JP3185619U - 三輪車 - Google Patents

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直樹 ▲たか▼見
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Abstract

【課題】前後方向だけでなく横方向(左右方向)の移動が可能な遊戯性の高い三輪車を提供する。
【解決手段】三輪車10は、前後方向に延びるフレーム20と、フレームの前方側に設けられた1つの前輪40と、フレームの後方側の左右に設けられた2つの後輪60と、前輪に設けられ、前輪を回転駆動するペダル44と、前輪を旋回させるハンドル31とを備えており、2つの後輪は、玉軸受けにより回転自在に支持された旋回型のキャスターである。キャスターの車輪の直径は、地面と接地する中央部が大きく、幅方向外周側に行くに従って漸次小さくなっていることが好ましい。車輪と地面との摩擦抵抗が低減するので、横方向の移動を一層容易に行うことができる。
【選択図】図1

Description

本考案は、1つの前輪と2つの後輪とを備えた三輪車に関する。
従来より、1つの前輪と2つの後輪とを備えた三輪車が知られている。この種の三輪車として、例えば特許文献1に開示されているものは、前輪に設けられて該前輪を回転駆動するペダルと、前輪を旋回させるためのハンドルとを備えている。この三輪車では、ペダルを踏むことによって前方向もしくは前後方向に移動し、ハンドルを回動させることによって車体の向きを右または左に変える。
特開2012−162103号公報
上述したような三輪車は前後方向に移動するのみで横方向(左右方向)には移動できないため、遊戯性に乏しかった。
本考案は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、横方向(左右方向)の移動が可能なより遊戯性の高い三輪車を提供することにある。
本考案に係る三輪車は、前後方向に延びるフレームと、該フレームの前方側に設けられた1つの前輪と、上記フレームの後方側の左右に設けられた2つの後輪と、上記前輪に設けられ、該前輪を回転駆動するペダルと、上記前輪を旋回させるハンドルとを備えている。そして、本考案に係る三輪車は、上記2つの後輪が、旋回型のキャスターであることを特徴としている。
上記の構成によると、2つの後輪に旋回型のキャスターを用いていることで後輪が360°どの方向にも自在に旋回するため、前後方向の移動だけでなく、横方向(左右方向)の移動が可能になる。これにより、例えば前方向へ移動しているときに、ハンドルを右に回動すると車体は慣性力の作用によって左方向に振れて移動し、ハンドルを左に回動すると車体は慣性力の作用によって右方向に振れて移動する。したがって、ハンドルを操作するだけでドリフト走行やスピン走行を容易に行うことができる。
また、本考案に係る三輪車において、上記キャスターの車輪の直径は、地面と接地する中央部が大きく、幅方向外周側に行くに従って漸次小さくなっていることが好ましい。
上記の構成によると、キャスター60の車輪61の直径は、地面と接地する中央部(図5において幅b部分)が最も大きく、幅方向(図5において左右方向)外周側に行くに従って漸次小さくなっている。つまり、キャスター60の車輪61は、その幅方向において地面と接地する部分の幅bが、全体幅Bよりも非常に小さい。これにより、キャスター60の車輪61と地面との摩擦抵抗を低減することができるので、上述した横方向の移動を一層容易に行うことが可能である。
また、本考案に係る三輪車において、上記旋回型のキャスターは、玉軸受けにより回転自在にフレームに支持されていることが好ましい。
上記の構成のように玉軸受け(ボールベアリング)を用いることにより、キャスターの動摩擦係数がより小さくなり、キャスターが旋回しやすくなるので、上述した横方向の移動をより一層容易に行うことが可能である。
以上説明したように、本考案によれば、前後方向の移動だけでなく、横方向(左右方向)の移動が可能になるため、例えばドリフト走行やスピン走行を容易に行うことが可能なより遊戯性の高い三輪車を提供することができる。
実施形態に係る三輪車を右側方から視て示す斜視図である。 実施形態に係る三輪車を前方から視て示す斜視図である。 実施形態に係る三輪車を下方から視て示す斜視図である。 実施形態に係る三輪車を後方から視て示す斜視図である。 キャスターの概略構成を示す正面図である。
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本考案は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1〜図4に示すように、本実施形態の三輪車10は、1つの前輪40と2つの後輪60とを備えた後二輪型の三輪車であって、子供から大人まで幅広い年齢層を対象とするものである。なお、以下の説明でいう「前」とは前輪40側をいい、「後」とは後輪60側をいい、「左右」とは後輪60側から前輪40側へ向いたときの左右をいうものとする。
三輪車10は、フレーム20を備えている。フレーム20は、主フレーム21と、ハンドル軸受22と、後方フレーム23とを有している。
主フレーム21は、前後方向に延びており、前方側が後方側よりも上方に位置するように屈曲している。ハンドル軸受22は、やや鉛直方向に延びる略円筒状に形成されており、主フレーム21の前方側端部に接続されている。後方フレーム23は、左右方向に延びる扁平な筒状体に形成されている。後方フレーム23は、主フレーム21よりも後方に位置し、2つの連結フレーム24によって主フレーム21の後方側端部と連結されている。
フレーム20の前方側には、前輪40を操舵する操舵機構30が設けられている。操舵機構30は、ハンドル31と、ハンドル軸32と、フォーク33とを備えている。
ハンドル軸32は、フレーム20のハンドル軸受22に回動自在に挿入されている。ハンドル軸受22の一端(上端)にはハンドル31が接続されており、他端(下端)にはフォーク33が接続されている。ハンドル31は、主に左右方向に延びる部材であり、両端部に運転手の握り部(グリップ)34が設けられている。フォーク33は、略U字状の部材であり、開放側が下となる状態で設けられている。操舵機構30では、ハンドル31の回動動作に連動してハンドル軸32およびフォーク33が一体に回動する。
また、操舵機構30は、前輪40の回転を停止させるブレーキレバー35およびブレーキ装置37を備えている。ブレーキレバー35はハンドル31に設けられており、ブレーキ装置37はフォーク33に設けられている。ブレーキレバー35とブレーキ装置37とは、ブレーキワイヤ36によって接続されている。
なお、本実施形態の三輪車10においては、前輪40側にのみブレーキレバー35とブレーキ装置37が設けられており、後輪60側にはブレーキレバーおよびブレーキ装置が設けられておらず、この点が通常の三輪車とは異なる特徴である。
前輪40は、タイヤ41と、ホイール42と、車軸43とを備え、フォーク33に取り付けられている。タイヤ41は、環状に形成され、その内周部にホイール42が嵌め込まれている。車軸43は、ホイール42の中心を貫通して固定されている。車軸43は、両端部がフォーク33に回転自在に支持されている。つまり、タイヤ41およびホイール42は、フォーク33に挟まれた状態で回転自在に支持されている。車軸43の両端には、前輪40を駆動するためのクランク状のペダル44が取り付けられている(図2参照)。
前輪40では、ペダル44を踏んで回動させることで、タイヤ41とホイール42と車軸43とが一体で回転する。また、ハンドル31およびフォーク33の回動動作に伴って前輪40(タイヤ41)が旋回する。また、ブレーキレバー35を握ることによって、ブレーキ装置37がホイール42の両側面に圧着してタイヤ41の回転が停止される。
フレーム20の後方側には、サドル50が設けられている。サドル50は、座部51、背もたれ52およびサドル台53を備えている。図3に示すように、サドル台53は、略矩形状の板部材であり、主フレーム21の後方側端部と連結フレーム24と後方フレーム23とに跨って載置固定されている。座部51はサドル台53の上面に固定され、背もたれ52は座部51の後方側端部に設けられている。サドル50は、背もたれ52が左右方向を軸にして回動するリクライニング機能を有している。
図3に示すように、後方フレーム23の両端部には、2つの後輪60が設けられている。そして、この後輪60として、旋回型のキャスターが用いられている。以下、後輪をキャスター60という。
図4に示すように、キャスター60は、車輪61と、フォーク63と、旋回軸64とを備えている。車輪61の中心には、車軸62が貫通して固定されている。車軸62の両端はフォーク63に支持されている。つまり、車輪61はフォーク63に回転自在に支持されている。旋回軸64は、鉛直方向に延びる状態でフォーク63に回転自在に支持されている。旋回軸64の端部(上端)は後方フレーム23に固定されている(図3参照)。このように、キャスター60では、フォーク63が旋回軸64を中心に自在に回転(回動)するので、車輪61が360°自在に旋回するようになっている。車輪61は、その径が前輪40のタイヤ41の径よりも非常に小さいものである。車輪61の材質は、地面との摩擦抵抗の小さいものが好ましく、例えばポリアミド系樹脂等があげられる。
本実施形態の三輪車10によれば、上述したように2つの後輪に旋回型のキャスター60を用いていることで後輪が360°どの方向にも自在に旋回するため、前後方向の移動だけでなく、横方向(左右方向)の移動が可能になる。しかも、2つのキャスター60は左右独立して設けられているため、2つのキャスター60を互いに異なる向きに旋回させることが可能となり、それによって、より容易に横方向の移動を行うことが可能になる。
これにより、例えば前方向へ移動しているときに、ハンドル31を右に回動すると車体は慣性力の作用によって左方向に振れて移動し、ハンドル31を左に回動すると車体は慣性力の作用によって右方向に振れて移動する。したがって、ハンドル31を操作するだけでドリフト走行やスピン走行を容易に行うことができる。よって、本実施形態の三輪車10は、より遊戯性の高い乗り物として子供から大人まで幅広い年齢層に提供することができる。
また、キャスター60の車輪61の直径は、地面と接地する中央部(図5において幅b部分)が最も大きく、幅方向(図5において左右方向)外周側に行くに従って漸次小さくなっている。つまり、キャスター60の車輪61は、その幅方向において地面と接地する部分の幅bが、全体幅Bよりも非常に小さい。これにより、キャスター60の車輪61と地面との摩擦抵抗を低減することができるので、上述した横方向の移動を一層容易に行うことが可能である。
また、サドル50をフレーム20の後方側端部に設けているので、運転手を含めた三輪車10全体の重心位置を後方のキャスター60位置にできるだけ近づけることができる。そうすると、ハンドル31を右または左に回動したときにキャスター60に作用する慣性力を増大させることができる。その結果、上述した横方向の移動を一層容易に行うことが可能である。
さらに、フレーム20全体において後方側を前方側よりも低くしたり、キャスター60の車輪61の径を前輪40のタイヤ41の径よりも非常に小さくしているので、サドル50(座部51)の位置をできるだけ低くすることができる。そうすることで、運転手の重心を車体の後方側に位置させることができる。これによっても、運転手を含めた三輪車10全体の重心位置を後方のキャスター60位置にできるだけ近づけることが可能である。よって、上述した横方向の移動を一層容易に行うことができる。
また、図示しないが、キャスター60のフォーク63には旋回軸64を回転自在に支持する軸受けが設けられるが、その軸受けとして動摩擦係数の小さい玉軸受け(ボールベアリング)を用いることにより、車輪61が旋回しやすくなる。これにより、上述した横方向の移動が一層容易になる。
本考案の三輪車は、2つの後輪に旋回型のキャスターを使用することにより、前後方向の移動だけでなく、横方向(左右方向)の移動が可能になるため、例えばドリフト走行やスピン走行を容易に行うことが可能なより遊戯性の高い三輪車について有用である。
10 三輪車
20 フレーム
31 ハンドル
40 前輪
44 ペダル
60 キャスター(後輪)
61 車輪

Claims (3)

  1. 前後方向に延びるフレームと、該フレームの前方側に設けられた1つの前輪と、上記フレームの後方側の左右に設けられた2つの後輪と、上記前輪に設けられ、該前輪を回転駆動するペダルと、上記前輪を旋回させるハンドルとを備えた三輪車であって、
    上記2つの後輪は、旋回型のキャスターであることを特徴とする三輪車。
  2. 請求項1記載の三輪車において、
    上記キャスターの車輪の直径は、地面と接地する中央部が大きく、幅方向外周側に行くに従って漸次小さくなっていることを特徴とする三輪車。
  3. 請求項1または2記載の三輪車において、
    上記旋回型のキャスターは、玉軸受けにより回転自在にフレームに支持されていることを特徴とする三輪車。
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