JP3184467B2 - 超音波センサによる障害物高速検知方法および装置 - Google Patents
超音波センサによる障害物高速検知方法および装置Info
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Description
障害物高速検知方法および装置に係り、特に無人搬送台
車の走行時に超音波を利用して障害物検知をなすのに好
適な障害物高速検知方法および装置に関する。
の誘導線から出力される誘導信号を検出しながら誘導線
に沿って定められた走路を自動的に走行する電磁誘導式
無人搬送車(特公平4−67641号公報)や、道路上
に敷設された白線と搬送台車との相対変位量をCCDカ
メラで検出し、この相対変位量に基づき搬送台車を白線
に沿って走行させる車両用自動運転装置(特開平4−2
7331号)などが無人搬送台車の自動運転システムと
して知られている。
設することはコスト面で制約があったり、誘導線の上を
車両等が通行することにより断線故障があるなどして不
都合が多いため、走行基準線に磁石からなる標識体を一
定間隔で埋設し、これを検知しながら走行誘導するシス
テムが提案されている(特開平3−177905号公
報)。これは磁石を定間隔をおいて埋設した走行経路を
形成し、個々の磁石の磁力を検出することによって位置
ずれを算出するセンサを車体に取付けるようにしてい
る。そして、車体には方位センサを設け、隣接磁石間で
予め設定された方位情報との偏差を算出することによっ
て、目的の経路に沿って自動走行させるようにしたもの
である。
車では、上述のような規定された走行経路に沿って移動
する際に、走行経路上に障害物の存在を認めたときには
自動停止などの処理を行わせることが重要であり、この
ための障害物検知装置が設けられている。この種の障害
物高速検知としてレーザ等を用いるものも知られている
が、コスト面から超音波を照射する超音波センサ方式の
ものを用いることが多い。これは超音波センサ素子から
パルス状に超音波を照射し、車両の進行方向前方からの
反射波を検出することにより(図6)、反射波がしきい
値を越えた場合に障害物が有るものとして検知するもの
である(図7)。
音波センサを送受信用として用いる装置では、車両が頻
繁に前後移動するような場合や、センサの指向性の問題
から進行方向の幅方向の全体にわたって障害物を検知す
るような場合などを考慮して、複数の送受信超音波セン
サが車両の周囲に取り付けられる。例えば、図8に示し
ているように、車両1の前後、左右の側面での障害物検
知のために、6ヵ所に超音波センサ2を取り付ける場合
がある。このように車両に複数(N個)の超音波センサ
を取り付け、それぞれのチャンネルが独立して動作する
必要があるならば各送受信超音波センサに対応した信号
処理回路がN個必要となる。あるいは、信号処理回路を
1つだけ使用してコスト低減を図る場合には、図9に示
すようにセンサ素子を切り替えるスイッチ回路3をセン
サ2と信号処理回路4との間に介在させ、検出対象部位
の超音波センサ2を切替使用するようにすればよい。
には、図10に示しているように、そのNチャンネル全
体の検知周期はNT[s](Tは周期)となる。空中超音
波のような非常に速度の遅い(340[m/s])波を用い
たパルス方式のセンサは周期Tが非常に長いという問題
がある。すなわち、検知距離が2[m]の場合、周期はT
=100[ms]となる。衝突防止用としてこれを車両に取
り付けた場合、全体検知周期NT[s]の間の空走距離は
長くなり、例えば単体検知周期T=100[ms]、車両速
度が4[km/h]、センサ数6個の場合には、全体検知周期
がNT=600[ms]で、空走距離=4[km/h]×600[m
s]=67[cm]となり、走行車両としては非常に大きな問
題となってしまう。
スト低減のために信号処理回路を1つしか使用しない場
合にセンサ数に比例して全体の検知周期が長くなってし
まう問題を改善し、センサ数が多い場合でも高速検知す
ることができる障害物検知方法および装置を提供するこ
とを目的としている。
に、本発明に係る超音波センサによる障害物高速検知方
法は、車両の周囲に配置された複数組みの送受信超音波
センサを用いて障害物を検知する方法において、複数の
送信用超音波センサから同時に超音波パルス信号を発射
させるとともに、複数の受信用超音波センサにより受信
するに際して前記送信パルス周期よりも十分短い時間で
受信対象となるセンサを切り替えつつ障害物検知をなす
ことを特徴としている。この場合において、前記受信セ
ンサの切替時間は送信パルス周期と比べて無視できるほ
ど小さくすることが望ましく、より具体的には前記受信
センサの切替時間は前記出力パルス幅を使用チャンネル
数で除した値より小さく設定することが望ましい。
害物高速検知装置は、車両に複数の送信用および受信用
超音波センサを取り付けて進行障害物を検出する障害物
検知装置において、複数の送信用超音波センサに同時送
信回路を接続して送信超音波を同時にパルス発射可能と
するとともに、受信回路には送信パルス周期よりも十分
短い時間で受信対象超音波センサを選択切り替える受信
切替回路を設けた構成としたものである。また、車両の
前部および後部に送受信超音波センサをそれぞれ配置
し、前後両送信センサから同時に超音波パルスを発射さ
せる同時送信回路を設けるとともに、前後両受信センサ
からの受信経路には前後センサ切替回路を設け、この前
後センサ切替回路を前記送信パルス周期より十分短い時
間で前後センサの切替動作可能としたものである。
同期させて同時送信させ、受信信号のみをスイッチ回路
により切り替え、特にセンサ切替周期を送信パルスの周
期よりも十分短く、特に受信センサの切替時間は送信パ
ルス周期と比べて無視できるほど小さくし、具体的には
出力パルス幅を使用チャンネル数で除した値より小さく
するので、全体検知周期は最大でも送信パルス周期の範
囲以内となる。これにより、多チャンネルを同時に受信
しているのと等価となり、複数箇所に超音波センサを設
けた場合にも全体検知周期を短くすることができるの
で、速度の遅い超音波信号を用いた場合でも障害物を高
速で検知することが可能となる。
超音波センサ10(10T、10R)をペアとしてこれ
を6組設けた例を図3に示す。このような複数組みの送
受信超音波センサ10の送信を同期させて同時送信をな
すために、信号処理回路12から供給される送信信号回
路に前記複数組みの全ての送信用超音波センサ10T1
〜10T6を直列に接続し、各センサ10T1〜10T6
が同時に励起するように構成する。一方、受信用超音波
センサ10R1〜10R6にはその内の1つを選択して信
号処理回路12の受信回路に接続するように受信切替ス
イッチ14を介して信号処理回路に接続されている。受
信切替スイッチ14は、模式的に図示されているよう
に、その切替端子の6ヵ所に独立して6個の受信用超音
波センサ10R1〜10R6の端子を接続し、図4に示す
ように、切替スイッチの作動により1チャンネルから6
チャンネルまでを切り替えつつこれを繰り返すための切
替周期T’は検知周期Tよりも十分小さくして切り替え
るように、切替周期T’の間で使用するチャンネル数
(6個)を順次センサ切替時間T”(=T’/6)で切
替処理し、信号処理回路12が入力する受信信号を受信
用超音波センサ10R1〜10R6から順次選択入力させ
るように構成される。
ルス幅が1[ms]である場合、これを使用する送受信セン
サチャンネル数6で除した値、すなわち、1[ms]/6
[チャンネル]=0.18[ms]以下で受信スイッチを切り
替えるようにする。これにより、6チャンンネルを同時
に受信しているのと等価になるのである。これは例え
ば、図5に示すように、検知周期Tで出力信号(40kH
zのsin波)を発射した場合、障害物からの反射信号を受
信するが(40kHzのsin波)(同図(1))、このデー
タを収集するときにデータ収集ミスが生じないようにR
MS回路を通すことが望ましい。このRMS回路から得
られる信号波形は振幅を出力するため、図5(2)に示
すようなものとなる。この信号について、高速スイッチ
ングによりセンサチャンネルを順次切り替える。この切
替時間T”は受信信号、換言すれば送信信号のパルス幅
の範囲で使用するチャンネルが全て受信するようにすれ
ばよく、上述のように、送信パルス幅が1[ms]である場
合、T”=1[ms]/6[チャンネル]=0.18[ms]以下
で受信スイッチを切り替えるようにする。これにより、
図5(3)に示すように、ある特定のチャンネルの受信
のときにしきい値を越える値が検出され(図示の例では
1チャンネル)、これによってチャンネル1の前方に障
害物があることを認識判定できるのである。なお、セン
サ切替周期T’はセンサ切替時間T”とチャンネル数で
一義的に定められる。また、検知周期Tは長い程よい
が、あまり長すぎると搬送台車に用いた場合の空走距離
が長くなるので、障害物を検知する距離との関係で定め
ればよい。また、パルス方式によるセンシングの場合に
は折り返し信号の受信の問題があるため、これを回避す
るためにも検知周期Tが大きい程よいが、センサの指向
性すなわち超音波の到達距離との関係で実際に適合する
範囲で決定すればよい。
サによる障害物高速検知方法および装置の具体的実施の
形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は実施形態
に係る障害物高速検知装置のブロック図、図2は無人走
行台車への搭載概念図である。これらに図示されるよう
に、この実施形態では車両16の前部バンパ部と後部バ
ンパ部にそれぞれ送受信超音波センサ10を配置した2
チャンネル構造としたものである。
は1チャンネルを構成しているが、この1チャンネルの
センサ10は車両幅方向に発射超音波が相互に干渉する
間隔で複数のセンサ素子を送信用と受信用が交互になる
ように配列し、各素子に対応して送信アンテナ18と受
信アンテナ20とが交互に配列され、車両の進行方向に
超音波信号を発射させるようにしている。これは超音波
センサを車両幅方向に発射超音波が干渉する間隔に複数
配列してアレイ化させ、あまり指向性の鋭くないセンサ
素子を互いに干渉させることによって全体のセンサ口径
の大きさを実質的に大きくし、かつ全体の指向性を向上
させるようにしている。これにより、ほぼセンサ長を保
ったまま検知距離を前方に拡大することができる。
20を通じて車両の前方に同時に送信用超音波センサ素
子から送信なすとともに、受信用超音波センサ素子によ
り同時受信が行われるようにしている。このためセンサ
に対する同時送信回路と同時受信回路を設け、発射する
超音波の干渉を利用して検出することができるので、車
両の幅方向の全体にわたり死角のない状態での障害物検
出が可能となるのである。これは具体的に、信号処理回
路12に設けたパルス発生器22をトリガ信号を発生す
るクロック発生器24により起動し、送信アンプ26を
通じて複数の送信用超音波センサ素子を同時に励起させ
るようにしている。一方、複数の受信用超音波センサ素
子からの受信信号を一旦加算器28に入力させるように
しており、受信信号を加算信号とし、受信信号用アンプ
30により増幅して信号処理回路12に内蔵された前部
受信回路(RMS回路)32に取り込むようにしてい
る。
同様に複数の送受信用超音波センサ素子により1チャン
ネルのセンサを構成するようにしている。これらは前部
センサと同一の構成であるので、同一構成部材に同一の
番号を付して説明を省略するが、信号処理回路12に
は、特に後部センサのために受信された信号を入力する
後部受信回路(RMS回路)34が設けられている。
部の障害物を同時に検出できるように、前記受信回路3
2、34との受信経路を周期的に切り替えるための受信
信号切替スイッチ36が設けられている。これは前述し
たように、前部センサからの受信信号と後部センサから
の受信信号とを送信パルス周期よりも十分に小さい周期
で切り替えるようにしているのである。具体的には送信
用超音波センサから出力されるパルス信号は障害物に反
射して受信されるが、この受信信号は受信回路32、3
4を通し、データ収集するときの収集ミスが生じないよ
うにしている。この受信回路32、34は信号振幅を出
力する回路であるため、信号の包絡線が出力される。こ
の信号幅(出力パルス幅に等しい)の範囲で受信信号切
替スイッチ36が高速に切り替えればよく、受信信号幅
の範囲で使用するセンサチャンネル数で除した値以下で
切り替えることによりどのチャンネルで障害物が存在し
ているかを把握することができる。これにより1送信パ
ルス間に複数回前後の受信用超音波センサが検出をなす
ことができ、2チャンネルのセンサを同時に受信してい
るものと等価になる。
信号による障害物検知の判別をなすコントローラ38に
接続され、前記クロック発生器24から基準信号として
のトリガ信号が入力されるようになっており、また、前
記切替スイッチ36への切替信号を出力させ、更に受信
信号が入力されるようになっている。コントローラ38
は受信信号からの判定結果により、車両の減速処理、停
止処理等の信号を生成し、ホストCPU40により図示
しない車両駆動装置の制御をなすのである。
ば、パルス方式の超音波障害物検知センサを複数並べた
場合でも、複数の信号処理回路は不要となり、単一の信
号処理回路12を用いつつ、前記センサの検知周期内で
複数のセンサによる受信が可能となる。したがって、セ
ンサの個数に比例して障害物検知の時間が遅くなること
を防止でき、障害物検知の判定時間をセンサ個数に依存
することがなくなり、複数の超音波センサによる障害物
検知を高速で行わせることができる。
組みの送受信超音波センサを用いて障害物を検知する方
法において、複数の送信用超音波センサから同時に超音
波パルス信号を発射させるとともに、複数の受信用超音
波センサにより受信するに際して前記パルス信号周期よ
り短い時間で受信対象となるセンサを切り替えつつ障害
物検知をなすように構成したので、コスト低減のために
信号処理回路を1つしか使用しない場合にセンサ数に比
例して全体の検知周期が長くなってしまう問題を改善
し、センサ数が多い場合でも高速検知することができ
る。また、前記受信センサの切替時間は送信パルス幅
を、使用する送受信センサのチャンネル数で除した値以
下とすることにより、超音波の送信周期間に複数回の異
なる受信センサにより検出されるので、検出精度が向上
する。
サによる障害物高速検知装置の構成ブロックずである。
図である。
ネル構造とした場合の構成ブロック図である。
る。
明図である。
ンサ配置構成図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 車両の周囲に配置された複数チャンネル
の送受信超音波センサを用いて障害物を検知する方法に
おいて、複数の送信用超音波センサから同時に超音波パ
ルス信号を発射させるとともに、複数の受信用超音波セ
ンサにより受信するに際して前記送信パルス周期よりも
十分短い時間で受信対象となるセンサを切り替えつつ障
害物検知をなすことを特徴とする超音波センサによる障
害物高速検知方法。 - 【請求項2】 前記受信センサの切替時間は前記出力パ
ルス幅を使用チャンネル数で除した値より小さく設定す
ることを特徴とする請求項1に記載の超音波センサによ
る障害物高速検知方法。 - 【請求項3】 車両に複数の送信用および受信用超音波
センサを取り付けて進行障害物を検出する障害物検知装
置において、複数の送信用超音波センサに同時送信回路
を接続して送信超音波を同時にパルス発射可能とすると
ともに、受信回路には送信パルス周期よりも短い時間で
受信対象超音波センサを選択切り替える受信切替回路を
設けたことを特徴とする超音波センサによる障害物高速
検知装置。 - 【請求項4】 車両の前部および後部に送受信超音波セ
ンサをそれぞれ配置し、前後両送信センサから同時に超
音波パルスを発射させる同時送信回路を設けるととも
に、前後両受信センサからの受信経路には前後センサ切
替回路を設け、この前後センサ切替回路を前記送信パル
ス周期より短い時間で前後センサの切替動作可能とした
ことを特徴とする超音波センサによる障害物高速検知装
置。
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- 1996-12-17 JP JP35352996A patent/JP3184467B2/ja not_active Expired - Fee Related
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