JP3186940B2 - 洗浄後の水切除去装置 - Google Patents

洗浄後の水切除去装置

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JP3186940B2
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選三郎 森本
正一 山本
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新キャタピラー三菱株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建設機械の油圧
機器部品などのワークを洗浄した後の水切除去装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】最近、建設機械の油圧機器部品(以下、
ワークという)の洗浄が盛んに行われるようになり、洗
浄機の構成として荒洗浄槽、仕上洗浄槽、水切エアブロ
ー槽を順次配置した構成の洗浄機が市販されるようにな
った。水切エアブロー槽は、密閉槽内に搬入されたワー
クに対しノズルより噴出したエアを吹付け、ワークに付
着している水滴などをエアにより吹飛ばして除去するも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、洗浄後の水切
除去においては、水切エアブロー槽の水切に不具合が多
く問題となっていた。その内容は、エアブローではエア
が当らない箇所があり、また、水が溜まる形状のワーク
や、螺子穴のあるワークではエアブローだけでは完全に
水の除去ができない問題が発生している。
【0004】そのため、ワークをパレット等に拘束して
上下反転させてエアブローを行うものもあるが、装置が
大掛かりとなり故障の原因となる欠点もあった。また、
ワークを混載で流すラインではワークの種類により前記
拘束に無理があり、水切エアブローでの水切乾燥は不完
全なものとなっていた。
【0005】また、洗浄槽と水切槽を一体型にした洗浄
機では、ワークを洗浄液中に埋没浸漬して水泡で洗浄し
た後、洗浄液を抜取って再びシャワーにて洗浄した後、
真空引き等により水切を行っている洗浄機もあるが、こ
のようなものは機構が複雑となり高価なものとなってい
る。さらに、このような洗浄機では開口部が一方向のみ
で、ワークの搬入および搬出を人手で行っているため、
また同一槽内で水泡洗浄、シャワー洗浄および真空引き
による水切を行うため、各作業時間が長くかかる欠点が
あった。
【0006】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、洗浄後の水切除去作業を能率よくかつ効果的に行
うことができる水切除去装置を提供することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を解
決するために、下記に示すような構成の水切除去装置を
提供する
【0008】求項に記載された発明は、洗浄機にワ
ーク搬入用コンベアを介して連続的に設けられ洗浄機に
て洗浄されたワークを水切する洗浄後の水切除去装置で
あって、ワークを搬入出するコンベアを内蔵するととも
に底部に水抜き配管系を接続してなる上面開口の下部側
容器と、この下部側容器の開口縁部に対し上下動自在に
設けられ密着される釣鐘形状の上部側容器と、これらの
容器の内部を負圧に降下させる真空引き回路とを具備し
た構成の洗浄後の水切除去装置である。
【0009】請求項に記載された発明は、請求項
載の洗浄後の水切除去装置において、上部側容器の上面
に対して、逆U字形に配設されたチェンを介して流体圧
シリンダにより上部側容器を昇降する巻上げ機構部と、
上部側容器の下降時にこの上部側容器を上方から押圧し
て下部側容器および上部側容器の少なくとも一方の突合
せ面に嵌装された環状シール部材を他方の突合せ面に密
着させる容器密閉機構部とを併設した構成の洗浄後の水
切除去装置である。
【0010】請求項に記載された発明は、洗浄機にワ
ーク搬入用コンベアを介して連続的に設けられ洗浄機に
て洗浄されたワークを乾燥する洗浄後の水切除去装置で
あって、ワークを搬入出するコンベアを内蔵するととも
に底部に水抜き配管系を接続してなるトンネル形状の容
器と、この容器の一側開口および他側開口に対してそれ
ぞれ開閉自在に設けられた扉枠および扉枠の内部に上下
動自在に設けられた扉板を有する扉体と、この容器に接
続され容器の内部を負圧に降下させる真空引き回路と
容器の一側開口および他側開口の端面に嵌装した環状シ
ール部材と、容器の一側開口および他側開口の下部を支
点に扉体の扉枠の上部をそれぞれ開閉する扉体開閉機構
部と、扉枠の内部で扉板を上下動する扉板上下動機構部
を具備した構成の洗浄後の水切除去装置である。
【0011】請求項に記載された発明は、請求項
たはに記載の洗浄後の水切除去装置において、容器の
下部側面に中間シャフトを気密にかつ回転自在に嵌着
し、この中間シャフトを介して、容器の外部に設けられ
たモータの駆動軸を、容器に内蔵されたコンベアの駆動
系と連結した構成の洗浄後の水切除去装置である。
【0012】請求項に記載された発明は、請求項1乃
のいずれかに記載の洗浄後の水切除去装置におい
て、容器の内部にヒータを備えた構成の洗浄後の水切除
去装置である。
【0013】請求項に記載された発明は、請求項1乃
のいずれかに記載の洗浄後の水切除去装置におい
て、容器と真空引き回路の真空ポンプとの間の回路途中
にフィルタ容器本体を設け、このフィルタ容器本体の内
部に水分粒子を衝突させて水滴化させるメッシュフィル
タ材と遮断隔壁とを配置し、フィルタ容器本体の下部端
の水滴集合口に遮断弁を設けた構成の洗浄後の水切除去
装置である。
【0014】
【作用】求項に記載された発明は、洗浄機にて洗浄
されたワークを搬入コンベアおよび容器内蔵コンベアに
より上面開口の下部側容器内に搬入し、次に釣鐘形状の
上部側容器を下降させて下部側容器の開口縁部に密着さ
せ、真空引き回路により容器内部を負圧にして、容器内
のワーク面から蒸発気化した蒸気を真空引き回路に吸引
し、洗浄後の水切除去を行う。
【0015】請求項に記載された発明は、逆U字形に
配設された巻上げ機構部のチェンを介して流体圧シリン
ダにより上部側容器を昇降し、上部側容器の自重による
下降時に、この上部側容器を容器密閉機構部により下部
側容器に強制的に押圧して両容器の突合せ面間を密閉
し、真空引きを行う。
【0016】請求項に記載された発明は、洗浄機にて
洗浄されたワークを搬入コンベアおよび容器内コンベア
により、トンネル形状の容器内にその一側開口より搬入
し、扉体を閉じて容器を密閉した後、真空引き回路によ
り容器内部を負圧にし、容器内のワーク面から蒸発気化
した蒸気を真空引き回路に吸引する。このようにして、
洗浄後の水切除去を行った後、容器の他側開口の扉体を
開いて容器内のワークを搬出する。
【0017】この場合、扉体開閉機構部により扉体の
枠の上部を開いた状態で、扉板上下動機構部により扉枠
の内部で扉板を上下動するとともに、下降された扉板は
開口下部を支点とする扉体の扉枠の閉じ動作によって、
容器開口端面の環状シール部材に密着し、容器を密閉す
る。
【0018】請求項に記載された発明は、容器外部の
モータの駆動回転を、容器に気密にかつ回転自在に嵌着
された中間シャフトを介して、容器内コンベアの駆動系
に伝える。
【0019】請求項に記載された発明は、容器内のヒ
ータによりワークを加熱乾燥し、ワーク面からの水分の
蒸発気化を促進する。
【0020】請求項に記載された発明は、真空引き回
路中のフィルタ容器本体内に吸込まれた水分粒子をメッ
シュフィルタ材および遮断隔壁に衝突させて水滴化させ
ることで、真空ポンプに吸引されないように除去し、フ
ィルタ容器本体の下部に溜った水は遮断弁を開いて排水
する。
【0021】
【実施例】以下、請求項およびに記載された発明を
図1乃至図8に示された第1実施例を参照しながら、ま
た、請求項に記載された発明を図9乃至図13に示さ
れた第2実施例を参照しながら、それぞれ詳細に説明す
る。さらに、請求項およびに記載された発明
は、第1実施例および第2実施例の両方に共通に表され
ている。
【0022】図1はワーク洗浄機をライン化したもの
で、洗浄用搬入コンベア61にワークを洗浄する荒洗浄機
62および仕上洗浄機63が一体的に設けられ、これらの洗
浄機の搬出側に、本発明に係る水切除去装置にワークを
搬入するためのワーク搬入用コンベア64を介して、この
水切除去装置の中心的な構成部材である容器100が連続
的に設けられ、この容器100の反対側に洗浄後のワーク
を部品として組立てるための組立ラインへのワーク搬出
用コンベア65が連続的に設けられている。
【0023】図2および図3には、前記荒洗浄機62およ
び仕上洗浄機63が示されている。これらの洗浄機62,63
は、共に下部に洗浄槽71,72が形成され、上部に密閉フ
ード73,74が設けられ、このフード73,74の内部にはフ
ード上に取付けられたバケットシリンダ75,76によっ
て、ワークを載支したワークバケット77,78が昇降可能
に設けられている。但し、バケットシリンダ75,76は本
実施例として使用したが、駆動モーターを用いる機構と
しても良い。
【0024】さらに、フード73のワーク搬入側面、中仕
切板およびフード74のワーク搬出側面にはフード上に取
付けられたゲートシリンダ81,82,83により上下動され
るゲート84,85,86が昇降自在に設けられている。ワー
クバケット77,78の下部には、ワークWを搭載したパレ
ットPを載支するローラ87,88が設けられている。
【0025】このローラ87,88は、前記コンベア61,64
と同一レベルまで上昇した時に、例えば洗浄機内に設置
された摩擦車などと接触して回転され、ワークの搬入お
よび搬出を行う。
【0026】前記荒洗浄機62は、給気管の内部に洗浄液
管を挿入してなる2重構造のバブル発生管91を洗浄槽71
の内壁面に沿って配管し、給気管により供給されるエア
を洗浄液管のノズルから噴出する高圧液中に混入させる
ことにより、ノズルより小粒気泡入りの高圧液を洗浄液
中に噴出するバルブ洗浄機である。
【0027】このバルブ洗浄機は、液中のワークWに対
し気泡および高圧噴射液によりキャビテイション現象を
発生させると同時に、液中に高圧高速噴流を併発させる
ことにより、噴射液が直接当たらない隠れた部分をも洗
浄する。このとき、バケットシリンダ75によってワーク
バケット77を上下方向に揺動させることにより、洗浄効
果の均一性を確保する。
【0028】一方、前記仕上洗浄機63は、洗浄槽72の内
壁に超音波発振器92,93,94が設けられた超音波洗浄機
と、上部フード74内にシャワーノズル95を配管してなる
シャワー洗浄機とからなる。
【0029】超音波洗浄機は、ワークバケット78を洗浄
槽72内の洗浄液中に浸漬して、超音波振動によりワーク
Wを洗浄する。このとき、超音波振動がワークWに均一
に作用するように、バケットシリンダ76によってワーク
バケット78を上下方向に揺動させる。
【0030】そして、パレットPに乗ったワークWは、
搬入コンベア61によって荒洗浄機62に搬入され、ここで
荒洗浄が行われ、次に仕上洗浄機63に送られ、ここで仕
上洗浄が行われる。荒洗浄機62および仕上洗浄機63では
60℃程度の温水が使用され、ここで温められたワークW
が次の水切除去装置の容器100内に移送されることにな
る。
【0031】次に、この容器100を中心とした水切除去
装置の構成を説明する。
【0032】図5(A)に示されるように、容器100は
下部側容器1と釣鐘形状の上部側容器2とにより構成さ
れ、下部側容器1は有底円筒形に成形され、この下部側
容器1の底部に水抜き配管系3が設けられ、その水抜き
配管途中に図4に示される電磁弁4によりエアシリンダ
5aを介し開閉制御される遮断弁5(バター弁)が設けら
れている。
【0033】さらに、図5(B)に示されるように、こ
の下部側容器1の上部開口縁に鍔部7が形成され、この
鍔部7にて上部側容器2と対向する突合せ面に環状凹形
のOリング溝8が設けられ、この溝8に環状シール部材
としてのOリング9が嵌装されている。
【0034】また、前記鍔部7の内側上部に環状凸部の
テーパーガイド10が設けられ、釣鐘形状の上部側容器2
の突合せ面を容易に挿入できるようにする。上部側容器
2の突合せ面は前記Oリング9に密着して容器100内の
気密を保持する。
【0035】また、図5(A)に示されるように、下部
側容器1の内部にはローラコンベア101が設けられてい
る。このコンベア101は、両側のコンベアフレーム101a
間に図6に示されるように多数のローラ102が水平に配
列され、その各ローラ102の軸間にプロケットおよび無
端チェンの連動機構102aが設けられ、そして、一つのロ
ーラ軸に設けられたスプロケット103と下部側容器1の
内側面に軸支された駆動スプロケット105との間に駆動
チェン104が巻着されている。
【0036】前記駆動スプロケット105に駆動回転を与
えるコンベア駆動部の動力源は容器外部に設けられてい
る。すなわち、下部側容器1の支持台上に外部モータ10
6および減速機106aが設置され、その駆動軸107と、下部
側容器1の側面部に軸受ハウジング110により回転自在
に保持された中間シャフト108とが、カップリング109に
より連結され、中間シャフト108の内端に前記駆動スプ
ロケット105が一体的に嵌着されている。
【0037】軸受ハウジング110と中間シャフト108との
間には環状シール部材としてのOリング120が設けられ
ているから、前記シャフト108が回転運動するにもかか
わらず容器100内の気密が保たれる。
【0038】このコンベア101を介して、下部側容器1
内には下部乾燥ヒータ121が設けられ、また、釣鐘形状
の上部側容器2内には上部乾燥ヒータ122が設けられ、
これらのヒータ121,122により容器内雰囲気およびワー
クWを加熱する。
【0039】図6に示されるように、前記容器100への
ワーク搬入部を挟んでフォトセンサ(光電管)123a,12
3bが設けられ、また容器100を挟んでフォトセンサ(光
電管)124a,124bが設けられ、さらに、容器100からの
ワーク搬出部を挟んでフォトセンサ(光電管)125a,12
5bが設けられている。これらのフォトセンサはワークW
の有無を検出するものである。
【0040】また、図6に示されるようにコンベア101
のローラ102の一部が小径に形成された位置にて、その
ローラ102間にストッパ111が配置されている。すなわ
ち、図7に示されるように前記コンベアローラ102の間
にストッパ111がピン114により回転自在に軸支され、こ
のストッパ111の下側作動部111aにピン結合されたリン
ク111bを介しストッパ駆動部112が連結されている。
【0041】このストッパ駆動部112は、下部側容器1
の側面にパッキングなどを介して取付筒体112aが嵌着さ
れ、この取付筒体112aにストッパ作動シリンダ112bが取
付けられ、このシリンダ112bのピストンロッドが、取付
筒体112a内に嵌合されたロッド112cを介して前記リンク
111bにピン結合されている。往復動されるロッド112c
は、取付筒体112aに嵌着された環状シール部材としての
Oリング112dと接触して気密が保たれている。
【0042】そして、図4に示された電磁弁113の切替
えによりストッパ作動シリンダ112bのピストンロッドを
図7に示されるように後退させることにより、ストッパ
111がピン114を中心に反時計方向に回転し、コンベアロ
ーラ102のワーク搬送面より下側に倒れることにより、
ワークの係止を解除するようにしている。
【0043】次に、図1、図4および図5(A)により
前記釣鐘形状の上部側容器(以下、釣鐘形状容器とい
う)2を昇降する機構を説明する。この釣鐘形状容器2
には、側面取付板11を介しスライドユニット12が設けら
れ、対向する位置の支柱13に設けられたトラックレール
14にこのスライドユニット12が摺動自在に嵌合されてい
る。釣鐘形状容器2の上部側には吊りピース15が一体に
設けられ、このピース15には吊上チェン16の一端が接続
されている。
【0044】支柱13の上部には2個のチェンスプロケッ
ト17が取付けられ、この各スプロケット17に前記チェン
16が巻装され、このチェン16の他端は支柱13に取付けら
れたチェン駆動シリンダ18のピストンロッド19の先端金
具20と連結されている。このチェン16、スプロケット17
およびチェン駆動シリンダ18は、釣鐘形状容器2の巻上
げ機構部を構成している。本実施例ではチェン駆動シリ
ンダ18を使用したが、巻上げ、巻下に駆動モータを使用
した構成に替えることができる。
【0045】そして、図4に示された電磁弁21の空圧切
換によりチェン駆動シリンダ18のピストンロッド19を進
退させることにより、釣鐘形状容器2の下降および上昇
が行なえるようにする。
【0046】さらに、釣鐘形状容器2の上面中央部に接
続ピース22を一体に設け、この接続ピース22に容器押圧
シリンダ25のピストンロッド23の先端金具24を連結し、
シリンダ25は支柱13などからなる門型フレーム26に固定
する。
【0047】この容器押圧シリンダ25は、図4に示され
た電磁弁27のエア切替により作動される。この電磁弁27
は、前記チェン駆動シリンダ18の電磁弁21と同期して作
動される。これらの容器押圧シリンダ25および電磁弁27
によって容器密閉機構部を構成する。
【0048】また、図1および図5に示されるように、
前記釣鐘形状容器2の側面にて前記スライドユニット12
とは反対側に凸部プレート28を対称に設け、このプレー
ト28にシャフト29を介しローラ30を回転自在に設け、こ
のローラ30を門型フレーム26の柱部26aに設けられたロ
ーラガイド凹部31内に摺動自在に嵌合することにより、
釣鐘形状容器2の昇降動作を円滑に案内する。
【0049】さらに、図4に示されるように、釣鐘形状
容器2には可撓性配管32aを介し圧抜き電磁弁32が設け
られている。また、容器100内を真空にするための真空
モータ33aにより駆動される真空ポンプ33への配管途中
に電磁片34と圧力スイッチ35とを併設し、その先には真
空パンジャ36を設ける。この真空パンジャ36は、容器10
0から吸出された油や水が真空ポンプ33に入らないよう
にしたものである。
【0050】図8に示されるように、この真空パンジャ
36は、円筒形フィルタ容器本体36aの上部開口縁に鍔プ
レート37を形成し、この鍔プレート37の上面に凹状のO
リング溝38を設け、このOリング溝38にOリング39を嵌
装し、その上より盲蓋40を被せてボルト41で締着する。
【0051】この盲蓋40には圧抜き口42aが設けられ、
この口42aに図4に示された配管を介して圧抜き電磁弁4
2が設けられている。この電磁弁42は、ソレノイドに通
電することにより、真空パンジャ36内を大気に連通して
真空圧を解除する。
【0052】さらに、前記フィルタ容器本体36aの内部
にはメッシュフィルタ材43と複数の遮断隔壁44とが配置
されている。メッシュフィルタ材43はそれ自体が通気性
を持ち、また遮断隔壁44は通気性のない板状部材である
が、この遮断隔壁44の下側に通気間隙を有している。
【0053】フィルタ容器本体36aの下部には逆円錐形
に水滴集合部45が連続成形され、この水滴集合部45の下
部端の水滴集合口45aに対し遮断弁(バター弁)47が設
けられ、この遮断弁47を経た配管はタンク48に連通され
ている。前記遮断弁47は、図4に示された電磁弁46によ
り制御されるエアシリンダ47aにより開閉される。
【0054】一方、真空パンジャ36のフィルタ容器本体
36aには前記メッシュフィルタ材43および遮断隔壁44を
挟んで二つの配管接続口49a,49bを設け、一方の配管接
続口49aを図4に示される可撓性配管50により釣鐘形状
容器2に接続し、他方の配管接続口49bを真空ポンプ33
側の配管に接続する。
【0055】このようにして、図4に示される真空ポン
プ33から真空パンジャ36および可撓性配管50を経て釣鐘
形状容器2に至る真空引き回路を構成している。なお、
図4において、51はコンプレッサなどの空圧源を示し、
52は各種電磁弁の排気側に設けられた消音用サイレンサ
であり、53は各種エアシリンダのメータアウト流量を調
整するスピードコントローラである。
【0056】次に、上記第1実施例の作動を説明する。
先ず、パレットPに乗ったワークWは、コンベア61によ
り搬送されて荒洗浄機62に入りここで荒洗浄され、次に
仕上洗浄機63に送られ、仕上洗浄が行われた後、ワーク
搬入用コンベア64にて水切除去装置の容器100の搬入口
部へ送られてくると、その容器100の搬入口部に設けた
フォトセンサ123a,123b(図6)によってパレットPの
到来を検出する。このとき、釣鐘形状容器2は上昇状態
にある。
【0057】前記搬入口部でのパレットPの検出によ
り、制御装置(図示せず)は、図6に示すフォトセンサ
124a,124bにより容器100内が空であることを確認し
て、容器100内のコンベア101を駆動するために容器外部
の駆動モータ106に駆動指令を出力する。
【0058】このモータ106が指令を受けて回転を始め
ると、その駆動軸107の回転は、カップリング109、中間
シャフト108、スプロケット105、無端チェン104および
スプロケット103を経てコンベア101のローラ102に伝え
られ、このローラ102の回転によりパレットPとともに
ワークWが容器100内に搬入される。このワーク搬入時
は、ストッパ111の上端部がストッパ作動シリンダ112b
によってローラ102の上側に突出されている。
【0059】コンベア101により容器100内に搬入された
パレットPは、ストッパ111に当たって停止する。この
とき、図6に示す光電センサ124a,124bにより容器100
内へのパレットPの搬入を確認し、その確認信号によ
り、制御装置(図示せず)はモータ106を停止してロー
ラ102の回転を止め、ワーク搬入を完了させる。
【0060】その後、タイマーによる設定時間後に釣鐘
形状容器2を下降させる。すなわち、制御装置(図示せ
ず)より電磁弁21と電磁弁27とにそれぞれ信号を送っ
て、チェン駆動シリンダ18のピストンロッド19を前進さ
せることにより吊上チェン16の容器側を下降させると同
時に、容器100の中央に設けられた容器押圧シリンダ25
のピストンロッド23を前進させる。
【0061】これにより、釣鐘形状容器2は側面取付板
11のスライドユニット12がトラックレール14により、ま
た対称位置のローラ30がローラガイド31によりそれぞれ
案内されながら下降し、釣鐘形状容器2の下端開口縁が
下部側容器1の鍔部7のテーパーガイド10に導かれてそ
の外側に嵌合し、Oリング9に密着して停止する。この
状態で、容器100が密封されその内部と外部が遮断され
る。
【0062】その後、図4に示される外部回路上の電磁
弁4,46により遮断弁5,47を閉じるとともに圧抜き電
磁弁32、42を閉じ、下部側容器1内の乾燥ヒータ121と
釣鐘形状容器2内の乾燥ヒータ122とを共に電源オンと
する。
【0063】そして、釣鐘形状容器2内が一定の温度に
なり、それを温度センサ(図示しない)により検知した
ら、制御装置(図示せず)より真空モータ33aに始動信
号が送られ、この真空モータ33aにて駆動される真空ポ
ンプ33により容器100内を真空引きすることにより、そ
の容器内圧を負圧降下させていく。
【0064】すると、容器内でのヒータ121,122による
ワーク乾燥作用および加熱作用とともに、真空引きによ
りワーク表面に付着している水分の沸点も下がり、洗浄
機による洗浄でワークに溜まっていた水が蒸発気化し、
その蒸気が真空引き回路に吸出されていく。真空引き回
路に吸引された水分粒子は回路途上に設けた真空パンジ
ャ36の第1壁のメッシュフィルタ材43に衝突して水滴化
し落下する。
【0065】次いで水分粒子は複数の遮断隔壁44に順次
衝突して水滴となりその隔壁面で落下する。このように
して、吸引流体中から水分粒子が除去され、真空ポンプ
33に到達した空気中には水分粒子が含まれていない。一
方、容器100内でワークWから滴下した水分は、容器底
部の水抜き配管系3により排水する。
【0066】真空ポンプ33は、真空圧力計35の圧力接点
リレーによる圧力設定と、タイマー(図示しない)によ
る時間設定とにより停止する。この真空ポンプ停止以後
は、電磁弁34を閉じるとともに真空パンジャ36内を圧抜
き電磁弁42により大気に開放し、さらに電磁弁46の切替
によりパンジャ水滴集合口45aの遮断弁47を開放する
と、真空パンジャ36内に溜まった洗浄液がタンク48に排
水される。同様に、容器1の底部に溜まった水は、圧抜
き電磁弁32による大気開放と電磁弁4の切替による遮断
弁5の開放とによりタンク48に排水する。
【0067】前記圧抜き電磁弁32を開放する時間はタイ
マ(図示しない)により設定するが、そのタイマ設定時
間の経過後に、電磁弁21と電磁弁27に釣鐘形状容器2を
上昇させる方向の信号がそれぞれ送られ、チェン駆動シ
リンダ18のピストンロッド19が後退すると同時に、容器
中央の容器押圧シリンダ25のピストンロッド23も後退
し、吊上チェン16およびシリンダ25の上昇駆動により釣
鐘形状容器2が上昇して、ワーク搬入出口部が開放され
る。
【0068】その後、パレットPに乗ったワークWを搬
出するために、電磁弁113の切替によりストッパ作動シ
リンダ112bが後退され、ストッパ111がコンベア101の搬
送面下側に開放される。
【0069】その後、コンベア101のモータ106に信号を
送りこのモータ106を回転させると、中間シャフト108、
スプロケット105、チェン104およびスプロケット103の
回転伝達系によりローラ102が回転して、容器100内より
組立ラインに繋がるワーク搬出用コンベア65にパレット
Pが搬出される。
【0070】その後、真空パンジャ36の圧抜き電磁弁4
2、水滴集合口45aの遮断弁47および容器下部の遮断弁
(バター弁)5がそれぞれ閉じられると、一連の水切除
去作業が完了する。
【0071】次に、本発明の第2実施例を図9乃至図1
3を参照しながら説明する。なお、図1乃至図8に示さ
れた第1実施例と同様の部分には、同一符号を付してそ
の説明を省略する。
【0072】図9は全体構成の回路図を示し、トンネル
形状に形成された筒状容器500を中心に回路が構成され
ている。この筒状容器500の一側開口500aと他側開口500
bの両側縁部に鍔部501を設け、この両側の鍔部501の外
端面に環状のOリング溝凹部502をそれぞれ設け、この
外端面の各凹部502に環状シール部材としてのOリング5
03を嵌装する。
【0073】さらに、図10および図11に示されるよ
うに、容器500の両側開口部の下側にピローブロック504
を設け、このピローブロック504に挿通したシャフト505
により扉枠506の下部を枢着する。この扉枠506の内部に
は扉板516が上下動自在に設けられている。なお、扉枠5
06および扉板516は扉体を構成している。
【0074】前記扉枠506の取付構造は、図12に示さ
れるように、前記容器500の両側開口部の下側にて前記
ピローブロック504を左右両側に対称に固着し、このピ
ローブロック504に挿通した前記シャフト505により、ピ
ローブロック504の外側に配置された扉枠506の下端ボス
507を軸支することにより、ピローブロック504を基準と
して扉枠506を回動自在に枢着する。扉枠506のやや上部
間にはシリンダ連結枠部506aが設けられている。
【0075】前記扉枠506の開閉構造は、図10および
図11に示されるように、筒状容器500の上面部に設け
たシリンダ受けの二山クレビス508と扉枠開閉シリンダ5
09のヘッド側クレビス509aとをピン510にて結合し、ま
た扉枠開閉シリンダ509のピストンロッド511の先端ナッ
クルジョイント511aと、扉枠506のシリンダ連結枠部506
aに固着された二山ナックルジョイントとをピン512にて
連結する。この両側の扉枠開閉シリンダ509は、図9に
示される電磁弁513により同時に制御されて開方向また
は閉方向に作動される。
【0076】前記扉板516の取付構造は、図12に示さ
れるように、前記扉枠506の左右両側枠内にローラガイ
ド溝514を設け、このローラガイド溝514の内部を扉板51
6に取付けられたローラ515の摺動ガイドとする。このロ
ーラ515は扉板516の4隅に取付け、扉板516の円滑な昇
降動作を確保している。
【0077】この扉板516の昇降駆動は、扉枠506の一側
にプレート521を固着し、このプレート521上に扉板昇降
シリンダ522を固着し、このシリンダ522のピストンロッ
ド523の先端にL字形連結プレート524の一端を取付け、
このL字形連結プレート524の他端を前記扉板516の上端
中央部に固着して、扉板昇降シリンダ522により扉板516
を上下方向に往復動できるようにする。両側の扉板昇降
シリンダ522は、図9に示される電磁弁525により同時に
制御されて上昇方向または下降方向に作動される。
【0078】このように、扉板516を上下動するための
扉枠506のローラガイド溝514および扉板昇降シリンダ52
2などは、扉板上下動機構部を構成し、また、これらの
扉枠506および扉板516などは扉体を構成し、その扉体を
開閉するための下部支点シャフト505および扉枠開閉シ
リンダ509などは、扉体開閉機構部を構成している。
【0079】図13に示されるように、トンネル形の筒
状容器500の内部であって比較的下側にローラコンベア5
31を設ける。このコンベア531は、両側のコンベアフレ
ーム532間に多数のローラ533を水平に配列し、その各ロ
ーラ533の軸間にプロケットおよび無端チェンによる連
動機構534を設け、そして、一つのローラ軸に駆動スプ
ロケット535を設け、容器500の下部に設けられたコンベ
ア駆動部536の駆動スプロケット537との間に駆動チェン
538を巻着する。
【0080】前記コンベア駆動部536は、容器500の下部
脚541に支持台542を介して外部モータ543および減速機5
44を設置し、その駆動軸545と容器500の下部側面に軸受
ハウジング546により回転自在に保持された中間シャフ
ト547とをカップリング548で連結し、中間シャフト547
の内端に前記駆動スプロケット537を一体的に嵌着した
ものである。
【0081】前記軸受ハウジング546と中間シャフト547
との間には環状シール部材としてのOリング549を嵌着
し、中間シャフト547が回転するにもかかわらず容器500
内の気密が保たれるようにしている。
【0082】そして、このトンネル形の筒状容器500内
のローラコンベア531は、モータ543を回転駆動し、カッ
プリング548を介し中間シャフト547を回転させ、その回
転をスプロケット537から無端チェン538およびローラ軸
スプロケット535を介しコンベア531のローラ533に伝達
し、このローラ533の回転によりワークWのパレットP
をワーク搬入用コンベア64から容器500内に搬入すると
ともに、容器500内のワークWをワーク搬出用コンベヤ6
5に搬出する。
【0083】また、前記容器500内にてローラコンベア5
31の下側に下部乾燥ヒータ551が、また上側に上部乾燥
ヒータ552がそれぞれ設けられ、容器500内の温度上昇お
よびワークWの加熱を図っている。
【0084】次に、この図9乃至図13に示された第2
実施例の作用を説明する。
【0085】パレットPに乗ったワークWが荒洗浄機
(図示しない)にて荒洗浄され、次に仕上洗浄機(図示
しない)にて仕上洗浄された後、ワーク搬入用コンベア
64にて本水切除去装置の容器500へ送られてくると、容
器500の入口に設けたフォトセンサ(図示しない光電
管)にてワークWの存在を確認した後に、容器内蔵コン
ベア531を駆動して図11に示されるように扉板516の開
かれた状態の容器500内に搬入し、ワーク係止ストッパ
(図示しない)によりワークWのパレットPを係止す
る。
【0086】この容器500内へのワーク搬入の完了を容
器内のフォトセンサ(図示しない光電管)にて確認した
ら、コンベア531を停止するとともに、その確認信号に
より容器500の入口側および出口側の開口500a,500bに
て下部のシャフト505を支点に図11に示されるように
上部が開口している扉枠506にて、扉板昇降シリンダ522
の後退動作により扉板516を下降させ、その後に容器上
部の扉枠開閉シリンダ509のピストン後退により、扉枠5
06をその下端部のシャフト505を中心に閉じると、扉板5
16の平坦面が容器500のOリング503に圧着されて、容器
500の内部と外部とが密封遮断される。
【0087】タイマ(図示しない)により設定された一
定時間経過後に、図9に示された真空モータ33aが回転
し、真空ポンプ33により真空パンジャ36を介して水切除
去装置の容器500内を真空引きすると、この容器500の内
圧は規定の真空圧まで負圧降下する。このような容器50
0内でのヒータ551,552による乾燥作用と、真空引きに
よる沸点低下および蒸気吸出とによりワークWの水切除
去が効率良く行われる。
【0088】このようにして水切除去が完了した後は扉
板516を開放するが、その扉板516を開放するときは、容
器500の上部に接続した管路32a中の電磁弁32を連通させ
て容器内を大気圧に開放した後に、容器上部の扉枠開閉
シリンダ509のピストン511を前進動作させて、両側の開
口における扉板516とOリング503との密着を解除する。
その後、扉枠506に設けられた扉板昇降シリンダ522のピ
ストン前進動作により扉板516を上昇させ、容器500の開
口500a,500bを開放する。
【0089】同時に、真空パンジャ36の圧抜き電磁弁42
を開くとともに、水滴集合口45aの遮断弁47を開き、水
滴集合部45に溜った水をタンク48に排水する。また容器
500の下部に接続されている排水管路3の遮断弁(バタ
ー弁)5を開き、容器500内の水をタンク48に排水す
る。
【0090】その後、コンベア用のモータ543を始動し
てローラコンベア531を駆動し、ローラ533上のパレット
Pを外部のワーク搬出用コンベヤ65に搬出し、パレット
Pに乗ったワークWを組立ラインに搬送する。
【0091】最後に、真空パンジャ36の圧抜き電磁弁4
2、水滴集合下口45aの遮断弁47、容器下部の遮断弁(バ
ター弁)5および容器上部の圧抜き電磁弁32をそれぞれ
閉じて、一連の水切除去作業を完了する。
【0092】なお、本発明に係る洗浄機は、図2および
図3に示されるようなトンネル形の洗浄機としたから、
機械加工ラインからコンベアにて連続搬送されてきた組
立前のワークを洗浄ラインに連続的に投入して、ライン
タクト時間の短い洗浄が可能である。
【0093】さらに、従来形の洗浄機では、洗浄槽と水
切エアブロー槽が連続した一体形の構造であるため、両
槽の気密性を確保しにくい構造となっているが、本発明
では水切装置を分離した独立形としたので、そのような
問題もない。
【0094】そして、本発明のような真空引きによる水
切除去装置は、洗浄機後に大容量の水が溜まる大型ワー
クの水切除去に対して効果的かつ効率の良い処理を行う
ことができる。
【0095】次に、請求項1およびに記載された発明
は、請求項2、4、5、6に記載されたものに限定され
るものではなく、例えば、下記に示すような変形例も含
むものである。
【0096】先ず、請求項に関連して、釣鐘形状の上
部側容器2を昇降する巻上げ機構部と容器密閉機構部
は、併設しなくてもよい場合があり、例えば上部側容器
2の中央部に連結した強力な昇降シリンダにより上部側
容器2の昇降と押圧密閉とを共に行うようにしてもよ
【0097】た、請求項に関連して、防水形の電動
または流体圧モータを容器内に内蔵したり、隔壁を介し
て回転を磁力により伝達するカップリングを使用するこ
とにより、中間シャフトは必要ではない場合もある。
【0098】また、請求項に関連して、前記容器内ヒ
ータ121,122,551,552は、真空引きによる容器内圧低
下による蒸発気化を促すものとして有用なものである
が、洗浄段階での温水によるワーク昇温状態によって
は、容器内ヒータが必要ではない場合もある。
【0099】また、請求項に関連して、真空パンジャ
36は通気性のある濾材であればメッシュフィルタ材43や
遮断隔壁44を内蔵した構造のものに限定されないし、真
空ポンプによっては真空パンジャを必要としない場合も
ある。
【0100】
【発明の効果】求項記載の発明によれば、下部側容
器の開口縁部に対し釣鐘形状の上部側容器を上下動自在
に設けたから、下部側容器に対する上部側容器の確実な
密着性を容易に確保でき、容器内での十分な真空引きに
より確実な水分除去効果を得ることができる。また、下
部側容器に内蔵されたコンベアにより、容器の一側から
搬入したワークを他側より円滑に搬出でき、この容器を
中心にして搬入側の洗浄ラインと搬出側の組立ラインと
を連続的に構成でき、部品洗浄から部品組立に至る一連
の作業にて作業効率を損なうことのない水切除去装置を
提供できる。
【0101】請求項記載の発明によれば、上部側容器
を昇降する巻上げ機構部と、自重により下降した上部側
容器を押圧して下部側容器との突合せ面を密閉する容器
密閉機構部とを併設したから、真空引き時の容器内に十
分な負圧を確保できる。また、逆U字形に配設されたチ
ェンにより巻上げ機構部の高さ方向への大型化を防止で
きる。
【0102】請求項記載の発明によれば、トンネル形
状の容器の一側開口および他側開口に対し扉体を開閉自
在に設けたから、扉体の開閉に要する機構部を小型にす
ることができる。また、トンネル形状の容器の一側開口
から搬入したワークを容器内コンベアにより他側開口よ
り搬出でき、この容器を中心にして搬入側の洗浄ライン
と搬出側の組立ラインとを連続的に構成することが容易
にできる。
【0103】特に、扉体開閉機構部により扉体の扉枠の
上部を開いた状態で、扉板上下動機構部により扉枠の内
部で扉板を上下動することによって、扉板を上下動する
際に扉板が容器開口端面の環状シール部材と摺擦してこ
の環状シール部材を損傷するおそれを防止できるととも
に、扉板を閉じるときは扉板の上下動と別の開口下部を
支点とする扉枠の閉じ動作によって、容器開口端面の環
状シール部材に対する扉板の密着性を確保でき、確実な
真空引きを行える。
【0104】請求項記載の発明によれば、容器の下部
側面に中間シャフトを気密にかつ回転自在に嵌着したか
ら、この中間シャフトを介して容器外部のモータにより
容器内コンベアを駆動することができ、容器内へのワー
ク搬入および容器外へのワーク搬出を円滑に行うことが
できる。
【0105】請求項記載の発明によれば、容器内のヒ
ータによりワークを加熱することにより、ワーク面に付
着した水分の蒸発気化を促し、真空引きによる水分除去
を効果的に行うことができる。
【0106】請求項記載の発明によれば、真空引き回
路の回路途中にフィルタ容器本体を設け、このフィルタ
容器本体内で慣性フィルタとして機能するメッシュフィ
ルタ材に水分粒子を衝突させて水滴化させた上で、残り
の水分粒子も遮断隔壁に衝突させて確実に除去できるか
ら、真空ポンプへの水分の吸引を確実に防止して真空ポ
ンプを保護できる。また、フィルタ容器本体の下部端の
遮断弁を開くことにより溜り水を排水できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水切除去装置の第1実施例を洗浄
機と共に示した斜視図である。
【図2】図1に示された洗浄機の一部を切欠いて内部を
表した斜視図である。
【図3】図1に示された洗浄機および水切除去装置の断
面図である。
【図4】同上水切除去装置の全体構成を示す回路図であ
る。
【図5】(A)は同上水切除去装置の垂直断面図、
(B)は上下容器の突合せ面部分の拡大断面図である。
【図6】同上水切除去装置の水平断面図である。
【図7】図6のVII-VII線断面図である。
【図8】図4に示された真空引き回路における真空パン
ジャの分解斜視図である。
【図9】本発明に係る水切除去装置の第2実施例を示す
断面図および回路図である。
【図10】同上第2実施例にて容器側面の扉が閉口した
状態を示す一部断面図である。
【図11】同上第2実施例にて容器側面の扉が開口した
状態を示す断面図である。
【図12】同上第2実施例にて扉体の構成を表す側面図
である。
【図13】同上第2実施例にて容器内のコンベア駆動部
を示す断面図である。
【符号の説明】
W ワーク 1 下部側容器 2 上部側容器 3 水抜き配管系 9 環状シール部材としてのOリング 16,18 巻上げ機構部のチェンおよびシリンダ 25 容器密閉機構部のシリンダ 33 真空ポンプ 36a フィルタ容器本体 43 メッシュフィルタ材 44 遮断隔壁 45a 水滴集合口 47 遮断弁 62,63 洗浄機 64 ワーク搬入用コンベア 65 ワーク搬出用コンベア 100 容器 101,531 容器内蔵コンベア 106,543 モータ 107,545 駆動軸 108,547 中間シャフト 121,122,551,552 ヒータ 500 トンネル形状の容器 500a 一側開口 500b 他側開口 503 環状シール部材 509 扉体開閉機構部のシリンダ 516 扉板 522 扉板上下動機構部のシリンダ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−306482(JP,A) 特開 平6−50661(JP,A) 特開 平6−224174(JP,A) 特開 平4−335986(JP,A) 実開 平4−110384(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B08B 1/00 - 7/04 F26B 5/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄機にワーク搬入用コンベアを介して
    連続的に設けられ洗浄機にて洗浄されたワークを水切す
    る洗浄後の水切除去装置であって、 ワークを搬入出するコンベアを内蔵するとともに底部に
    水抜き配管系を接続してなる上面開口の下部側容器と、 この下部側容器の開口縁部に対し上下動自在に設けられ
    密着される釣鐘形状の上部側容器と、 これらの容器の内部を負圧に降下させる真空引き回路と
    を具備したことを特徴とする洗浄後の水切除去装置。
  2. 【請求項2】 上部側容器の上面に対して、逆U字形に
    配設されたチェンを介して流体圧シリンダにより上部側
    容器を昇降する巻上げ機構部と、上部側容器の下降時に
    この上部側容器を上方から押圧して下部側容器および上
    部側容器の少なくとも一方の突合せ面に嵌装された環状
    シール部材を他方の突合せ面に密着させる容器密閉機構
    部とを併設したことを特徴とする請求項記載の洗浄後
    の水切除去装置。
  3. 【請求項3】 洗浄機にワーク搬入用コンベアを介して
    連続的に設けられ洗浄機にて洗浄されたワークを乾燥す
    る洗浄後の水切除去装置であって、 ワークを搬入出するコンベアを内蔵するとともに底部に
    水抜き配管系を接続してなるトンネル形状の容器と、 この容器の一側開口および他側開口に対してそれぞれ開
    閉自在に設けられた扉枠および扉枠の内部に上下動自在
    に設けられた扉板を有する扉体と、 この容器に接続され容器の内部を負圧に降下させる真空
    引き回路と 容器の一側開口および他側開口の端面に嵌装した環状シ
    ール部材と、 容器の一側開口および他側開口の下部を支点に扉体の扉
    枠の上部をそれぞれ開閉する扉体開閉機構部と、 扉枠の内部で扉板を上下動する扉板上下動機構部と を具
    備したことを特徴とする洗浄後の水切除去装置。
  4. 【請求項4】 容器の下部側面に中間シャフトを気密に
    かつ回転自在に嵌着し、この中間シャフトを介して、容
    器の外部に設けられたモータの駆動軸を、容器に内蔵さ
    れたコンベアの駆動系と連結したことを特徴とする請求
    またはに記載の洗浄後の水切除去装置。
  5. 【請求項5】 容器の内部にヒータを備えたことを特徴
    とする請求項1乃至のいずれかに記載の洗浄後の水切
    除去装置。
  6. 【請求項6】 容器と真空引き回路の真空ポンプとの間
    の回路途中にフィルタ容器本体を設け、このフィルタ容
    器本体の内部に水分粒子を衝突させて水滴化させるメッ
    シュフィルタ材と遮断隔壁とを配置し、フィルタ容器本
    体の下部端の水滴集合口に遮断弁を設けたことを特徴と
    する請求項1乃至のいずれかに記載の洗浄後の水切除
    去装置。
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