JP3187573B2 - 情報記録媒体の製造方法及び情報記録再生方法 - Google Patents

情報記録媒体の製造方法及び情報記録再生方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧印加時露光記録方
法により記録された静電情報を可視情報として得ること
のできる情報記録媒体の製造方法に関し、特に情報記録
層表面に硬化ムラがなく、これによる透過率ムラのな
い、また透過光により情報を再生する際にざらつきのな
い高解像、高感度の情報記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真技術においては、一対の
電極間に光導電層上にネマチック液晶を封入した液晶セ
ル、液晶配向用絶縁層を順次積層した情報記録媒体が知
られ、情報記録に際しては電極間に電圧を印加した状態
で情報露光して情報露光部における光導電層の抵抗を下
げて液晶を配向させ、偏向板を使用して可視像を得るも
のが知られている。
【0003】この情報記録媒体は、液晶を封入するため
にセル化する必要があり、しかも初期においてツイスト
ネマチック配向を行うためにセル両面をラビング処理等
により配向処理した絶縁膜を設けたり、更にセルギャッ
プを一定に保つためにスペーサーを混合する必要があ
り、解像度の高い像を得ることかできない。又、ギャッ
プあるいはセルを作製するためにリジッドで透明性のあ
る支持体が必要であることから、光学的な問題がある。
更に、このように初期状態において配向処理を施したも
のは、読み取りの際に偏光板を用いなければ検出するこ
とができないという問題もある。
【0004】一方、最近、液晶セルにおける液晶層に高
分子分散型液晶としたものが開発され、このような媒体
においてはITO電極を有する2枚の基板に挟持した状
態で保持されているが、この媒体を基板/ITO電極/
液晶層の構成とし、感光体と対向させた状態での電圧印
加時露光により、情報光に応じた放電現象により液晶層
に静電情報を記録する方法に使用する場合には、高分子
分散型液晶においてその表面に液晶の滲み出し現象が起
こり、情報記録に際してノイズとなるという問題があ
る。また基板/ITO電極/液晶層/ITO電極の構成
として両電極間に電圧印加して液晶層を配向させて情報
記録する方法に使用する場合には、やはり液晶の滲み出
しにより、表面層のITO電極にひび割れ、浮きだし等
が生じ導電性が低下するという問題が生じる。
【0005】そして、本出願人は、この種の媒体におけ
る情報記録層を形成する樹脂として、紫外線硬化樹脂を
使用することにより、その情報記録層内部を液晶相と紫
外線硬化樹脂相とが分散した構造を有し、その外表面を
紫外線硬化樹脂スキン層となしうることを見出し、先に
出願した(特願平4−24580号)。この情報記録層
は、その表面が樹脂層のみから形成されるため、液晶の
滲み出し現象が生じなく、光センサーを使用した情報記
録においてノイズのない記録が行え、かつ樹脂層上にス
パッタ法によりITO膜等の電極層を直接形成すること
を可能とするものである。しかしながら、情報記録層を
紫外線照射により形成する際に、その照射方法により硬
化ムラが発生し、微小なノイズが発生するという問題が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液晶層とし
て高分子分散型液晶を使用する情報記録媒体の製造方法
の改良に関するものであり、情報記録層の形成に際して
硬化ムラをなくし、これによる光透過率ムラを防止し、
また透過光により情報を再生する際にざらつきの発生し
ない高解像、高感度の情報記録媒体の製造方法の提供を
課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の情報記録媒体
は、電極層上に液晶相及び樹脂相とからなる情報記録層
を有する情報記録媒体の製造方法において、液晶、紫外
線硬化型樹脂形成材料及び弗素系界面活性剤との混合溶
液を電極層上に塗布し、次いでその光源が少なくとも2
つ以上の異なる電圧位相をもつ紫外線ランプを組み合わ
せることにより紫外線照射して硬化させ、その外表面を
紫外線硬化型樹脂のみからなるスキン層に形成して情報
記録層を形成することを特徴とする。
【0008】本発明で製造される情報記録媒体について
説明する。図1は、情報記録媒体の断面を模式的に説明
するための図で、図中3は情報記録媒体、11は情報記
録層、13は電極層、15は基板である。
【0009】情報記録層11は、液晶相と樹脂相とから
なるものであり、液晶材料としてはスメクチック液晶、
ネマチック液晶、コレステリック液晶或いはこれらの混
合物を使用することができるが、液晶の配向性を保持
し、情報を永続的に保持させる、所謂メモリー性の観点
からはスメクチック液晶を使用するのが好ましい。
【0010】スメクチック液晶としては、液晶性を呈す
る物質の末端基の炭素鎖が長いシアノビフェニル系、シ
アノターフェニル系、フェニルエステル系、更に弗素系
等のスメクチックA相を呈する液晶物質、強誘電性液晶
として用いられるスメクチックC相を呈する液晶物質、
或いはスメクチックH、G、E、F等を呈する液晶物質
等が挙げられる。又、ネマチック液晶を使用してもよ
く、スメクチック或いはコレステリック液晶と混合する
ことによりメモリー性を向上させることができ、例え
ば、シッフ塩基系、アゾキシ系、アゾ系、安息香酸フェ
ニルエステル系、シクロヘキシル酸フェニルエステル
系、ビフェニル系、ターフェニル系、フェニルシクロヘ
キサン系、フェニルピリジン系、フェニルオキサジン
系、多環エタン系、フェニルシクロヘキセン系、シクロ
ヘキシルピリミジン系、フェニル系、トラン系等の公知
のネマチック液晶を使用できる。又、ポリビニルアルコ
ール等と液晶材料を混合してマイクロカプセル化したも
のも使用できる。尚、液晶材料を選ぶ際には、屈折率の
異方向性の大きい材料の方がコントラストがとれるので
好ましい。
【0011】樹脂相を形成する材料としては、液晶材料
と共通の溶媒に相溶性を有する溶媒可溶型の熱硬化性樹
脂、例えばアクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、及びこれらを主体とした共
重合体等、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等を使用しても
よいが、紫外線硬化型樹脂であって、モノマー、オリゴ
マーの状態で液晶材料と相溶性を有するもの、或いはモ
ノマー、オリゴマーの状態で液晶材料と共通の溶媒に相
溶性を有するものを好ましく使用できる。
【0012】このような紫外線硬化型樹脂としては、例
えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等が挙
げられ、モノマー、オリゴマーの状態で、例えばジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロール
プロパントリアクリレート、ポリエチレングリコールジ
アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレー
ト、イソシアヌール酸(エチレンオキサイド変性)トリ
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジアクリレート、ヘキサンジオー
ルジアクリレート等の多官能性モノマー或いは多官能性
ウレタン系、エステル系オリゴマー、更にノニルフェノ
ール変性アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、
2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート
等の単官能性モノマー或いはオリゴマー等が挙げられ
る。
【0013】溶媒としては、酢酸−n−ブチルに対する
相対蒸発速度が2より小さい溶剤であって、液晶、紫外
線硬化型樹脂形成材料、光硬化剤、弗素系界面活性剤の
それぞれに共通の溶媒であれることが必要である。「酢
酸−n−ブチルに対する相対蒸発速度が2より小さい溶
剤」とは、例えば原崎勇次著「わかりやすいコーティン
グ技術」217頁〜221頁、理工出版社刊に記載され
るものであり、蒸発速度とは一定温度での揮発性であ
り、 で定義され、Rが2より小さいものである。
【0014】本発明において使用しうる溶剤としては、
キシレン(R=0.76)、シクロヘキサノン(R=
0.32)等の蒸発速度の比較的遅いものが好ましく、
またクロロホルム等に代表されるハロゲン化炭化水素系
溶媒、メチルセロソルブ等に代表されるアルコール誘導
体系溶媒、ジオキサン等に代表されるエーテル系溶媒が
挙げられる。その他、具体的には、メチルアルコール、
変性エタノール、イソプロパノール、n−プロパノー
ル、sec−ブタノール、イソブタノール、n−ブタノ
ール、メチルイソブチルカルビノール、ジイソブチルカ
ルビノール、ヘキシレングリコール、酢酸−sec−ブ
タノール、酢酸イソブチル(98%)、酢酸n−ブチ
ル、酢酸メチルアルミ、酢酸アルミ(95%異性体混合
物)、乳酸エチル、メチルオキシトール、エチルオキシ
トール、イソプロピルオキシトール、メチルオキシトー
ルアセテート、エチルオキシトールアセテート、ブチル
オキシトール、メチルジオキシトール、エチルジオキシ
トール、ブチルジオキシトール、ブチルジオキシトール
アセテート、メチルイソブチルケトン、エチルアミルケ
トン、Pent−O−xone(ME−6K)、メチル
シクロヘキサノン、ジイソブチルケトン、ジアセトンア
ルコール、イソホロン、1,4−ジオキサン、パークロ
ロエチレン、ジクロロプロパン、2−ニトロプロパン、
トルエン、SBP100/140、ゴム溶剤、キシレ
ン、SBP140/165、SBP6、SBP11、S
hellsolA、ホワイトスピリット(LAWS)、
ShellsolE、ShellsolTD、ホワイト
スピリット(115°F引火)、ShellsolT、
ShellsolAB、Distillate、Sol
vent300、ShellsolN、Shellso
lRA、ShellsolK、ShellsolR、S
olvent350等を挙げることができる。
【0015】光硬化剤としては、例えば2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(チバ
ガイギー社製「ダロキュア1173」)、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー社製
「イルガキュア184」)、1−(4−イソプロピルフ
ェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−
オン(チバガイギー社製「ダロキュア1116」)、ベ
ンジルジメチルケタール(チバ・ガイギー社製「イルガ
キュア651」)、2−メチル−1−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルホリノプロパノン−1(チバ
・ガイギー社製「イルガキュア907」)、2,4−ジ
エチルチオキサントン(日本化薬社製「カヤキュアDE
TX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化
薬社製「カヤキュアEPA」)との混合物、イソプロピ
ルチオキサントン(ワードブレキンソップ社製「クンタ
キュア・ITX」とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル
との混合物等が挙げられるが、液状である2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンが液
晶材料、重合体形成性モノマー若しくはオリゴマーとの
相溶性の面で特に好ましい。
【0016】液晶材料と樹脂の使用割合は、液晶の含有
量が10重量%〜90重量%、好ましくは40重量%〜
80重量%となるように使用するとよく、10重量%未
満であると情報記録により液晶相が配向しても光透過性
が低く、また、90重量%を越えると液晶の滲み出し等
の減少が生じ、画像ムラが生じ好ましくない。液晶は情
報記録相中に多く存在させることにより、コントラスト
比を向上させ、動作電圧を低くすることができる。
【0017】また、情報記録層は、液晶相の光屈折率と
樹脂相の光屈折率とをほぼ同じものとしておくことによ
り、電界のかからない状態では光散乱により不透明であ
り、電界がかかると液晶相が配向し、情報記録部を透明
状態とすることができるものであり、情報再生に際して
も偏向板が不用であり、読み取りに際しての光学系が単
純化しうる。
【0018】本発明においては、電極層に対する濡れ性
と共に、情報記録層表面に樹脂のみからなるスキン層を
形成させることを目的として弗素系界面活性剤が添加さ
れる。このような弗素系界面活性剤としては、例えば住
友3M(株)製、フロラードFC−430、同フロラー
ドFC−431、N−(n−プロピル)−N−(β−ア
クリロキシエチル)−パーフルオロオクチルスルホン酸
アミド〔三菱マテリアル(株)製EF−125M〕、N
−(n−プロピル)−N−(β−メタクリロキシエチ
ル)−パーフルオロオクチルスルホン酸アミド〔三菱マ
テリアル(株)製EF−135M〕、パーフルオロオク
タンスルホン酸〔三菱マテリアル(株)製EF−10
1〕、パーフルオロカプリル酸〔三菱マテリアル(株)
製EF−201〕、N−(n−プロピル)−N−パーフ
ルオロオクタンスルホン酸アミドエタノール〔三菱マテ
リアル(株)製EF−121〕、更に三菱マテリアル
(株)製EF−102、同EF−103、同EF−10
4、同EF−105、同EF−112、同EF−12
1、同EF−122A、同EF−122B、同EF−1
22C、同EF−122A3、同EF−123A、同E
F−123B、同EF−132、同EF−301、同E
F−303、同EF−305、同EF−306A、同E
F−501、同EF−700、同EF−201、同EF
−204、同EF−351、同EF−352、同EF−
801、同EF−802、同EF−125DS、同EF
−1200、同EF−L102、同EF−L155、同
EF−L174、同EF−L215等が挙げられる。ま
た、3−(2−パーフルオロヘキシル)エトキシ−1,
2−ジヒドロキシプロパン〔三菱マテリアル(株)製M
F−100〕、N−n−プロピル−N−2,3−ジヒド
ロキシプロピルパーフルオロオクチルスルホンアミド
〔三菱マテリアル(株)製MF−110〕、3−(2−
パーフルオロヘキシル)エトキシ−1,2−エポキシプ
ロパン〔三菱マテリアル(株)製MF−120〕、N−
n−プロピル−N−2,3−エポキシプロピルパーフル
オロオクチルスルホンアミド〔三菱マテリアル(株)製
MF−130〕、パーフルオロヘキシルエチレン〔三菱
マテリアル(株)製MF−140〕、N−〔3−トリメ
トキシシリル)プロピル〕パーフルオロヘプチルカルボ
ン酸アミド〔三菱マテリアル(株)製MF−150〕、
N−〔3−トリメトキシシリル)プロピル〕パーフルオ
ロヘプチルスルホンアミド〔三菱マテリアル(株)製M
F−160〕等が挙げられる。弗素系界面活性剤は、液
晶と樹脂形成材料の合計量に対して0.1〜20重量%
の割合で使用される。また、必要に応じて、溶液の塗布
適性を向上させ、表面性を良くするためにレベリング剤
を添加してもよい。
【0019】次に、情報記録層の形成方法について、順
を追って説明する。 (1)液晶、樹脂形成用材料、光重合開始剤、界面活性
剤を、酢酸−n−ブチルに対する相対蒸発速度が2より
小さい溶媒と混合し、固形分濃度を10〜60重量%と
する混合溶液とする。溶剤希釈は1〜500cps(2
0℃)、好ましくは10〜200cps(20℃)であ
る。粘度が小さいと塗布液が流れてしまいコーティング
後の膜厚が保持できなく、また粘度が大きいとレベリン
グが困難となる。また、液晶が等方相を保持する温度以
上、好ましくは等方相転移点+10℃の温度の範囲内に
加熱して溶解させる。この際、溶液中に存在する紫外線
硬化樹脂形成材料のゲル化物、ゴミ等を濾過することに
より除去する。ゲル化物、ゴミ等が存在すると情報記録
媒体としてのノイズとなる。
【0020】(2)次いで、混合溶液を電極層上に室温
条件下、でスピンコーター、バーコート、ブレードコー
ター、或いはロールコーター等の塗布方法により均一な
膜厚で均一に塗布する。
【0021】(3)塗布層を、液晶が等方相を保持する
温度以上に加熱した後、好ましくは等方相転移点±10
℃の温度の範囲内に保持し、溶媒を蒸発除去する。混合
溶液を等方相温度以上に加熱する際に溶剤が蒸発乾燥し
ていまうと混合溶液は相分離してしまい、均一な膜は形
成されない。そのため、本発明においては酢酸−n−ブ
チルに対する相対蒸発速度が2より小さい溶媒を使用す
る。相対蒸発速度が2より大きいと、蒸発が早すぎ、上
記の問題を生じる。通常、70℃までの加熱で溶解され
るものであれば、溶剤としてはRが0.3以上で1以下
のものでも問題なく、キシレン(R=0.7)を使用す
るとよく、また、溶解させるために70℃以上の加熱が
必要な場合には、溶剤としてはRが0.3未満のもの、
例えばシクロヘキサノン(R=0.2)を使用するとよ
い。
【0022】また、塗布層の温度が、等方相転移温度よ
り10℃以上低いと、硬化前に液晶と紫外線硬化型樹脂
材料との相分離が生じるという問題が生じる。即ち、液
晶ドメインが成長しすぎ、情報記録層表面にスキン層が
完全に形成されず、液晶の滲み出し現象が生じたり、ま
た紫外線硬化型樹脂がマット化し、正確に情報を取り込
むことが困難となり、好ましくない。また、紫外線硬化
型樹脂が液晶を保持できず、情報記録層を形成されない
ことすらある。また、等方相転移点+10℃以上である
と、その詳細な理由は不明であるが、情報記録層におい
て液晶相と樹脂相との相分離が不明確になる。
【0023】(4)溶媒除去を完全なものとするため
に、乾燥処理はフード乾燥、真空乾燥の2段階に別けて
実施するとよく、これにより、空気の流れによる情報記
録層表面のムラを防止し、干渉縞を防止することができ
る。
【0024】(5)次に、乾燥処理された塗布層をUV
ランプを使用して紫外線照射し、硬化させるが、塗布層
への紫外線照射するにあたっては、赤外線を遮蔽し、2
00nm〜400nmの波長部分が1%以上である紫外
線を使用し、0.1mJ/cm2 以上のエネルギーで照
射することにより、液晶相と樹脂相との相分離に優れた
情報記録層が得られる。
【0025】本発明の情報記録媒体の製造方法は、この
紫外線照射に際して、その光源が少なくとも2つ以上の
異なる電圧位相をもつ紫外線ランプにより紫外線照射し
て硬化させることを特徴とする。
【0026】交流電源を使用して紫外線ランプを照射す
ると、紫外線ランプは交流電源の周波数に応じて点滅す
る。そのため、情報記録層を硬化させる際、その光源で
ある紫外線ランプとして電圧位相が単一の紫外線ランプ
を使用すると、周波数に応じた硬化ムラが生じる。この
問題の解決するために、硬化時に塗布層の温度を溶液成
分の相溶温度より上げると、この現象はなくなるが、そ
の詳細な理由は不明であるが、塗布層内に樹脂の凝集現
象が生じ、情報記録層表面においてざらつきが発生する
という問題を生じる。そのため、本発明においては、紫
外線照射に際して、その光源が少なくとも2つ以上の異
なる電圧位相をもつ紫外線ランプにより紫外線照射して
硬化させることにより硬化ムラを防止するものである。
【0027】複数の紫外線ランプとしては、例えば12
0度ずつ位相が相違する3本の紫外線ランプを使用して
常時一定のエネルギーを供給するとよい。このような組
合せのUV照射装置としては、例えば日本電池(株)製
のCS30(R)3(1)、CS48(R)3(1)、
CS60(L)3(1)等が挙げられる。また、このよ
うに常時一定のエネルギーを供給する方法として、他に
も、例えば電圧をパルス状や直流等の形態としてもよ
い。
【0028】(6)このようにして形成される情報記録
層の平均膜厚は、1μm〜30μmとされるが、このよ
うな膜厚において、厚すぎると動作電圧が高くなるが、
一般に感度をあげたい場合には膜厚を薄くし、コントラ
ストをあげたい場合には膜厚は厚くするとよい。感度と
共にコントラスト比の優れたものとするには、膜厚とし
ては3μm〜20μm、好ましくは5μm〜10μmの
膜厚とするとよい。これにより高コントラストを維持し
つつ、動作電圧も低くすることができる。また、本発明
の情報記録媒体においては、通常の液晶セルにおいて使
用されるガラスビーズ等のスペーサはノイズの原因とな
る。そのため、情報記録層の膜厚は正確に均一に塗布さ
れることが必要であり、上述した形成法により可能とな
る。膜厚が均一に形成されないとコントラストムラの原
因ともなり、また情報記録時においてもシェーディング
の原因ともなる。上記方法で情報記録層が形成される
と、その膜厚の均一性としては、膜厚が5μm〜10μ
mの場合には、その表面粗さRaを200Å以内とする
ことができ、コントラストムラがなく、また情報記録時
においてもシェーディング現象を生じないものとでき
る。
【0029】情報記録層内部において、微細構造におい
て液晶相と樹脂相との相分離が不完全であると、コント
ラストがとれなくなるという問題を生じる。また、相分
離が不完全であると情報記録層自体が低抵抗化してしま
い、光センサーを使用した静電情報による電界の作用に
よる情報記録に際して、情報記録層における液晶相に有
効に電圧がかからず、液晶駆動が緩慢になり、低感度化
を生じるという問題がある。また、相分離が不完全であ
ると、紫外線硬化樹脂形成材料を赤外線を含有するUV
ランプにより照射すると、不要な加熱により、不均一な
収縮をひきおこし、情報記録媒体として致命的な均一均
質な情報記録層とできないという重大な問題を生じる。
【0030】このようにして情報記録層を形成すると、
情報記録層表面に0.6μm程度の膜厚のスキン層が形
成されると共に、情報記録層内部は、一次粒径が0.0
3μm〜0.3μmの樹脂粒子が充填され、その間を液
晶相が連通した構造を有するものとできる。また、紫外
線硬化型樹脂形成材料としては、その平均分子量/平均
官能基で示されるパラメータが160以下の多官能性の
紫外線硬化性樹脂材料を使用すると、その表面スキン層
が耐久性に優れたものとできる。
【0031】情報記録層表面に耐久性のあるスキン層が
形成されることにより、情報記録層における液晶の使用
割合を増大することができ、また情報記録層表面への液
晶の滲み出しがなく、これによる画像の乱れを無くすこ
とができ、高品質の画像が得られる。
【0032】電極層13は、透明性または不透明性でも
よいが、比抵抗値が106 Ω・cm以下の金属薄膜導電
膜、酸化インジウム錫等の無機金属酸化物導電膜、四級
アンモニウム塩等の有機導電膜等である。電極層は蒸
着、スパッタリング、CVD、コーティング、メッキ、
ディッピング、電解重合等の方法により形成される。ま
たその膜厚は電極を構成する材料の電気特性、および情
報記録の際の印加電圧により変化させる必要があるが、
例えばITO膜では100Å〜3000Å程度であり、
情報記録層との間の全面、或いは情報記録層の形成パタ
ーンに合わせて形成される。
【0033】基板15は、透明または不透明なもののい
ずれでもよいが、カード、フィルム、テープ、ディスク
等の形状を有した情報記録媒体を強度的に支持するもの
であり、情報記録層が支持性を有する場合には設ける必
要がないが、情報記録層を支持することができるある程
度の強度を有していれば、その材質、厚みは特に制限が
ない。例えば可撓性のあるプラスチックフィルム、或い
は硝子、プラスチックシート、カード等の剛体が使用さ
れる。具体的には、情報記録媒体がフレキシブルなフィ
ルム、テープ、ディスク、カード形状をとる場合には、
フレキシブル性のあるプラスチックフィルムが使用さ
れ、強度が要求される場合には、剛性のあるシート、ガ
ラス等の無機材料等が使用される。
【0034】尚、透過光で情報を再生する場合には、電
極及び基板は透明性を有することが必要であり、その場
合、電極層が設けられる基板における他方の面には、必
要に応じて反射防止効果を有する層を積層するか、また
反射防止効果を発現しうる膜厚に透明基板を調整する
か、更に両者を組み合わせることにより反射防止性を付
与してもよい。
【0035】次に、情報記録媒体への情報記録方法につ
いて説明する。本発明の情報記録媒体への情報記録に
は、光センサー、熱、レーザー、コロナ帯電等の方法を
使用して、記録されるが、好ましくは、光センサーを使
用し、情報記録するとよい。このような光センサーとし
ては、透明基板上に電極層、光導電層を積層してなるも
ので、その光導電層としては、情報光に応じた電荷発生
機能と電荷輸送機能を同時に有する単層系のものと、電
極層上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した積層系
のものがある。光導電層は、一般には光が照射されると
照射部分で光キャリア(電子、正孔)が発生し、それら
のキャリアが層幅を移動することができる機能を有する
ものであり、特に電界が存在する場合にその効果が顕著
である層である。このような光センサーとしては、例え
ば特願平4−287983号に記載の光センサーが挙げ
られる。この公報に記載された光センサーは、光照射時
において情報記録媒体に付与される電界または電荷量が
光照射につれて増幅され、また光照射を終了した後でも
電圧を印加し続けるとその導電性を持続し、引続き電界
または電荷量を情報記録媒体に付与し続ける作用を有す
るものである。
【0036】光センサーを組み込んだ情報記録装置を図
2に示す。図中1は光センサー、3は情報記録媒体、1
3″は光センサー電極、14は光導電層、11は情報記
録層、13は情報記録媒体電極、15は基板、19はス
ペーサー、21は光源、22は駆動機構を有するシャッ
ター、23はパルスジェネレーター(電源)、24は暗
箱を示す。
【0037】電極13、13″間に、パルスジェネレー
ター23により電圧を印加しつつ、光源21から情報光
を入射させると、光が入射した部分の光導電層14で発
生した光キャリアは、両電極により形成される電界によ
り情報記録層11側の界面まで移動し、電圧の再配分が
行われ、情報記録層11における液晶相が配向し、情報
光のパターンに応じた記録が行なわれる。図においては
感光体側を正極とし、情報記録媒体側を負極としている
が、光センサーの放電特性に応じてその極性が設定され
ることはいうまでもない。
【0038】印加電圧を設定するにあたっては、液晶材
料によっては低電圧で作動するものもあるので、光セン
サー、空気ギャップ、情報記録媒体のそれぞれの電圧配
分を適宜設定して、情報記録層にかかる電圧をその作動
電圧領域に設定するとよい。この光センサーによる情報
記録は、面状アナログ記録が可能であり、また液晶相の
配向が静電電荷レベルで配向させることができるので、
銀塩写真法と同様の高解像度が得られ、また、露光パタ
ーンは液晶相の配向により可視像化されて保持される。
【0039】本発明の情報記録媒体への情報入力方法と
しては、カメラによる方法、またレーザーによる記録方
法がある。カメラによる方法としては、通常のカメラに
使用されている写真フィルムの代わりに情報記録媒体が
使用され、記録部材とするもので、光学的なシャッタも
使用しうるし、また電気的なシャッタも使用しうるもの
である。また、プリズム及びカラーフィルターにより光
情報を、R、G、B光成分に分離し、平行光として取り
出しR、G、B分解した情報記録媒体3セットで1コマ
を形成するか、または1平面上にR、G、B像を並べて
1セットで1コマとすることにより、カラー撮影するこ
ともできる。
【0040】また、レーザーによる記録方法としては、
光源としてはアルゴンレーザー(514.488n
m)、ヘリウム−ネオンレーザー(633nm)、半導
体レーザー(780nm、810nm等)が使用でき、
画像信号、文字信号、コード信号、線画信号に対応した
レーザー露光をスキャニングにより行うものである。画
像のようなアナログ的な記録は、レーザーの光強度を変
調して行い、文字、コード、線画のようなデジタル的な
記録は、レーザー光のON−OFF制御により行う。ま
た画像において網点形成されるものには、レーザー光に
ドットジェネレーターON−OFF制御をかけて形成す
るものである。
【0041】情報記録媒体に記録された静電情報は、図
3に示すように、透過光により情報を再生すると、情報
記録部では液晶が電界方向に配向するために光Aは透過
するのに対して、情報を記録していない部位においては
光Bは散乱し、情報記録部とのコントラストがとれる。
液晶の配向により記録された情報は、透過光により目視
による読み取りが可能な可視情報であるが、投影機によ
り拡大して読み取ることもでき、レーザースキャニン
グ、或いはCCDを用いて透過光により読み取りをする
ことにより高精度で情報を読み取ることができ、必要に
応じてシュリーレン光学系を用いることにより散乱光を
防ぐことができる。更に、反射光により読み取ることも
できる。コントラストが問題になる場合には、何れかの
層に反射層を設けるとよい。
【0042】また、情報記録媒体は、その使用態様に応
じて適宜の大きさにその層幅方向に切断されて使用され
るが、その切断面においては情報記録層内部が露出し、
保存時において液晶相の滲み出しが生じる。この滲み出
し現象が生じると、情報記録をした際、その情報記録媒
体の端部において正確な情報記録ができないという問題
が生じる。これを防止するためには、情報記録媒体を適
宜形状に切断した後、その切断面に上記同様に樹脂層を
塗布法またはラミネート法により同様に積層し、その切
断面を保護するとよい。
【0043】本発明の情報記録媒体は、静電情報を液晶
の配向により可視化した状態で記録するものであるが、
液晶と樹脂との組合せを選ぶことにより、一旦配向し、
可視化した情報は消去せず、メモリ性が付与される。メ
モリーを消去するには等方相転移付近の高温に加熱する
とよく、再度情報記録に使用することができる。
【0044】
【作用及び発明の効果】本発明の情報記録媒体の製造方
法は、情報記録層をその光源が少なくとも2つ以上の異
なる電圧位相をもつ紫外線ランプを組み合わせることに
より紫外線照射して硬化させることにより、電圧位相が
単一な紫外線ランプを使用する場合に比して、情報記録
層の形成に際しての硬化ムラをなくすことができ、これ
による光透過率ムラや透過光により情報を再生する際に
ざらつきの発生しない高解像、高感度の情報記録媒体を
製造しうるものである 以下、実施例を説明するが、実施例中、「部」は重量
部、「%」は重量%を示す。
【0045】
【実施例】充分洗浄した厚さ1.1mmのガラス基板上
に、膜厚2000Åの酸化インジウム錫(ITO)膜を
スパッタ法により成膜し、電極層を得た。その電極上
に、 ・多官能モノマー(ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート、東亜合成化学社製、M−400、分子量/官
能基=117)40部、 ・光硬化開始剤(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−1−オン、チバガイギー社製:商品名
ダロキュア1173)2部、 ・スメクチック液晶(BDH社製:S−6)60部、 ・界面活性剤(住友3M社製:商品名フロラードFC−
430)3部 をキシレン(純正化学(株)製、試薬特級)105部中
に溶解した溶液を、スピンコート法(300rpm、1
0秒)により塗布した後、47℃で3分間乾燥し、次い
で47℃で3分間減圧乾燥させた。尚、上記塗布液にお
ける相溶−非相溶温度は49℃である。
【0046】乾燥後、電圧位相がそれぞれ120度ずつ
相違する紫外線ランプを組み合わせた日本電池(株)
製、CS30(R)3(1)を使用して600mJ/c
2 のUV光を照射して、膜厚6μmの情報記録層を形
成し、本発明の情報記録媒体を得た。この情報記録媒体
の600nmの光での透過率は38%であり、読み取る
際、ざらつきはなく、また、透過率ムラのないものであ
った。
【0047】(光センサーの作製) ・電荷発生剤として下記構造
【0048】
【化1】
【0049】を有するフルオレノンアゾ顔料(日本感光
色素社製)3部、ポリエステル樹脂(東洋紡社製、バイ
ロン200)1部、1,4−ジオキサン:シクロヘキサ
ノン=1:1の混合溶媒を使用して、固形分2%とした
100g溶液を、ペイントシェーカーで充分分散して塗
工液とし、膜厚500Å、抵抗値80Ω/cm2のIT
O膜を有するガラス基板のITO側に、2ミルのギャッ
プのブレードコーターを使用して塗布し、100℃、1
時間乾燥して、膜厚0.3μmの電荷発生層を積層し
た。この電荷発生層上に、電荷輸送剤として下記構造
【0050】
【化2】
【0051】のパラジメチルスチルベンを25部、ポリ
スチレン樹脂(デンカ社製、HRM−3)5部、1,
1,2−トリクロロエタン102部、ジクロロメタン6
8部とを混合した塗工液を、ブレードコーターを使用し
て塗布し、80℃、2hr乾燥して電荷輸送層を積層
し、電荷発生層と電荷輸送層とからなる膜厚20μmの
光導電層を設け、光センサーを得た。
【0052】次に、得られた光センサーと、上記で作製
した本発明の情報記録媒体とを、10μmのPETフイ
ルムをスペーサーとして対向して配置し、図2の記録装
置に組み込み、光センサー側を正、情報記録媒体側を負
として、800Vの直流電圧を印加した。電圧印加状態
で、光センサー側から照度1000ルックスのハロゲン
ランプを光源とする露光を0.1秒間行い、露光終了
後、情報記録媒体を取り出し、情報記録を完了した。露
光部は透明となり、この部分の透過率は90%となり、
コントラスト比の優れるものであった。
【0053】また、露光方法として通常のカメラを使用
し、800Vの電圧印加状態で露出f=1.4、シャッ
タースピード1/60秒で屋外、昼間の被写体撮影を行
った。露光後、情報記録媒体を取り出したところ、諧調
性を有する画像を透視できた。また、この情報記録媒体
をCCDラインセンサーを用いたスキャナーにより読み
取り、更に、昇華プリンターで出力した結果、諧調性を
有し、高解像度のハードコピーが得られた。
【0054】本発明の情報記録媒体における情報記録層
切断面を熱メタノールを用いて、液晶を抽出し、乾燥さ
せた後、走査型電子顕微鏡(日立製作所(株)製、S−
800、10000倍)で内部構造を観察したところ、
層の表面は0.6μm厚の紫外線硬化型樹脂で覆われ、
層内部には、粒径0.1μmの樹脂粒子が充填している
構造を有していることがわかった。
【0055】また、情報記録層上に、上部電極として膜
厚500ÅのITO膜をスパッタ法により成膜し、両電
極間にリード線を取り付け、端子に10Hzの三角波5
00V、0.1秒間印加したところ、電圧印加前の光透
過率が38%(633nm)のものが電圧印加後は90
%となった。また、液晶駆動性を測定したところ、V10
(633nmでの光での透過率が10%となる電圧)が
190V、V90(633nmでの光での透過率が10%
となる電圧)が250Vであり、抵抗値は2×1011Ω
cmであった。
【0056】
【比較例1】実施例1における情報記録媒体の作製に際
して、紫外線照射を紫外線ランプ〔日本電池(株)製、
CS30(R)1(1)〕1本で同様に行ったところ、
硬化した情報記録層表面には250μmピッチの縞状の
ノイズが発生し、透過率ムラが発生した。
【0057】
【比較例2】実施例1における情報記録層の形成に際し
て、その塗布層の温度を乾燥条件として、51℃で3分
間乾燥させ、ついで51℃で2分間の減圧乾燥とし、実
施例1における温度条件より高くして乾燥させた。次い
で、紫外線照射を紫外線ランプ〔日本電池(株)製、C
S30(R)1(1)〕1本で同様に行ったところ、透
過率ムラはないものの、ざらつきが発生した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明における情報記録媒体の断面を
示す模式図である。
【図2】図2は、光センサーを使用した情報記録装置の
概略図である。
【図3】図3は、情報記録媒体におけ記録情報の再生方
法を説明するための図である。
【符号の説明】
1は光センサー、3は情報記録媒体、11は情報記録
層、13、13″は電極層、14は光導電層、15は基
板、19はスペーサー、21は光源、22は駆動機構を
有するシャッター、23はパルスジェネレーター(電
源)、24は暗箱、Aは透過光、Bは散乱光である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1334 G02F 1/13 505

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極層上に液晶相及び樹脂相とからなる
    情報記録層を有する情報記録媒体の製造方法において、
    液晶、紫外線硬化型樹脂形成材料及び弗素系界面活性剤
    との混合溶液を電極層上に塗布し、次いでその光源が少
    なくとも2つ以上の異なる電圧位相をもつ紫外線ランプ
    を組み合わせることにより紫外線照射して硬化させ、そ
    の外表面を紫外線硬化型樹脂のみからなるスキン層に形
    成して情報記録層を形成することを特徴とする情報記録
    媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 電極層上に液晶相及び樹脂相とからなる
    情報記録層を有する情報記録媒体において、該情報記録
    層が、液晶、紫外線硬化型樹脂形成材料及び弗素系界面
    活性剤との混合溶液を電極層上に塗布した後、その光源
    が少なくとも2つ以上の異なる電圧位相をもつ紫外線ラ
    ンプを組み合わせることによる紫外線照射により硬化さ
    れ、その外表面が紫外線硬化型樹脂のみからなるスキン
    層に形成されたものである情報記録媒体と、電極層上に
    光導電層を設けた光センサーとを接触又は非接触で対向
    配置し、情報記録媒体と光センサーの両電極間に電圧を
    印加しつつ、情報露光し、情報に応じて液晶相を配向さ
    せることにより情報記録を行い、記録情報を再生するに
    あたっては透過光または反射光により可視情報として再
    生することを特徴とする情報記録再生方法。
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