JP3188212B2 - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents

薄膜磁気ヘッド

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JP3188212B2
JP3188212B2 JP11834997A JP11834997A JP3188212B2 JP 3188212 B2 JP3188212 B2 JP 3188212B2 JP 11834997 A JP11834997 A JP 11834997A JP 11834997 A JP11834997 A JP 11834997A JP 3188212 B2 JP3188212 B2 JP 3188212B2
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thin
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばハードディ
スク装置などの搭載されるMR/インダクティブヘッド
複合型薄膜磁気ヘッドに係り、特にシールド層の磁化を
単磁区化して、MRヘッドの再生特性を向上させた薄膜
磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の薄膜磁気ヘッドを記録媒
体の対向側から示した拡大断面図である。この薄膜磁気
ヘッドは、例えば浮上式ヘッドを構成するスライダのト
レーリング側端面に、磁気抵抗効果を利用した読み出し
ヘッドh1と、書き込み用のインダクティブヘッドh2と
が積層された構成となっている。図に示す薄膜磁気ヘッ
ドの最も下の層となる下部シールド層1は、例えばセン
ダストやNi―Fe系合金(パーマロイ)などの軟磁性
材料により形成されている。なお、センダストは等方的
な軟磁性材料として、パーマロイは一軸異方性をもつ軟
磁性材料として一般的に知られている。
【0003】下部シールド層1の上に、Al23(アル
ミナ)などの非磁性材料による下部ギャップ層2が形成
されている。そして前記下部ギャップ層2の上に磁気抵
抗効果素子層3が成膜されている。前記磁気抵抗効果素
子層3は、三層で構成されており、下から軟磁性層(S
AL層)、非磁性層(SHUNT層)、磁気抵抗効果層
(MR層)の順に積層されている。通常、前記磁気抵抗
効果層は、Ni−Fe系合金(パーマロイ)の層、前記
非磁性層はTa(タンタル)の層であり、前記軟磁性層
はNi−Fe−Nb系合金により形成されている。前記
磁気抵抗効果素子層3の両側には、縦バイアス層として
ハードバイアス層4が形成されている。ハードバイアス
層4における縦バイアス磁界は、例えばX方向に向けら
れ、磁気抵抗効果素子層3のMR層は図示X方向に揃え
られ、単磁区化された状態となっている。
【0004】また、前記ハードバイアス層4の上にCu
(銅)、W(タングステン)などの電気抵抗の小さい非
磁性導電性材料の主電極層5が形成されている。さらに
その上に、アルミナなどの非磁性材料による上部ギャッ
プ層6が形成されている。前記上部ギャップ層6の上に
は上部シールド層(下部コア層)7がパーマロイなどの
メッキにより形成されている。この上部シールド層7
は、インダクティブヘッドh2のリーディング側コア機
能と、読み出しヘッドh1の上部シールド機能とを兼用
したものとなっている。また読み出しヘッドh1では、
下部シールド層1と上部シールド層7との間隔によりギ
ャップ長Gl1が決定される。
【0005】前記上部シールド層7の上には、アルミナ
などによるギャップ層(非磁性材料層)8とポリイミド
またはレジスト材料により形成された絶縁層(図示しな
い)が積層され、前記絶縁層の上には螺旋状となるよう
にパターン形成されたコイル層9が設けられている。前
記コイル層9はCu(銅)などの電気抵抗の小さい非磁
性導電材料で形成されている。そして前記コイル層9は
ポリイミドまたはレジスト材料で形成された絶縁層(図
示しない)に囲まれ、前記絶縁層の上にパーマロイなど
の磁性材料で形成された上部コア層10がメッキ形成さ
れている。なお、前記上部コア層10は記録媒体に記録
磁界を与えるインダクティブヘッドh2のトレーリング
側コア部として機能している。
【0006】前記上部コア層10は、図に示すように記
録媒体の対向側で上部シールド層下部コア層7の上に前
記ギャップ層8を介して対向し、記録媒体に記録磁界を
与える磁気ギャップ長Gl2の磁気ギャップが形成され
ている。そして、前記上部コア層10の上にアルミナな
どの保護層11が設けられている。読み出しヘッドh1
では、記録媒体の外部磁界(紙面に対して垂直方向)に
より、前記磁気抵抗効果素子層3のMR層の抵抗値が変
化する。読み出しヘッドh1では、この抵抗値の変化を
利用し記録媒体の信号を読み取っている。
【0007】ところで、MR層の上下にはシールド層
1,7が形成されており、このシールド層1,7の不規
則な磁区の変化によるバルクハウゼンノイズが相互作用
によりMR層に伝わってしまい、MR層の出力信号に悪
影響を与える。前記MR層の出力信号の信頼性を向上さ
せるには、磁気抵抗効果素子層3のMR層へ流入する外
部ノイズを低減させる必要がある。そのためには下部シ
ールド層1及び上部シールド層7の磁化方向を磁化容易
軸方向(X方向)に揃えて単磁区化し、前記シールド層
1,7の磁化反転(磁気的な可逆性)を良好にする必要
があると考えられている。
【0008】前記シールド層1,7の磁化方向の制御方
法として、従来では、下部シールド層1及び上部シール
ド層7が、パーマロイやCo(コバルト)系アモルファ
ス合金のように、一軸異方性を付与できる軟磁性材料で
形成されるときには、前記下部シールド層1及び上部シ
ールド層7の磁化容易軸方向が、図4に示すX方向に向
けられるように、磁場中で成膜及びアニール処理などが
施されたり、または成膜及びアニール処理後にX方向が
磁化容易軸方向になるように磁化されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、磁場中で成膜
及びアニール処理などが施されても、前記下部シールド
層1及び上部シールド層7の磁化が、磁化容易軸方向
(X方向)に完全に揃わない。つまり、下部シールド層
1及び上部シールド層7には、平均的な磁化容易軸方向
よりもややずれた方向に傾いている磁気モーメントの集
団がいくつか存在している。即ち、微視的には磁気異方
性が分散した状態(異方性分散)となっている。
【0010】シールド層1,7に異方性分散が発生して
いると、薄膜磁気ヘッド全体のヒステリシスは膨らみ、
保磁力が大きくなってしまう。このため、困難軸方向
(図示垂直方向)におけるシールド層1,7の磁気的な
可逆性が悪化するばかりでなく、磁気抵抗効果を発揮す
る磁気抵抗効果素子層3のMR層へ伝わるバルクハウゼ
ンノイズが増加し、特に高周波領域における再生特性に
関しては、出力信号の信頼性が著しく低下する。また、
シールド層1,7の磁気的な可逆性が悪化することで、
記録媒体の記録ノイズを磁気抵抗効果素子層3のMR層
から遮断するといったシールド層本来のシールド機能が
低下するという問題も生じる。
【0011】図5は、図4に示す薄膜磁気ヘッドの読み
出しヘッドh1の構造を改良した従来例であり、図5に
示す薄膜磁気ヘッドは、記録媒体の対向側から示した部
分拡大断面図である。図に示すように、Co(コバル
ト)やパーマロイなどの軟磁性材料で形成された下部シ
ールド層1の上全体に、例えばNi−Mn(ニッケル−
マンガン)合金製の反強磁性層20が形成されている。
下部シールド層1と反強磁性層20とが接して形成され
ると、前記下部シールド層1は前記反強磁性層20との
界面での交換結合による交換異方性磁界により、図示X
方向が磁化容易軸方向になるように単磁区化されて固定
されている。
【0012】同じ様に、上部シールド層7の下にも反強
磁性層21が形成されており、前記上部シールド層7の
磁化は前記反強磁性層21との交換異方性磁界により図
示X方向が磁化容易軸方向となるように単磁区化されて
固定されている。このように、下部シールド層1及び上
部シールド層7の磁化が、反強磁性層20,21との交
換異方性磁界により図示X方向が磁化容易軸となるよう
に単磁区化され固定されると、前記シールド層1,7に
異方性分散が発生せず、従って薄膜磁気ヘッド全体の困
難軸方向(紙面に対して垂直方向)における保磁力は小
さくなり、シールド層1,7の磁気的な可逆性は良好に
なるものと思われる。その結果、磁気抵抗効果素子3の
MR層の出力はバルクハウゼンノイズのないものとな
る。
【0013】しかし、図5に示す構造では、下部シール
ド層1及び上部シールド層7が反強磁性層20,21と
の界面での交換異方性磁界により図示X方向が磁化容易
軸となるように単磁区化され固定されてしまい、そのた
めに、前記下部シールド層1及び上部シールド層7にお
ける困難軸方向(図示垂直方向)の軟磁性特性は悪くな
り、前記シールド層1,7の困難軸方向における透磁率
が低下してしまう。透磁率の低下によりシールド層1,
7のシールド機能は低下し、従ってMR層が記録ノイズ
を引き込みやすくなるなど、再生特性は悪化する。
【0014】また、記録媒体からの洩れ磁界の分解能を
高めるために、下部シールド層1と上部シールド層7と
の間隔で決定されるギャップ長Gl1は短いことが好ま
しく、このために、下部ギャップ層2及び上部ギャップ
層6はできる限り薄く形成される。しかし、図5に示す
構造では、下部シールド層1の上に反強磁性層20が、
上部シールド層7の下に反強磁性層21が形成されてい
るために、前記ギャップ長Gl1は、前記反強磁性層2
0,21の膜厚分だけ厚くなってしまい、狭ギャップ化
を図れないという問題点もある。
【0015】本発明は上記従来の課題を解決するための
ものであり、下部シールド層及び上部シールド層の両側
に永久磁石材料製のハード膜を形成し、前記下部シール
ド層及び上部シールド層を単磁区化することにより、ヒ
ステリシスをなくし保磁力を小さくし、記録媒体に対し
て垂直方向におけるシールド層の磁気的な可逆性を良好
にし、磁気抵抗効果素子層の出力信号の信頼性を向上さ
せた薄膜磁気ヘッドを提供することを目的としている。
【0016】また、本発明は、下部コア層及び上部コア
層の下側または上側に一定の間隔を空けて反強磁性層を
形成することにより、読み取りトラック領域における前
記シールド層が単磁区化され且つ良好な軟磁性特性を示
すようになり、シールド層の透磁率を高く維持でき、磁
気抵抗効果素子層の再生信号の信頼性を向上させた薄膜
磁気ヘッドを提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、下部シールド
層の上に下部ギャップ層を介して形成された磁気抵抗効
果素子層と、この磁気抵抗効果素子層にバイアス磁界を
与えるバイアス層と、前記磁気抵抗効果素子層に検出電
流を与える主電極層と、前記主電極層の上に上部ギャッ
プ層を介して形成された上部シールド層とを有する薄膜
磁気ヘッドにおいて、少なくとも一方のシールド層の両
側には、永久磁石製のハード膜が形成されていることを
特徴とするものである。
【0018】または本発明は、下部シールド層の上に下
部ギャップ層を介して形成された磁気抵抗効果素子層
と、この磁気抵抗効果素子層にバイアス磁界を与えるバ
イアス層と、前記磁気抵抗効果素子層に検出電流を与え
る主電極層と、前記主電極層の上に上部ギャップ層を介
して形成された読み出しヘッドの上部シールド機能と、
インダクティブヘッドのリーディング側コア機能とを兼
ね備えた上部シールド層と、記録媒体との対向部で前記
上部シールド層と磁気ギャップを介して対向する上部コ
ア層と、前記上部シールド層及び上部コア層に磁界を与
えるコイル層とを有する薄膜磁気ヘッドおいて、少なく
とも一方のシールド層の両側には、永久磁石材料製のハ
ード膜が形成されていることを特徴とするものである。
【0019】本発明では、下部シールド層の幅寸法を
a、上部シールド層の幅寸法をb、磁気抵抗効果素子層
の幅寸法をc、上部コア層の幅寸法をTwとしたとき、
前記幅寸法a,bは、Tw<(a,b)≦5cなる関係
を満足することが好ましい。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】下部シールド層の幅寸法a及び上部シール
ド層の幅寸法bが、短すぎる(トラック幅Twよりも小
さくなる)と、ハード膜と磁気抵抗効果素子層との距離
が短くなり、前記ハード膜からの洩れ磁界が磁気抵抗効
果素子層に磁気的な干渉を及ぼす恐れがある。また、幅
寸法a,bが長すぎると(5c以上になる)、下部シー
ルド層及び上部シールド層の全ての磁化(磁気モーメン
ト)が、ハード膜からの洩れ磁界(残留磁化)により、
単磁区化されにくく、異方性分散が発生する可能性があ
る。また本発明では、前記下部シールド層及び上部シー
ルド層の飽和磁化をMs、下部シールド層の膜厚をL
1、上部シールド層の膜厚をL2、ハード膜の残留磁化を
Mr、前記ハード膜の膜厚をL3としたとき、Ms・
(L1,L2)≦Mr・L3なる関係を満足することが好
ましい。このような関係を満足することで、下部シール
ド層及び上部シールド層の磁化は、ハード膜の残留磁化
Mrにより容易に磁化容易軸方向に揃えられ単磁区化さ
れる。また、前記ハード膜の保磁力Hcが、500Oe
(エルステッド)以上であることが好ましい。
【0024】また、本発明は、下部シールド層の上に下
部ギャップ層を介して形成された磁気抵抗効果素子層
と、この磁気抵抗効果素子層にバイアス磁界を与えるバ
イアス層と、前記磁気抵抗効果素子層に検出電流を与え
る主電極層と、前記主電極層の上に上部ギャップ層を介
して形成された上部シールド層とを有する薄膜磁気ヘッ
ドにおいて、前記下部シールド層の下または上には、一
定の間隔T1を空けて、反強磁性層が形成され、さらに
前記上部シールド層の下または上には、一定の間隔T2
を空けて反強磁性層が形成されていることを特徴とする
ものである。あるいは本発明は、下部シールド層の上に
下部ギャップ層を介して形成された磁気抵抗効果素子層
と、この磁気抵抗効果素子層にバイアス磁界を与えるバ
イアス層と、前記磁気抵抗効果素子層に検出電流を与え
る主電極層と、前記主電極層の上に上部ギャップ層を介
して形成された読み出しヘッドの上部シールド機能と、
インダクティブヘッドのリーディング側コア機能とを兼
ね備えた上部シールド層と、記録媒体との対向部で前記
上部シールド層と磁気ギャップを介して対向する上部コ
ア層と、前記上部シールド層及び上部コア層に磁界を与
えるコイル層とを有する薄膜磁気ヘッドおいて、前記
下部シールド層の下または上には、一定の間隔T1を空
けて、反強磁性層が形成され、さらに前記上部シールド
層の下または上には、一定の間隔T2を空けて反強磁性
層が形成されていることを特徴とするものである。
【0025】
【0026】た、磁気抵抗効果素子層の幅寸法をc、
上部コア層の幅寸法をTwとしたとき、前記反強磁性層
間に空けられた一定の間隔T1,T2はTw<(T1,T
2)≦5cなる関係を満足することが好ましい。
【0027】反強磁性層間に空けられた一定の間隔T
1,T2が短すぎると(トラック幅Twよりも短い)、つ
まり前記反強磁性層と接触していない部分のシールド層
の幅(=間隔T1,T2)が短くなりすぎると、反強磁性
層により固定されたシールド層(強磁性層)と磁気抵抗
効果素子層との距離が短くなり、反強磁性層によって固
定されたシールド層(強磁性層)からの洩れ磁界が、磁
気抵抗効果素子層に磁気的な干渉を及ぼしやすくなる。
また、シールド層が反強磁性層との界面での交換異方性
磁界により単磁区化され固定されてしまうという問題も
生じる。また、一定の間隔T1,T2が長すぎる(5c以
上になる)、つまり前記反強磁性層と接触していない部
分のシールド層の幅(=間隔T1,T2)が長くなりすぎ
ると、前記シールド層が反強磁性層との界面で発生する
交換異方性磁界により完全に単磁区化されにくくなる。
また本発明では、前記反強磁性層は、Pt−Mn(白金
−マンガン)系合金、Rh−Mn(ロジウム―マンガ
ン)系合金、Ir−Mn(イリジウム−マンガン)系合
金のいずれかの反強磁性材料で形成されていることが好
ましい。これらの反強磁性材料のうち、Pt−Mn系合
金とPd−Mn系合金は、シールド層の上と下のどちら
に重ねられても、前記シールド層との界面で有効な交換
異方性磁界を発揮することができる。また、Ir−Mn
系合金は、シールド層の上に重ねられた場合に、シール
ド層との界面において交換結合を発揮できる。
【0028】本発明では、シールド層の両側に永久磁石
製のハード膜が形成され、前記シールド層の磁化が、前
記ハード膜からの洩れ磁界(残留磁化)により磁化容易
軸方向に揃えられている。このため、前記シールド層に
異方性分散が発生しなくなり、従って薄膜磁気ヘッド全
体のヒステリシスがなくなり、保磁力が非常に小さくな
る。
【0029】保磁力が小さくなることにより、シールド
層の磁化困難軸方向(記録媒体に対して垂直方向)にお
ける磁気的な可逆性が良好となり、磁気抵抗効果素子層
の再生出力信号の信頼性が向上する。
【0030】または、本発明では、シールド層の上また
は下に一定の間隔を空けて反強磁性層が形成される。従
来では図5に示すように下部シールド層1の上と上部シ
ールド層7の下全体に反強磁性層20,21が形成され
ていたが、このような構造では、シールド層が反強磁性
層との界面での交換異方性磁界により前記シールド層全
体の磁化が固定されてしまい、シールド層の軟磁性特性
が悪化するといった問題点があった。
【0031】本発明では、図5に示す薄膜磁気ヘッドの
構造を改良し、例えば図2に示すように、反強磁性層1
4,15が一定の間隔T1,T2を空けて形成されてい
る。このような構造とすることで、シールド層1,7全
体の磁化が交換異方性磁界により固定されることがな
く、反強磁性層14,15と接触する部分のシールド層
1,7のみが交換異方性磁界により固定されることとな
る。交換異方性磁界により固定されていない部分のシー
ルド層1,7は、交換結合磁界により固定されて単磁区
化されているシールド層1,7からの磁界により単磁区
化されていくが、反強磁性層と接触していないため、記
録媒体からの記録磁界により磁化反転できる程度の軟磁
性特性を有するものとなり、従来のようにシールド層
1,7全体の磁化が強固に固定されることがない。
【0032】このため反強磁性層と接触していない部分
のシールド層1,7の磁気的な可逆性は良好となり、前
記シールド層1,7の透磁率は高くなり、磁気抵抗効果
素子層の再生出力信号の信頼性が向上する。
【0033】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施形態の
薄膜磁気ヘッドを示すものであり、記録媒体の対向側か
ら示した拡大断面である。なお、ハードディスクなどの
磁気記録媒体の移動方向はY方向であり、磁気記録媒体
からの洩れ磁界の方向はZ方向である。図1に示す薄膜
磁気ヘッドは、浮上式ヘッドを構成するスライダのトレ
ーリング側端面に形成されたものであり、読み出しヘッ
ドh1と、記録用のインダクティブヘッドh2とが積層さ
れたものとなっている。
【0034】読み出しヘッドh1は、磁気抵抗効果を利
用してハードディスクなどの記録媒体からの洩れ磁界を
検出し、記録信号を読み取るものである。スライダのト
レーリング側端面には、軟磁性材料製の下部シールド層
1が幅寸法aにより形成されている。前記下部シールド
層1は、パーマロイやCo(コバルト)系アモルファス
合金のように一軸異方性を持つ軟磁性材や、センダスト
のように等方的な軟磁性材料により形成される。
【0035】前記下部シールド層1の両側にはハード膜
12,12が形成されている。このハード膜12,12
は、例えばCo−Pt(コバルト−白金)系合金、Co
−Pd−Cr(コバルト−パラジウム−コバルト)系合
金、Co−Cr−Ta(コバルト−クロム−タンタル)
系合金などの永久磁石材料(硬磁性材料)で形成され
る。前記ハード膜12,12は、X方向に磁化されてお
り、これにより下部シールド層1は、X方向が磁化容易
軸方向になるように単磁区化される。
【0036】前記下部シールド層1及びハード膜12,
12の上には、Al23(アルミナ)などの非磁性材料
により形成された下部ギャップ層2が設けられている。
下部ギャップ層2の上には磁気抵抗効果素子層3が、幅
寸法cにより設けられている。磁気抵抗効果素子層3は
三層構造であり、下から軟磁性材料(Co−Zr−Mo
系合金またはNi−Fe−Nb系合金)によるSAL
層、非磁性材料製のSHUNT層(例えばTa(タンタ
ル)、磁気抵抗効果を有するMR層(Fe−Ni系合
金)により形成されている。磁気抵抗効果素子層3の両
側には、MR層にバイアス磁界を与えるハードバイアス
層4と、MR層に検出電流を与える主電極層5(W(タ
ングステン)またはCu(銅))が形成されている。
【0037】前記ハードバイアス層4はX方向に磁化さ
れており、これにより磁気抵抗効果素子層3のMR層は
X方向に単磁区化されている。さらに、前記磁気抵抗効
果素子層3及び主電極層5の上には、アルミナなどによ
る上部ギャップ層6が形成されている。前記上部ギャッ
プ層6の上には、読み出しヘッドh1の上部シールド機
能とインダクティブヘッドh2のリーディング側コア機
能とを兼用する上部シールド層(下部コア層)7が形成
されている。図に示すように、前記上部シールド層7
は、前述した下部シールド層1と同程度の幅寸法bによ
り形成されている。
【0038】前記上部シールド層7の両側にはハード膜
13,13が形成されている。このハード膜13,13
は、下部シールド層1の両側に形成されているハード膜
12,12と同じ様に永久磁石材料により形成されてい
る。前記ハード膜13,13はX方向に磁化されてお
り、これにより前記上部シールド層7の磁化はX方向が
磁化容易軸方向となるように単磁区化される。
【0039】ここで、下部シールド層1及び上部シール
ド層7の飽和磁化をMs、下部シールド層1の膜厚をL
1、上部シールド層の膜厚7をL2、ハード膜12,13
の残留磁化をMr、前記ハード膜の膜厚12,13をL
3としたとき、Ms・(L1,L2)≦Mr・L3なる関係
を満たすことが好ましい。このような関係を満たすこと
で、下部シールド層1及び上部シールド層7の磁化は、
ハード膜12,13の残留磁化により容易に単磁区化さ
れるものと思われる。
【0040】また、ハード膜12,13の保磁力Hcは
500Oe(エルステッド)以上であることが好まし
い。ハード膜12,13を保磁力を高くすることで、外
部磁界などにより、前記ハード膜12,13の磁化方向
(図示X方向)が変化することなく、磁化方向が安定に
保持されるからである。さらに、後述する上部コア層1
0の先端部10aの幅寸法をTw(トラック幅)とした
とき、下部シールド層1の幅寸法a、及び上部シールド
層7の幅寸法bと磁気抵抗効果素子層3の幅寸法cと前
記トラック幅Twとの関係は、Tw<(a,b)≦5c
であることが好ましい。
【0041】シールド層1,7の幅寸法a,bが短すぎ
ると(トラック幅Twよりも短くなる)、ハード膜1
2,13と磁気抵抗効果素子層3との距離が短くなりす
ぎ、前記ハード膜12,13から洩れ磁界が、磁気抵抗
効果素子層3に磁気的な干渉を及ぼす可能性がある。ま
た、幅寸法a,bが長すぎると(5c以上となる)、シ
ールド層1,7がハード膜12,13からの洩れ磁界
(残留磁化)により完全に単磁区化されにくく、シール
ド層1,7に異方性分散が発生する可能性がある。異方
性分散が発生すると、保磁力が大きくなり、磁気抵抗効
果素子層3のMR層及びシールド層1,7の磁気的な可
逆性が悪化する。
【0042】次に、図1に示すように、上部シールド層
(下部コア層)7及びハード膜13,13の上にはアル
ミナなどによるギャップ層(非磁性材料層)8が形成さ
れ、その上にポリイミドまたはレジスト材料製の絶縁層
(図示しない)を介して平面的に螺旋状となるようにパ
ターン形成されたコイル層9が設けられている。なお、
前記コイル層9はCu(銅)などの電気抵抗の小さい非
磁性導電性材料で形成されている。さらに、前記コイル
層9はポリイミドまたはレジスト材料で形成された絶縁
層(図示しない)に囲まれ、前記絶縁層の上にインダク
ティブヘッドh2のトレーリング側コア部となる軟磁性
材料製の上部コア層10が形成されている。なお、前記
上部コア層10の幅寸法Twが、トラック幅となってい
る。
【0043】図1に示すように、前記上部コア層10の
先端部10aは上部シールド層7の上に前記非磁性材料
層8を介して対向し、記録媒体に記録磁界を与える磁気
ギャップ長Gl2の磁気ギャップが形成されている。ま
た前記上部コア層10の上には、アルミナなどの保護層
11が設けられている。インダクティブヘッドh2で
は、コイル層9に記録電流が与えられ、コイル層9から
上部シールド層7及び上部コア層10に記録磁界が誘導
される。そして、磁気ギャップ長Gl2の部分で上部シ
ールド層7と上部コア層10の先端部10aとの間の洩
れ磁界により、ハードディスクなどの記録媒体に磁気信
号が記録される。また、インダクティブヘッドh2にお
いて、ハードディスクなどの記録媒体に対して高密度に
磁気信号を記録できるようにするために、インダクティ
ブヘッドh2の磁気ギャップ長Gl2はできる限り短く形
成される。
【0044】本発明では、下部シールド層1及び上部シ
ールド層7の両側に永久磁石材料製のハード膜12,1
3,が形成されており、前記下部シールド層1及び上部
シールド層7は、ハード膜12,13との接触面からの
洩れ磁界(残留磁化)により、X方向が磁化容易軸方向
となるように単磁区化されている。このため薄膜磁気ヘ
ッド全体としてのヒステリシスがなくなり、保磁力は非
常に小さくなる。従って、シールド層1,7の困難軸方
向(図示垂直方向)における磁気的な可逆性が良好にな
り、磁気抵抗効果素子層3の再生出力信号の信頼性を向
上でき、特に高周波領域に対応できる。また、シールド
層1,7の磁気的な可逆性が良好になることにより、磁
気抵抗効果素子層3のMR層を記録ノイズから遮断する
といったシールド機能が向上する。さらに、シールド材
料の選択性が広がるといった効果も期待できる。
【0045】図2は、本発明の第2の実施形態の薄膜磁
気ヘッドを示すものであり、記録媒体の対向側から示し
た部分拡大断面である。さらに、図3は、本発明の第3
の実施形態の薄膜磁気ヘッドを示すものであり、記録媒
体の対向側から示した部分拡大断面図である。なお、ハ
ードディスクなどの磁気記録媒体の移動方向はY方向で
あり、磁気記録媒体からの洩れ磁界の方向はZ方向であ
る。図に示すように、パーマロイ、Co(コバルト)ま
たはNi−Fe−Co(ニッケル−鉄−コバルト)系合
金などで形成された下部シールド層1の下側には、一定
の間隔T1を空けて、反強磁性層14,14が形成され
ている。
【0046】反強磁性層14,14と下部シールド層1
とが積層された状態で、所定の大きさの磁界中で熱処理
を施すことにより、前記両層の界面で交換異方性磁界が
得られ、反強磁性層14,14上の下部シールド層1の
磁化方向がX方向に固定される。一方、反強磁性層1
4,14が形成されていない幅寸法T1上の下部シール
ド層1は、前記反強磁性層14,14との交換異方性磁
界により、磁化方向がX方向に固定された下部シールド
層1からの磁界により単磁区化されて、磁化方向がX方
向に揃えられ、よって前記下部シールド層1全体がX方
向に単磁区化されていく。また、反強磁性層14,14
に一定の間隔T1を空けることで、T1の範囲の前記下部
シールド層1の磁化が固定されることなく、良好な軟磁
性特性を有して単磁区化されているため、前記下部シー
ルド層1の紙面垂直方向における磁気的な可逆性は良好
なものとなっている。
【0047】前記下部シールド層1上には、非磁性材料
製の下部ギャップ層2が形成されており、前記下部ギャ
ップ層2上には、磁気抵抗効果素子層3が積層されてい
る。前記磁気抵抗効果素子層3の両側には、ハードバイ
アス層4及び主電極層5が積層され、さらにその上に、
非磁性材料製の上部ギャップ層6が形成されている。前
記上部ギャップ層6の上には、読み出しヘッドh1の上
部シールド機能とインダクティブヘッドh2のリーディ
ング側コア機能とを兼用する上部シールド層(下部コア
層)7が形成されている。
【0048】前記上部シールド層7の上には、一定の幅
寸法T2を空けて反強磁性層15,15が形成されてい
る。反強磁性層15,15と接する部分の上部シールド
層7は、反強磁性層15,15との界面での交換異方性
磁界によりX方向が磁化容易軸となるように単磁区化さ
れて固定され、反強磁性層と接しない部分の上部シール
ド層7の磁化はX方向が磁化容易軸となるように揃えら
れ、よって前記上部シールド層7全体がX方向に単磁区
化される。さらに、前記反強磁性層15,15及び幅寸
法T2の上部シールド層7の上には、ギャップ層(図示
しない)を介して前記上部シールド層7と対向する位置
に上部コア層10の先端部10aが形成されている。前
記上部コア層10の先端部10aは幅寸法Twで形成さ
れており、この幅寸法Twがトラック幅となっている。
【0049】次に、図3に示す薄膜磁気ヘッドの構造と
図2に示す薄膜磁気ヘッドの構造とを比較してみると、
図3に示す薄膜磁気ヘッドでは、下部シールド層1の上
に一定の幅寸法T1を空けて反強磁性層14,14が形
成されており、これ以外の点では図2及び図3に示す薄
膜磁気ヘッドは全く同じ構造となっている。図3に示す
薄膜磁気ヘッドの下部シールド層1及び上部シールド層
7も、図2に示す下部シールド層1及び上部シールド層
7と同じ様に、反強磁性層14,15との界面での交換
異方性磁界によりX方向に単磁区化されている。
【0050】ところで、図2に示す薄膜磁気ヘッドは、
図3に示す薄膜磁気ヘッドに比べて狭ギャップ化という
点で優れた構造となっている。図2に示すように、下部
シールド層1と上部シールド層7との間隔によって決定
されるギャップ長Gl1は、図3に示すギャップ長Gl1
に比べて短くなっていることがわかる。これは、図3で
は、下部シールド層1の上に反強磁性層14,14が形
成されているためであり、この反強磁性層14,14の
膜厚分だけ図3に示すギャップ長Gl1は長くなってい
る。
【0051】なお、ギャップ長Gl1が短くなることに
より、記録媒体からの洩れ磁界の分解能を高めることが
可能となる。また、他の実施形態として図2に示す上部
シールド層7の上に形成されている反強磁性層15,1
5が前記上部シールド層7の下側に形成され、シールド
層1,7の下側に反強磁性層14,15が形成されてい
る構造としてもよい。
【0052】本発明では、反強磁性層14,15を構成
する反強磁性材料として、Pt−Mn(白金−マンガ
ン)系合金、Ir−Mn(イリジウム−マンガン)系合
金、Rh−Mn(ロジウム−マンガン)系合金などを例
示できるが、これらの反強磁性材料のうち、Ir−Mn
系合金は、その上にシールド層が形成される場合、交換
結合を発揮できないという性質を有している。つまり図
2に示すように反強磁性層14,14上にシールド層1
が形成されるような場合は、シールド層1,7の上と下
のどちらに重ねられても、交換異方性磁界を発揮できる
Pt―Mn系合金やRh―Mn系合金を使用することが
好ましい。
【0053】なお、図2に示す上部シールド層7上に形
成されている反強磁性層15及び図3に示す反強磁性層
14,15には、前述した反強磁性材料のどれでも使用
可能である。また、前述した反強磁性材料以外に従来か
ら使用されているFe−Mn(鉄−マンガン)系合金や
Ni−Mn(ニッケル−マンガン)系合金などを使用し
てもよい。
【0054】本発明では、少なくとも下部シールド層1
の上または下に一定の幅寸法T1を空けて反強磁性層1
4,14が形成され、さらに上部シールド層7の上また
は下に一定の幅寸法T2を空けて反強磁性層15,15
が形成されている。このため、反強磁性層14,15と
接する部分のシールド層1,7は、反強磁性層14,1
5との界面での交換異方性磁界によりX方向が磁化容易
軸となるように固定され単磁区化される。また、反強磁
性層14,15と接しない部分のシールド層1,7は、
交換結合磁界によりX方向が磁化容易軸となるように固
定されて単磁区化された部分のシールド層1,7からの
磁界により、X方向が磁化容易軸となるように磁化が揃
えられて単磁区化され、よってシールド層1,7全体が
単磁区化されるようになっている。また、反強磁性層1
4,15が一定の間隔T1,T2を空けて形成されること
で、T1,T2の範囲のシールド層1,7の磁化が固定さ
れることがなく、良好な軟磁性特性を示し、よって前記
シールド層1,7の困難軸方向(紙面垂直方向)におけ
る磁気的な可逆性が良好になる。
【0055】従って前記シールド層1,7の透磁率は高
くなり、磁気抵抗効果素子層3のMR層を記録ノイズか
ら遮断するといったシールド機能が向上し、再生特性が
良好なものとなる。また、反強磁性層14,14(1
5,15)間に空けられた一定の間隔T1,T2を適正に
調節することにより、前記シールド層1,7が薄膜化さ
れても、T1,T2の範囲のシールド層は磁化が固定され
ていないため、記録媒体からの磁界に対し磁化反転でき
る良好な軟磁性特性を有し、前記シールド層1,7の透
磁率を高いまま維持することが可能となる。このように
本発明はシールド層1,7の薄膜化に対応でできるもの
となっている。
【0056】また、反強磁性層14,14(15,1
5)間に空けられた一定の幅寸法T1,T2と、磁気抵抗
効果素子層3の幅寸法cと、トラック幅Twとが、Tw
<(T1,T2)≦5cなる関係を満たしていることが好
ましい。幅寸法T1,T2が短すぎると(トラック幅Tw
よりも小さい)、シールド層1,7はX方向が磁化容易
軸となるように固定されてしまい、前記シールド層1,
7の困難軸方向(紙面垂直方向)における軟磁性特性が
低下し、従って前記シールド層1,7の困難軸方向にお
ける透磁率が低下してしまう。また、反強磁性層14,
15と磁気抵抗効果素子層3との距離が短くなり、反強
磁性層14,15より固定されたシールド層1,7(強
磁性層)からの洩れ磁界が、磁気抵抗効果素子層3に磁
気的な干渉を及ぼしやすくなるという問題も発生する。
【0057】幅寸法T1,T2が長すぎると(5c以上で
ある)、反強磁性層14,15との界面での交換異方性
磁界によりX方向に磁化されていないシールド層1,7
の幅(=間隔T1,T2)が長くなりすぎ、シールド層全
体が単磁区化されにくくなり、従って前記シールド層
1,7に異方性分散が発生するという問題が発生しやす
くなる。なお、本発明では、読み出しヘッドh1とイン
ダクティブヘッドh2とが積層された薄膜磁気ヘッドに
ついて説明してきたが、読み出しヘッドh1だけで構成
されている薄膜磁気ヘッドのシールド層にも詳述した構
成が適用できる。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、シールド
層の両側に永久磁石製のハード膜が形成され、前記シー
ルド層の磁化が、前記ハード膜からの洩れ磁界(残留磁
化)によりX方向が磁化容易軸になるように揃えられ単
磁区化されている。このため、前記シールド層に異方性
分散が発生しなくなり、従って薄膜磁気ヘッド全体のヒ
ステリシスがなくなり、保磁力が非常に小さくなる。
【0059】シールド層が単磁区化され、保磁力が小さ
くなることにより、前記シールド層の磁化困難軸方向
(記録媒体に対して垂直方向)における磁気的な可逆性
が良好となり、磁気抵抗効果素子層の再生出力信号の信
頼性は向上する。
【0060】また本発明では、シールド層の上または下
に一定の間隔を空けて反強磁性層が形成される。このた
めシールド層1,7全体が交換異方性磁界により磁化が
固定されることがなく、反強磁性層と接触する部分のシ
ールド層のみが交換異方性磁界により磁化が固定される
ようになっている。反強磁性層に接していない部分のシ
ールド層は、交換異方性磁界により磁化が固定されてい
るシールド層からの磁界により磁化が揃えられ単磁区化
されていくため、シールド層1,7全体が交換異方性磁
界により磁化が固定され単磁区化される場合に比べて、
軟磁性特性が低下することがない。従って、前記シール
ド層の困難軸方向における磁気的な可逆性は向上し、前
記シールド層の透磁率は高くなる。透磁率が高くなるこ
とにより、磁気抵抗効果を有するMR層を記録ノイズか
ら遮断するといったシールド機能が良好になり、再生特
性は向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の構造を示す薄膜磁気
ヘッドの拡大断面図、
【図2】本発明の第2の実施形態の構造を示す薄膜磁気
ヘッドの部分拡大断面図、
【図3】本発明の第3の実施形態の構造を示す薄膜磁気
ヘッドの部分拡大断面図、
【図4】第1の従来の薄膜磁気ヘッドの構造を示す拡大
断面図、
【図5】第2の従来の薄膜磁気ヘッドの構造を示す部分
拡大断面図、
【符号の説明】
1 下部シールド層 2 下部ギャップ層 3 磁気抵抗効果素子層 4 ハードバイアス層 5 主電極層 6 上部ギャップ層 7 上部シールド層(下部コア層) 8 ギャップ層(非磁性材料層) 9 コイル層 10 上部コア層 12,13 ハード膜 14,15 反強磁性層 h1 読み出しヘッド h2 インダクティブヘッド

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部シールド層の上に下部ギャップ層を
    介して形成された磁気抵抗効果素子層と、この磁気抵抗
    効果素子層にバイアス磁界を与えるバイアス層と、前記
    磁気抵抗効果素子層に検出電流を与える主電極層と、前
    記主電極層の上に上部ギャップ層を介して形成された上
    部シールド層とを有する薄膜磁気ヘッドにおいて、少な
    くとも一方のシールド層の両側には、永久磁石製のハー
    ド膜が形成されていることを特徴とする薄膜磁気ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 下部シールド層の上に下部ギャップ層を
    介して形成された磁気抵抗効果素子層と、この磁気抵抗
    効果素子層にバイアス磁界を与えるバイアス層と、前記
    磁気抵抗効果素子層に検出電流を与える主電極層と、前
    記主電極層の上に上部ギャップ層を介して形成された読
    み出しヘッドの上部シールド機能と、インダクティブヘ
    ッドのリーディング側コア機能とを兼ね備えた上部シー
    ルド層と、記録媒体との対向部で前記上部シールド層と
    磁気ギャップを介して対向する上部コア層と、前記上部
    シールド層及び上部コア層に磁界を与えるコイル層とを
    有する薄膜磁気ヘッドおいて、少なくとも一方のシール
    ド層の両側には、永久磁石材料製のハード膜が形成され
    ていることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 下部シールド層の幅寸法をa、上部シー
    ルド層の幅寸法をb、磁気抵抗効果素子層の幅寸法を
    c、上部コア層の幅寸法をTwとしたとき、前記幅寸法
    a,bは、Tw<(a,b)≦5cなる関係を満足する
    請求項記載の薄膜磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記下部シールド層及び上部シールド層
    の飽和磁化をMs、下部シールド層の膜厚をL1、上部
    シールド層の膜厚をL2、ハード膜の残留磁化をMr、
    前記ハード膜の膜厚をL3としたとき、Ms・(L1,L
    2)≦Mr・L3なる関係を満足する請求項1ないし3の
    いずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記ハード膜の保磁力Hcが、500O
    e(エルステッド)以上である請求項1ないし4のいず
    れかに記載の薄膜磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 下部シールド層の上に下部ギャップ層を
    介して形成された磁気抵抗効果素子層と、この磁気抵抗
    効果素子層にバイアス磁界を与えるバイアス層と、前記
    磁気抵抗効果素子層に検出電流を与える主電極層と、前
    記主電極層の 上に上部ギャップ層を介して形成された上
    部シールド層とを有する薄膜磁気ヘッドにおいて、前記
    下部シールド層の下または上には、一定の間隔T1を空
    けて、反強磁性層が形成され、さらに前記上部シールド
    層の下または上には、一定の間隔T2を空けて反強磁性
    層が形成されていることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 下部シールド層の上に下部ギャップ層を
    介して形成された磁気抵抗効果素子層と、この磁気抵抗
    効果素子層にバイアス磁界を与えるバイアス層と、前記
    磁気抵抗効果素子層に検出電流を与える主電極層と、前
    記主電極層の上に上部ギャップ層を介して形成された読
    み出しヘッドの上部シールド機能と、インダクティブヘ
    ッドのリーディング側コア機能とを兼ね備えた上部シー
    ルド層と、記録媒体との対向部で前記上部シールド層と
    磁気ギャップを介して対向する上部コア層と、前記上部
    シールド層及び上部コア層に磁界を与えるコイル層とを
    有する薄膜磁気ヘッドおいて、前記下部シールド層の下
    または上には、一定の間隔T1を空けて、反強磁性層が
    形成され、さらに前記上部シールド層の下または上に
    は、一定の間隔T2を空けて反強磁性層が形成されてい
    ることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 磁気抵抗効果素子層の幅寸法をc、上部
    コア層の幅寸法をTwとしたとき、前記反強磁性層間に
    空けられた一定の間隔T1,T2はTw<(T1,T2)≦
    5cなる関係を満足する請求項記載の薄膜磁気ヘッ
    ド。
  9. 【請求項9】 前記反強磁性層は、Pt−Mn(白金−
    マンガン)系合金、Rh−Mn(ロジウム―マンガン)
    系合金、Ir−Mn(イリジウム−マンガン)系合金の
    いずれかの反強磁性材料で形成されている請求項6ない
    し8のいずれかに記載の薄膜磁気ヘッド。
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