JP3188836U - ボルト締結の緩み止め - Google Patents
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Abstract
【課題】クサビの原理を応用した、ボルトの緩み止めを提供する。
【解決手段】接合材に設けたボルト貫通穴9の開口部前に設けた円筒穴7に、クサビ1と当て板4を、クサビの押圧面を突き出した状態で嵌めこみ、貫通穴にボルト10を入れ、ボルトの頭11を螺旋回転させて、前記ボルト頭の下面で座金12を介して前記クサビを円筒穴7に押し込ませることで、当て板の作用面が前記ボルトのネジ山に噛合い、ボルトの緩み止めをする。
【選択図】図7
【解決手段】接合材に設けたボルト貫通穴9の開口部前に設けた円筒穴7に、クサビ1と当て板4を、クサビの押圧面を突き出した状態で嵌めこみ、貫通穴にボルト10を入れ、ボルトの頭11を螺旋回転させて、前記ボルト頭の下面で座金12を介して前記クサビを円筒穴7に押し込ませることで、当て板の作用面が前記ボルトのネジ山に噛合い、ボルトの緩み止めをする。
【選択図】図7
Description
本考案は、ボルト締結でクサビの原理を応用した、ボルトの緩み止めに関するものである。
従来のボルトの緩み止めで、クサビの原理を応用したものがいくつかある。ボルト貫通穴の開口部に設けた逆円錐型のクサビ用の隙間に同形のクサビを入れて緩み止めをしようとするもの。ボルトを締めるナットが二重になっていて、上部のナットの締めつけで、下部のナットの一部に歪みを与え、緩み止めをしようとするもの。接合する二つの材の、下側になる材にボルトとクサビが入る円筒穴を設け、クサビを構成する二つの管を入れてから、接合する別の材を被せて、上になった接合材のボルト貫通穴にボルトを入れ、ボルトの螺旋回転により内部のねじ切りのあるクサビ管と螺合させて、ボルトの緩み止めをしようとするものがある。
ボルト貫通穴の開口部に設けた逆円錐形のクサビ用の隙間に同形のクサビを入れるものでは、ボルト貫通穴にボルトを入れると逆円錐形のクサビに、ボルトのネジ山が接し摩擦がおき、逆円錐形のクサビとボルトの間にクサビ効果が生じてしまい、ボルトの螺旋回転の妨げになり、作業が進まない。ボルトを締めるナットが二重になっているものでは、上部のナットの一部が、下部のナットの一部を外側から締めつけ、下部のナットの一部を内側に歪ませて、ボルトに圧力を加えようとしているが、下部ナットの反発力を受け、ボルトに到達する圧力が小さくなる。また、二つのナットを締めつけるので作業が複雑になり、作業精度にもばらつきが生じやすい。接合する二つの材の、下側になる材にボルトとクサビが入る円筒穴を設けるものでは、接合する二つの材を重ねるときに、二つの管で構成されるクサビを、その円筒穴に入れておいてから重ね、上になる材のボルト貫通穴から、ボルトを入れ、ボルトの螺旋回転により、ねじ切りの入ったクサビ管とボルトが螺合し、クサビ管を動かすが、円筒管の内部だけではクサビ管の移動長さが短く、クサビが有効に働かない。以上のように、接合する部材間の隙間に押し入り、接合を強固にするクサビの原理を有効に利用したものがなかった。
本考案は、接合材又はナットのボルト貫通穴の開口部前に設けた円筒穴に、閉じない輪のクサビと閉じない輪の当て板のテーパー面を合わせ、当て板を内側にして重ね、弾性を利用して、クサビの押圧面を突き出した状態で装着し、ボルト頭部の下面又は接合材の表面にクサビの押圧面が押されて、クサビが円筒穴と当て板で出来た隙間に、当て板を押しながら入り、当て板の輪が縮まり、当て板の内側の作用面が、ボルト側に近づいて行き、最終段階でボルトに接触するので作業の途中で摩擦が生ぜず、緩み止め作用のあるボルト締めが出来る。
上述の様に、本考案は、円筒穴から突き出たクサビの押圧面が、ボルト頭の下面または接合材の表面に押されてから、クサビが動き始まるので、作業の途中にクサビの目視ができ、確認しながら作業が出来るし、ボルト又はナットの螺旋回転の締めつけの完了時に、当て板の作用面が周囲からボルトを締めつけて、ネジ山に噛合うので、クサビの原理を応用した緩みを止めが出来る。また、ボルト及びナットの締めつけによるネジ山へのボルトの軸方向の圧力と、当て板によるボルトのネジ山への軸方向と垂直な方向への圧力が同時にかかるので、緩み防止効果が大きくなる。なお、ボルト頭の下面またはナットの下面と接合材との接着時の締めつけで、すべての作業が終わるので、緩み防止にバラツキは生じないし、ナットが一個なので作業も容易である。さらに、ボルトの緩み止めの可動部がクサビと当て板の二つから出来ているので、クサビの硬度を保ったまま、当て板の硬度を変えたり、当て板の作用面に凹凸を与えたりすると、緩み止めに強弱の違いのあるものを製作出来るので、ボルト及びナットを緩める有無や回数の違いに対応できて利用方法が広がる。
接合材及びナットの、ボルト貫通穴の開口部前の円筒穴に、閉じない輪の当て板とクサビを、当て板を内側にして、互いのテーパー面を合わせて重ね、クサビの押圧面を突き出したまま、当て板とクサビの弾力を利用して、円筒穴から外れないように装着する。接合材の円筒穴に、クサビと当て板を装着した場合は、ボルトをボルト貫通穴に挿入し、ボルトを螺旋回転させて座金をクサビの押圧面に押し当て、円筒穴に押し込み、ボルト頭の下面と接合材が座金を介して接着したら、締めつけを行う。ナットの円筒穴に、クサビと当て板を装着した場合は、ナットをボルトに嵌め込み、ナットを螺旋回転させて、接合材にクサビの押圧面を押し当て、クサビを円筒穴に押し込み、ナットの下面または座金と接合材が接着したら、締めつけを行う。
以下、添付図面に従って一実施例を説明する。1はクサビ、4は当て板、7は円筒穴、8は円筒穴のあるナット、9はボルト貫通穴。ナット8の円筒穴7にクサビ1と当て板4を装着する。
接合する材のボルト貫通穴9から出ているボルト10の端部に、クサビ1と当て板4を装着したナット8を、接合材に円筒穴7を向けた状態で嵌めこみ、螺旋回転させて接合材の表面でクサビの押圧面2を押し、クサビ1を円筒穴7に押し込み、ナット8の下面と接合材が接着したら、締めつけを行う。
以下、添付図面に従って一実施例を説明する。1はクサビ、4は当て板、7は円筒穴、13は接合材、10はボルト、11はボルト頭、12は座金。13の接合材の7の円筒穴に1のクサビと4の当て板を装着する。
円筒穴7にクサビ1と当て板4を装着させた接合する材13の貫通穴9に、座金12を嵌めたボルト10を挿入し、螺旋回転させてボルト頭11の下面で、座金12を介してクサビの押圧面2を押し、クサビ1を円筒穴7に押し込み、ボルト頭11の下面が座金12を介して接合材13に接着したら、締めつけを行う。
1 クサビ
2 クサビの押圧面
3 クサビの輪の空き
4 当て板
5 当て板の作用面
6 当て板の輪の空き
7 円筒穴
8 ナット
9 ボルト貫通穴
10 ボルト
11 ボルト頭
12 座金
13 接合材
14 作用面の凹凸
2 クサビの押圧面
3 クサビの輪の空き
4 当て板
5 当て板の作用面
6 当て板の輪の空き
7 円筒穴
8 ナット
9 ボルト貫通穴
10 ボルト
11 ボルト頭
12 座金
13 接合材
14 作用面の凹凸
Claims (3)
- テーパー面を内側にして曲げられた弾性のある閉じてない輪のクサビ1と、テーパー面を外側にして曲げられた弾性のある閉じてない輪の当て板4を、前記当て板を内側にして、前記当て板と前記クサビのテーパー面を合わせて重ね、押圧面2を外に突き出したまま、ボルト貫通穴9の開口部前に設けた円筒穴7に装着し、ボルト10又はナット8を螺旋回転させて、前記クサビの押圧面に垂直に力を加え、前記クサビと前記当て板を動かし、前記当て板の作用面5で、前記ボルトを周囲から締めつける、ボルト締結の緩み止め。
- 前記ボルトのネジ山に噛合う、凸凹14を前記当て板の前記作用面に施した、請求項1記載のボルト締結の緩み止め。
- 請求項1に記載の前記円筒穴を設けたナット8を用いる、請求項1記載のボルト締結の緩み止め。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3188836U true JP3188836U (ja) | 2014-02-13 |
Family
ID=
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