JP3187048B2 - 架橋性ポリマー組成物 - Google Patents

架橋性ポリマー組成物

Info

Publication number
JP3187048B2
JP3187048B2 JP50986892A JP50986892A JP3187048B2 JP 3187048 B2 JP3187048 B2 JP 3187048B2 JP 50986892 A JP50986892 A JP 50986892A JP 50986892 A JP50986892 A JP 50986892A JP 3187048 B2 JP3187048 B2 JP 3187048B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silane
group
polymer
composition
silyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP50986892A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06506257A (ja
Inventor
リーエン,クラウス
ベイン リード,ウィリアム
Original Assignee
ボレアリス ホールディング アクティーゼルスカブ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GB919111755A external-priority patent/GB9111755D0/en
Priority claimed from GB919111754A external-priority patent/GB9111754D0/en
Application filed by ボレアリス ホールディング アクティーゼルスカブ filed Critical ボレアリス ホールディング アクティーゼルスカブ
Publication of JPH06506257A publication Critical patent/JPH06506257A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3187048B2 publication Critical patent/JP3187048B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/54Silicon-containing compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/54Silicon-containing compounds
    • C08K5/5406Silicon-containing compounds containing elements other than oxygen or nitrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/54Silicon-containing compounds
    • C08K5/549Silicon-containing compounds containing silicon in a ring

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、架橋性の有機ポリマー組成物に関するもの
である。より詳細には本発明は、加水分解性シラン基を
有する有機ポリマーからなりポリマーを成形物品(たと
えばケーブル線絶縁体またはパイプ)に熱成形し、次い
でこれら物品をいわゆる「シラノール縮合触媒」の存在
下に水もしくは水蒸気と接触させて架橋させうる架橋性
組成物に関するものである。
加水分解性シラン基を有する有機ポリマーは、好まし
くはシラノール縮合触媒の存在下に水の作用によって架
橋しうることが知られている。この種の架橋性有機ポリ
マーを製造するには多くの方法が知られている。1つの
方法は、不飽和有機モノマー(たとえばエチレン系不飽
和もしくはビニルモノマー)を加水分解性基を有する不
飽和シラン化合物と共重合させることからなっている。
この方法の例はGB−A−2028831号およびGB−A−20395
13号公報に記載されており、これら公報はモノマーを比
較的高温度および高圧力にて遊離基重合開始剤の存在下
に共重合させることによるエチレンとエチレン系不飽和
シラン化合物との架橋性共重合体の製造を開示してい
る。この共重合法の他の例は、GB−A−1415194号公報
に記載されており、この公報はエチレンと末端不飽和シ
ラン化合物とを必要に応じ他のオレフィン不飽和コノモ
ノマーと共に好ましくは比較的低い温度および圧力を用
いる重合条件下に所定のチーグラー触媒を用いて接触さ
せることによる架橋性共重合体の製造を開示している。
さらに、水およびシラノール縮合触媒の作用により架
橋しうるポリマーは、不飽和シラン化合物を予備成形さ
れたポリマー材料にグラフトさせて製造しうることも知
られている。この種のグラフト化法はベースポリマー
(たとえばポリエチレン)と1個もしくはそれ以上の加
水分解性基を有する不飽和シラン化合物とグラフト開始
剤と必要に応じシラノール縮合触媒とを、不飽和シラン
化合物がベースポリマー上にグラフト化されるような条
件下で加熱して行なうことができる。この方法の例はGB
−A−1357549号、GB−A−1234034号、GB−A−128646
0号、US3802913号、US4117063号、US4136132号およびUS
4228255号各公報に開示されている。この種のグラフト
化反応を用いる工業的方法の例はシオプラス法およびモ
ノシル法である(シオプラスおよびモノシルは登録商標
である)。シオプラス法においては、ベースポリマーを
不飽和シランと共にグラフト化開始剤の存在下で加熱す
ると共に、生成物を押出してペレット化させることによ
りペレット状のシラングラフト化した熱可塑性ポリマー
を生成させる。ペレット化したポリマーには次いでシラ
ノール縮合触媒を供給することができ、この触媒はその
ままで或いは好ましくはポリエチレンと前記触媒とのマ
スターバッチ配合物を介し熱成形過程に添加して成形物
品を加工する。これら成形物品を次いで水または水蒸気
に露出して架橋させる。たとえばUS4117195号およびUS4
351790号公報に記載されたモノシル法においては、ベー
スポリマーと不飽和シランとグラフト化開始剤とシラノ
ール縮合触媒とを同時にたとえばGB964428号に記載され
たような特殊な押出器に供給し、グラフト化を「その
場」で生ぜしめると共に架橋性物品(たとえばケーブル
線もしくはパイプ)を直接に押出す。EP−0163865A号は
他の1工程法を記載している。これら生成物は、シラノ
ール縮合触媒の作用下で水蒸気もしくは水に露出して架
橋させることができる。
加水分解性シラン基を有するポリマー物質の他の公知
の形成方法は「エステル交換」法であって、たとえばア
ルコキシ基のような交換しうる機能を持った共重合体
(たとえばエチレン/エチルアクリレート共重合体)ま
たはカルボキシル基を有する共重合体(たとえばエチレ
ン/ビニルアセテート共重合体)を特殊なエステル交換
触媒の存在下に適するシラン化合物で処理する。
たとえばヨーロッパ特許出願第4752号は水硬化性シラ
ン改変アルキレン−アルキルアクリレート共重合体の製
造方法を開示しており、この方法はアルキレン−アルキ
ルアクリレート共重合体(たとえばエチレン−エチルア
クリレート)を有機チタン触媒(たとえばチタンテトラ
イソプロピラート)の存在下にシランと反応させること
からなっている。この方法に使用しうる適するシラン化
合物の例はアセトキシプロピルトリメトキシシラン、ア
セトキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリルオキ
シプロピルトリメトキシシラン、アクリルオキシプロピ
ルトリメトキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリ
エトキシシランおよびアクリルオキシプロピルトリエト
キシシランである。エステル交換法の他の例において
は、エチレン/ビニルアセテート共重合体を、加水分解
性基を有すると共に共重合体におけるアセテート基で交
換するエステル化されたカルボン酸基を有する適当なシ
ラン化合物と反応させることができる。適するシラン化
合物は4−[トリ(メ)エトキシシリル]ブタン酸
(メ)エチルエステルである。
アルキレン−アルキルアクリレート共重合体とポリシ
ロキサンとを含有する混合物を有機チタン触媒の存在下
に反応させて製造されるポリシロキサン改変共重合体も
知られている。たとえばヨーロッパ特許第49155号はこ
の種のポリシロキサン改変共重合体の製造を開示してお
り、さらにヨーロッパ特許出願EP−120115号はポリシロ
キサンと有機チタン化合物とからなる組成物およびこの
種のポリシロキサン改変アルキレン−アルキルアクリレ
ート共重合体の製造におけるその使用につき開示してい
る。
本発明は、ベンダント加水分解性シラン基を有する架
橋性有機ポリマーに関するものである。以下「シリルポ
リマー」と称するこれらポリマーは、上記したように不
飽和有機モノマーを加水分解性基を有する不飽和シラン
化合物と共重合させることにより製造することができ、
或いは不飽和シラン化合物を予備成形されたポリマー材
料にグラフト化させ或いはたとえばヨーロッパ特許出願
第4752号に開示されたようにモノマーシランを用いるエ
ステル交換法により製造することができる。これらシリ
ルポリマーは慣用技術(たとえば押出し、射出成形、吹
込成形およびフィルム吹込法)により多種の有用な物品
を形成することができる。一般に架橋工程は、架橋ポリ
マーを一般には充分に熱成形しえないため物品の加工後
に行なわれる。
シリルポリマーで遭遇する問題は、熱成形操作に際し
ポリマーが尚早な架橋(「スコーチング」としても知ら
れる)を受けてポリマーからの物品の加工における困難
性をもたらし或いは不満足な物理的および機械的性質を
有する物品を形成することである。この問題は押出線材
およびケーブル線の絶縁体を製造する際に特に重大であ
り、実質的に粗面を持たない絶縁体の押出層を与えるこ
とが重要である。比較的粗大な表面を有する線材もしく
はケーブル線の絶縁体は機械的損傷(たとえば引裂きお
よび鉤裂き)を受けて絶縁体損傷をもたらすことがあ
る。さらに粗面はより高い電圧を印加した場合は電気応
力および絶縁破壊をも生じうる。
GB−A−1357549号に提案された尚早な架橋を減少さ
せる1つの方法は、物品をシリルポリマーからシラノー
ル縮合触媒の不存在下に成形し或いは押出し、次いで作
成された物品をカルボン酸錫の水性分散物もしくは溶液
と接触させて架橋を生ぜしめることである。しかしなが
ら多くの用途において、ポリマー組成物の成分としてシ
ラノール縮合触媒を含ませることが好適である。何故な
ら、これは一般に高架橋速度を与えると共に特に厚い断
面を有する物品において一層完全な架橋をもたらすから
である。
尚早な硬化の問題を解消する他の多くの試みが記載さ
れている。
EP−A−7765号にはモノマー加水分解反応性有機シラ
ンもしくはオルトエステルが或る種の珪素含有共重合体
の湿分阻止剤として記載されている一方、EP−A−2459
38号においては水スカベンジャが式R3Si−[OSiR2]R
[式中、Rは水素、ヒドロカルビルもしくはオキシヒド
ロカルビルである]を有し、さらにWO−9007542号にお
いてはアルキレンビスシランを包含する各種の長鎖ヒド
ロカルビルトランが提案されている。公知のシランに伴
う1つの問題は、これらが最終硬化速度を低下させると
共に早期硬化の程度を減少させることである。
今回、少なくとも1個の異原子(特にN、S、Oもし
くはP原子またはO原子)をエポキシ基に有する或る種
のシランは、一般にシラノール縮合触媒および水の存在
下で硬化速度を顕著に低下させることなく尚早な架橋を
減少させうることが突き止められた。
本発明はシリルポリマーにつき尚早な架橋阻止剤とし
てのシランIの使用を提供し、シランIは(a)それぞ
れ少なくとも1個の加水分解性基に結合すると共に少な
くとも1個のN、S、PもしくはO原子により中断され
た1個もしくはそれ以上の炭素骨格を有する有機架橋基
により互いに結合した少なくとも2個の珪素原子を有す
るシランII、または(b)少なくとも1個の加水分解性
基に結合すると共に2〜12個の炭素原子を有するSiに結
合した基に少なくとも1個のエポキシ基を有する少なく
とも1個の珪素原子を持ったシランIIIの少なくとも1
種である。
さらに本発明はシラノール縮合触媒の存在下に水の作
用により架橋しうる組成物をも提供し、この組成物は
(i)シリル共重合体と(ii)少なくとも1種のシラン
Iとで構成される。さらに、水の作用により架橋しうる
(i)シリル共重合体と(ii)少なくとも1種のシラン
Iと(iii)シラノール縮合触媒とからなる組成物も提
供される。
さらに、本発明の湿分架橋性組成物の製造方法をも提
供し、この方法は成分(i)と(ii)とを添加シラノー
ル縮合触媒の存在下に混合することからなっている。さ
らにポリマー(i)に添加するためのマスターバッチも
提供され、このマスターバッチは不活性ポリマーおよび
成分(ii)と特に添加シラノール縮合触媒とからなり、
さらに架橋ポリマーの形成方法も提供され、この方法は
本発明の架橋性組成物(特に既に熱成形されたもの、特
に成分(i)と(ii)とからなるもの)を特にシラノー
ル縮合触媒の存在下に水と接触させることを特徴とす
る。さらにシリルポリマーの硬化方法も提供され、この
方法はシリルポリマー(i)からなる組成物を不活性ポ
リマーとシラン(ii)とからなるマスターバッチと配合
することからなり、前記組成物および/またはマスター
バッチにシラノール縮合触媒を添加し、次いで得られた
配合物を水と接触させる。さらに本発明はシリルポリマ
ーのための阻止剤と架橋用触媒との組合せをも提供し、
これは好ましくは主としてシラン(ii)とシラノール縮
合触媒および好ましくはヒンダードフェノールもしくは
アミンとで構成される。
本発明の組成物に用いるシリルポリマーは、上記した
ようにシラノール縮合触媒の存在下で水の作用により架
橋しうるペンダント加水分解性シラン基を有する有機ポ
リマーである。このポリマーは一般に炭素骨格を有し、
特に実質的に炭素骨格のみを有する。好ましくは、骨格
は少なくとも主として好ましくは実質的に炭素水素基の
みで構成される。特にシラン単位の他にシリルポリマー
は好ましくは重合したオレフィン単位を含み、特に主と
して前記単位で構成される。適するオレフィン単位はた
とえば2〜10個の炭素原子を有する脂肪族モノα−オレ
フィンからのもの、たとえばエチレン、プロピレン、ブ
テン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オ
クテン−1である。好ましくは前記オレフィン単位は1
種の脂肪族α−オレフィン(特にエチレン)から誘導さ
れるが、必要に応じ他の脂肪族オレフィン単位をも有す
る。好ましくはシリルポリマーはペンダント加水分解性
シラン基を有するエチレンポリマーである。この種のエ
チレンポリマーはエチレン単位およびシラン単位以外の
40重量%まで(たとえば30まで)のコモノマー単位を含
むことができる。しかしながら、好ましくはエチレンポ
リマーは10重量%未満のこの種の他のモノマーを含む。
さらに適するコモノマーはたとえばビニルエステル、ア
ルキル(メタ)アクリレート、不飽和エーテル、不飽和
カルボン酸、並びに(メタ)アクリル酸の誘導体および
芳香族オレフィン、たとえばスチレンを包含する。最も
好ましくは、存在させる場合には他のコモノマーはシラ
ン共重合体の全重量に対し1〜20重量%の量で使用され
る。しかしながら、最も好ましくはシリルポリマーはエ
チレン単位とシラン単位とのみの共重合体である。好適
シリルポリマーおよびその製造方法については上記した
通りである。好適シリルポリマーは、エチレンと1個も
しくはそれ以上の加水分解性基を有する不飽和シラン化
合物とを好ましくは遊離基開始剤の存在下に必要に応じ
1種もしくはそれ以上の他の共重合しうるモノマーと共
に共重合させて作成されるもの或いはこの種の不飽和シ
ランをグロフト開始剤の存在下にベースポリマーにグロ
フト共重合させて作成されるものである。特に好適なシ
リルポリマーは、エチレンと1個もしくはそれ以上の加
水分解性基を有する不飽和シラン化合物とを必要に応じ
1種もしくはそれ以上の他の不飽和化合物と共に150〜4
00℃の温度および1000〜4000バール(100〜400MPa)の
圧力にて遊離基重合開始剤の存在下に共重合されて製造
されたものである。
α−オレフィンもしくはそのポリマーと共重合させた
加水分解しうるエチレン系不飽和シラン化合物は、好ま
しくは一般式R11SiR12 mY3-m[ここでR11はそれぞれ一般
に2〜10個、特に2〜6個の炭素原子を有するエチレン
系不飽和ヒドロカルビル基もしくはヒドロカルビルオキ
シヒドロカルビル基またはたとえば不飽和カルボキシル
部分に3〜18個の炭素原子を有すると共にヒドロカルビ
ル部分に1〜10個、たとえば2〜4個の炭素原子を有す
るエチレン系不飽和カルボキシヒドロカルビル基を示
し;R12はたとえぼ1〜20個、特に1〜6個の炭素原子を
有する脂肪族飽和ヒドロカルビル基またはたとえば6〜
19個の炭素原子を有する芳香族ヒドロカルビル基を示
し;Yはたとえば1〜15個の炭素原子を有する加水分解性
の有機基を示し、mは0、1もしくは2である]を有す
る化合物である。化合物が2個以上のYを有する場合、
基Yは同一でも異なってもよい。基Yはたとえば1〜10
個の炭素原子を有するアルコキシ基、たとえば1〜10個
の炭素原子を有するアシルオキシ基、または各アルキル
基に1〜8個の炭素原子を有するモノ−もしくはジ−ア
ルキルアミノ基または各アリール基に6〜13個の炭素原
子を有するモノ−もしくはジ−アリールアミノ基とする
ことができる。好ましくはR11はビニル、アリル、イソ
プロペニル、ブテニル、シクロヘキセニルまたは3−ア
クリルオキシプロピルもしくは3−メタクリルオキシプ
ロピルであり、好ましくはYはメトキシ、エトキシ、ホ
ルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシ、アル
キルアミノもしくはアリールアミノであり、好ましくは
R12はメチル、エチル、プロピル、デシルもしくはフェ
ニルである。
特に適する不飽和シラン化合物は、一般式CH2=CHSi
(OZ)[ここでZは1〜8個の炭素原子、好ましくは
1〜4個の炭素原子を有するヒドロカルビル基である]
を有するものである。最も好ましくは、不飽和シランは
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン
およびビラルトリアセトキシシランよりなる群から選択
される。
シリル共重合体は好ましくは0.01〜10重量%、たとえ
ば0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%または
0.7〜2重量%のシラン化合物の共重合単位またはグラ
フト化単位(シラン共重合体の重量に対し)を有する。
シラン共重合体のメルトインデックスは一般に0.02〜50
g/10min、たとえば0.1〜15g/10minである(ASTM D−1
238の条件Eに従い2.16kgの荷重にて190℃で測定し、本
明細書では全てメルトインデックスの数値として示
す)。
シランIIは少なくとも2個の珪素原子(たとえば2〜
6個の珪素原子)を1分子当りに有するが、特に2個も
しくは3個の珪素原子を有する。これは高分子シランと
は異なるモノマーシランであって、オレフィンシラン共
重合体でもペンダントシラン基を有するグラフト共重合
体でもなく、さらにSi−O−Si骨格を有するポリマーで
もない。シランIIはシリルポリマーでない。これらシラ
ンは25℃にて固体もしくは液体としうるが、好ましくは
180℃を越えない(たとえば100〜180℃)融点を有する
固体である。その沸点は存在すれば一般に圧力0.1mm H
gの下で100℃より高い。
式IIのシランは好ましくは式IV [R1 aR2 3-aSiR3bX IV [式中、XはO、Sn、NR4SiR5 3-cR6 c、PR4SiR5 3-cR6 c
NR7、PR7、NH(R8NH)またはたとえば2〜10個の炭素
原子と少なくとも1個のN、SもしくはO環原子とを有
する複素環式基であり、好ましくはN原子の各遊離原子
価、特に1〜3個、殊に3個のN環原子を2,4,6−トリ
カルボニル−1,3,5−トリアジニル基のように有し、 各R1および各R6は同一でも異なってもよくSi−R1もし
くはSi−R6が水により加水分解しうるような基を示し、 各R2、各R5および各R7は同一でも異なってもよくアル
キル、シクロアルキル、アリールもしくはアラルキル基
を示し、 各R3、各R4およびR8は同一でも異なってもよく2価の
有機基を示し、 aおよびcのそれぞれは同一でも異なってもよく1〜
3、好ましくは3であり、bは少なくとも2、たとえば
2〜4、好ましくは2もしくは3であり、dは0または
1〜4、特に1であり、nは1〜6、特に1、2もしく
は4である] を有する。式IIのシランが2個以上の基R1を有する場
合、各R1は他方の基R1と同一でも異なってもよく、これ
はR2〜R8の場合も同様である。
R1およびR6のそれぞれは1〜14個、たとえば1〜8個
の炭素原子を有するアルコキシ基、たとえばメトキシ、
エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、アミルオキシ、ヘキ
ソキシおよびオクチルオキシまたは2−エチルヘキシル
オキシ或いは上記アルコキシ基とアルキレン基における
1〜6個の炭素原子とを有するアルコキシアルキレン
基、たとえば1,2−エチレン或いはたとえば1〜10個の
炭素原子を有するアシルオキシ基、特に2〜6個の炭素
原子を有するアルカノイルオキシ基、たとえばホルミル
オキシ、アセトキシもしくはプロピオニルオキシ基、ま
たは有機置換のアミノ基、たとえば1〜10個もしくは6
〜12個の炭素原子をそれぞれ有するモノ−もしくはジ−
アルキルまたはモノ−もしくはジ−アリールアミノ基、
たとえばメチルアミノもしくはエチルアミノまたはアニ
リノ、或いはオキシイミノ基(ヒドロキシル水素の除去
によりケトキシムから作成)、たとえばジアルキルケト
キシミノ、シクロアルカノニミノもしくはジアリールケ
トキシミノ基(たとえばそれぞれ2〜10個、4〜8個も
しくは12〜30個の炭素原子を有する)、たとえばアセト
ン、メチルエチルケトンもしくはベンゾフェノンからの
ケトキシミノ基とすることができる。シランが2個以上
のR1基を有する場合、基R1は同一でも異なってもよい。
R2、R5およびR7のそれぞれは、たとえば1〜14個(た
とえば1〜8個)の炭素原子を有するアルキル基(たと
えばメチル、エチルもしくはブチル)、たとえば5〜8
個の炭素原子を有するシクロアルキル基(たとえばシク
ロヘキシル)、アリール基、たとえば芳香族ヒドロカル
ビル基、好ましくは6〜19個の炭素原子を有するもの
(たとえばフェニルもしくはトリル)またはアラルキル
基、たとえばアラルキルヒドロカルビル基、好ましくは
7〜20個の炭素原子を有するもの(たとえばベンジル)
とすることができる。
R3、R4およびR8のそれぞれは二価の有機(好ましくは
ヒドロカルビル)基、たとえば1〜12個の炭素原子(好
ましくは2〜8個の炭素原子)を有するアルキレン基、
たとえば1,2−エチレン、1,3−プロピレンもしくは1,6
−ヘキシレン、または5〜7個の炭素原子を有するシク
ロアルキレン基、たとえば1,4−シクロヘキシレン、好
ましくは6〜14個の炭素原子を有するアリーレン基、た
とえば1,4−フェニレンもしくはビフェニレン、または
アリーレンにより中断されたアルキレン基またはアルキ
レンにより中断されたアリーレン(ここでアルキレン基
およびアリーレン基は好ましくは上記した通りであ
る)、特にフェニレンビスメチレン基もしくはフェニレ
ンビス(1,2−エチレン基)、またはアルキルビス(フ
ェニレン基)、たとえばプロパン−2,2−(フェニレ
ン)基とすることができる。R3、R4およびR8のそれぞれ
はさらにたとえば7〜14個の炭素原子を有するアリール
置換アルキレン、たとえば2−フェニル−1,3−プロピ
レンまたはたとえば2〜14個の炭素原子を有し少なくと
も1個のヒドロキシにより置換されたアルキレン、たと
えば2−ヒドロキシ−1,3−プロピレンおよび/または
少なくとも1個の酸素原子により中断されたアルキレ
ン、たとえば2−ヒドロキシ−4−オキサ−1,7−ヘプ
チレンとすることができる。
特に好適な化合物IVは、Xが少なくとも1個のNもし
くはS原子または基を含むもの、特にR3(および存在す
ればR4もしくはR8)が1,2−エチレンもしくは1,3−プロ
ピレンであり、a(および存在すればc)が3であるも
のである。好適化合物の例はビス−[3−トリアルコキ
シシリルプロピル]モノ−、ジ−もしくはテトラ−スル
フィドまたは−アミンもしくは−オキシドまたは−ベン
ジルホスフィン(R7がベンジルである)または−N,N1
1,2−エチレンジアミン、或いはトリス−(3−トリア
ルコキシシリルプロピル)−トリイソシアヌレートであ
る。
エポキシシラン(シランIII)は一般に1分子当り1
個のSi原子を有し、好ましくは1分子当り1個もしくは
2個のエポキシ基とSiに結合した1〜3個(特に3個)
の加水分解性基と0〜2個(特に0個)のSiに結合した
不活性有機基とを有する化合物である。好ましくはシラ
ンは式R21 aR22 3-aSiR23(式中、R21はSiR21が水により
加水分解しうるような基を示し、R22はアルキル、シク
ロアルキル、アリールもしくはアラルキル基を示し、R
23は2〜12個の炭素原子を有するエポキシ含有の有機基
を示し、aは1〜3、特に3である)を有する。
R21は好ましくはR1およびR6につき上記した基から選
択される。エポキシシランが2個以上のR21基を有する
場合、この基R21は同一でも異なってもよい。R22は好ま
しくは上記R2、R5およびR7につき記載した基から選択さ
れる。
R3は適宜1個もしくはそれ以上の酸素原子により中断
された炭素骨格を有する有機基とすることができ、この
有機基はさらに少なくとも1個のエポキシ基を有する。
前記有機基は好ましくは2〜10個、特に2〜6個もしく
は6〜9個の炭素原子を有する。R23はエポキシ脂肪族
基、たとえばエポキシ脂肪族ヒドロカルビル基、特に線
状炭化水素骨格を有するものとすることができる。エポ
キシ基はエポキシ脂肪族基の内部としうるが、R23は好
ましくは末端エポキシアルキル基、たとえば3,4−エポ
キシブチルもしくは1,2−エポキシエチルである。R23
さらにエポキシ環式脂肪族もしくはエポキシ環式脂肪族
−脂肪族基とすることもでき、環式脂肪族部分に5〜8
個の炭素原子を有しかつ脂肪族(たとえばアルキル)部
分に1〜5個の炭素原子を有する。この種の基の例は3,
4−エポキシシクロヘキシルおよび2−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)−エチルである。R23につき特に好適
なものは、酸素原子により中断された炭素骨格を有する
有機基、たとえば2〜6個の炭素原子をエポキシアルキ
ルに有すると共に1〜8個(特に2個もしくは3個)の
炭素原子をオキシアルキル基に有するエポキシアルキル
−オキシアルキル基である。エポキシアルキル基の例は
2,3−エポキシプロピルであり、オキシアルキルの例は
2−オキシエチルおよび3−オキシプロピルである。3
−グリシジルオキシプロピルがR23につき好適な基であ
る。適するシランの特定例は3,4−エポキシブチルトリ
メトキシおよびトリエトキシシラン、2−[3,4−エポ
キシシクロヘキシル]−エチルトリメトキシおよびトリ
エトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメ
トキシおよびトリエトキシシラン、並びに2−グリシジ
ルオキシエチルトリメトキシおよびトリメトキシシラン
である。
シランIの存在はシリルポリマーの早期硬化を阻止す
ることができ、特にシランIIの場合には硬化シリルポリ
マーの熱特性を向上させることができ、さらに銅もしく
は酸化性劣化および空気老化に対し安定性を与えて、こ
のシランを阻止剤および金属失活剤として使用すること
を可能にし、添加失活剤の必要性を回避することができ
る。
本発明の組成物は好ましくはさらにフェノール性もし
くはアミン酸化防止剤を、特に成形された硬化シランポ
リマーをたとえば埋設ケーブル線に使用する際に安定化
させるべく含有する。
フェノール性もしくはアミン酸化防止剤は好ましくは
芳香族化合物であって、アミンまたはヒンダードフェノ
ールである。立体障害フェノールは一般にたとえば1〜
6個の炭素原子を有する少なくとも1個のアルキル基、
特にフェノール性ヒドキシル基に対しオルト位置に2個
のアルキル基を有する。第二もしくは特に第三アルキル
基、たとえばイソプロピル、イソブチルおよびイソアミ
ルが好適であるが、特にt−ブチルである。芳香族化合
物はヒドロキシ置換基およびアルキル置換基を有しうる
が、好ましくは少なくとも1個の特にエステル基、たと
えば8〜20個の炭素原子を有する長脂肪族アルキル鎖を
有するもののような他の置換基を有する。他のヒンダー
ドフェノールは互いに直接に或いは酸素、−NH−もしく
は−S−または1〜6個の炭素原子を有するアルキレン
もしくはアルキリデン架橋を介し結合された2個もしく
はそれ以上のフェノール環を有する。他のポリフェノー
ル化合物はp−アルキルフェノールたとえば1〜20個の
炭素原子を有するステアリルアルコールもしくはエチレ
ングリコールのようなアルコールの[ビス−(ヒンダー
ドフェノール環)置換]−アルカン酸エステルとのホル
ムアルデヒド縮合体である。所望ならば、ヒンダードフ
ェノールはエノール化しうる基、たとえば−CONH−基を
たとえばヒンダードフェノールオキサミドもしくはビス
オキサミド、ビドラジドまたはビスヒドラジドのように
有することもできる。
ヒンダードフェノールの例は2,6−ジ−t−ブチルフ
ェノール、チオビスフェノール、たとえばビス−(2−
ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−
スルフィドおよびビス−(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−t−ブチルフェニル)−スルフィド(たとえばサ
ントノキシR製品として販売)、アルキリデンビスフェ
ノール、たとえばメチレンおよびエチリデンビス−(メ
チル−t−ブチル−2もしくは4−フェノール)、ヒド
ロキシベンジル化合物、たとえば4−ヒドロキシ−3,5
−ジ−t−ブチルベンジル化合物、たとえばトリス−2,
4,6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジ
ル)−デュレン(たとえばイルガノックス1330製品とし
て販売)、またはトリス−[4−ヒドロキシ−3,5−ジ
−t−ブチルベンジル]−イソシアヌレートおよびアミ
ノフェノール、たとえば脂肪族アシルアミノフェノー
ル、並びにヒドロキシフェニルプロピオネート、特に3
−[3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]
−プロピオン酸エステル、たとえばオクタデカノールの
モノエステル(たとえばイルガノックス1076製品として
販売)またはペンタエリスリトールのテトラエステル
(たとえばイルガノックス1010製品として販売)、エチ
レングリコールのビス−[ビス−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオン酸エステ
ル、またはN、N1−ビス−[3−(31,51−ジ−t−ブ
チル−41−ヒドロキシフェニル)プロピオン]ヒドラジ
ド(たとえばイルガノックス1024製品として販売)であ
る。
アミン酸化防止剤は好ましくは芳香族であって、アミ
ノ基に対しオルト位置のアルキル基で立体障害されても
よいが、好ましくは第二芳香族アミン、特にビス−(芳
香族)アミンであって芳香族基は同一もしくは異なるも
のである。ヒンダードアミンの例はたとえば6〜50個も
しくは14〜35個の炭素原子を有する第二芳香族アミン、
たとえばビス−(4−アルキルフェニル)アミンまたは
ビス−[4−(2′−フェニルプロピリデン)−フェニ
ル]アミンである。他のアミン酸化防止剤は、たとえば
1〜6個の炭素原子を有する少なくとも1個のアルキル
基、特にN−複素環原子に隣接した環炭素原子に2個の
アルキル基を有するヒンダードN−複素環化合物であ
る。第二もしくは第三アルキル基、たとえばイソプロピ
ル、イソブチルおよびイソアミルが好適であるが、特に
t−ブチルである。複素環化合物の例は置換ピペリジ
ン、特に2,6−ジアルキルピペリジンおよびそのN−ア
ルキル置換誘導体である。
硬化性組成物は一般にシリルポリマーの重量に対し0.
001〜10%、たとえば0.01〜10%(たとえば0.01〜5
%)、特に0.1〜0.5%もしくは0.5〜5%のシランIと
0〜10%、好ましくは0.01〜10%、特に0.1〜0.5%のア
ミンもしくはヒンダードフェノールとを有する。シラン
Iとフェノールもしくはアミンとのモル比は一般に1〜
10:10〜1、たとえば1〜4:9〜6であるのに対し、シラ
ンIとフェノールもしくはアミンとの重量比は一般に1:
30〜10:1、たとえば1:12〜5:1、特に1:6〜2:1である。
硬化性組成物は一般に、少なくとも出発成分における
微量の水の存在により或いは水が任意に架橋用に添加さ
れる時点までの貯蔵、取扱いまたは処理に際し組成物中
に入込む湿分により生ずる硬化を阻止するのに有効な量
のシランIを含有する。
本発明の組成物は好ましくはシラノール縮合触媒をも
含有する。「シラノール縮合触媒」と言う用語は、本明
細書においては当業界で慣例であるように、シラン共重
合体におけるSiY(たとえばSi−O)アルキコシ基の加
水分解に関する触媒を意味するが、シラン共重合体のSi
−OH基の間の縮合に関する触媒でない。
好適種類のシラノール縮合触媒は有機および無機の
酸、たとえば強酸、並びにアルカリおよびアミン、さら
に第VIII族もしくは第IB−IVBの金属の金属化合物、た
とえば鉛、コバルト、鉄、ニッケルもしくは亜鉛の錯体
またはカルボン酸塩、或いは無機錫のカルボン酸塩もし
くは有機錫のカルボン酸塩(これらが好適である)、た
とえば有機基が好ましくは脂肪族ヒドロカルビル基、た
とえば1〜12個(たとえば1〜8個)の炭素原子を有す
るアルキル基、たとえばブチルもしくはオクチルであり
かつカルボン酸塩が1〜20個の炭素原子を有する脂肪族
ヒドロカルビル飽和もしくはエチレン系不飽和モノ−も
しくはジ−カルボン酸からのものであるジ有−機錫カル
ボン酸塩である。シラノール縮合触媒の特定例はマレイ
ン酸ジブチル錫、ジラウリン酸ジブチル錫、ジ酢酸ジブ
チル錫、ジオクタン酸ジブチル錫、ジパルミチン酸ジブ
チル錫、ジステアリン酸ジブチル錫、ジラウリン酸ジオ
クチル錫、酢酸第一錫、カプリル酸第一錫、ナフテン酸
鉛、カプリル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト;エチルアミ
ン、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、ピリジン;無機
酸、たとえば硫酸および塩酸;並びに有機酸、たとえば
トルエンスルホン酸、酢酸、ステアリン酸およびマレイ
ン酸である。カルボン酸と金属カルボン酸塩(たとえば
錫のカルボン酸塩)との混合物も使用することができ
る。
本発明の架橋性組成物に用いられ或いは組成物から形
成した物品に直接施されるシラノール縮合触媒の量は好
適にはシリルポリマーにおけるシリル単位1モル当り0.
001〜3.0モルの範囲、好ましくは0.003〜0.3モル、たと
えば0.005〜0.05モルの範囲である。
シラノール縮合触媒の量は一般に、組成物におけるシ
リルポリマーの量に対し0.001〜10重量%、好ましくは
0.01〜5重量%、特に好ましくは0.01〜0.1もしくは0.0
3〜3重量%の範囲である。シラノール触媒とシランI
との重量比は0.005〜10:1、たとえば0.01〜1:1または0.
01〜0.3:1もしくは0.5〜5:1とすることができる。
シリルポリマーと早期硬化阻止剤と必要に応じシラノ
ール縮合触媒および/または他の任意の組成物成分とか
らなる本発明の組成物は、たとえば各成分の直接的配合
を含む各種の技術により或いはマスターバッチ技術の使
用により或いはシリルポリマーを「その場」で早期硬化
阻止剤の存在下に形成することにより作成することがで
きる。
シラノール縮合触媒(および存在させる場合はフェノ
ールもしくはアミン)と必要に応じシランIとをシリル
ポリマー(たとえばポリエチレン、たとえば低密度もし
くは線状低密度ポリエチレン)またはエチレンビニルア
セテートもしくはエチレンエチルアクリレート共重合体
に対し適合性の適する不活性な熱可塑性ポリマーとマス
ターバッチ濃厚物として予備配合することができる。好
適な不活性ポリマーはたとえばメルトインデックス0.1
〜10g/10minの低密度ポリエチレンLDPEおよびこれとエ
チレンエチルアクリレート(EEA)共重合体との、たと
えば5〜40重量%単位のアクリル酸エチルとの配合物で
あり、これら配合物は少なくとも70%、たとえば80〜95
%のLDPEと30%まで、たとえば0.1〜30%(たとえば5
〜20%)のEEA共重合体とを含有する。マスターバッチ
は0%もしくは0.01〜10%、たとえば0.1〜5%もしく
は1〜8%のシランIと0.01〜10%、たとえば0.1〜3
%、特に0.3〜1.0%のシラノール縮合触媒と不活性ポリ
マーの重量に対し0〜40%のヒンダードフェノールもし
くはアミンとを含有することができる。シランIはマス
ターバッチ中および/またはシリルポリマー組成物中に
存在させることができる。マスターバッチは、このマス
ターバッチおよび硬化性組成物に対し他の性質を付与す
る他の添加剤を含有することもできる。この種の添加剤
の例は充填剤、たとえばチョーク、タルク、雲母および
シリカ、難燃剤、たとえば金属水酸化物、たとえば水酸
化アルミニウムもしくは水酸化マグネシウムまたは導電
性化合物、たとえばカーボンブラック、金属失活剤(た
とえばサリチルアルデヒドオキシム)、潤滑剤、樹氷阻
止剤、発泡剤および顔料である。所望ならば、これら他
の添加剤をマスターバッチを介することなくシリルポリ
マーと直接混合することもできる。好ましくは、マスタ
ーバッチは上記各成分を不活性ポリマーと配合して作成
され、次いでマスターバッチをシリルポリマーと配合
し、一般に50〜99部、たとえば80〜98部の量のシリルポ
リマーを1〜50部、特に2〜20部のマスターバッチと配
合する。最終的な硬化性組成物は60〜100%(たとえば9
0〜99%)のシリル共重合体と0〜40%(たとえば1〜1
0%)のマスターバッチからの不活性ポリマーとを含有
することができる。所望ならば、本発明の組成物を適合
性の高分子物質、たとえばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンエチルアクリレート共重合体またはエチレ
ンα−オレフィン共重合体、たとえばLLDPEと配合する
こともできる。マスターバッチ濃厚物を包含する本発明
の組成物は、ポリマー(i)を押出器、ブレンダーもし
くはミルにて他の諸成分と配合して作成することがで
き、かつ/または液体である他の成分をポリマー粒子に
吸収させることもでき、高められた温度および/または
強力混合を用いて液体の吸収速度を増大させる。
予備形成されたグラフトシリルポリマーをシランIお
よび所望ならば他の成分と混合する代りに、ベースポリ
マー、たとえば低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、エチレン/エチルアクリレート共重合体もしく
はエチレン/ビニルアセテート共重合体をシランIの存
在下に不飽和シランとその場でグラフト化させることに
より本発明の架橋性組成物を作成することもできる。た
とえばシランIをグラフト化反応の実施前またはその間
にベースポリマーに添加することができる。
シリルポリマーとシランIと必要に応じ他の成分とか
らなる本発明による架橋性組成物は、たとえばベースポ
リマー(たとえばポリエチレン)をシラン、本明細書に
前記した種類の不飽和シラン化合物、遊離基触媒、すな
わちグラフト化用開始剤(たとえば有機過酸化物)と一
緒に押出して架橋性仕上げ物品の形態で直接に作成する
ことができる。この方法は、たとえば絶縁線材およびケ
ーブル線を製造するための周知のモノシル(RTM)法で
用いることができる。
本発明の組成物を用いて、慣用のシリルポリマーから
物品を製造する際に知られた技術により架橋物品を製造
することができる。たとえば組成物は吹込成形、射出成
形、フィルム吹込技術、カレンダリング技術、押出し、
回転成形および押出被覆技術で用いることができる。組
成物は線材およびケーブル線の被覆用途に特に好適であ
る。本発明の組成物を用いる押出し被覆により作成され
た電線およびケーブル線の絶縁は向上した表面仕上げを
示す。
シリルポリマーとシランIとからなる本発明の組成物
は、好ましくは使用するまで湿分のない雰囲気中で作成
しかつ維持すべきである。
本発明の組成物は水に対し10〜150℃、特に50〜100℃
にて露出することにより架橋させることができる。硬化
時間はシラノール縮合触媒の濃度および温度に応じ0.1
〜500時間、好ましくは0.5〜30時間とすることができ
る。架橋は、単に温度および湿度の室内条件下で貯蔵し
(すなわち湿潤雰囲気下で貯蔵し)或いは水もしくは水
蒸気または湿分で処理することにより行なうことができ
る。たとえば組成物は、一般に成形物品まで成形した後
に水浴に通過させ、水を噴霧し、或いは水蒸気を満たし
たキャビネット内に貯蔵して架橋させることができる。
所望ならば、水浴は或る種のエステル酸化防止剤を含有
することもできる。
加水分解およびシラン基の縮合に必要な水は、ポリマ
ー組成物に含ませることもできる。たとえば水をポリマ
ー組成物中にポリマーに対し混和性の他の物質(たとえ
ばプロピレングリコール)と共に混入することができ、
或いは水をポリマーに対し混和性の物質に対し物理的ま
たは化学的にたとえば結晶水として結合させることもで
きる。
本発明は本発明の安定化された架橋性組成物から成形
架橋物品を形成する方法をも包含し、この方法は物品を
熱成形し、次いで水に露出して架橋させることからなっ
ている。好ましくは、熱成形は導電体の押出被覆であ
る。たとえば縮合触媒を含有するシリルポリマーで押出
被覆された線材もしくはケーブル線のリールもしくはド
ラムを好ましくは高められた温度で湿分に露出して、シ
リルポリマーの架橋を行なう。露出は、約80℃における
熱水のタンクに浸漬したり或いは「サウナ」と一般に称
するエンクロージャ内で約100℃の低圧水蒸気に露出し
て行なうことができる。適する規格の要求に適合する程
度までシリルポリマーを架橋させるのに要する時間の長
さは、線材もしくはケーブル線の温度を上昇させるのに
要する時間およびシリルポリマー被覆の厚さに依存す
る。典型的には、厚さ1.5mmのシリルポリマー層で絶縁
された2kmの25mm2ケーブル線を有するリールは、これら
技術により所望程度の架橋を達成するには約6〜30時間
処理せねばならない。
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 エチレンをビニルトリメトキシシランと共重合させ
て、メルトインデックス(0.4g/10min)を有する1.14重
量%のビニルトリメトキシシラン(VTMS)単位を持った
低密度ポリエチレン(以下、シリルポリマーSLPEと称す
る)を得た。このシリルポリマーをブラベンダー・プラ
スチコーダにて、それぞれ4重量%および0.2重量%の
量の特定のシランIおよび下記に特定するシラノール縮
合触媒と共に、またはそれなしに150℃にて窒素下で5
分間配合し、ポリマー組成物を得た。
得られた各ポリマー組成物を小チップ(約2×2×2m
m)まで切断し、最初にゲル含有量につき分析し、次い
で90℃の水中に種々の時間にわたり浸漬した後に分析し
た。架橋程度の関数であるゲル含有量は、24時間後に14
0℃の沸騰キシレンに溶解しなかった比率からASTM D27
65に基づく方法により測定した。それぞれの場合、20〜
30個のチップをキシレン中の小袋に入れた。3個の小袋
におけるチップのゲル含有量をその都度測定し、平均値
を得た。
シランIはデグッサ・リミテッド社によりSI 165と
して販売されるチオ−[ビス−(プロピレン−3−(ト
リメトキシシラン)]とした。シラノール縮合触媒は市
販のマレイン酸ジ−n−ブチル錫に基づくものとし、こ
れは水を吸着しかつ部分的に加水分解しマレイン酸と酸
化ジブチル錫とモノマレイン酸ジブチル錫とを形成する
と思われる。この部分加水分解は、硬化阻止剤としての
シランIの効果を試験するには、未加水分解物質よりも
ずっと苛酷な環境を与える。
実験の結果は次の通りであった。
実施例2、3、4 実施例1の手順を、1%のシランIと0.2%の触媒
(実施例2)、4%のシランIと0.2%の触媒(実施例
3)、および4%のシランI(実施例4)を含有するSL
PE組成物を用いて反復した。結果は次の通りであった。
実施例5〜10、比較例B 実施例1で使用したSLPEのペレットを95:5の重量比に
て、低密度ポリエチレン(ASTM D1238Eに従い2.16kgの
下で190℃にて2g/10minのMI)を有する0.7%のマレイン
酸ジブチル錫と5%のフェノール酸化防止剤(これはペ
ンタエリスリトールとビス−3,3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸とのテトラ
キスエステルであって登録商標イルガノックス1010とし
てチバ・ガイギー社により販売される)を含有する触媒
含有マスターバッチのペレットと混合した。実施例5〜
7においてはSLPEと混合しする前に、マスターバッチペ
レットを80℃にて実施例1で用いたシランの溶液で処理
し、次いで溶剤を蒸発させてペレット中にそれぞれシラ
ン0.25%、0.5%および1.0%w/wの充填量を与える一
方、実施例8〜10においてはマスターバッチと混合する
前にSLPEペレットを同様に処理した。次いで混合ペレッ
トを溶融させると共に厚さ0.7〜1.5mmかつ幅約6〜6.5c
mのテープまで押出した。これらテープを欠陥部、すな
わち鮫肌欠陥部またはゲル塊につき肉眼検査した。混合
ペレットの他の試料を溶融させると共に小ダンベルまで
成形し、次いでこれらを硬化させるため90℃の水中に2
時間および1晩(16時間)浸漬した。硬化したダンベル
を次いで200℃まで加熱して硬化程度につき試験し、さ
らにIEC811−1−2により測定される20ニュートンの力
の下で伸び率につき試験した。
比較(比較例B)のため、シランを添加せずに同じ実
験を行なった。
結果は次の通りであり、伸び率は硬化後における伸び
長さの増加を初期長さで割算した比率として現す。
実施例11および12 実施例5〜7の手順を反復したが、エチレンポリマー
(94.3%)とマレイン酸ジブチル錫(0.7%)とチバ・
ガイギー社により登録商標イルガノックス1010として販
売される酸化防止剤(3.0%)と登録商標イルガノック
ス1024として販売されるN,N1−ビス−[31,51−ジ−t
−ブチル−41−ヒドロキシフェニル)−プロピオン]−
ヒドラジド(2.0%)との配合物よりなる触媒マスター
バッチを用いた。エチレンポリマー自身は87.4%の低密
度ホモポリエチレン(UCBM−430としてBPケミカルス社
により販売されるメルトインデックス2g/10minのもの)
と12.4%のエチレン/エチルアクリレート(EA)共重合
体(18重量%のEA単位を有する)(DXM−170としてBPケ
ミカルス社により販売)と0.2%のビス−[4−ヒドロ
キシ−2−メチル−5−t−ブチルフェニル]−スルフ
ィド(登録商標サントノキシRとしてモンサント社によ
り販売)との配合物とした。実施例5〜7と同様にマス
ターバッチに添加したシランIの量はそれぞれ実施例11
および12にて2.5%および5%とし、このように処理し
たマスターバッチを5:95の比にてSLPEペレットと混合
し、溶融させると共に上記と同様にテープまで押出し
た。表面欠陥部または目に見えるゲル塊は存在しなかっ
た。溶融配合物におけるシランIの%はそれぞれ実施例
11および12につき0.125%および0.25%であった。これ
ら溶融配合物を、85℃の水に18時間露出して硬化させ
た。
実施例13 実施例9〜10の手順を反復したが、1.4%のVTMS単位
を有すると共に1.5g/10minのメルトインデックスを有
し、さらに600ppmの2,4,6−トリス−(41−ヒドロキシ
−31,51−ジ−t−ブチルベンジル)−1,3,5−トリメチ
ルベンゼン(登録商標イルガノックス1330としてチバ・
ガイギー社により販売)である酸化防止剤を含有したエ
チレンビニルトリメトキシシラン共重合体であるシリル
ポリマーを用いた。このシリルポリマー中へ0.3重量%
のシランIを浸漬させて、処理されたシリルポリマーペ
レットを得た。触媒マスターバッチは、2.5重量%の実
施例11および12で用いたイルガノックスMD1024製品の含
有量の他は実施例9〜10におけると同一にした。処理さ
れたペレットおよび触媒マスターバッチを押出器(18L/
D比を有する150mm)で混合して、1.1mmの絶縁層により3
5mmの銅導電体を被覆した。押出器のスクリュー速度を1
2rpmとし、線速を50m/minとした。溶融物温度を188℃と
し、押出器の温度設定(℃)を135〜145、160、180、19
0(ヘッド)および200(ダイ)とした。被覆された導電
体は表面欠陥を示さなかった。被覆された導電体を水中
で90℃にて6時間硬化させた。硬化した導電体を130℃
にて1時間にわたりBS6889により収縮につき試験し、得
られた数値は2%であった(4%の最大範囲内)。硬化
した導電体を200℃、15分間、20N cm2の条件下で熱硬
化につき試験した(IEC−811−1−2に従う)。45%の
数値が得られた。
実施例14、並びに比較例CおよびD 実施例5〜7の手順を反復したが、エチレンポリマー
(99.3%)とマレイン酸ジブチル錫(0.7%)との同じ
配合物(ただしフェノール酸化防止剤を含まない)の触
媒マスターバッチを用い、このマスターバッチはエチレ
ンおよびビニルトリメトキシシランのシリル共重合体の
ペレットに対し5:95の重量比で添加し、前記ビニルトリ
メトキシシランは1.3%VTMS単位と1.5g/10minのメルト
インデックスとを有する低密度ポリエチレンとした。得
られた5:95の混合物を溶融させ、前記と同様にテープま
で押出し、テープを水中で85℃にて16時間架橋させた。
実施例14および比較例Cにつき混合前のシリル共重合体
を、これに80℃にて16時間にわたり0.3%(シリル共重
合体の重量に対し)のシランを浸漬させることにより処
理し、このシランは実施例14についてはシランI(実施
例1と同じ)とし、さらに比較例Cについてはオクタデ
シルトリメトキシシラン(ワッカー社製)とした。比較
例Dにおいては、この種のシラン処理を行なわなかっ
た。
架橋したテープの試料を200℃および215℃にて試料ホ
ルダーとしての開口アルミニウム皿で酸化誘導時間(OI
T)につき試験した。OITの結果(min)は次の通りであ
った:215℃にて実施例14:4.6、比較例C:2.2、比較例D:
2.9。200℃にて実施例14:15.6、比較例C:5.4、比較例D:
8.2。
架橋したテープからダンベルを5反復で作成し、空気
循環オーブン内で135℃にて老化させ、その引張強さお
よび伸び率を8日間にわたり試験した。各老化時間にお
けるこれら性質の平均低下%は次の通りであった。
シランIの存在は、シランまたはオクタデシルトリメ
トキシシランを使用しない場合と比較し、架橋ポリマー
の酸化安定性および老化耐性を増大させる。
実施例15〜17 実施例2〜4の手順を反復したが、ただし異なるシラ
ンI、すなわち3−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランを用いた。
1%のシランIと0.2%の触媒(実施例15)、4%の
シセンIと0.2%の触媒(実施例16)、および4%のシ
ランI(実施例17)を含有するSLPE組成物を用いて、0.
2%の触媒単独(比較例A)と対比し次の実験結果が得
られた。
実施例18および比較例E 絶縁された銅線を、実施例13の一般的方法であるが次
の変化を用いて作成した。触媒マスターバッチは実施例
14と同一にし(すなわち酸化防止剤、すなわちイルガノ
ックスMD1024を用いない)、さらにシリルポリマーは1.
2%のVTMS単位を有すると共に0.4g/10minのメルトイン
デックスを有し、さらに500ppmのイルガノックス1330酸
化防止剤(実施例13におけると同様)を含有するエチレ
ンとVTMSとの共重合体とした。実施例18においてはシリ
ルポリマーは80℃にて8時間にわたり予備浸漬して得ら
れた0.3重量%のシランI(実施例1におけると同様)
をさらに含有したのに対し、比較例Eではこのシランを
存在させなかった。マスターバッチとシリルポリマーと
の混合物を150〜180℃(ヘッド)の温度設定、100m/min
の線速度および52rpmのスクリュー速度を有する60mmの
フランシス・ショー押出機で同時押出して、厚さ0.7mm
の絶縁層を有する直径0.6mmの銅導電体を被覆した。こ
の銅導電体は、予め被覆前に約80℃まで予備加熱した。
押出された導電体を水中で135℃にて7日間硬化させ
た。老化実験を反復したが、ただし絶縁の試料を老化前
の銅導電体から剥離させた。老化前および老化後の絶縁
の引張強さおよび伸び率を試験した。結果は次の通りで
あった: 銅導電体上で老化させた絶縁の性質は、シラン化合物
が存在する場合に対比してシランの不存在下で実質的に
劣化し、銅(この場合は銅線)と接触した際の劣化に対
するシリルポリマーの安定化につきシランの効果を示し
た。
実施例19、並びに比較例FおよびG 実施例14の手順を反復したが、ただしシランの代わり
に同重量の実施例1のシランI(実施例19)、ヘキサメ
チレン−1,6−ビス−(トリメチルオキシシラン)(比
較例F)またはデカメチレン−1,10−ビス−(トリメチ
ルオキシシラン)(比較例G)を用いた。135℃にて9
日間にわたる老化試験の平均結果は次の通りであった:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 欧州特許出願公開307954(EP,A 2) 欧州特許出願公開173278(EP,A 2) 欧州特許出願公開54923(EP,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/04 - 83/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)ペンダント加水分解性シラン基を有
    する架橋性有機ポリマーであるシリルポリマーと、(i
    i)早期硬化を阻止する阻止剤とからなるポリマー組成
    物において、前記阻止剤(ii)は、シランIII単独又は
    シランIIとの組み合わせからなり、前記シランIIは、そ
    れぞれ少なくとも1個の加水分解性基に結合すると共に
    少なくとも1個のN、S、PもしくはO原子により中断
    された少なくとも1個の炭素骨格を有する有機架橋基を
    介し互いに結合した少なくとも2個の珪素原子を有し、
    前記シランIIIは少なくとも1個の加水分解性基に結合
    すると共に2〜12個の炭素原子を有するSiに結合した基
    に少なくとも1個のエポキシ基を有する少なくとも1個
    の珪素原子を有することを特徴とするポリマー組成物。
  2. 【請求項2】シラン(ii)が式 [R1 aR2 3-aSiR3bX II [式中、Xは0、Sn、NR4SiR5 3-cR6 c、PR4SiR5 3-cR6 c
    NR7、PR7、NH(R8NH)または少なくとも1個のN、S
    もしくはO環を有する複素環式基、好ましくは2,4,6−
    トリカルボニル−1,3,5−トリアジニル基であり、各R1
    および各R6は同一でも異なってもよく、Si−R1もしくは
    Si−R6が水により加水分解しうるような基を示し、R1
    好ましくはアルコキシであり、 各R2、各R5および各R7は同一でも異なってもよくアルキ
    ル、シクロアルキル、アリールもしくはアラルキル基を
    示し、 各R3、各R4および各R8は同一でも異なってもよく二価
    の有機基、好ましくはアルキレンを示し、 aおよびcのそれぞれは同一でも異なってもよく1〜
    3であり、好ましくはaは3、bは少なくとも2であ
    り、dは0もしくは1〜4であり、nは1〜6である] を有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載の組
    成物。
  3. 【請求項3】シラン(ii)がビス−(3−トリアルコキ
    シシリルプロピル)モノ、ジ−もしくはテトラ−スルフ
    ィドであることを特徴とする請求の範囲第2項に記載の
    組成物。
  4. 【請求項4】シラン(ii)が3−グリシドキシプロピル
    トリアルコキシシランであることを特徴とする請求の範
    囲第1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】シラノール縮合触媒、好ましくはカルボン
    酸有機錫を含むことを特徴とする請求の範囲第1〜4項
    のいずれかに記載の組成物。
  6. 【請求項6】ポリエチレンまたはこれとエチレンビニル
    アセテート共重合体もしくはエチレンエチルアクリレー
    ト共重合体との混合物であるポリマー(i)に対し適合
    性の不活性な熱可塑性ポリマーを含むことを特徴とする
    請求の範囲第1〜5項のいずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】ペンダント加水分解性シラン基を有するシ
    リルポリマーと混合するための、これに対し適合性の不
    活性な熱可塑性ポリマーとシラノール縮合触媒と前記シ
    リルポリマーに対する早期硬化阻止剤とからなるマスタ
    ーバッチにおいて、前記阻止剤が請求の範囲第1〜4項
    のいずれかに記載のシランであることを特徴とするマス
    ターバッチ。
  8. 【請求項8】水に対し請求の範囲第1〜6項のいずれか
    に記載の組成物、好ましくは既に熱成形された組成物を
    接触させることを特徴とする架橋ポリマーの形成方法。
JP50986892A 1991-05-31 1992-06-01 架橋性ポリマー組成物 Expired - Fee Related JP3187048B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9111755.6 1991-05-31
GB919111755A GB9111755D0 (en) 1991-05-31 1991-05-31 Cross linkable composition
GB919111754A GB9111754D0 (en) 1991-05-31 1991-05-31 Cross linkable polymeric composition
GB9111754.9 1991-05-31
PCT/GB1992/000981 WO1992021721A1 (en) 1991-05-31 1992-06-01 Cross linkable polymeric composition

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06506257A JPH06506257A (ja) 1994-07-14
JP3187048B2 true JP3187048B2 (ja) 2001-07-11

Family

ID=26298982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50986892A Expired - Fee Related JP3187048B2 (ja) 1991-05-31 1992-06-01 架橋性ポリマー組成物

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP0541747B1 (ja)
JP (1) JP3187048B2 (ja)
KR (1) KR100242146B1 (ja)
AU (1) AU654361B2 (ja)
DE (1) DE69229852T2 (ja)
FI (1) FI930343A0 (ja)
WO (1) WO1992021721A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1254923B1 (en) 2001-05-02 2006-08-30 Borealis Technology Oy Stabilization of cross-linked silane group containing polymers
WO2005003199A1 (en) * 2003-06-25 2005-01-13 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Moisture crosslinkable polymeric composition containing special antioxidants
DE60305928T2 (de) * 2003-10-24 2006-10-12 Borealis Technology Oy Niedrigspannungsenergiekabel mit Isolierschicht aus Polyolefin mit polaren Gruppen
EP2388294B1 (en) * 2007-12-03 2013-05-29 Borealis Technology OY Use of silicon containing drying agent for polyolefin composition comprising crosslinkable polyolefin with silane groups and silanol condensation catalyst
US10811164B2 (en) 2010-03-17 2020-10-20 Borealis Ag Polymer composition for W and C application with advantageous electrical properties
KR101959473B1 (ko) 2010-03-17 2019-03-18 보레알리스 아게 유리한 전기적 특성을 갖는 와이어 및 케이블 용도의 중합체 조성물
ES2462190T3 (es) * 2010-06-21 2014-05-22 Borealis Ag Composición de polímero apto para reticulación con silano
EP2634213B1 (en) * 2010-10-29 2016-12-28 LG Chem, Ltd. Olefin composition
EP2562767A1 (en) * 2011-08-26 2013-02-27 Borealis AG Article comprising a silane crosslinkable polymer composition

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB1357549A (en) 1971-11-12 1974-06-26 Dow Corning Ltd Cross-linking of polymers
NZ190052A (en) 1978-03-31 1980-11-14 Union Carbide Corp Water-curable silane-modified alkylene alkylacrylate copolymers
US4157321A (en) 1978-07-18 1979-06-05 Union Carbide Corporation Stabilized polymeric organosilane compositions
US4321263A (en) 1980-09-30 1982-03-23 Rowell Laboratories, Inc. Psyllium compositions
JPS57105446A (en) * 1980-12-19 1982-06-30 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd Curable composition
US4446279A (en) 1982-02-22 1984-05-01 Union Carbide Corporation Compositions based on a polysiloxane and an organo titanate and the use thereof in the preparation of water curable, silane modified alkylene-alkyl acrylate copolymers
DE3580427D1 (de) 1984-08-31 1990-12-13 Dainippon Ink & Chemicals Bei zimmertemperatur haertbare harzzusammensetzung.
WO1987005916A2 (en) 1986-04-03 1987-10-08 Bp Chemicals Limited Polymer composition
JP2558125B2 (ja) 1987-09-18 1996-11-27 鐘淵化学工業株式会社 常温硬化性樹脂組成物
DE3820971A1 (de) * 1988-06-22 1989-12-28 Degussa Aramidfaser-verstaerkte epoxidharze
SE462752B (sv) 1988-12-23 1990-08-27 Neste Oy Silanfoernaetningsbar polymerkomposition innehaallande en silanfoerening som motverkar foer tidig haerdning

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06506257A (ja) 1994-07-14
DE69229852D1 (de) 1999-09-30
WO1992021721A1 (en) 1992-12-10
EP0541747A1 (en) 1993-05-19
KR100242146B1 (ko) 2000-03-02
FI930343A (fi) 1993-01-27
AU654361B2 (en) 1994-11-03
AU1886092A (en) 1993-01-08
DE69229852T2 (de) 2000-02-24
FI930343A0 (fi) 1993-01-27
EP0541747B1 (en) 1999-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102396101B1 (ko) 안정화된 수분-경화성 폴리머성 조성물
JP3551755B2 (ja) 剥離容易性半導電性樹脂組成物及び電線・ケーブル
KR102396102B1 (ko) 안정화된 수분-경화성 폴리머성 조성물
KR20160090827A (ko) 수분- 및 퍼옥사이드-가교결합성 폴리머 조성물
WO1987005916A2 (en) Polymer composition
JP3187048B2 (ja) 架橋性ポリマー組成物
US4283505A (en) Method for cross-linking and stabilizing polymers which can be cross-linked radically
US8529815B2 (en) Polyolefin composition comprising crosslinkable polyolefin with silane groups, silanol condensation catalyst and silicon containing compound
CN111052265A (zh) 用于电线和电缆绝缘层和护套层的可湿气固化组合物
JP3315715B2 (ja) 架橋性重合体組成物
WO2017100049A1 (en) Stabilized moisture-curable polymeric compositions
JP5609780B2 (ja) シラン架橋ポリオレフィン組成物を用いた電線・ケーブル
AU671809B2 (en) Crosslinkable polymeric composition
EP4169976A1 (en) Polyethylene composition for cable insulations with improved uv stability
JP2000230025A (ja) 電力ケーブル被覆用のシラン変性直鎖状ポリエチレンおよび電力ケーブル
JP3858511B2 (ja) 電線・ケーブル
CN113166465B (zh) 用于含硅烷基团的聚合物组合物的交联促进剂
JPH11265617A (ja) 架橋性電気絶縁用樹脂組成物及び電気絶縁物並びに電線・ケーブル
KR20240072192A (ko) 무할로겐 난연제 중합체성 조성물
JP2002289043A (ja) 電線・ケーブル
JP2021528544A (ja) ワイヤおよびケーブルの絶縁層ならびにジャケット層のための湿気硬化性難燃性組成物
JPH11265618A (ja) 架橋性電気絶縁用樹脂組成物及び電気絶縁物並びに電線・ケーブル

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees