JP3190650B2 - 建築物の基礎構造およびその施工方法 - Google Patents
建築物の基礎構造およびその施工方法Info
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Description
が容易であり、特に定期借地に建築される建築物用とし
て好適な建築物の基礎構造およびその施工方法に関する
ものである。
formation Technology:情報技
術)の普及によって、大型店舗や事務所・倉庫等の立地
条件が目覚しく流動している。つい最近までは、これら
大型店舗等は、モータリゼーションの進展が原動力にな
って、都心の繁華街や駅周辺での立地から土地価格が安
価な郊外での立地に移行してきたが、近年の土地価格の
下落や、消費者のライフスタイルの変化、さらにはIT
の進展によって、大型店舗等は郊外での立地への移行に
限らず、都市の一般商業地域や住宅地域への回帰等、総
じて分散する傾向になっている。以上要すれば、大型店
舗等の立地については、従来に比べて非常に流動的にな
ってきたということができる。
の土地を確保した上で建築物を構築するのではこのよう
な流動的な立地条件の変動に対応することができないた
め、むしろ現時点で立地に適った土地を一定期間に亘っ
て借用し、この借地に建築物を建てることで対応するよ
うなケースが増加している。この傾向を助長しているの
は、大規模小売り店舗法や、定期借地権法等による法整
備であり、これらの法律は商業活動および流通活動の変
革を促進している。
とした定期借地は、借手の生涯期間に相当する50年〜
60年という長期間が妥当であるが、目覚しく変化する
社会情勢に迅速かつ適正に対応しなければならない商業
活動や流通活動の拠点を建設する場合には、50年〜6
0年というのは長すぎる期間であり、通常10年〜15
年、長くて20年である。しかしながら、建築物は、少
なく見積もっても50年の耐用年数を有しているため、
10年〜20年で定期借地の借地期間が満量してしまう
と、地主が建築物を買い取ってくれる場合を除いて、通
常、借地を更地にして地主に明け渡さなければならな
い。
に建築物を解体するとなると、大量の資材がスクラップ
化し、資源やエネルギーの莫大な浪費になるという問題
点を有している。ところで、建築物の解体に際し、柱材
や梁材等の構造材は地上に立設されたものであるため、
解体作業も比較的容易で、かつ、リサイクル使用も可能
であるが、これに対して基礎は、敷地内で下半分が地面
に埋設された状態の、配筋を備えた頑丈なコンクリート
構造物であるため、これを撤去しようとすれば、削岩機
等の作業機械で破砕してからでないと行うことができ
ず、莫大な撤去費用が掛かるとともに、基礎のリサイク
ル使用は思いも及ばず、結局資金、資源およびエネルギ
ーの大きな損失を余儀なくされるという社会的な問題点
を有していた。
円滑な運営に対する社会的な要望に応えるべくなされた
ものであり、大型の建築構造物を対象とし、分解、移設
および再構築が可能な建築物の基礎構造およびその施工
方法を提供することを目的としている。
建築敷地内に敷設されるプレキャストコンクリート製の
フーチングユニットと、フーチングユニット上に重積さ
れるプレキャストコンクリート製の梁ユニットと、隣設
されるフーチングユニット間および隣設される梁ユニッ
ト間に介設される破壊容易性を備えた介設部材とを備え
て構成され、上記フーチングユニットおよび梁ユニット
は、互いの結合面から突設された上記介設部材に埋設さ
れる鉄筋を有していることを特徴とするものである。
チングユニットおよび梁ユニットを敷設するとともに、
各ユニットの端面から突設されている鉄筋を結合状態に
してこの結合部分を介設部材に埋設した状態にすること
により、フーチングユニットおよび梁ユニットが介設部
材を介して互いに結合され、敷地内に基礎が施工された
状態になる。このように、工場で大量生産されたプレキ
ャストコンクリート製のフーチングユニットおよび梁ユ
ニットを施工現場にまで運び込み、敷地内の建築域に予
め施されている所定の地業の上に、フーチングユニット
および梁ユニットを載置していくという簡単な作業で基
礎が容易に形成され、基礎施工の簡素化および迅速化が
実現する。また、介設部材の存在で基礎の施工時にフー
チングユニットおよび梁ユニットの寸法誤差が吸収され
る。
材料によって形成されているため、建築物の移設等で基
礎を分解するに際し容易に破壊することが可能であり、
この破壊によってフーチングユニット同士や梁ユニット
同士を結合している鉄筋を外部に露出させることがで
き、この露出した鉄筋を切り離すことによってフーチン
グユニットおよび梁ユニットは、これらが一体化した基
礎ブロックに容易に分離される。
いに分離されることによって形成された基礎ブロック
は、それぞれ所定の作業機械で吊り上げるという簡単な
操作で取り除かれるとともに、そのまま搬送車両に積み
込んで目的地まで搬送することができる。
大量に発生した破砕物をショベルカー等の作業機械です
くい取って搬送車両に積み込むような多くの人手と長い
工期とを要する従来の不都合が解消され、基礎の分解工
事が従来に比べて大幅に改善されて迅速化およびコスト
削減が実現するとともに、建築域から取り除かれた基礎
ブロックは破損せずに原形を留めているため、リサイク
ル使用が可能になり、資源の有効利用を図ることが可能
になるとともに、分解作業時のエネルギー消費の低減に
貢献する。
明において、上記梁ユニットは、複数の単位梁ユニット
の端面同士が、互いの端面から突設された鉄筋を介して
結合され、この鉄筋は、上記介設部材に埋設されている
ことを特徴とするものである。
合される場合、隣設した梁ユニット間の結合が、上記フ
ーチングユニット同士の結合構造と同様の結合構造によ
って結合されているため、複数の梁ユニット同士の結合
が容易になるとともに、分解も容易になる。また、複数
の梁ユニットを結合することで、大規模建築物に対応し
た基礎を施工し得るようになる。
記載の発明において、上記介設部材は、水密防水性を備
えた合成樹脂材料からなるものであることを特徴とする
ものである。
よび梁ユニットから突設された鉄筋は、水密防水性を備
えた合成樹脂材料に埋設されるため、水や空気が浸入す
ることによる鉄筋の腐食が確実に防止される。また、か
かる合成樹脂材料として、例えば発泡性合成樹脂を選択
すると、発泡性合成樹脂は、保形性が優れているととも
に、容易に破壊することが可能であり、リサイクル使用
を行うための基礎の撤去時に容易に破壊されることが前
提となる介設部材の材料として好適に使用される。
いずれかに記載の発明において、上記フーチングユニッ
トは、底板と、この底板の各縁部から立設された周壁と
を備えて形成され、上記底板および周壁に囲繞された空
間に建築用固化材を充填する充填空間が形成され、一部
の周壁には、上部が開口した上記鉄筋を嵌め込む切欠き
溝が設けられていることを特徴とするものである。
よび梁ユニットを建築域に施工した後に、充填空間に鉄
筋を配筋し、この鉄筋を切欠き溝から外部に突出させる
という操作を行うことにより、鉄筋を介設部材に埋設す
る操作が容易になる。そして、フーチングユニット間や
梁ユニット間に介設部材が介設された状態で、フーチン
グユニットの充填空間に建築用固化材を充填することに
より、鉄筋が建築用固化材に埋設され、フーチングユニ
ットおよび梁ユニットが一体化してなる基礎ブロックが
全体的に安定した状態になる。
トが好適であるが、生コンクリートの他、FRP(fi
ber reinforced plastics:強
化プラスチック)等の建築用ケミカル充填材を使用する
ことができる。
記載の建築物の基礎構造を用いて建築物の基礎を施工す
る建築物基礎の施行方法であって、建築敷地内の建築域
の上記フーチングユニットおよび梁ユニットが敷設され
る位置を所定深さに掘削し、この掘削で形成された掘削
溝に栗石を敷設して栗石層を形成し、この栗石層の上に
捨てコンクリートを打設して捨てコンクリート層を形成
し、この捨てコンクリート層の上に砂を敷設して砂層を
形成し、この砂層の上に上記フーチングユニットおよび
上記梁ユニットを、上記鉄筋を埋設した状態の上記介設
部材を介して敷設することを特徴とする建築物基礎の施
行方法である。
の作用効果が得られることの他、フーチングユニットお
よび梁ユニットの下部に栗石層および捨てコンクリート
層からなる適正な地業処理が施されるため、得られた基
礎はより安定したものになる。
築物の基礎構造を用いて建築物の基礎を施工する建築物
基礎の施行方法であって、建築敷地内の建築域の上記フ
ーチングユニットおよび梁ユニットが敷設される位置を
所定深さに掘削し、この掘削で形成された掘削溝に栗石
を敷設して栗石層を形成し、この栗石層の上に捨てコン
クリートを打設して捨てコンクリート層を形成し、この
捨てコンクリート層の上に砂を敷設して砂層を形成し、
この砂層の上に上記フーチングユニットおよび上記梁ユ
ニットを、上記鉄筋を埋設した状態の上記介設部材を介
して敷設し、上記フーチングユニットの充填空間に充填
材を敷設することを特徴とする建築物基礎の施行方法で
ある。
明と同様の作用効果が得られる。
の内の妻側基礎の一実施形態を示す分解斜視図であり、
図2は、本発明に係る建築物基礎の内の中間基礎の一実
施形態を示す分解斜視図である。また、図3は、本発明
に係る建築物基礎の内の布基礎の一実施形態を示す分解
斜視図である。本発明に係るリサイクル使用が容易な建
築物基礎を構成する基礎ブロック10は、本実施形態に
おいては、建築物の角部に位置する大柱の基礎としての
妻側基礎11と、妻側基礎11間に配設される、大柱の
基礎としての中間基礎12と、隣設する妻側基礎11間
あるいは隣設する妻側基礎11と中間基礎12との間に
配設され、間柱および外壁を支える基礎としての布基礎
13との3種類が存在する。
ニット20と、このフーチングユニット20に重積され
る重積ユニット(梁ユニット)30とからなっている。
フーチングユニット20は、建築敷地内の建築域に施工
された後述する地業の上に敷設されるものであり、上記
妻側基礎11用として使用される妻側フーチングユニッ
ト21と、上記中間基礎12用として使用される中間フ
ーチングユニット22と、上記布基礎13用として使用
される布基礎フーチングユニット23との3種類が存在
する。
ット20に重積された状態で上面に柱を立設するために
用いられるものであり、妻側フーチングユニット21に
重積される直方体状の妻側束ユニット31と、中間フー
チングユニット22に重積される直方体状の中間束ユニ
ット32と、布基礎フーチングユニット23に適用され
る、布基礎フーチングユニット23と略同一長さ寸法を
備えた布壁ユニット33との3種類が用いられる。
の荷重によって生じる所定の支持反力に耐えることがで
きる鉄筋が予め埋設されたプレキャストコンクリート製
のものが用いられ、平面視で矩形状の底板24と、この
底板24の四方の縁部から立設された周壁25とを備え
て形成されている。これら底板24と周壁25とに囲繞
された充填空間Sに生コンクリートCを流し込んで打継
コンクリート層26(図4、図5参照)を形成させるよ
うにしている。
の上縁部から下方に向けて切り欠かれて形成した切欠き
開口部である方形銃眼27が所定個数設けられ、これら
の方形銃眼27に嵌め込まれた状態の鉄筋60が充填空
間S内に装着されるようにしている。
ト20が妻側フーチングユニット21である場合には、
図1に示すように、互いに直交するように隣設した周壁
25のそれぞれに各一対で設けられている。これらの方
形銃眼27に直角に折り曲げられた鉄筋60(折曲げ鉄
筋61)が嵌め込まれ、これによって一対の折曲げ鉄筋
61の折り曲げ部分が充填空間Sに内装されるようにし
ている。
チングユニット22のときは、上記方形銃眼27は、底
板24を挟んで互いに対向した周壁25のそれぞれに、
互いに対向するように各一対が凹設されている。そし
て、これらの互いに対向した方形銃眼27に真っ直ぐな
鉄筋60(直状鉄筋62)を嵌め込むことによって一対
の直状鉄筋62が充填空間S内に装着されるようにして
いる。
ーチングユニット23のときは、上記方形銃眼27は、
底板24の長手方向の各端部を挟んで互いに対向した周
壁25(端壁25a)のそれぞれに、互いに対向するよ
うに各一対が凹設されている。そして、これらの互いに
対向した方形銃眼27に直状鉄筋62を嵌め込むことに
よって直状鉄筋62が充填空間Sに内装されるようにし
ている。
合は、直状鉄筋62を互いに対向した方形銃眼27に差
し渡すように配筋しなくてもよい。その理由は、布基礎
フーチングユニット23が長尺でるため、たとえ一方の
端壁25aの方形銃眼27に1本の直状鉄筋62を嵌め
込む一方、他方の端壁25aの方形銃眼27に他の1本
の直状鉄筋62を嵌め込んだとしても、充填空間S内で
これら各直状鉄筋62の長尺の重なり代を確保すること
が可能であり、2本の直状鉄筋62が重なった状態で充
填空間Sに生コンクリートが流し込まれて打継コンクリ
ート層26が形成されると、直状鉄筋62同士が回りの
コンクリートによって確実に定着されるからである。但
し、本発明は、対向した方形銃眼27に1本の直状鉄筋
62が差し渡されることを排除するものではない。
重によって生じる剪断力やモーメントに耐えるように設
計されたプレキャスト鉄筋コンクリート製のユニット本
体34と、このユニット本体34に埋設され、かつ、両
端部がユニット本体34から外部に突出された所定本数
の鉄筋60と、ユニット本体34の底部から垂下された
複数本のアンカーボルト35と、このアンカーボルト3
5の下端部に螺着される複数個のアンカーナット36と
を備えて構成されている。
30をフーチングユニット20の底板24上に立脚させ
るためのものであり、アンカーナット36は、アンカー
ボルト35の長さ寸法を調節するためのものである。こ
のアンカーナット36のアンカーボルト35に対するね
じ込み量を調節することにより、アンカーボルト35と
アンカーナット36とを併せた垂下長(通常この垂下長
は充填空間Sの深さ寸法と略同一に設定される)が全て
同一になるように調節し、これによって重積ユニット3
0が安定した状態で底板24上に立脚され得るようにし
ている。
ト31は、平面寸法が妻側フーチングユニット21の底
板24の平面寸法より小さく寸法設定され、充填空間S
の隅部にユニット本体34の角部が位置するように偏心
配置されるようになっている。かかる妻側束ユニット3
1には、鉄筋60として上記妻側フーチングユニット2
1のものと同様の折曲げ鉄筋61が同様の配置状態で上
下2段に埋設されている。なお、重積ユニット30の偏
心位置については、設計時や現地施工時に敷地内の建築
域の状況や建築物の状況を勘案し、それぞれの状況に応
じて自由に設定することができる。
中間フーチングユニット22の底板24の平面寸法より
小さく寸法設定され、四方を囲む周壁25の1つの側壁
にユニット本体34の一縁部が対応するように偏心配置
されている。かかる中間束ユニット32には、鉄筋60
として上記中間フーチングユニット22のものと同様の
直状鉄筋62が同様の配置状態で上下2断に埋設されて
いる。
基礎フーチングユニット23の長さ寸法と略同一に寸法
設定されているとともに、幅寸法が布基礎フーチングユ
ニット23の幅寸法より若干短めに寸法設定されてい
る。従って、布壁ユニット33が打継コンクリート層2
6を介して布基礎フーチングユニット23上に配設され
た状態で逆T字形状の布基礎13が形成されることにな
る。
形銃眼27から外部に突出した鉄筋60を介して互いに
連結される。従って、それぞれのフーチングユニット2
0に設けられた方形銃眼27は、互いに連結されるフー
チングユニット20間で相互に対向するように配置され
ている。また、鉄筋60の基礎ブロック10から外部に
突出した部分には、図1に示すように、雄ねじ63が螺
設されているとともに、この雄ねじ63に長手方向に貫
通したねじ孔を有する継手ナット部材28が螺着され、
互いに隣設配置された基礎ブロック10の各鉄筋60同
士をこの継手ナット部材28を介して互いに連結し得る
ようになっている。
ニット20から外部に突出した部分に雄ねじ63を螺設
し、継手ナット部材28をこの雄ねじ63に螺着締結す
ることによってフーチングユニット20同士を互いに連
結することに限定されるものではなく、図2に示すよう
に、鉄筋60に雄ねじ63を螺設しなくてもよい。但
し、この場合は、フーチングユニット20から外部に突
出される部分の長さ寸法を長尺とし、この長尺の突出部
分を、図3に示すように、他のフーチングユニット20
(図3の場合は布基礎フーチングユニット23)の充填
空間Sに嵌め込み、打継コンクリート層26によって定
着させる必要がある。
ユニット30が重積されることによって形成した基礎ブ
ロック10を示す斜視図であり、(イ)は妻側基礎1
1、(ロ)は中間基礎12、(ハ)は布基礎13をそれ
ぞれ示している。また、図5は、図4の(イ)のA−A
線断面図である。
(イ)および図5に示すように、妻側フーチングユニッ
ト21の上面に、妻側束ユニット31が幅方向および長
手方向の双方について偏心した位置に打継コンクリート
層26を介して重積された状態なっている。なお、図5
では、妻側束ユニット31が幅方向に偏心した状態のみ
が示されている。かかる妻側基礎11は建築物基礎の角
部に施工され、その妻側束ユニット31の上面に建築物
の基本的な構造材となる大柱が立設される。
すように、中間フーチングユニット22の上面に、中間
束ユニット32が長手方向にのみ偏心した位置に打継コ
ンクリート層26を介して重積された状態で形成されて
いる。かかる中間基礎12は、妻側基礎11間に施工さ
れ、その中間束ユニット32の上面に構造材としての大
柱が立設される。
すように、布基礎フーチングユニット23の上面に、布
壁ユニット33が打継コンクリート層26を介して重積
された状態で形成されている。かかる布基礎13は、妻
側基礎11と中間基礎12との間や隣設する中間基礎1
2間に施工され、その布壁ユニット33上面に建築物の
壁部等が支持される。
ロック10の連結構造について説明する。図6は、布基
礎フーチングユニット23同士の連結構造を説明するた
めの斜視図であり、図7は、布基礎フーチングユニット
23同士の連結構造の断面図である。また、図8は、中
間フーチングユニット22と布基礎フーチングユニット
23との連結構造を説明するための斜視図である。さら
に、図9は、重積ユニット30同士の連結構造を説明す
るための斜視図であり、(イ)は重積ユニット30間に
樹脂ブロック50が装着される前の状態、(ロ)は重積
ユニット30間に樹脂ブロック50が装着された状態を
それぞれ示している。なお、妻側フーチングユニット2
1と布基礎フーチングユニット23との連結構造につい
ては、図6に示す中間フーチングユニット22と布基礎
フーチングユニット23との連結構造と同様であるため
説明を省略する。
礎フーチングユニット23との連結においては、図6に
示すように、2体の布基礎フーチングユニット23が、
互いに端面を対向させた状態で建築域の所定の位置に仮
置きされ、発泡性合成樹脂製の樹脂板(介設部材)40
の装着された一対の鉄筋60(直状鉄筋62)が各布基
礎フーチングユニット23の方形銃眼27に嵌め込まれ
る。この嵌め込み操作において、各布基礎フーチングユ
ニット23の端面間に樹脂板40が挟持された状態とさ
れる。また、図6に示す例では、布基礎フーチングユニ
ット23の底板24上に所定個数のスペーサー29が配
設され、これらのスペーサー29によって直状鉄筋62
の高さ調節が行われている。
ム、ポリプロピレンフォーム、ポリスチレンフォーム
(発泡スチロール)、ウレタンフォーム等の水密防止性
を有する発泡性合成樹脂を原料とした板体であって、隣
設する布基礎フーチングユニット23間の隙間を、両者
の寸法誤差を吸収しながら塞ぐためのものであり、縦横
の寸法が布基礎フーチングユニット23の端面と同一に
なるように寸法設定されているとともに、厚み寸法は想
定される布基礎フーチングユニット23間の寸法より若
干厚めに寸法設定されている。
鉄筋62に対応した位置にそれぞれ挿通孔41が穿設さ
れているとともに、これらの挿通孔41にそれぞれゴム
管42が挿通され、各ゴム管42に直状鉄筋62が差し
通されることによって樹脂板40が一対の直状鉄筋62
に装着された状態になっている。なお、上記とは逆に直
状鉄筋62にゴム管42を圧入外嵌した後にこのゴム管
42の嵌め込まれた直状鉄筋62を挿通孔41に差し通
すようにしてもよい。直状鉄筋62は、かかるゴム管4
2の外嵌によって外周面が空気と直接接触しなくなって
酸化腐食が有効に抑止される。
基礎フーチングユニット23を正規の位置に移すことに
より、図7に示すように、各布基礎フーチングユニット
23の端面間に押圧挟持されて圧縮弾性変形し、これに
よって各端面に密着状態で隣設した布基礎フーチングユ
ニット23間に装着されることになる。
基礎フーチングユニット23との連結も上記同様に行わ
れる。すなわち、図8に示すように、接続面を互いに対
向させた中間フーチングユニット22と布基礎フーチン
グユニット23との間に、一対の直状鉄筋62に装着さ
れた樹脂板40が上記同様に配置され、中間フーチング
ユニット22および布基礎フーチングユニット23を互
いに接近させることによって両者間に樹脂板40を押圧
挟持させるようにしている。樹脂板40の装着手順およ
び樹脂板40の材質、構成等については上記と同様であ
る。
ト20間(布基礎フーチングユニット23間、中間フー
チングユニット22および布基礎フーチングユニット2
3間並びに妻側フーチングユニット21および布基礎フ
ーチングユニット23間)に介設されるのは、隣設した
フーチングユニット20間に隙間が存在することによる
外観の見苦しさを解消するためと、基礎ブロック10を
分解するときに樹脂板40を容易に破壊することができ
るためである。すなわち、樹脂板40を破壊し、ゴム管
42を介して外部に露出した鉄筋60を溶断または切断
することにより、あるいは各鉄筋60が継手ナット部材
28によって連結されているときはこの継手ナット部材
28の螺着解除操作によって連結されたフーチングユニ
ット20を容易に、かつ、再利用可能状態で分離するこ
とができるのである。
の連結構造を説明する。重積ユニット30(妻側束ユニ
ット31、中間束ユニット32および布壁ユニット3
3)については、フーチングユニット20(妻側フーチ
ングユニット21、中間フーチングユニット22および
布基礎フーチングユニット23)より平面形状が小さい
ため、フーチングユニット20に重積された状態で隣設
された各重積ユニット30間の隙間寸法は相当大きなも
のになっていること、および隣設された各重積ユニット
30は、それぞれの鉄筋60が継手ナット部材28に螺
着されて互いに連結されていることにより、先の例のよ
うな厚さの薄い樹脂板40では隙間を埋めるために対応
することができない。
部材として、発泡性合成樹脂性の樹脂ブロック50が使
用される。この樹脂ブロック50は、上記樹脂板40と
同様の材料によって形成されている。かかる樹脂ブロッ
ク50は、図9の(イ)に示すように(なお、図9では
重積ユニット30として布壁ユニット33を示してい
る)、一対のブロック本体51が重ね合わされることに
よって形成されるようにしている。
ニット30(布壁ユニット33)の上下寸法と同一に寸
法設定されているとともに、幅寸法が布壁ユニット33
の幅寸法の半分に寸法設定されている。また、長さ寸法
は、隣設された布壁ユニット33間の隙間寸法より若干
長めに寸法設定されている。
平方向に延びる上下一対の装着溝52を有している。こ
れらの装着溝52は、隣設された布壁ユニット33の対
向端面間に架設されている直状鉄筋62および継手ナッ
ト部材28を収納するためのものであり、中央部に設け
られた、継手ナット部材28に対応する大径円弧溝53
と、この大径円弧溝53の両端部からそれぞれ水平に反
対方向に延設された、直状鉄筋62に対応する小径円弧
溝54とからなっている。
定の接着剤を塗布した後に、直状鉄筋62および継手ナ
ット部材28を挟み込むようにこれら一対のブロック本
体51を布壁ユニット33間に圧入することによって、
図9の(ロ)に示すように、装着溝52に直状鉄筋62
および継手ナット部材28を内装した状態の一対のブロ
ック本体51が布壁ユニット33間で合体し、布壁ユニ
ット33間に樹脂ブロック50が装着された状態にな
る。
部材28の周面には、予め防錆塗料が塗布されるととも
に、各ブロック本体51の対向面には所定の接着剤が塗
布される。従って、布壁ユニット33間に樹脂ブロック
50が装着された状態では、各ブロック本体51が一体
化して装着溝52内が密封状態になるとともに、装着溝
52内に収納されている直状鉄筋62および継手ナット
部材28は防錆塗料で保護されているため、直状鉄筋6
2および継手ナット部材28は、長期間に亘って腐食が
有効に防止される。
ト33間の樹脂ブロック50および布基礎フーチングユ
ニット23間の樹脂板40をカッター等で切断して取り
除けばよい。こうすることによって外部に露出した継手
ナット部材28を、所定の工具を用いて回動操作するこ
とにより、直状鉄筋62を介した各布壁ユニット33が
分離されるとともに、布基礎フーチングユニット23間
の図略の鉄筋を溶断または切断することによって布基礎
フーチングユニット23間が分離される。
た場合の基礎ブロックの連結を説明するための斜視図で
あり、(イ)は、布壁ユニット33間に介設部材が形成
されていない状態、(ロ)は、布壁ユニット33間に介
設部材が介設された状態をそれぞれ示している。
生コンクリートを図略の枠型内に流し込むことによって
形成される打継コンクリート70(図10の(ロ))が
採用されている。かかる打継コンクリート70を形成す
るに先立って、図10の(イ)に示すように、隣設した
布基礎13の各対向端面にアスファルトを塗布してなる
剥離層71が形成される。また、直状鉄筋62および継
手ナット部材28の外周面にもアスファルトが塗布され
る。かかる処置が施された後に、隣設した布基礎13の
端面間の隙間を覆うように図略の枠型が取り付けられ、
この枠型内に生コンクリートが流し込まれる。そして、
所定の養生期間が経過した後に枠型を取り外すことによ
り、図10の(ロ)に示すように、隣設した布基礎13
の端面間に打継コンクリート70が形成される。
れば、基礎の分解時に削岩機等の工具を用いて打継コン
クリート70を破砕すれば、打継コンクリート70は剥
離層71に挟持された状態になっているため、布基礎1
3を損傷させることなく容易に破砕されて布基礎13の
端面から剥離し、これによって布基礎13を容易に分離
することが可能になる。
方法を説明するための説明図であり、(イ)は、建築域
に地業処理が施された状態、(ロ)は、地業の上にフー
チングユニット20が施工された状態、(ハ)は、フー
チングユニット20の上に重積ユニット30が施工され
た状態、(ニ)は、基礎が完成した状態をそれぞれ示し
ている。
ず、図11の(イ)に示すように、敷地の建築域の基礎
施工位置に基礎用の縦穴80が掘削され、この縦穴80
に地業処理が施される。地業処理としては、縦穴80の
底に栗石を敷いた栗石層81が形成され、この栗石層8
1の上に生コンクリートを流し込むことによって所定厚
み寸法の捨てコンクリート層82が形成される。そし
て、この捨てコンクリート層82の上に均等に砂が散布
されることにより砂層83が形成される。この砂層83
の上に本発明に係る基礎が構築される。
徴である。すなわち、通常、捨てコンクリート層82の
上には粉状の乾いたモルタル(空練りモルタル)を散布
し、この空練りモルタルの上にプレキャストコンクリー
ト製の基礎を施工することによって、空練りモルタルの
吸湿による固化で捨てコンクリート層82とその上の基
礎とを一体化させるのであるが、本発明の基礎は分解が
容易なリサイクル基礎であり、かかる空練りモルタルを
使用すると、分解時のフーチングユニット20の取り除
き作業が困難になることから、空練りモルタルに代えて
捨てコンクリート層82の上に砂層83を形成するので
ある。
ングユニット20との間に砂層83が形成されることに
より、捨てコンクリート層82の表面の凹凸と、フーチ
ングユニット20の底面の凹凸とが砂層83の厚みの変
化によって吸収され、建築物の重量がフーチングユニッ
ト20および砂層83を介して捨てコンクリート層82
で均等に受けられることになる。
層83の上の所定の位置にフーチングユニット20が敷
設される。図11に示す例では、縦穴80の左端に妻側
フーチングユニット21が敷設され、この妻側フーチン
グユニット21の右側に布基礎フーチングユニット23
が敷設され、さらにこの布基礎フーチングユニット23
の右側に中間フーチングユニット22が敷設されてい
る。これらのフーチングユニット20の敷設に際して
は、先に図1〜図3に基づいて説明したように、各フー
チングユニット20の充填空間Sに鉄筋60が装着さ
れ、かつ、この鉄筋60によって隣設されているフーチ
ングユニット20同士が互いに連結される。
脂板40が装着され、フーチングユニット20同士が互
いに連結された状態では、各フーチングユニット20間
に樹脂板40が挟持された状態にされる。
フーチングユニット20の充填空間Sの直上方位置にア
ンカーボルト35を介して重積ユニット30が敷設され
る。図11の(ハ)に示す例では、妻側フーチングユニ
ット21の上に妻側束ユニット31が重積されるととも
に、中間フーチングユニット22の上には中間束ユニッ
ト32が重積され、さらに布基礎フーチングユニット2
3の上には布壁ユニット33が重積される。そして、各
重積ユニット30は、それぞれの端面から突出した鉄筋
60が継手ナット部材28によって連結される。
填空間S内に生コンクリートが流し込まれて打継コンク
リート層26形成される。この打継コンクリート層26
の形成によって、各基礎ブロック10(妻側基礎11、
中間基礎12および布基礎13)が鉄筋60によって連
結された状態になる。そして、最後に、図11の(ニ)
に示すように、露出している鉄筋60および継手ナット
部材28に樹脂ブロック50を被せることにより、本発
明に係るリサイクル基礎が完成する。
90が構築された状態の一例を示す斜視図である。この
図に示すように、建築域の間口位置においては建築域の
角部に敷設された妻側基礎11間に布基礎13が介設さ
れ、妻側基礎11と布基礎13との間には発泡性合成樹
脂製の樹脂板40および樹脂ブロック50が介設されて
いるとともに、同奥行き位置においては、妻側基礎11
間に所定数の中間基礎12が当ピッチで敷設されるとと
もに、妻側基礎11と中間基礎12との間および隣設す
る中間基礎12の間にはそれぞれ布基礎13を介して樹
脂板40および樹脂ブロック50が介設されている。
31上および中間基礎12の中間束ユニット32上には
主要な構造材である大柱91が立設されているととも
に、間口位置の布基礎13の布壁ユニット33上には所
定本数の間柱92が立設され、これら柱91,92間に
梁材が架設された上で頂部に屋根材が施工されて建築物
90の骨格が形成されている。
ロック10(妻側基礎11、中間基礎12および布基礎
13)が図12では図略の鉄筋60を介して互いに連結
されて形成されているとともに、各連結部分の鉄筋60
は、破壊が容易な発泡性合成樹脂製の樹脂板40および
樹脂ブロック50によって覆われているため、建築物9
0の撤去を行うに際しては、建築物90の解体工事が完
了した後、樹脂板40および樹脂ブロック50を破壊し
て容易に連結用の鉄筋60を外部に露出させることが可
能であり、露出した鉄筋60を分離することで各基礎ブ
ロック10を容易に切り離すことができる。
切断した場合には、切り離された鉄筋60の先端部に雄
ねじを螺設しておくとよい。こうすることによって基礎
ブロック10のリサイクル使用時に隣設される基礎ブロ
ック10の鉄筋60同士を継手ナット部材28によって
即座にかつ容易に連結することが可能になる。
10は、所定の作業機械で吊り上げることにより、建築
域から容易に取り除くことが可能であり、従来の削岩機
などを用いた基礎の解体工事に比べて撤去作業の格段の
効率化が実現する。さらに、一旦撤去した基礎ブロック
10は、新たな建築物を建設する際の基礎としてリサイ
クル使用することが可能である。
ット20(妻側フーチングユニット21、中間フーチン
グユニット22および布基礎フーチングユニット23)
に重積ユニット30(妻側束ユニット31、中間束ユニ
ット32および布壁ユニット33)を重積することによ
り基礎ブロック10(妻側基礎11、中間基礎12およ
び布基礎13)を形成するものであり、各基礎ブロック
10は、破壊容易性を備えた介設部材(樹脂板40およ
び樹脂ブロック50)を介して互いに鉄筋60によって
連結されるようになされているため、建築物の敷地内に
各基礎ブロック10を敷設するとともに、基礎ブロック
10の端面から突設されている鉄筋60を結合状態にし
てこの結合部分を樹脂板40および樹脂ブロック50に
埋設した状態にすることにより、各基礎ブロック10が
介設部材を介して互いに結合され、これによって敷地内
に基礎が施工された状態になる。
ングユニット20および重積ユニット30を施工現場に
まで運び込み、敷地内の建築域に予め施されている所定
の地業の上に、介設部材を介してフーチングユニット2
0および重積ユニット30を載置していくという簡単な
作業で基礎が容易に形成され、基礎施工の簡素化および
迅速化を達成することができる。また、発泡性合成樹脂
製の介設部材(樹脂板40および樹脂ブロック50)の
存在で基礎の施工時に基礎ブロック10の寸法誤差を吸
収することができる。
ブロック50)は、発泡性合成樹脂のような破壊容易性
を備えた材料によって形成されているため、建築物の移
設等で基礎を分解するに際し、介設部材を容易に破壊す
ることが可能であり、この破壊によって隣設する基礎ブ
ロック10を結合している鉄筋60を外部に露出させる
ことができ、この露出した鉄筋60を切り離すことで基
礎ブロック10を容易に分離することができる。
は、所定の作業機械で吊り上げるという簡単な操作で取
り除かれるとともに、そのまま搬送車両に積み込んで目
的地まで搬送することができる。
大量に発生した破砕物をショベルカー等の作業機械です
くい取って搬送車両に積み込むような多くの人手と長い
工期とを要する従来の不都合が解消され、基礎の分解工
事が従来に比べて大幅に改善されて迅速化およびコスト
削減が実現するとともに、建築域から取り除かれた基礎
ブロック10は破損せずに原形を留めているため、リサ
イクル使用が可能になり、資源の有効利用を図ることが
可能になるとともに、分解作業時のエネルギー消費の低
減に貢献することができる。
のではなく、以下の内容をも包含するものである。
0による連結状態で互いに隣設される基礎ブロック10
間に介設される介設部材としては、発泡性合成樹脂製の
樹脂板40、樹脂ブロック50および打継コンクリート
70が採用されているが、本発明は、介設部材が発泡性
合成樹脂製のもの、あるいは打継コンクリート70であ
ることに限定されるものではなく、その他の材料、例え
ば木材や金属材であってもよい。なお、金属材の場合
は、薄い金属板を折り曲げ加工して形成したフードを基
礎ブロック10間の隙間に被せるようにすればよい。ま
た、外観の見苦しさが許容されたり、露出した鉄筋60
に対する完全な防錆処理が施されている等の状況であれ
ば、基礎ブロック10間に介設部材を施工しなくてもよ
い。その理由は、介設部材には、構造材としての機能を
担わせていないためである。
ングユニット20の底板24の厚み寸法をフーチングユ
ニット20の高さ寸法の半分にしているが、重積ユニッ
ト30の底面から垂下されるアンカーボルト35の打継
コンクリート層26内での定着をより強硬なものにする
ために、充填空間Sの上下寸法をフーチングユニット2
0の高さ寸法の略2/3程度にして充填空間Sを深く
し、アンカーボルト35の打継コンクリート層26に対
する埋没長さを長くしたり、底板24とアンカーナット
36との間にモルタルを介設してアンカーナット36と
底板24との結合状態を強固にしたり、アンカーボルト
35に枝鉄筋を設けて抜け止め効果を高める等の方策を
採用してもよい。
れば、建築物の敷地内にフーチングユニットおよび梁ユ
ニットを敷設するとともに、各ユニットの端面から突設
されている鉄筋を結合状態にしてこの結合部分を介設部
材に埋設した状態にすることにより、フーチングユニッ
トおよび梁ユニットが介設部材を介して互いに結合さ
れ、敷地内に基礎が施工された状態にすることができ
る。このように、工場で大量生産されたプレキャストコ
ンクリート製のフーチングユニットおよび梁ユニットを
施工現場にまで運び込み、敷地内の建築域に予め施され
ている所定の地業の上に、フーチングユニットおよび梁
ユニットを載置していくという簡単な作業で基礎が容易
に形成され、基礎施工の簡素化および迅速化を達成する
ことができる。また、介設部材の存在で基礎の施工時に
フーチングユニットおよび梁ユニットの寸法誤差を吸収
することができる。
材料によって形成されているため、建築物の移設等で基
礎を分解するに際し、介設部材を容易に破壊することが
可能であり、この破壊によってフーチングユニットと梁
ユニットとを結合している鉄筋を外部に露出させること
ができ、この露出した鉄筋を切り離すことでフーチング
ユニットと梁ユニットとが一体化した基礎ブロックを容
易に分離することができる。
れ所定の作業機械で吊り上げるという簡単な操作で取り
除くことができるとともに、そのまま搬送車両に積み込
んで目的地まで搬送することができる。
大量に発生した破砕物をショベルカー等の作業機械です
くい取って搬送車両に積み込むような多くの人手と長い
工期とを要する従来の不都合が解消され、基礎の分解工
事が従来に比べて大幅に改善されて迅速化およびコスト
削減が実現するとともに、建築域から取り除かれた基礎
ブロックは破損せずに原形を留めているため、リサイク
ル使用が可能になり、資源の有効利用を図ることが可能
になるとともに、分解作業時のエネルギー消費の低減に
貢献することができる。
ユニット間の結合が、フーチングユニット同士の結合構
造と同様の結合構造によって行われるため、複数の梁ユ
ニット同士の結合が容易になるとともに容易に分解する
ことができる。また、複数の梁ユニットを結合すること
で、大規模建築物に対応した基礎を施工することができ
る。
して水密防水性を備えた合成樹脂製のものを採用したた
め、フーチングユニットおよび梁ユニットから突設され
た鉄筋は、水密防水性を備えた合成樹脂材料に埋設さ
れ、水や空気が浸入することによる鉄筋の腐食を確実に
防止することができる。また、かかる合成樹脂材料とし
て、例えば発泡性合成樹脂を選択すると、発泡性合成樹
脂は、保形性が優れているとともに、容易に破壊するこ
とが可能であり、リサイクル使用を行うための基礎の撤
去時に容易に破壊されることが前提となる介設部材の材
料として好適に使用することができる。
ユニットおよび梁ユニットを、底板と、この底板の各縁
部から立設された周壁とを備えて形成し、底板および周
壁に囲繞された空間に充填材を充填する充填空間を形成
し、一部の周壁に上部が開口した、鉄筋を嵌め込む切欠
き溝を設けたため、フーチングユニットを建築域に施工
した後に、充填空間に鉄筋を配筋し、この鉄筋を切欠き
溝から外部に突出させるという操作を行うことにより、
鉄筋の介設部材に対する埋設作業を容易に行うことがで
きる。そして、フーチングユニット間や梁ユニット間に
介設部材が介設された状態で、フーチングユニットの充
填空間に建築用固化材を充填することにより、鉄筋が建
築用固化材に埋設され、フーチングユニットおよび梁ユ
ニットからなる基礎ブロックを全体的に安定した状態に
することができる。
施形態を示す分解斜視図である。
施形態を示す分解斜視図である。
形態を示す分解斜視図である。
れることによって形成した基礎ブロックを示す斜視図で
あり、(イ)は妻側基礎、(ロ)は中間基礎、(ハ)は
布基礎をそれぞれ示している。
明するための斜視図である。
面図である
ニットとの連結構造を説明するための斜視図である。
斜視図であり、(イ)は重積ユニット間に樹脂ブロック
が装着される前の状態、(ロ)は重積ユニット間に樹脂
ブロックが装着された状態をそれぞれ示している。
ブロックの連結を説明するための斜視図であり、(イ)
は、布壁ユニット間に介設部材が形成されていない状
態、(ロ)は、布壁ユニット間に介設部材が介設された
状態をそれぞれ示している。
るための説明図であり、(イ)は、建築域に地業処理が
施された状態、(ロ)は、地業の上にフーチングユニッ
トが施工された状態、(ハ)は、フーチングユニットの
上に重積ユニットが施工された状態、(ニ)は、基礎が
完成した状態をそれぞれ示している。
状態の一例を示す斜視図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 建築敷地内に敷設されるプレキャストコ
ンクリート製のフーチングユニットと、フーチングユニ
ット上に重積されるプレキャストコンクリート製の梁ユ
ニットと、隣設されるフーチングユニット間および隣設
される梁ユニット間に介設される破壊容易性を備えた介
設部材とを備えて構成され、上記フーチングユニットお
よび梁ユニットは、互いの結合面から突設された上記介
設部材に埋設される鉄筋を有していることを特徴とする
建築物の基礎構造。 - 【請求項2】 上記梁ユニットは、複数の単位梁ユニッ
トの端面同士が、互いの端面から突設された鉄筋を介し
て結合され、この鉄筋は、上記介設部材に埋設されてい
ることを特徴とする請求項1記載の建築物の基礎構造。 - 【請求項3】 上記介設部材は、水密防水性を備えた合
成樹脂材料からなるものであることを特徴とする請求項
1または2記載の建築物の基礎構造。 - 【請求項4】 上記フーチングユニットは、底板と、こ
の底板の各縁部から立設された周壁とを備えて形成さ
れ、上記底板および周壁に囲繞された空間に建築用固化
材を充填する充填空間が形成され、一部の周壁には、上
部が開口した上記鉄筋を嵌め込む切欠き溝が設けられて
いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
の建築物の基礎構造。 - 【請求項5】 請求項1乃至4に記載の建築物の基礎構
造を用いて建築物の基礎を施工する建築物基礎の施行方
法であって、建築敷地内の建築域の上記フーチングユニ
ットおよび梁ユニットが敷設される位置を所定深さに掘
削し、この掘削で形成された掘削溝に栗石を敷設して栗
石層を形成し、この栗石層の上に捨てコンクリートを打
設して捨てコンクリート層を形成し、この捨てコンクリ
ート層の上に砂を敷設して砂層を形成し、この砂層の上
に上記フーチングユニットおよび上記梁ユニットを、上
記鉄筋を埋設した状態の上記介設部材を介して敷設する
ことを特徴とする建築物基礎の施行方法。 - 【請求項6】 請求項4記載の建築物の基礎構造を用い
て建築物の基礎を施工する建築物基礎の施行方法であっ
て、建築敷地内の建築域の上記フーチングユニットおよ
び梁ユニットが敷設される位置を所定深さに掘削し、こ
の掘削で形成された掘削溝に栗石を敷設して栗石層を形
成し、この栗石層の上に捨てコンクリートを打設して捨
てコンクリート層を形成し、この捨てコンクリート層の
上に砂を敷設して砂層を形成し、この砂層の上に上記フ
ーチングユニットおよび上記梁ユニットを、上記鉄筋を
埋設した状態の上記介設部材を介して敷設し、上記フー
チングユニットの充填空間に充填材を敷設することを特
徴とする建築物基礎の施行方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000287439A JP3190650B2 (ja) | 2000-09-21 | 2000-09-21 | 建築物の基礎構造およびその施工方法 |
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JP2001152462A JP2001152462A (ja) | 2001-06-05 |
JP3190650B2 true JP3190650B2 (ja) | 2001-07-23 |
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CN112282759B (zh) * | 2020-11-30 | 2023-06-27 | 昆明理工大学 | 一种适用于底盘漏斗空场嗣后充填法矿柱回采的采矿方法 |
CN114045874A (zh) * | 2021-11-30 | 2022-02-15 | 中冶南方工程技术有限公司 | 一种地下结构侧墙的施工方法 |
-
2000
- 2000-09-21 JP JP2000287439A patent/JP3190650B2/ja not_active Expired - Lifetime
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