JP4194207B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体を回転駆動する回転体駆動装置、この回転体駆動装置を用いて像担持体を回転駆動する作像ユニット、中間転写ユニット並びにレーザープリンタ、複写機、ファクシミリ、プロッタープリンタ等の画像形成装置及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式のレーザープリンタや複写機、ファクシミリ、プロッタープリンタ等の画像形成装置では、回転体である像担持体の表面に画像情報に応じたレーザービームを照射することにより静電潜像を形成し、この静電潜像を現像してシート状部材の1つである用紙に転写することで画像を形成している。画像形成装置では、回転駆動源からの駆動力を伝達系で像担持体に伝達する回転体駆動装置によって像担持体を回転させている。このような回転体駆動装置では、一般に伝達系や回転駆動源や像担持体の回転方向振動によって共振が発生した場合、像担持体の回転速度変動が大きくなってしまう。そこで、像担持体を支持する回転軸にダイナミックダンパーやフライホイール等の慣性部材を設け、回転体を含む回転体系の慣性やねじりバネ定数を調整することにより、回転体の回転変動が発生していない周波数域に増幅域を設定して、像担持体の回転速度変動を抑えている。
【0003】
特開平9222826号公報では、回転体を支持する回転軸へ回転駆動源の駆動力を伝達する伝達系に複数の歯車が用いられ、各歯車の偏心や歯車の噛み合いによる回転軸の速度変動の各周波数が、伝達系の周波数応答における減衰領域に収まるように、回転軸に装着される慣性部材の慣性質量や歯車の回転数や歯数を設定するように構成して、周波数の振動増幅を抑制する回転体駆動装置が提案されている。
【0004】
特開平10333385号公報では、回転体としての像担持体に歯車列を介して駆動力する回転駆動源の駆動軸に、ダイナミックダンパー又はフライホイールを設け、回転駆動源の共振による振動の増幅を駆動軸上に設けられたダイナミックダンパー又はフライホイールの効果によって抑えることで、像担持体の振動を低減させて、その表面上に形成される潜像に画像乱れが発生するのを防止する装置が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
画像形成の分野では、画像データの処理やメモリー等に関するデジタル技術の進歩に伴い、高解像度及び高階調性が要求されている。特にデジタル技術の導入により画質の向上が進められたデジダル方式の画像形成装置等においては、レーザーによる書き込みの1ラインごとの位置精度が厳しく要求される。この位置精度を支配する要因の1つとして、像担持体を支持する回転体系や、回転体系を回転駆動する回転駆動源を有する駆動系や駆動系と回転体系を伝達する伝達系で発生する振動による像担持体の回転速度変動が挙げられる。像担持体の回転速度がある周波数で変動した場合、画像は一定間隔の濃淡となり、濃度ムラを生じることとなる。このため、これら駆動系や伝達系や回転体系における振動の低減が高品質な画像を得られる製品の開発上で重要な技術となる。
【0006】
特開平10333385号公報では、回転駆動源の駆動軸にダイナミックダンパー又はフライホイールを設け、これら部材の効果により回転駆動源の共振による振動の増幅を抑えることで像担持体の振動を低減させている。しかし、回転駆動源から回転体までの間において、加振源は多数存在するので、加振源の1つである回転駆動源の振動だけを低減しても、別な加振源で共振が発生してしまえば、像担持体の振動が増幅してしまう。
【0007】
回転体駆動装置を用いて回転体を回転駆動する場合、回転体の回転速度変動に有効に寄与する加振源はある程度決まっている。このため、加振周波数によるねじり方向共振の影響を減らすことができれば、回転体の回転速度変動を低減させる上で有効となる。
【0008】
人間がある物体の上に形成されるラインのズレを、ズレと認識する画像の可視感度は、個人差があるものの、およそあるラインピッチの範囲において目につきやすいといわれている。このような可視感度と像担持体の回転速度の関係とを見てみると、像担持体の線速(回転速度)をラインピッチで割ることで像担持体に対する可視化空間周波数が求められる。例えば、ラインピッチを0.3〜2 line/mmの範囲とし、現在一般的に使用されている像担持体の線速(回転速度)をこのラインピッチで割ると、可視化空間周波数の範囲が数Hzから数百Hz程度という広い周波数領域となる。このため、高画質を得るためには、このような広い周波数域における画像のズレ、すなわち像担持体の回転速度変動を回避することが要求されることになる。また、画像形成装置における画像形成速度の高速化が進むと、像担持体の回転速度が高速化するため、現状よりもさらに高周波数帯域での振動発生が想定され、より広範囲な周波数領域での振動発生を低減することが望まれる。
【0009】
本発明は、回転体駆動装置で発生する共振を抑えて、回転体の回転速度変動を効果的かつ、広範囲で低減することが可能な回転体駆動装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、回転体駆動装置で発生する共振を抑えて、像担持体の回転速度変動を効果的かつ、広範囲で低減して高画質化を図れる作像ユニットや中間転写ユニットや画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、回転体から回転駆動源までの間に存在するねじり方向の共振に着目し、加振源で発生する加振周波数と装置の共振周波数が一致しないような構成することを基本思想としている。すなわち、加振源から発生する様々な加振周波数に対して共振が発生しないように、装置の構成要素の慣性やバネ定数を効果的に設定することで、回転体の回転速度変動を低減させるものである。
【0011】
請求項1記載の発明は、回転体を支持する回転体系と、この回転体系を回転駆動する回転駆動源を有する駆動系と、回転体系と駆動系とを連結する伝達系とを備えた回転駆動装置において、回転駆動源で発生する回転周波数をfmoとしたとき、回転体系で発生する共振時の周波数あるいは伝達系で発生する共振時の周波数の少なくとも一方が、回転周波数fmo又はそのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように、回転体系又は伝達系の少なくとも1つを構成したことを特徴としている。
【0012】
請求項1記載の発明は、回転体系が回転体と一体回転可能に設けられた回転軸と、回転軸と一体回転可能に設けられたフライホイール及び回転体歯車を備え、回転体系で発生する共振時の周波数が、フライホイールと回転体の間で発生するねじり振動周波数fshと、回転体歯車のねじり振動周波数fgeであり、ねじり振動周波数fsh又はねじり振動周波数fgeの少なくとも一方が、回転周波数fmo又はそのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように回転体系を構成したことを特徴としている。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の回転体駆動装置において、伝達系が、回転駆動源の駆動軸と一体回転可能に設けられ回転体歯車と噛合する歯車を有し、伝達系で発生する共振時の周波数が、回転体歯車と歯車の噛合部に発生する相対振動周波数fggであり、この相対振動周波数fggが、少なくとも回転周波数fmo又はそのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように、回転体系又は伝達系の少なくとも1つを構成したことを特徴としている。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の回転体駆動装置において、伝達系が、回転駆動源の駆動軸と回転体歯車とを連結する複数の歯車を有し、伝達系で発生する共振時の振動数が、回転体歯車及び複数の歯車間にそれぞれ発生する相対振動周波数fggであり、これら相対振動周波数fggが、少なくとも回転周波数fmo又はそのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように、回転体系又は伝達系の少なくとも1つを構成したことを特徴としている。
【0015】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、少なくともねじり振動周波数fshが、少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、回転体の慣性を設定したことを特徴としている。
【0016】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の回転体駆動装置において、回転体の慣性を、回転体の肉厚を変化させることにより設定することを特徴としている。
【0017】
請求項6、7記載の発明は、請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、少なくともねじり振動周波数fshが、少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、回転軸の軸径や長さを設定したことを特徴としている。
【0018】
請求項8記載の発明は、請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、相対振動周波数fggが少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、回転体歯車又は伝達系の各歯車のうちの少なくとも一方の剛性を設定したことを特徴としている。
【0019】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の回転体駆動装置において、回転歯車や伝達系の各歯車の剛性を、それぞれの材質、形状を変化させることにより設定したことを特徴としている。
【0020】
請求項10記載発明は、請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、相対振動周波数fggが、少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、回転体歯車又は伝達系の各歯車のうちの少なくとも一方の慣性を設定したことを特徴としている。
【0021】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の回転体駆動装置において、回転歯車、や伝達系の各歯車の慣性を、それぞれの質量を変化させることにより設定したことを特徴としている。
【0022】
請求項12記載の発明は、請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、回転体が、回転軸と一体回転可能に設けられた一対のフランジ部と、各フランジ部の間に配置され、各フランジ部と一体化された筒部とを有し、ねじり振動周波数fshが、少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、各フランジ部の剛性を設定したことを特徴としている。
【0023】
請求項13記載の発明は、請求項12記載の回転体駆動装置において、フランジ部の剛性を、フランジ部の材質や形状を変化させることにより設定したことを特徴としている。
【0024】
請求項14記載の発明は、像担持体を有し、画像形成装置本体に着脱可能な作像ユニットにおいて、像担持体を請求項1ないし13の何れか1つに記載の回転体駆動装置で回転駆動することを特徴としている。
【0025】
請求項15記載の発明は、トナー像が転写される像担持体を有する中間転写ユニットにおいて、像担持体を請求項1ないし13のいずれか1つに記載の回転体駆動装置で回転駆動することを特徴としている。
【0026】
請求項16記載の発明は、像担持体を回転させて画像形成を行う画像形成装置において、像担持体を請求項1ないし13のいずれか1つに記載の回転体駆動装置で回転駆動することを特徴としている。
【0027】
請求項17、18記載の発明は、請求項16記載の画像形成装置において、像担持体が感光体ドラム又は中間転写ドラムであることを特徴としている。
【0028】
請求項19記載の発明は、複数の像担持体を回転させてカラー画像を形成する画像形成装置において、複数の像担持体をそれぞれ請求項1ないし13の何れか1つに記載の回転体駆動装置を用いて回転駆動することを特徴としている。
【0029】
請求項20記載の発明は、像担持体を回転させ、この像担持体の表面に画像を形成する画像形成方法において、像担持体を請求項1ないし13のいずれか1つに記載の回転体駆動装置を用いて回転しながら像担持体の表面に画像を形成することを特徴としている。
【0030】
請求項21記載の発明は、複数の像担持体を回転させ、各像担持体の表面に異なる色の画像を形成する画像形成方法において、各像担持体を請求項1ないし13のいずれか1つに記載の回転体駆動装置を用いて回転しながら各像担持体の表面に画像を形成することを特徴としている。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される回転体駆動装置の基本的構成を示す斜視図である。図1において、回転体駆動装置は、回転体1を回転可能に支持する回転体系60と、この回転体系60を回転駆動する回転駆動源としての電動モータ5を有する駆動系61と、回転体系60と駆動系61とを連結する伝達系62とを備えている。
【0032】
回転体系60は、回転体1と一体回転可能に設けられた円柱状の回転軸2と、回転軸2と一体回転可能に設けられたフライホイール4及び回転体歯車としての最終段歯車3を備えている。回転体1は、回転軸2と一体回転可能に設けられた一対のフランジ部7,7と、フランジ部7,7の間に配置され、各フランジ部と一体化された筒部1aとから構成されている。各フランジ部7は円形であって、その中心が回転軸2の回転中心と略一致するように回転軸2に固定されている。フライホイール4は回転軸2の端部に固定され、最終段歯車3はフライホイール4とフランジ部7の間に位置する回転軸2に固定されている。回転軸2は、図示しない軸受を介して図示しないフレームなどの基部に回転自在に支持されている。これら回転体系60は、最終段歯車3が回転すると、その構成要素全てが一体回転するように構成されている。
【0033】
伝達系62は、電動モータ5の駆動軸8に固定されて駆動軸8と一体回転可能に設けられた駆動歯車6を備えている。この駆動歯車6は、最終段歯車3と噛合する。駆動系61は、電動モータ5、駆動軸8及び駆動歯車6で構成されている。
【0034】
回転体駆動装置では、電動モータ5が通電されて駆動すると、駆動軸8が回転して駆動歯車6、最終段歯車3を介して回転軸2が回転し、回転軸2と一緒にフライホイール4及び回転体1が回転駆動する。
【0035】
このような回転体駆動装置では、いくつかの回転変動モードを持っている。その中で回転体1の回転に影響を与え可能性のあるものとしては、駆動系61や回転体系60や伝達系62での振動モードがある。回転体系60の振動モードは、図2に示すように、回転軸2とフランジ部7を介することにより発生する回転体1とフライホイール4の間のねじり振動モードや、図3に示すように、フライホイール4と回転体1の間で最終段歯車3がねじれる振動モードである。伝達系における振動モードは、図4に示すように、回転体1、回転軸2、最終段歯車3及びフライホイール4を一体とした回転体系60と、電動モータ5及び駆動軸8と一体の駆動歯車6を備えた駆動系61とを連結する伝達系62での相対振動モードである。この相対振動モードは、駆動歯車6と最終段歯車3との間で発生するものである。また、駆動系61の振動モードは、電動モータ8の回転によって発生する駆動軸8上の回転変動モードである。
【0036】
(第1の実施の形態)
これら振動モード、すなわち、図1に示す回転体系60、駆動系61、伝達系62では、特有の周波数において共振を引き起こす。これら共振周波数が加振源となる振動の周波数と一致、あるいはその近傍になると、回転体駆動装置側が共振して回転体1の回転に影響を与えるので、回転体系60、駆動系61、伝達系62で発生する共振時の周波数が加振周波数とずれるように、回転体系60、駆動系61又は伝達系62のうちの少なくとも1つを構成する。
【0037】
各振動モードは、図5に示すように、慣性とバネを用いた振動モデルに置き換えることにより、各振動モードの共振周波数を算出することができる。図5において、J1はフライホイール4に相当し、J2は最終段歯車3に相当し、J3は回転体1に相当する。また、K1はフライホイール4と最終段歯車3間のねじりバネに相当し、K2は最終段歯車3と回転体1との間のねじりバネに相当し、K3は最終段歯車3と駆動歯車6との噛合部のねじりバネに相当する。
【0038】
例えば、加振源が駆動系61であるときには、回転体系60で発生する共振時の周波数と伝達系62で発生する共振時の周波数とが、駆動系61で発生する周波数とずれるように構成すればよい。本形態において、駆動系61で発生する加振周波数は、電動モータ5の駆動軸8の回転によって発生する回転周波数fmoであり、回転体系60で発生する周波数は、フライホイール4と回転体1の間で発生するねじり振動周波数fshと、最終段歯車3のねじり振動周波数fgeとからなる。伝達系62で発生する周波数は、最終段歯車3と駆動歯車6間で発生する相対振動周波数fggである。
【0039】
図6は、減衰比0.01の場合における加振周波数/共振周波数の振動伝達率を示す。同図に示すように、加振周波数/共振周波数が1のとき、すなわち本形態において加振周波数となる回転周波数fmoと、共振周波数となるねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fge及び相対振動周波数fggとが一致するときに振動伝達率が最大となる。図6の場合においては減数比0.01で振動伝達率が100倍となる。減衰比の設定によっては、振動伝達率が増幅されることもある。
【0040】
このため、回転体系60におけるねじり振動周波数fshとねじり振動周波数fge、及び伝達系62における相対振動周波数fggが、加振源である電動モータ5の回転周波数fmoと一致又は近傍に存在しないように、回転体系60や伝達系62を構成することで、電動モータ5の回転周波数fmoでの共振は発生せず、低振動な回転体駆動装置となり、共振が原因となる回転体1の回転変動を低減することができる。さらに、加振周波数と共振周波数の関係が、加振周波数/共振周波数(回転周波数fmo/ねじり振動周波数fsh,ねじり振動周波数fge,相対振動周波数fgg)>√2以上の場合、振動伝達率は1以下で振動低減領域となるため、より低振動な回転体駆動装置となり、共振が原因となる回転体1の回転変動をより低減することができる。
【0041】
(第2の実施の形態)
本形態は、ねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fge、相対振動周波数fggが回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように、回転体系60と伝達系62とを構成したものである。
【0042】
図1に示す回転体駆動装置においては、回転体系60や駆動系61及び伝達系62を構成する回転体1、最終段歯車3、フライホイール4、駆動歯車6等が、質量の分布を持つ場合や回転の重心がずれている場合、あるいはそれぞれの部材の結合方法等により偏芯が生じる。また、電動モータ5の回転は、このモータに対して時間的に異なる電流を流す巻線群の数の相数と、モータの界磁に形成されるN極とS極の合計の数である極数により回転に変動を生じる。この変動は、モータの種類によって様々であり、各モータの種類ごとに僅かではあるがトルク変動を生じる。
【0043】
このトルク変動の発生する周波数は、モータの回転周波数×1回転当たりの相数であり、モータの回転周波数×1回転当たりの相数×極数のように、電動モータ5の回転周波数fmoの整数倍なることが多い。このため、回転体系60における共振時の周波数となるねじり振動周波数fsh及びねじり振動周波数fgeと、伝達系62における共振時の周波数となる相対振動周波数fggとが、電動モータ5の回転周波数fmoの整数倍(1、2、3・・)の周波数と一致又は近傍に存在しないように、回転体系60及び伝達系62を構成することで、これら振動モードによる共振は発生せず、低振動な回転体駆動装置となり、共振が原因となる回転体1の回転変動を低減することができる。
【0044】
(第3の実施の形態)
本形態は、図1に示す回転体駆動装置において、ねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fge及び相対振動周波数fggが、回転周波数fmoと一致せず、かつその近傍にも存在しないように、回転体1の慣性を設定したものである。
【0045】
図1に示す回転体駆動装置では、回転体系60を構成するフライホイール4や回転体1等の慣性が、駆動歯車6や駆動軸8等の駆動系61の慣性と比較した場合、かなり大きなものとなっている。このため、図7に示すように、ねじり振動モデルを単純化することで、回転体系60のねじり振動周波数fshやねじり振動周波数fgeが発生する、およその発生周波数が算出可能である。図7のねじり振動モデルにより、回転体系60におけるねじり振動周波数fsh及びねじり振動周波数fgeは、下記式(1)により算出可能である。
【0046】
【数1】
【0047】
例えば、J1=1.77e‐ 3,J2=8.71e‐ 5,J3=4.68e‐ 3,K1=2.65e4,K2=4.69e3としたとき、フライホイール4と回転体1のねじり振動周波数数fshは、約277Hzとなる。ここで、筒部の厚さを変化させることで回転体1の質量を変更し、回転体1の慣性をJ3´=1.64e‐ 3と設定することにより、ねじり振動周波数fshは約343Hzとなる。したがって、少なくとも電動モータ5の回転周波数fmo、好ましくは回転周波数fmo及び相対振動周波数fggと一致せず、その近傍にもねじり振動周波数数fshが存在しないように回転体1の慣性を設定することで、相対振動周波数fggや回転周波数fmoとの共振を防ぐことができ、低振動な回転体駆動装置となって、共振が原因となる回転体1の回転変動を低減することができる。また、回転体1の肉厚を変化させることで、慣性を設定しているので、回転体1の外形を変化させることなく慣性を変更でき、容易な設計変更により回転体1の回転変動を低減することができる。
【0048】
(第4の実施の形態)
本形態は、図1に示す回転体駆動装置において、ねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fge及び相対振動周波数fggが回転周波数fmoと一致せず、かつその近傍にも存在しないように、回転軸2の軸径を設定したものである。
【0049】
回転体駆動装置に発生するねじり振動の共振周波数をシフトさせる手段として、回転軸2の軸径を変化させて設定する方法がある。回転軸2の軸径は、回転体系60におけるねじり振動のバネ定数に関わり、バネ定数を変化させることで回転体系60の共振周波数、すなわち、ねじり振動周波数fshやねじり振動周波数fgeを容易に変化させることが可能である。また、回転軸2のような円柱のねじりバネ定数は、公知である下式(2)により、算出することができる。
【0050】
【数2】
【0051】
例えば、J1=2.53e‐ 3,J2=8.71e‐ 5,J3=2.34e‐ 3,K1=3.79e4,K2=6.70e3のとき、フライホイール4と回転体1のねじり振動周波数fshは、343Hzとなる。このときのK2は、回転軸2のねじりバネ定数であり、直径d:18mm、長さl:124mm、G:8.04e10のものである。そこで、直径dの値を22mmに変更すると、K2の値は、1.49e4となる。この場合の、フライホイール4と回転体1のねじり振動周波数fshは、364.1Hzとなり、軸径を変化させることで共振周波数を容易に変化させることができる。このように、少なくとも回転周波数fmo、好ましくは回転周波数fmo及び相対振動周波数fggと一致せず、その近傍にもねじり振動周波数fshやねじり振動周波数fgeが存在しないように、軸径を変化させることで、回転周波数fmoや相対振動周波数fggとの共振を防ぐことができ、低振動な回転体駆動装置となって、共振が原因となる回転体1の回転変動を低減することができる。また、回転軸2の軸径を変化させると、回転体系60、駆動系61、伝達系62の位置関係を変更させなくても回転体1の回転変動を低減することができるので、既存のレイアウトを変更しなくて済み、装置の共通化やコスト低減を図れる。
【0052】
(第5の実施の形態)
本形態は、図1に示す回転体駆動装置において、ねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fge及び相対振動周波数fggが回転周波数fmoと一致せず、かつその近傍にも存在しないように、回転軸2の長さを設定したものである。
【0053】
回転軸2の軸径と同様に回転軸2の長さを変更すると、回転体系60におけるねじり振動のバネ定数の変更が可能であり、共振周波数を変化させることができる。上式(2)から分かるように、回転軸2の長さlを2倍にした場合、Kの値は1/2となる。バネ定数が変化すると、回転体系60に発生する共振周波数としてのねじり振動周波数数fshとねじり振動周波数fgeを容易に変化させることができる。このため、少なくとも回転周波数fmo、好ましくは回転周波数fmo及び相対振動周波数fggと一致せず、その近傍にもねじり振動周波数fshとねじり振動周波数fgeが存在しないように、軸長を変化させることで、回転周波数fmoや相対振動周波数fggとの共振を防ぐことができ、低振動な回転体駆動装置となって、共振が原因となる回転体1の回転変動を低減することができる。また、回転軸2の軸長を変化させるという部分的な変更で、回転体1の回転変動を低減することができるので、大幅なレイアウト変更しなくて済み、装置の共通化やコスト低減を図れる。
【0054】
(第6の実施の形態)
本形態は、図1に示す回転体駆動装置において、ねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fge及び相対振動周波数fggが回転周波数fmoと一致せず、かつその近傍にも存在しないように、最終段歯車3又は駆動歯車6の少なくとも一方の剛性を設定したものである。
【0055】
図1に示す最終段歯車3や駆動歯車6の剛性が大きく影響を及ぼす振動モードは、回転体系60と駆動系61の間に発生する相対振動モードである。この相対振動モードは、図1に示す回転体1、回転軸2、フライホイール4、最終段歯車3等の、回転軸2と連結されている要素の慣性を、回転体系60の慣性JDall_1とし、図1に示す電動モータ5及び駆動歯車6などの電動モータ5と連結されている要素の慣性を、駆動系61の慣性JMall_1とし、最終段歯車3の半径をrD、駆動歯車6の半径をrM、両歯車間の剛性に依存するバネ定数をKgeとしたとき、回転体系60及び駆動系61の相対振動モードを、下式(3)によって算出することが可能である。
【0056】
【数3】
【0057】
図1に示す回転体駆動装置では、回転体系60の慣性JDall_1が、回転体1やフライホイール4等の慣性の大きな部品から構成されているため、駆動系61の慣性JMall_1と比較しても十分に大きなものとなる。したがって、図5に示す相対振動が発生する振動モデルは、図8に示すように、さらに簡略化するした振動モデルとして考えることが可能である。図8の構成において、慣性JDall_1の大きい回転体系60は固定端とみなした。同図の振動モデルで発生する周波数は、下式(4)で表される。
【0058】
【数4】
【0059】
上式(4)に示すように、バネ定数Kの値は発生する周波数に大きく影響を与え、ここでは図1に示す駆動系61の回転周波数fmoや回転体系60のねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fgeと、伝達系62の相対振動周波数fggとを一致又は近傍に存在しないように設定することで、ねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fgeや回転周波数fmoとの共振を防ぐことができる。
【0060】
例えば、図1に示す駆動歯車6と最終段歯車3との間のバネ定数は、最終段歯車3や駆動歯車6にリブを追加、歯車の厚さを変更する等の形状変更による剛性変化のほか、形状変更を行わなくても、材質を例えば樹脂製から金属製に変更することにより剛性を変化させることでも、変化させることが可能である。
【0061】
このように、伝達系62におけるバネ定数を変化させることで、伝達系62に発生する共振周波数としての相対振動周波数fggを容易に変化させることができる。このため、少なくとも回転周波数fmo、好ましくは回転周波数fmo及びねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fgeと一致せず、その近傍にも相対振動周波数fggが存在しないように、駆動歯車6や最終段歯車3の剛性を変化させることで、回転周波数fmoやねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fgeとの共振を防ぐことができ、低振動な回転体駆動装置となって、共振が原因となる回転体1の回転変動を低減することができる。また、回転体歯車3や駆動歯車6の剛性を変化させるという部分的な変更で、回転体1の回転変動を低減することができるので、大幅なレイアウト変更しなくて済み、装置の共通化やコスト低減を図れる。
【0062】
(第7の実施の形態)
本形態は、図1に示す回転体駆動装置において、ねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fge及び相対振動周波数fggが回転周波数fmoと一致せず、かつその近傍にも存在しないように、駆動歯車6の慣性を設定したものである。
【0063】
バネ定数を変化させることと同様に、回転体系60と駆動系61の間に発生する相対振動モードを決定するパラメータの1つである駆動系61の慣性値も相対振動周波数fggに大きく影響を与える。慣性を大きくすれば振動周波数は低くなり、小さくすれば高くなる。駆動系61の慣性値を変化させる方法の1つとして、駆動歯車6を密度の異なる材質にすることで容易に変更することができる。また、駆動系61にフライホイールのような慣性質量を付加する方法などによっても、慣性値の変更は容易である。
【0064】
このように、相対振動周波数fggを、少なくとも回転周波数fmo、好ましくは回転周波数fmo、ねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fgeと一致せず、その近傍にも相対振動周波数fggが存在しないように、駆動歯車6の慣性を変更することで、回転周波数fmoやねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fgeとの共振を防ぐことができ、低振動な回転体駆動装置となって、共振が原因となる回転体1の回転変動を低減することができる。
【0065】
相対振動周波数fggに影響を与える要素としては、駆動歯車6の慣性のほかに、回転体歯車2の慣性も挙げられる。このため、回転体歯車2を密度の異なる材質にして、回転体系60と駆動系61の間に発生する相対振動周波数fggを変化させて、回転周波数fmoやねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fgeと共振しないように調整しても、低振動な回転体駆動装置となり、共振が原因となる回転体1の回転変動を低減することができる。なお、駆動歯車6及び回転体歯車2の双方の慣性を調整して相対振動周波数fggを共振しないように設定しても無論構わない。
【0066】
本形態においては、回転体歯車3や駆動歯車6の慣性を変化させるという部分的な変更で、回転体1の回転変動を低減することができるので、大幅なレイアウトを変更しなくて済み、装置の共通化やコスト低減を図れる。
【0067】
(第8の実施の形態)
本形態は、図1に示す回転体駆動装置において、回転体1のフランジ部7の剛性に着目し、ねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fge及び相対振動周波数fggが回転周波数fmoと一致せず、かつその近傍にも存在しないように、フランジ部7の剛性を設定したものである。
【0068】
各フランジ部7の剛性を変化させると、回転体系60のバネ定数を変化させることが可能となり、回転体系60のねじり振動周波数のうち、特にねじり振動周波数fshに大きく影響を与える。図1に示す回転体駆動装置の構成において、回転体1に装着するフランジ部を、図9に示すように、有底筒部71の底部に回転軸2を挿通する軸受部72が形成され、有底筒部71に唾部73が形成された樹脂製のフランジ部70とした場合と、図10に示すように、軸受部82が円板81から突出成形されたアルミ製のフランジ部80とした場合の、回転体系60のねじり振動周波数fshの比較を行った。
【0069】
その結果、図9に示すような樹脂製のフランジ部70を使用した場合は、188.3Hzで共振が発生したのに対して、図10に示したアルミ製のフランジ部80を使用した場合には、311.4Hzで共振が発生した。無論各フランジ部70,80の慣性の変化も多少は影響しているが、回転体系60の慣性に対する割合は小さい。このため、フランジ自身の剛性を変化させると、主に図5に示すK2が変化して共振の発生する周波数を変化させられる。このため、加振源となる電動モータ5の回転周波数fmoや相対振動周波数fggの影響を受けないように、フランジ部7の剛性を調整することで、共振を抑えられ、低振動な回転体駆動装置となって、共振が原因となる回転体1の回転変動を低減することができる。また、フランジ部7の剛性を変化させるという部分的な変更で、回転体1の回転変動を低減することができるので、大幅なレイアウト変更しなくて済み、装置の共通化やコスト低減を図れる。
【0070】
(第9の実施の形態)
本形態にかかる回転体駆動装置は、図11に示すように、回転体系60と駆動系61とを連結する伝達系62Aに、複数の歯車を用いて多段化したものである。伝達系62Aは、最終段歯車3と電動モータ5の駆動軸8に固定した駆動歯車6と歯車9A、9Bを介して連結したものである。歯車9A,9Bは、図示しない軸にそれぞれ回転自在に支持されて互いに噛合している。歯車9Aは、最終段歯車3にも噛合し、歯車9Bは駆動歯車6にも噛合している。
【0071】
図11に示す回転体駆動装置における、各振動モードは、図12に示すように、慣性とバネを用いた振動モデルに置き換えることにより、各振動モードの共振周波数を算出することができる。図11において、J1はフライホイール4に相当し、J2は回転体歯車3に相当し、J3は回転体1に相当し、J4は歯車9Aに相当し、J5は歯車9Bに相当し、J6は駆動歯車に相当する。また、K1はフライホイール4と最終段歯車3間のねじりバネに相当し、K2は最終段歯車3と回転体1との間のねじれバネに相当し、K3は回転体歯車3と歯車9Aとの噛合部のねじりバネに相当し、K4は歯車9Aと歯車9Bとの噛合部のねじりバネに相当し、K5は歯車9Bと駆動歯車6との噛合部のねじりバネに相当する。
【0072】
図11に示す振動モデルから明らかなように、伝達系62Aが複数の歯車で構成されて多段となった場合には、歯車数の増大によりそれぞれの歯車の噛み合いに対して各歯車の剛性に関するバネ要素が追加される振動モデルとなる。したがって、これらの歯車間で発生する噛み合いにより発生する各相対振動周波数fggを、回転体歯車、駆動歯車6、歯車9A,9Bの剛性や慣性を調整して、回転体系60や駆動系61で発生する振動周波数とずれるように設定することで、共振を抑えられ、低振動な回転体駆動装置となって、共振が原因となる回転体1の回転変動を低減することができる。
【0073】
第3から第9の実施の形態における説明では、ねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fge、相対振動周波数fgg等を、主に回転周波数fmoと一致せず、その近傍にも存在しないように、回転体系60、駆動系61、伝達系62,62Aを構成する各要素を調整したが、第2の実施の形態で説明したように、回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように、回転体系60、駆動系61、伝達系62、62Aを構成する各要素を調整しても無論構わない。
【0074】
第1のから第9の実施の形態においては、回転体系60、駆動系61、伝達系62,62Aにおけるバネ定数に対する減衰を一定値とみなして説明したが、図13に示すように減衰値を考慮した振動モデルを考えてみる。図13に示す振動モデルにおいて、C1は、図5に示す振動モデルのねじりバネK1の減衰を、C2はねじりバネK2の減衰を、C3はねじりバネK3の減衰をそれぞれ示す。
【0075】
これら減衰C1から減衰C3は、図1に示す回転体系60、駆動系61、伝達系62の要素である回転体1、回転軸2、フランジ部7、回転体歯車3、フライホイール4、駆動歯車6、駆動軸8の材質により異なる。このように減衰が異なっても、各形態で述べたように各部を構成すること、各形態における効果を得られる。
【0076】
図14は、減数比の相違による加振周波数と共振周波数の比に対する振動伝達率を示すものである。同図に示すように、加振周波数と共振周波数の比が1のとき、すなわち加振周波数となる回転周波数fmoと、共振周波数となるねじり振動周波数fsh、ねじり振動周波数fge及び相対振動周波数fggとが一致するときに、振動伝達率が最大となる。しかし、その最大値は、減衰比ζにより決定される。減衰比ζが大きいほど振動伝達率を低減することができ、低振動な回転体駆動装置となり、共振が原因となる回転体1の回転変動をより低減することができる。また、図14においても、加振周波数/共振周波数が√2よりも大きい場合に、振動伝達率は1以下にとなるため、より低振動な回転体駆動装置となり、共振が原因となる回転体1の回転変動をより低減することができる。
【0077】
各形態において、回転周波数fmoの近傍あるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数の近傍とは、図6,図14において、加振周波数/共振周波数の値が√1/2〜√2以下の範囲を外れた範囲が好ましい。
【0078】
各実施の形態において、回転系60、駆動系61、伝達系62のねじりバネKは、回転体1、最終段歯車3、フライホイール4の回転軸2に対する取付け強度や、駆動軸8に対する駆動歯車6の取付け強度等が影響するので、各部の取付け強度を振動モデルに反映させるの場合には、適宜各系におけるKの値を変化させればよい。
【0079】
各実施の形態で説明した回転体駆動装置によって回転駆動される回転体としては、シート状部材を搬送するローラ部材やベルト、画像形成装置の像担持体が挙げられる。シート状部材としては、磁気カードやICカードやプリペイドカード等に代表される情報の記録や再生を行えるカード類がその一例として挙げられる。このようなカード類を搬送するローラ部材を回転駆動するのに、各形態で説明した回転体駆動装置を用いると、ローラ部材の回転変動を抑えることができるので、カード類の搬送のバラツキを低減することができ、情報の記録や再生を良好に行うことができる。
【0080】
シート状部材としては、画像形成装置全般で使用される用紙やOHP用のシートのほかに、葉書、名刺、封筒類、紙幣等が挙げられる。これらシート状部材を搬送するローラ部材を回転駆動するのに、各形態で説明した回転体駆動装置を用いると、シート状部材の搬送を安定させることができ、ジャムやシート状部材に対する様々な処理を良好に行うことができる。
【0081】
(第10の実施の形態)
図15は、本発明が適用された画像形成装置としてのカラー複写機を示す。図15において、符号10で示す画像形成装置の装置本体は、その外装ケース11内の中央よりもやや右寄りに、回転体の一例である像担持体としてのドラム状の感光体ドラム(以下「感光体ドラム」と記す)12を備えている。感光体ドラム12の周りには、その上に設置されている帯電器13から矢示の回転方向(反時計方向)へ順に、現像手段としての回転型現像装置14、中間転写ユニット15、クリーニング装置16、除電器17などが配置されている。このうち、感光体ドラム12、帯電器13、回転型現像装置14、クリーニング装置16、除電器17は、1つの作像ユニット90として、装置本体10に対して着脱可能となっている。
【0082】
これらの帯電器13、回転型現像装置14、クリーニング装置16、除電器17の上には、露光手段としての光書込み装置、例えばレーザー書込み装置18が設置される。回転型現像装置14は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーをそれぞれ収納した、現像ローラ21を有する現像器20A、20B、20C、20Dを備え、図示しない中心軸まわりに回動して各色の現像器20A、20B、20C、20Dを選択的に感光体ドラム12の外周に対向する現像位置へ移動させる。
【0083】
中間転写ユニット15は複数のローラ23に像担持体としての無端状の中間転写体、例えば中間転写ベルト24が掛け渡され、この中間転写ベルト24は感光体ドラム12に当接される。中間転写ベルト24の内側には転写装置25が設置され、中間転写ベルト24の外側には転写装置26及びクリーニング装置27が設置されている。クリーニング装置27は中間転写ベルト24に対して接離自在に設けられる。
【0084】
レーザー書込み装置18は、画像読取装置29から図示しない画像処理部を介して各色の画像信号が入力され、各色の画像信号により順次に変調されたレーザー光Lを一様帯電状態の感光体ドラム12に照射して感光体ドラム12を露光することで感光体ドラム12上に静電潜像を形成する。画像読取装置29は装置本体10の上面に設けられた原稿台30上にセットされた原稿Gの画像を色分解して読み取り、電気的な画像信号に変換する。記録材搬送路32は右から左へシート状部材としての用紙Pを搬送する。記録材搬送路32には、中間転写ユニット15及び転写装置26より手前にレジストローラ対33が設置され、中間転写ユニット15及び転写装置26より下流側に搬送ベルト34、定着装置35、排紙ローラ36が配置されている。
【0085】
装置本体10は給紙装置50上に載置される。給紙装置50内には、複数の給紙カセット51が多段に設けられ、給紙ローラ52のいずれか1つが選択的に駆動されて給紙カセット51のいずれか1つから用紙Pが送り出される。この用紙Pは装置本体10内の自動給紙路37を通して記録材搬送路32へ搬送される。また、装置本体10の右側には、手差しトレイ38が開閉自在に設けられ、この手差しトレイ38から挿入された用紙Pは装置本体10内の手差し給紙路39を通して記録材搬送路32へ搬送される。装置本体10の左側には、図示しない排紙トレイが着脱自在に取り付けられ、記録材搬送路32を通して排紙ローラ36により排出された用紙Pが排紙トレイへ収容される。
【0086】
本形態において、カラーコピーをとるときには、原稿台30上に原稿Gをセットし、図示しないスタートスイッチを押すと、複写動作が開始される。まず、画像読取装置29が原稿台30上の原稿Gの画像を色分解して読み取る。同時に、給紙装置50内の給紙カセット51から給紙ローラ52で選択的に用紙Pが送り出され、この用紙Pは自動給紙路37、記録材搬送路32を通してレジストローラ対33に突き当たって止まる。
【0087】
感光体ドラム12は、反時計方向に回転し、複数のローラ23のうちの、駆動ローラの回転で中間転写ベルト24が時計方向へ回転する。感光体ドラム12は、回転に伴い、帯電器13により一様に帯電され、画像読取装置29から画像処理部を介してレーザー書込み装置18に加えられる1色目の画像信号で変調されたレーザー光がレーザー書込み装置18から照射されて静電潜像が形成される。
【0088】
この感光体ドラム12上の静電潜像は回転型現像装置14の1色目の現像器20Aにより現像されて1色目の画像となり、この感光体ドラム12上の1色目の画像は転写装置25により中間転写ベルト24に転写される。感光体ドラム12は、1色目の画像の転写後にクリーニング装置16でクリーニングされて残留トナーが除去され、除電器17で除電される。
【0089】
続いて感光体ドラム12は、帯電器13により一様に帯電され、画像読取装置29から画像処理部を介してレーザー書込み装置18に加えられる2色目の画像信号で変調されたレーザー光がレーザー書込み装置18から照射されて静電潜像が形成される。この感光体ドラム12上の静電潜像は回転型現像装置14の2色目の現像器20Bにより現像されて2色目の画像となり、この感光体ドラム12上の2色目の画像は転写装置25により中間転写ベルト24上に1色目の画像と重ねて転写される。感光体ドラム12は、2色目の画像の転写後にクリーニング装置16でクリーニングされて残留トナーが除去され、除電器17で除電される。
【0090】
次に、感光体ドラム12は、帯電器13により一様に帯電され、画像読取装置29から画像処理部を介してレーザー書込み装置18に加えられる3色目の画像信号で変調されたレーザー光がレーザー書込み装置18から照射されて静電潜像が形成される。この感光体ドラム12上の静電潜像は回転型現像装置14の3色目の現像器20Cにより現像されて3色目の画像となり、この感光体ドラム12上の3色目の画像は転写装置25により中間転写ベルト24上に1色目の画像、2色目の画像と重ねて転写される。感光体ドラム12は、3色目の画像の転写後にクリーニング装置16でクリーニングされて残留トナーが除去され、除電器17で除電される。
【0091】
感光体ドラム12は、帯電器13により一様に帯電され、画像読取装置29から画像処理部を介してレーザー書込み装置18に加えられる4色目の画像信号で変調されたレーザー光がレーザー書込み装置18から照射されて静電潜像が形成される。この感光体ドラム12上の静電潜像は回転型現像装置14の4色目の現像器20Dにより現像されて4色目の画像となり、この感光体ドラム12上の4色目の画像が転写装置25により中間転写ベルト24上に1色目の画像、2色目の画像、3色目の画像と重ねて転写されることでフルカラー画像が形成される。感光体ドラム12は、4色目の画像の転写後にクリーニング装置16でクリーニングされて残留トナーが除去され、除電器17で除電される。
【0092】
レジストローラ対33がタイミングをとって回転して用紙Pが送り出され、この用紙Pは転写装置26により中間転写ベルト24上のフルカラー画像が転写される。この用紙Pは、搬送ベルト34で搬送されて定着装置35によりフルカラー画像が定着され、排紙ローラ36により排紙トレイへ排出される。また、中間転写ベルト24はフルカラー画像の転写後にクリーニング装置27でクリーニングされて残留トナーが除去される。
【0093】
以上4色重ね画像を形成する動作について説明したが、3色重ね画像を形成する場合には感光体ドラム12上に3つの異なる単色画像が順次に形成されて中間転写ベルト24上に重ねて転写された後に用紙Pに一括して転写され、2色重ね画像を形成する場合には感光体ドラム12上に2つの異なる単色画像が順次に形成されて中間転写ベルト24上に重ねて転写された後に用紙Pに一括して転写される。また、単色画像を形成する場合には、感光体ドラム12上に1つの単色画像が形成されて中間転写ベルト24上に転写された後に用紙Pに転写される。
【0094】
このようなカラー複写機においては、像担持体である感光体ドラム12及び中間転写ベルト24の回転変動が最終画像の品質に大きく影響するので、より高精度な感光体ドラム12や中間転写ベルト24の回転駆動が望まれる。このため、本形態におけるカラー複写機では、少なくとも感光体ドラム12の回転駆動を第1ないし第9の実施の形態のいずれか1つの回転体駆動装置を用いて行う。この場合、感光体ドラム12を支持する回転軸91に、図1に示す最終段歯車3を固定し、この歯車3に、電動モータ5の駆動軸8に固定した駆動歯車6を噛合させて、感光体ドラム12を回転駆動するように構成すればよい。図1におけるフライホイール4は、必要に応じて回転軸91に装着すればよい。
【0095】
本形態によれば、感光体ドラム12の回転駆動を第1ないし第9の実施の形態のいずれか1つの共振を抑えた低振動な回転体駆動装置で行うので、共振による感光体ドラム12の回転変動を低減でき、高品質な画像を得ることができる。
【0096】
(第11の実施の形態)
図16は、本発明が適用された画像形成装置としてのカラー複写機を示す。図16において、符号101は、閉ループ状のNiのベルト基材の外周面上に、有機光半導体(OPC)等の感光層が薄膜状に形成された回転体である像担持体としての感光体ドラムベルトを示す。この感光体ドラムベルト101は、3本の感光体ドラム搬送ローラ102〜104によって支持され、駆動モータ(図示せず)によって矢印A方向に回動する。
【0097】
感光体ドラムベルト101の周りには、矢印Aで示す感光体ドラムベルト101回転方向へ順に、帯電器105、露光手段としての露光光学系(以下LSUという)106、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの各色の現像器107〜110、中間転写ユニット111、感光体ドラムクリーニング手段112及び除電器113が設けられている。帯電器105は、―4〜5kV程度の高電圧が図示しない電源装置から印加され、感光体ドラムベルト101の帯電器105に対向した部分を帯電して一様な帯電電位を与える。
【0098】
LSU106は、レーザー駆動回路(図示せず)により階調変換手段(図示せず)からの各色の画像信号を順次に光強度変調やパルス幅変調してその変調信号で半導体レーザー(図示せず)を駆動することにより露光光線114を得、この露光光線114により感光体ドラムベルト101を走査して感光体ドラムベルト101上に各色の画像信号に対応する静電潜像を順次に形成する。継ぎ目センサ115はループ状に形成された感光体ドラムベルト101の継ぎ目を検知するものであり、継ぎ目センサ115が感光体ドラムベルト101の継ぎ目を検知すると、感光体ドラムベルト101の継ぎ目を回避するように、かつ、各色の静電潜像形成位置が同一になるように、タイミングコントローラ116がLSU106の発光タイミングを制御する。
【0099】
各現像器107〜110は、それぞれの現像色に対応したトナーを収納しており、感光体ドラムベルト101上の各色の画像信号に対応した静電潜像に応じたタイミングで選択的に感光体ドラムベルト101に当接し、感光体ドラムベルト101上の静電潜像をトナーにより現像して各色の画像とすることで、4色重ねの画像によるフルカラー画像を形成する。
【0100】
中間転写ユニット111は、アルミニウム等の金属の素管に導電性の樹脂等からなるベルト状のシートを巻いた回転体である中間転写体としての転写ドラム117と、ゴム等をブレード状に形成した中間転写体クリーニング手段118とからなり、中間転写体117上に4色重ねの画像が形成されている間は中間転写体クリーニング手段118が中間転写体117から離間している。中間転写体クリーニング手段118は、中間転写体117をクリーニングするときのみ中間転写体117に当接し、中間転写体117から用紙Pとしての記録紙119に転写されずに残ったトナーを除去する。記録紙は、記録紙カセット120から給紙ローラ121により1枚ずつ用紙搬送路122に送り出される。
【0101】
転写手段としての転写ユニット123は、中間転写体117上のフルカラー画像を記録紙119に転写するものであり、導電性のゴム等をベルト状に形成した転写ベルト124と、中間転写体117上のフルカラー画像を記録紙119に転写するための転写バイアスを中間転写体117に印加する転写器125と、記録紙119にフルカラー画像が転写された後に記録紙119が中間転写体117に静電的に張り付くのを防止するようにバイアスを中間転写体117に印加する分離器126とから構成されている。
【0102】
定着器127は、内部に熱源を有するヒートローラ128と、加圧ローラ129とから構成され、記録紙119上に転写されたフルカラー画像ををヒートローラ128と加圧ローラ129との記録紙挟持回転に伴い圧力と熱を記録紙119に加えて記録紙119にフルカラー画像を定着させてフルカラー画像を形成する。以上のように構成された第11の実施の形態について、以下その動作を説明する。ここで、静電潜像の現像は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順で行われるものとして説明を進める。
【0103】
感光体ドラムベルト101と中間転写体117は、それぞれの回転駆動源(図示せず)により、矢印A、B方向にそれぞれ駆動される。この状態で、まず、帯電器105に−4〜5kV程度の高電圧が電源装置(図示せず)から印加され、帯電器105が感光体ドラムベルト101の表面を一様に−700V程度に帯電させる。次に、継ぎ目センサ115が感光体ドラムベルト101の継ぎ目を検知してから、感光体ドラムベルト101の継ぎ目を回避するように一定時間が経過した後に感光体ドラムベルト101にLSU106からブラックの画像信号に対応したレーザービームの露光光線114が照射され、感光体ドラムベルト101は露光光線114が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
【0104】
ブラック現像器107は所定のタイミングで感光体ドラムベルト101に当接される。ブラック現像器107内のブラックトナーは負の電荷が予め与えられており、感光体ドラムベルト101上の露光光線114の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみブラックトナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。ブラック現像器107により感光体ドラムベルト101の表面に形成されたブラックトナー像は、中間転写体117に転写される。感光体ドラムベルト101から中間転写体117に転写されなかった残留トナーは感光体ドラムクリーニング手段112により除去され、さらに除電器113によって感光体ドラムベルト101上の電荷が除去される。
【0105】
次に、帯電器105が感光体ドラムベルト101の表面を一様に−700V程度に帯電させる。そして、継ぎ目センサ115が感光体ドラムベルト101の継ぎ目を検知してから、感光体ドラムベルト101の継ぎ目を回避するように一定時間が経過した後に感光体ドラムベルト101にLSU106からシアンの画像信号に対応したレーザービームの露光光線114が照射され、感光体ドラムベルト101は露光光線114が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
【0106】
感光体ドラムベルト101には所定のタイミングでシアン現像器108が当接される。シアン現像器108内のシアントナーは負の電荷が予め与えられており、感光体ドラムベルト101上の露光光線114の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみシアントナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。シアン現像器108により感光体ドラムベルト101の表面に形成されたシアントナー像は、中間転写体117上にブラックトナー像と重ねて転写される。感光体ドラムベルト101から中間転写体117に転写されなかった残留トナーは感光体ドラムクリーニング手段112により除去され、さらに除電器113によって感光体ドラムベルト101上の電荷が除去される。
【0107】
次に、帯電器105が感光体ドラムベルト101の表面を一様に−700V程度に帯電させる。そして、継ぎ目センサ115が感光体ドラムベルト101の継ぎ目を検知してから、感光体ドラムベルト101の継ぎ目を回避するように一定時間が経過した後に感光体ドラムベルト101にLSU106からマゼンタの画像信号に対応したレーザビームの露光光線114が照射され、感光体ドラムベルト101は露光光線114が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
【0108】
感光体ドラムベルト101には所定のタイミングでマゼンタ現像器109が当接される。マゼンタ現像器109内のマゼンタトナーは負の電荷が予め与えられており、感光体ドラムベルト101上の露光光線114の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみマゼンタトナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。マゼンタ現像器109により感光体ドラムベルト101の表面に形成されたマゼンタトナー像は、中間転写体117上にブラックトナー像、シアントナー像と重ねて転写される。感光体ドラムベルト101から中間転写体117に転写されなかった残留トナーは感光体ドラムクリーニング手段112により除去され、さらに除電器113によって感光体ドラムベルト101上の電荷が除去される。
【0109】
さらに、帯電器105が感光体ドラムベルト101の表面を一様に−700V程度に帯電させる。そして、継ぎ目センサ115が感光体ドラムベルト101の継ぎ目を検知してから、感光体ドラムベルト101の継ぎ目を回避するように一定時間が経過した後に感光体ドラムベルト101にLSU106からイエローの画像信号に対応したレーザービームの露光光線114が照射され、感光体ドラムベルト101は露光光線114が照射された部分の電荷が消えて静電潜像が形成される。
【0110】
感光体ドラムベルト101には所定のタイミングでイエロー現像器110が当接される。イエロー現像器110内のイエロートナーは負の電荷が予め与えられており、感光体ドラムベルト101上の露光光線114の照射により電荷が無くなった部分(静電潜像部分)にのみイエロートナーが付着し、いわゆるネガポジプロセスによる現像が行われる。イエロー現像器110により感光体ドラムベルト101の表面に形成されたイエロートナー像は中間転写体117上にブラックトナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像と重ねて転写され、中間転写体117上にフルカラー画像が形成される。感光体ドラムベルト101から中間転写体117に転写されなかった残留トナーは感光体ドラムクリーニング手段112により除去され、さらに除電器113によって感光体ドラムベルト101上の電荷が除去される。
【0111】
中間転写体117上に形成されたフルカラー画像は、これまで中間転写体117から離間していた転写ユニット123が中間転写体117に接触し、転写器125に+1kV程度の高電圧が電源装置(図示せず)から印加されることで、記録紙カセット120から用紙搬送路122に沿って搬送されてきた記録紙119へ転写器125により一括して転写される。
【0112】
分離器126には記録紙119を引き付ける静電力が働くように電圧が電源装置から印加され、記録紙119が中間転写体117から剥離される。続いて、記録紙119は、定着器127に送られ、ここでヒートローラ128と加圧ローラ129とによる挟持圧、ヒートローラ128の熱によってフルカラー画像が定着されて排紙ローラ130により排紙トレイ131へ排出される。
【0113】
転写ユニット123により記録紙119上に転写されなかった中間転写体117上の残留トナーは中間転写体クリーニング手段118により除去される。中間転写体クリーニング手段118は、フルカラー画像が得られるまで中間転写体117から離間した位置にあり、フルカラー画像が記録紙119に転写された後に中間転写体117に接触して中間転写体117上の残留トナーを除去する。
【0114】
以上の一連の動作によって1枚分のフルカラー画像形成が終了する。
このようなカラー複写機においては、像担持体としての感光体ドラムベルト101や中間転写ドラム117の回転変動が最終画像の品質に大きく影響し、より高精度な感光体ドラムベルト101や中間転写ドラム117の回転駆動が望まれる。このため、本形態におけるカラー複写機では、少なくとも中間転写ドラム117の回転駆動を第1ないし第9の実施の形態のいずれか1つの回転体駆動装置を用いて行う。この場合、中間転写ドラム117を支持する回転軸130に、図1に示す最終段歯車3を固定し、この歯車3に、電動モータ5の駆動軸8に固定した駆動歯車6を噛合させて、中間転写ドラム117を回転駆動するように構成すればよい。図1におけるフライホイール4は、必要に応じて回転軸130に装着すればよい。
【0115】
本形態によれば、中間転写ドラム117の回転駆動を第1ないし第9の実施の形態のいずれか1つの共振を抑えた低振動な回転体駆動装置で行うので、共振による中間転写ドラム117の振動を低減でき、高品質な画像を得ることができる。
【0116】
第10及び第11の実施の形態において、中間転写ベルト24は複数のローラ23、感光体ドラムベルト101はローラ102,103,104にそれぞれ掛け渡した構成であるので、感光体ドラム12や中間転写ドラム117を有する回転系と、その振動モデルを多少異なる。しかし、中間転写ベルト24や感光体ドラムベルト101を回転駆動する駆動装置は、これらに対する加振源であることには変わりないので、中間転写ベルト24や感光体ドラムベルト101を第1ないし第9の実施の形態のいずれか1つの回転体駆動装置を用いて回転駆動すれば、共振による各ベルトの回転変動を低減でき、より高品質な画像を得ることができる。この場合、各ローラのうちの駆動ローラの軸に、図1に示す最終段歯車3を固定し、この歯車3に、電動モータ5の駆動軸8に固定した駆動歯車6を噛合させて、中間転写ベルト24や感光体ドラムベルト101を回転駆動するように構成すればよい。
【0117】
(第12の実施の形態)
図17は、本発明が適用されたタンデム方式の画像形成装置を示す。この画像形成装置は、複数色、例えばブラック(以下BKという)、マゼンタ(以下Mという)、イエロー(以下Yという)、シアン(以下Cという)の各画像をそれぞれ形成する複数の作像ユニットとしての画像形成ユニット221BK、221M、221Y、221Cが垂直方向に配列されている。画像形成ユニット221BK、221M、221Y、221Cは、それぞれ回転体である像担持体としてのドラム状の感光体ドラム(以下「感光体ドラム」と記す)222BK、222M、222Y、222C、帯電装置(例えば接触帯電装置)223BK、223M、223Y、223C、現像装置224BK、224M、224Y、224C、クリーニング装置225BK、225M、225Y、225Cなどから構成される。これら画像形成ユニット221BK、221M、221Y、221Cは、装置本体に対して着脱自在となっている。
【0118】
感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cは、無端状搬送転写ベルト226と対向して垂直方向に配列され、搬送転写ベルト226と同じ周速で回転駆動される。この感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cは、それぞれ、帯電装置223BK、223M、223Y、223Cにより均一に帯電された後に、光書き込み装置からなる露光手段227BK、227M、227Y、227Cによりそれぞれ露光されて静電潜像が形成される。
【0119】
光書き込み装置227BK、227M、227Y、227Cは、それぞれ、Y、M、C、BK各色の画像信号により半導体レーザー駆動回路で半導体レーザーを駆動して半導体レーザーからのレーザービームをポリゴンミラー229BK、229M、229Y、229Cにより偏向走査し、このポリゴンミラー229BK、229M、229Y、229Cからの各レーザビームを図示しないfθレンズやミラーを介して感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cに結像することにより感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cを露光して静電潜像を形成する。
【0120】
感光体ドラム222BK、222M、222Y、222C上の静電潜像は、それぞれ現像装置224BK、224M、224Y、224Cにより現像されてBK、M、Y、C各色のトナー像となる。したがって、帯電装置223BK、223M、223Y、223C、光書き込み装置227BK、227M、227Y、227C及び現像装置224BK、224M、224Y、224Cは、感光体ドラム222BK、222M、222Y、222C上にBK、M、Y、C各色の画像(トナー像)を形成する画像形成手段を構成している。
【0121】
シート状部材としての用紙Pは、装置下部に設置された、給紙カセットを用いて構成された給紙装置230から記録材搬送路に沿ってレジストローラ対231に給紙される。レジストローラ対231は、1色目の画像形成ユニット(転写紙に最初に感光体ドラム上の画像を転写する画像形成ユニット)221BKにおける感光体ドラム222BK上のトナー像とタイミングを合わせて用紙Pを搬送転写ベルト226と感光体ドラム222BKとの転写ニップ部へ搬送する。
【0122】
搬送転写ベルト226は垂直方向に配列された駆動ローラ232及び従動ローラ233に掛け渡され、駆動ローラ232が図示しない駆動部により回転駆動されて搬送転写ベルト226が感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cと同じ周速で回転する。レジストローラ231から送り出された用紙Pは、搬送転写ベルト226により搬送される。そして、感光体ドラム222BK、222M、222Y、222C上のBK、M、Y、C各色のトナー像がコロナ放電器からなる転写手段234BK、234M、234Y、234Cにより形成される電界の作用で順次に重ねて転写されることによりフルカラー画像が形成されると同時に、搬送転写ベルト226に静電的に吸着されて確実に搬送される。
【0123】
用紙Pは、分離チャージャからなる分離手段236により除電されて搬送転写ベルト226から分離された後に定着装置237によりフルカラー画像が定着される。定着を終えた用紙Pは、排紙ローラ238により上部に設けられている排紙部239から機外へ排出される。感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cは、トナー像転写後にクリーニング装置225BK、225M、225Y、225Cによりクリーニングされて次の画像形成動作に備える。
【0124】
このようなカラー複写機においては、感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cの回転変動が最終画像の品質に大きく影響し、より高精度な感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cの回転駆動が望まれる。そこで、本形態では、感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cの回転駆動を第1ないし第9の実施の形態のいずれか1つの回転体駆動装置を用いて行う。この場合、感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cを支持する回転軸240BK、240M、240Y、240Cに、図1に示す最終段歯車3を固定し、この歯車3に、電動モータ5の駆動軸8に固定した駆動歯車6を噛合させて、感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cをそれぞれ個別に回転駆動するように構成すればよい。図1におけるフライホイール4は、必要に応じて各回転軸に装着すればよい。
【0125】
本形態によれば、感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cの回転駆動を第1ないし第9の実施の形態のいずれか1つの共振を抑えた低振動な回転体駆動装置で行うので、共振による感光体ドラム222BK、222M、222Y、222Cの回転変動を低減でき、高品質な画像を得ることができる。
【0126】
本発明が適用された各実施の形態においては、回転体1の回転変動に影響を与える最大の加振源を駆動系とし、そこで発生す周波数を、伝達系や回転系で発生する共振時の周波数とずれるようにしている。しかし、回転体1の回転変動に影響を与える加振源は、回転体駆動装置の回転系や駆動系や伝達系の構成によって変動する。このため、影響を与える加振源が変動した場合には、その加振源で発生する周波数(加振周波数)と、それ以外の構成で発生する共振時の周波数(共振周波数)とが一致しないように、回転体駆動装置の各構成要素を、各実施の形態にならって適宜調整した上で設定すればよい。
【0127】
【発明の効果】
請求項1、2、3記載の発明によれば、回転体系や伝達系で発生する共振時の周波数が、回転駆動源の回転周波数fmoまたはそのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように構成したので、回転周波数fmoが増幅されることがなく、回転体駆動装置で発生する共振を抑えられ、回転体の回転変動を効果的かつ、広範囲で低減することができる。
【0128】
請求項4、5記載の発明によれば、回転体の慣性を設定変更するだけで、回転体駆動装置で発生する共振を抑えられ、回転体の回転変動を効果的かつ、広範囲で低減することができる。特に回転体の肉厚を変化させて慣性を設定すると、回転体の外形を変化させることなく慣性を変更でき、容易な設計変更で回転体の回転変動を低減することができる。
【0129】
請求項6、7記載の発明によれば、回転軸の軸径や軸長を変化させるという部分的な変更により、回転体駆動装置で発生する共振を抑えて回転体の回転変動を低減しているので、大幅なレイアウト変更しなくて済み、装置の共通化やコスト低減を図れる。
【0130】
請求項8、9、10、11記載の発明によれば、回転体歯車や伝達系の各歯車の剛性や慣性を変化させるという部分的な変更により、回転体駆動装置で発生する共振を抑えて回転体の回転変動を低減しているので、大幅なレイアウト変更しなくて済み、装置の共通化やコスト低減を図れる。
【0131】
請求項12、13記載の発明によれば、回転体のフランジ部の剛性を変化させるという部分的な変更により、回転体駆動装置で発生する共振を抑えて回転体の回転変動を低減しているので、大幅なレイアウト変更しなくて済み、装置の共通化やコスト低減を。
【0132】
請求項14、15記載の発明によれば、トナー像を担持する像担持体や、トナー像が転写される像担持体を、共振を抑えて低振動な回転体駆動装置で回転駆動するので、共振による像担持体の回転変動を低減でき、高品質な画像を得ることができる。
【0133】
請求項16ないし21記載の発明によれば、画像形成に用いる像担持体を、共振が抑えられて低振動な回転体駆動装置で回転駆動するので、共振による像担持体の回転変動を低減でき、高品質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される回転体駆動装置の基本構成を示す斜視図である。
【図2】回転体系で発生する振動モデルの1つであるフライホイールと回転体との間ののねじり振動モードを示す斜視図である。
【図3】回転体系で発生する振動モデルの1つである回転軸上の歯車のねじり振動モードを示す斜視図である。
【図4】駆動系と回転体系を連結する伝達系での相対振動モードを示す斜視図である。
【図5】図1に示す回転体駆動装置における各振動モードを慣性とバネを用いた振動モデルに置き換えた図である。
【図6】減衰比0.01の場合における加振周波数/共振周波数の振動伝達率を示す線図である。
【図7】図5に示す振動モデルをさらに簡略化した振動モデルを示す図である。
【図8】駆動系と回転体系を連結する伝達系における相対振動モードを慣性とバネを用いた振動モデルに置き換えた図である。
【図9】回転体を構成するフランジ部の一形態を示す拡大斜視図である。
【図10】回転体を構成するフランジ部の別な形態を示す拡大斜視図である。
【図11】伝達系の歯車が多段化された回転体駆動装置の概略構成を示す平面図である。
【図12】図11に示す回転体駆動装置における各振動モードを慣性とバネを用いた振動モデルに置き換えた図である。
【図13】図1に示す回転体駆動装置における各振動モードを慣性とバネと減衰を用いた振動モデルに置き換えた図である。
【図14】減衰比の違いによる加振周波数/共振周波数の振動伝達率を示す線図である。
【図15】本発明が適用された作像ユニットを有する画像形成装置の全体構成図である。
【図16】本発明が適用された中間転写ユニットを有する画像形成装置の全体構成図である。
【図17】本発明が適用された作像ユニットを複数有する画像形成装置の全体構成図である。
【符号の説明】
1 回転体
1A 筒部
2 回転軸
3 回転体歯車
4 フライホイール
5 回転駆動源
6 歯車
7 フランジ部
8 駆動軸
9A,9B 複数の歯車
11 装置本体
12,223(BK,M,Y,C)像担持体(感光体ドラム)
24 像担持体(中間転写ベルト)
60 回転体系
61 駆動系
62,62A 伝達系
101 像担持体(感光体ベルト)
117 像担持体(中間転写ドラム)
fsh ねじり振動周波数
fge ねじり振動周波数
fgg 相対振動周波数
fmo 回転駆動源で発生する回転周波数
d 回転軸の軸径(直径)
l 回転軸の長さ
Claims (21)
- 回転体を支持する回転体系と、この回転体系を回転駆動する回転駆動源を有する駆動系と、回転体系と駆動系とを連結する伝達系とを備えた回転駆動装置において、
上記回転駆動源で発生する回転周波数をfmoとしたとき、上記回転体系で発生する共振時の周波数あるいは上記伝達系で発生する共振時の周波数の少なくとも一方が、回転周波数fmo又はそのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように、上記回転体系又は上記伝達系の少なくとも1つを構成し、
上記回転体系は、上記回転体と一体回転可能に設けられた回転軸と、上記回転軸と一体回転可能に設けられたフライホイール及び回転体歯車を備え、上記回転体系で発生する共振時の周波数は、上記フライホイールと上記回転体の間で発生するねじり振動周波数f sh と、上記回転体歯車のねじり振動周波数f ge であり、
ねじり振動周波数f sh 又はねじり振動周波数f ge の少なくとも一方が、回転周波数f mo 又はそのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように、上記回転体系を構成した回転体駆動装置。 - 請求項1記載の回転体駆動装置において、
上記伝達系は、上記回転駆動源の駆動軸と一体回転可能に設けられ、上記回転体歯車と噛合する歯車を有し、
上記伝達系で発生する共振時の周波数は、上記回転体歯車と上記歯車の噛合部に発生する相対振動周波数fggであり、
この相対振動周波数fggが、少なくとも回転周波数fmo又はそのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように、上記回転体系又は上記伝達系の少なくとも1つを構成した回転体駆動装置。 - 請求項1記載の回転体駆動装置において、
上記伝達系は、上記回転駆動源の駆動軸と上記回転体歯車とを連結する複数の歯車を有し、
上記伝達系で発生する共振時の振動数は、上記回転体歯車及び複数の歯車間にそれぞれ発生する相対振動周波数fggであり、
これら相対振動周波数fggが、少なくとも回転周波数fmo又はそのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、その近傍にも存在しないように、上記回転体系又は上記伝達系の少なくとも1つを構成した回転体駆動装置。 - 請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、
少なくともねじり振動周波数fshが、少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、上記回転体の慣性を設定した回転体駆動装置。 - 請求項4記載の回転体駆動装置において、上記回転体の慣性は、同回転体の肉厚を変化させることにより設定される回転体駆動装置。
- 請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、少なくともねじり振動周波数fshが、少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、上記回転軸の軸径を設定した回転体駆動装置。
- 請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、
少なくともねじり振動周波数fshが、少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、上記回転軸の長さを設定した回転体駆動装置。 - 請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、
相対振動周波数fggが少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、上記回転体歯車又は上記伝達系の各歯車のうちの少なくとも一方の剛性を設定した回転体駆動装置。 - 請求項8記載の回転体駆動装置において、
上記回転歯車、上記伝達系の各歯車の剛性は、それぞれの材質、形状を変化させることにより設定される回転体駆動装置。 - 請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、
相対振動周波数fggが、少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、上記回転体歯車又は上記伝達系の各歯車のうちの少なくとも一方の慣性を設定した回転体駆動装置。 - 請求項10記載の回転体駆動装置において、
上記回転歯車、上記伝達系の各歯車の慣性は、それぞれの質量を変化させることにより設定される回転体駆動装置。 - 請求項2又は3記載の回転体駆動装置において、
上記回転体は、上記回転軸と一体回転可能に設けられた一対のフランジ部と、各フランジ部の間に配置され、各フランジ部と一体化された筒部とを有し、
ねじり振動周波数fshが、少なくとも回転周波数fmoあるいは回転周波数fmoのn倍(n:正の整数)の周波数と一致せず、かつその近傍にも存在しないように、各フランジ部の剛性を設定した回転体駆動装置。 - 請求項12記載の回転体駆動装置において、
上記フランジ部の剛性は、上記フランジ部の材質や形状を変化させることにより設定される回転体駆動装置。 - 像担持体を有し、画像形成装置本体に着脱可能な作像ユニットにおいて、
上記像担持体を請求項1ないし13の何れか1つに記載の回転体駆動装置で回転駆動する作像ユニット。 - トナー像が転写される像担持体を有する中間転写ユニットにおいて、
上記像担持体を請求項1ないし13の何れか1つに記載の回転体駆動装置で回転駆動する中間転写ユニット。 - 像担持体を回転させて画像形成を行う画像形成装置において、
上記像担持体を請求項1ないし13の何れか1つに記載の回転体駆動装置で回転駆動する画像形成装置。 - 請求項16記載の画像形成装置において、
上記像担持体が感光体ドラムである画像形成装置。 - 請求項16記載の画像形成装置において、
上記像担持体が中間転写ドラムである画像形成装置。 - 複数の像担持体を回転させてカラー画像を形成する画像形成装置において、
上記複数の像担持体をそれぞれ請求項1ないし13の何れか1つに記載の回転体駆動装置を用いて回転駆動する画像形成装置。 - 像担持体を回転させ、この像担持体の表面に画像を形成する画像形成方法において、
上記像担持体を請求項1ないし13の何れか1つに記載の回転体駆動装置を用いて回転しながら上記像担持体の表面に画像を形成する画像形成方法。 - 複数の像担持体を回転させ、各像担持体の表面に異なる色の画像を形成する画像形成方法において、
各像担持体を請求項1ないし13の何れか1つに記載の回転体駆動装置を用いて回転しながら各像担持体の表面に画像を形成する画像形成方法。
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