JP3188000B2 - 非焼結式ニッケル正極 - Google Patents
非焼結式ニッケル正極Info
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- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Description
蓄電池、ニッケル―水素蓄電池等のアルカリ蓄電池の正
極に用いられる非焼結式ニッケル正極の製造方法に関
し、特に、水酸化コバルト粉末を添加したニッケル正極
の製造方法に関するものである。
リ蓄電池に用いられる正極としては、従来焼結式ニッケ
ル正極が広く用いられていた。この焼結式ニッケル正極
は、パンチングメタル等の導電性芯体の表面にニッケル
粉末を主体とするスラリーを塗着し、焼結して多孔性焼
結基板を得、この基板内に、硝酸ニッケルなどのニッケ
ル塩溶液を含浸し、アルカリ処理することにより、活物
質である水酸化ニッケルを生成させて製造される。しか
しながら、多孔性焼結基板は、多孔度を大きくすると強
度が弱くなるため、多孔度を90%以上にすることは困
難であり、極板のエネルギー密度を十分に向上させるこ
とができず、また、活物質を基板内に保持させるために
は、含浸、アルカリ処理などの煩雑な工程を要するとい
う問題がある。
うに、水酸化ニッケルを基板内で生成させるのではな
く、粉末状態で活物質保持体に塗着または充填などによ
り直接保持させる非焼結式ニッケル正極が用いられるよ
うになってきた。そして、この非焼結式ニッケル正極の
活物質保持体としては、一般に、極板内の導電性、及び
活物質の充填量の向上に有効であることから、90%以
上の多孔度が得られるスポンジ状ニッケル多孔体がよく
用いられる。
利用率を向上させるために、特開昭53−51449号
公報に示されるように、従来から極板に水酸化コバルト
を添加することが広く知られている。
ルトは、製造中、あるいは保存中に酸化を受け易いた
め、この酸化を防止しなければならない。このため、酸
化を防止することを目的として、水酸化コバルトに安定
化剤が使用され、この安定化剤としてブドウ糖のような
多糖類が用いられる。しかしながら、安定化剤に多糖類
を用いた水酸化コバルト粉末は、空気中での耐酸化性が
充分ではなく、前記多糖類の安定化剤としての効果は小
さい。また、安定化剤を用いた水酸化コバルト粉末を利
用すると、安定化剤が極板中に持ち込まれて残存するこ
とになり、水酸化コバルトの電気化学的酸化が行われ難
くなり、水酸化コバルトをニッケル正極に添加すること
による利用率向上の効果を充分に得ることができないと
いう問題があった。
ル正極の製造方法は、水酸化ニッケル粉末と、ギ酸を安
定化剤として用いた水酸化コバルト粉末を含む活物質ス
ラリーまたは活物質ペーストを、活物質保持体に保持さ
せることを特徴とするものである。
安定化剤として用いた水酸化コバルト粉末を含む活物質
スラリ−または活物質ペ−ストを、活物質保持体に保持
させた後、160〜180℃で熱処理して前記ニッケル
正極を製造することで、より一層の効果を奏することが
できる。
添加するすることによる活物質の利用率の向上の効果
は、以下の反応(1)によって、極板中に添加された水
酸化コバルト[Co(OH)2]がオキシ水酸化コバルト
[CoOOH]に変化する際に、オキシ水酸化コバルト
が活物質である水酸化ニッケルの表面を覆い、活物質−
活物質間、及び活物質−活物質保持体間の導電性を高
め、その結果として、活物質の利用率を向上させること
によって得られる。
てブドウ糖などの多糖類を用いると、多糖類の安定化剤
としての効果が不十分なため、極板に添加するまでに、
水酸化コバルトが酸化され、充電時に反応(1)に示さ
れる反応量が減少して、高利用率の極板を得ることはで
きない。
してギ酸を用いており、このギ酸は、安定化剤としての
効果が多糖類に比較して高いため、保存中においても水
酸化コバルト粉末の酸化を効果的に抑制することがで
き、充電時に反応(1)が充分に行われて、高い極板利
用率を得ることが可能となる。
利用した場合、極板内に電池反応に不要な不純物として
安定化剤が持ち込まれることになり、ニッケル極板の充
電の際に水酸化コバルトの電気化学的酸化の進行が阻害
される。つまり、極板中には、安定化剤の残留がない方
が望ましい。
は、160℃以上で分解されるため、ギ酸を添加した水
酸化コバルトを活物質保持体に保持させた後、160℃
以上の温度で熱処理してギ酸を分解除去し、安定化剤を
極板内に残存させないようにすることによって、水酸化
コバルトの電気化学的酸化反応の進行が阻害されること
を防止できる。尚、前記熱処理の際に、180℃を越え
る温度にすると、この熱処理によって水酸化コバルト粉
末の酸化が進行し始めるので、前記熱処理を160℃以
上180℃以下で行うことで、利用率向上の効果をより
一層発揮することが可能となる。
る。 [実験1]水酸化コバルト粉末として、安定化剤にブド
ウ糖を用いたもの、ギ酸を用いたもの、及び安定化剤を
用いなかったものを夫々作製し、以下の手順で実験を行
った。
において45℃で1週間放置した。次に、放置後の各水
酸化コバルト粉末10重量%と、水酸化ニッケル粉末9
0重量%とを混合し、1重量%のヒドロキシプロピルセ
ルロース水溶液を、前記混合物に対して50重量%加
え、混練してペーストを得る。このペーストをニッケル
スポンジに充填し保持させ、空気中で100℃で加熱す
ることによって乾燥し、更に、圧延成形してニッケル正
極を作製した。
極、及びセパレータと組み合わせて極板群を構成し、こ
の極板群を電解液に浸漬して充放電することにより、前
記ニッケル正極の利用率を測定した。この結果を、コバ
ルト粉末に用いた安定化剤の種類と対比して表1に示
す。
る0.1Cの電流で16時間充電した後、正極の理論容
量に対する1/4Cの電流で放電するものであり、極板
の利用率は、ブドウ糖を安定化剤として用いた正極を1
00として示した。
コバルト粉末を利用したニッケル正極は、極板利用率が
最も高いことがわかる。これは、空気中での放置におけ
る水酸化コバルト粉末の酸化の度合いによるものであ
り、水酸化コバルトの酸化が抑えられたものほど極板利
用率は高くなる。安定化剤を添加していない水酸化コバ
ルト粉末の酸化が最も多く生じており、安定化剤を使用
した場合においても、ギ酸はブドウ糖に比較して、水酸
化コバルトの空気中における酸化抑制作用が優れてい
る。
水酸化コバルト粉末を、夫々放置をおこなわず(水酸化
コバルトは酸化されていない)に使用し、活物質ペース
トをニッケルスポンジに保持させた後の空気中での乾燥
温度を、100℃、130℃、160℃、180℃、2
00℃と変化させ、その他は実験1と同様にしてニッケ
ル正極を作製し、極板の利用率を測定した。こうして測
定した極板利用率を表2に示す。表2では、乾燥温度1
00℃における安定化剤なしの極板利用率を100とし
て示した。
酸化コバルトに安定化剤を用いた正極は、安定化剤を用
いていない正極より、極板利用率が低くなっている。ま
た、ギ酸を安定化剤として用いた場合には、乾燥温度を
160℃〜180℃にすると、安定化剤を用いなかった
場合と同等の極板利用率が得られている。これは、極板
内における不純物としての安定化剤の有無によるものと
考えられ、乾燥温度160℃〜180℃では、安定化剤
として添加したギ酸が乾燥時に分解、除去されるため、
安定化剤を用いなかった場合と同等の極板利用率になっ
ている。
は、何れの正極も乾燥時に水酸化コバルト粉末の酸化が
進行するため、極板中における未酸化の水酸化コバルト
が減少する。このため、極板を充電する際に、水酸化コ
バルトの電気的酸化による反応量が少なくなり、極板利
用率が低下する。
に添加する水酸化コバルト粉末の安定化剤としてギ酸を
用いることにより、水酸化コバルト粉末の保存中におけ
る酸化を効果的に抑制することができ、水酸化コバルト
添加による極板利用率向上の効果を十分に発揮させるこ
とができる。
化剤として用いた水酸化コバルト粉末を含む活物質スラ
リーまたは活物質ペーストを、活物質保持体に保持させ
た後、160〜180℃で熱処理することにより、不純
物としてのギ酸の悪影響をも取り除くことができ、より
一層の効果を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 水酸化ニッケル粉末と、ギ酸を安定化剤
として用いた水酸化コバルト粉末を含む活物質スラリー
または活物質ペーストを活物質保持体に保持させること
を特徴とする非焼結式ニッケル正極の製造方法。 - 【請求項2】 水酸化ニッケル粉末と、ギ酸を安定化剤
として用いた水酸化コバルト粉末を含む活物質スラリー
または活物質ペーストを活物質保持体に保持させた後、
160〜180℃で熱処理することを特徴とする非焼結
式ニッケル正極の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34246992A JP3188000B2 (ja) | 1992-12-22 | 1992-12-22 | 非焼結式ニッケル正極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP34246992A JP3188000B2 (ja) | 1992-12-22 | 1992-12-22 | 非焼結式ニッケル正極 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06196162A JPH06196162A (ja) | 1994-07-15 |
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Family
ID=18353984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34246992A Expired - Lifetime JP3188000B2 (ja) | 1992-12-22 | 1992-12-22 | 非焼結式ニッケル正極 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3188000B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JP3196605B2 (ja) * | 1995-10-24 | 2001-08-06 | 松下電器産業株式会社 | 非焼結式ニッケル正極及びその正極を用いたアルカリ蓄電池 |
US20150372285A1 (en) * | 2014-06-24 | 2015-12-24 | Basf Corporation | Metal Hydride Battery Electrodes |
WO2016204742A1 (en) * | 2015-06-17 | 2016-12-22 | Basf Corporation | Metal hydride battery electrodes |
-
1992
- 1992-12-22 JP JP34246992A patent/JP3188000B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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