JP3187883B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は冷却器と加熱器とを備
えた空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】冷却器と加熱器[電気ヒータ]とを備え
た空気調和機は、本出願人が特願平2−294372号
として出願したものがある。
【0003】そして、このような空気調和機で除湿運転
を行わせる場合は、温度検知器が検知した湿度が例えば
60%以上のとき前記冷却器と加熱器とを働かせ、湿度
が60%未満のとき前記冷却器と加熱器との働きを停止
させる制御が一般的に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述した空気調和機の
除湿運転では、湿度が所定値になるように制御されるた
め、温度が高く多少室温が下がっても構わない場合で
も、加熱器[電気ヒータ]が働き、無駄な電気エネルギ
ーを消費していた。
【0005】また、湿度が所定値以上であれば、湿度が
高い場合でもそれ以上に極端に高い場合でも、除湿量が
変わらないので、湿度が高い程所定の湿度に制御される
まで時間がかかっていた。
【0006】この発明は、無駄なエネルギーを消費しに
くく、しかも、所定の湿度に速やかに制御できる空気調
和機を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の空気調和機
は、次の6つの制御手段を有する。室温が高温設定値
以上の場合は室内湿度とは無関係に冷却器のみと送風機
の運転による冷房運転手段と、室内湿度が低湿度以下
の場合は室内温度とは無関係に送風機の運転による送風
運転手段と、室温が前記高温設定値よりも低い低温設
定値以下で、且つ室内湿度が前記低湿度よりも高い高湿
度設定値以上の場合は加熱器の加熱量と冷却器の冷却量
が等しくなるように制御した等温ドライ運転手段と、
室温が低温設定値以上高温設定値未満で、且つ室内湿度
が高湿度設定値以上の場合は前記等温ドライ運転手段時
の冷却量と同様な冷却量の冷却器と送風機の間欠運転に
よる大冷房気味ドライ運転手段と、室温が低温設定値
以下で、且つ室内湿度が低湿度以上高湿度未満の場合は
加熱器の加熱量が冷却器の冷却量よりの大きくなるよう
に制御した暖房気味ドライ運転手段と、室温が低温設
定値以上高温設定値未満で、且つ室内湿度が低湿度以上
高湿度未満の場合は前記暖房ドライ運転手段時の冷却量
と同様な冷却器と送風機の運転による小冷房気味ドライ
運転手段。
【0008】
【作用】この発明の空気調和機は、冷却器、加熱器、送
風機の運転を、室温並びに湿度に応じて上記6つの制御
手段で行うようにしたので、湿度が所定値以上のときに
加熱器での加熱量が減少され、かつ、湿度が所定値以上
のとき冷却器での冷却量が増加される。
【0009】
【実施例】この発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。
【0010】図1において、1は空気調和機、2は温度
検知器、3は湿度検知器、4は電気ヒータを用いた加熱
器、5は熱交換器を用いた冷却器、6は能力可変型の圧
縮機、7は加熱器4と冷却器5とを制御する制御器、8
は加熱器4の加熱量を制御するための加熱量制御手段、
9は冷却器5の冷却量を制御するために例えばインバー
ター回路を用いた冷却量制御手段、10は温度が所定値
以上のとき加熱器4での加熱量を減少させ、かつ、湿度
が所定値以上のとき冷却器5での冷却量を増加させる制
御手段、11は冷房運転、ドライ運転、暖房運転を設定
するための設定器である。
【0011】尚、前記加熱器4での加熱量は、加熱器4
が停止されることにより減少されているが、通電量を変
え複数に加熱量を減少できるように構成したり、複数の
電気ヒータを設け複数に加熱量を減少できるように構成
しても構わない。
【0012】また、この設定器11には前記ドライ運転
とは多少制御が異なる特定のドライ運転を行わせるため
のスイッチ12が設けられている。
【0013】スイッチ12の押される前の設定が冷房運
転あるいはドライ運転の場合、前記制御器7は室温と湿
度との関係によって冷却器5と加熱器4とを図2に示す
ように制御する。
【0014】制御器7は制御手段10の働きにより、B
ゾーンやDゾーンの制御のように室温が所定値23℃以
上のとき加熱器4での加熱量をAゾーンやCゾーンの制
御に比べて減少させ、かつ、AゾーンやBゾーンの制御
のように相対湿度が所定値70%以上のとき冷却器5で
冷却量をCゾーンやDゾーンの制御に比べて増加させて
いる。
【0015】図中の周波数fは圧縮機6に印加されるも
ので、fが18Hzのとき加熱器4での加熱量と冷却器
5での冷却量とが等しく、fが12Hzのとき加熱器4
での加熱量は冷却器5での冷却量より少し大きいもので
ある。
【0016】また、BゾーンやDゾーンでは後述する室
内送風機は間欠運転されている。
【0017】このためAゾーンでは温度の変動のない等
温ドライ運転が行われ、Bゾーンでは温度低下のやや大
きい冷房気味ドライ運転が行われ、Cゾーンでは温度上
昇の小さい暖房気味ドライ運転が行われ、Dゾーンでは
温度低下の小さい冷房気味ドライ運転が行われる。
【0018】また、スイッチ12の押される前の設定が
暖房運転の場合、制御器7は図3に示すように制御す
る。
【0019】このとき、空気調和機1の冷暖切換弁[図
示せず]が切換えられて、冷却器5は加熱器として働
き、加熱器4は働いていない。
【0020】室温が10℃未満のとき、例えばGゾーン
のときは、冷却器5での放熱は室温が10℃になるまで
継続される。
【0021】室温が10℃以上22℃未満、かつ、相対
湿度が60%以上のとき、例えばHゾーンのときは、制
御器7が目標室温を室温+0.22×(湿度−60%)
で演算し、この室温になるまで冷却器5での放熱を継続
させる。
【0022】すると、相対湿度は60%未満になるよう
に制御される。
【0023】尚、スイッチ12が押されて2時間30分
経過するとこの特定のドライ運転が停止され、ドライ運
転に運転モードが切換わる。
【0024】図4において、15は空気調和機1の室内
機、16は吸込口17を有する吸込グリル、18は加熱
器4を取付けるための取付具、20は室内送風機、21
はドレンパンであり、前記加熱器4と冷却器5とは同一
の風路22中に配置されている。
【0025】このように構成された空気調和機1では、
前運転モードが冷房運転やドライ運転のときスイッチ1
2が押されると、図2に示すように制御される。
【0026】温度が23℃以上のとき、例えばBゾーン
やDゾーンのときのように多少温度が下がり気味でもそ
んなに不快感を感じない程度の温度のときは、制御手段
10により加熱器4での加熱量が減少され、加熱に要す
るエネルギーが節約される。
【0027】しかも、相対湿度が70%以上のとき、例
えば、AゾーンやBゾーンのときのように人が蒸暑さを
感じる相対湿度のときは、制御手段10により冷却器5
での冷却量が増加され、除湿量が増え、速やかに相対湿
度が60%に近づく。
【0028】この発明の空気調和機1では、温度と湿度
とに応じて加熱量と冷却量とを選択しているので、加熱
に要するエネルギーを節約でき、しかも、湿度の制御を
速やかに行える。
【0029】尚、この実施例では、温度及び湿度の所定
値を1つしか設定していないが、この所定値を複数設定
しもっと多段階に冷却量と加熱量とを制御するようにし
ても良い。
【0030】
【発明の効果】この発明の空気調和機は、冷却器、加熱
器、送風機の運転を、室温並びに湿度に応じて6つの制
御手段で行うようにしたので、制御器によって湿度が所
定値以上のときに加熱器での加熱量が減少され、かつ、
湿度が所定値以上のとき冷却器での冷却量が増加され、
室内を快適な状態にきめ細かく制御することができると
共に、加熱に要するエネルギーが節約できる。
【0031】しかも、制御手段により、湿度が所定以上
のとき冷却器での冷却量が大きくされ、除湿量が増加す
るので、速やかに湿度が所定値に近づく。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す空気調和機の概略構
成図である。
【図2】同空気調和機がドライ運転あるいは冷房運転時
の特定のドライ運転を示す説明図である。
【図3】同空気調和機が暖房運転時の特定のドライ運転
を示す説明図である。
【図4】同空気調和機の室内機の断面図である。
【符号の説明】
1 空気調和機 4 加熱器 5 冷却器 7 制御器 10 制御手段 22 風路
フロントページの続き (72)発明者 進士 幹泰 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三 洋電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−163724(JP,A) 特開 昭62−129639(JP,A) 特開 平1−222137(JP,A) 特開 平3−260539(JP,A) 実開 昭62−154350(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 102 F24F 11/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却器と加熱器とを送風機が配置された同
    一風路内に設け、この冷却器の冷却量と加熱器の加熱量
    と送風機の運転とを制御する制御器を備えた空気調和機
    において、 室温が高温設定値以上の場合は室内湿度とは無関係に
    冷却器のみと送風機の運転による冷房運転手段と、 室内湿度が低湿度以下の場合は室内温度とは無関係に
    送風機の運転による送風運転手段と、 室温が前記高温設定値よりも低い低温設定値以下で、
    且つ室内湿度が前記低湿度よりも高い高湿度設定値以上
    の場合は加熱器の加熱量と冷却器の冷却量が等しくなる
    ように制御した等温ドライ運転手段と、 室温が低温設定値以上高温設定値未満で、且つ室内湿
    度が高湿度設定値以上の場合は前記等温ドライ運転手段
    時の冷却量と同様な冷却量の冷却器と送風機の間欠運転
    による大冷房気味ドライ運転手段と、 室温が低温設定値以下で、且つ室内湿度が低湿度以上
    高湿度未満の場合は加熱器の加熱量が冷却器の冷却量よ
    りの大きくなるように制御した暖房気味ドライ運転手段
    と、 室温が低温設定値以上高温設定値未満で、且つ室内湿
    度が低湿度以上高湿度未満の場合は前記暖房ドライ運転
    手段時の冷却量と同様な冷却器と送風機の運転による小
    冷房気味ドライ運転手段と、 を有することを特徴とする空気調和機。
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