JP3180538B2 - フラックスおよびクリーム半田 - Google Patents

フラックスおよびクリーム半田

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品の電極をプリ
ント基板の回路パターンの電極に半田付けするためのフ
ラックスおよびクリーム半田に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンデンサチップ、抵抗チップ、リード
付チップなどの電子部品の電極をプリント基板の回路パ
ターンの電極に半田付けするための半田としてクリーム
半田が多用されている。図5は従来のクリーム半田の拡
大図である。図5に示すようにクリーム半田1は、直径
が数10μm程度の半田粒子2とフラックス3を混合し
て生成されているが、半田粒子2やプリント基板の回路
パターン、電極などの金属表面は空気中の酸素に触れて
酸化膜が生じやすく、この酸化膜は半田付けに悪影響を
及ぼすことから、従来のフラックス3には、通常、酸化
膜を還元して除去するための活性剤として、ロジンや、
有機酸塩酸、有機酸臭酸などのハロゲン化合物が混合さ
れている。
【0003】このハロゲン化合物は、電子部品をプリン
ト基板に半田付けした後もプリント基板の表面に残存
し、プリント基板の回路パターンのオープンやショート
を生じやすいことから、従来は電子部品をプリント基板
に半田付けした後、プリント基板をフロンで洗浄してハ
ロゲン化合物を除去することが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらフロンは
環境上の問題を生じることから、その使用を中止するこ
とが望まれている。
【0005】そこで本発明は、フロンによるプリント基
板の洗浄を不要にできるフラックスおよびクリーム半田
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このために本発明のフラ
ックスは、半田溶融温度付近の温度で軟化して流動化す
ることによりハロゲン捕捉剤を流動させる熱可塑性合成
樹脂を混合したものである。
【0007】
【作用】上記構成によれば、電子部品を半田付けするた
めにプリント基板を加熱すると、比較的低温の状態にお
いて、イオン化したハロゲン化合物のハロゲンイオンに
より、プリント基板の回路パターンなどの金属表面の酸
化膜は除去される。そしてプリント基板を半田の溶融温
度以上まで更に加熱すると、熱可塑性合成樹脂は軟化し
て流動化し、これにともなってハロゲン捕捉剤も流動化
した熱可塑性合成樹脂とともに流れてフラックス中を自
由に移動する。その結果、フラックス中に残存するハロ
ゲンイオンはハロゲン捕捉剤に捕捉されるので、溶融し
た半田の固化後に、ハロゲンイオンやハロゲン化合物が
プリント基板に残存することはない。
【0008】
【実施例】次に、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1(a)は本発明の一実施例のフラックス
の拡大図である。このフラックス11は、ハロゲン捕捉
剤12と熱可塑性合成樹脂13が混入されている。また
プリント基板の回路パターンなどの金属表面が空気中の
酸素に触れることによって生じた酸化膜を除去するため
の活性剤として、有機酸塩酸や有機酸臭酸などのハロゲ
ン化合物が混合されており、そのため、塩素イオン(c
- )や臭素イオン(Br- )などのハロゲンイオン1
4が生じている。ハロゲン捕捉剤12はイオン化した塩
素や臭素などのハロゲン原子を捕捉するものであり、例
えば東亜合成化学工業株式会社製、商品名IXE−50
0,IXE−703,IXE−800が知られている。
また熱可塑性合成樹脂13には軟化温度が半田の溶融温
度に対して−20℃〜+40℃の範囲のものを使用す
る。この熱可塑性合成樹脂13は、軟化することで高粘
体から液状に変化する。熱可塑性合成樹脂13として
は、例えばアクリル樹脂、不均化ロジン、エポキシエス
テル樹脂などが適用できる。
【0009】図2は、上記フラックス11を使用して半
田4により半田付けされた電子部品7とプリント基板8
の正面図を示している。電子部品7の電極であるリード
9は、プリント基板8の上面に形成された回路パターン
10の電極に半田付けされている。図3は半田付けを行
うためにプリント基板8を加熱する加熱炉の代表的な温
度プロファイルを示している。縦軸は温度(℃)、横軸
は時間(秒)である。プリント基板8は常温(ポイント
a)から150℃(ポイントb)程度まで比較的急速に
加熱される。次に150℃(ポイントb)から170℃
(ポイントc)までゆっくり加熱され、プリント基板8
全体の温度を均一化する。このような比較的低温の状態
では、熱可塑性合成樹脂13は軟化しておらず、この状
態でハロゲンイオン14は半田やプリント基板8の回路
パターン10の表面の酸化膜を還元して除去する。
【0010】続いてポイントcからポイントe(230
℃)まで急速に加熱されるが、その途中のポイントd
(183℃)で半田4は溶融し、フラックス11に活性
化されてリード9にヌレ性よく付着する。半田4が溶融
する温度付近で熱可塑性合成樹脂13は軟化して流動化
するため、ハロゲン捕捉剤12も流動化した熱可塑性合
成樹脂13とともに図1(b)において破線矢印で示す
ようにフラックス11中を流動し、フラックス11中に
イオン化して浮遊する塩素イオンや臭素イオンなどのハ
ロゲンイオン14を効果的に捕捉する。図1(b)はこ
のようにハロゲン捕捉剤12が流動してハロゲンイオン
14を捕捉した状態を示す拡大図である。次にプリント
基板8は加熱炉から搬出されて常温になるまで冷却さ
れ、溶融した半田4は固化して図2に示すように電子部
品7のリード9は半田付けされる。
【0011】以上のようにこのフラックス11は、半田
4の溶融温度とほぼ同一の温度で溶融して流動化する熱
可塑性合成樹脂13を混合しているので、この溶融温度
以下の比較的低温の状態では、ハロゲンイオン14によ
り半田4や回路パターン10の表面の酸化膜を積極的に
除去でき、また半田4が溶融する比較的高温の状態で
は、熱可塑性合成樹脂13が軟化して流動化し、これに
ともなってハロゲン捕捉剤12も流動することにより、
フラックス11中に浮遊する余剰なハロゲンイオン14
を効果的に捕捉できるものであり、したがって電子部品
7のプリント基板8への半田付け後にハロゲンイオン1
4がプリント基板8に残存することはない。
【0012】(表1)に配合比の例を示す。
【0013】
【表1】
【0014】(表1)中の数値は重量%である。またチ
キソ剤はダレ性防止作用を有し、溶剤は粘度調整作用を
有する。またIXE500,IXE550,IXE70
0は上述したハロゲン捕捉剤12である。
【0015】次に本発明の他の実施例を説明する。図4
(a)は本発明の他の実施例のフラックスを用いたクリ
ーム半田の拡大図である。このクリーム半田15には、
ハロゲン捕捉剤12、熱可塑性合成樹脂13、ハロゲン
イオン14の他、半田粒子16が混合されている。
【0016】このクリーム半田15をプリント基板8の
回路パターン10の電極に塗布し、電子部品7のリード
9を着地させ、図3と同様の温度プロファイルによりプ
リント基板8を加熱して半田付けする。この場合のハロ
ゲン捕捉剤12、熱可塑性合成樹脂13、ハロゲンイオ
ン14の働きは上記第1の実施例の場合と同様であっ
て、比較的低温の状態では、ハロゲンイオン14により
半田粒子16の表面や回路パターン10の表面の酸化膜
を積極的に除去し、また半田粒子16が溶融する比較的
高温の状態では、熱可塑性合成樹脂13も軟化して流動
化し、これにともなってハロゲン捕捉剤12も流動する
ことにより、フラックス11中に浮遊する余剰なハロゲ
ンイオン14を効果的に捕捉する。そして次にプリント
基板8は加熱炉から搬出されて常温になるまで冷却さ
れ、溶融した半田4は固化して図2に示すように電子部
品7のリード9は半田付けされる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、半田付け
のためにプリント基板を加熱すると、熱可塑性合成樹脂
は軟化して流動化し、ハロゲン捕捉剤は流動化した熱可
塑性合成樹脂の流れにのって流動してフラックス中のイ
オン化したハロゲン化合物中の塩素や臭素などのハロゲ
ンイオンを積極的に捕捉するので、半田付け後のプリン
ト基板に余剰のハロゲンイオンが残存することはなく、
従来のフラックスに必要であった半田付け後のフロンに
よる洗浄を不要にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例のフラックスの拡大
図 (b)は本発明の一実施例のフラックスのハロゲン捕捉
剤が流動してハロゲンを捕捉した状態を示す拡大図
【図2】本発明の一実施例のフラックスを用いて電子部
品を半田付けしたプリント基板の正面図
【図3】本発明の一実施例の半田付けを行うためにプリ
ント基板を加熱する加熱炉の代表的な温度プロファイル
【図4】(a)は本発明の他の実施例のフラックスを用
いたクリーム半田の拡大図 (b)は本発明の他の実施例のクリーム半田の拡大図
【図5】従来のクリーム半田の拡大図
【符号の説明】
4 半田 7 電子部品 8 プリント基板 9 リード 10 回路パターン 11 フラックス 12 ハロゲン捕捉剤 13 熱可塑性合成樹脂 14 ハロゲンイオン 15 クリーム半田 16 半田粒子

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属表面の酸化膜を除去する活性剤として
    のハロゲン化合物と、ハロゲン捕捉剤と、半田溶融温度
    付近の温度で流動化する熱可塑性合成樹脂とを混合した
    ことを特徴とするフラックス。
  2. 【請求項2】金属表面の酸化膜を除去する活性剤として
    のハロゲン化合物と、ハロゲン捕捉剤と、半田粒子と、
    半田溶融温度付近の温度で流動化する熱可塑性合成樹脂
    を混合したことを特徴とするクリーム半田。
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