JP3183091B2 - 電子鍵盤楽器 - Google Patents

電子鍵盤楽器

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JP3183091B2 JP08967095A JP8967095A JP3183091B2 JP 3183091 B2 JP3183091 B2 JP 3183091B2 JP 08967095 A JP08967095 A JP 08967095A JP 8967095 A JP8967095 A JP 8967095A JP 3183091 B2 JP3183091 B2 JP 3183091B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/027Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle four

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  • Electrophonic Musical Instruments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば鍵盤演奏におい
てビブラート等の鍵タッチによる効果制御を精度よく楽
音に付加するようにした電子鍵盤楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子鍵盤楽器において、楽曲を奏
でながら楽曲にさらに表情をつけることができるように
した技術として、鍵の押圧力等を検出するアフタセンサ
を用いこのセンサ出力に応じて例えばビブラート等の効
果を楽音に付与するものなどがある。このアフタセンサ
は、近年までは全鍵共通の一つのセンサを用いるのが主
流であったが、各鍵に独立して種々の表情が付けられる
ように各鍵毎にアフタセンサを設ける技術がある(例え
ば特開平4−146493号公報)。なお、この技術で
は例えばビブラート制御に使用すると、圧力を増せばビ
ブラートが深くなり、左右動の動かす速さがビブラート
の速さになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各鍵毎
にセンサを設ける場合、各センサの感度が均一となるよ
うにするのが難しく、例えば異なる鍵を所定の同じタッ
チ強さで操作しても鍵によってセンサ出力が異なってし
まう。例えば、同一のタッチ強さであるのに、ある鍵で
はビブラートが深くかかったり、左右動の速さ検出もそ
のスレッシュホールド値が各鍵で異なってしまい、ある
鍵では大きく振らないとセンスできないということにも
なりかねない。このような問題は同一機種の楽器間にも
同様に発生することで、同一タッチであっても楽器間で
出力がばらつくという問題が発生する。
【0004】この問題をわかりやすく説明すると、各鍵
もしくは楽器間の同一鍵において、変化する入力(圧
力)に対し、全く同一の出力が得られるようなアフタ制
御装置は今のところ存在しない。なぜなら、今までの製
品が全鍵もしくは複数鍵共通使用のアフタセンサを搭載
したものとして発展してきた経緯があり、各鍵独立のア
フタ制御装置の技術は未確立と言わざるを得ない。
【0005】つまり、鍵盤装置という特殊な条件、例え
ば指圧が一番感度のよいところでは2〜5gの誤差が大
きな異なる出力として検出されるというように、わずか
な出力の違いが楽音制御に大きく影響を与える。確かに
見方によってはセンサのみのレベルでは精度が出せるよ
うになって来てはいるが、仮に高精度センサが作れたと
しても、センサ位置と鍵の押圧位置とがわずかにずれて
も出力が異なるとか、また、指圧が同じでもこの指圧が
センサに加わる状態によって出力が異なってしまうと
か、各種の条件が出力に影響する。したがって、これら
のありとあらゆる条件をクリアして初めてバラツキのな
い製品レベルでのアフタ制御装置が実現する。
【0006】このような問題点をクリアする方法とし
て、機構的にクリアしていく方法と、ソフト的に解決す
る方法とがあり、この発明は主に後者に属する。
【0007】以上のようにセンサの感度を製造段階で完
全に揃えるのは現状では技術的に難しく、なおかつ鍵、
センサ、フレーム等を含むアセンブル体としての鍵盤装
置ではなおさらであり、したがって、組み立てられた鍵
盤装置から種々の検査をパスした良い鍵盤装置を選んで
使用するというやり方をとったとすると、電子鍵盤楽器
が高価なものにならざるを得なかった。
【0008】本発明は、電子鍵盤楽器において各鍵のア
フタセンサ等の効果制御用センサ間で感度のバラツキが
あっても、演奏者の効果制御操作に則した効果付与がで
きるようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
電子鍵盤楽器は、複数の鍵と、発生する楽音に変化を付
けるための効果制御用センサであって押圧力に応じた
出力を発生するとともに各鍵につき少なくとも2個を鍵
下のセンサ押圧部に対向させて鍵押下方向に対して直角
な方向に設けられた効果制御用センサとを有し、上記鍵
の各押下操作により各鍵に対応した楽音を発生するとと
もに、鍵の押下操作に応じた上記効果制御用センサのセ
ンサ出力に基づいて楽音を制御するようにした電子鍵盤
楽器であって、前記鍵のセンサ押圧部により前記効果制
御用センサを押下しかつ該鍵を鍵押下方向に対して直角
な方向に振らせた場合の前記センサ出力から該鍵の振れ
の固有の周期を検出する周期検出手段を備え、上記周期
検出手段で検出される周期にタッチ効果制御の周期を追
従させるようにしたことを特徴とする。
【0010】本発明の請求項2記載の電子鍵盤楽器は、
複数の鍵と、発生する楽音に変化を付けるための効果制
御用センサであって押圧力に応じた出力を発生する効
果制御用センサとを有し、上記鍵の各押下操作により各
鍵に対応した楽音を発生するとともに、鍵の押下操作に
応じた上記効果制御用センサのセンサ出力に基づいて楽
音を制御するようにした電子鍵盤楽器であって、前記効
果制御用センサは各鍵につき少なくとも1個を鍵下のセ
ンサ押圧部に対向させて鍵押下方向に対して直角な方向
に偏位して設けたものであり、前記鍵のセンサ押圧部に
より少なくとも前記1個の効果制御用センサを押下しか
つ該鍵を鍵押下方向に対して直角な方向に振らせた場合
の該効果制御用センサのセンサ出力から該鍵の振れの固
有の周期を検出する周期検出手段を備え、上記周期検出
手段で検出される周期にタッチ効果制御の周期を追従さ
せるようにしたことを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3記載の電子鍵盤楽器は、
複数の鍵と、発生する楽音に変化を付けるための効果制
御用センサであって、押圧力に応じた出力を発生すると
ともに各鍵につき2個を鍵下のセンサ押圧部に対向させ
て鍵押下方向に対して直角な方向に設けられた効果制御
用センサとを有し、上記鍵の各押下操作により各鍵に対
応した楽音を発生するとともに、鍵の押下操作に応じた
上記効果制御用センサのセンサ出力に基づいて楽音を制
御するようにした電子鍵盤楽器であって、前記2個の効
果制御用センサの出力の差分値を検出する差分検出手段
と、前記鍵のセンサ押圧部により前記効果制御用センサ
を押下しかつ該鍵を鍵押下方向に対して直角な方向に振
らせた場合の該効果制御用センサのいずれか一方値また
は両方の加算値の極大値を検出する極大値検出手段と、
上記極大値検出手段で検出された極大値における前記効
果制御用センサの出力差を該効果制御用センサの差の基
準値として検出する基準値検出手段と、上記基準値検出
手段で検出された基準値に対する前記差分検出手段で検
出された前記差分値の偏差を検出する偏差検出手段と、
を備え、上記偏差検出手段で検出される偏差に基づいて
楽音の効果制御を行うようにしたことを特徴とする。
【0012】なお、複数の鍵は、演奏者側からみて奥側
を軸にして回動自在にされた鍵、鍵の配列された面に対
して直角な方向に平行移動自在とされた鍵、あるいは鍵
の長手方向に平行移動自在とされた鍵などである。ま
た、2個の効果制御用センサの配置に関して、鍵押下方
向に対して直角な方向とは、鍵の並び方向(演奏者にと
っての左右方向)をはじめ鍵の長さ方向や斜め方向な
ど、鍵の配列された面に平行な方向である。さらに、鍵
押下方向に対して直角な方向に偏位して設けられた効果
制御用センサとは、例えば鍵に対する鍵の並び方向の中
心線よりも左または右に偏って配設されたものである。
【0013】
【作用】本発明の請求項1記載の電子鍵盤楽器におい
て、2個の効果制御用センサは鍵下のセンサ押圧部に
させて鍵押下方向に対して直角な方向に設けられてお
り押圧力に応じた出力を行う。周期検出手段は、鍵のセ
ンサ押圧部により効果制御用センサを押下しかつ鍵を鍵
押下方向に対して直角な方向に振らせた場合のセンサ出
力から鍵の振れの固有の周期を検出する。そして、この
固有の周期にタッチ効果制御の周期を追従させて発生す
る楽音を制御するので、効果制御用センサの感度に係わ
りなく、鍵の振れに応じたタッチ効果となる。ここで、
例えば各鍵の押圧力の変化をそのまま効果制御に反映さ
せるやり方をとったとするとセンサ出力が不揃いになる
可能性がある。
【0014】本発明の請求項2記載の電子鍵盤楽器にお
いて、1個の効果制御用センサは各鍵につき鍵下のセン
サ押圧部に対向させて鍵押下方向に対して直角な方向に
偏位して設けられており押圧力に応じた出力を行う。偏
芯して設けるとは、例えばセンサを鍵幅中央から左右に
偏芯させて支持台等に配設するということであって、一
般的に言えば、鍵の指押圧位置直下から鍵を水平移動さ
せようとする方向に偏芯配置することである。センサを
偏芯配置させればよいので鍵に直接センサを偏芯固着し
てもよい。周期検出手段は、鍵のセンサ押圧部により効
果制御用センサを押下しかつ鍵を鍵押下方向に対して直
角な方向に振らせた場合の効果制御用センサのセンサ出
力から鍵の振れの固有の周期を検出する。すなわち、セ
ンサを偏芯配置することで同一押鍵力を鍵に付加しつつ
も、水平移動させることによりセンサ出力の強弱出力を
得る。これにより周期を検出し、この固有の周期にタッ
チ効果制御の周期を追従させて発生する楽音を制御する
ので、効果制御用センサの感度に係わりなく、鍵の振れ
に応じたタッチ効果となる。
【0015】本発明の請求項3記載の電子鍵盤楽器にお
いて、2個の効果制御用センサは鍵下のセンサ押圧部に
対向させて鍵押下方向に対して直角な方向に設けられて
おり押圧力に応じた出力を行う。差分検出手段は、2個
の効果制御用センサの出力の差分値を検出し、極大値検
出手段は、鍵のセンサ押圧部により効果制御用センサを
押下しかつ鍵を鍵押下方向に対して直角な方向に振らせ
た場合の効果制御用センサのいずれか一方値または両方
の加算値の極大値を検出する。さらに、基準値検出手段
は、極大値検出手段で検出された極大値における効果制
御用センサの出力差を効果制御用センサの差の基準値と
して検出し、偏差検出手段は、基準値検出手段で検出さ
れた基準値に対する差分検出手段で検出された差分値の
偏差を検出する。そして、差分値の基準値に対する偏差
に基づいて楽音の効果制御を行うので、効果制御用セン
サの感度に係わりなく、鍵の振れに応じたタッチ効果と
なる。
【0016】ここで、本発明の電子鍵盤楽器の実施態様
として好ましいものは、前記周期検出手段が、前記2個
の効果制御用センサの出力の差分値の極値間の時間情報
から前記鍵の振れの固有の周期を検出するものであるこ
とを特徴とする請求項1記載の電子鍵盤楽器である。
【0017】また、本発明の電子鍵盤楽器の他の実施態
様として好ましいものは、前記周期検出手段が、前記1
個の効果制御用センサの出力の極値間の時間情報から前
記鍵の振れの固有の周期を検出するものであることを特
徴とする請求項2記載の電子鍵盤楽器である。
【0018】なお、極値とは極大値または極小値のこと
であり、極値間とは極大値と極小値の間または極大値同
志の間または極小値同志の間のことである。
【0019】
【実施例】図14は本発明実施例の電子鍵盤楽器におけ
る鍵盤装置の断面図であり、図に向かって左側を演奏者
側として図示したものである。楽器本体に固定された底
板1の手前側(図14の左側)には前面カバー2が取り
付けられ、底板1の奥側には図示しないパネル面で覆わ
れるフレーム3が立設されている。また、底板1上には
フレーム3と支柱4とで支えられた支持台5が配設され
ている。
【0020】支持台5には白鍵6と黒鍵7が奥側端部の
鍵支持部8にそれぞれ支持されており、白鍵6と黒鍵7
はそれぞれ鍵支持部8を軸にして図14の矢印および
のように回動自在になっている。白鍵6の下にはハン
マ支持部9で支持された白鍵用ハンマアーム11が、ま
た、黒鍵7の下にはハンマ支持部9で支持された黒鍵用
ハンマアーム12がそれぞれ並設されており、白鍵用ハ
ンマアーム11と黒鍵用ハンマアーム12はそれぞれハ
ンマ支持部9を軸にして白鍵6および黒鍵7と同様に回
動自在になっている。
【0021】底板1上の白鍵6の先端側下部には白鍵6
の先端部を内側からガイドする白鍵用キーガイド13が
立設されるとともに、支持台5上の黒鍵7の先端側下部
には黒鍵7の先端部を内側からガイドする黒鍵用キーガ
イド14が立設されている。白鍵用キーガイド13の近
傍に白鍵用の上限ストッパ15と下限ストッパ16が設
けられ、支持台5の端部裏面には黒鍵およびハンマ用の
上限ストッパ17が取り付けられている。また、支持台
5の端部の上面(黒鍵用キーガイド14の前部)には、
白鍵6および黒鍵7の左右方向(鍵の並び方向)への振
れを検出するためのアフタコントロールセンサユニット
18が配設されている。
【0022】白鍵6は先端部近傍から下方に延びるL型
のストッパ片6aを備えており、このストッパ片6aの
先端と白鍵6の先端との間に上限ストッパ15および下
限ストッパ16が配置されている。そして、白鍵6の先
端下面が下限ストッパ16に当接して下への回動が規制
されるとともに、ストッパ片6aの先端上面が上限スト
ッパ15に当接して上への回動が規制され、白鍵6は図
14の実線で示した位置と二点鎖線で示した位置の範囲
内に回動範囲が規制される。
【0023】同様に、黒鍵7も先端部近傍から下方に延
びるL型のストッパ片7aを備えており、このストッパ
片7aに対向して支持台5の下面に上限ストッパ17
が、支持台5の上面にアフタコントロールセンサユニッ
ト18が配置されている。そして、黒鍵7の先端下面7
bがアフタコントロールセンサユニット18に当接して
下への回動が規制されるとともに、ストッパ片7aの先
端上面が上限ストッパ17に当接して上への回動が規制
され、黒鍵7は図14の実線で示した位置と二点鎖線で
示した位置の範囲内に回動範囲が規制される。
【0024】また、白鍵用ハンマアーム11および黒鍵
用ハンマアーム12の先端部の下方には、ハンマ用の下
限ストッパ19が配設されており、白鍵用ハンマアーム
11および黒鍵用ハンマアーム12は、この下限ストッ
パ19と上限ストッパ17との範囲内に回動範囲が規制
される。
【0025】鍵支持部8とハンマ支持部9との間には、
各鍵に対応する復帰用バネ21が配設されている。な
お、図14では復帰用バネ21は黒鍵7および黒鍵用ハ
ンマアーム12について図示してあり、この復帰用バネ
21は一方がアーム12の点P1に他方が黒鍵7の点P
2に付勢されて設けられ、主にP1側を時計方向に回転
させる弾性力(回転ベクトル)により黒鍵7は上に回動
するように付勢されている。
【0026】なお、図には現れていないが、白鍵6およ
び白鍵用ハンマアーム11についても同様の復帰用バネ
によってそれぞれ上に回動するように付勢されている。
【0027】黒鍵7の側面には係合部7cが形成される
とともに、黒鍵用ハンマアーム12の側面には突起部1
2aが形成されており、黒鍵7を押鍵すると係合部7c
で黒鍵用ハンマアーム12の突起部12aを押下するの
で黒鍵用ハンマアーム12は黒鍵7と共動して押し下げ
られる。なお、白鍵6と白鍵用ハンマアーム11も同様
の構成になっており、白鍵6を押鍵すると白鍵用ハンマ
アーム11は白鍵6と共動して押し下げられる。このよ
うに、白鍵6とともに共動する白鍵用ハンマアーム11
および黒鍵7とともに共動する黒鍵用ハンマアーム12
はそれぞれ質量体として作用し、アコースティックピア
ノの鍵のタッチをシミュレートしたものとなっている。
【0028】ハンマ支持部9よりも手前側で支持台5の
裏面近傍には、樹脂の2色押出成形にて形成され、一対
の平行な弾性パイプと接点とで構成された時間差スイッ
チである2メークのイニシャルタッチセンサ22が配設
されており、このイニシャルタッチセンサ22は、黒鍵
用ハンマアーム12に取り付けられたアクチュエータ2
3によって第1メークスイッチ22aと第2メークスイ
ッチ22bがオンオフする。なお、図ではイニシャルタ
ッチセンサ22およびアクチュエータ23は黒鍵用ハン
マアーム12について示してあるが、白鍵用ハンマアー
ム11についても同様にイニシャルタッチセンサとアク
チュエータが配設されている。また、図14ではアクチ
ュエータ23は押鍵状態、イニシャルタッチセンサ22
は非押鍵状態を示している。
【0029】図19はアクチュエータ23とイニシャル
タッチセンサ22の動作を説明する図であり、図19
(A) は非押鍵時、図19(B) は押鍵時を示している。ア
クチュエータ23は第1メークスイッチ22aと第2メ
ークスイッチ22bに対応する押圧部23a,23bを
備えている。そして、第2メークスイッチ22bおよび
第1メークスイッチ22aは、押圧部23bおよび押圧
部23aでそれぞれ押されると時間差を有してa,bの
順にオンとなり、押圧部23bおよび押圧部23aが離
れると時間差を有してb,aの順にそれぞれオフとな
る。
【0030】そして、第2メークスイッチ22bのオン
をキーオンと判定し、第1メークスイッチ22a(第2
メークスイッチ22bでも可)のオフをキーオフと判定
する。なお、第1メークスイッチ22aのオンから第2
メークスイッチ22bのオンまでの時間情報が押鍵速度
すなわちイニシャルタッチのデータとして用いられる。
【0031】図14に示したように、支持台5の下方に
はアフタタッチセンサ24が配設されており、黒鍵用ハ
ンマアーム12および白鍵用ハンマアーム11が押下さ
れるとアフタタッチセンサ24で押圧力が検出され、こ
の押圧力の情報がアフタタッチの制御に用いられる。
【0032】白鍵6のアフタコントロールセンサユニッ
ト18に対応する位置には白鍵用押圧部6bが形成さ
れ、黒鍵7のアフタコントロールセンサユニット18に
対応する位置には黒鍵用押圧部7bが形成されている。
この白鍵用押圧部6bは白鍵6が押鍵されたときに、ま
た、黒鍵用押圧部7bは黒鍵7が押鍵されたときに、そ
れぞれアフタコントロールセンサユニット18に当接
し、さらに、各鍵を押圧することによりアフタコントロ
ールセンサユニット18に押圧力を加える。なお、上限
ストッパ15,17、下限ストッパ16はフェルトで形
成されており、白鍵6が押下されて下限ストッパ16に
当接してもこの白鍵6でアフタコントロールセンサユニ
ット18を押圧できるようになっている。
【0033】図15はアフタコントロールセンサユニッ
ト18の拡大断面図である。このアフタコントロールセ
ンサユニット18は、フェルト製のダンパー181、ダ
ンパー181の下層に配設されたゴム製のパッド182
およびセンサ部183で構成されており、パッド182
には、センサ部183側にやや突状に形成した押圧部1
82aが形成されている。
【0034】また、センサ部183は、基板183a上
に電極183bとスペーサ183cを形成するととも
に、フレキシブル膜183dに感圧インク層183eと
スペーサ183fを形成したもので、スペーサ183
c,183fを突き合わせて電極183bに対向してこ
の電極183bの上部に僅かに間隙を隔てて感圧インク
層183eを配設したものである。なお、電極183b
も感圧インク層の電極としてもよい。また、電極183
bおよび感圧インク層183e以外の部分にはレジスト
が形成されており、このレジストを形成する同一工程で
スペーサ183c,183fを形成するようにしてい
る。
【0035】以上の構成により、白鍵6または黒鍵7が
押下されるとダンパー181で衝撃が吸収されるととも
に押圧力がパッド182に加えられ、パッド182の押
圧部182aがセンサ部183の感圧インク層183e
に押圧されて、感圧インク層183eが電極183bに
押圧される。そして、この押圧力に応じて感圧インク層
183eの導電性が著しくなりその抵抗値を減少させ
る。
【0036】図16はセンサ部183の電極183bと
感圧インク層183eの部分の平面図であり、感圧イン
ク層183e、白鍵6および黒鍵7は想像線(二点鎖
線)で示してある。アフタコントロールセンサユニット
18は、白鍵6および黒鍵7の下に黒鍵7の先端と白鍵
6の幅広部基端部とを中心として鍵の並ぶ方向に敷設さ
れたものであり、電極183bは、白鍵6および黒鍵7
の各鍵の左右端の直下に各鍵毎に一対づつ形成されてい
る。また、各電極183bに対向するように感圧インク
層183eが形成されている。
【0037】以上のように、電極183bと感圧インク
層183eは各鍵に対して左右一対づつ配設された効果
制御用センサとしての感圧センサ183L,183Rを
構成しており、この感圧センサ183L,183Rは、
図示しないスキャン回路から所定電圧が印加されると感
圧インク層183eの抵抗値に応じて各押圧力に対応す
る信号を出力する。また、各感圧センサ183L,18
3Rは鍵押下方向に対して直角な方向(この実施例では
鍵の長さ方向に対しても直角な方向)に設けられてい
る。すなわち、該センサ対は鍵並び方向に連設されてい
る。
【0038】各感圧センサ183L,183Rは同一鍵
のものを一組にして各鍵について一組ずつスキャン回路
によってスキャンされる。図17は任意の鍵に対応する
一組の感圧センサ183L,183Rがスキャン回路に
よって選択された状態に相当する等価回路を示す回路図
である。感圧センサ183Lの出力はアンプ201で増
幅された後、差分値演算回路202で感圧センサ183
Rの出力との差がとられて差分信号として出力される。
【0039】なお、この第1実施例では用いないが、後
述の第3実施例では差分値演算回路202の差分信号の
他に、和分値演算回路203で感圧センサ183Lおよ
び183Rの和がとられて和分信号として出力される。
【0040】上記差分信号の絶対値は、押鍵して指を振
らしたときの鍵の左右端部の押圧力の差に相当し、この
差分信号の絶対値が大きいときは指の傾き(鍵の各セン
サ押圧部が各センサに及ぼす力のアンバランス)が大き
いときであり、差分信号の絶対値が小さいときは指の傾
きが小さいときである。そして、この差分信号の変化の
周期に基づいてビブラートの効果制御を行う。
【0041】この実施例におけるビブラートの効果制御
は次のように行う。ビブラートの効果等を付与しないと
きの楽音のピッチは鍵のキーコードに対応する基準周波
数によって決まっており、ビブラートの効果によってこ
の基準周波数から最大でどれだけピッチをずらすかとい
う値すなわちビブラート深さの最大値は操作パネルの操
作で設定された値を用いる。なお、このビブラート深さ
の最大値の設定は、操作パネルのアップダウンスイッチ
で数セントずつ増減することができる。
【0042】このプリセットされたビブラート深さの最
大値を、コサインテーブルから読み出したコサイン値で
変調することにより各瞬間のピッチのずれ量に対応する
効果制御データを生成し、この効果制御データを楽音発
生回路に送る。なお、楽音発生回路は発音指示のあった
キーコードに対応する楽音のピッチを効果制御データに
応じて変化させて楽音を発生する。
【0043】このとき、発生する楽音のピッチの変化が
ビブラートの奏法の指の動作に合ったものとなるよう
に、コサインテーブルから読み出すコサイン値の周期と
位相が指の振れの周期と位相に追従するようにコサイン
テーブルの読出し制御を行う。すなわち、押鍵している
指をビブラートの奏法で左右に振ると、差分信号は変化
しながら極大値と極小値を交互にとるようになる。そこ
で、割込処理によりこの差分信号の値(以後、「差分
値」という。)を一定周期でサンプリングし、この差分
値の極大値(または極小値)が検出された時点と次の極
小値(または極大値)が検出された時点との時間差を現
時点の振れの周期の1/2周期とみなす。
【0044】一方、コサインテーブルは、図3に概念的
に示したように、引き数を“0〜127”とするcos
(0)〜cos(π)に相当する cos.tblAと、引き数を
“0〜127”とするcos(π)〜cos(2π)に相当する
cos.tblBとで構成されており、差分値が極大値から極
小値に向かうとき(この実施例では指が右から左に振れ
るとき)は cos.tblAから読み出し、差分値が極小値か
ら極大値に向かうとき(この実施例では指が左から右に
振れるとき)は cos.tblBから読み出す。
【0045】また、差分値のサンプリング毎にコサイン
テーブルの引き数を増加させてコサイン値を読み出し、
このときの引き数の増分(以後、読出しレートとい
う。)は1/2周期毎に前の1/2周期で検出した周期
に逆比例する値とする。なお、この実施例では、指を振
らせ始めた最初の1/4周期(指を中央から最初に右ま
たは左に振るとき)はビブラートをかけず、差分値の極
大値または極小値が最初に検出されたときからビブラー
トの制御を行う。このとき、指の振れ初めの初期ビブラ
ート時には指の動作に速く追従させるため、最初の1/
2周期は読出しレートを大きくしている。
【0046】なお、効果制御データW.dataはコサインテ
ーブルの引き数をx、ビブラートの深さの最大値をVib.
Dep として次式(1)によって求められる。
【0047】
【数1】
【0048】図2は指の動きに応じた差分値と効果制御
データの一例を示す図であり、図のIのように指が鍵の
中央から右に振れる動作を行うと差分値SDI(k)の極大値
(点a)の検出により最初の1/4周期(T1)が検出
され、図のIIのように指が右から左に振れる次の1/2
周期(T2)の間はT1で検出した周期に基づいて効果
制御データW.dataを生成する。そして、指が左に振れた
ときの差分値の極小値(点b)の検出によりこの1/2
周期(T2)の周期を検出する。
【0049】次に、図のIII のように指が左から右に振
れるときはこのT2で検出した周期に基づいて効果制御
データW.dataを生成し、指が右に振れたときの差分値の
極大値(点c)の検出によりこの1/2周期(T3)の
周期を検出する。以下同様に前の1/2周期で検出した
周期に基づいて制御を行う。なお、最初の1/2周期
(T2)の初期ビブラート時の制御では、効果制御デー
タW.dataが速く追従されている。
【0050】また、最初の1/4周期は効果制御データ
W.dataを出力しないので、最初の極値を検出した時点
(図2の点a)でピッチが不連続になるが、ビブラート
の深さは10〜50セント程度であるのでこのピッチの
不連続は実質的に不自然と感じることはない。また、意
識的にビブラート深さを100〜200セントと深くし
たとしても、この効果制御が、アッポッジアトゥーラ,
ターンと言ったフランス式装飾音を付加する場合に有効
となる。つまり、この程度の装飾音は、主音に対し、1
つ上または下から入り、主音を中心に上下するものであ
るからである。
【0051】なお、この最初の1/4周期の間は周期が
不明であるので、差分値SDI(k)により次式(2)および
(3)のようにして効果制御データを求めるようにして
もよい。
【0052】
【数2】
【0053】但し、x3/2 はコサインテーブルの3/2
πに相当する引き数、x1/2 は1/2πに相当する引き
数であり、SDI(k)が増加するとき式(2)を用い、SDI
(k)が減少するとき式(3)を用いる。
【0054】図1は本発明実施例の電子鍵盤楽器の要部
を示すブロック図であり、CPU10には、システムバ
ス(データバス,アドレスバス,コントロールバス)を
介してワーキングRAM20、プログラムROM30、
割込信号発生回路40、操作パネル50、感圧センサ群
183L,183Rに対するスキャン回路60、イニシ
ャルタッチ群22に対するスキャン回路70および楽音
発生回路80が接続されている。
【0055】CPU10、ワーキングRAM20および
プログラムROM30はマイクロコンピュータを構成し
ており、CPU10はプログラムROM30に格納され
ている制御プログラムに基づいてワーキングRAM20
のワーキングエリアを使用して楽器全体の制御を行う。
【0056】割込信号発生回路40は、この実施例では
1μs周期の割込信号TINT1と2ms周期の割込信号TI
NT2をそれぞれ発生する回路であり、CPU10は、割
込信号TINT1による割込処理でイニシャルタッチセンサ
群22におけるオン/オフイベントの発生時刻などの時
間を管理するための時刻をカウントし、割込信号TINT2
による割込処理でスキャン回路60を介して感圧センサ
群183L,183Rを走査してその検出信号(差分
値)に基づく効果制御の処理を行う。
【0057】操作パネル50は音色を選択するための音
色スイッチ等の各種操作スイッチを備えたものであり、
ビブラート深さを変更設定するアップダウンスイッチ等
もこれに属する。CPU10はこの操作パネル50とイ
ニシャルタッチセンサ群22を制御プログラムのメイン
ルーチンのループで走査し、操作パネル50における操
作イベント、イニシャルタッチ群22におけるオン/オ
フイベントを検出して各イベントに応じた処理を行う。
【0058】楽音発生回路80は、制御回路80aと音
源(TG)80bを備えており、制御回路80aはCP
U10から供給されるキーコードとビブラートにおける
ピッチの変化を示す効果制御データとを基に演算を行っ
てピッチ指示データとしての音高データを生成し、音源
80bに出力する。また、制御回路80aは操作パネル
50で設定された音色データに基づいて複数のパラメー
タを変更設定する。そして、音源80bは制御回路80
aから出力されるデータに基づいて楽音信号を発生し、
この楽音信号はD/A変換器90でアナルグ信号に変換
され、サウンドシステム100で増幅されて楽音として
発生される。
【0059】図4は制御プログラムのメインルーチンの
フローチャート、図5は時刻をカウントする割込処理ル
ーチンのフローチャート、図6および図7は効果制御を
行う割込処理ルーチンのフローチャートであり、各フロ
ーチャートに基づいて第1実施例の動作を説明する。な
お、以下の説明および各フローチャートにおいて、制御
に用いられる各レジスタおよびフラグを下記のラベルで
表記し、それらの記憶内容は特に断らない限り同一のラ
ベルで表す。
【0060】T :時刻をカウントするレジスタ k :1番から88番までの各鍵の鍵番号を格納するレジ
スタ KC:イベントの有った鍵のキーコードを格納するレジス
タ IT(k) :鍵番号k についての接点時間差スイッチ(イニ
シャルタッチセンサ)の各スイッチメイク時間間隔から
算出されるイニシャルタッチデータを格納するレジスタ SDI(k):鍵番号k についての感圧センサ183L,18
3Rの差分値を格納するレジスタ ii(k) :鍵番号k についての割込信号TINT2による割込
処理の回数をカウントするレジスタ i(k):鍵番号k についてのコサインテーブルの読出しポ
イントの順番を格納するレジスタ Tp(k) :差分値SDI(k)が極大値をとったときの ii(k)−
1の値を格納するタイマレジスタ PB(k) :極大値検出または極小値検出を示すフラグ Tb(k) :差分値SDI(k)が極小値をとったときの ii(k)−
1の値を格納するタイマレジスタ S(k):初期ビブラート時と通常ビブラート時の読出しレ
ートを変化させる定数を格納するレジスタ RL(k) :指の左への振れと右への振れを示すフラグ PP(k) :コサインテーブルに対する読出しレートを格納
するレジスタ W.data(k) :効果制御データを格納するレジスタ INTGPP(k) :読出しレートPP(k) の整数部を格納するレ
ジスタ Vib.Dep :プリセットされたビブラート深さの最大値を
格納するレジスタ
【0061】電源の投入によって図4のメインルーチン
の処理を開始すると、ステップS1で各レジスタのリセ
ット等の初期設定を行い、ステップS2で鍵盤のイニシ
ャルタッチ処理及び/またはキーオフ処理を行う。すな
わち、全鍵のイニシャルタッチセンサ22の第1メーク
スイッチ22aおよび第2メークスイッチ22bをスキ
ャンし、オン/オフイベントのある鍵のキーコードKC
と、第1メークスイッチ22aのオン/オフ(1M/1
R)および第2メークスイッチ22bのオン/オフ(2
M/2R)の種別と各イベントの発生時刻T とをバッフ
ァレジスタに一時取り込んだ後、2M(第2メークスイ
ッチ22bのオンイベント)発生時に1MのT,2Mの
Tから各鍵のイニシャルタッチデータIT(時間の逆数
値)を算出し、バッファレジスタ中にあるキーデータの
セット(KC,IT,KON )を楽音発生回路80に送出する
とともに、1R(第1メークスイッチ22aのオフイベ
ント)発生時にレジスタ中にあるキーデータのセット
(KC,KOF )を楽音発生回路80に送出し、各レジスタ
(KC,IT,KON )をクリアする。
【0062】ステップS2で上記処理が終了すると、ス
テップS3でその他の処理を行い、例えば、操作パネル
の音色スイッチ等がオンされたらどの音色の音色スイッ
チが押されたかを示す種別信号を楽音発生回路80に送
出して音色を設定変更する。また、操作パネルのアップ
ダウンスイッチの操作に応じてビブラート深さの最大値
の設定操作等の処理を行う。さらに、他の操作スイッチ
が操作されたその操作に応じた処理を行う。そして、こ
れらのその他の処理が終了するとステップS2に戻る。
【0063】以上、ステップS2の処理により、楽音発
生回路80は設定された音色で、押鍵された鍵に対応す
る音高の楽音信号を発生して発音処理を行うとともに、
離鍵された鍵に対応する楽音信号を停止して消音処理を
行う。
【0064】図5の割込み処理は割込信号発生回路40
からの割込信号TINT1により1μs周期で起動され、先
ず、ステップS11で時刻をカウントするレジスタT の
内容をインクリメントし、ステップS12でレジスタT
の記憶内容が所定値に達しているか否かを判定し、所定
値に達していなければ元のルーチンに復帰し、所定値に
達していればステップS13でレジスタT を“0”にリ
セットして元のルーチンに復帰する。
【0065】次に図6および図7の割込み処理について
説明する。この処理は、本発明の中核の1つをなすもの
で、少なくとも請求項1記載の発明を開示するものであ
る。この実施例は、鍵に対応して設けられた2つの感圧
センサ183L,183Rに対して鍵を押鍵かつ左右動
させることで左右揺動ピッチを検出し、このピッチに対
応してビブラート等の効果制御をかけるようにしたもの
である。そして、効果制御がビブラートである場合、そ
の深さは固定値としている。これにより、鍵毎、あるい
はL,Rで同一タッチ時のセンサ出力が異なったとして
も、不自然な効果制御がかからない実施例となってい
る。
【0066】図6および図7の割込み処理は割込信号発
生回路40からの割込信号TINT2により2ms周期で起
動され、ステップS21で鍵番号k のインクリメントが
行われ、ステップS23以降の処理が全鍵88鍵分行わ
れるとステップS22の判定処理においてk が88を越
えるのでステップS27によりk をリセット処理する。
k が小さい間は、ステップS23にてk =1の鍵から順
にまずイニシャルタッチIT(k) が存在するかどうかを判
定し、存在するときのみステップS24以降の処理を行
う。
【0067】ステップS24では、現在の鍵番号k に対
応する感圧センサ183L,183Rの差分値をレジス
タSDI(k)に取り込み、ステップS25で、差分値SDI(k)
の絶対値が所定値(小さな値)を越えているか、また
は、差分値の差分の絶対値(|SDI(k)−SDI(k1) |)が
所定値を越えているか否かを判定し、判定が“Yes”
であればステップS28に進み、判定が“No”であれ
ばステップS26でレジスタii(k) ,i(k),Tp(k) ,Tb
(k) ,フラグPB(k) ,Nmax.past をそれぞれ“0”にリ
セットしてステップS21に戻る。Nmax.past について
は後述する。
【0068】以上の処理により、ステップS25で感圧
センサ183L,183Rが演奏者の意図する有効な操
作を感知したか否かを判定し、有効な操作を感知した鍵
についてステップS28以降の処理を行い、有効な操作
が感知されない場合は各レジスタおよびフラグをリセッ
トして次の鍵について判定する。すなわち、上記有効な
操作とは、イニシャルタッチがあって、LRの両感圧セ
ンサ183L,183Rに所定値以上の差分があって、
なおかつ、その差分値の差分が所定値以上である条件を
満足した操作であるから、単に鍵を垂直押下した場合は
この条件を満足せず、垂直押下後鍵並び方向に鍵を揺動
した場合に満足する。また、差分の差分条件を含ませる
ことにより、仮に、両感圧センサ183L,183R出
力にバラツキがあったとしても効果的に鍵並び方向揺動
が検出できる。そして、ステップS22の判定で全鍵に
ついての処理が終了すると、ステップS27で鍵番号の
レジスタk を“0”にリセットして元のルーチンに復帰
する。
【0069】感圧センサ183L,183Rで有効な操
作が感知された場合は、ステップS28でレジスタii
(k) ,i(k)をインクリメントしてカウント値を更新し、
ステップS29で差分値SDI(k)の極大値の検出判定を行
う。極大値であればステップS201に進み、極大値で
なければステップS202で差分値SDI(k)が極小値であ
るか否かを判定する。極小値であればステップS203
に進み、極小値でなければステップS204でフラグPB
(k) が“1”であるか否かを判定する。
【0070】ここで、差分値SDI(k)が極大値であった場
合は、ステップS201で極大値検出時の時刻に相当す
る“割込回数 ii(k)−1”をレジスタTp(k) に格納して
ステップS205以降の処理を行い、差分値SDI(k)が極
小値であった場合は、ステップS203で極小値検出時
の時刻に相当する“割込回数 ii(k)−1”をレジスタTb
(k) に格納してステップS205以降の処理を行う。
【0071】レジスタii(k) は感圧センサ183L,1
83Rで操作が感知されないときはステップS25で常
にリセットされるとともに、操作が感知されている間は
ステップS27でインクリメントされるので、この割込
回数のレジスタii(k) は、感圧センサ183L,183
Rで操作を感知してからの時刻を示している。なお、こ
の時刻はフローの最初でカウントするシステムとなって
いるので、実質上ii(k) から“1”引いた値をTp(k) ま
たはTb(k) に格納する。
【0072】また、差分値SDI(k)が極大値または極小値
のどちらでもなければステップS204でフラグPB(k)
を判定するが、このフラグPB(k) は極大値または極小値
が検出されると“1”にセットされるものであり、この
フラグPB(k) が“1”であることにより、極大値または
極小値が検出された後で差分値SDI(k)が中間値である場
合の処理を図7のステップS214以降で行うように制
御する。
【0073】極大値または極小値であった場合は次のよ
うに動作する。先ず、ステップS205で極大値または
極小値が検出されたことを記憶するためにフラグPB(k)
を“1”にするとともに、コサインテーブルの読出しポ
イントが cos.tblAまたは cos.tblBの先頭に対応する
ように、レジスタi(k)に“1”をセットし、ステップS
206でTp(k) またはTb(k) が“0”であるか否かを判
定する。そして、どちらかが“0”あれば最初に極値が
検出された場合であるのでステップS207でS(k)に
“4”をセットしてステップS209に進み、どちらも
“0”でなければ2回目以降の極値が検出された場合で
あるのでステップS208でS(k)に“2”をセットして
ステップS209に進む。
【0074】ステップS209では、 Tp(k)−Tp(k) の
絶対値、すなわち、感圧センサ183L,183Rが操
作を検出してから最初の極大値または極小値を検出する
までの時間、または極大値検出時と極小値検出時の時間
差を、レジスタTn(k) に格納する。そして、図7のステ
ップS210に進む。
【0075】ステップS210では、差分値SDI(k)が正
であるか否かを判定し、正であれば極大値が検出されて
指が右から左に振れる状態になったときであるのでステ
ップS211でフラグRL(k) を“1”にしてステップS
213に進み、差分値SDI(k)が正でなければ極小値が検
出されて指が左から右に振れる状態になったときである
のでステップS212でフラグRL(k) を“0”にしてス
テップS213に進む。そして、このフラグRL(k) のセ
ットにより、指の振れの方向に応じてコサインテーブル
の cos.tblAと cos.tblBが選択される。
【0076】ステップS213では、次式(4)に基づ
いてコサインテーブルの読出しレートを演算してレジス
タPP(k) に格納し、ステップS216に進む。
【0077】
【数3】
【0078】ステップS216では、フラグRL(k) が
“1”であるか否かを判定し、RL(k)が“1”であれ
ば、ステップS217で次式(5)に基づいて効果制御
データを生成してレジスタW.data(k) に格納し、ステッ
プS219に進む。
【0079】
【数4】
【0080】一方、ステップS216で、RL(k) が
“1”でなければ、ステップS218で次式(6)に基
づいて効果制御データを生成してレジスタW.data(k) に
格納し、ステップS219に進む。
【0081】
【数5】
【0082】そして、ステップS219で、効果制御デ
ータW.data(k) を楽音発生回路80に送り、図6のステ
ップS21に戻る。
【0083】以上のように、差分値SDI(k)の極大値また
は極小値が検出されたときに、ステップS213でそれ
までの1/4周期または1/2周期の値(ステップS2
09のTn(k) )に基づいて読出しレートPP(k) が求めら
れ、ステップS217またはステップS218で指の振
れの方向に応じたコサインテーブルが選択されて読み出
され、効果制御データが生成される。
【0084】一方、差分値SDI(k)が極大値または極小値
でない場合で、それまでに極大値または極小値が検出さ
れている場合は、ステップS204でPB(k) が“1”と
判定されてステップS214に進むが、このステップS
214ではコサインテーブルの引き数(INTGPP(k) ×(
i(k)−1))が128以上であるか否かを判定し、12
8以上でなければステップS216に進み、128以上
であればステップS215でレジスタi(k)をデクリメン
トしてステップS216に進む。
【0085】すなわち、極大値または極小値の検出後
は、ステップS28でレジスタi(k)のカウント値を更新
しながらステップS217またはステップS218での
コサインテーブルの引き数を読出しレートPP(k) の整数
部INTGPP(k) ずつ増加させて読み出しているが、この引
き数(INTGPP(k) ×( i(k)−1))が cos.tblAまたは
cos.tblBの読出し可能な終端値になった場合には、ス
テップS27におけるi(k)のインクリメントをステップ
S215で相殺することにより、そのときの引き数の値
を次の極大値または極小値が検出されるまで固定値とし
て保持するようにしている。
【0086】以上の実施例では極大値から次の極小値ま
でまたは極小値から次の極大値までの1/2周期を検出
するようにしているが、検出周期の追従性は弱くなるが
極大値から次の極大値まで、または、極小値から次の極
小値までの周期を検出するようにしてもよい。
【0087】また、前記実施例においては、図12に示
すように鍵の左右動に際し、揺動したときからL,Rセ
ンサのいずれかから極値データが最初に出力されるまで
は、鍵揺動周期が全く検出されないようにしている。こ
れはこれで段落0050で述べたようにピッチの不連続
が不自然にならない程度のビブラート深さにするとか、
装飾音的効果音付加という積極的音楽表現に用いること
で発明を完結している。しかしながら、前記初期区間に
おいても、その鍵が有する主ピッチから最大ビブラート
深さとしての変化ピッチに至るまでを不連続でなくなめ
らかに連続して変化するようにしてもよい。
【0088】図8は、前記連続変化を可能にした実施例
である。図6においてステップS204の判定処理で結
果が否定的となった場合のステップS21に戻るルート
に図8のサブルーチン処理を挿入することで前記初期区
間のスムージング処理が可能となる。ステップS250
において、最初の極値までの予想到達回数レジスタNma
x.nowの値と前回のその値Nmax.past とを比較し、今回
の値の方が大きければなにもせず次のステップS252
に移るが、小さければ、ステップS251において、前
回の値を今回の値にセットし直す処理をする。ここで、
前記回数は、次式(7)で表される。
【0089】
【数6】
【0090】この式(7)の意味は最大ビブラート深さ
という目標到達値に対し、今回と前回との差分の差分SD
I(k)−SDI(k1) がどのくらいの割合を示すかで、もし、
次回以降もずっと同じ値をとるとしたら、何回で目標到
達値に到達できるかがわかる。実際は、毎回微妙に差分
の差分値は変化する。大略的に述べると、初回は小さ
く、次回は大きくなり、やがて略一定値となり、極値の
直前では略ゼロとなる。差分の差分がゼロになると式
(7)は計算不能になるのみならず、ゼロに成らなくて
も小さい値をとるとW.data(k) はゼロに近い値となり、
極値直前ではcos360°( cos0°) に近いのが実際現象と
一致することと矛盾するので、ステップS250,ステ
ップS251の処理により差分の差分は減少を認めない
こととした。
【0091】ステップS252において、差分SDI(k)の
符号を判定してプラスならステップS254にてコサイ
ンテーブルBを64ポイント以降から読み出し、マイナ
スならステップS253にてコサインテーブルAを64
ポイント以降から読み出すことをして、ステップS25
5にて今回処理を次回のステップS250の判定に用い
るため次回時の前回データとしてストックする。その
後、リターンされ、ステップS21の頭に戻る。
【0092】すなわち、プラスならW.data(k) として次
式(8)を計算した結果を読み出す。
【0093】
【数7】
【0094】また、マイナスなら同計算式のコサインテ
ーブルAを読み出す。
【0095】以上の処理により、鍵を左右動入力する
と、右動にてコサインテーブルBを64ポイント目以降
から読み出す。この処理は極値をセンサがとるまで続け
られる。また、左動についてもテーブルAを読み出すこ
とを除いて同様である。ステップS250,ステップS
251の処理を施していることにより、実際の動作より
わずかに速くW.data(k) が極値をとる。この極値は実際
のSDI(k)が極値をとるまで維持される。
【0096】以上の第1実施例は、白鍵6または黒鍵7
の左右の位置にそれぞれ一対の感圧センサ183L,1
83Rを備えたもので、その差分値に基づいて鍵の振れ
の周期を検出してビブラートの制御を行うようにしてい
るが、各鍵毎に鍵の中央から左または右に偏位させた効
果制御用センサとしての一つの感圧センサを用い、この
一つの感圧センサの出力値に基づいて鍵の振れの周期を
検出するようにしてもよい。
【0097】図18は上記のように一つの偏位させた感
圧センサを用いた第2実施例のセンサ部183の電極1
83bと感圧インク層183eの部分の平面図であり、
この第2実施例では感圧センサ183Rを鍵の中央から
右側に偏位させて設けたものである。なお、この第2実
施例における全体の構成は、図1の感圧センサ群183
L,183Rを感圧センサ群183Rに置き換え、スキ
ャン回路60により感圧センサ183Rの出力値をCP
U10に読み込むようにするだけで、その他の構成は第
1実施例の場合と同様でよい。
【0098】図9,図10は、第2実施例における効果
制御を行う割込処理ルーチンのフローチャートである。
この割込み処理は第1実施例の割込信号TINT2に対応す
るものであり、メインルーチンおよび割込信号TINT1に
対応する割込み処理は第1実施例と同様である。
【0099】図9,図10に基づいて第2実施例の動作
を説明する。なお、図9,図10のフローチャートにお
いて第1実施例と異なる動作はステップS31〜ステッ
プS37であり、第1実施例と同様のステップには図
6,図7の対応するステップの符号にダッシュを付けた
符号を図9,図10に付記し、その詳細な説明は省略す
る。また、第1実施例と同じレジスタおよびフラグは同
ラベルを用い、各鍵毎の一つの感圧センサ183Rの出
力値を格納するレジスタをSE(k) とする。
【0100】この処理は、少なくとも請求項2記載の発
明を開示するものである。この第2実施例は、鍵に対応
して鍵並び方向に偏位して設けられた1つの感圧センサ
183Rに対して鍵を押鍵かつ左右動させることで左右
揺動ピッチを検出し、このピッチに対応してビブラート
等の効果制御をかけるようにしたものである。そして、
効果制御がビブラートである場合その深は固定値であ
り、同一タッチ時のセンサ出力が鍵毎に異なったとして
も、不自然な効果制御がかからない実施例となってい
る。
【0101】先ず、第1実施例と同様に、ステップS2
1′,ステップS22′の処理により全鍵88鍵につい
てステップS23′以降の処理が行われると、k が88
を越えるのでステップS27′によりk をリセット処理
する。k が小さい間は、ステップS23′にてk =1の
鍵から順にまずイニシャルタッチIT(k) が存在するかど
うかを判定し、存在するときのみステップS31以降の
処理を行う。
【0102】ステップS31では、現在の鍵番号k に対
応する感圧センサ183Rの出力値をレジスタSE(k) に
取り込み、ステップS32で、出力値SE(k) の絶対値
“|SE(k) |”が所定値を越えているか否かを判定す
る。なお、この所定値は、第1実施例におけるステップ
S24で差分値SDI(k)の比較対象となる所定値よりは高
い値とする。
【0103】ステップS32で絶対値“|SE(k) |”が
所定値を越えていなければ、感圧センサが演奏者の意図
する有効な操作を感知しないとみなして、ステップS2
6′に進み、出力値SE(k) が所定値を越えていれば、感
圧センサが有効な操作を感知したとみなしてステップS
28′以降の処理を行う。
【0104】先ず、ステップS28′でレジスタii(k)
,i(k)をインクリメントし、ステップS33で出力値S
E(k) の極大値の検出判定を行う。極大値であればステ
ップS201′で“ ii(k)−1”をレジスタTp(k) に格
納し、極大値でなければステップS34で出力値SE(k)
が極小値であるか否かを判定する。極小値であればステ
ップS203′で“ ii(k)−1”をレジスタTb(k) に格
納し、極小値でなければステップS204′に進む。
【0105】以上の処理により、出力値SE(k) の極大値
検出時刻に相当する割込回数( ii(k)−1)がレジスタ
Tp(k) に格納され、極小値検出時刻に相当する割込回数
がレジスタTb(k) に格納される。そして、ステップS2
05′でのフラグPB(k) およびレジスタi(k)のセットを
行って、ステップS35でTp(k) またはTb(k) が“0”
であるか否か判定し、どちらかが“0”あれば少なくと
も極大値と極小値のどちらかが検出されていないのでス
テップS21′に戻り、どちらも“0”でなければ、ス
テップS209′で極大値検出時と極小値検出時の時間
差をレジスタTn(k) に格納し、図10のステップS36
に進む。
【0106】ステップS36では、出力値SE(k) が極大
であるか極小であるかを判定し、極大であれば指が右か
ら左に振れる状態になったときであるのでステップS2
11′でフラグRL(k) を“1”にしてステップS37に
進み、差分値SDI(k)が極小であれば極小値が検出されて
指が左から右に振れる状態になったときであるのでステ
ップS212′でフラグRL(k) を“0”にしてステップ
S37に進む。
【0107】ステップS37では、次式(9)に基づい
てコサインテーブルの読出しレートを演算してレジスタ
PP(k) に格納し、ステップS216′に進む。
【0108】
【数8】
【0109】そして、ステップS216′のフラグRL
(k) の判定に応じてステップS217′またはステップ
S218′で cos.tblAまたは cos.tblBの値から効果
制御データを求めてレジスタW.data(k) に格納し、ステ
ップS219′でその効果制御データW.data(k) を楽音
発生回路80に出力してステップS21′に戻る。
【0110】なお、出力値SE(k) が極大値または極小値
でない場合で、それまでに極大値または極小値が検出さ
れている場合は、第1実施例と同様に、ステップS20
4′からステップS214′に進み、コサインテーブル
の引き数が128以上である場合は、ステップS21
5′でそのときの引き数の値を次の極大値または極小値
が検出されるまで固定値として保持する処理を行う。
【0111】以上のように、第2実施例によれば、効果
制御用センサとして各鍵に1個の感圧センサを配置する
だけで、鍵の振れの周期を検出してビブラート等の効果
制御を行うことができる。なお、上記第2実施例では右
側に偏位させた感圧センサを用いるようにしているが、
左側に偏位させた感圧センサを用いてもよいことはいう
までもない。
【0112】以上の第1実施例および第2実施例では、
センサ出力から鍵の振れの固有の周期を検出してその周
期に応じてコサインテーブルを読み出して効果制御デー
タW.data(k) を生成するようにしているが、仮に第1実
施例のように各鍵毎に一対の感圧センサを用いた場合に
各感圧センサにバラツキがなければ、各鍵に対応する一
対の感圧センサの出力信号の差分値をビブラート制御の
セントずれのデータ(ピッチのずれ分)とすることがで
きる。
【0113】ところで、現在のセンサ製造技術もさるこ
とながら、鍵盤装置も含めたアセンブル体として見た場
合に、各々の部品精度、部品組込精度を上げて各感圧セ
ンサの出力のアンバランスを無くすことはできるが、こ
のように精度を上げるとコスト高となる。そこで、次の
第3実施例のような手法によって感圧センサのバラツキ
を補正すると、センサ出力にアンバランスがあっても、
コストを低減したままで、一対の感圧センサの出力信号
の差分値をビブラート制御のセントずれのデータとする
ことができる。
【0114】図11は、上記感圧センサのバラツキを補
正するようにした第3実施例における効果制御を行う割
込処理ルーチンのフローチャートである。この割込み処
理は第1実施例の割込信号TINT2に対応するものであ
り、メインルーチンおよび割込信号TINT1に対応する割
込み処理は第1実施例と同様である。
【0115】また、この第3実施例では、感圧センサは
第1実施例と同様の構成である。また、全体の構成で図
1と異なる点は、前記図17について説明した差分値演
算回路202から出力される差分値の他に和分値演算回
路203から出力される和分値および各感圧センサ18
3L,183Rの出力値をスキャン回路60を介してC
PU10が読み込む点である。
【0116】なお、この第3実施例では、奏法を判定し
て効果制御の禁止または可能を制御している。これは、
ピアノ演奏時の奏法には、鍵から指を所定距離離して打
鍵して弾く標準的な奏法(以後、「標準弾き」とい
う。)や、鍵に指を添えて鍵を押すように弾くいわゆる
「押し引き」という奏法があるが、この「押し弾き」は
例えばP奏法(「P奏法」の“P”は強弱記号の「ピア
ノ」の意味である。)においてはテンポの遅い曲(ある
いはテンポが遅い部分)でテヌート奏法として繊細なコ
ントロールを行い易い反面、P以上特にff(フォルテ
ッシモ)等の強いタッチはこの奏法の方がより強いタッ
チが表現できるといわれている。一方、「標準弾き」は
スタッカート的な奏法を含むのでテンポの速い曲(ある
いはテンポが速い部分)を演奏するのに適しているが、
話を電子楽器に移した場合、鍵の左右動でビブラート等
の効果制御ができる従来の電子楽器ではこのようなスタ
ッカート的な奏法(特に跳躍部分の演奏)で不用意に効
果制御がかかり易かった。
【0117】そこで、このような奏法の違いに応じて効
果制御の禁止または可能を制御すると、演奏者は奏法に
注意するだけで演奏者の意思に則した効果制御が行え
る。なお、従来技術において、有効な奏法判別が精度よ
く行える技術が確立していなかったが、最近、本出願人
において有効な奏法判別技術を確立したのにともない、
この第3実施例が有効になった。
【0118】次に図11に基づいて第3実施例の動作を
説明する。なお、第1実施例および第2実施例と同じレ
ジスタおよびフラグは同ラベルを用い、この第3実施例
に特有のでレジスタおよびフラグを下記のラベルで表記
し、それらの記憶内容は特に断らない限り同一のラベル
で表す。
【0119】SL(k) :鍵番号k についての左側の感圧セ
ンサ183Lの出力値を格納するレジスタ SR(k) :鍵番号k についての右側の感圧センサ183R
の出力値を格納するレジスタ SSA(k):鍵番号k についての感圧センサ183L,18
3Rの和分値を格納するレジスタ A(k):和分値SSA(k)についての極大値検出を示すフラグ B(k):鍵番号k についての効果制御を有効とするか無効
(禁止)とするかを判別するフラグ SSa(k):和分値SSA(k)の前の極大値を退避するレジスタ TH(k) :鍵番号k についてのイニシャルタッチを関数と
する変数であって、TH(k) =a×IT(k) +bで表され
る。a,bは定数。 SDIREF(k) :感圧センサ183L,183Rの差分値SD
I(k)に対する基準値を格納するレジスタ SDITRM(k) :基準値SDIREF(k) に対する差分値SDI(k)の
偏差(感圧センサ183L,183Rのバラツキを補正
した差分値)を格納するレジスタ
【0120】先ず、第1実施例および第2実施例と同様
に、ステップS41,ステップS42の処理により全鍵
88鍵についてステップS44以降の処理が行われる
と、kが88を越えるのでステップS43によりk をリ
セット処理する。k が小さい間は、ステップS44にて
k =1の鍵から順にまずイニシャルタッチIT(k) が存在
するかどうかを判定し、存在するときのみステップS4
5以降の処理を行う。すなわち、イニシャルタッチデー
タが、各鍵につき存在しているかの判定を行い、該デー
タがゼロであればその鍵をステップS41,S42を介
してスキップし、該データの存在を検知すると次のステ
ップS45に進む。
【0121】ステップS45では、現在の鍵番号k に対
応する感圧センサ183Lの出力値をレジスタSL(k) に
取り込むとともに感圧センサ183Rの出力値をレジス
タSR(k) に取り込む。また、ステップS46で現在の鍵
番号k に対応する感圧センサ183L,183Rの差分
値をレジスタSDI(k)に取り込み、さらに、ステップS4
7で、現在の鍵番号k に対応する感圧センサ183L,
183Rの和分値をレジスタSSA(k)に取り込みステップ
S48に進む。
【0122】ステップS48では、感圧センサ183L
の出力値SL(k) の絶対値または感圧センサ183Rの出
力値SR(k) の絶対値が所定値を越えているか否かを判定
する。この判定は感圧センサに力が加えられているか否
かを判定するものである。
【0123】ステップS48で絶対値“|SL(k) |”お
よび絶対値“|SR(k) |”のどちらも所定値を越えてい
なければステップS49に進み、ステップS49で極大
値が検出されていないことを示すフラグA(k)を“0”
に,効果制御有効フラグB(k)を“0”にしてステップS
41に戻る。このA(k)フラグは感圧センサ非押圧状態で
あることも同時に示している。すなわち、感圧センサ非
押圧状態では効果制御を禁止している。
【0124】感圧センサが押圧されるとステップS40
1で和分値SSA(k)が極大値であるか否かを判定し、極大
値であればステップS402に進み、極大値でなければ
ステップS410に進む。
【0125】ステップS402では極大値が検出された
のでフラグA(k)を“1”にし、ステップS403で和分
値SSA(k)が前回極大値と判定された和分値SSa(k)(初回
は“0”)より大きいか否かを判定し、大きくなければ
ステップS410に進み、大きければ、ステップS40
4でレジスタSSa(k)の内容を和分値SSA(k)で書き換え、
ステップS405でそのときの差分値SDI(k)を基準値と
してレジスタSDIREF(k) に格納してステップS406に
進む。
【0126】ステップS406では感圧センサの和分値
SSA(k)が、押鍵初期時の最初の極大値を向かえたか否か
が判定され、向かえていなければステップS410に進
む。和分値SSA(k)がが最初の極大値になると判定基準値
TH(k) の計算がステップS407でTH(k) =a×IT(k)
+bの計算式にて計算される。その結果ステップS40
8で和分値SSA(k)が該TH(k) の値より小さければ、標準
奏法と判定され、大きければ押し弾き奏法と判定され、
ステップS409にて押し弾き奏法であったことを示す
フラグB(k)を“1”とする。そして、このデータを楽音
発生回路の制御回路80aに送る。ステップS408の
判定においてSSA(k)の代わりにL,R感圧センサのいず
れかの出力値であってもよい。
【0127】以上のステップS402〜ステップS40
5の処理により、検出される和分値SSA(k)の極大値が最
大値となったときの差分値SDI(k)が基準値としてレジス
タSDIREF(k) に格納され、ステップS411以降で、こ
の基準値SDIREF(k) を基に差分値SDI(k)を補正してビブ
ラート制御のセントずれのデータが生成される。
【0128】ステップS410では、フラグ A(k) が
“1”であるか否かを判定し、このフラグ A(k) が
“1”でなければ和分値SSA(k)の極大値が検出されてい
ないので、ステップS41に戻り、フラグ A(k) が
“1”であれば和分値SSA(k)の極大値が検出された後で
基準値SDIREF(k) が設定されているので、ステップS4
11に進む。
【0129】そして、ステップS411では、現在の差
分値SDI(k)と基準値SDIREF(k) との差分の絶対値が所定
値より大きいか否かを判定し、大きくなければ和分値が
極大値をとったときの差分値と現在の差分値があまり変
化していない、すなわち左右に鍵が振られていないこと
を意味するので差分値データはそのままにして、ステッ
プS13で和分値のみSSA(k)/2として楽音発生回路8
0に送り、ステップS41に戻る。なお、このセンサ出
力の平均値は楽音発生回路80においてビブラートの深
さの値として制御に用いられる。
【0130】ステップS411の判定が肯定的(Y)で
あればステップS412で、差分値SDI(k)と基準値SDIR
EF(k) との差分をレジスタSDITRM(k) に格納し、この差
分SDITRM(k) を楽音発生回路80に送り、ステップS4
13でSSA(k)/2を楽音発生回路80に送り、ステップ
S41に戻る。なお、この差分SDITRM(k) は基準値SDIR
EF(k) に対する差分値SDI(k)の偏差であり、楽音発生回
路80はこの偏差をビブラート制御のセントずれのデー
タとしてピッチの制御を行う。すなわち、左右の感圧セ
ンサの感度が例えば少し異なっていたとしても、この誤
差は、ステップS411,S412の処理により相殺さ
れ、表面上表れないメリットがある。
【0131】図13は第3実施例における感圧センサ1
83L,183Rの出力である出力値SL(k),SR(k) の変
化を折れ線で示した一例を示す図である。この例では左
側の感圧センサ183Lの方が右側の感圧センサ183
Rよりも感度が高い場合を示している。
【0132】押鍵前は両感圧センサ183L,183R
の出力はいずれも“0”であるが、鍵を直下に押鍵する
と、両感圧センサ183L,183Rの出力値が増加し
てある深さの所まで達するが、両感圧センサ183L,
183Rの感度(前記のようにアセンブル体の影響も否
定できないが、説明簡単のためセンサ感度とする。)の
違いにより感圧センサ183Lの出力値の方が感圧セン
サ183Rの出力値より大きく増加する。
【0133】そして、鍵を振らないで両感圧センサ18
3L,183Rに対して同時に同じ方向に力が加わる場
合は、押圧力が僅かに変化しても両感圧センサ183
L,183Rの出力の差は略一定の値を保つが、時刻t
1以降に鍵を振って両感圧センサ183L,183Rへ
の力が逆方向となる場合は、感圧センサ183Lの出力
と感圧センサ183Rの出力とは逆方向に変化する。
【0134】このとき、例えば感圧センサ183Lの出
力値から感圧センサ183Rの出力値を減算した値が差
分値SDI(k)であるとすると、この差分値SDI(k)は図13
の折れ線αのように変化し、その絶対値は鍵に対して左
に振ったときの方が右に振ったときよりかなり大きくな
る。このため、この差分値SDI(k)をそのままビブラート
制御のセントずれのデータとすると、効果の付き方が左
に偏ることになる。
【0135】しかし、第3実施例のように、和分値SSA
(k)の最初の極大値が検出されたときの差分値SD0(k)を
基準値SDIREF(k) として、この基準値SDIREF(k) に対す
る差分値SDI(k)の偏差である差分SDITRM(k) を求める
と、この差分SDITRM(k) は図13の折れ線βのようにな
り、この差分SDITRM(k) をビブラート制御のセントずれ
のデータとしてピッチの制御を行うと、効果の付き方が
左右片方に偏らなくなる。この実施例では、最初の和分
値SSA(k)のピークの差分値を基準値に選んだが、複数回
おとずれる極大値を更新して最も新しい極大値になった
時(t2)の差分値SD1 を基準に選んでもよい。また、
上記の基準値SDIREF(k) は、いずれか一方の感圧センサ
の出力値が極大値となったときに更新するようにしても
よい。
【0136】また、このような差分値の基準値は各鍵毎
に記憶されるので、各感圧センサのバラツキによる影響
を低減して一対の感圧センサの差分を効果制御に適用す
ることができる。
【0137】以上第1実施例〜第3実施例について説明
したが、白鍵および黒鍵は回動自在に支持されたものに
限らず、鍵全体が上下に平行移動する所謂パンタグラフ
型の鍵あるいは鍵の長手方向にスライドするようなもの
でもよい。
【0138】第1実施例および第2実施例のように鍵の
振れの周期を検出する周期検出手段としては、第1実施
例における差分値の極値、変曲点、第2実施例における
センサの出力値の極値、変曲点など、変化曲線の特徴的
な点の時間間隔に基づいて周期を検出するものものであ
れば実施例に限定されるものではない。
【0139】また、上記の各実施例では効果制御の対象
としてビブラートについて説明したが、トレモロ,コー
ラス,リバーブ,装飾音付加制御などその他の効果を対
象にすることもできる。
【0140】また、上記各実施例では、押鍵終了位置近
傍での鍵のさらなる押下操作に応じたいわゆるアフタタ
ッチ効果制御用の鍵盤構造を例示したが、本発明ではこ
れに限ることなく、特開平6−83349号公報等に示
される触鍵直後から楽音発生および効果制御可能な鍵盤
装置に適用可能である。
【0141】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載の電子鍵盤楽器によれば、複数の各鍵につき少なくと
も2個を鍵下のセンサ押圧部に対向させて鍵押下方向に
対して直角な方向に設けられた効果制御用センサを有
し、鍵の押下操作に応じた効果制御用センサのセンサ出
力に基づいて楽音を制御するようにした電子鍵盤楽器
あって、鍵のセンサ押圧部により効果制御用センサを押
下しかつ鍵を鍵押下方向に対して直角な方向に振らせた
場合のセンサ出力から鍵の振れの固有の周期を検出し、
この検出される周期にタッチ効果制御の周期を追従させ
るようにしたので、電子鍵盤楽器において各鍵のアフタ
センサ等の効果制御用センサ間で感度のバラツキがあっ
ても、演奏者の効果制御操作に則した効果付与を行うこ
とができる。
【0142】本発明の請求項2記載の電子鍵盤楽器によ
れば、複数の鍵の各鍵につき少なくとも1個の効果制御
用センサを鍵下のセンサ押圧部に対向させて鍵押下方向
に対して直角な方向に偏位して設け、鍵の押下操作に応
じた効果制御用センサのセンサ出力に基づいて楽音を制
御するようにした電子鍵盤楽器であって、鍵のセンサ押
圧部により少なくとも1個の効果制御用センサを押下し
かつ鍵を鍵押下方向に対して直角な方向に振らせた場合
のセンサ出力から鍵の振れの固有の周期を検出し、この
検出される周期にタッチ効果制御の周期を追従させるよ
うにしたので、電子鍵盤楽器において各鍵のアフタセン
サ等の効果制御用センサ間で感度のバラツキがあって
も、演奏者の効果制御操作に則した効果付与を行うこと
ができる。
【0143】本発明の請求項3記載の電子鍵盤楽器によ
れば、複数の各鍵につき2個を鍵下のセンサ押圧部に対
向させて鍵押下方向に対して直角な方向に設けられた効
果制御用センサを有し、鍵の押下操作に応じた効果制御
用センサのセンサ出力に基づいて楽音を制御するように
した電子鍵盤楽器であって、鍵のセンサ押圧部により効
果制御用センサを押下しかつ該鍵を鍵押下方向に対して
直角な方向に振らせた場合の効果制御用センサのいずれ
か一方値または両方の加算値の極大値を検出し、この検
出された極大値における2個の効果制御用センサの出力
の差分値を、効果制御用センサの差の基準値として検出
し、この検出された基準値に対する2個の効果制御用セ
ンサの出力の差分値の偏差を検出して、該検出される偏
差に基づいて楽音の効果制御を行うようにしたので、電
子鍵盤楽器において各鍵のアフタセンサ等の効果制御用
センサ間で感度のバラツキがあっても、演奏者の効果制
御操作に則した効果付与を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の電子鍵盤楽器の要部を示すブ
ロック図である。
【図2】第1実施例における指の動きに応じた差分値と
効果制御データの一例を示す図である。
【図3】第1実施例および第2実施例におけるコサイン
テーブルを概念的に示す図である。
【図4】実施例における制御プログラムのメインルーチ
ンのフローチャートである。
【図5】実施例における時刻をカウントする割込処理ル
ーチンのフローチャートである。
【図6】第1実施例における効果制御を行う割込処理ル
ーチンのフローチャートの一部である。
【図7】第1実施例における効果制御を行う割込処理ル
ーチンのフローチャートの他の一部である。
【図8】実施例におけるビブラートの初期区間でのピッ
チの連続変化を可能にするサブルーチンのフローチャー
トである。
【図9】第2実施例における効果制御を行う割込処理ル
ーチンのフローチャートの一部である。
【図10】第2実施例における効果制御を行う割込処理
ルーチンのフローチャートの他の一部である。
【図11】第3実施例における効果制御を行う割込処理
ルーチンのフローチャートである。
【図12】実施例におけるビブラートの初期区間でのピ
ッチの不連続性を説明する図である。
【図13】第3実施例における感圧センサの出力の一例
を示す図である。
【図14】実施例の電子鍵盤楽器における鍵盤装置の断
面図である。
【図15】実施例におけるアフタコントロールセンサユ
ニットの拡大断面図である。
【図16】第1実施例における電極と感圧インク層の部
分の平面図である。
【図17】実施例における感圧センサがスキャンされた
状態に相当する等価回路を示す回路図である。
【図18】第2実施例における電極と感圧インク層の部
分の平面図である。
【図19】実施例におけるアクチュエータとイニシャル
タッチセンサの動作を説明する図である。
【符号の説明】
6…白鍵、7…黒鍵、10…CPU、20…ワーキング
メモリ、30…プログラムメモリ、183L,183R
…感圧センサ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の鍵と、 発生する楽音に変化を付けるための効果制御用センサで
    あって、押圧力に応じた出力を発生するとともに各鍵に
    つき少なくとも2個を鍵下のセンサ押圧部に対向させて
    鍵押下方向に対して直角な方向に設けられた効果制御用
    センサとを有し、上記鍵の各押下操作により各鍵に対応
    した楽音を発生するとともに、鍵の押下操作に応じた上
    記効果制御用センサのセンサ出力に基づいて楽音を制御
    するようにした電子鍵盤楽器であって、 前記鍵のセンサ押圧部により前記効果制御用センサを押
    下しかつ該鍵を鍵押下方向に対して直角な方向に振らせ
    た場合の前記センサ出力から該鍵の振れの固有の周期を
    検出する周期検出手段を備え、上記周期検出手段で検出
    される周期にタッチ効果制御の周期を追従させるように
    したことを特徴とする電子鍵盤楽器。
  2. 【請求項2】 複数の鍵と、 発生する楽音に変化を付けるための効果制御用センサで
    あって、押圧力に応じた出力を発生する効果制御用セン
    サとを有し、上記鍵の各押下操作により各鍵に対応した
    楽音を発生するとともに、鍵の押下操作に応じた上記効
    果制御用センサのセンサ出力に基づいて楽音を制御する
    ようにした電子鍵盤楽器であって、 前記効果制御用センサは各鍵につき少なくとも1個を鍵
    下のセンサ押圧部に対向させて鍵押下方向に対して直角
    な方向に偏位して設けたものであり、 前記鍵のセンサ押圧部により少なくとも前記1個の効果
    制御用センサを押下しかつ該鍵を鍵押下方向に対して直
    角な方向に振らせた場合の該効果制御用センサのセンサ
    出力から該鍵の振れの固有の周期を検出する周期検出手
    段を備え、上記周期検出手段で検出される周期にタッチ
    効果制御の周期を追従させるようにしたことを特徴とす
    る電子鍵盤楽器。
  3. 【請求項3】 複数の鍵と、 発生する楽音に変化を付けるための効果制御用センサで
    あって、押圧力に応じた出力を発生するとともに各鍵に
    つき2個を鍵下のセンサ押圧部に対向させて鍵押下方向
    に対して直角な方向に設けられた効果制御用センサとを
    有し、上記鍵の各押下操作により各鍵に対応した楽音を
    発生するとともに、鍵の押下操作に応じた上記効果制御
    用センサのセンサ出力に基づいて楽音を制御するように
    した電子鍵盤楽器であって、 前記2個の効果制御用センサの出力の差分値を検出する
    差分検出手段と、 前記鍵のセンサ押圧部により前記効果制御用センサを押
    下しかつ該鍵を鍵押下方向に対して直角な方向に振らせ
    た場合の該効果制御用センサのいずれか一方値または両
    方の加算値の極大値を検出する極大値検出手段と、 上記極大値検出手段で検出された極大値における前記効
    果制御用センサの出力差を該効果制御用センサの差の基
    準値として検出する基準値検出手段と、 上記基準値検出手段で検出された基準値に対する前記差
    分検出手段で検出された前記差分値の偏差を検出する偏
    差検出手段と、を備え、上記偏差検出手段で検出される
    偏差に基づいて楽音の効果制御を行うようにしたことを
    特徴とする電子鍵盤楽器。
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