JP3184285B2

JP3184285B2 - 画像記録装置

Info

Publication number: JP3184285B2
Application number: JP04739692A
Authority: JP
Inventors: 栄作村上
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1992-03-05
Filing date: 1992-03-05
Publication date: 2001-07-09
Anticipated expiration: 2016-07-09
Also published as: JPH05249847A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリンタ、複写
機、あるいはファクシミリ装置等におけるプロッタなど
の画像記録装置に関し、特に感光体上のトナー像を電気
的刺激により記録紙に転写する画像記録装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、普通紙を記録紙とし該記録紙上に
画像記録を行う画像記録装置が多用されている。この画
像記録装置は、感光体上に形成されたトナー像を所定方
向に通紙される記録紙に転写するために、コロナ放電等
を行う転写手段を備えている。図２は従来のこの種の画
像記録装置を示す図であり、同図（ａ）はその概略構成
図、同図（ｂ）は感光体における画像形成域中の「紙サ
イズ跡」発生域を示す図、同図（ｃ）は感光体の劣化を
示す特性図である。

【０００３】図２（ａ）において、電子写真方式による
画像記録動作を説明する。矢示Ａ方向に回転駆動される
感光体１１は、帯電器１２のコロナ放電により一様に帯
電され、露光手段１３により画像光を露光することによ
って静電潜像が形成される。静電潜像は、現像器１４に
よりトナー（現像剤）を付着されてトナー像として可視
化される。トナー像は、転写手段１５により記録紙１６
に転写され、次いで定着器１７によって記録紙１６上に
ハードコピー化される。また、転写されずに残った感光
体１１上のトナーは、クリーニング手段１８によってク
リーニングされ、さらに感光体１１上の残留電位はイレ
ーサ１９からの照射光により除去される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の画像記録装置にあっては、前述したプロセス
を繰り返しながら画像記録を続けるが、その過程で様々
な刺激を受け劣化してくる。これらの刺激の例を挙げる
と、電気的なもの光学的なものオゾンによるものの３つが代表的である。その中でもの電気的な刺激を
受けた場合、感光体１１の疲労（劣化）は非常に大きい
とされている。特に、その疲労は転写手段１５による電
気的刺激を受けたときに最も影響が大きいという報告が
あり、転写手段１５が感光体１１に大きなダメージを与
えていると考えられる。

【０００５】その代表的な疲労例が「紙サイズ跡」と呼
ばれる異常である。図２（ｂ）に示すように、従来のプ
ロセスでＡ４の記録紙に画像を記録した場合、転写手段
１５の放電ワイヤ１５ａからは、斜線に示す領域の感光
体１１に直接電気的な刺激を浴びせてしまう。このよう
な電気的刺激を繰り返すことにより、感光体１１の両端
部Ｂでは、帯電器１２で一様な帯電を行っても、図２
（ｃ）に示すように、帯電電位のレベルダウンが発生す
る。このため、感光体１１の両端部Ｂにおいて形成され
た画像は、例えば白ヌケ等の異常画像が発生する。従っ
て、通紙幅の大きいＢ４の記録紙に対して画像記録を行
うと、Ｂ４記録紙上の両端画像が異常になるという不具
合があった。

【０００６】そこで、請求項１記載の発明は、記録紙の
サイズに応じて転写手段の配設位置を可動することによ
り、転写手段から直接電気的刺激を浴びる感光体上の領
域を少なくし異常画像の発生を防止する画像記録装置を
提供することを目的としている。また、請求項２記載の
発明は、電磁クラッチにより転写手段を可動する画像記
録装置を提供することを目的としている。

【０００７】また、請求項３記載の発明は、モータによ
り転写手段を可動する画像記録装置を提供することを目
的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
上記目的を達成するために、感光体上に形成されたトナ
ー像を所定方向に通紙される記録紙に転写させる転写手
段を備えた画像記録装置において、前記感光体の片側を
基準とし他端に向けてトナー像を形成すると共に、この
画像形成域に合わせて記録紙を端面基準で通紙し、記録
紙の通紙幅に応じて転写手段自体の配設位置を可変する
ように該転写手段を駆動する駆動手段を備えたことを特
徴とする。

【０００９】また、請求項２記載の発明は、上記目的を
達成するために、電磁クラッチにより駆動手段を構成し
たことを特徴とする。また、請求項３記載の発明は、上
記目的を達成するために、モータにより駆動手段を構成
したことを特徴とする。

【００１０】

【作用】上記構成を有する請求項１記載の発明において
は、感光体の片側を基準とし他端に向けてトナー像を形
成すると共に、この画像形成域に合わせて記録紙を端面
基準で通紙し、記録紙の通紙幅に応じて駆動手段を駆動
して、転写手段自体の配設位置を可変する。

【００１１】また、上記構成を有する請求項２記載の発
明においては、電磁クラッチにより転写手段の配設位置
を可変する。また、上記構成を有する請求項３記載の発
明においては、モータにより転写手段の配設位置を可変
する。

【００１２】

【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
図１は請求項１〜３いずれかに記載された発明の一実施
例に係る画像記録装置の主要構成を示す図であり、同図
（ａ）はＢ４記録紙に対する転写手段の配設位置を示
し、同図（ｂ）はＡ４記録紙に対する転写手段の配設位
置を示し、同図（ｃ）は請求項２記載の駆動手段を示
し、同図（ｄ）は請求項３記載の駆動手段を示す。な
お、本実施例において前述した従来例と同一の構成につ
いては、同一符号を付してその具体的な説明を省略す
る。

【００１３】まず、構成を説明する。図１（ａ）、
（ｂ）において、感光体１１には、片側を基準とし他端
に向けてトナー像を形成する。また、トナー像が形成さ
れる画像形成域に合わせてＢ４またはＡ４等の記録紙１
６を端面基準で通紙する。この記録紙１６の通紙幅に応
じて転写手段１５を駆動し、転写手段１５自体の配設位
置を可変する。例えば、図１（ａ）に示すようにＢ４記
録紙の場合は感光体１１の通紙幅全域に転写帯電する位
置に、またＡ４記録紙の場合は、図１（ｂ）の矢示Ｃ方
向に移動して、Ａ４記録紙の通紙幅の領域に転写帯電す
る位置に、それぞれ転写手段１５自体を可動配置する。

【００１４】図１（ｃ）に示すものは、電磁クラッチ２
１により駆動手段を構成した実施例であり、電磁クラッ
チ２１と転写手段１５とを駆動レバー２２により連結
し、電磁クラッチ２１を矢示Ｄ方向に駆動することによ
り、転写手段１５を矢示Ｃ方向に移動する。図１（ｄ）
に示すものは、モータ３１により駆動手段を構成した実
施例であり、モータ３１の軸３２に設けられたプーリ３
３に駆動ワイヤ３４を巻回し、この駆動ワイヤ３４と転
写手段１５とを連結し、モータ３１を矢示Ｆ方向に回転
することにより、転写手段１５を矢示Ｃ方向に移動す
る。モータ３１の回転駆動力が無くなると、バネ３５に
よって反Ｃ方向に移動する。

【００１５】次に、作用を説明する。図１（ａ）に示す
Ｂ４の記録紙に対してトナー像を転写する際の画像形成
動作は従来と同様である。図１（ｂ）に示すように、Ａ
４の記録紙に対してトナー像を転写する際は、まず感光
体１１上の画像の位置（画像形成域）をＢ４の片側の端
と同じ位置に合わせ、静電潜像およびトナー像を形成す
る。さらに、転写手段１５を駆動手段によってＣ方向に
移動させる。この結果、Ａ４記録紙の無い位置で転写手
段１５から感光体１１への電気的な刺激を最小限に抑え
ることができるようになる。

【００１６】このように、本実施例においては、転写手
段１５を可動なものとしているので、転写手段１５から
直接刺激される感光体１１の領域を低減でき、直接刺激
領域に発生する「紙サイズ跡」等の画像異常を防ぐこと
ができる。また、結果として感光体１１の長寿命化が図
れるので、ランニングコストの低下を実現できる。な
お、駆動手段としては種々の構成が考えられるが、図１
（ｃ）または（ｄ）に示すように、電磁クラッチ２１ま
たはモータ３１を用いることにより、駆動手段を低コス
トかつ簡略に構成することができ、転写手段１５の駆動
を容易に実現することができる。

【００１７】また、上記実施例では、Ｂ４とＡ４の記録
紙１６を縦方向に通紙するものを例示したが、記録紙サ
イズまたは通紙方向に応じて転写手段１５の配設位置を
数段階に設定するよう構成しても構わない。さらに、本
発明は、プリンタや複写機、あるいはファクシミリ装置
等のプロッタなどに広く実施可能である。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の発
明に係る画像記録装置によれば、感光体の片側を基準と
し他端に向けてトナー像を形成すると共に、この画像形
成域に合わせて記録紙を端面基準で通紙し、記録紙の通
紙幅に応じて駆動手段を駆動して、転写手段自体の配設
位置を可変するので、転写手段から直接刺激される感光
体の領域を低減でき、直接刺激領域に発生する「紙サイ
ズ跡」等の画像異常を防ぐことができる。また、結果と
して感光体の長寿命化が図れるので、ランニングコスト
の低下を実現できる。

【００１９】また、請求項２記載の発明に係る画像記録
装置によれば、電磁クラッチにより転写手段の配設位置
を可変するので、駆動手段を低コストかつ簡略に構成す
ることができ、転写手段の駆動を容易に実現することが
できる。また、請求項３記載の発明に係る画像記録装置
によれば、モータにより転写手段の配設位置を可変する
ので、駆動手段を低コストかつ簡略に構成することがで
き、転写手段の駆動を容易に実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１〜３いずれかに記載された発明の一実
施例に係る画像記録装置の主要構成を示す図であり、同
図（ａ）はＢ４記録紙に対する転写手段の配設位置を示
し、同図（ｂ）はＡ４記録紙に対する転写手段の配設位
置を示し、同図（ｃ）は請求項２記載の駆動手段を示
し、同図（ｄ）は請求項３記載の駆動手段を示す。

【図２】従来の画像記録装置を示す図であり、同図
（ａ）はその概略構成図、同図（ｂ）は感光体における
画像形成域中の「紙サイズ跡」発生域を示す図、同図
（ｃ）は感光体の劣化を示す特性図である。

【符号の説明】

１１感光体１５転写手段１６記録紙２１電磁クラッチ（駆動手段）３１モータ（駆動手段）

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】感光体上に形成されたトナー像を所定方向
に通紙される記録紙に転写させる転写手段を備えた画像
記録装置において、前記感光体の片側を基準とし他端に向けてトナー像を形
成すると共に、この画像形成域に合わせて記録紙を端面
基準で通紙し、記録紙の通紙幅に応じて転写手段自体の配設位置を可変
するように該転写手段を駆動する駆動手段を備えたこと
を特徴とする画像記録装置。
【請求項２】電磁クラッチにより駆動手段を構成したこ
とを特徴とする請求項１記載の画像記録装置。
【請求項３】モータにより駆動手段を構成したことを特
徴とする請求項１記載の画像記録装置。