ずれると、後述するバッグ1の表面の凹凸が斬新な模様になり、凸凹が明確になる。
熱による収縮シート5の収縮(加熱済縫合シートの製作)
収縮シート5を収縮させる工程について説明する。縫合した畳縁シート2と収縮シート5とを、収縮シート5側からアイロンをあてて、収縮シート5を収縮させて、加熱済縫合シートを製作する。アイロンの温度は、100〜160℃程度の間で行う。スチームをかけてもよい。熱が加わった部分は、熱により収縮する。畳縁シート2は、収縮シート5と縫合されているため、収縮シート5が収縮することにより、畳縁シート2も収縮する。得られた加熱済縫合シートの畳縁シート2側には、収縮により凹凸が形成される。
収縮シート5を収縮させる工程について説明する。縫合した畳縁シート2と収縮シート5とを、収縮シート5側からアイロンをあてて、収縮シート5を収縮させて、加熱済縫合シートを製作する。アイロンの温度は、100〜160℃程度の間で行う。スチームをかけてもよい。熱が加わった部分は、熱により収縮する。畳縁シート2は、収縮シート5と縫合されているため、収縮シート5が収縮することにより、畳縁シート2も収縮する。得られた加熱済縫合シートの畳縁シート2側には、収縮により凹凸が形成される。
バッグ1の製作
加熱済縫合シートを使って、バッグ1の本体を製作する工程について説明する。畳縁シート2側が内側(中表の状態)になるように、かつ、第1縫い目4、4・・・に垂直な折り目ができるように、加熱済縫合シートを2つに軽く折り曲げる。折り曲げ線に対して、垂直な両側の辺を縫合して袋状にし、さらに縫合によりバッグ1の両端底部(バッグ1内部の底部の両端)に三角マチを形成する。その後、バッグ1を表に返す。その後、バッグ1の内部の寸法に対応させた内袋を、バッグ1の内部に配置し、加熱済縫合シートと内袋とバッグの開口の上縁部に装飾のための上縁部材6とを一緒に縫合する。さらに2つの持ち手8を設け、バッグ1の製作が完了する。図1は、実施例で得られたバッグ1の正面図である。
加熱済縫合シートを使って、バッグ1の本体を製作する工程について説明する。畳縁シート2側が内側(中表の状態)になるように、かつ、第1縫い目4、4・・・に垂直な折り目ができるように、加熱済縫合シートを2つに軽く折り曲げる。折り曲げ線に対して、垂直な両側の辺を縫合して袋状にし、さらに縫合によりバッグ1の両端底部(バッグ1内部の底部の両端)に三角マチを形成する。その後、バッグ1を表に返す。その後、バッグ1の内部の寸法に対応させた内袋を、バッグ1の内部に配置し、加熱済縫合シートと内袋とバッグの開口の上縁部に装飾のための上縁部材6とを一緒に縫合する。さらに2つの持ち手8を設け、バッグ1の製作が完了する。図1は、実施例で得られたバッグ1の正面図である。
なお、当然のことながら、必要に応じて、追加の装飾品などをバッグ1に備えることができる。
(作用)
収縮シート5を用いることにより、軽くて丈夫な畳縁素材のシートに凹凸模様を設けることができる。図2を見てもわかるように、バッグ1は、畳縁シート2側に凹凸模様を有する。凹凸模様は、畳縁シート2において場所による収縮量の差によって形成される。図3を見てもわかるように、A部は隣接する第2縫い目7、7間の距離が大きく、第2縫い目7、7の間は畳縁シート2側に突出する。一方、B部は、隣接する第2縫い目7、7間の距離が小さいため収縮量が小さく、第2縫い目7、7の間における畳縁シート2側に突出する量はAよりも小さい。図4の断面図でもわかるように、図4のA部は、収縮量が大きいため畳縁シート2は突出し、B部は収縮量が小さいため、畳縁シート2が突出しにくくなっている。したがって、B部は、相対的に凹んでいるように見える。なお、図4において、畳縁シート2と収縮シート5とは実際には縫合されているが、簡略化のため縫合の記載を省略する。
収縮シート5を用いることにより、軽くて丈夫な畳縁素材のシートに凹凸模様を設けることができる。図2を見てもわかるように、バッグ1は、畳縁シート2側に凹凸模様を有する。凹凸模様は、畳縁シート2において場所による収縮量の差によって形成される。図3を見てもわかるように、A部は隣接する第2縫い目7、7間の距離が大きく、第2縫い目7、7の間は畳縁シート2側に突出する。一方、B部は、隣接する第2縫い目7、7間の距離が小さいため収縮量が小さく、第2縫い目7、7の間における畳縁シート2側に突出する量はAよりも小さい。図4の断面図でもわかるように、図4のA部は、収縮量が大きいため畳縁シート2は突出し、B部は収縮量が小さいため、畳縁シート2が突出しにくくなっている。したがって、B部は、相対的に凹んでいるように見える。なお、図4において、畳縁シート2と収縮シート5とは実際には縫合されているが、簡略化のため縫合の記載を省略する。
(効果)
次に、本実施例のバッグ1の効果を列挙して説明する。
次に、本実施例のバッグ1の効果を列挙して説明する。
(1)複数本の畳縁3を縫合することによって形成される、バッグの表面になる畳縁シート2と、前記畳縁シート2の一方の面に縫い目が波状になるように縫合されている、熱により収縮する収縮シート5であって、前記畳縁シート3と縫合された後に、熱によって収縮された収縮シート5とを備えるバッグ1は、畳縁シート2と収縮シート5との間のところどころに、収縮量の違いにより形成された不規則な凹凸が形成されている。この不規則な凹凸は、畳縁に新しいデザイン性をもたらす。また、この凹凸形状は耐衝撃性が高く、バッグ1の中に入っている荷物を保護することができる。
(2)上記(1)のバッグ1において、前記畳縁の素材として、綿を含有する素材を用いることで、耐熱性が向上し、アイロンなどの加熱により素材が溶けてしまうことを避けることができる。
(3)上記(1)又(2)に記載のバッグ1において、前記畳縁シート2と前記収縮シート5との縫い目が、隣接する縫い目と波の周期がずれるように、前記畳縁シート2と前記収縮シート5とを縫合することで、明瞭な凹凸を簡単な方法で形成することができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載のバッグ1において、0.3cmから8cmの間隔をあけて複数本の縫い目を設けるように、前記畳縁シートと前記収縮シートとを縫合することで、バッグ1の本体表面側(畳縁シート側)に比較的細かく、かつ、バッグ1本体に全体的に凹凸を構成することでき、デザイン性が非常に高い、耐衝撃性を有するバッグを提供することができる。
1 バッグ
2 畳縁シート
3 畳縁
4 第1縫い目
5 収縮シート
6 上縁部材
7 第2縫い目
8 持ち手
2 畳縁シート
3 畳縁
4 第1縫い目
5 収縮シート
6 上縁部材
7 第2縫い目
8 持ち手
Claims (4)
- 複数本の畳縁を縫合することによって形成される、バッグの表面になる畳縁シートと、
前記畳縁シートの一方の面に縫い目が波状になるように縫合されている、熱により収縮する収縮シートであって、前記畳縁シートと縫合された後に、熱によって収縮された収縮シートとを備えるバッグ。 - 前記畳縁は綿を含有する、請求項1に記載のバッグ。
- 前記畳縁シートと前記収縮シートとの縫い目が、隣接する縫い目と波の周期がずれるように、前記畳縁シートと前記収縮シートとを縫合する、請求項1又は2に記載のバッグ。
- 0.3cmから8cmの間隔をあけて複数本の縫い目を設けるように、前記畳縁シートと前記収縮シートとを縫合する、請求項1から3のいずれか一項に記載のバッグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014001198U JP3190792U (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 畳縁を使用したバッグ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014001198U JP3190792U (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 畳縁を使用したバッグ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3190792U true JP3190792U (ja) | 2014-05-29 |
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JP2014001198U Expired - Lifetime JP3190792U (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 畳縁を使用したバッグ |
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- 2014-03-10 JP JP2014001198U patent/JP3190792U/ja not_active Expired - Lifetime
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