JP3185616B2 - ワイヤハーネスの形成方法 - Google Patents

ワイヤハーネスの形成方法

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JP3185616B2
JP3185616B2 JP18187695A JP18187695A JP3185616B2 JP 3185616 B2 JP3185616 B2 JP 3185616B2 JP 18187695 A JP18187695 A JP 18187695A JP 18187695 A JP18187695 A JP 18187695A JP 3185616 B2 JP3185616 B2 JP 3185616B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数本の電線より
構成されるワイヤハーネスの形成方法に関し、特に、電
線群の中で、圧接端子と接続する電線と、圧接端子とは
接続しない電線とを選別し、圧接端子とは接続しない電
線を圧接端子と誤って圧接することを防止するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】多数本の電線より構成されるワイヤハー
ネスは、ワイヤハーネス形成用の布線図板上に布線パタ
ーンに応じて突設した布線治具に各電線を布線した後
に、電線群の外周をテープ巻きして結束している。上記
電線群の中で、ジョイント・コネクタに取り付けられた
圧接端子に圧接する特定の電線は、電線の布線時に、ジ
ョイント・コネクタの取付部位で、該ジョイント・コネ
クタ側に取り出して布線しておき、全ての電線を布線図
板上に布線した後に、上記特定の電線をジョイント・コ
ネクタの圧接端子と圧接接続するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記布線図板上におい
て、布線治具に通して電線を布線する作業は、作業者が
人手により行い、テープによる結束前は電線が弛んだ状
態になるため、圧接端子と接続するためにジョイント・
コネクタ側に取り出した電線と、他の電線との混同が生
じやすい状態になる場合がある。また、人手により圧接
端子と接続する電線を他の電線と区別して取り出すた
め、間違いが発生することがある。そのため、圧接端子
とは接続しない他の一般の電線が、間違えて、圧接端子
と接続される場合がある。また、電線は電線サイズ、電
線の種類、回路等により絶縁被覆の色を相違させている
だけで、圧接端子と接続する電線を他の電線と選別でき
る手段は何等施されていない。よって、誤って圧接用と
してジョイント・コネクタ側に取り出された電線を見つ
けることは非常に困難である。
【0004】上記のように、一般電線を誤って圧接端子
に圧接した場合、圧接端子のスロットにより電線の絶縁
被覆が切断されて内部の芯線が露出するため、該電線を
そのまま使用することは出来ず、交換しなければならな
い。よって、誤圧接した一般電線の交換作業等の不要の
作業が増えるため、作業性が悪いと共に、コスト高とな
る問題がある。即ち、電線に接続する端子が圧着端子
で、該圧着端子をジョイント・コネクタに挿入してジョ
イント端子と接続する場合には、接続を誤まると圧着端
子をジョイント・コネクタから抜き出せばよいが、圧接
端子の場合は、圧接端子から取り出す時に芯線が切れる
恐れがあるとともに、仮に圧接端子から取り外せても絶
縁被覆が切断されて芯線が露出しているため、品質上問
題がある。
【0005】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、ワイヤハーネスを構成する電線群の中で、圧接端子
と接続する電線と、接続しない電線を選別できるように
して、圧接端子への電線の誤圧接を防止することが出来
るワイヤハーネスの形成方法を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、ワイヤハーネス形成用の布線図板上におい
て形成されるワイヤハーネスの電線群のうち、圧接端子
と接続される複数の電線は、圧接端子と接続されない他
の一般電線と電線サイズ、電線の種類、接続される回路
が同一の電線であっても、これらの一般電線と絶縁被覆
の色を相違させた特定の色としておく一方、上記ワイヤ
ハーネスを構成する電線群を保持する布線治具の側方
に、圧接端子が取り付けられたジョイント・コネクタを
載置しておき、各電線を上記布線治具に沿って布線して
いく時に、他の一般電線と相違する特定の色の絶縁被覆
を備えた電線の中間部分をジョイント・コネクタ側へと
取り出して布線し、上記ジョイント・コネクタ側におい
ては、並列された各圧接端子の上側に夫々上記特定の色
をした電線を配線し、上記各圧接端子の上方に特定の色
の電線が配線された後に誤配線の検査を行い、 上記検
査後に、プレス機により電線を圧し下げて圧接端子に夫
々電線を同時に圧接接続し、上記圧接接続後に、再度、
特定電線と圧接端子の圧接状態を検査し、上記検査後に
ジョイント・コネクタの蓋を閉じる一方、上記他の一般
電線群はテープ巻きで結束し、上記テープ巻きした電線
群の外周面に上記ジョイント・コネクタを位置させて電
線群にテープ巻き固定していることを特徴とするワイヤ
ハーネスの形成方法を提供するものである。
【0007】上記のように、圧接端子と接続する特定の
電線の絶縁被覆を、圧接端子とは接続しない他の一般の
電線とは色を相違させた特定の色としているため、ワイ
ヤハーネスを構成する電線群を布線図板上に布線する
時、および、圧接端子に圧接する時に、圧接端子と接続
する特定電線を容易に選別することができる。そのた
め、誤って圧接端子と接続しない一般電線を圧接端子に
圧接接続することを防止できる。
【0008】削除
【0009】また、上記特定色の電線と圧接端子とは、
プレス機により電線を圧し下げて圧接端子に夫々電線を
圧接接続している。
【0010】削除
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本発明のワイヤハーネス10を
ワイヤハーネス形成用の布線図板15上に布線した状態
を示し、ワイヤハーネス10は、多数本の電線を布線し
た状態で電線群の外周をテープ巻きして結束している。
【0012】上記ワイヤハーネス10を構成する電線
は、ジョイント・コネクタ16に取り付けた圧接端子1
7と圧接接続する特定の電線12と、圧接端子17とは
接続しない一般の電線11とからなる。
【0013】一般の電線11は、従来と同様に、サイ
ズ、種類、接続する回路等により、絶縁被覆11aの配
色を相違させている。一方、上記特定電線12は、その
絶縁被覆12aを、上記一般電線11の絶縁被覆11aと
は色を相違させて特定の色としている。即ち、特定電線
11の色は、一般電線11とサイズ、種類、接続する回
路が同一であっても、絶縁被覆12aの色を相違させた
特定の色としている。特定電線12の絶縁被覆12aの
色は、本実施形態では黒色としている。
【0014】図2(A)(B)に示すように、上記ジョ
イント・コネクタ16は周知の構造で、コネクタボック
スの内部に上記圧接端子17を収容しており、別体の電
気接続部材19を取り付けて、所要の圧接端子17同士
を電気接続するようにしている。また、圧接端子17
は、特定電線12を圧接接続する電気接触部17aと、
上記電気接続部材19のタブを嵌合する雌型の電気接続
部17bとからなる。
【0015】上記ワイヤハーネス10を形成する場合、
圧接端子17を取り付けたジョイント・コネクタ16を
布線図板15の上面に予め載置した状態で、図3(A)に
示すように、布線パターンに沿って突設された治具20
に各電線11、12を布線する。この時、上記圧接端子
17に接続する特定電線12は、図示のように、ジョイ
ント・コネクタ16の設置位置でジョイント・コネクタ
16側へ取り出した状態に布線する。この際、特定電線
12の絶縁被覆12aの色は、一般電線11の絶縁被覆
11aの色とは相違した特定の色としているため、特定
電線12を容易に選別して布線することが出来る。
【0016】全電線11、12を布線した後に、圧接端
子17と圧接接続する特定電線12をジョイント・コネ
クタ16の上に配線し、図3(B)(C)に示す状態とす
る。この時、特定電線12は、上記一般電線11とは相
違する配色としているため、一般電線11と特定電線1
2とが、混同した状態に布線されても、一般電線11を
誤ってジョイント・コネクタ16上に配線することは無
い。
【0017】ついで、図3(D)に示すように、ジョイン
ト・コネクタ16の全圧接端子17上に配線した特定電
線12の検査を行う。この検査工程は、画像処理、治
具、または目視により行っており、誤配線、配線忘れ、
1極に2本の特定電線12が位置する二重配線、およ
び、1本の特定電線12が2極に跨って配置される跨り
配線等を検査する。尚、図中22は、画像処理機のカメ
ラを示している。
【0018】ついで、図3(E)に示すように、プレス機
23により自動あるいは手動で、特定電線12を圧し下
げて、該特定電線12と圧接端子17とを圧接接続す
る。これにより、ジョイント・コネクタ16の圧接端子
17の電気接触部17aのスロットにより、特定電線1
2の絶縁被覆12aが切断されながら圧入して、電気接
触部17aと特定電線12の芯線とが電気的に接続され
る。上記プレス機23は、下死点の位置にリミットスイ
ッチを設置しており、特定電線12と圧接端子17の接
続が終了すると、ブザー音を発して作業者が確認できる
ようにしている。
【0019】特定電線12の圧接が終了すると、図3
(F)に示す状態で、特定電線12と圧接端子17の圧接
状態、具体的には、特定電線12の圧接高さ、配線忘れ
による圧接漏れ、二重配線による二重圧接、跨り配線に
よる跨り圧接等を検査する。
【0020】ついで、図3(G)に示すように、嵌合治具
24を用いて、ジョイント・コネクタ16の上部を上蓋
18で閉塞する。
【0021】ついで、図3(H)に示すように、治具20
上に布線した電線群の外周をテープ25で巻き付けて、
ワイヤハーネスを結束する。
【0022】ついで、図3(I)に示すように、布線図板
15よりワイヤハーネス10を取り出して、導通検査装
置26で電線11、12やコネクタ16、27等の導通
検査を行うと共に、ジョイント・コネクタ16の上蓋1
8が確実に閉められているか否かを検査する。
【0023】最後に、側方へ分岐した状態のジョイント
・コネクタ16を電線群の外周に位置させ、図3(J)に
示すように、ジョイント・コネクタ16を電線群と共に
外周をテープ巻きして固定する。
【0024】このように、本発明のワイヤハーネス10
は、圧接端子17と接続する特定電線12を、一般電線
11とは色を相違させた特定の色としているため、一般
電線11を誤って圧接端子17と接続することを、確実
に防止することが出来る。よって、従来例のように、誤
って圧接した一般電線11の交換等の不要な工程が増え
ることを確実に防止することが出来ると共に、交換に伴
ってコスト高になることを確実に防止することが出来
る。
【0025】また、電線の布線作業および検査作業時に
は、作業者が目視により特定電線12を簡単に選別する
ことが出来るため、ワイヤハーネス10の形成作業性を
向上させることが出来る。
【0026】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ワイヤハーネスを構成する電線群の中で、圧
接端子と圧接接続する電線の絶縁被覆の色を、他の電線
の絶縁被覆の色と、電線サイズ、電線の種類、接続する
回路が同一であっても、配色を相違させた特定の色とし
ているため、圧接端子と圧接接続する電線と、接続しな
い他の電線とを、作業者が容易に選別することができ、
よって、誤って違う電線を圧接端子に接続することを確
実に防止することが出来る。また、他の電線を誤って圧
接端子と接続することに伴う電線の交換作業等の不要な
作業が増えることを未然に防止することが出来る。
【0027】よって、ワイヤハーネスを構成する電線群
の中で、圧接端子と接続する電線を、ジョイント・コネ
クタ側に取り出して布線し、該ジョイント・コネクタに
取り付けた圧接端子にプレス機で圧接端子と圧接接続す
る作業時に、上記圧接端子と接続する電線の絶縁被覆
は、他の電線の絶縁被覆とは色を相違させているため、
該電線を作業者が目視により容易に選別することがで
き、よって、ワイヤハーネスの形成作業性を向上させる
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のワイヤハーネスを布線図板上に布線
した状態を示す正面図である。
【図2】 (A)はジョイント・コネクタの分解斜視図、
(B)はジョイント・コネクタに電線を接続した状態を示
す断面図である。
【図3】 (A)〜(J)はワイヤハーネスの形成方法を示
す作業工程図である。
【符号の説明】
10 ワイヤハーネス 11 圧接端子と接続する電線(特定電線) 11a 絶縁被覆 12 他の電線(一般電線) 12a 絶縁被覆 16 ジョイント・コネクタ 17 圧接端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−181876(JP,A) 特開 昭51−115676(JP,A) 特開 平4−206314(JP,A) 特開 平5−299151(JP,A) 特開 平7−147168(JP,A) 特開 昭55−98412(JP,A) 実開 昭52−85982(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 13/00 513 H01B 7/00 301 H01R 4/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤハーネス形成用の布線図板上にお
    いて形成されるワイヤハーネスの電線群のうち、圧接端
    子と接続される複数の電線は、圧接端子と接続されない
    他の一般電線と電線サイズ、電線の種類、接続される回
    路が同一の電線であっても、これらの一般電線と絶縁被
    覆の色を相違させた特定の色としておく一方、 上記ワイヤハーネスを構成する電線群を保持する布線治
    具の側方に、圧接端子が取り付けられたジョイント・コ
    ネクタを載置しておき、 各電線を上記布線治具に沿って布線していく時に、他の
    一般電線と相違する特定の色の絶縁被覆を備えた電線の
    中間部分をジョイント・コネクタ側へと取り出して布線
    し、 上記ジョイント・コネクタ側においては、並列された各
    圧接端子の上側に夫々上記特定の色をした電線を配線
    し、 上記各圧接端子の上方に特定の色の電線が配線された後
    に誤配線の検査を行い、 上記検査後に、プレス機によ
    り電線を圧し下げて圧接端子に夫々電線を同時に圧接接
    続し、 上記圧接接続後に、再度、特定電線と圧接端子の圧接状
    態を検査し、 上記検査後にジョイント・コネクタの蓋を閉じる一方、 上記他の一般電線群はテープ巻きで結束し、 上記テープ巻きした電線群の外周面に上記ジョイント・
    コネクタを位置させて電線群にテープ巻き固定している
    ことを特徴とするワイヤハーネスの形成方法
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JP5810933B2 (ja) * 2012-01-20 2015-11-11 住友電装株式会社 ワイヤーハーネス
JP6932681B2 (ja) * 2018-11-16 2021-09-08 古河電気工業株式会社 導体接続構造体およびダイス並びに導体接続構造体への導体の接続方法

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