JP3180549B2 - 車両用データの保存方法及び車両用データ記録装置 - Google Patents

車両用データの保存方法及び車両用データ記録装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の走行状態を検出
して記録する車両用データ記録装置に関する。詳細に
は、車両緊急時前後の車両の走行状態に関するデータを
保存する車両用データの保存方法及び車両用データ記録
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、航空機等に用いられているボイス
レコーダ、フライトレコーダと呼ばれる記録装置を車両
に適用する車両用データ記録装置(ドライブレコーダ)
が種々検討されている。このドライブレコーダは、種々
のセンサによって車両の走行状態を検出して、車両緊急
時にこれらのセンサによって検出したデータを記録手段
に記録して保存し、後にこの記録装置に記録されている
データを解析して、車両が緊急状態に至った原因等を客
観的に明確にすることを目的としている。
【0003】ところで、車両が緊急状態に至ったか否か
を検出する方法には、車両に作用する加速度を測定する
ものがある。車両が衝撃を受けて緊急状態に至るときに
は、車両の通常走行時の加速度よりも極めて大きな加速
度が作用するので、この極めて大きな加速度を検出した
ときに、ドライブレコーダでは、車両が緊急状態に至っ
たと判断して種々のセンサによって検出した、この緊急
時の前後のデータを記録手段に記録するようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来検
討されているドライブレコーダでは、車両の緊急状態を
1回検出すると、そのデータを記録保存して作動を停止
するようになっているため、例えば、車両が緊急状態に
至ったと判断するに至る加速度を検出する前に、その車
両が緊急状態に至る要因となる比較的大きい加速度を検
出しても、そのデータは記録されることがない。また、
車両が緊急状態に至ったと判断される大きな加速度を検
出した後に、さらに大きな衝撃を受けても、そのデータ
は勿論記録されることはない。このため、車両が複数回
衝撃を受けても最初に車両が緊急状態に至ったと判断さ
れたときのデータしか記録されていないため、車両が緊
急状態に至った要因を明確に判断することができない場
合がある。
【0005】本発明は上記事実に鑑みてなされたもので
あり、車両の緊急状態に至った要因をより明確に判断で
きるデータを記録可能とする車両用データの保存方法及
車両用データ記録装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すための
本発明の車両用データの保存方法は、走行情報検出手段
によって車両の走行状況を検出しながら、緊急状態検出
手段の検出結果から車両が緊急状態に至ったと判断した
ときに、前記走行情報検出手段によって検出したデータ
を記録して保存する車両用データの保存方法であって、
前記走行情報検出手段の検出結果を一時記録手段に順次
記録し、前記緊急状態検出手段が車両の緊急状態を検出
したときに、前記一時記憶手段に記憶しているデータを
保存すると共に、既に車両緊急時のデータが保存されて
いるときには、前記一時記憶手段に記憶しているデータ
と既に保存しているデータの間で、予め設定している優
先順位が高いデータを保存することを特徴とする。
た、本発明の車両用データ記録装置は、走行情報検出手
段によって車両の走行状況を検出しながら、緊急状態検
出手段の検出結果から車両が緊急状態に至ったと判断し
たときに、前記走行情報検出手段によって検出したデー
タを記録して保護する車両用データ記録装置であって、
前記走行情報検出手段の検出結果を順次記録する一時記
録手段と、前記一時記録手段に記録されたデータが緊急
状態検出時に少なくとも何れかに書き込まれると共に書
き込まれたデータを保護可能な第1の記録手段及び第2
の記録手段と、前記緊急状態検出手段によって車両の
回目以降の緊急状態を検出したときに前記一時記録手段
のデータと前記第1もしくは第2の記録手段に前回緊急
状態時に記録されたデータを比較して前記走行情報検出
手段の検出結果ないし緊急状態検出手段の検出結果に応
じ予め定められた優先順位を基に一時記録手段のデータ
を第1もしくは第2の記録手段に書き込む記録制御手段
と、を有することを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明の車両用データの保存方法は、車両の走
行状況を走行情報検出手段によって検出し、検出結果を
順次一時記録手段に記録する。また、車両が緊急状態に
至り、この車両の緊急状態を緊急状態検出手段が検出す
ると、一時記憶手段に記録しているデータを保存する。
また、車両緊急時のデータが既に保存されているときに
は、保存されているデータと一時記録手段に記録されて
いるデータを比較し、、予め設定している優先順位が高
いデータを保存する。 これにより、車両が複数回連続し
て緊急状態に至った時には、それぞれの緊急状態の中で
優先順位の高い重要なデータを保存することができるの
で、車両が緊急状態に至った要因をより明瞭に判断する
ことができる。上記構成の本発明の車両用データ記録装
置では、車両が緊急状態に至ったときの走行情報検出手
段の検出結果を記録する第1の記録手段と第2の記録手
段を備えている。また、通常の車両の走行状態は一時記
録手段に記録している。
【0008】ここで、緊急状態検出手段の検出結果から
車両が緊急状態に至ったと判断されたときには、書込制
御手段によって一時記録手段に記録しているデータを第
1の記録手段又は第2の記録手段に書き込む。このと
き、書込制御手段は、第1の記録手段、第2の記録手段
にデータが書き込まれているときには、それぞれに書き
込まれているデータと一時記録手段に記録しているデー
タを比較して、予め決められている優先順位の高いデー
タを選択して書き込み保存する。
【0009】このため、車両が複数回連続して緊急状態
に至ったときには、第1及び第2の記録手段に、それぞ
れ優先順位の高い重要なデータを記録して保存すること
ができる。この第1及び第2の記録手段に記録されたデ
ータを解析することにより、車両が緊急状態に至る経緯
が明瞭となり、緊急状態に至った要因を明確にかつ客観
的に判断することが可能となる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の一実施例を詳細に説明する。
【0011】図1には、本実施例に車両用データ記録装
置として適用したドライブレコーダ10の概略構成を示
している。このドライブレコーダ10は、図示しない車
両の内部の座席の下などに強固なケーシング12に収容
されて設けられ、外部から衝撃を受けても損傷しないよ
うに保護されている。
【0012】このドライブレコーダ10は、マイクロコ
ンピュータを備えたドライブレコーダECU14と第1
及び第2の記録手段を構成する記録メモリ16、保存メ
モリ18によって構成されている。また、このドライブ
レコーダ10では、ドライブレコーダECU14に車両
の走行状態を検出する走行情報検出手段として、車両に
作用する加速度を測定する加速度センサ20、車両の走
行速度を検出する車速センサ22、車両のブレーキが作
動したか否かを検出するブレーキセンサ24、車両の重
心の鉛直線回りの回転速度を検出するヨーレートセンサ
26等が接続されている。
【0013】なお、ドライブレコーダ10に接続される
車両の走行情報検出手段としては、これらに限定するも
のではなく、例えば車両のエンジンの作動状況を検出す
るエンジン回転数センサ、アクセルセンサ等、車両の周
囲の障害物等を検出する撮像手段、近接センサ等、車両
の周囲の道路交通情報を検出する種々の検出手段や道路
状況通信システムの受信手段等、車両の走行位置等を計
測する測位システム等、種々の適用が可能であり、より
正確に車両の走行状況を把握するのに好ましい。
【0014】一方、ドライブレコーダECU14の内部
は、センサ信号処理部30、サンプリング制御部32、
一時記録手段であるバッファ34、記録制御手段である
データ書込制御部36及び緊急状態検出部38を備えて
いる。
【0015】センサ信号処理部30には、前記した加速
度センサ20等の各センサが接続されており、このセン
サ信号処理部30では、各センサによって検出したデー
タをドライブレコーダECU14内で処理可能なデジタ
ル信号に変換している。また、バッファ34は、多数の
バッファポインタ0〜Nによってデータの記録領域が分
割されている。
【0016】サンプリング制御部32では、予め設定さ
れた所定のサンプリング時間の間隔で、サンセ信号処理
部30から各センサによって検出されたデータを読み出
してバッファ34へ記録するようになっている。このと
き、データを記録するバッファポインタを指定するよう
になっている。すなわち、最初にサンプリングを行なう
ときには、バッファポインタ0を指定してバッファ34
にデータの書込みを行い、次にこのバッファポインタ1
に更新してバッファ34にデータの書込みを行なう。こ
のようにして、順次データの書込みを行なってバッファ
ポインタNのデータを書込みを収容すると、次にバッフ
ァポインタ0に戻して、バッファポインタ0に記録され
ているデータを書き換える。これによって、バッファ3
4には、最も古いデータを最新のデータに書換えながら
所定の時間範囲のデータが記録されるようになってい
る。
【0017】また、センサ信号処理部30には、緊急状
態検出手段を構成する緊急状態検出部38が接続され、
加速度センサ30によって検出した加速度を緊急状態検
出部38へ出力するようになっている。緊急状態検出部
38では、この加速度が予め設定されている所定のしき
い値を越えたか否かを確認している。ここで、車両が衝
撃を受けてこのしきい値を越える大きさの加速度を加速
度センサ30が検出すると、緊急状態検出部38は、車
両が緊急状態に至ったと判断して、書込制御部36へ緊
急状態検出信号を出力するようになっている。
【0018】なお、本実施例では、緊急状態検出部38
で車両が緊急状態に至ったと判断するしきい値を、極め
て大きな衝撃(以下「大きな衝撃」と言う)を受けたこ
とを検出するためのしきい値A1 と、比較的大きな衝撃
(以下「軽い衝撃」と言う)を受けたことを検出するし
きい値A2 の2段階に分けて設定している。
【0019】一方、書込制御部36は、緊急状態検出部
38から緊急状態検出信号が入力されると、バッファ3
4に記録されているデータを読み込んで、このバッファ
34に記録されているデータから予め設定された優先順
位に応じて、バッファ34のデータを記録するか否か又
は、記録メモリ16と保存メモリ18の何れに記録する
かを判断するようになっている。書込制御部36では、
この判断結果に基づいてバッファ34に記録されている
データを消去するか、記録メモリ16又は保存メモリ1
8に書き込むようになっている。なお、、緊急状態検出
部38から書込制御部36へ出力される緊急状態検出信
号も極めて大きな衝撃を受けたか又は比較的大きな衝撃
を受けたかを識別可能に出力し、書込制御部36で、こ
の緊急状態検出信号からデータの優先順位を判断しても
よい。なお、書込制御部36では、優先順位の高いデー
タを保存メモリ18に記録して、次に優先順位の高いデ
ータを記録メモリ16に記録するようになっている。ま
た、記録メモリ16及び保存メモリ18には、それぞれ
緊急状態を検出したときを挟んで所定の時間範囲のデー
タが記録されるようになっている。
【0020】この記録メモリ16としては、DRAM
(dynamic RAM) 、SRAM(static RAM)等の
データの書換えが可能な一般的な記録手段を用いること
ができ、ドライブレコーダECU14に一体に設けるよ
うにしたものでもよい。
【0021】また、保存メモリ18としては、前記記録
メモリ16と同様に一般的な記録手段の適用が可能であ
るが、ICカード、EEPROM等の記録媒体自体に保
存機能を備えているものや、バックアップの電源によっ
て記録されているデータを確実に保護する構成の記録手
段を用いている。
【0022】なお、ドライブレコーダECU14には、
この他に図示しない内蔵時計、内蔵電源を備えており、
内蔵時計によって各データと共にそれぞれのデータの検
出時間が明確となるように時間が記録される。また、内
蔵電源は、ドライブレコーダECU14の各構成部品の
バックアップ用となっており、通常、このドライブレコ
ーダECU14には、車両の図示しないバッテリーから
電源の供給を受けているが、車両緊急時にこの電源の供
給が遮断されても、ドライブレコーダECU14では、
この内蔵電源によって各構成部品が正常に作動可能とす
ると共に、記録メモリ16に記録されているデータが消
滅しないように保護している。
【0023】また、この書込制御部36では、表1に示
すように衝撃の内容に応じてデータの優先順位を設定し
ている。この表1で「大きい衝撃」は、大きいしきい値
2を検出したときを示し、「軽い衝撃」は、しきい値
2 より小さいしきい値A1を検出したときを示してい
る(いずれも図4(A)乃至図4(D)に示すグラフ参
照)。また、「2回目以降の大きい衝撃」、「2回目以
降の軽い衝撃」の中では、それぞれの優先順位で時間の
古いデータを優先するように設定している。
【0024】
【表1】
【0025】次に本実施例の作用を説明する。図2及び
図3に示すフローチャート及び図4(A)乃至図4
(D)に示すグラフを参照しながら詳細に説明する。な
お、図2には、サンプリング制御部22の作動を示すバ
ッファ34へのデータの書込みを行なうためのフローチ
ャートを示し、図3には、書込制御部36で記録メモリ
16又は保存メモリ18へデータを書き込むためのフロ
ーチャートを示している。
【0026】図2に示すフローチャートでは、図示しな
い車両のイグニッションスイッチがオンされると開始さ
れる。最初のステップ100では、ドライブレコーダ1
0のシステムの初期化が行なわれると、バッファ34に
書き込まれているデータが消去される。このとき、バッ
ファ34のバッファポイタを「0」に設定して、サンプ
リング制御部32の作動が開始する。これと共に、セン
サ信号処理部30は、加速度センサ20等の各センサに
検出されて入力された信号が処理される。
【0027】次のステップ102では、センサ信号処理
部30で処理されたデータを読み込むと、このデータを
バッファ34の設定されたバッファポインタに書込み
(ステップ104)、次にバッファポインタを更新する
(ステップ106)。このステップ102からステップ
106は、所定のサンプリング間隔で繰り返される。な
お、このフローチャートは、イグニッションスイッチが
オフされるか、後述する書込制御部36でドライブレコ
ーダECU14の作動が停止されるまで実行される。
【0028】一方、書込制御部36は、図3に示される
フローチャートにしたがって作動する。このフローチャ
ートの最初のステップ110では、緊急状態検出部38
から車両が衝撃を受けたと判断した緊急状態検出信号が
入力されるまで実行されず、緊急状態検出部38が加速
度センサ20によって検出した加速度の大きさから車両
が衝撃を受けたと判断して緊急状態検出信号が書込制御
部36に入力されると、書込制御部36では次のステッ
プ112へ移行して実行を開始する。
【0029】このステップ112では、保存メモリ18
にデータが記録されているかを確認し、最初の衝撃で保
存メモリ18にデータが記録されていないとき(ステッ
プ112で否定判定)には、ステップ118へ移行し
て、バッファ34に記録されているデータを保存メモリ
18へ転送して書き込む。また、既に保存メモリ18に
データが記録されているとき(ステップ112で肯定判
定)には、ステップ114へ移行する。
【0030】このステップ114では、バッファ34に
記録されているデータと保存メモリ18に記録されてい
るデータの優先順位を比較している。この優先順位は、
先に表1で示すように設定されており、ここで、バッフ
ァ34に記録されているデータが優先されるときには、
ステップ116へ移行して、保存メモリ18に記録され
ているデータを記録メモリ16に転送して書き込んだ
後、バッファ34のデータを保存メモリ18に転送して
書き込む(ステップ118)。
【0031】一方、ステップ114で既に保存メモリ1
8に記録されているデータの優先順位が高いときには、
ステップ120へ移行して、記録メモリ16にデータが
記録されているか否かを確認する。ここで、記録メモリ
16にまだデータが記録されていないとき(ステップ1
20で否定判定)には、ステップ122へ移行して、バ
ッファ34に記録されているデータを記録メモリ16に
転送して書き込む。また、既に記録メモリ16にデータ
が記録されているとき(ステップ120で肯定判定)に
は、ステップ124へ移行して、バッファ34に記録さ
れているデータと記録メモリ16に記録されているデー
タの優先順位を比較する。
【0032】ここで、バッファ34に記録されているデ
ータが優先されるときには、ステップ122へ移行して
記録メモリ16に記録されているデータをバッファ34
に記録しているデータに書換える。また、バッファ34
に記録されているデータより記録メモリ16に記録され
ているデータが優先する場合には、バッファ34に記録
されているデータをそのままにして、次のステップ12
6へ移行する。
【0033】このようにして、書込制御部36では、バ
ッファ34、記録メモリ16及び保存メモリ18に記録
されているデータの優先順位を比較し、優先順位の高い
データを保存メモリ18に記録し、次に優先順位の高い
データを記録メモリ16に記録している。
【0034】ステップ126では、データの記録を停止
するか否かを判定している。なお、このフローチャート
を停止するか否かは、車両のイグニッションスイッチが
オフされるなどしてエンジンが停止したときや、各セン
サによって検出したデータから判断するものでよい。次
のステップ128では、ドライブレコーダECU14の
作動を停止させて、記録メモリ16、保存メモリ18に
記録されたデータを保護状態に保持する。
【0035】このようにして、記録メモリ16、保存メ
モリ18に記録されたデータを後に解析することによ
り、車両が緊急状態に至った経緯、要因等を客観的にか
つ明確に判断することが可能となる。
【0036】次にこのフローチャートの作動を図4
(A)乃至図4(D)に示すグラフを用いて具体的に説
明する。なお、以下に説明する衝撃に関するデータは、
衝撃を検出したとき及びその前後の所定時間範囲のデー
タを示しており、前記した如く、書込制御部36では、
衝撃を検出するとバッファ34に記録されているデータ
を記録メモリ16又は保存メモリ18に書き込むと共
に、それから所定時間経過するまでのデータをさらに記
録するようにしている。
【0037】図4(A)には、車両が軽い衝撃を複数回
受けたときの加速度の大きさの変化を示している。この
グラフで時間t1 のときに、車両がしきい値A1 に達す
る軽い衝撃を受けると、この衝撃を受けた前後のデータ
が保存メモリ18に記録される。次に時間t2 におい
て、再度、車両が軽い衝撃を受けると、この衝撃に関す
るデータより保存メモリ18に記録されているデータが
優先順位が高いので、時間t2 におけるデータは記録メ
モリ16に記録されることになる。
【0038】図4(B)には、最初に軽い衝撃を受けた
後に、大きな衝撃を受けたときの加速度の大きさの変化
を示している。ここで、時間t3 のときに受けた軽い衝
撃時のデータは、最初に保存メモリ18に記録される。
次に時間t4 のときに、再度、軽い衝撃を検出したとき
には、衝撃を検出したしきい値が同じしきち値A1 であ
るため最初の衝撃を優先して、時間t4 のときの衝撃に
関するデータは記録メモリ16に書き込まれる。
【0039】この後、時間t5 の時点で、しきい値A2
に達する大きな衝撃を検出すると、この衝撃が既に記録
されてい衝撃よりも優先すため、時間t5 のときに受け
た衝撃に関するデータが保存メモリ18に記録され、保
存メモリ18に記録されていた時間t3 の衝撃に関する
データは記録メモリ16に転送されて書き込まれて保存
される。
【0040】図4(C)のグラフは、最初に大きい衝撃
を受けたのち、軽い衝撃を受けた場合を示している。こ
のときには、最初に保存メモリ18には、時間t6 のと
きに受けた衝撃に関するデータが記録されるが、時間t
7 で大きな衝撃を受けると、この時間t7 で受けた衝撃
に関するデータが保存メモリ18に書き込まれ、時間t
6 で受けた衝撃に関するデータは記録メモリ16に書換
えられる。
【0041】この後、時間t8 で、再度、軽い衝撃を受
けたときには、時間t6 と時間t8で受けた衝撃の大き
さ及び順序から判断すると時間t6 で受けた衝撃に関す
るデータが優先されるが、時間t6 で衝撃を受けた後、
時間t7 で大きい衝撃を受けているため、時間t6 で受
けた衝撃に関するデータに換えて時間t8 で受けた衝撃
に関するデータを記録メモリ16に書き込んで保護す
る。
【0042】図4(D)のグラフでは、複数回の大きな
衝撃を検出したときの例を示している。このときには、
時間t10で最初に大きい衝撃を受けたと判断したときに
は、保存メモリ18には、時間t10で検出した衝撃に関
するデータが記録され、記録メモリ16には、時間t9
で検出した衝撃に関するデータが記録される。
【0043】次に時間t11で軽い衝撃を検出すると、記
録メモリ16には、時間t11の衝撃に関するデータに書
換えられる。次に時間t12で大きな衝撃を検出すると、
記録メモリ16には、時間t12での衝撃に関するデータ
に書換えられて保存されることになり、これによって、
車両が襲撃をどのように受けたかを明確に判断すること
ができる。
【0044】なお、本実施例では、表1に示す優先順位
に基づいて、最も優先するデータを保存メモリ18に記
録し、次に優先するデータを記録メモリ18に記録する
ようにしたが、優先順位は種々の設定が可能である。
【0045】例えば、表2に示すように、最後に受けた
衝撃を優先するものであってもよく、この表2に示す優
先順位に基づいて記録メモリ16と保存メモリ18に記
録されるデータを説明する。
【0046】
【表2】
【0047】図4(A)のグラフに示す如く、加速度の
大きさが変化したときは、時間t1で受けた衝撃より
も、時間t2 で受けた衝撃が優先するため、保存メモリ
18には、時間t2 で受けた衝撃に関するデータが記録
され、記録メモリ16には、時間t1 で受けた衝撃に関
するデータが記録される。
【0048】また、図4(B)に示す加速度の大きさの
変化のときには、衝撃の優先順位が、時間t5 、時間t
3 、時間t4 となるため、保存メモリ18には、時間t
5 で受けた衝撃に関するデータが記録され、記録メモリ
16には、時間t3 で受けた衝撃に関するデータが記録
される。図4(C)に示す加速度の大きさの変化のとき
には、衝撃の優先順位が、時間t7 、時間t8 、時間t
6 の順になるため、保存メモリ18には、時間t7 で受
けた衝撃に関するデータが記録され、記録メモリ16に
は、時間t8 で受けた衝撃に関するデータが記録され
る。
【0049】また、図4(D)に示す加速度の大きさの
変化のときには、衝撃の優先順位が、時間t12、時間t
10、時間t11、時間t9 の順であり、保存メモリ18に
は、時間t12で受けた衝撃に関するデータが記録され、
記録メモリ16には、時間t 10で受けた衝撃に関するデ
ータが記録されることになる。
【0050】なお、本実施例では、最も優先するデータ
を第2の記録手段である保存メモリ18に記録し、次に
優先するデータを第1の記録手段である記録メモリ16
に記録するようにしたが、第1の記録手段と、第2の記
録手段とを同格に扱い、検出した衝撃に関するデータか
ら優先順位の高い2つの衝撃に関するデータを第1及び
第2の記録手段に分けて記録するものであっても勿論良
い。
【0051】また、優先順位の設定は、種々の適用が可
能であり、最も簡単な適用例を図5のフローチャートと
して説明する。なお、このフローチャートを適用すると
きにも、図2のフローチャートに示す如く、バッファ3
4には、各センサによって検出されたデータが所定のサ
ンプリング間隔で順次記録されている。
【0052】このフローチャートの最初のステップ14
0では、緊急状態検出部38が車両緊急状態を検出した
か否かを確認している。ここで、緊急状態検出部38か
ら緊急状態検出信号が書込制御部36に入力されると次
のステップ142へ移行して、受けた衝撃が軽いか否か
を判断している。このステップで肯定判定したときに
は、ステップ144へ移行して、記録メモリ16にこの
衝撃に関するデータを書き込む。
【0053】また、ステップ142で否定判定されたと
きには、大きな衝撃であると判断して、バッファ34に
記録された衝撃に関するデータと共に所定のデータを保
存メモリ18に書き込んで、データの記録を停止する
(ステップ148)。
【0054】このように、車両が緊急状態に至ったと判
断する衝撃を、その加速度の大きさから2段階に分けて
データを記録することにより、軽い衝撃を受けたときに
は、記録メモリ16に衝撃に関するデータを記録する
が、大きい衝撃を受けるまでは、データの記録を停止せ
ず、大きい衝撃を受けたときには、大きい衝撃に関する
データを書き込んで保存するが、この大きい衝撃を受け
る前に受けた軽い衝撃に関するデータも保存することが
できる。これによって、車両が大きな衝撃を受けて緊急
状態に至ったときのデータは勿論、大きい衝撃を受ける
に至った軽い衝撃に関するデータを記録しているため、
車両が大きい衝撃を受けて緊急状態に至ったときの経緯
が明確となる。
【0055】なお、本実施例では、車両が緊急状態に至
ったか否かを判断する緊急状態検出手段を走行情報検出
手段の一つである加速度センサ20で検出する加速度か
ら判断すると共に、その加速度の大きさ及び検出した時
間経過から予め設定している優先順位に沿って第1及び
第2の記録手段に分けて記録したが、車両が緊急状態に
至ったか否かを判断する条件は、これに限定するもので
はない。例えば、緊急状態検出手段としては、加速度の
大きさに加えて、車両に設けているエアバッグやシート
ベルト装置等の乗員保護装置が作動したか否か、車両の
バンパやフード等に接触センサを設けて車両に接触物が
あったか否か等を検出する手段を車両の走行情報検出手
段と別にあるいは走行情報検出手段として設け、さら
に、車両が緊急状態に至ったか否かの判断基準及びデー
タを記録する優先順位を決定する条件に加えるようにし
てもよい。これにより、車両が緊急状態に至った要因を
正確に解明することができ、より好ましい。
【0056】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明の車両用デー
タ記録装置では、第1及び第2の記録手段に予め設定し
た優先順位に沿って重要なデータを記録しているため、
車両が緊急状態に至るまでの経緯を明確に解析すること
が可能となり、正確にかつ客観的に車両が緊急状態に至
った要因を判断することができる優れた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したドライブレコーダの概略構成
を示すブロック図である。
【図2】データ書込制御部の作動の一例を示すフローチ
ャートである。
【図3】データ記録制御部の作動の一例を示すフローチ
ャートである。
【図4】(A)乃至(D)は、車両が受けた加速度の大
きさの変化の例を示すグラフである。
【図5】図3に代えて適用可能な書込制御部の作動を示
すフローチャートの一例である。
【符号の説明】
10 ドライブレコーダ 14 ドライブレコーダECU 16 記録メモリ(第1の記録手段) 18 保存メモリ(第2の記録手段) 20 加速度センサ(走行情報検出手段、緊急状態検
出手段) 34 バッファ(一時記録手段) 36 書込制御部(記録制御手段) 38 緊急状態検出部(緊急状態検出手段)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行情報検出手段によって車両の走行状
    況を検出しながら、緊急状態検出手段の検出結果から車
    両が緊急状態に至ったと判断したときに、前記走行情報
    検出手段によって検出したデータを記録して保存する車
    両用データの保存方法であって、前記走行情報検出手段
    の検出結果を一時記録手段に順次記録し、前記緊急状態
    検出手段が車両の緊急状態を検出したときに、前記一時
    記憶手段に記憶しているデータを保存すると共に、既に
    車両緊急時のデータが保存されているときには、前記一
    時記憶手段に記憶しているデータと既に保存しているデ
    ータの間で、予め設定している優先順位が高いデータを
    保存することを特徴とする車両用データの保存方法。
  2. 【請求項2】 走行情報検出手段によって車両の走行状
    況を検出しながら、緊急状態検出手段の検出結果から車
    両が緊急状態に至ったと判断したときに、前記走行情報
    検出手段によって検出したデータを記録して保護する車
    両用データ記録装置であって、 前記走行情報検出手段の検出結果を順次記録する一時記
    録手段と、 前記一時記録手段に記録されたデータが緊急状態検出時
    に少なくとも何れかに書き込まれると共に書き込まれた
    データを保護可能な第1の記録手段及び第2の記録手段
    と、 前記緊急状態検出手段によって車両の2回目以降の緊急
    状態を検出したときに前記一時記録手段のデータと前記
    第1もしくは第2の記録手段に前回緊急状態時に記録さ
    れたデータを比較して前記走行情報検出手段の検出結果
    ないし緊急状態検出手段の検出結果に応じ予め定められ
    た優先順位を基に一時記録手段のデータを第1もしくは
    第2の記録手段に書き込む記録制御手段と、 を有することを特徴とする車両用データ記録装置。
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