JP3184772B2 - 自転車用表示装置 - Google Patents
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Description
行距離等の種々の情報を表示する表示装置であって、タ
イヤ外周の長さを簡単かつ正確、確実に入力することの
できる自転車用表示装置に関するものである。
速度、走行距離、変速機のシフト位置等の情報を表示す
る表示装置を取り付けることが広く行われている。この
ような情報の中でも自転車の速度、走行距離は重要なも
のである。センサは車輪の回転を検出するものであるた
め、自転車の速度、走行距離を表示するためにはタイヤ
外周の長さを知る必要がある。そのため、表示装置を自
転車に取り付けたときに、初期設定として表示装置に自
転車のタイヤの外周の長さを設定していた。このタイヤ
の外周の長さの設定方法は、タイヤの外径を入力して外
径から外周の公称値を計算するものと、タイヤの外周を
測定してその実測値を直接入力するものとがあった。
る、タイヤの外周の長さの設定方法では、以下のような
難点がある。タイヤの外径を入力して外周の公称値を計
算するものでは、種々の種類のタイヤを全てカバーする
ことができない。運転者が乗車した状態でのタイヤの外
周の長さは、タイヤの空気圧、運転者の体重、タイヤの
種類に応じて公称値から変化する。タイヤが運転者の体
重によって変形するためである。タイヤの種類による変
形量は、タイヤの外径、幅、構造、ゴムの種類等の様々
なパラメータが関係するため、タイヤの外径だけで正確
な変形量を計算することはできない。したがって、タイ
ヤの外径だけを入力しても、タイヤ外周長を正確に設定
することはできない。
長さを測定し、その実測値を設定するものでは、タイヤ
の外周長を正確に測定する作業が難しく、運転者が簡単
に行うことができないという難点がある。また、せっか
く正確な測定を行っても、タイヤの空気圧が測定時と異
なったり、体重の異なる運転者が乗車したりすると設定
値に誤差が生じてしまう。
正確に入力することができ、また、タイヤの空気圧、運
転者の体重によるタイヤ外周長の補正が可能な自転車用
表示装置を提供することにある。
に、本発明の自転車用表示装置は、自転車に取り付けら
れる表示装置であって、文字または図形を表示し、タイ
ヤの呼称を表示可能な表示手段と、表示切り換えおよび
データ入力を行うための入力手段と、複数のタイヤ外周
の長さと複数のタイヤの呼称とを対応付けて記憶するタ
イヤ外周長テーブルとを有し、前記タイヤの呼称は、タ
イヤ外周の長さを特定可能なものであるとともにタイヤ
の外径とタイヤの幅の情報を含むものであり、前記タイ
ヤ外周長テーブルに記憶されたタイヤ外周の長さは、タ
イヤの空気圧を標準空気圧、運転者の体重を標準体重と
して、タイヤ外周の公称値を補正した長さであり、さら
に、前記タイヤ外周長テーブルに記憶されたタイヤ外周
の長さを、タイヤの空気圧および運転者の体重に応じて
補正する補正量を記憶する補正量記憶手段を有するもの
である。
前記表示手段は、タイヤ外周の長さとタイヤの呼称とを
同時に表示可能なものであることが好ましい。
前記補正量記憶手段に記憶する補正量を複数段階に設定
可能であることが好ましい。
を参照して説明する。図1は、本発明の自転車用の表示
装置1を示す図である。表示装置1は、自転車の速度、
走行距離、ラップタイム、クランク軸の回転数、チェン
ジギヤ装置のシフト位置等の各種情報を測定もしくは演
算して、表示するものであり、自転車のハンドルの中央
部等の運転者に見やすい場所に設置されている。表示装
置1には表示手段13が設けられており、種々の表示1
31〜137の必要なものを表示する。表示手段13と
しては、液晶表示板、発光ダイオード等が使用できる。
表示136との表示内容を示す表示である。たとえば、
「VEL」は走行速度、「DST」は走行距離あるいは
積算距離、「TIM」は時刻あるいは走行時間、「SF
T」はチェンジギヤ装置のシフト位置を表示しているこ
とを示している。ただし、速度の単位は「Km/h」と
「mile/h」とを切り換え可能であり、距離の単位
は「Km」と「mile」とを切り換え可能である。単
位表示132は主数値表示135に表示した数値の単位
を表示するものである。
ヤ装置のシフト位置を示す。後シフト位置表示134
は、後チェンジギヤ装置のシフト位置を示す。前後のシ
フト位置とも左が高速側で右が低速側である。現在のシ
フト位置に対応するバーが濃色表示される。補正表示1
37は、回転を検出するタイヤの外周の長さ、すなわち
タイヤ外周長を設定する際に、タイヤ外周長の標準空気
圧、標準体重での標準値と、実際に運転者が乗車した場
合の外周長との補正量を設定表示するものである。タイ
ヤの空気圧、運転者の体重に応じて補正量を変更でき
る。
り換えたり初期設定値を入力するための左モードスイッ
チ14および右モードスイッチ16が設けられている。
また、左モードスイッチ14、右モードスイッチ16と
同機能の左手元モードスイッチ15、右手元モードスイ
ッチ17(図2参照)が設けられている。左手元モード
スイッチ15は、左ブレーキレバーの取付具に設けられ
ており、右手元モードスイッチ17は、右ブレーキレバ
ーの取付具に設けられている。左モードスイッチ14と
左手元モードスイッチ15は並列に設けられており、ど
ちらのスイッチを押しても同じ動作を行う。右モードス
イッチ16と右手元モードスイッチ17についても同様
である。手元のモードスイッチを操作することにより、
ハンドルの握り位置から手を離さずに表示装置1の操作
を行うことができる。
ック図である。表示装置1には情報処理を行うCPU1
0が設けられている。CPU10にはバスを介して、記
憶手段としてROM11、RAM12が設けられてい
る。ROM11、RAM12にはCPU10を動作させ
るためのプログラムおよびデータが記憶されている。デ
ータの記憶手段としては、ROM11内に後述するタイ
ヤ外周長テーブル111が、RAM12内にタイヤ外周
長記憶メモリ121、補正量記憶メモリ122が設定さ
れている。
ェース回路を介して表示手段13が接続されており、C
PU10により表示手段13の表示制御が行われてい
る。さらに、CPU10には、バス、インターフェース
回路を介して左モードスイッチ14、左手元モードスイ
ッチ15、右モードスイッチ16、右手元モードスイッ
チ17が接続されており、これらのスイッチのオン・オ
フ状態がCPU10によって検出される。また、CPU
10には、バス、インターフェース回路を介して、タイ
ヤの回転やクランク軸の回転等を検出するための種々の
センサ18、19…が接続されており、これらのセンサ
18、19…の出力がCPU10によって処理される。
容を示す図である。タイヤ外周長テーブル111は、タ
イヤ外周長[cm]と、タイヤの呼び名であるタイヤ呼
称とを対応させて記憶するROM11中のメモリ領域で
ある。タイヤの呼称は外径のインチ表示「24」等とそ
れ以降のタイヤ幅のインチ表示とを組み合わせたものが
多いが、その他の表示もある。いずれにしてもタイヤ外
径とタイヤ幅の情報を含んでいる。タイヤ呼称に対する
タイヤ外周長のデータには、その種類のタイヤを標準空
気圧に設定し、標準体重の運転者が乗車した場合の実測
値をセットしておく。これによりタイヤの外径、幅、構
造、ゴムの種類等の全てのパラメータを考慮したタイヤ
外周長がセットされる。
うに行う。最初に表示装置1に電池をセットした時に
は、タイヤ外周長記憶メモリ121および補正量記憶メ
モリ122には既定値が記憶されており、主数値表示1
35と副数値表示136は走行速度および時刻を表示す
るように設定されている。ここで、左モードスイッチ1
4または左手元モードスイッチ15を何回か押すことに
より、順次、主数値表示135を走行距離、シフト位置
数値表示、最大速度、平均速度…のように表示を切り換
えることができる。
16を同時に押すと、表示131は「INT」が表示さ
れ、初期設定値入力モードとなる。左モードスイッチ1
4を押して順次初期設定値の種類を切り換えることによ
り、距離および速度における単位「Km」と「mil
e」の切り換え、タイヤ外周長の設定、時刻の設定、タ
イヤ外周長の空気圧・体重に応じた補正量の設定を行う
ことができる。最初は「Km」と「mile」の切り換
えであり、既定値の「Km/h」と「Km」が点滅して
いるので、右モードスイッチ16によって設定単位が点
滅するようにし、左モードスイッチ14を押して決定す
るとともに次の設定に移行する。
き主数値表示135には、「175.0」が点滅表示さ
れる。これはタイヤ外周長[cm]を表す表示である。
副数値表示136には、「−− −− −−」が表示さ
れる。右モードスイッチ16を1回押すごとに、主数値
表示135に表示される数値が0.5ずつ増加する。ま
た、右モードスイッチ16を押し続けることにより、数
値が高速で増加する。数値が最大値「230.0」に達
すると、次は最小値「175.0」に戻る。主数値表示
135の数値が、図3で示すタイヤ外周長テーブル11
1に記憶されたタイヤ外周長のいずれかに一致すると、
副数値表示136にはそれに対応するタイヤ呼称が表示
される。たとえば、主数値表示135が「178.5」
になると、副数値表示136には「24 3−4」が表
示される。
側面等に表示されているので、運転者は乗車する自転車
のタイヤに該当するものであるかどうかが副数値表示1
36によって一目で判別できる。乗車する自転車に該当
するタイヤ呼称が副数値表示136に表示されたら、左
モードスイッチ14を押して決定するとともに次の設定
に移行する。タイヤ外周長テーブル111にタイヤ呼称
が記憶されていない特殊なタイヤでも、予めタイヤ外周
長を実測しておけば主数値表示135の数値によりタイ
ヤ外周長を設定することができる。設定されたタイヤ外
周長の数値は、RAM12中のタイヤ外周長記憶メモリ
121に記憶される。
示136に表示され、左モードスイッチ14で設定部分
を秒、分、時の順に切り換えながら、右モードスイッチ
16で所望の数値に設定する。全て設定して左モードス
イッチ14を押せば、時刻の設定を終了し、タイヤ外周
長の補正量の設定に移行する。
補正表示137は既定値である標準体重、標準空気圧の
「Mid」の位置が点滅している。体重が重いあるいは
空気圧が低い場合は、「Hvy」、「Low」に設定
し、体重が軽いあるいは空気圧が高い場合は、「Lg
h」、「Hi」に設定する。タイヤ外周長の補正量は
「Hvy」、「Low」では「−1」、「Mid」では
「0」、「Lgh」、「Hi」では「+1」等に設定し
ておく。設定された補正量は、補正量記憶メモリ122
に記憶される。走行速度、走行距離等の計算に用いられ
るタイヤ外周長は、タイヤ外周長記憶メモリ121に記
憶されている数値と補正量記憶メモリ122に記憶され
ている補正量との和によって計算されたものが使用され
る。
スイッチ14と右モードスイッチ16を同時に押すこと
により、表示装置1は通常の表示モードとなる。また、
左モードスイッチ14と右モードスイッチ16を同時に
3秒以上押すことにより、表示装置1を初期化し、CP
U10もリセットすることができる。
表示136のタイヤ呼称を確認することにより、簡単か
つ正確、確実に行うことができる。また、タイヤ空気
圧、運転者の体重によるタイヤ外周長の補正量も設定可
能であるため、タイヤ外周長の数値誤差が少なくなり、
走行速度、走行距離等の表示も正確なものとなる。
気圧、運転者の体重による補正量を3段階としたが、5
段階等のさらに多数段階に分けてもよい。また、タイヤ
の空気圧による補正と、運転者の体重による補正とを別
々に設定するようにしてもよい。また、表示装置本体の
モードスイッチと手元モードスイッチを同機能とした
が、誤操作防止のために初期設定入力モードの操作は本
体のモードスイッチのみ可能としてもよい。また、表示
装置本体のモードスイッチを省略して手元モードスイッ
チのみを設置するようにしてもよい。
ているので、以下のような効果を奏する。
定することにより、タイヤの外径、幅、構造、ゴムの種
類等の全てのパラメータを考慮したタイヤ外周長が、簡
単かつ正確、確実に入力することができ、走行速度、走
行距離等も正確に表示することができる。
るタイヤ外周長の補正が可能であることにより、タイヤ
外周長の数値誤差を減少させることができ、走行速度、
走行距離等も正確に表示することができる。
図である。
図である。
示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】自転車に取り付けられる表示装置(1)で
あって、 文字または図形を表示し、タイヤの呼称を表示可能な表
示手段(13)と、 表示切り換えおよびデータ入力を行うための入力手段
(14,15,16,17)と、 複数のタイヤ外周の長さと複数のタイヤの呼称とを対応
付けて記憶するタイヤ外周長テーブル(111)とを有
し、 前記タイヤの呼称は、タイヤ外周の長さを特定可能なも
のであるとともにタイヤの外径とタイヤの幅の情報を含
むものであり、 前記タイヤ外周長テーブル(111)に記憶されたタイ
ヤ外周の長さは、タイヤの空気圧を標準空気圧、運転者
の体重を標準体重として、タイヤ外周の公称値を補正し
た長さであり、 さらに、前記タイヤ外周長テーブル(111)に記憶さ
れたタイヤ外周の長さを、タイヤの空気圧および運転者
の体重に応じて補正する補正量を記憶する補正量記憶手
段(122)を有する 自転車用表示装置。 - 【請求項2】請求項1に記載した自転車用表示装置であ
って、 前記表示手段(13)は、タイヤ外周の長さとタイヤの
呼称とを同時に表示可能なものである自転車用表示装
置。 - 【請求項3】請求項1,2のいずれか1項に記載した自
転車用表示装置であって、 前記補正量記憶手段(122)に記憶する補正量を複数
段階に設定可能である自転車用表示装置。
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