JP3180990B2 - 銅導体回路基板の製法 - Google Patents

銅導体回路基板の製法

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明宏 金内
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    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0306Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体磁器の表面に、
銅厚膜を中性または還元雰囲気中で熱処理して形成する
銅導体回路基板の製法に関する。
【0002】
【従来技術】現在、マイクロ波回路技術の進歩により、
種々の誘電体基板を用いて、マイクロストリップ線路を
主とする伝送線路及びその線路波長を利用した共振器,
カプラ,フィルター等のマイクロ波回路素子が普及しつ
つある。これらの誘電体基板材料に要求される特性とし
て、小型化の要求に対して比誘電率が大きいこと、高周
波での誘電損失が小さいこと、言い換えればQ値が大き
いこと、共振周波数の温度に対する変化が小さいこと等
が主として挙げられる。信頼性に対しては化学的に安定
であること、機械的強度が高いことが挙げられる。
【0003】従来、この種の誘電体磁器としては、例え
ば、BaO−TiO2 系材料,BaO−REO−TiO
2 (但し、REOは希土類元素酸化物、以下同様)系材
料およびCaZrO3 系材料などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
した材料は高周波領域で導体損失が小さく、信頼性の高
い銅を導体材料とする場合、通常、従来の高誘電率基板
では導体膜付け方法として薄膜手法が用いられている
が、このような薄膜手法では、高コストで、リードタイ
ムが長くなると共に、所定膜厚を得るために工程数が増
加するという問題があった。
【0005】このような問題を解決するため、高性能
化,低コスト化,及びリードタイムの短縮化に有利な銅
厚膜手法が用いられている。この銅厚膜手法は、通常銅
厚膜を温度約900℃、酸素濃度が5〜8ppmの還元
性雰囲気で焼き付けることにより行っていた。ここで誘
電体基板として従来のチタン酸塩系磁器を用いた場合、
この熱処理工程により磁器が還元してしまい、誘電特性
の劣化を引き起こすという問題があった。
【0006】本発明は、上記の欠点を鑑み案出されたも
ので、マイクロ波回路基板の小型化,高信頼性化を可能
とするため、誘電率(ε)およびQ値が高く、誘電率の
温度特性(τε)が小さく安定で、且つ高強度の誘電体
磁器の表面に銅厚膜を形成した銅導体回路基板の製法を
提供することを目的とするものである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、誘電特
性、特にQ値の支配要因について、種々検討した結果、
誘電体磁器中のQ値が磁器中の酸素空孔濃度により決定
され、銅厚膜焼付け時等の還元雰囲気下での熱処理によ
る酸素空孔濃度の変化を抑えることにより、銅厚膜形成
が可能であり、銅導体回路基板として、十分な特性を有
する材料を提供することが可能であることを知見した。
【0008】本発明は、ZrおよびNbのうち少なくと
も一種を含有する組成物を焼成して誘電体磁器を作製
し、該誘電体磁器の表面に、銅厚膜を中性または還元雰
囲気中で熱処理して形成する銅導体回路基板の製法であ
って、前記熱処理前後における誘電体磁器の酸素空孔濃
度変化量を5×1018個/cm3以下に制御することを
特徴とする銅導体回路基板の製法である。
【0009】酸素空孔量の変化は、熱重量法によって求
められるもので、例えば、酸素分圧[Po2 1 で焼成
された磁器を[Po2 1 と違う酸素分圧[Po2 2
で熱処理し、磁器中の酸素空孔濃度を変更させる。この
熱処理前後の磁器の単位体積当りの重量変化から酸素空
孔濃度の変化量△[Vo”]が求められる。
【0010】本発明の銅導体回路基板の製法では、誘電
体磁器の組成として、Zr,Nb等の還元されにくい元
素を含有させたり、組成中にMnを添加したり、従来よ
り低温(例えば、600℃程度)での熱処理を行う等の
熱処理条件を調整することにより、銅厚膜形成前後の誘
電体磁器の酸素空孔濃度変化量△[Vo”]を5×10
18個/cm3以下に抑えることができる。ここで、酸素
空孔濃度変化量△[Vo”]を5×1018個/cm3
下としたのは、5×1018個/cm3より多いとQ値の
低下率が大きくなり、Q値が大幅に低下するからであ
る。酸素空孔濃度変化量は、特に1×1018個/cm3
以下が望ましい。このような誘電体磁器の表面および/
または内部に銅厚膜を形成し、銅導体回路基板が形成さ
れる。
【0011】本発明の誘電体磁器は、具体的にはxM1
O・yZrO2 ・zM2 5/2 と組成式を表したとき、
0.9<x≦1.1、0.5≦y<1.0、0<z≦
0.5であることが望ましい。但し、M1 はCa,S
r,Baのうち少なくとも一種であり、M2 はNb,T
aのうち少なくとも一種である。また、この組成物に、
希土類金属酸化物、特にY,La,Nd,Ce,Smを
添加した組成が望ましい。
【0012】また、遷移金属酸化物、特にCr,Mn,
Al2 3 のうち少なくとも一種を添加しても良い。
【0013】本発明の誘電体磁器は、例えば、CaCO
3 ,BaCO3 ,SrCO3 の少なくとも一種の粉末
と、ZrO2 ,Nb2 5 の少なくとも一種の粉末をボ
ールミル混合し、1000〜1500℃で1〜3時間仮
焼した後、所定のバインダーを加えて、公知の成形方法
により成形した後、脱バインダー処理を行い、1400
〜1700℃の温度で1〜6時間大気中で焼成すること
により得られる。
【0014】
【作用】本発明の銅導体回路基板の製法では、中性また
は還元性雰囲気中での熱処理前後における誘電体磁器の
単位体積当たりの重量変化に基づいて算出される酸素空
孔濃度変化量を5×1018個/cm3以下とすることに
より、熱処理によるQ値の低下率を抑制することが可能
となり、高Q値を実現することが可能となる。
【0015】即ち、マイクロ波誘電体磁器のQ値の低下
率が磁器中の酸素空孔濃度により決定され、還元雰囲気
下での熱処理によるQ値の低下は、磁器中の酸素空孔濃
度が増加するためであるという知見に基づくものであ
る。つまり、マイクロ波領域での誘電特性はおもにイオ
ン分極により発現する。3次元結晶格子のイオン分極に
よる複素誘電率は2原子1次元の格子振動モデルを用い
て簡略して考えることができ、その誘電率ε’(ω)は
数1で与えられる。
【0016】
【数1】
【0017】なお、式中、ωT は格子振動の横波の光学
モードの角周波数、ε(無限大)は電子分極による比誘
電率、ε(0)はマイクロ波より低い周波数における比
誘電率、γは減衰定数である。
【0018】さらにマイクロ波領域においてはωT >>
ωであるので数2及び数3のように近似される。
【0019】
【数2】
【0020】
【数3】
【0021】したがってQ値は格子振動を減衰させるγ
が大きくなると低下する。
【0022】銅厚膜を形成する等の熱処理において、γ
を大きくする要因について検討したところ、結晶格子中
の酸素空孔が、格子振動を減衰させるγを大きくするこ
とがわかり、酸素空孔量の増加が、Q値の低下を招くこ
とがわかった。即ち、酸素空孔量の変化を小さくするこ
とにより、γの変化も小さくなり、それにともない磁器
のQ値の変化も小さくすることができる。
【0023】
【実施例】出発原料として純度99%以上のCaC
3 ,BaCO3 ,MgCO3 ,ZrO2 ,TiO2
Nb2 5 の各粉末を用いてそれらをモル比で表1にな
るように秤量後、純水を加え樹脂ボールを用いて一昼夜
ボールミル混合を行なった。この混合物を乾燥後、12
00℃で2時間仮焼した後、約1重量%のバインダーを
加えてから整粒し、得られた粉末を約1000kg/c
2 の圧力でプレス成形して約25mm×25mm×1
mmの歪みのない、基板状の成形体を作製した。
【0024】その後400℃で4時間脱バインダー処理
をした後、1500℃の温度で2時間空気中において焼
成した。
【0025】得られた基板形状の磁器を平面研磨しサン
プルを得た。このサンプルを用いて空洞共振器法によ
り、共振周波数fが4〜6GHzにて誘電率(ε)およ
び1GHzでのQ値(1/tanδ)を測定しQf値を
求めた。そして、還元雰囲気(酸素濃度6〜8ppm)
において900℃にて熱処理し、銅厚膜を形成した。磁
器の誘電率,Qf値および熱処理前後の酸素空孔濃度変
化量並びにQf値の低下率を求めた。結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】表1からも明らかなように、チタン酸塩系
である試料No.1は焼成後のQ値は高いが、還元雰囲気
における熱処理前後の酸素空孔濃度変化量は、7.8×
1018個/cm3 以上と大きくQf値も大きく低下し、本
発明の範囲外である。これに対してZr酸塩系である試
料No,2〜6および9,10は、熱処理前後の酸素空孔
濃度変化量は小さく、Qf値の変化も誤差の範囲で一致
した。またNb酸塩系である試料No,7,8は、熱処理
前後の酸素空孔濃度変化量は小さく、Qf値の変化も誤
差の範囲で一致した。試料No.11は焼成後のQf値は
高い。熱処理前後の酸素空孔濃度変化量は、5.0×1
18個/cm3 であるが、それほどQf値は低下せず十分
なQf値を維持している。本発明の誘電体磁器は、銅厚
膜焼付け後の誘電率は10以上、1GHzでのQf値は
5000以上、温度特性は±100ppm /℃以内の優れ
た誘電特性を有することが判る。
【0028】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の銅導体回路
基板の製法は、ZrおよびNbのうち少なくとも一種を
含有する組成物を焼成して誘電体磁器を作製し、該誘電
体磁器の表面に、銅厚膜を中性または還元雰囲気中で熱
処理して形成する銅導体回路基板の製法であって、前記
熱処理前後における誘電体磁器の酸素空孔濃度変化量を
5×1018個/cm3以下に制御することにより、熱処
理前後における誘電体磁器のQ値の低下を抑制し、高性
能化、低コスト化及びリードタイムの短縮化に有利な銅
厚膜手法を用いた銅導体回路基板を提供することができ
る。これにより、共振器あるいは回路基板材料としての
用途に対し信頼性を高めると同時に小型化も可能とする
ことができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−368710(JP,A) 特開 平4−192210(JP,A) 特開 昭62−252008(JP,A) 特開 昭62−108787(JP,A) 特開 平4−150091(JP,A) 実開 昭62−151216(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/00 C04B 35/48 - 35/499 H05K 1/00 - 1/09 H01B 3/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ZrおよびNbのうち少なくとも一種を含
    有する組成物を焼成して誘電体磁器を作製し、該誘電体
    磁器の表面に、銅厚膜を中性または還元雰囲気中で熱処
    理して形成する銅導体回路基板の製法であって、前記熱
    処理前後における誘電体磁器の酸素空孔濃度変化量を5
    ×1018個/cm3以下に制御することを特徴とする銅
    導体回路基板の製法。
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