JP3180660B2 - 長尺金属管内面めっき方法 - Google Patents

長尺金属管内面めっき方法

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JP3180660B2
JP3180660B2 JP09155396A JP9155396A JP3180660B2 JP 3180660 B2 JP3180660 B2 JP 3180660B2 JP 09155396 A JP09155396 A JP 09155396A JP 9155396 A JP9155396 A JP 9155396A JP 3180660 B2 JP3180660 B2 JP 3180660B2
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雅人 渡辺
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L58/00Protection of pipes or pipe fittings against corrosion or incrustation
    • F16L58/02Protection of pipes or pipe fittings against corrosion or incrustation by means of internal or external coatings
    • F16L58/04Coatings characterised by the materials used
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Chemically Coating (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長尺金属管内面に
金属被覆層を形成する長尺金属管内面めっき方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上水道の給水用配管などの材料な
どとしては、鋼管、銅管、鉛管などの長尺金属管が用い
られる。これらの長尺金属管では、その内面にめっきに
よって耐食性の金属被覆層を形成してその耐食性や耐摩
耗性を向上させたものを用いる場合がある。そして、こ
の長尺金属管の長尺金属管内面めっき方法としては、例
えば、無電解めっき液を長尺銅管内に連続的に通液し
て、Snを無電解めっきする方法が提案されている(特
開平4−45282号公報)。この長尺金属管内面めっ
き方法においては、常温では金属被覆層の形成速度が遅
く、その生産効率が低いので、この生産効率をあげるた
めに、ある程度めっき温度を高温にすることが望ましい
とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、無電解めっ
きによって形成される金属被覆層の膜厚は、その温度条
件に大きく左右されるため、この膜厚を均一にするに
は、前記長尺金属管全体の温度条件を一定にしなければ
ならない。
【0004】しかし、例えば、この長尺金属管にリボン
ヒータを巻き付けたり、所定の温度にした水浴中にこの
長尺金属管外面を浸すなどの従来の加熱方法では、この
長尺金属管全体の温度を均一に保つことは難しく、中で
もその両端部の加熱状態を他の部分と均一にすることが
困難であった。また、加熱装置が大型化したり、手間が
かかったりするという問題もあった。本発明は前記事情
に鑑みてなされたもので、長尺金属管全体の温度を簡便
な加熱装置によって一定にすることができ、長尺金属管
内面に均一な膜厚の金属被覆層を、容易に、効率よく形
成することができる長尺金属管内面めっき方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の長尺金属管内面
めっき方法においては、長尺金属管を通電加熱しつつ、
無電解めっき液をこの長尺金属管内に連続的に通液する
ことを前記課題の解決手段とした。また、長尺金属管を
通電加熱して、めっき温度以上に予備加熱し、この長尺
金属管を通電加熱しつつ、予めめっき温度以上に加熱し
た無電解めっき液をこの長尺金属管内に連続的に通液す
ることもできる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の長尺金属管内面めっき方
法の一例について以下に説明する。まず、図1に示した
ように、その内面に対して予めアルカリ脱脂処理や活性
化処理などの前処理を施した長尺金属管2の端部4、4
に、電源6から引き出された電源線5、5を接続する。
この電源6から所定の電流を流して前記端部4、4を通
電電極として通電加熱し、この長尺金属管2の予備加熱
を行い、この長尺金属管2全体の温度を所定のめっき温
度よりも0〜20℃程度高くする。前記長尺金属管2
を、引き続き上述のようにして通電加熱しつつ、予め所
定のめっき温度よりも0〜20℃程度高い温度に加熱し
た無電解めっき液をその一端から連続して通液し、この
長尺金属管2の温度を前記めっき温度に保ちながら、そ
の内面に金属被覆層を形成する。
【0007】このとき、前記前記電源6から流す電流は
直流であり、また、その電流値は、前記電源線5の途中
に設けられた電流計8に表示されるようになっている。
また、長尺金属管2外面の両端部など複数箇所に温度計
を設置しておき、この金属管の温度を測定できるように
しておいてもよい。また、図1においてはコイル状の長
尺金属管2を用いているが、図2に示したように直線状
の長尺金属管2を用いることもできる。
【0008】上述の無電解めっき液を連続して通液する
方法としては、ポンプによって送り込む方法や、自然落
下による方法などを用いることができる。また、この無
電解めっき液を加熱する方法としては、この無電解めっ
き液が入れられた容器をヒータなどによって加熱するな
どの方法を用いればよい。
【0009】この長尺金属管内面めっき方法によって、
その内面に金属被覆層を形成するできる長尺金属管2
は、電気伝導度が良好で、通電加熱することができる金
属からなるものであれば特に限定することはないが、具
体的には銅管、銅合金管、鋼管などがあげられる。この
長尺金属管2のサイズは外径12.70〜28.58m
m、肉厚0.64〜0.89mm、長さ1〜50m程度
のものである。
【0010】例えば長尺金属管2として銅管を用い、そ
のサイズが、外径15.88mm、肉厚0.71mm、
長さ25mである場合、上述の電源6から500〜40
00Aの直流電流を流すことによってこの長尺金属管2
全体の温度を50〜150℃にすることができる。
【0011】無電解めっき液は、一般に使用される無電
解めっき液(置換めっき液または化学還元めっき液)を
用いることができるが、50〜90℃の条件で1〜20
μm/hrの速度で金属被覆層が形成されるものが好ま
しく、この条件になるように、目的とする金属被覆層を
構成する金属を選択し、この無電解めっき液の濃度を調
整する。この方法によれば種々の金属被覆層を形成する
ことができ、例えばNi、Ni−P合金、Sn、Co、
Pb、Ag、Auなどからなるものをあげることができ
る。その膜厚は0.1〜20μmとすることができる。
上述の方法によって形成される金属被膜の膜厚は、用い
る無電解めっき液の濃度と、その通液時間によって適宜
に調節することができる。
【0012】上述の無電解めっき液として、例えば、長
尺金属管2内面にNi−P合金からなる金属被覆層を形
成する場合には、表1のような組成物からなる化学還元
めっき液を用いることができ、市販品では、トップニコ
ロン Y−45(商品名、奥野製薬工業製)を好適に用
いることができる。この場合、その組成がNi:92〜
89%、P:8〜11%であるNi−P合金からなる金
属被覆層を形成することができる。また、長尺金属管2
として銅管を用い、その内面にSn金属被覆層を形成す
るのに用いる無電解めっき液としては、例えば、表2に
示すような組成物からなる置換めっき液を用いることが
できる。市販品ではサブスターSN−5(商品名、奥野
製薬工業製)を好適に用いることができる。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】このように、長尺金属管2を通電加熱する
ので、大がかりな装置を必要とせず、この長尺金属管2
全体を均一に加熱することができる。また、この長尺金
属管2を通電加熱してめっき温度以上に予備加熱した後
に、引き続きこの長尺金属管2の通電加熱しながら、予
めめっき温度以上に加熱した無電解めっき液を連続的に
通液することにより、さらにめっき中の長尺金属管2全
体の温度を均一に保つことができ、この長尺金属管2内
面に効率よく、均一な金属被覆層を形成することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。 (実施例1)長尺金属管2として、外径15.88m
m、肉厚0.71mm、長さ20mの銅管を用い、上述
の方法に従って、以下のような条件で、その内面に、N
i−P合金(Ni:92〜89%、P:8〜11%)か
らなる金属被覆層を形成した。無電解めっき液として
は、化学還元めっき液であるトップニコロン Y−45
(商品名、奥野製薬工業製)を用いた。このめっき温度
は90℃であった。
【0017】(長尺金属管予備加熱)上述の銅管に20
00Aの直流電流を2分間かけ、この銅管全体の温度を
110℃とした。 (無電解めっき液の加熱)ヒータによって90℃に加熱
しておいた。 (金属被覆層の形成)上述の鋼管全体の温度を、300
0Aの直流電流をかけて90℃としながら、上述の無電
解めっき液を連続して、30分間通液させた。
【0018】(実施例2)長尺金属管として、外径2
2.22mm、肉厚0.81mm、長さ20mの銅管を
用い、上述のような方法で、以下の条件に従って、その
内面にSnからなる金属被覆層を形成した。 無電解め
っき液として置換めっき液であるサブスターSN−5
(商品名:奥野製薬工業製)を用いた。このときのめっ
き温度は60℃であった。
【0019】(長尺金属管予備加熱)上述の銅管に15
00Aの直流電流を1分間かけ、この銅管全体の温度を
70℃とした。 (無電解めっき液の加熱)ヒータによって70℃に加熱
しておいた。 (金属被覆層の形成)上述の銅管全体の温度を、250
0Aの直流電流をかけることによって、60℃としなが
ら、上述の無電解めっき液を連続して20分間通液させ
た。
【0020】このようにして金属被膜層を形成した実施
例1の鋼管と実施例2の銅管の中央部分と、両端部、す
なわち、前記無電解めっき液の入り口部分と出口部分と
を、それぞれ1mずつ切り出して、これらの内面に形成
された金属被膜の厚さを測定した。結果を表1に示す。
いずれも、均一な膜厚の金属被覆層が形成されているこ
とがわかった。
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、長尺金属管を通電
加熱するので、大がかりな装置を必要とせず、この長尺
金属管全体を均一に加熱することができる。また、この
長尺金属管を通電加熱してめっき温度以上に予備加熱し
た後に、この長尺金属管の通電加熱しつつ、予めめっき
温度以上に加熱しておいた無電解めっき液を連続的に通
液することにより、さらにこのめっき処理中の長尺金属
管全体の温度を均一に保つことができ、この長尺金属管
内面全体に効率よく、均一な金属被覆層を形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コイル状の長尺金属管の通電加熱の概略を示
したものである。
【図2】 直線状の長尺金属管の通電加熱の概略を示し
たものである。
【符号の説明】
2・・・長尺金属管、4・・・端部、5・・・電源線、
6・・・電源、8・・・電流計

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺金属管を通電加熱しつつ、無電解め
    っき液をこの長尺金属管内に連続的に通液することを特
    徴とする長尺金属管内面めっき方法。
  2. 【請求項2】 長尺金属管を、通電加熱してめっき温度
    以上に予備加熱し、この長尺金属管を通電加熱しつつ、
    予めめっき温度以上に加熱した無電解めっき液をこの長
    尺金属管内に連続的に通液することを特徴とする長尺金
    属管内面めっき方法。
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