JPH06316458A - 誘電体磁器 - Google Patents

誘電体磁器

Info

Publication number
JPH06316458A
JPH06316458A JP5103119A JP10311993A JPH06316458A JP H06316458 A JPH06316458 A JP H06316458A JP 5103119 A JP5103119 A JP 5103119A JP 10311993 A JP10311993 A JP 10311993A JP H06316458 A JPH06316458 A JP H06316458A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
value
porcelain
dielectric
heat treatment
oxygen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5103119A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3180990B2 (ja
Inventor
Akihiro Kaneuchi
明宏 金内
Nobuyoshi Fujikawa
信儀 藤川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP10311993A priority Critical patent/JP3180990B2/ja
Publication of JPH06316458A publication Critical patent/JPH06316458A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3180990B2 publication Critical patent/JP3180990B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/03Use of materials for the substrate
    • H05K1/0306Inorganic insulating substrates, e.g. ceramic, glass

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】ZrおよびNbのうち少なくとも一種を含有す
る酸化物誘電体磁器であって、焼成後の磁器を酸素濃度
6〜8ppmの還元雰囲気中900℃の温度で熱処理し
たとき、該熱処理前後の酸素空孔濃度変化量が5×10
18個/cm3 以下の誘電体磁器である。 【効果】Q値の低下を抑制し、銅厚膜手法を用いた銅導
体回路基板として、マイクロ波領域において高いQ値を
有する磁器を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にマイクロ波領域で
の共振器や回路基板材料として適した誘電体磁器に関す
る。
【0002】
【従来技術】現在、マイクロ波回路技術の進歩により、
種々の誘電体基板を用いて、マイクロストリップ線路を
主とする伝送線路及びその線路波長を利用した共振器,
カプラ,フィルター等のマイクロ波回路素子が普及しつ
つある。これらの誘電体基板材料に要求される特性とし
て、小型化の要求に対して比誘電率が大きいこと、高周
波での誘電損失が小さいこと、言い換えればQ値が大き
いこと、共振周波数の温度に対する変化が小さいこと等
が主として挙げられる。信頼性に対しては化学的に安定
であること、機械的強度が高いことが挙げられる。
【0003】従来、この種の誘電体磁器としては、例え
ば、BaO−TiO2 系材料,BaO−REO−TiO
2 (但し、REOは希土類元素酸化物、以下同様)系材
料およびCaZrO3 系材料などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
した材料は高周波領域で導体損失が小さく、信頼性の高
い銅を導体材料とする場合、通常、従来の高誘電率基板
では導体膜付け方法として薄膜手法が用いられている
が、このような薄膜手法では、高コストで、リードタイ
ムが長くなると共に、所定膜厚を得るために工程数が増
加するという問題があった。
【0005】このような問題を解決するため、高性能
化,低コスト化,及びリードタイムの短縮化に有利な銅
厚膜手法が用いられている。この銅厚膜手法は、通常銅
厚膜を温度約900℃、酸素濃度が5〜8ppmの還元
性雰囲気で焼き付けることにより行っていた。ここで誘
電体基板として従来のチタン酸塩系磁器を用いた場合、
この熱処理工程により磁器が還元してしまい、誘電特性
の劣化を引き起こすという問題があった。
【0006】本発明は、上記の欠点を鑑み案出されたも
ので、マイクロ波回路基板の小型化,高信頼性化を可能
とするため、誘電率(ε)およびQ値が高く、誘電率の
温度特性(τε)が小さく安定で、且つ高強度で、銅厚
膜形成可能な誘電体磁器を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、誘電特
性、特にQ値の支配要因について、種々検討した結果、
誘電体磁器中のQ値が磁器中の酸素空孔濃度により決定
され、銅厚膜焼付け時等の還元雰囲気下での熱処理によ
る酸素空孔濃度の変化を抑えることにより、銅厚膜形成
が可能であり、銅導体回路基板として、十分な特性を有
する材料を提供することが可能であることを知見した。
【0008】本発明は、ZrおよびNbのうち少なくと
も一種を含有する酸化物誘電体磁器であって、焼成後の
磁器を酸素濃度6〜8ppmの還元雰囲気中900℃の
温度で熱処理したとき、該熱処理前後の酸素空孔濃度変
化量が5×1018個/cm3以下の誘電体磁器である。
【0009】酸素空孔量の変化は、熱重量法によって求
められるもので、例えば、酸素分圧[Po2 1 で焼成
された磁器を[Po2 1 と違う酸素分圧[Po2 2
で熱処理し、磁器中の酸素空孔濃度を変更させる。この
熱処理前後の磁器の単位体積当りの重量変化から酸素空
孔濃度の変化量△[Vo”]が求められる。
【0010】本発明の誘電体磁器は、誘電体磁器の組成
として、Zr,Nb等の還元されにくい元素を含有させ
たり、組成中にMnを添加したり、従来より低温(例え
ば、600℃程度)での熱処理を行う等の熱処理条件を
調整することにより、銅厚膜形成前後の誘電体磁器の酸
素空孔濃度変化量△[Vo”]を5×1018個/cm3
下に抑えることができる。ここで、酸素空孔濃度変化量
△[Vo”]を5×1018個/cm3 以下としたのは、5
×1018個/cm3 より多いとQ値の低下率が大きくな
り、Q値が大幅に低下するからである。酸素空孔濃度変
化量は、特に1×1018個/cm3 以下が望ましい。この
ような誘電体磁器は、例えば、表面および/または内部
に銅厚膜を形成し、銅厚膜基板として使用することがで
きる。
【0011】本発明の誘電体磁器は、具体的にはxM1
O・yZrO2 ・zM2 5/2 と組成式を表したとき、
0.9<x≦1.1、0.5≦y<1.0、0<z≦
0.5であることが望ましい。但し、M1 はCa,S
r,Baのうち少なくとも一種であり、M2 はNb,T
aのうち少なくとも一種である。また、この組成物に、
希土類金属酸化物、特にY,La,Nd,Ce,Smを
添加した組成が望ましい。
【0012】また、遷移金属酸化物、特にCr,Mn,
Al2 3 のうち少なくとも一種を添加しても良い。
【0013】本発明の誘電体磁器は、例えば、CaCO
3 ,BaCO3 ,SrCO3 の少なくとも一種の粉末
と、ZrO2 ,Nb2 5 の少なくとも一種の粉末をボ
ールミル混合し、1000〜1500℃で1〜3時間仮
焼した後、所定のバインダーを加えて、公知の成形方法
により成形した後、脱バインダー処理を行い、1400
〜1700℃の温度で1〜6時間大気中で焼成すること
により得られる。
【0014】
【作用】本発明の誘電体磁器では、焼成後の中性または
還元性雰囲気中での熱処理前後における単位体積当たり
の重量変化に基づいて算出される酸素空孔濃度変化量が
5×1018個/cm3 以下とすることにより、熱処理に
よるQ値の低下率を抑制することが可能となり、高Q値
を実現することが可能となる。
【0015】即ち、マイクロ波誘電体磁器のQ値の低下
率が磁器中の酸素空孔濃度により決定され、還元雰囲気
下での熱処理によるQ値の低下は、磁器中の酸素空孔濃
度が増加するためであるという知見に基づくものであ
る。つまり、マイクロ波領域での誘電特性はおもにイオ
ン分極により発現する。3次元結晶格子のイオン分極に
よる複素誘電率は2原子1次元の格子振動モデルを用い
て簡略して考えることができ、その誘電率ε’(ω)は
数1で与えられる。
【0016】
【数1】
【0017】なお、式中、ωT は格子振動の横波の光学
モードの角周波数、ε(無限大)は電子分極による比誘
電率、ε(0)はマイクロ波より低い周波数における比
誘電率、γは減衰定数である。
【0018】さらにマイクロ波領域においてはωT >>
ωであるので数2及び数3のように近似される。
【0019】
【数2】
【0020】
【数3】
【0021】したがってQ値は格子振動を減衰させるγ
が大きくなると低下する。
【0022】銅厚膜を形成する等の熱処理において、γ
を大きくする要因について検討したところ、結晶格子中
の酸素空孔が、格子振動を減衰させるγを大きくするこ
とがわかり、酸素空孔量の増加が、Q値の低下を招くこ
とがわかった。即ち、酸素空孔量の変化を小さくするこ
とにより、γの変化も小さくなり、それにともない磁器
のQ値の変化も小さくすることができる。
【0023】
【実施例】出発原料として純度99%以上のCaC
3 ,BaCO3 ,MgCO3 ,ZrO2 ,TiO2
Nb2 5 の各粉末を用いてそれらをモル比で表1にな
るように秤量後、純水を加え樹脂ボールを用いて一昼夜
ボールミル混合を行なった。この混合物を乾燥後、12
00℃で2時間仮焼した後、約1重量%のバインダーを
加えてから整粒し、得られた粉末を約1000kg/c
2 の圧力でプレス成形して約25mm×25mm×1
mmの歪みのない、基板状の成形体を作製した。
【0024】その後400℃で4時間脱バインダー処理
をした後、1500℃の温度で2時間空気中において焼
成した。
【0025】得られた基板形状の磁器を平面研磨しサン
プルを得た。このサンプルを用いて空洞共振器法によ
り、共振周波数fが4〜6GHzにて誘電率(ε)およ
び1GHzでのQ値(1/tanδ)を測定しQf値を
求めた。そして、還元雰囲気(酸素濃度6〜8ppm)
において900℃にて熱処理し、銅厚膜を形成した。磁
器の誘電率,Qf値および熱処理前後の酸素空孔濃度変
化量並びにQf値の低下率を求めた。結果を表1に示
す。
【0026】
【表1】
【0027】表1からも明らかなように、チタン酸塩系
である試料No.1は焼成後のQ値は高いが、還元雰囲気
における熱処理前後の酸素空孔濃度変化量は、7.8×
1018個/cm3 以上と大きくQf値も大きく低下し、本
発明の範囲外である。これに対してZr酸塩系である試
料No,2〜6および9,10は、熱処理前後の酸素空孔
濃度変化量は小さく、Qf値の変化も誤差の範囲で一致
した。またNb酸塩系である試料No,7,8は、熱処理
前後の酸素空孔濃度変化量は小さく、Qf値の変化も誤
差の範囲で一致した。試料No.11は焼成後のQf値は
高い。熱処理前後の酸素空孔濃度変化量は、5.0×1
18個/cm3 であるが、それほどQf値は低下せず十分
なQf値を維持している。本発明の誘電体磁器は、銅厚
膜焼付け後の誘電率は10以上、1GHzでのQf値は
5000以上、温度特性は±100ppm /℃以内の優れ
た誘電特性を有することが判る。
【0028】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の誘電体磁器
は、ZrおよびNbのうち少なくとも一種を含有する酸
化物誘電体磁器であって、還元雰囲気(酸素濃度6〜8
ppm)における温度900℃での熱処理前後の酸素空
孔濃度変化量を5×1018個/cm3 以下に制御するこ
とにより、Q値の低下を抑制し、高性能化、低コスト化
及びリードタイムの短縮化に有利な銅厚膜手法を用いた
銅導体回路基板として、マイクロ波領域において高いQ
値を有する磁器を提供することができる。これにより、
共振器あるいは回路基板材料としての用途に対し信頼性
を高めると同時に小型化も可能とすることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ZrおよびNbのうち少なくとも一種を含
    有する酸化物誘電体磁器であって、焼成後の磁器を酸素
    濃度6〜8ppmの還元雰囲気中900℃の温度で熱処
    理したとき、該熱処理前後の酸素空孔濃度変化量が5×
    1018個/cm3 以下であることを特徴とする誘電体磁
    器。
JP10311993A 1993-04-28 1993-04-28 銅導体回路基板の製法 Expired - Fee Related JP3180990B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10311993A JP3180990B2 (ja) 1993-04-28 1993-04-28 銅導体回路基板の製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10311993A JP3180990B2 (ja) 1993-04-28 1993-04-28 銅導体回路基板の製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06316458A true JPH06316458A (ja) 1994-11-15
JP3180990B2 JP3180990B2 (ja) 2001-07-03

Family

ID=14345703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10311993A Expired - Fee Related JP3180990B2 (ja) 1993-04-28 1993-04-28 銅導体回路基板の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3180990B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3180990B2 (ja) 2001-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100282598B1 (ko) 압전 세라믹 조성물
JP3152700B2 (ja) マイクロ波用誘電体磁器の製法
JP2001192263A (ja) 高周波用誘電体磁器組成物、誘電体共振器、誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサおよび通信機装置
US5256639A (en) Dielectric ceramic composition
JP2001114553A (ja) マイクロ波誘電体磁器組成物
JP2974829B2 (ja) マイクロ波誘電体磁器組成物
JP3180990B2 (ja) 銅導体回路基板の製法
JPH0952762A (ja) アルミナ質磁器組成物
JPH0952761A (ja) アルミナ質磁器組成物およびその製造方法
JP2001163665A (ja) 高周波用誘電体磁器組成物、誘電体共振器、誘電体フィルタ、誘電体デュプレクサ及び通信機装置
JPH0680467A (ja) 誘電体磁器組成物
JP2609362B2 (ja) マイクロ波用誘電体磁器材料
US5219808A (en) Dielectric ceramic composition
JP2000143336A (ja) 誘電体磁器組成物及びその製造方法とそれを用いた誘電体共振器と誘電体フィルタ
JPH0952760A (ja) 誘電体磁器組成物
JPH0757541A (ja) マイクロ波誘電体磁器組成物及びその製造方法
JP2977707B2 (ja) 高周波用誘電体磁器組成物
JP3162208B2 (ja) マイクロ波誘電体磁器組成物
JP3699598B2 (ja) 誘電体磁器組成物
JPH04188882A (ja) 圧電磁器組成物
JPH0524914A (ja) マイクロ波誘電体磁器組成物
JP2000203934A (ja) 高周波用誘電体磁器組成物および誘電体共振器
JP3342555B2 (ja) 圧電磁器組成物
US5998323A (en) High frequency dielectric material
JP2892203B2 (ja) 誘電体回路基板

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees