JP3181422U - ジョイントボックス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ボックス1の下端部10bに、弾力性を有する多数の係合片からなる抜止用の係合部を備え、結線束にボックス1を被せ付ける時、ボックス1の周壁10を左右に回動させて、上記係合片の先は、夫々結線束の下側に掛り合いさせるようにする。また、周壁10の外周面10dには、上下方向に長く形成してある溝31を多数、並設状態で周設し、溝31の断面形状は、外部から、内部の結線束の結線状況を透視可能で、しかも、手の指の腹部が馴染むように緩やかな凹曲面31aに形成する。
【選択図】図1
Description
上記特許文献1に示されるジョイントボックスに関し、本考案の実施例を示す図8に表れている公知部分を用いて次に説明する。
そこで作業員は、ボックス1の外周面10dを握って、図3の矢印3a、3bの方向にぐるぐると、往復回動させることにより、係合片21の自由端23を図8(C)の様に下降操作している。しかし、握力の弱い作業員が、ボックス1の円筒状の外周面10dを握って回す場合には、指先51の腹52が滑って、外周面10dを回すことが出来ず、また、天井裏などの暑い場所で作業をしている場合は、上記の腹52に汗が付いているので、外周面10dを急速に回すことが出来ず、作業能率が低下する問題があった。
ところが、電気工事の検査官から、工事完了後においてボックス1の内部の電線の状態が周壁10の外周から見えるように、との要望があった。そこで、ボックス1を透明材で形成してみたが、上記の外周面に対して、上下方向に長く形成してある溝を多数、並設状態で周設したことにより、外周面に乱反射、屈折等の光学的な悪影響が発生し、検査官が許容する透視状態にならない問題点が発生した。
他の目的は、外周面に対して、上下方向に長く形成してある溝を多数、並設状態で周設して、滑り止め効率を高めた構成であっても外周面を透して、内部の結線状態が見えるようにしたジョイントボックスを提供しようとするものである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
そのジョイントボックス1は、結線束44の頭部44aの周囲に位置させる円筒状の周壁10と、結線束44の上部44b側に位置させると共に上記周壁10の上端部10aに対して周囲が連結してある端面部材11とを備え、それらの周壁10と端面部材11とは、周壁10の外部から内部の結線束44の結線状況を透視可能に、透明材で一体に形成してあり、
さらに、上記周壁10の下端部10bに対しては、上記周壁10で囲まれる結線束存置空間13に上記結線束44を端面部材11の方向に向けて挿入する為の開口部12とを備え、
さらに、結線束44の頭部44aに被せたジョイントボックス1が、結線束44の頭部44aから抜け出すのを、結線束44の嵩のある頭部44aの下側44cに掛り合いして防止する為に、上記周壁10の下端部10bの内周面10cには、夫々弾力性を有する多数の係合片21の元部24を、各自由端部23が中心部に向く状態で周設し、かつ、上記多数の係合片21の長さは、中心部に、上記結線束44の嵩のある頭部44aの直径よりも、小さい直径の透孔21bが形成される長さに設定して、係合部20を形成し、
さらに上記係合片21の弾力は、結線束44に対してジョイントボックス1を被せ付けた状態において、上記係合片21が結線束44の嵩のある頭部44aの周囲の絶縁被覆電線42により押し曲げられた状態になった場合でも、ジョイントボックス1の周壁10を左右に回動させることによって、上記係合片21の先は、夫々結線束44における嵩のある頭部44aの下側44cの掛り合いする位置に向かうような弾力に設定してあり、
さらに上記円筒状の周壁10の外周面10dにおいては、夫々上下方向に向いて長く形成してある溝31が多数、並設状態で周設してあり、
それらの各溝31の断面形状は、夫々、外部から、内部の結線束44の結線状況を透視可能で、しかも、手の指の腹部52が馴染むように緩やかな凹曲面31aに形成してある。
上記結線束44の上部44b側に位置させる端面部材11は、第1周壁要素10kに備えさせ、上記第1周壁要素10kは、外部から内部の結線束44の結線状況を透視可能に、透明材で形成してあり、
上記多数の係合片21の元部24は、上記第2周壁要素10sの下端部10bの内周面10cに備えさせ、
さらに上記夫々上下方向に向いて長く形成してある溝31は、上記第1周壁要素10kの外周に対して多数、並設状態で周設したものである。
このような事情から本願明細書等(特許請求の範囲、明細書、図面等)においては、上下左右の用語の用い方においては、仮に、図8(C)の図面上の上下を、そのまま「上下」と称して説明している。しかし、利用の形態、事情によって、「上下」の名前は読替すると良い。
これらの周壁10と端面部材11とは、絶縁材料を用いると共に、周壁10の外部から内部の結線束44の結線状況を透視可能に、透明材で一体に形成してある。材質としては、例えば、周知の合成樹脂を用いる。ポリプロピレンを用いても良い。
係合部20における係合片21の構成は、夫々弾力性を有する多数の係合片21の元部24を、各自由端部23が中心部に向く状態で、図4のように周設し、かつ、上記多数の係合片21の長さは、中心部に、上記結線束44の嵩のある頭部44aの直径よりも、小さい直径の透孔(結線束44の頭部44aを挿通させる為の孔)21bが形成される長さに設定してある。
上記の係合部20はボックス1と一体材で構成しても良いが、製作の都合によっては、別材で形成し、多数の係合片21の元部24を相互に連続一体化させた状態で、それらの元部24を図5の位置においてボックス1の内周面10cに対し、着脱自在(又は一体的)に連結しても良い。
上記の係合片21の弾力の設定は、係合片21の厚さの設定(調節)により、また、元部24の切抜き孔25の大きさ(この孔が大きくなると係合片21の自由端は曲がり易くなる)を変更したり、材質を変更したりすることによって行うと良い。
自由端23の先には上向きの爪22を一体的に付設してある。この部材22は、結線束44の下側44cの電線42に掛り合いさせるための係合爪を示し、必要に応じて備えさせればよい。
円筒状の周壁10の直径は、メーカーによっても、また結線束44の大きさによっても大小、色々と異なるが、例えば、図3の状態で80mm前後のものが市場では多い。なお、図1、2、4、5に表れるボックス1の高さ、横幅、内側寸法、係合部20等の各部位の寸法は、これらの図が図3と等倍に描かれているので、その比率から、好ましい実寸を知ることは出来る。次に、念のため周壁10の厚みTは、0.7〜2.0mm(例えば1.0mm前後のものが多い)で製作される。
例えば、特開2009−232568号公報で知られているように、即ち、図7(B)にも描いてあるように、第1周壁要素10kにおける内側には、上記係合手段47の一部であるの係合凸部48を備えさせる。 第2周壁要素10sにおける外側には、上記係合手段47として係合凹溝49を備える。即ち、その係合凹溝49の一部である係合縦凹部49aを、上記係合凸部48を該凹部49aに嵌合させた状態で、上下方向に案内可能に備えさせる。
また、第2周壁要素10sにおける外側には、上記係合縦凹部49aに連続する係合横凹部49bを、上記係合凸部48を嵌合させた状態で、周方向に案内可能で、かつ、上下方向には一体化させるように備えさせる。
上記の構成によると、特開2009−232568号公報で知られているように、図7(A)の状態で、第1周壁要素10kを手で握り、周方向に往復回動させると、第2周壁要素10sを連れ回り(一緒に往復回動)することが出来る。また、第1周壁要素10kと第2周壁要素10sとを筒芯方向に伸縮させることも出来る。
さらに、前述した多数の係合片21の元部24は、上記第2周壁要素10sの下端部10bの内周面10cに備え、さらに前述した夫々上下方向に向いて長く形成してある溝31は、上記図1の周壁10に対するものと同様に、上記第1周壁要素10kの外周に対して多数、並設状態で周設しておくとよい。
例えば、その凹曲面31aの曲率半径rは、14mm前後から25mm前後にすると良い。好ましくは20mm前後が良い。曲率半径rが14mm前後になると、親指の太さが太い、一部の作業者にはやや窮屈になる場合があるが、利用できないことはない。また、25mm前後にすると、指の掛りの度合いが段々と劣る気配が感じられるようになる。
上記のように、周壁10又は第1周壁要素10kの外周面10dの断面形状を形成すると、
図6に表れているように、周壁10等に夫々上下方向に向けて長く形成してある多数並設状態の長溝31、31・・・31の周方向のピッチ(P)は、12mm〜20mm前後(例えば14mm前後)に納まり、また深さ(D)は、0.3mm〜3mm(例えば1.0mm前後)に設定すればよいことになる。
なお、図1において、35は膨出条34の頂部位置を示し、36は長溝31の谷底位置を示す。30は、上記多数並設された長溝31、31・・・31によって構成される掛合面(ウェーブ面)を示す。
Claims (4)
- 配線における複数の絶縁被覆電線の先端相互を結束し、かつ、結束された複数の絶縁被覆電線を折り曲げて形成されている結線束に被せて絶縁カバーする為のジョイントボックスであって、
そのジョイントボックスは、結線束の頭部の周囲に位置させる円筒状の周壁と、結線束の上部側に位置させると共に上記周壁の上端部に対して周囲が連結してある端面部材とを備え、それらの周壁と端面部材とは、周壁の外部から内部の結線束の結線状況を透視可能に、透明材で一体に形成してあり、
さらに、上記周壁の下端部に対しては、上記周壁で囲まれる結線束存置空間に上記結線束を端面部材の方向に向けて挿入する為の開口部とを備え、
さらに、結線束の頭部に被せたジョイントボックスが、結線束の頭部から抜け出すのを、結線束の嵩のある頭部の下側に掛り合いして防止する為に、上記周壁の下端部の内周面には、夫々弾力性を有する多数の係合片の元部を、各自由端部が中心部に向く状態で周設し、かつ、上記多数の係合片の長さは、中心部に、上記結線束の嵩のある頭部の直径よりも、小さい直径の透孔が形成される長さに設定して、係合部を形成し、
さらに上記係合片の弾力は、結線束に対してジョイントボックスを被せ付けた状態において、上記係合片が結線束の嵩のある頭部の周囲の絶縁被覆電線により押し曲げられた状態になった場合でも、ジョイントボックスの周壁を左右に回動させることによって、上記係合片の先は、夫々結線束における嵩のある頭部の下側の掛り合いする位置に向かうような弾力に設定してあり、
さらに上記円筒状の周壁の外周面においては、夫々上下方向に向いて長く形成してある溝が多数、並設状態で周設してあり、
それらの各溝の断面形状は、夫々、外部から、内部の結線束の結線状況を透視可能で、しかも、手の指の腹部が馴染むように緩やかな凹曲面に形成してあることを特徴とするジョイントボックス。
- 上記結線束の頭部の周囲に位置させる、上記ジョイントボックスにおける円筒状の周壁は、円筒状の第1周壁要素と、円筒状の第2周壁要素とを、第1周壁要素が外周側に位置し、第2周壁要素が内側に位置する状態で、二重筒状にして、同心状態での相対的な伸縮を自在に連結して構成し、さらに、第1周壁要素の内側と、第2周壁要素の外側との対向面には、筒芯方向に向けての伸縮は自在であるが、第1周壁要素を回動方向に向けて往復させることにより第2周壁要素を連れ回り可能にする係合手段を備えさせ、
上記結線束の上部側に位置させる端面部材は、第1周壁要素に備えさせ、上記第1周壁要素は、外部から内部の結線束の結線状況を透視可能に、透明材で形成してあり、
上記多数の係合片の元部は、上記第2周壁要素の下端部の内周面に備えさせ、
さらに上記夫々上下方向に向いて長く形成してある溝は、上記第1周壁要素の外周に対して多数、並設状態で周設したことを特徴とする請求項1記載のジョイントボックス。
- 上記円筒状の周壁又は第1周壁要素の外周面において、夫々上下方向に向いて長く形成してある各溝の断面形状は、夫々、外部から、内部の結線束の結線状況を透視可能で、しかも、手の指の腹部が馴染むように曲率半径rが14mm〜25mmの凹曲面に形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のジョイントボックス。
- 上記円筒状の周壁又は第1周壁要素の外周面において、夫々上下方向に向いて長く形成してある各溝の断面形状は、夫々、外部から、内部の結線束の結線状況を透視可能で、しかも、手の指の腹部が馴染むように緩やかな凹曲面に形成してあり、
さらに、上記の夫々上下方向に向いて長く形成してある多数並設状態の溝の相互間は凸曲面に形成して、周壁又は第1周壁要素の外周面の断面形状がウエーブの形状となるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3記載のジョイントボックス。
Priority Applications (1)
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JP2012007142U JP3181422U (ja) | 2012-11-26 | 2012-11-26 | ジョイントボックス |
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JP3181422U true JP3181422U (ja) | 2013-02-07 |
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2012
- 2012-11-26 JP JP2012007142U patent/JP3181422U/ja not_active Expired - Lifetime
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