JP3183502B2 - 放熱スペーサー - Google Patents

放熱スペーサー

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JP3183502B2 JP24649897A JP24649897A JP3183502B2 JP 3183502 B2 JP3183502 B2 JP 3183502B2 JP 24649897 A JP24649897 A JP 24649897A JP 24649897 A JP24649897 A JP 24649897A JP 3183502 B2 JP3183502 B2 JP 3183502B2
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博昭 澤
正人 西川
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器に組み込
んだ時の発熱体への負荷を小さくすることのできる高柔
軟性放熱スペーサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】トランジスタ、サイリスタ等の発熱性電
子部品においては、使用時に発生する熱を除去すること
が重要な問題となっている。従来、その除熱は、発熱性
電子部品を電気絶縁性の熱伝導性シートを介して放熱フ
ィンや金属板に取り付けて行われており、熱伝導性シー
トとしては主にシリコーンゴムに熱伝導性フィラーの充
填された放熱シートが使用されている。
【0003】一方、最近の電子機器の高密度化に伴い、
放熱フィン等を取り付けるスペースがない場合や、電子
機器が密閉されていて放熱フィンからの放熱が困難な場
合には、発熱性電子部品から発生した熱を電子機器のケ
ース等に直接伝熱する方式が採られている。この方式に
おいては発熱性電子部品とケースの間のスペースを埋め
るだけの厚みを有する高柔軟性放熱スペーサーが用いら
れている。また、IC化やLSI化された発熱性電子部
品がプリント基板に実装されている場合の放熱において
も、プリント基板と放熱フィンとの間に高柔軟性放熱ス
ペーサーが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
放熱シートは、ショアー硬度が90以上と硬いために形
状追従性が悪く、発熱性電子部品に密着させる際に押圧
すると応力に弱い発熱性電子部品が破損する問題があっ
た。一方、放熱シートよりも柔軟性の高い放熱スペーサ
ーにおいては、押圧後に取り外して再使用をしようとし
ても、放熱スペーサーに発熱性電子部品の跡が残り、そ
れが困難であった。
【0005】本発明は上記に鑑みてなされたものであ
り、高柔軟性かつ高熱伝導性で、しかも発熱性電子部品
への密着性が高く、押圧後に再使用可能な放熱スペーサ
ーを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
均粒子径10〜35μmの窒化珪素:平均粒子径1〜2
0μmの球状アルミナの体積比が3:7〜7:3である
熱伝導性フィラー25〜60体積%、付加反応型液状
リコーン固化物75〜40体積%よりなり、熱伝導率
0.6W/m・K以上、アスカーC硬度が30以下、か
つ発熱性電子部品に押圧して組み込んだ後取り外しても
再使用可能に形状が復元するものであることを特徴とす
る放熱スペーサーである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明について
説明する。
【0008】本発明の放熱スペーサーのマトリックスと
なるシリコーン固化物は、高柔軟性を有するものであ
り、その具体例は付加反応型液状シリコーンの固化物で
ある。この付加反応型液状シリコーンとしては、一分子
中にビニル基とH−Si基の両方を有する一液性のシリ
コーン、又は末端あるいは側鎖にビニル基を有するオル
ガノポリシロキサンと末端あるいは側鎖に2個以上のH
−Si基を有するオルガノポリシロキサンとの二液性の
シリコーンなどをあげることができる。このような付加
反応型液状シリコーンの市販品としては、例えば東レダ
ウコーニング社製、商品名「CY52−283A/B」
等を例示することができる。放熱スペーサーの柔軟性
は、付加反応によって形成される架橋密度や熱伝導性フ
ィラーの充填量によって調整することができる。
【0009】シリコーン固化物の割合は、放熱スペーサ
ー中に40〜75体積%、好ましくは55〜65体積%
である。40体積%未満では放熱スペーサーの柔軟性が
十分でなくなり、また75体積%をこえると熱伝導性が
低下する。
【0010】本発明で使用される熱伝導性フィラーは、
窒化珪素と球状アルミナである。両者の割合は、窒化珪
素:球状アルミナの体積比が3:7〜7:3、好ましく
は4:6〜6:4である。窒化珪素の割合これよりも多
いか、球状アルミナの割合がこれよりも少ないと、発熱
性電子部品の跡が残りやすくなる。また、窒化珪素の割
合がこれよりも少ないか、球状アルミナの割合が多い
と、熱伝導性が低下する。
【0011】本発明においては、熱伝導性フィラーの形
状とその大きさが重要である。窒化珪素の形状は自形で
よいが、アルミナは球状のものが使用される。ここで
「球状」とは、アスペクト比(長軸長/短軸長)が1.
3以下と定義される。一方、平均粒子径については、窒
化珪素が10〜35μm、特に10〜30μmが好まし
く、また球状アルミナは1〜20μm、特に5〜15μ
mが好ましい。窒化珪素は、α型、β型のいずれであっ
てもよい。このように、窒化珪素の平均粒子径のが大き
な窒化珪素と平均粒子径の小さな球状アルミナを併用す
ることによって、熱伝導性の良好な窒化珪素の間に球状
アルミナが入り込み、熱伝導性フィラー間の摩擦が低減
され、放熱スペーサーの柔軟性を保ったままで熱伝導性
が良好となり、発熱性電子部品の跡も残りにくくなる。
【0012】本発明の放熱スペーサーの熱伝導率は0.
6W/m・K以上、特に0.8W/m・K以上であるこ
とが好ましい。また、硬度はアスカーC硬度で30以下
であることが好ましい。アスカーC硬度が30をこえる
と、放熱スペーサーを発熱性電子部品に押しつけた際
に、形状追従性が悪かったり、圧力がかかりすぎて発熱
性電子部分を破損させたりする。
【0013】本発明の放熱スペーサーの厚みは、一般的
には0.3〜20mmであり、好ましくは0.5〜6m
mである。また、その平面ないし断面の形状は特に制限
はなく、例えば三角形、四角形、五角形等の多角形、円
形、楕円形等のいずれであってもよい。更には、その表
面形状は、球面、凸面、一連の凹凸面を有する曲面のい
ずれであってもよいが、発熱性電子部品との密着性の点
から、凸面形状が望ましい。
【0014】本発明の放熱スペーサーを製造する方法の
一例を示すと、一液性のシリコーン、又は末端あるいは
側鎖にビニル基を有するオルガノポリシロキサンと末端
あるいは側鎖に2個以上のH−Si基を有するオルガノ
ポリシロキサンとの二液性のシリコーンに、窒化珪素と
球状アルミナをあらかじめ混合されてなる熱伝導性フィ
ラーを混合してスラリーを調製した後、それをフッ素樹
脂やステンレスなどからなる型に流し込み、真空脱泡装
置等にて室温で脱泡後、加熱してシリコーンを固化さ
せ、冷却後、型より外して放熱スペーサーを製造する方
法をあげることができる。なお、必要に応じて、型より
外した後、更に加熱処理を行なってもよい。
【0015】上記製造方法において、その成形方法には
特に制限はないが、スラリーの流し込み又はドクターブ
レード法で製造する場合は、スラリー粘度は2万cps
以下の低粘度であることが望ましい。また、押出し法で
製造する場合にはスラリー粘度は10万cps以上の高
粘度であることが望ましい。増粘に際しては、シリカ超
微粉(例えばアエロジル)や十〜数百μmのシリコーン
パウダー等を使用する。
【0016】
【実施例】以下、実施例、比較例をあげて更に具体的に
本発明を説明する。
【0017】実施例1〜3 シリコーン固化物としてA液(ビニル基を有するオルガ
ノポリシロキサン)とB液(H−Si基を有するオルガ
ノポリシロキサン)の二液性の付加反応型液状シリコー
ン(東レダウコーニング社製、商品名「CY52−28
3」)をA液:B液の混合比を表1に示す割合で混合
し、これに平均粒子径28μmの窒化珪素粉(電気化学
工業社製、商品名「F−2」 β率95%以上)及び平
均粒径10μmの球状アルミナ(住友化学工業社製CB
−10)を表1に示す割合で混合してスラリーを調製し
た後、室温において真空脱泡し、ステンレス製型(1m
m×110mm×110mm)に充填した。
【0018】次いで、150℃で1時間加熱し、シリコ
ーンを固化させてから型より取り外し、更に150℃で
22時間加熱して放熱スペーサー(1mm×110mm
×110mm)を製造した。
【0019】比較例1〜5 熱伝導性フィラーの配合比を表1で示す割合(表中破砕
アルミナは、昭和電工社製「商品名Al170」 平均
粒子径1.7μm))で配合したこと以外は、実施例1
と同様にして放熱スペーサーを製造した。
【0020】上記で得られた放熱スペーサーについて、
以下に従い、硬度、熱伝導率及びリペア性を測定した。
それらの結果を表1に示す。
【0021】(1)硬度 放熱スペーサーを数枚重ね厚みを10mmとし、アスカ
ーC硬度計にて測定した。
【0022】(2)熱伝導率 放熱スペーサーをTO−3型銅製ヒーターケースと銅板
との間にはさみ、トルクレンチにより締め付けトルク2
00g−cmを掛けてセットした後、銅製ヒーターケー
スに電力5Wをかけて4分間保持し、銅製ヒーターケー
スと銅板との温度差(℃)を測定し、熱抵抗(℃/W)
=温度差(℃)/電力(W)、により熱抵抗を算出し、
この熱抵抗値を用いて、熱伝導率(W/m・K)=厚み
(m)/{熱抵抗(K/W)×測定面積(m2 )}、に
より熱伝導率を算出した。
【0023】(3)リペア性 厚さ1mmの放熱スペーサーを50×50mmにカット
し、40×40×5mmのアクリル板をスペーサーの厚
みが0.4mmになるまで圧縮した後1分間放置し、ア
クリル板を外し、スペーサーの外観を評価した。 「○」:ほぼ元の形状に戻り、繰り返し使用できる。 「×」:形状が元にもどらず、繰り返しての使用は困
難。
【0024】
【表1】
【0025】表1の結果より、本発明の放熱スペーサー
は、アスカーC硬度で10未満と高柔軟性であり、しか
も熱伝導率が0.9W/m・K以上と熱伝導性が良好で
あり、発熱性電子部品に押しつけた後に取り外しても繰
り返し使用することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明の放熱スペーサーは、熱伝導性と
柔軟性に優れているため、発熱性電子部品の搭載された
回路基板に押しつけても発熱性電子部品が損傷する危険
性が極めて小さくなる。また、発熱性電子部品が密集し
ている場合においても形状追従性に優れているので、発
熱性電子部品が高密度に搭載された回路基板においても
良好な密着性を保った状態で効率の良い放熱を行うこと
ができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径10〜35μmの窒化珪素:
    平均粒子径1〜20μmの球状アルミナの体積比が3:
    7〜7:3である熱伝導性フィラー25〜60体積%、
    付加反応型液状シリコーン固化物75〜40体積%より
    り、熱伝導率0.6W/m・K以上、アスカーC硬度
    が30以下、かつ発熱性電子部品に押圧して組み込んだ
    後取り外しても再使用可能に形状が復元するものである
    ことを特徴とする放熱スペーサー。
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