JP3179991B2 - 電子レンジの構成部品組み立て方法 - Google Patents

電子レンジの構成部品組み立て方法

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克彦 森
茂樹 岩崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子レンジの外郭を構成
する部品の組み立て方法に関し、更に詳しくは電子レン
ジの外郭を構成する底板と後板への部品取り付け方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子レンジの外郭を構成する底板には高
圧トランス,高圧コンデンサ,高圧ダイオード等の高周
波発生装置を構成する電装部品が、後板には前記電装部
品を冷却する送風装置等が取り付けられており、その組
み立て方法は底板と後板を別体に成形し、底板と後板に
夫れ夫れ部品を取り付けて組品にしたものを結合させた
後、電装部品間の配線及び接続を行うのが一般的であ
る。
【0003】一方、実開昭61−6104号公報には電
子レンジの外郭を構成する前板,底板,後板を一体成形
したものが開示され、実開昭60−65510号公報の
第3図には底板と後板を一体成形したものが開示されて
おり、底板と後板の一体化によるコストダウンの意図が
窺える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者にあっては、底板
と後板を別体に成形するため2部品合計の部品コストが
高くなる他、底板組品と後板組品の結合作業が比較的重
労働であり自動化も容易でなく、電装部品の配線及び接
続の作業性が悪いという課題を有しており、後者にあっ
ては、後板の部品取り付け面が垂直面となって底板の部
品取り付け面に対し交差するので、部品取り付けの自動
化が困難であり、前者同様に電装部品の配線及び接続の
作業性が悪いという課題を有している。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明は、電子レンジ本
体の外郭を構成する底板と後板を一体成形し、前記底板
前記後板がフラットな状態で加熱箱組品及び電装部
品を取り付け、その後、前記底板に対して前記後板を曲
げ、後板の上部と加熱箱組品の背部をビス止め等で固定
して底板と後板とを曲げ状態に形成する組み立て方法を
採る。
【0006】
【0007】
【0008】請求項の発明は、底板と後板に曲げ形成
する部分に曲げ容易加工を施しておく請求項1記載の組
み立て方法を採る。曲げ容易加工には実施例に示す如く
曲げ線に沿って長穴をけたものや、プレス加工でV溝
を刻んだもの等が考えられる。
【0009】
【0010】
【作用】請求項1の発明では、部品を取り付けるときの
底板と後板の部品取り付け面が同一平面であるので部品
の供給及び取り付けが容易である。
【0011】
【0012】
【0013】請求項の発明では、部品を取り付けたフ
ラット状態の底板と後板を人の力でも容易に曲げ加工で
き、組み立て作業の作業性向上と機械化が容易であると
いう効果に繋がる。
【0014】
【0015】
【実施例】以下、本発明による電子レンジの構成部品組
み立て方法の一実施例を図面に基づき詳細に説明する。
【0016】図1は組み立て治具により底板と後板に取
り付ける部品の位置と向きを規制してフラット状態の底
板と後板を取り付ける組み立て方法の一例を示す組み立
て図である。1は底板2と後板3とをフラット状に一体
成形した鋼板部材であり、底板2と後板3とを交差状態
に曲げるための複数の長穴4が曲げ部に設けられてい
る。鋼板部材1は製品の外郭を構成したときの外面側を
上側にして図示してあり、5は底板2の外面側すなわち
製品における下側に取り付けられるゴム脚である。6は
底板2と後板3に取り付ける部品の位置と向きを規制し
て同一平面上にセットするための組み立て治具であり、
所定の部品を所定の位置及び向き(取り付け部を上)に
セットするための部品載置部6a・6b・・・が設けら
れている。図において7,8,9は底板2に取り付けら
れる高圧トランス,高圧コンデンサ,ターンテーブルモ
ータで、10は後板3に取り付けられる送風装置であ
る。鋼板部材1への部品の取り付けは、組み立て治具6
にセットされた部品の上に外面側を上側にして鋼板部材
1を載置し、ビス(図示せず)を鋼板部材1に明けられ
た取り付け穴1a・・に挿通し各部品の取り付け部に締
め付けることにより行われる。そして図示の如く上下を
反転して電装部品の配線工程に移る。
【0017】配線工程では図2に示す如く、コントロー
ルパネル組品11を外面側すなわちパネル表面側を下向
きにして所定位置に配設し、配線部材(ワイヤーハーネ
ス)12にて各電装部品及びコントロールパネル組品1
1の電気的接続を行う。
【0018】そして、コントロールパネル組品11内の
制御手段に収蔵されたラインテストプログラムを利用し
て配線ミスとか部品不良をチェックし合格であれば総合
組み立て工程に移る。不合格であれば直ちに配線ミスを
修正したり不良部品を交換して合格になるように対処す
る。
【0019】なお図3は、鋼板部材1にコントロールパ
ネル取り付け部1bを一体成形し、鋼板部材1への部品
取り付け時にコントロールパネル組品11を取り付ける
ようにした変形実施例を示す組み立て図である。
【0020】又、図4は他の実施例を示す組み立て図で
あり、上記実施例が組み立て治具6を要し製品タイプ毎
の組み立て治具を用意しなければならないという不具合
を有している為、その不具合を解決すべく鋼板部材1に
部品の位置決め部1cを形成し、該位置決め部1cにて
位置決めした部品をビス締めにて鋼板部材1に取り付け
るようにしたものを示す。
【0021】尚、位置決め部1cは鋼板部材1からプレ
ス加工にて一体成形された円錐状の絞り突起とか切り起
こし片が好ましく、ビス締めは鋼板部材1の下側(製品
の外面側)から行うのが好ましい。
【0022】次に、図5の組み立て図に基づき総合組み
立て工程の本発明に関係するところを説明する。上記の
ラインテストに合格した部品付き鋼板部材に加熱箱組品
12を取り付け、マグネトロン13等の付帯部品を組み
込むと共にこの時点で必要な電気的接続を行って後板3
の部分を垂直に折り曲げる。そして、後板3の上部と加
熱箱組品12の背部をビス締め等で固定し、同様にコン
トロールパネル組品11を加熱箱組品12の前板に形成
したフランジに固定してドア取り付け工程に移る。
【0023】
【発明の効果】請求項1の発明では、部品を取り付ける
ときの底板と後板の部品取り付け面が同一平面であるの
で部品の供給及び取り付けが容易であり、組み立ての自
動化が容易となる。
【0024】
【0025】
【0026】請求項の発明では、部品を取り付けたフ
ラット状態の底板と後板を人の力でも容易に曲げ加工で
き、組み立て作業の作業性向上が機械化が容易と
なる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組み立て方法による部品取り付けの一
実施例を示す組み立て図である。
【図2】本発明の組み立て方法による配線・接続の一実
施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の組み立て方法による部品取り付けの他
の実施例を示す組み立て図である。
【図4】本発明の組み立て方法による部品取り付けの他
の実施例を示す組み立て図である。
【図5】本発明の組み立て方法による総合組み立ての一
実施例を示す組み立て図である。
【符号の説明】
1 鋼板部材 2 底板 3 後板 4 長穴(曲げ容易加工) 6 組み立て治具 7 高圧トランス(部品) 10 送風装置(部品) 11 コントロールパネル組品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 克彦 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 岩崎 茂樹 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 大良 範文 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−989(JP,A) 特開 昭62−283589(JP,A) 特開 平8−247475(JP,A) 特開 平1−107017(JP,A) 実開 昭64−13405(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24C 7/02 501 F24C 7/02 511

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子レンジ本体の外郭を構成する底板と
    後板を一体成形し、前記底板と前記後板とがフラットな
    状態で加熱箱組品及び電装部品を取り付け、その後、前
    記後板を垂直に折り曲げ、後板の上部と加熱箱組品の背
    部をビス締め等で固定して、前記底板と前記後板とを曲
    げ状態に形成することを特徴とする電子レンジの構成部
    品組み立て方法。
  2. 【請求項2】 底板と後板に曲げ形成する部分に曲げ容
    易加工を施しておくことを特徴とする請求項1記載の電
    子レンジの構成部品組み立て方法。
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